JP2002145904A - 脱蛋白天然ゴム - Google Patents

脱蛋白天然ゴム

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JP2002145904A
JP2002145904A JP2000340731A JP2000340731A JP2002145904A JP 2002145904 A JP2002145904 A JP 2002145904A JP 2000340731 A JP2000340731 A JP 2000340731A JP 2000340731 A JP2000340731 A JP 2000340731A JP 2002145904 A JP2002145904 A JP 2002145904A
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latex
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Naoya Ichikawa
直哉 市川
Yoshiaki Miyamoto
芳明 宮本
Masaharu Hayashi
正治 林
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Kao Corp
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アレルギーを誘発するおそれの極めて低い脱
蛋白天然ゴムを提供する。 【解決手段】 本発明の脱蛋白天然ゴムは、蛋白質の分
解、除去処理が施された天然ゴムであって、蛋白質の含
有量が窒素含有率において0.02%以下のレベルであ
り、赤外線吸収スペクトルにおいて3280cm-1の吸
収が認められず、かつ、数平均分子量が4500以上で
ある蛋白質および蛋白質分解物が検出されないことを特
徴とする。かかる脱蛋白天然ゴムは、天然ゴムにアルカ
リプロテアーゼとエキソペプチダーゼ活性を有するプロ
テアーゼとによる蛋白質の分解処理を施し、さらに蛋白
質およびその分解物の除去処理を施すことによって得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアレルギーを誘発す
るおそれをほとんど有しない脱蛋白天然ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】天然ゴムは伸びが大きい、弾性が高い、
皮膜の強さが良好である等の特徴を有することから、手
袋等の家庭用品、手術用手袋、各種カテーテル等の医療
用具、授乳用具、避妊具等に幅広く利用されている。一
方、天然ゴムからなる手術用手袋、カテーテル等の医療
用具を使用すると、呼吸困難やアナフィラキシー様症状
(血管性浮腫、じんましん、チアノーゼ等)などの即時
型(I型)アレルギーを引き起こす場合のあることが報
告されており、かかる即時型アレルギーは天然ゴムに含
まれる蛋白質が抗原となって誘発されるものと推測され
ている。
【0003】そこで、近年、天然ゴム中の蛋白質を高度
に除去することが試みられており、特許第290500
5号(特開平6−56902号公報)には、天然ゴムラ
テックス中にアルカリプロテアーゼ等の蛋白分解酵素
と、界面活性剤とを加えて蛋白分解処理を施し、次いで
遠心分離処理等によってラテックスを十分に洗浄する方
法が提案されている。上記特許公報に記載の方法によれ
ば、天然ゴム中の蛋白質を高いレベルで分解、除去する
ことができ、具体的には、天然ゴムに含まれる蛋白質の
量をケルダール法(Kjeldahl's method )による窒素含
有量(N%)で表したときに、0.02%以下の極めて
低い値とすることができる。なお、一般に天然ゴムは、
その数平均分子量<Mn>が100万〜250万の高分
子量成分と、10万〜20万の低分子量成分との混合体
であって、前者の高分子量成分は、低分子量成分が天然
ゴムに含まれているペプチド分子等を介して相互に結合
したものと推測されている。ここで、本来の生合成で生
成したと考えられる低分子量成分の分子量を10万と
し、この低分子量成分のゴム1分子に対して分子間結合
に介在するペプチド分子が1分子、すなわち窒素原子
(原子量14)が1原子結合したと仮定すると、天然ゴ
ムの窒素含有量が0.014%となる。従って、たとえ
高度な脱蛋白処理を施したとしても不可避的に0.02
%程度の窒素は残存すると考えられる。
【0004】また、上記公報に記載の方法で脱蛋白処理
を施した場合、処理後の天然ゴムラテックスを用いて成
膜されたゴムフィルムからは、ポリペプチドに特有な3
280-1cmの赤外吸収スペクトルが観察されない。従
って、上記公報に記載の方法によれば、蛋白質の分解・
除去が高度に達成されていることがわかる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載の方法をはじめとする従来公知の種々の脱蛋白
処理を経て蛋白質を分解、除去した場合であっても、依
然として、アレルギー性を示すおそれのあることが、最
近の研究により明らかとなった。そこで本発明者らは、
(i) 従来の方法による脱蛋白処理が施された天然ゴムラ
テックス中にどの程度の蛋白質およびその分解物が残存
しているのかを確認すべく、飛行時間(TOF)型質量
分析計と二次元表面修飾チップとを組み合わせた蛋白質
の解析システムによって分析するとともに、(ii)従来の
方法による脱蛋白処理が施された天然ゴムラテックスの
アレルギー性について確認すべく、パッチテスト等によ
る従来のインビボ(in vivo )での測定に代えて、ヒト
患者の血清を用いた抗原−抗体反応に基づくインビトロ
(in vitro)での測定を行った。
【0006】その結果、従来の方法によって脱蛋白処理
を施した場合であっても、(I) 数平均分子量<Mn>が
4500〜4700程度である蛋白質または蛋白質分解
物が残存しており、蛋白質が十分に分解されていないこ
と、しかも、(II)脱蛋白処理後においても、即時型アレ
ルギーを誘発するのに十分な量のアレルゲン性蛋白が含
まれていること、が明らかとなった。
【0007】なお、「アレルゲン性蛋白」とは、本発明
において以下のように定義される。天然ゴムラテックス
の試料中に存在する全ての蛋白質およびその分解物(以
下、「全蛋白」という。)中には、ヒト血清中に抗体を
産生し得る「抗原蛋白」の群が含まれる。また、ヒト血
清中に産生する抗体は、アレルギー反応を誘発し得るI
