JP2004318375A - 温室効果ガス排出権の相対取引方法 - Google Patents

温室効果ガス排出権の相対取引方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多数の温室効果ガス排出者が存在しても、この多数の温室効果ガス排出者が、最適な温室効果ガス排出権取引の安定運用を行なうことが出来る温室効果ガス排出権の相対取引方法を提供すること。
【解決手段】地域的に同一でない特定多数の温室効果ガス排出者1A,1Bの温室効果ガス排出枠5を収集し合算して、リアルタイムで温室効果ガスの総排出枠を把握し、この総排出枠に基づき必要排出枠の温室効果ガスを需給する温室効果ガス排出権取引センター3および温室効果ガス排出権取引業者4と、この温室効果ガス排出権取引センター3および温室効果ガス排出権取引業者4と個別に通信手段8を介して接続されている前記温室効果ガス排出者1A,1Bおよび温室効果ガス排出権需要者2A,2Bとを有し、さらに、前記温室効果ガス排出権取引センター3と温室効果ガス排出権取引業者4とが通信手段8を介して接続されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温室効果ガス排出権の取引における温室効果ガス排出取引システムに係り、特に、温室効果ガス排出者の排出枠をリアルタイムに収集して合算し、リアルタイムに関係者に知らせることにより、排出枠の需要バランスを常時維持させる温室効果ガス排出権相対取引方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、温室効果ガス排出権の取引きは未だ確立されておらず、概念として図8に示すような取引形態を形成している。
【0003】
すなわち、図8において、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bと他の温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bとは、温室効果ガス排出権取引センター(以下、排出権取引センターと呼ぶ)3および温室効果ガス排出権取引業者(以下、排出権取引業者と呼ぶ)4を介して取引関係が形成されており、その取引関係は温室効果ガス排出者1Aおよび1Bがその排出枠5の温室効果ガスを排出権取引センター3および排出権取引業者4に売却し、一方の温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bは排出権取引センター3および排出権取引業者4から排出枠6を超えた超過分6Aの温室効果ガスを購入する取引形態になっている。
【0004】
この場合、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bは、実際の排出量5Aに余裕分5Bを加えた排出枠5を持っており、また、一方の温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの排出需要量は、自身からの排出枠6に超過分6Aを加えた量であり、したがって、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bは、それぞれが持っている超過分6Aを温室効果ガス排出者1Aおよび1Bから購入する必要がある。
【0005】
このように、温室効果ガスの需給側で定められた排出枠5の排出量は、まづ、排出権取引センター3および排出権取引業者4に売却金額7Aで売却され、一方の温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bには自身の排出枠5を超えた超過分6Aを排出権取引センター3および排出権取引業者4から購入金額7Bで購入する取引形態がイメージされており、現在は、国がこのイメージに応じた市場作りに向けた調査を始めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この国による調査で判明したことは、市場から次のような諸々の要望があることであった。
【0007】
すなわち、その第1の要望は、これから多数発生すると思われる温室効果ガス排出者1Aおよび1Bが排出権取引センター3および排出権取引業者4を介した取引システムを利用する状況においても、最適な温室効果ガス排出権の安定した取引き運用が可能な温室効果ガス排出権取引方法が要望されていること。
【0008】
また、第2の要望は、温室効果ガス排出権取引全体から見た温室効果ガス排出枠5および排出需要量の排出枠6の推移を時間系列で把握することができ、ミクロレベルから常時排出枠5と超過分6Aを加えた排出枠6との需給バランスを保つことの出来る温室効果ガス排出権取引方法が要望されていること。
【0009】
さらに、第3の要望は、排出枠5および排出枠6の季節的、且つ時間的な温室効果ガスの排出傾向なども把握できる温室効果ガス排出権取引方法が要望されていること。
【0010】
さらに、第4の要望は、排出枠5および排出枠6が、さらに細かい時間帯別且つ曜日別でも温室効果ガスの排出傾向を把握識別できる温室効果ガス排出権取引方法などが要望されていた。
【0011】
そこで、本発明の第1の目的は、多数の温室効果ガス排出者が存在しても、この多数の温室効果ガス排出者が、最適な温室効果ガス排出権取引の安定運用を行なうことが出来る温室効果ガス排出権の相対取引方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明の第2の目的は、温室効果ガス排出権取引き全体から見た温室効果ガス排出枠の推移を時間系列で把握することが出来、ミクロレベルから常時温室効果ガス排出枠の需給バランスを保つことの出来る温室効果ガス排出権の相対取引方法を提供することにある。
【0013】
さらに、本発明の第3の目的は、温室効果ガス排出枠が季節的かつ時間的な温室効果ガス排出傾向なども把握できる温室効果ガス排出権の相対取引方法を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明の第4の目的は、温室効果ガス排出枠が時間帯別かつ曜日別の排出傾向で把握識別することができる温室効果ガス排出権の相対取引方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法は、温室効果ガス排出権の取引システムにおいて、地域的に同一でない特定多数の温室効果ガス排出者の温室効果ガス排出枠を収集し合算して、リアルタイムで温室効果ガスの総排出枠を把握し、この総排出枠に基づき必要排出枠の温室効果ガスを需給する温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と、この温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と個別に通信手段を介して接続されている前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者とを有し、さらに、前記温室効果ガス排出権取引センターと温室効果ガス排出権取引業者とが通信手段を介して接続されていることを特徴とするものである。