gEクラスの抗体と、アレルギー反応を誘発しないIg
Eクラスの抗体とに分類される。ここで、「抗原蛋白」
の中で、アレルギー反応の原因となり得るIgEクラス
の抗体を産生する抗原蛋白については、他の抗原蛋白と
区別するために「アレルゲン性蛋白」と称する。
【0008】そこで本発明の目的は、蛋白質の分解・除
去の程度が高く、アレルギーを誘発するおそれの極めて
低い脱蛋白天然ゴムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
の脱蛋白天然ゴムは、蛋白質の分解、除去処理が施され
た天然ゴムであって、蛋白質の含有量が窒素含有量にお
いて0.02%以下のレベルであり、赤外線吸収スペク
トルにおいて3280cm-1の吸収が認められず、か
つ、数平均分子量が4500以上である蛋白質および蛋
白質分解物が検出されないことを特徴とする。
【0010】上記本発明の脱蛋白天然ゴムは、蛋白質の
含有量が窒素含有量において0.02%以下のレベルで
あって、赤外線吸収スペクトルにおいて3280cm-1
の吸収が認められないことから、従来の脱蛋白処理と同
様に、天然ゴム中に含まれる総蛋白の量が高度に低減さ
れていることが分かる。しかも、数平均分子量<Mn>
が4500以上である蛋白質および蛋白質分解物が検出
されないことから明らかなように、従来公知の方法によ
って脱蛋白処理を施した天然ゴムに比べて蛋白質がより
高度に分解されている。それゆえ、蛋白質中の、ヒト血
清に対してIgEクラスの抗体を産生させる抗原となり
得る部位のほとんどが、分解処理によって消滅または変
性していると考えられ、アレルギーを引き起こすおそれ
は極めて低い。
【0011】本発明において、蛋白質および蛋白質分解
物の検出は、通常、質量分析法によって、好ましくは飛
行時間(TOF)型質量分析計と二次元表面修飾チップ
とを組み合わせた蛋白質の解析システム〔例えば、サイ
ファージェン・バイオシステムズ(株)製の蛋白質構造
解析装置「プロテインチップTMシステム」〕を用いて行
われる。前記「プロテインチップTMシステム」によれ
ば、天然ゴムラテックス1mL当たり0.1μg程度し
か存在しない微量の蛋白質についても検出することがで
きる。
【0012】上記本発明の脱蛋白天然ゴムは、蛋白質お
よびその分解物が極めて高度に分解、除去されており、
それゆえアレルギーを誘発するおそれが著しく低減され
ている。従って、本発明の脱蛋白天然ゴムは、手袋等の
家庭用品、カテーテル等の医療用具、授乳用具、避妊具
等の原料として好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る脱蛋白天然ゴ
ムについて詳細に説明する。本発明の脱蛋白天然ゴム
は、前述のように蛋白質の分解、除去処理が施された天
然ゴムであって、蛋白質の含有量が窒素含有量において
0.02%以下のレベルであり、赤外線吸収スペクトル
において3280cm-1の吸収が認められず、かつ、数
平均分子量<Mn>が4500以上、好ましくは200
0以上、さらに好ましくは1500以上である蛋白質お
よび蛋白質分解物が観察されないことを特徴とする。
【0014】さらに、上記本発明の脱蛋白天然ゴムは、
ヒト血清中にIgEクラスの抗体を産生させるアレルゲ
ン性蛋白の含有量指数が10μg/g以下であるのが好
ましく、5μg/g以下であるのがより好ましい。数平
均分子量<Mn>が4500以上である蛋白質および蛋
白質分解物が検出されない程度にまで蛋白質の分解処理
が施されている場合には、前述のように、蛋白質中の、
ヒト血清に対してIgEクラスの抗体を産生させる抗原
となり得る部位が十分に分解または変性されているもの
と推測される。また、一般に、アレルゲン性蛋白の含有
量が生ゴム1g当たり10μg以下であれば、蛋白質に
起因するアレルギーを生じるおそれが極めて低いと考え
られる。
【0015】ここで「アレルゲン性蛋白の含有量指数」
とは、天然ゴムラテックス中に存在する蛋白質のうち、
ヒト血清に対してIgEクラスの抗体を産生させ得る
(抗原となり得る)蛋白質の含有量の程度を、一般のハ
イアンモニアラテックス(HAラテックス)を基準にし
て示した指標であって、アレルギー度を相対的に示した
値である。天然ゴムラテックス中に存在する蛋白質につ
いては、その総量と溶出蛋白質の総量とを分析によって
求めることができるものの、アレルゲン性蛋白と非アレ
ルゲン性蛋白との量を個別に定量することができない。
そこで、天然ゴムラテックスのアレルギー性について
は、通常の天然ゴムラテックス、ここではHAラテック
スを基準とするアレルギー度の相対値として評価するこ
ととなる。
【0016】上記「アレルゲン性蛋白の含有量指数」
は、Pharmacia Cap systemを用いた競合的ラスト免疫阻
害法〔Competitive RAST-immunoinhibition 法,(X. B
aur etAl., Allergy, 52, 661-664 (1997) 参照)〕に
基づいて算出されるものであって、具体的には、以下の
ようにして算出される。まず、基準サンプルとしてHA
ラテックス(上記文献ではノンアンモニア天然ゴムラテ
ックス)の抽出液を使用し、これにヒト血清中のIgE
抗体を混合して熟成させることにより、HAラテックス
中のアレルゲン性蛋白と前記IgE抗体との抗原−抗体
反応を進行させる。なお、前記IgE抗体の供給源に
は、ラテックスアレルギーを有する者の血清を用いる。
次いで、抗原−抗体反応を起こさずに残存したIgE抗
体と固相のImmuno-Capラテックス抗原とを反応させ、さ
らに、固定化されたIgE抗体に酵素(β−D−ガラク
トシダーゼ)でラベルされた抗IgE抗体とを結合させ
て、蛍光強度の測定により残存するIgE抗体の量を測
定する。この測定値により、HAラテックスの溶出蛋白
質についてのアレルギー性の度合いが求められる。この
アレルギー性の度合いを、上記HAラテックスの希釈度
が異なる数種のサンプルについて測定して、較正曲線を
作成する。一方、測定試料である天然ゴムラテックスに
ついても上記と同様にしてアレルギー性の度合いを求め
る。その結果、例えばHAラテックスの溶出総蛋白量が
ゴム1g当り10μgであるときのアレルギー度と同等
であれば、測定試料についてのアレルゲン性蛋白の含有
量指数が10μg/gとなる。
【0017】前述のようにアレルゲン性蛋白の含有量指
数が極めて低い本発明の脱蛋白天然ゴムは、蛋白質に起
因するアレルゲンを実質的に含有しないものであるとい