また、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者とは、前記リアルタイムで把握した温室効果ガスの総排出枠に基づいて必要排出枠の需給を温室効果ガス排出権需要者に行なうと共に、この温室効果ガス排出権需要者に温室効果ガス排出者の余裕分排出枠を通知し、さらに、温室効果ガス排出者の余裕分排出枠と温室効果ガス排出権需要者の超過分排出枠とが一致するように、温室効果ガス排出者から買取り、或いは、温室効果ガス排出権需要者に需給することを特徴とするものである。
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者は、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者との温室効果ガスの取引契約を、前記通信手段を介しての模擬体験を通して結ぶことを特徴とするものである。
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記取引契約をした前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者による温室効果ガスの排出枠は、前記通信手段を介して、リアルタイムで前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者に通知することを特徴とするものである。
【0016】
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記取引契約をした前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者による温室効果ガスの排出枠は、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者によって、総合的にリアルタイムで収集合算されることを特徴とするものである。
【0017】
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記取引契約をした前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者の排出枠は、時間的および季節的、且つ曜日的な基準に基づいた推移で把握されることを特徴とするものである。
【0018】
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記特定多数の温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者による温室効果ガス排出枠の総和と前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者の排出権総枠とは常に一致していることを特徴とするものである。
【0019】
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記温室効果ガス排出権需要者の排出権需要消費量は、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者によって自動的に積算され、且つその積算された排出権需要消費量に対して当該温室効果ガス排出権需要者に課金されることを特徴とするものである。
【0020】
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記温室効果ガス排出者は、前記温室効果ガス排出権需要者の超過分に相当する自身の余裕分を、その超過分を託送依頼されている前記温室効果ガス排出権需要者のレベルで監視および需給処理をすることを特徴とするものである。
【0021】
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、余裕分ガスデータを前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者に発信する余裕分ガス量発信器と、その余裕分ガス量を制御する余裕分ガス量制御装置と、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者からの余裕分ガス量の託送依頼を受けて、その余裕分ガス量を監視し制御する託送ガス監視制御装置を有する温室効果ガス排出者と、超過分ガス量の先行予測処理を行ない、その先行予測処理の結果に基づいて余裕分ガス量の託送依頼を前記温室効果ガス排出者に伝達し、且つ、温室効果ガス排出権需要者との取引契約を、その超過分の排出枠に関して、通信手段を介した電子的手段で結び、さらに、前記温室効果ガス排出権需要者の必要とする温室効果ガス排出枠の諸情報を前記温室効果ガス排出権需要者に提供し、併せて、前記取引契約の超過分ガス量に対する課金処理を行なう余裕分温室効果ガス量データ送信処理機能を有する前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と、この温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と前記電子的な通信手段を介して前記取引契約を結び、且つ、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者からの温室効果ガスの排出枠に関する諸情報を把握し、さらに、微小温室効果ガス量データを公衆回線網を介して前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者に送信する機能を有する温室効果ガス排出権需要者とを備えたことを特徴とするものである。
【0022】
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記温室効果ガス排出権需要者と前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者の取引契約は、前記電子的な通信手段による模擬体験を通して行なわれることを特徴とするものである。
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記超過分ガス量の先行予測処理は時系列で処理されることを特徴とするものである。
さらに、本発明の温室効果ガス排出権の相対取引方法においては、前記温室効果ガス排出権需要者から発せられる微小温室効果ガス量は合算処理され、その処理された合算結果はメモリーに記録され、さらに、前記超過分ガス量の先行予測処理に利用されることを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1乃至図7について説明する。
【0024】
なお、図1乃至図7において、図8と同一構成部分には同一符号を付して示し、その構成部分の詳細な説明は省略し、以下では図8と相違する構成部分についてのみ主として説明する。
【0025】
図1は、本発明による温室効果ガス排出権の相対取引システムの概念を示したシステム構成ブロック図で、実際の排出量5Aに余裕分5Bを加えた排出枠5を有する温室効果ガス排出業者1Aおよび1Bは排出権取引センター3および排出権取引業者4と通信手段8、すなわち、インターネットや専用電話回線などと接続されており、この通信手段(以下、インターネットと呼ぶ)8を介して、温室効果ガスの売却およびその売却金額7Aの金銭受領が行なわれ、さらに、排出権取引センター3と排出権取引業者4との間もインターネット8で接続されていて、両者間での情報伝達が行なわれるようになっている。
【0026】
一方、需要側でも、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bそれぞれが個々に排出権取引センター3および排出権取引業者4とインターネット8を介して接続されていて、排出権取引センター3や排出権取引業者4からの情報伝達や温室効果ガスの購入および購入金額7Bの金銭受渡し等がリアルタイムで行なわれるシステム構成になっている。
【0027】
この温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bは実際の排出量である排出枠」6に加えて超過分6Aを持っている。
【0028】
このようなシステム構成において、排出権取引センター3および排出権取引業者4とは、排出枠5に余裕分5Bを持った温室効果ガス排出者1Aおよび1Bと、排出枠6を超えた超過分6Aを持った温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bとの両者に温室効果ガスの排出権を売却する。
【0029】
そして、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、まづ、契約関係にある排出枠5に相当する、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの超過分6Aと自身の実際の排出量である排出枠6とを、インターネット8を介して、リアルタイムで収集して合算し、次いで、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの超過分6Aについて、その超過分6Aに相当する余裕分5Bを排出枠5に持っている温室効果ガス排出者1Aおよび1Bにインターネット8を介して知らせる。
【0030】
この知らせを受けた温室効果ガス排出者1Aおよび1Bは、自己が所有する余裕分5Bの安定運用のため、超過分6Aを持った温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bのレベル、すなわち、マクロレベルで温室効果ガス排出の需給の監視を行い、特に、排出権取引センター3および排出権取引業者4が所有する排出枠に温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bから購入要求を受けている排出枠が相当しているかを監視して、温室効果ガス排出量の需給バランスをとっている。
【0031】
一方で、排出権取引センター3と排出権取引業者4は温室効果ガス排出者1Aおよび1Bと契約関係を持っていて、この温室効果ガス排出者1Aおよび1Bが有する余裕分5Bを超過分6Aとして温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bに需給する。
【0032】
次に、本発明による温室効果ガス排出権の相対取引方法の実施形態を図2乃至図7について説明する。
【0033】
図2は、本発明による温室効果ガス排出権の相対取引方法の手順を示したフローチャート、図3は本発明による実施形態のシステム機能構成を詳細に示した機能構成ブロック図、図4は本発明による実施形態に用いられる排出権消費量を収集する収集方法の概念を示した説明図で、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの消費データが公衆回線網9を介して排出権取引センター3および排出権取引業者4に送られる様子を示していて、この温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bそれぞれには、余裕分5B(図1)の排出枠を引き込む部分に取引用計器10が設置されており、また、この取引用計器10の近傍にはリアルタイム温室効果ガス排出枠伝送センサー11、例えば、微小排出枠パルス発信機やアナログ式排出枠計などが設けられている。
【0034】
ここで、まづ、図3のシステム機能について説明する、同図において、温室効果ガス排出者1Aは、余裕分ガス量発信器12、余裕分ガス量制御装置13、および託送ガス監視制御処理装置14などからなり、これらの余裕分ガス量発信器12、余裕分ガス量制御装置13および託送ガス監視制御処理装置14それぞれが、インターネット8を介して、排出権取引センター3および排出権取引業者4に接続されている。
【0035】
そして、排出権取引センター3および排出権取引業者4における余裕分温室効果ガス量データ送信処理機能15は、余裕分ガス量発信器12からの余裕分ガスデータを余裕分ガスデータ受信部16で受信し、余裕分ガス事業者別に時系列で余裕分ガス量としてメモリー17に記録する。
【0036】
この記録された余裕分ガス量を、後記する超過分ガス量を勘案して時計部18による時刻ごとに、先行超過分ガス予測処理部19で超過分ガス量の予測処理が行なわれ、その処理結果は表示部20に、例えば、現在時刻の超過分ガス量が単位立方メートル(m)で、現在の時刻と共に表示され、同時に、予測需要ガス量と現在の余裕分ガス量が、やはり、立方メートル(m)の単位で表示される。
【0037】
この予測処理された結果を、余裕分ガス量指令データ受信部21が受信して、余裕分ガス量の制御処理が行なわれ、さらに、余裕分ガス量託送依頼データ送信部22を介して温室効果ガス排出者1Aに余裕分ガス量の託送が依頼される、そして、温室効果ガス排出者1Aでは、この託送依頼された余裕分ガス量の監視および託送制御処理が実行される。
【0038】
一方、温室効果ガス排出権需要者2A側からは、まづ、温室効果ガス取引契約23がインターネット8を介して、排出権取引センター3および排出権取引業者4と交わされ、その契約した超過分ガス事業者毎に、その取引契約の登録および抹消が行なわれる。
【0039】