える。上記本発明の脱蛋白天然ゴムは、従来用いられて
プロテアーゼ(蛋白分解酵素)による蛋白質の分解処理
と併せて、エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアー
ゼによる蛋白質の分解処理を行い、さらに蛋白質および
その分解物の除去処理を行うことにより得られたもので
ある。
【0018】従来の脱蛋白処理に用いられていたプロテ
アーゼ(蛋白分解酵素)は主にバクテリア(細菌)が産
生するプロテアーゼであって、これらのプロテアーゼは
アルカリ領域に至適pHを有しており、しかもエンドペ
プチダーゼ活性を有するもののエキソペプチダーゼ活性
を示さないものであった。従来の脱蛋白処理において、
主として上記のアルカリプロテアーゼが用いられていた
のは、(a) 天然ゴムのフィールドラテックスは、一旦濃
縮された後、ラテックスの凝固と腐敗の防止を目的とし
てアンモニアを添加したいわゆるアンモニアラテックス
として供給されており、ラテックス自体がアルカリ性を
示すものであったこと、(b) それゆえ、蛋白質の分解処
理には、ゴム分子の凝固を避けるべく、アルカリ領域に
至適pHを有するいわゆるアルカリプロテアーゼを用い
る必要があったこと、などに起因している。なお、従来
の脱蛋白処理に用いられていた市販のアルカリプロテア
ーゼの特性を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】これに対し、本発明の脱蛋白天然ゴムは、
従来用いられているアルカリプロテアーゼによる蛋白分
解処理に加えて、エキソペプチダーゼ活性を有するプロ
テアーゼによる蛋白分解処理を行い、さらに蛋白質およ
びその分解物の除去処理を行ったものであることを特徴
とする。かかるプロテアーゼを用いて処理を行うことに
より、意外にも、数平均分子量<Mn>が4500以上
の蛋白質および蛋白質分解物が実質的に存在しない程度
にまで蛋白質の分解を行うことができる。
【0021】〔脱蛋白天然ゴムの製造方法〕本発明の脱
蛋白天然ゴムは、天然ゴムラテックスに対して、(1) 従
来公知のプロテアーゼ(アルカリプロテアーゼ)による
蛋白質の分解処理を施し、次いで、(2) 必要に応じてラ
テックスのpHを中性領域に調節し、エキソペプチダー
ゼ活性を有するプロテアーゼによる蛋白質の分解処理を
施し、さらに、(3) こうして得られたラテックスから蛋
白質およびその分解物を除去して、ゴム分を凝集させ
る、ことによって得られる。
【0022】すなわち、本発明の脱蛋白天然ゴムは次の
ようにして得ることができる。まず、天然ゴムラテック
スのゴム固形分に対して約0.001〜10重量%の割
合で従来公知のアルカリプロテアーゼを添加し、5〜9
0℃、好ましくは20〜60℃で、数時間〜1週間程度
熟成させることによって蛋白分解処理を施す。次いで、
必要に応じて0.01〜10重量%の範囲で界面活性剤
を添加した後、ラテックスのゴム固形分に対して約0.
001〜10重量%の割合でエキソペプチダーゼ活性を
有するプロテアーゼを添加して、5〜90℃、好ましく
は20〜60℃で、数時間〜1週間程度熟成させること
によって蛋白分解処理を施す。さらに、遠心分離等によ
る除去処理を行う。
【0023】エキソペプチダーゼ活性を有するプロテア
ーゼを添加する際には、後述するように、前記プロテア
ーゼの多くが中性領域(具体的にはpH6〜9)に至適
pHを有するものであることを考慮して、あらかじめラ
テックスのpHを中性領域に、具体的にはpH6〜9、
より好ましくはpH6.5〜8.5の範囲に調整してお
くのが好ましい。ラテックスのpHを中性領域に調整す
るには、ラテックス中に例えばリン酸二水素ナトリウ
ム、ホルマリン、希塩酸等を添加すればよい。
【0024】前記除去処理を遠心分離によって行う場合
には、0.01〜10重量%の範囲で界面活性剤を添加
した上で、常法に従って遠心分離を行えばよい。遠心分
離処理の回数は1回で十分であるが、蛋白質およびその
分解物の除去効果を高めるには、遠心分離処理を2回以
上繰返して行ってもよい。 〔原料ラテックス〕本発明の脱蛋白天然ゴムを得るため
の出発原料となる天然ゴムラテックスは、天然のゴムの
木から得られたラテックスを意味し、当該ラテックスに
は新鮮なフィールドラテックスや、市販のアンモニア処
理ラテックス等のいずれをも使用することができる。
【0025】〔プロテアーゼ〕本発明の脱蛋白天然ゴム
を製造するのに用いられる、蛋白質を分解するための酵
素には、従来公知のプロテアーゼ(アルカリプロテアー
ゼ)と、エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼ
との2種類が挙げられる。 (従来公知のプロテアーゼ)従来公知のプロテアーゼと
しては、特に限定されるものではないが、細菌由来のも
の、糸状菌由来のもの、酵母由来のもののいずれであっ
てもよい。中でも細菌由来のプロテアーゼを使用するの
が好ましい。かかる細菌由来のプロテアーゼは、一般
に、アルカリ領域に至適pHを有し、かつ、エンドペプ
チダーゼ活性のみを有するプロテアーゼである。
【0026】上記細菌由来のプロテアーゼの具体例とし
ては、前記表1に記載のプロテアーゼが挙げられる。 (エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼ)エキ
ソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼは、さらにエ
ンドペプチダーゼ活性を併せ持ったものであってもよ
い。エキソペプチダーゼ活性とともにエンドペプチダー
ゼ活性をも有することにより、蛋白質の分子量を低減さ
せる効果や分解の効率をより一層向上させることができ
る。
【0027】上記エキソペプチダーゼ活性を有するプロ
テアーゼをその起源から限定するならば、前述のよう
に、糸状菌の一種であるアスペルギルス属(Aspergillu
s ;コウジカビ属)またはリゾプス属(Rhizopus;クモ
ノスカビ属)に属する微生物が産生するものであるのが
好ましい。上記アスペルギルス属に属する微生物として
は、例えばアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryz
ae)、アスペルギルス・メルス(Asp. mellus )、アス
ペルギルス・ニガー(Asp. niger)、アスペルギルス・
アワモリ(Asp. awamori)、アスペルギルス・グラウク
ス(Asp. glaucus )、アスペルギルス・フラブス(As