この場合、排出権取引センター3および排出権取引業者4には、記録部24A、24B、および24Cからなるメモリー24が設けられていて、このうち、記録部24Aには超過分ガス事業者、すなわち、温室効果ガス排出権需要者2Aとその超過分ガス量6A(図1)とが時系列で記録され、また、記録部24Bには超過分ガス事業者の識別情報が記録されており、さらに、記録部24Cには超過分ガス事業者による超過分ガスの課金ルールが記録されている、そして、このメモリー24の記録情報に基づいて前記取引契約の登録および抹消が行なわれるようになっている。
【0040】
また、取引契約した温室効果ガス排出権需要者2Aに対しては、記録部24Aと記録部24Bの記録情報を基に超過分ガス6A(図1)の消費状況が処理され、その処理結果である消費状況が温室効果ガス消費として温室効果ガス排出権需要者2Aに知らされる。
【0041】
また、この取引契約をした温室効果ガス排出権需要者2Aに対しては、その温室効果ガスの消費傾向も記録部24Aおよび記録部24Bの記録情報を基に分析処理されて把握され、さらに、超過分ガス6Aに対しての契約および消費に課せられる課金計算もメモリー24の記録情報により算出処理されて、その課金状況が温室効果ガス排出権需要者2A側で確認できるようになっている。
【0042】
そして、微小温室効果ガス量パルス発信器25からは、微小温室効果ガス量が公衆回線網9を介して、排出権取引センター3および排出権取引業者4の温室効果ガス量データ受信部26にデータ伝送され、さらに、温室効果ガス量合算処理部27で合算処理されて、その処理結果は表示部20に表示される。
【0043】
同時に、その微小温室効果ガス量は記録部28に超過分ガス量として、超過分ガス事業者毎に時系列で記録され、また、この超過分ガス量はデータとして前記先行超過分予測処理部19に送られて、前記した超過分ガス量の先行予測処理に用いられる。
【0044】
このようなシステム機能構成からなる本発明による実施形態の実施手順を図2のフローチャートに従って説明すると、まづ、ステップST1で、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、温室効果ガス排出権の需要者対象を、排出枠6(図1)に超過分6A(図1)を持った温室効果ガス排出権需要者2Aとし、この温室効果ガス排出権需要者2Aと相対取引を希望する排出枠5(図1)に余裕分5B(図1)を持った温室効果ガス排出者1Aを、インターネット8により募集して、応募した温室効果ガス排出者1Aと取引契約を締結する。
【0045】
一方、契約済みの超過分6Aを持っている温室効果ガス排出権需要者2Aは超過分6Aの情報を、排出権取引センター3および排出権取引業者4に知らせる。
【0046】
排出権取引センター3および排出権取引業者4ではその知らせを受けた情報をメモリー24(図3)の各記録部24A,24B,および24C(図3)に記憶し、同時に、契約した特定の温室効果ガス排出権、例えば、地域的に同一ではない特定多数の温室効果ガス排出権需要者2Aが消費する超過分6A(図1)の排出枠を確保する。
【0047】
この地域的に同一ではない特定多数の温室効果ガス排出権需要者2Aを温室効果ガス排出権需要者の対象にすることで、排出枠5(図1)に余裕分5B(図1)を持った温室効果ガス排出者1Aへの影響を低減させている。
【0048】
なお、この場合、新規参入を希望する温室効果ガス排出者1Aを併せてインターネット8により募集し、応募した温室効果ガス排出者1Aと余裕分5B(図1)の排出枠について取引契約することも可能である。
【0049】
次いで、ステップST2では、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、取引契約に基づき温室効果ガス排出権需要者2Aに超過分6A(図1)に相当する余裕分5B(図1)の排出枠を需給し、且つその排出枠に対する温室効果ガス排出権需要者2Aの温室効果ガス量を、インターネット8を介してリアルタイムで収集して合算し、この合算結果に基づいて別途契約した温室効果ガス排出者1Aの余裕分5Bを調整して、温室効果ガス排出権需要者2Aへの需給排出枠を決定する。
【0050】
具体的には、その決定する過程で温室効果ガス排出権需要者2Aは、通常、その超過分6Aに見合った余裕分5Bの排出枠が温室効果ガス排出者1Aから供給されており、その需給された余裕分5Bの排出枠は図4に示したように、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bそれぞれに設置されている取引用計器10(図4)で計量され、その計量された排出枠はリアルタイムでリアルタイム温室効果ガス排出枠伝送センサー1によって感知され、公衆回線網9を介して排出権取引センター3および排出権取引業者4に伝送される。
【0051】
さらに、排出権取引センター3および排出権取引業者4では、各温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが短時間に使用する温室効果ガス排出枠使用量を収集して、これを合算し、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bにおける短時間の温室効果ガス総排出枠を下記の方法で把握する。
【0052】
すなわち、その温室効果ガス総排出枠の把握方法は、契約関係にある特定多数の温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bでは、当然のことながらある時刻において、それぞれ異なった量の排出をしているが、このある時刻における温室効果ガス排出者1Aおよび1Bそれぞれの温室効果ガス排出枠を個々に、遠方にある排出権取引センター3および排出権取引業者4に、インターネット8を介して、伝送信号として伝送する。
【0053】
排出権取引センター3および排出権取引業者4では、この温室効果ガス排出枠を受信して合算するが、この合算によって、ある時刻における特定多数の温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが使用する温室効果ガス排出枠の総和が計算されることになる。
【0054】
次のステップST3では、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、リアルタイムで把握する温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの短時間による排出枠需要量を基に先行需要予測要素を加味して超過分6A(図1)の排出枠を先行超過分ガス予測処理部19(図3)で算出し、後記する図6の矢示S1で示すように、契約関係に特定の温室効果ガス排出者1Aに対して、インターネット8を介し、排出権の売却をある時間毎に、例えば、30分毎に打診する。
【0055】
こうすることによって、30分毎の温室効果ガス需給の同時同量を実現させることが出来、この排出枠内での温室効果ガス需給のバランスを常に保つことが出来る。
【0056】
なお、図6は、本発明の実施形態による温室効果ガス排出量指示や託送排出量を通知する通知方法の概念を示していて、排出権取引センター3および排出権取引業者4からインターネット8を介して、余裕分ガス排出権供給指示を温室効果ガス排出者1Aに、また、超過分ガス排出量の通報を温室効果ガス排出権需要者2Aにそれぞれ行なう様子を示している。
【0057】
次いで、ステップST4では、さらに、排出権取引センター3および排出権取引業者4は温室効果ガス排出者1Aが所有する余裕分5B(図1)を使用することになるので、前記ステップST3で決定した余裕分5Bを排出枠5(図1)に持っている温室効果ガス排出者1Aに排出権取引センター3および排出権取引業者4から、その必要とする排出枠を通知し、同じように、図6の矢示S2で示すように、託送を依頼している温室効果ガス排出権需要者2Aにも通知し、併せて、温室効果ガス排出枠の需給が常時バランスしていることも知らせる。
【0058】
ステップST5では、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの依頼により、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bに対して温室効果ガス排出権の需要者向けに売却を要求して、それを実行し、その売却を受けた排出権を温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが所有する設備に供給する。
【0059】
このとき、排出枠の削減費用と、排出枠の買い取り価格とを較べて安い方を選ぼうとするので、削減にかかるコストの低い温室効果ガス排出者等が削減量を増やすため、全体でみると削減コストを下げることが出来る。
【0060】
ステップST6では、図1に示すように、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bは、その余裕分5Bを排出権取引センター3および排出権取引業者4を介して、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bに売却するが、この売却された温室効果ガス排出枠は、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの超過分6A(図1)と需給バランスがとれているため、この分を憂慮する必要は全くない。
【0061】
その理由として、温室効果ガス排出者1Aが分配した温室効果ガス排出枠の需給バランスをとる具体的な方法を述べると、それは、図1および図3に示すように、温室効果ガス排出者1Aが、排出権取引センター3および排出権取引業者4に対して、その余裕分5B(図1)の温室効果ガス排出権を需給、分配することにより、排出権取引センター3および排出権取引業者4は温室効果ガス排出権需要者2Aの排出枠を監視しながら、その超過分6Aを需給して排出バランスをとっている、したがって、排出権取引センター3および排出権取引業者4から通知される排出需要枠は、全体の温室効果ガス排出枠需給のバランスには影響を及ぼさないわけである。
【0062】
ステップST7では、図1および図3に示すように、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bは分配される余裕分5B(図1)の排出枠を消費するが、前記ステップST2で詳述したような方法により、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bそれぞれで消費される排出枠の超過分6Aが、インターネット8を介して、リアルタイムで排出権取引センター3および排出権取引業者4に伝送される。
【0063】
ステップST8においては、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、図3に示すように、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bによって消費される超過分6Aがリアルタイムで把握され、この超過分6Aに相当する温室効果ガス排出量を他の類似の温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bと比較して、その相違を見出したり、同一温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの過去の排出枠と比較することで省エネルギーを促している。
【0064】
そして、この超過分6Aが完全に供給されるまで、ステップST7に戻り、上記同一ルーチンが繰り返され、各ステップによるルーチンが完了したら契約は解消される。
次に、本発明の温室効果ガスの相対取引方法において、排出権取引センター3および排出権取引業者4と、温室効果ガス排出者1Aおよび1B、ならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bとの関係を列挙して説明する。
【0065】
(1)、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、上記温室効果ガスの相対取引システムを構築するため、温室効果ガスの相対取引を希望する温室効果ガス排出者1Aおよび1Bと温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bとを取りこむ必要が生ずるが、この取り込みは、インターネット8を介して温室効果ガス排出者1Aおよび1Bと温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bとを募集することによって行なわれる。
【0066】
この場合、契約必須事項等の通知や本電子取引システムへの入会(契約)、および脱退(解約)等もインターネット8を介して行なわれる。
【0067】
また、この取引に参加したい温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bのために、後記の図7に示すように、模擬的に参加した際の表示情報などで模擬体験ができ、その模擬体験を通して参加希望する場合には所定の手続きを経て、簡単にこの温室効果ガス相対取引システムに参加(契約)できる仕組みになっている。
【0068】
すなわち、前記図7は、インターネット上での会員募集の流れを示したフローチャートで、模擬体験に必要な体験版の情報が表示され(ステップSt1)、この体験版の情報により、実際に会員になった場合のシステムの使い勝手、例えば、温室効果ガス量の時間推移や課金状況等について擬似体験をする(ステップSt2)。
【0069】