p. flavus)、アスペルギルス・ソジャエ(Asp. soja
e)等が挙げられる。
【0028】また、上記リゾプス属に属する微生物とし
ては、例えばリゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae )、
リゾプス・ジャバニクス(Rhi. javanicus)、リゾプス
・デレマー(Rhi. delemar)、リゾプス・ニグリカンス
(Rhi. nigricans)等が挙げられる。本発明に用いられ
るエキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼは、上
記の中でも、特にアスペルギルス・オリゼ(Asp. oryza
e )、アスペルギルス・メルス(Asp. mellus )または
リゾプス・オリゼ(Rhi. oryzae )に属する微生物が産
生するものであるのが好ましい。
【0029】上記エキソペプチダーゼ活性を有するプロ
テアーゼについて、市販されているものの特性を示す。
【0030】
【表2】
【0031】〔界面活性剤〕本発明の脱蛋白天然ゴムを
製造するために蛋白質の分解処理を行う際には、前述の
プロテアーゼおよびエキソペプチダーゼによる処理を施
す前にまたは処理中に、安定化剤としての界面活性剤を
ラテックス中に添加するのが好ましい。とりわけ、アン
モニア処理ラテックスのpHを中性領域に調整する場
合、または蛋白質の分解処理を行う場合にあっては、ゴ
ム分の凝固を防止する上で界面活性剤の添加が望まれ
る。
【0032】上記界面活性剤としては、従来公知の種々
のアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤およびカチ
オン界面活性剤が挙げられ、特に限定されるものではな
いが、エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼの
多くが中性領域(具体的にはpH6〜9)に至適pHを
有するものであることから、中性領域において、具体的
にはpH6〜9の範囲、より好ましくはpH6.5〜
8.5の範囲において安定した界面活性を示すものを用
いるのが好ましい。
【0033】以下、本発明に使用可能な界面活性剤を示
す。以下に例示の界面活性剤は単独で用いるほか、2種
以上を混合して用いることもできる。 (アニオン界面活性剤)アニオン界面活性剤には、例え
ばカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、リン
酸エステル系等が挙げられる。カルボン酸系のアニオン
界面活性剤としては、例えば炭素数が6以上、30以下
である脂肪酸塩、多価カルボン酸塩、ロジン酸塩、ダイ
マー酸塩、ポリマー酸塩、トール油脂肪酸塩などが挙げ
られ、中でも炭素数10〜20のカルボン酸塩が好適で
ある。炭素数が6を下回ると蛋白質および不純物の分散
・乳化作用が不十分となるおそれがあり、炭素数が30
を超えると水に分散させにくくなるおそれがある。
【0034】スルホン酸系のアニオン界面活性剤として
は、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルス
ルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタ
レンスルホン酸塩、ジフェニルエーテルスルホン酸塩等
が挙げられる。硫酸エステル系界面活性剤としては、例
えばアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンア
ルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル
フェニルエーテル硫酸塩、トリスチレン化フェノール硫
酸エステル塩、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェ
ノール硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0035】リン酸エステル系のアニオン界面活性剤と
しては、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキ
レンリン酸エステル塩等が挙げられる。これらの化合物
の塩としては、金属塩(Na,K,Ca,Mg,Zn
等)、アンモニア塩、アミン塩(トリエタノールアミン
塩等)などが挙げられる。 (ノニオン界面活性剤)ノニオン界面活性剤には、例え
ばポリオキシアルキレンエーテル系、ポリオキシアルキ
レンエステル系、多価アルコール脂肪酸エステル系、糖
脂肪酸エステル系、アルキルポリグリコシド系等が挙げ
られる。
【0036】ポリオキシアルキレンエーテル系のノニオ
ン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシアルキレンポリオールアルキル
エーテル、ポリオキシアルキレンスチレン化フェノール
エーテル、ポリオキシアルキレンジスチレン化フェノー
ルエーテル、ポリオキシアルキレントリスチレン化フェ
ノールエーテル等が挙げられる。前記ポリオールとして
は炭素数2〜12の多価アルコールが挙げられ、例えば
プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、シ
ュクロース、ペンタエリトリトール、ソルビタン等が挙
げられる。
【0037】ポリオキシアルキレンエステル系のノニオ
ン界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレン脂
肪酸エステル等が挙げられる。多価アルコール脂肪酸エ
ステル系のノニオン界面活性剤としては、炭素数2〜1
2の多価アルコールの脂肪酸エステルまたはポリオキシ
アルキレン多価アルコールの脂肪酸エステルが挙げられ
る。より具体的には、例えばソルビトール脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライ
ド、脂肪酸ジグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル等が挙げられる。また、これらのポリアルキレンオ
キサイド付加物(例えばポリオキシアルキレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂
肪酸エステル等)も使用可能である。糖脂肪酸エステル
系のノニオン界面活性剤としては、例えばショ糖、グル
コース、マルトース、フラクトース、多糖類の脂肪酸エ
ステル等が挙げられ、これらのポリアルキレンオキサイ
ド付加物も使用可能である。
【0038】アルキルポリグリコシド系のノニオン界面
活性剤としては、例えばアルキルグルコシド、アルキル
ポリグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルグルコ
シド、ポリオキシアルキレンアルキルポリグルコシド等
が挙げられ、これらの脂肪酸エステル類も挙げられる。
また、これらのポリアルキレンオキサイド付加物も使用
可能である。これらのノニオン界面活性剤におけるアル
キル基としては、例えば炭素数4〜30のアルキル基が
挙げられる。また、ポリオキシアルキレン基としては、
炭素数2〜4のアルキレン基を有するものが挙げられ、
例えば酸化エチレンの付加モル数が1〜50モル程度の
ものが挙げられる。前記脂肪酸としては、例えば炭素数
が4〜30の直鎖または分岐した飽和または不飽和の脂
肪酸が挙げられる。
【0039】(カチオン界面活性剤)カチオン界面活性
剤には、例えばアルキルアミン塩型、アルキルアミン誘
導体型およびそれらの第4級化物、ならびにイミダゾリ
ニウム塩型等が挙げられる。アルキルアミン塩型のカチ
オン界面活性剤としては、第1級アミン、第2級アミン
および第3級アミンの塩が挙げられる。アルキルアミン
誘導体型のカチオン界面活性剤は、エステル基、エーテ
ル基、アミド基のうちの少なくとも1つを分子内に有す
るものであって、例えばポリオキシアルキレン(AO)
アルキルアミンおよびその塩、アルキルエステルアミン
(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルエーテル
アミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキルア
ミドアミン(AO付加物を含む)およびその塩、アルキ
ルエステルアミドアミン(AO付加物を含む)およびそ
の塩、アルキルエーテルアミドアミン(AO付加物を含
む)およびその塩等が挙げられる。
【0040】前記塩の種類としては、例えば塩酸塩、リ
ン酸塩、酢酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルベン
ゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、脂肪
酸、有機酸、アルキルリン酸エステル、アルキルエーテ
ルカルボン酸、アルキルアミドエーテルカルボン酸、ア
ニオン性オリゴマー、アニオン性ポリマー等が挙げられ
る。アルキルアミン誘導体型カチオン界面活性剤のう
ち、酢酸塩の具体例としては、例えばココナットアミン
アセテート、ステアリルアミンアセテート等が挙げられ
る。上記アルキルアミン塩型およびアルキルアミン誘導
体型カチオン界面活性剤におけるアルキル基は特に限定
されるものではないが、通常炭素数8〜22の、直鎖
状、分岐鎖状またはゲルベ状のものが挙げられる。
【0041】上記アルキルアミン塩型およびアルキルア
ミン誘導体型カチオン界面活性剤の第4級化物として
は、上記アルキルアミン塩およびアルキルアミン誘導体
を、例えばメチルクロライド、メチルブロマイド、ジメ
チル硫酸、ジエチル硫酸等で第4級化したものが挙げら
れる。具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウムハ
ライド、セチルトリメチルアンモニウムハライド、ステ
アリルトリメチルアンモニウムハライド等のアルキルト
リメチルアンモニウムハライド;ジステアリルジメチル
アンモニウムハライド等のジアルキルジメチルアンモニ
ウムハライド;トリアルキルメチルアンモニウムハライ
ド;ジアルキルベンジルメチルアンモニウムハライド;
アルキルベンジルジメチルアンモニウムハライド等が挙
げられる。
【0042】イミダゾリニウム塩型のカチオン界面活性
には、例えば2−ヘプタデセニル−ヒドロキシルエチル
イミダゾリン等が挙げられる。上記例示の界面活性剤の
中でも、特に、pHが6.5〜8.5の範囲において安
定した界面活性を示すものとしては、例えば、ノニオン
界面活性剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、アニオン界面活性剤であるポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられ
る。
【0043】〔他の添加剤〕本発明の天然ゴムの製造方
法においては、上記例示の各成分のほかにも、必要に応
じて他の添加剤を配合することができる。かかる他の添
加剤としては、例えばpH調整剤としての、リン酸第一
カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸ナトリウム等の
リン酸塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の酢酸塩;
硫酸、酢酸、塩酸、硝酸、クエン酸、コハク酸等の酸類
またはその塩;アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙
げられる。また、酵素としての、リパーゼ、エステラー
ゼ、アミラーゼ、ラッカーゼ、セルラーゼ等が挙げられ
る。さらに、分散剤としての、スチレンスルホン酸共重
合物、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、リグニ
ンスルホン酸、多環式芳香族スルホン酸共重合物、アク
リル酸および無水マレイン酸のホモポリマー/共重合
物、イソブチレン−アクリル酸、イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合物等が挙げられる。
【0044】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて本発明の
脱蛋白天然ゴムについて説明する。以下の実施例および
比較例において、天然ゴムラテックスには、マレーシア
国産のフィールドラテックス、またはソクテック(マレ
ーシア国)社製のハイアンモニアラテックス〔ゴム分濃
度60.2重量%、アンモニア分0.7%〕を使用し
た。
【0045】界面活性剤には、ノニオン界面活性剤とし
て東邦化学工業(株)製の商品名「Triton X−
100」を、それぞれ使用した。 〔脱蛋白天然ゴムの製造〕 実施例1 (アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解)フィールド