この擬似体験で応募を希望すれば、会員登録をする(ステップSt3)、会員登録をすると、会員規約等の会員になるのに必要な事項が明示され(ステップSt4)、その事項に応ずることが出来れば、ここで、会員のために必要なデータ、例えば、住所や氏名等のデータを入力し(ステップSt5)、その入力データを確認した後、排出権取引センター3および排出権取引業者4の審査を受けて(ステップSt6)、その審査を通れば、会員登録済みの通知が表示される(ステップSt7)。
【0070】
このように、模擬体験を経た上で参加出来るようになっているので、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bは排出権料金を勘案して、自由に契約の締結或いは解消を行なうことができる。
【0071】
(2)、上記のように温室効果ガス排出権電子取引システムを構築することにより、契約した個別の温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bによる温室効果ガス排出枠がリアルタイムで把握できるため、この温室効果ガス排出枠を他の類似した温室効果ガス排出者1Aおよび1Bや温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bと比較して、その相違を見出したり、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bなどの過去の温室効果ガス排出枠と比較することができる。
【0072】
したがって、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bは、特定多数の温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが提示する排出枠5および6の削減費用と排出権の買い取り価格とを比較して、安く設定されている温室効果ガス排出者1A或いは1Bと契約することになる。
【0073】
また、排出権取引センター3および排出権取引業者4は、過去の温室効果ガス排出枠に基づいて、インターネット8を介して、当該温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bに、上記の傾向を通知したり、省エネルギーのアドバイスや省エネルギー機器の導入を薦めたりする。
【0074】
(3)、この温室効果ガス排出権電子取引システムでは、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bを取りまとめ、需要者である各温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの温室効果ガス排出枠をリアルタイムに収集して合算し、排出権取引センター3および排出権取引業者4の温室効果ガス排出権の取引枠を調整する仕組みである。
【0075】
(4)、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの温室効果ガス排出枠は、排出権取引センター3および排出権取引業者4に個別に伝送されてくるので、その排出枠の量を排出権取引センター3および排出権取引業者4に設置されているメモリー24(図3)、例えば、ハードディスク等に記憶させ、一定期間の枠に対して、契約に基づいた余裕分排出枠料金を計算し、その余裕分5B(図1)に相当する超過分6A(図1)を持った温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bに課金する。
【0076】
この情報は、本温室効果ガス排出権相対取引システムのインターネット8上で、随時、当該温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bにが閲覧、確認できる。
【0077】
また、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bについても、時間的な排出傾向や季節的な排出傾向をグラフ等の形式で閲覧および確認ができる。
【0078】
この様子は温室効果ガス排出者の指示方法を概念的に示した図5に示されていて、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bは個々に時系列で超過分ガス量の傾向29が把握されており、また、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2B個々の超過分ガス量は、前記ステップST2(図2)により排出権取引センター3および複数の排出権取引業者4に即時伝送され、そして、排出権取引センター3および排出権取引業者4では総超過分ガス量30が時系列で合算される。
【0079】
次いで、前記ステップST3(図2)により、排出権取引センター3および排出権取引業者4から温室効果ガス排出者1Aに対して、温室効果ガス排出者1Aの持っている余裕分の売却が打診されるが、この際、温室効果ガス排出者1Aにおいても、その余裕分ガス量31が時系列で把握されていて、この余裕分ガス量31は温室効果ガス排出者1A側の総総超過分ガス量30とは常に合致させてある。
【0080】
(5)、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの超過分排出枠は、排出権取引センター3および排出権取引業者4に設置されているメモリー24(図3)に時系列で記憶されるので、温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bそれぞれに対して、温室効果ガス排出権の関連情報、例えば、温室効果ガス排出枠の時間的な排出傾向や、季節的な排出傾向などはグラフ等によって当該温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが閲覧して確認できる。
【0081】
また、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bについても、時間的な排出傾向や季節的な排出傾向をグラフ等にて閲覧して確認できる。
【0082】
一方、排出権取引センター3および排出権取引業者4では、前記ステップST2で述べたように、総温室効果ガス排出枠を計算しているので、この仕組みから当該温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが、さらに、別の温室効果ガス排出枠の関連情報、例えば、平均的な温室効果ガス排出者1Aおよび1Bの排出傾向とどのような相違があるのか、例えば、平均的な温室効果ガス排出者1Aおよび1Bと比較して冬季の排出量が大きいなど、随時、当該温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが閲覧、確認できる。
【0083】
なお、排出量の関連情報の入手は、温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bが双方から閲覧するようにしても、また、排出権取引センター3および排出権取引業者4が必要な温室効果ガス排出量の関連情報を提供するようにしてもよい。