ラテックスのゴム分100重量部に対してノニオン界面
活性剤1.0重量部と0.12%のナフテン酸ソーダと
を添加し、ラテックスを安定化させた。次いで、このラ
テックスのゴム分100重量部に対してアルカリプロテ
アーゼ0.1重量部を添加し、30℃で24時間静置す
ることによって熟成させた。
【0046】前記アルカリプロテアーゼには、バクテリ
ア由来のプロテアーゼであって、バチルス属のバクテリ
アの一種であるBacillus licheniformisに属する微生物
が産生するプロテアーゼ〔ノボノルディスクバイオイン
ダストリー(株)製の商品名「アルカラーゼ2.0
M」〕を使用した。このアルカリプロテアーゼは、力価
が2.0AU/g(pH8.3)であって、表1に示し
たように、アルカリ領域に至適pHを有しており、かつ
エンドペプチダーゼ活性を有するもののエキソペプチダ
ーゼ活性を有しないものである。
【0047】(エキソペプチダーゼ活性を有するプロテ
アーゼによる蛋白質分解)次に、熟成後のラテックスに
5%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加してそのpH
を7.0に調整し、当該ラテックスのゴム分100重量
部に対して、エキソペプチダーゼ活性を有するプロテア
ーゼ0.1重量部を添加した。前記プロテアーゼの添加
後、ラテックスを30℃で24時間静置して再び熟成さ
せた。前記プロテアーゼには、エキソペプチダーゼ活性
およびエンドペプチダーゼ活性を有しかつ中性領域に至
適pHを有するものであって、アスペルギルス・オリゼ
(Aspergillus oryzae)に属する微生物が産生するプロ
テアーゼ〔天野製薬(株)製の商品名「ウマミザイ
ム」〕を使用した(表2参照)。このプロテアーゼは、
ペプチダーゼ活性が70u/g以上(pH7.0,LG
G(L-Leucyl-Glycyl-Glycine )法)であった。
【0048】(蛋白質およびその分解物の除去)酵素処
理を完了したラテックスをノニオン界面活性剤の1%水
溶液で希釈し、当該ラテックスのゴム分の濃度を10%
にした後、13000rpmで30分間遠心分離処理を
施した。こうして分離した上層のクリーム分に対して、
再度の希釈と2回目の遠心分離処理を上記と同様にして
行った。さらに、得られたクリーム分を水に再分散させ
ることによって、脱蛋白天然ゴムラテックスを得た。ま
た、前記脱蛋白天然ゴムラテックスを凝固、乾燥させる
ことにより、脱蛋白天然ゴムを得た。
【0049】実施例2 (アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解)ハイアンモ
ニアラテックス(以下、「HAラテックス」という。)
をゴム分の濃度が30重量%となるように希釈した後、
このラテックスのゴム分100重量部に対してノニオン
界面活性剤1.0重量部と0.12%のナフテン酸ソー
ダとを添加し、ラテックスを安定化させた。次いで、こ
のラテックスのゴム分100重量部に対してアルカリプ
ロテアーゼ(前出の「アルカラーゼ2.0M」)0.1
重量部を添加し、30℃で24時間静置することによっ
て熟成させた。
【0050】(エキソペプチダーゼ活性を有するプロテ
アーゼによる蛋白質分解)次に、熟成後のラテックスに
5%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加してそのpH
を7.0に調整し、当該ラテックスのゴム分100重量
部に対して、エキソペプチダーゼ活性を有するプロテア
ーゼ(前出の「ウマミザイム」)0.1重量部を添加し
た。前記プロテアーゼの添加後、ラテックスを30℃で
24時間静置して再び熟成させた。
【0051】(蛋白質およびその分解物の除去)酵素処
理を完了したラテックスをノニオン界面活性剤の1%水
溶液で希釈し、当該ラテックスのゴム分の濃度を10%
にした後、13000rpmで30分間遠心分離処理を
施した。こうして分離した上層のクリーム分に対して、
再度の希釈と2回目の遠心分離処理を上記と同様にして
行った。
【0052】さらに、得られたクリーム分を水に再分散
させることによって、脱蛋白天然ゴムラテックスを得
た。また、前記脱蛋白天然ゴムラテックスを凝固、乾燥
させることにより、脱蛋白天然ゴムを得た。 実施例3 (アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解)実施例1の
「アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にし
て、フィールドラテックス中の蛋白質をアルカリプロテ
アーゼ(前出の「アルカラーゼ2.0M」)によって分
解した。
【0053】(エキソペプチダーゼ活性を有するプロテ
アーゼによる蛋白質分解)エキソペプチダーゼ活性を有
するプロテアーゼとして、前出の「ウマミザイム」に代
えてアスペルギルス・メルス(Aspergillus mellus)に
属する微生物が産生するプロテアーゼ〔天野製薬(株)
製の商品名「P「アマノ」3G」〕を使用し、その添加
量をラテックスのゴム分100重量部に対して0.1重
量部としたほかは、実施例1の「エキソペプチダーゼ活
性を有するプロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にし
て蛋白質の分解処理を行った。
【0054】前記プロテアーゼ「P「アマノ」3G」
は、蛋白消化力が10000u/g以上(pH7.0,
天野法)であって、表2に示したように、エキソペプチ
ダーゼ活性およびエンドペプチダーゼ活性を有しかつ中
性領域に至適pHを有するプロテアーゼである。 (蛋白質およびその分解物の除去)上記プロテアーゼ
「P「アマノ」3G」による酵素処理を完了したラテッ
クスを用いたほかは、実施例1の「蛋白質およびその分
解物の除去」と同様にして遠心分離処理を行い、脱蛋白
天然ゴムラテックスおよび脱蛋白天然ゴムを得た。
【0055】実施例4 (アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解)実施例2の
「アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にし
て、HAラテックス中の蛋白質をアルカリプロテアーゼ
(前出の「アルカラーゼ2.0M」)によって分解し
た。 (エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼによる
蛋白質分解)エキソペプチダーゼ活性を有するプロテア
ーゼとして、前出の「ウマミザイム」に代えて前出の
「P「アマノ」3G」を使用し、その添加量をラテック
スのゴム分100重量部に対して0.1重量部としたほ
かは、実施例2の「エキソペプチダーゼ活性を有するプ
ロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にして蛋白質の分
解処理を行った。
【0056】(蛋白質およびその分解物の除去)上記プ
ロテアーゼ「P「アマノ」3G」による酵素処理を完了
したラテックスを用いたほかは、実施例2の「蛋白質お
よびその分解物の除去」と同様にして遠心分離処理を行
い、脱蛋白天然ゴムラテックスおよび脱蛋白天然ゴムを
得た。 実施例5 (アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解)実施例1の
「アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にし
て、フィールドラテックス中の蛋白質をアルカリプロテ
アーゼ(前出の「アルカラーゼ2.0M」)によって分
解した。
【0057】(エキソペプチダーゼ活性を有するプロテ
アーゼによる蛋白質分解)エキソペプチダーゼ活性を有
するプロテアーゼとして、前出の「ウマミザイム」に代
えてリゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae )に属する微
生物が産生するプロテアーゼ〔天野製薬(株)製の商品
名「ペプチダーゼR」〕を使用し、その添加量をラテッ
クスのゴム分100重量部に対して0.1重量部とした
ほかは、実施例1の「エキソペプチダーゼ活性を有する
プロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にして蛋白質の
分解処理を行った。
【0058】前記プロテアーゼ「ペプチダーゼR」は、
ペプチダーゼ活性が420u/g以上(pH7.0,L
GG法)であって、表2に示したように、エキソペプチ
ダーゼ活性およびエンドペプチダーゼ活性を有しかつ中
性領域に至適pHを有するプロテアーゼである。 (蛋白質およびその分解物の除去)上記プロテアーゼ
「ペプチダーゼR」による酵素処理を完了したラテック
スを用いたほかは、実施例1の「蛋白質およびその分解
物の除去」と同様にして遠心分離処理を行い、脱蛋白天
然ゴムラテックスおよび脱蛋白天然ゴムを得た。
【0059】実施例6 (アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解)実施例2の
「アルカリプロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にし
て、HAラテックス中の蛋白質をアルカリプロテアーゼ
(前出の「アルカラーゼ2.0M」)によって分解し
た。 (エキソペプチダーゼ活性を有するプロテアーゼによる
蛋白質分解)エキソペプチダーゼ活性を有するプロテア
ーゼとして、前出の「ウマミザイム」に代えて前出の
「ペプチダーゼR」)を使用し、その添加量をラテック
スのゴム分100重量部に対して0.1重量部としたほ
かは、実施例2の「エキソペプチダーゼ活性を有するプ
ロテアーゼによる蛋白質分解」と同様にして蛋白質の分
解処理を行った。
【0060】(蛋白質およびその分解物の除去)上記プ
ロテアーゼ「ペプチダーゼR」による酵素処理を完了し
たラテックスを用いたほかは、実施例2の「蛋白質およ
びその分解物の除去」と同様にして遠心分離処理を行
い、脱蛋白天然ゴムラテックスおよび脱蛋白天然ゴムを
得た。 比較例1 特許第2905005号に記載の方法に従って、脱蛋白
天然ゴムを作製した。
【0061】すなわち、まず、HAラテックスをゴム分
の濃度が30重量%になるように希釈し、当該ラテック
スのゴム分100重量部に対してアルカリプロテアーゼ
0.1重量部と、ノニオン界面活性剤1.0重量部と、
0.12%のナフテン酸ソーダとを添加して安定化させ
た。前記アルカリプロテアーゼには、バクテリア由来の
プロテアーゼであって、バチルス属のバクテリアの一種
であるBacillus licheniformisに属する微生物が産生す
るプロテアーゼ〔ノボノルディスクバイオインダストリ
ー(株)製の商品名「アルカラーゼ2.0M」〕を使用
した。このアルカリプロテアーゼは力価が2.0AU/
g(pH8.3)であって、表1に示したように、アル
カリ領域に至適pHを有しており、かつエンドペプチダ
ーゼ活性を有するもののエキソペプチダーゼ活性を有し
ないものである。
【0062】次いで、リン酸二水素ナトリウムによって
pHを9.2に調整した後、30℃で24時間静置する
ことによって熟成させた。熟成後、酵素処理を完了した
ラテックスをノニオン界面活性剤の1%水溶液で希釈
し、当該ラテックスのゴム分の濃度を10%にした後、
13000rpmで30分間遠心分離処理を施した。こ
うして分離した上層のクリーム分に対して、再度の希釈
と2回目の遠心分離処理を上記と同様にして行った。
【0063】さらに、得られたクリーム分を水に再分散
させることによって、脱蛋白天然ゴムラテックスを得
た。また、前記クリーム分を凝固、乾燥させることによ
り、脱蛋白天然ゴムを得た。 〔蛋白質分解処理の評価〕 (窒素含有量の測定)上記実施例および比較例におい
て、遠心分離処理後に生じたクリーム分を水に再分散さ
せたラテックスを使用し、このラテックスをガラスプレ
ート上に流延してキャストフィルムを作製した。
【0064】これらのキャストフィルムを窒素含有率測
定用のサンプルとした。また、蛋白分解処理および洗浄
処理を施していないHAラテックスから直接キャストフ
ィルムを作成して、これを対照のサンプルとした。実施
例、比較例および対照の各サンプルについて、その窒素
含有量(N%)をRRIM試験法(Rubber Research In
stitute of Malaysia(1973). 'SMR Bulletin No.7')に
よって測定した。
【0065】窒素含有量(N%)の測定結果を表3に示
す。 (アレルゲン性蛋白の含有量指数の測定)ラスト阻害法
(RAST-inhibition 法)に基づいて、上記実施例および
比較例で得られた天然ゴムラテックスに含まれるアレル
ゲン性蛋白の含有量指数を測定した。「アレルゲン性蛋
白の含有量指数」の測定は、前述のPharmacia Cap syst