【0084】
(6)、この温室効果ガス排出権相対取引システムにおいては、特定多数の温室効果ガス排出者1Aおよび1Bないし温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bと、契約関係にある特定の温室効果ガス排出者1Aおよび1Bならびに温室効果ガス排出権需要者2Aおよび2Bの温室効果ガス排出需給が、常にこのシステムの枠内での温室効果ガス需給のバランスが保たれる仕組みになっているので、例えば、ある温室効果ガス排出権需要者2Aが特定の温室効果ガス排出権を希望する場合には、同様な希望を持った他の温室効果ガス排出権需要者2Bを募り、この排出枠がある一定量にまとまった時点で、契約関係にある温室効果ガス排出権需要者2Aが特定の温室効果ガス排出者1Aから排出権の需給を受けることができる。
【0085】
【発明の効果】
上記した本発明によれば、多数の温室効果ガス排出者が、排出権取引センターおよび排出権取引業者の温室効果ガス排出権供給システムを利用する状況においても、最適な温室効果ガス排出権の安定運用が可能であり、また、温室効果ガス排出者と温室効果ガス排出権需要者との排出量の需給バランスをとることが出来ると共に、小口温室効果ガス需要量を加味して、全体の排出権需給のバランスを保つことができる。
【0086】
さらに、本発明によれば、特定多数の小口温室効果ガス排出権需要者の排出量を、排出権取引センター3および排出権取引業者4においてインターネットを介して受信して合算し、温室効果ガス排出権取引き全体から見れば、非常に微小な温室効果ガス排出権の消費レベルで、温室効果ガス排出権需要者個々の消費温室効果ガス排出権の推移を時系列で把握することができ、したがって、ミクロレベルで常時、温室効果ガス排出権需給の同時同量が実現でき、その結果、温室効果ガス排出権需給バランスを保つことができる。
【0087】
さらに、本発明によれば、インターネットを用いて、随時、温室効果ガス排出者が消費排出権の時間的な消費傾向や、季節的な消費傾向、および類似温室効果ガス排出権需要者との温室効果ガス排出権消費傾向の相違点などをグラフ等により閲覧、確認できるので、この温室効果ガス排出権消費量を他の類似の温室効果ガス排出権需要者と比較して、その相違を見出したり、同一温室効果ガス排出権需要者の過去の温室効果ガス排出権消費量と比較して省エネルギー化が図り易くなる。
【0088】
さらに、本発明によれば、温室効果ガス排出需要者が超過分の需給先として特定の温室効果ガス排出者を希望する場合は、その特定した温室効果ガス排出者から排出権の需給を受けることができるので、システム全体の需給バランスを特に考慮に入れる必要がない。
【0089】
さらに、本発明によれば、余裕分排出枠を買い取ることを希望する温室効果ガス排出需要者がインターネットを介して簡便な手続きを経た上で参加できるようなコンテンツを有する温室効果ガス排出権相対取引システムになっているので、温室効果ガス排出権需要者は排出権料金を勘案して、自由に契約を締結および解除を行なうことができる。
【0090】
さらに、本発明によれば、温室効果ガス排出権消費量はインターネットを介して自動的に収集され、計算機を用いて自動積算されるため、人為的な計算ミスによる誤った料金請求を防止できると共に、計算のための人件費を省くことができる。
【0091】
さらに、本発明によれば、温室効果ガス排出権取引き全体から見れば、非常に微小な温室効果ガス排出権消費レベルから排出権の需給バランスを保つことができる仕組みができあがる。
【0092】
さらに、本発明によれば、温室効果ガス排出権需要者の、時間的な消費排出量の推移を把握することができるので、個別温室効果ガス排出権需要者の排出権消費の季節的、且つ時間的な排出権消費傾向や、類似温室効果ガス排出権需要者との排出権消費傾向の相違点なども把握、通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による温室効果ガス排出権の相対取引システムの概念を示したシステム構成ブロック図である。
【図2】本発明による温室効果ガス排出権の相対取引方法の手順を示したフローチャートである。
【図3】本発明による実施形態のシステム機能構成を詳細に示した機能構成ブロック図である。
【図4】本発明による実施形態に用いられる排出権消費量を収集する収集方法の概念を示した説明図である。
【図5】本発明の実施形態による温室効果ガス排出量指示の指示方法を概念的に示した説明図である。
【図6】本発明の実施形態による温室効果ガス排出量指示および託送排出量を通知する通知方法を概念的に示した説明図である。
【図7】本発明による実施形態のインターネット上での会員募集の手順を示したフローチャートである。
【図8】従来の温室効果ガス排出権相対取引システムを概念的に示したシステム構成ブロック図である。
【符号の説明】
1A,1B 温室効果ガス排出者
2A,2B 温室効果ガス排出権需要者
3 温室効果ガス排出権取引センター
4 温室効果ガス排出権取引業者
5,6 排出枠
5A 実際の排出量
5B 余裕分(余裕分ガス量)
6A 超過分(超過分ガス量)
7A 売却金額
7B 購入金額
8 通信手段
9 公衆回線網
10 取引用計器
11 リアルタイム温室効果ガス排出枠伝送センサー
12 余裕分ガス量発信器
13 余裕分ガス量制御装置
14 託送ガス監視制御処理装置
15 余裕分温室効果ガス量データ送信処理機能
16 余裕分ガスデータ受信部
17、24 メモリー
18 時計部
19 先行超過分ガス予測処理部
20 表示部
21 余裕分ガス量指令データ受信部
22 余裕分ガス量託送依頼データ送信部
23 温室効果ガス取引契約
24A,24B,24C 記録部
25 微小温室効果ガス量パルス発信器
26 温室効果ガス量データ受信部
27 温室効果ガス量合算処理部
28 記録部
29 超過分ガス量の傾向
30 総超過分ガス量
31 余裕分ガス量

Claims (13)