emを用いた競合的免疫阻害法により、ドイツBGFA
(職業医療研究所)にて実施した。
【0066】一方、測定試料となる上記実施例および比
較例で得られた脱蛋白天然ゴムラテックスについても、
上記と同様にして残存抗体量の定量を行い、それぞれに
ついてのアレルゲン性蛋白の含有量指数を算出した。ア
レルゲン性蛋白の含有量指数の測定結果を表3に示す。
【0067】
【表3】
【0068】表3より明らかなように、実施例1〜6の
脱蛋白天然ゴムは、比較例1の脱蛋白天然ゴムと比べて
窒素含有量(N%)が同程度であるものの、アレルゲン
性蛋白の含有量指数が著しく低く、それゆえ蛋白質に起
因するアレルギーを誘発するおそれが著しく低減されて
いることがわかった。特に、実施例2〜6では、アレル
ゲン性蛋白を検出できない程度にまで脱蛋白されている
ことがわかった。 (赤外線吸収スペクトルの測定)実施例1および比較例
1で得られた脱蛋白天然ゴムラテックスをそれぞれ36
g取り出して、18cm×12cmのガラス板上に流延
し、室温に放置して乾燥させた。次いで、これをガラス
板から剥がして、ガラス面に接していた面を一日乾燥さ
せた。さらに真空化で乾燥することにより、赤外線吸収
スペクトル測定用の生ゴムフィルムを得た。
【0069】次に、KBr板上に前記フィルムを載置
し、JASCO 5300フーリエ変換赤外線分光器に
よって吸光度を測定した。その結果、実施例1および比
較例1のラテックスから作成されたいずれの試料につい
ても、3280cm-1におけるポリペプチドの吸収を検
出することはできなかった。 (蛋白質の分子量分析)上記実施例1〜4と、比較例1
で得られた天然ゴムラテックスについて、飛行時間(T
OF)型質量分析計と二次元表面修飾チップとを組み合
わせた蛋白質の解析システム〔サイファージェン・バイ
オシステムズ(株)製の蛋白質構造解析装置「プロテイ
ンチップTMシステム」〕により、数平均分子量<Mn>
が4500〜4700の範囲を中心にして不純物の有無
を分析した。
【0070】上記「プロテインチップTMシステム」によ
る蛋白質の分子量分析は、次のようにして行った。(1)
まず、天然ゴムラテックスの漿液のサンプルをチップ上
に吸着させ、次いで(2) 吸着した蛋白質のみが残存する
ように洗浄用の緩衝液(washing buffer)で洗浄し、
(3) 吸着蛋白質上にエネルギー吸収物質を塗布し、さら
に(4) レーザーを照射してチップ上の蛋白質をイオン化
した上で、(5) TOF型質量分析器を用いて分子量を測
定した。
【0071】残存する蛋白質および蛋白質分解物につい
ての数平均分子量<Mn>の分析結果については、実施
例1の脱蛋白天然ゴムラテックスから得られた試料につ
いての測定結果を図1に、実施例2の脱蛋白天然ゴムラ
テックスから得られた試料についての測定結果を図3
に、実施例3の脱蛋白天然ゴムラテックスから得られた
試料についての測定結果を図2に、実施例4の脱蛋白天
然ゴムラテックスから得られた試料についての測定結果
を図4に、比較例1の、従来の酵素を用いた処理による
脱蛋白天然ゴムラテックスから得られた試料についての
測定結果を図5に、それぞれ示す。
【0072】また、対照として、蛋白分解処理および洗
浄処理を施していないHAラテックスから得られた試料
について分子量分析を行った。その測定結果を図6に示
す。上記分子量分析の測定結果より明らかなように、比
較例1(図5)では数平均分子量<Mn>が約4700
のところ(蛋白質の存在を示す箇所)にピークが存在し
ていた。これに対し、実施例1(図1)および実施例3
(図2)では数平均分子量<Mn>が2000以上の領
域で、実施例2(図3)および実施例4(図4)では数
平均分子量<Mn>が4500以上の領域で、それぞれ
ピークが見られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた脱蛋白天然ゴムラテックス
についての、残存する蛋白質および蛋白質分解物の数平
均分子量<Mn>の測定結果を示すチャート図である。
【図2】実施例3で得られた脱蛋白天然ゴムラテックス
についての、残存する蛋白質および蛋白質分解物の数平
均分子量<Mn>の測定結果を示すチャート図である。
【図3】実施例2で得られた脱蛋白天然ゴムラテックス
についての、残存する蛋白質および蛋白質分解物の数平
均分子量<Mn>の測定結果を示すチャート図である。
【図4】実施例4で得られた脱蛋白天然ゴムラテックス
についての、残存する蛋白質および蛋白質分解物の数平
均分子量<Mn>の測定結果を示すチャート図である。
【図5】比較例1で得られた脱蛋白天然ゴムラテックス
についての、残存する蛋白質および蛋白質分解物の数平
均分子量<Mn>の測定結果を示すチャート図である。
【図6】ハイアンモニア処理ラテックス中に存在する蛋
白質についての数平均分子量<Mn>の測定結果を示す
チャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 芳明 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 (72)発明者 林 正治 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社墨田事業場内 Fターム(参考) 4C081 AC08 BB09 CD31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛋白質の分解、除去処理が施された天然ゴ
    ムであって、 蛋白質の含有量が窒素含有量において0.02%以下の
    レベルであり、 赤外線吸収スペクトルにおいて3280cm-1の吸収が
    認められず、かつ、 数平均分子量が4500以上である蛋白質および蛋白質
    分解物が検出されないことを特徴とする脱蛋白天然ゴ
    ム。
  2. 【請求項2】数平均分子量が1500以上である蛋白質
    および蛋白質分解物が検出されない請求項1記載の脱蛋
    白天然ゴム。
  3. 【請求項3】ヒト血清中にIgEクラスの抗体を産生さ
    せるアレルゲン性蛋白の含有量指数が10μg/g以下
    である請求項1または2記載の脱蛋白天然ゴム。
  4. 【請求項4】前記アレルゲン性蛋白の含有量指数が5μ
    g/g以下である請求項3記載の脱蛋白天然ゴム。
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