  1. 温室効果ガス排出権の取引システムにおいて、地域的に同一でない特定多数の温室効果ガス排出者の温室効果ガス排出枠を収集し合算して、リアルタイムで温室効果ガスの総排出枠を把握し、この総排出枠に基づき必要排出枠の温室効果ガスを需給する温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と、この温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と個別に通信手段を介して接続されている前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者とを有し、さらに、前記温室効果ガス排出権取引センターと温室効果ガス排出権取引業者とが通信手段を介して接続されていることを特徴とする温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  2. 前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者とは、前記リアルタイムで把握した温室効果ガスの総排出枠に基づいて必要排出枠の需給を温室効果ガス排出権需要者に行なうと共に、この温室効果ガス排出権需要者に温室効果ガス排出者の余裕分排出枠を通知し、さらに、温室効果ガス排出者の余裕分排出枠と温室効果ガス排出権需要者の超過分排出枠とが一致するように、温室効果ガス排出者から買取り、或いは、温室効果ガス排出権需要者に需給することを特徴とする請求項1記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  3. 前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者は、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者との温室効果ガスの取引契約を、前記通信手段を介しての模擬体験を通して結ぶことを特徴とする請求項1記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  4. 前記取引契約をした前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者による温室効果ガスの排出枠は、前記通信手段を介して、リアルタイムで前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者に通知することを特徴とする請求項3記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  5. 前記取引契約をした前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者による温室効果ガスの排出枠は、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者によって、総合的にリアルタイムで収集合算されることを特徴とする請求項3記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  6. 前記取引契約をした前記温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者の排出枠は、時間的および季節的、且つ曜日的な基準に基づいた推移で把握されることを特徴とする請求項5記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  7. 前記特定多数の温室効果ガス排出者および温室効果ガス排出権需要者による温室効果ガス排出枠の総和と前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者の排出権総枠とは常に一致していることを特徴とする請求項1記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  8. 前記温室効果ガス排出権需要者の排出権需要消費量は、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者によって自動的に積算され、且つその積算された排出権需要消費量に対して当該温室効果ガス排出権需要者に課金されることを特徴とする請求項1記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  9. 前記温室効果ガス排出者は、前記温室効果ガス排出権需要者の超過分に相当する自身の余裕分を、その超過分を託送依頼されている前記温室効果ガス排出権需要者のレベルで監視および需給処理をすることを特徴とする請求項5記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  10. 余裕分ガスデータを前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者に発信する余裕分ガス量発信器と、その余裕分ガス量を制御する余裕分ガス量制御装置と、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者からの余裕分ガス量の託送依頼を受けて、その余裕分ガス量を監視し制御する託送ガス監視制御装置を有する温室効果ガス排出者と、超過分ガス量の先行予測処理を行ない、その先行予測処理の結果に基づいて余裕分ガス量の託送依頼を前記温室効果ガス排出者に伝達し、且つ、温室効果ガス排出権需要者との取引契約を、その超過分の排出枠に関して、通信手段を介した電子的手段で結び、さらに、前記温室効果ガス排出権需要者の必要とする温室効果ガス排出枠の諸情報を前記温室効果ガス排出権需要者に提供し、併せて、前記取引契約の超過分ガス量に対する課金処理を行なう余裕分温室効果ガス量データ送信処理機能を有する前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と、この温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者と前記電子的な通信手段を介して前記取引契約を結び、且つ、前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者からの温室効果ガスの排出枠に関する諸情報を把握し、さらに、微小温室効果ガス量データを公衆回線網を介して前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者に送信する機能を有する温室効果ガス排出権需要者とを備えたことを特徴とする温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  11. 前記温室効果ガス排出権需要者と前記温室効果ガス排出権取引センターおよび温室効果ガス排出権取引業者の取引契約は、前記電子的な通信手段による模擬体験を通して行なわれることを特徴とする請求項10記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  12. 前記超過分ガス量の先行予測処理は時系列で処理されることを特徴とする請求項10記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
  13. 前記温室効果ガス排出権需要者から発せられる微小温室効果ガス量は合算処理され、その処理された合算結果はメモリーに記録され、さらに、前記超過分ガス量の先行予測処理に利用されることを特徴とする請求項10記載の温室効果ガス排出権の相対取引方法。
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