JP2002145802A - ニキビ用皮膚外用剤 - Google Patents

ニキビ用皮膚外用剤

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JP2002145802A
JP2002145802A JP2000336494A JP2000336494A JP2002145802A JP 2002145802 A JP2002145802 A JP 2002145802A JP 2000336494 A JP2000336494 A JP 2000336494A JP 2000336494 A JP2000336494 A JP 2000336494A JP 2002145802 A JP2002145802 A JP 2002145802A
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pigmentation
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JP2000336494A
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Rieko Yamagishi
理恵子 山岸
Ryoji Yasue
良司 安江
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚に塗布した場合に、ニキビを予防及び改
善でき、かつニキビ痕の色素沈着を予防及び改善できる
ニキビ用皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 チロシナーゼ活性阻害作用を有する物質
を含有することによりニキビ痕による色素沈着、並び
に、ニキビを予防及び改善することを特徴とするニキビ
用皮膚外用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚に塗布した場
合に、ニキビを予防及び改善でき、かつニキビ痕の色素
沈着を予防及び改善できるニキビ用皮膚外用剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ニキビを予防・改善する化粧
料等としては、サリチル酸等の殺菌剤を配合したもの
(特開平6−279230号公報)、イオウ及び酸化亜
鉛を含有したニキビ用固形粉末外用剤において、油分を
5重量%以上配合してなるニキビ用固形粉末外用剤(特
開平8−92027号公報)、甘草から抽出された油溶
性抽出物と、角質剥離剤及び/又は抗炎症剤とを併用し
てなるニキビ治療用組成物(特開平11−100324
号公報)などが知られている。しかしながら、これらの
公報に記載されるニキビ予防・改善剤等には、ニキビ痕
の色素沈着を予防及び改善できるとする効果等は何等記
載も示唆もないものである。
【0003】一方、従来より、安全性・安定性に優れた
美白成分として、エラグ酸系化合物を含有する外用剤
(本願出願人による特開平64−79103号公報)が
知られており、また、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系
化合物又はその塩と、皮脂分泌抑制剤とを有効成分とし
て含有することを特徴とするニキビ治療用組成物(特開
平9−255573号公報)が知られている。しかしな
がら、これらの公報に記載される剤等などにも、ニキビ
痕の色素沈着を予防及び改善できるとする効果等は何等
記載も示唆もないものである。
【0004】更に、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化
合物(オクトピロックス)は、抗菌作用、DNA合成抑
制作用、チロシナーゼ及び/又はメラニン合成の阻害作
用、角化酵素活性促進作用、生体内酸化反応抑制などを
有することが知られており、これらの知見に基づいて、
抗菌作用に基づくふけ治療剤(特開昭49−50142
号公報)、乾癬、魚麟癬、主婦湿疹などの皮膚疾患治療
剤(特開昭60-215625号公報)、DNA合成抑
制作用に基づく抗ウイルス剤(特開昭60-21562
6号公報)、チロシナーゼ及び/又はメラニン合成の阻
害作用に基づく色素脱失剤(特開平10-7560号公
報)、角化酵素活性促進作用に基づく荒れ肌改善剤等
(特開平8−20521号公報)、また、キレート化剤
として生体内酸化反応抑制作用に基づく光老化抑制・予
防剤(特開平1-265018号公報)としての用途な
どが知られている。
【0005】しかしながら、1−ヒドロキシ−2−ピリ
ドン系化合物(オクトピロックス)は、これまで上記各
公報に開示の技術を含めて、ニキビ痕の色素沈着を予防
及び改善できるとする効果等は何等知られていないもの
である。また、オクトピロックスは、上述の如く、ニキ
ビに対する効果は知られているが、これはオクトピロッ
クスの抗菌作用にもとづくものである。更に、上記特開
平10-7560号公報では、オクトピロックスのチロ
シナーゼ活性阻害作用により色素脱失剤などとして使用
することが知られているが、上述の如く、ニキビ痕の色
素沈着を予防及び改善できるとする効果等は何等記載も
示唆もないものであり、しかも、未だその阻害作用は不
十分であるという課題があるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであ
り、ニキビを予防及び改善でき、かつニキビ痕の色素沈
着を予防及び改善できるニキビ用皮膚外用剤を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題等について鋭意検討、すなわち、日焼けによ
る色素沈着、ニキビ痕による色素沈着等の皮膚の色素沈
着の発生原因は夫々の原因因子により相違することに着
目、具体的には、日焼けによる色素沈着は紫外線により
チロシナーゼが活性化されることにより起因するもので
あるが、ニキビ痕による色素沈着は、ニキビ(炎症)に
よって炎症性因子(例えば、プロスタグランディン、ヒ
スタミン、トロンボキサン等)が誘導され、その刺激に
よってチロシナーゼが活性化されることによって生じる
ことに着目すると共に、ニキビの予防及び改善、かつニ
キビ痕の色素沈着の予防及び改善できる皮膚外用剤につ
いて更に検討した結果、チロシナーゼ活性阻害作用を有
する物質が、ニキビの予防及び改善を発揮すると共に、
ニキビ(炎症性因子)によって誘導され、その刺激によ
ってチロシナーゼが活性化されることにより生じるニキ
ビ痕の色素沈着に対して、優れた予防効果及び改善効果
などを発揮することができることを見いだし、本発明を
完成するに至ったのである。また、本発明者らは、更
に、チロシナーゼ活性阻害作用を有する物質と、1−ヒ
ドロキシ−2−ピリドン系化合物又はその塩とを併用し
てなるものが、その相乗作用により、更に優れたニキビ
の予防及び改善を発揮すると共に、ニキビ痕の色素沈着
に対して、更に優れた予防効果及び改善効果を発揮する
ことができることを見い出し、本発明を完成するに至っ
たのである。すなわち、本発明の皮膚外用剤は、次の
(1)〜(3)に存する。 (1) チロシナーゼ活性阻害作用を有する物質を含有する
ことによりニキビ痕による色素沈着、並びに、ニキビを
予防及び改善することを特徴とするニキビ用皮膚外用
剤。 (2) 更に、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物及び
/又はその塩を含有する上記(1)記載のニキビ用皮膚外
用剤。 (3) チロシナーゼ活性阻害作用を有する物質がエラグ酸
系化合物、アルブチン、コウジ酸及びコウジ酸誘導体か
ら選ばれる少なくとも1種である上記(1)又は(2)記載の
ニキビ用皮膚外用剤。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明のニキビ用皮膚外用剤は、第1発
明として、チロシナーゼ活性阻害作用を有する物質を含
有することによりニキビ痕による色素沈着、並びに、ニ
キビを予防及び改善することを特徴とするものであり、
第2発明として、チロシナーゼ活性阻害作用を有する物
質と、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物及び/又
はその塩とを含有することによりニキビ痕による色素沈
着、並びに、ニキビを予防及び改善することを特徴とす
るものである。なお、以下において、「本発明」という
場合は、上記第1発明及び第2発明を含むことをいう。
【0009】本発明に用いる(A)チロシナーゼ活性阻
害作用を有する物質は、ニキビ痕による色素沈着を予防
・改善することをその目的とするので、ニキビ(炎症)
によって炎症性因子(例えば、プロスタグランディン、
ヒスタミン、トロンボキサン等)が誘導され、その刺激
によって起こる炎症性によるチロシナーゼ活性を阻害す
る作用を有する物質であれば、特に限定されるものでな
い。このようなチロシナーゼ活性阻害作用を有する物質
としては、好ましくは、エラグ酸系化合物、アルブチ
ン、コウジ酸及びコウジ酸誘導体から選ばれる1種(単
独)又は2種以上の組合わせが望ましい。
【0010】エラグ酸系化合物としては、下記一般式
(I)で表されるものが挙げられる。
【化1】 〔上記式(I)中、R1〜R4は水素原子、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、ポリ
酸化アルキレン(炭素数2又は3)残基または下記式
(II)に示す糖、R5は水素原子、炭素数1〜8のアル
コキシ基である。〕
【化2】
【0011】これらのエラグ酸系化合物は、特公昭53
−14605号公報に記載の方法により容易に得ること
ができる。また、本発明では、上記化合物の塩も使用す
ることができ、該塩としては、ナトリウム、カリウムな
どのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩などが挙げられるが、エラグ酸のフェノ
ール性水酸基の一部が金属塩となったものが溶解性等の
点から好ましい。更に、エラグ酸系化合物の親水性また
は親油性を調整するために、上記式(I)中のR1〜R4
のいくつかを長鎖のアルキル基、アルコキシ基とした
り、アルキレン基の炭素数が2〜3の、例えば、ポリオ
キシエチレンなどの酸化アルキレン縮合物残基の化合物
も用いることができる。
【0012】アルブチンとしては、アルブチンを用いる
ことができ、また、コウジ酸及びコウジ酸誘導体として
は、コウジ酸、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸モ
ノステアレート、コウジ酸モノオレエートなどのコウジ
酸のモノエステル化合物、コウジ酸ジパルミテート、コ
ウジ酸ジステアレート、コウジ酸ジオレエートなどのコ
ウジ酸のジエステル化合物を用いることができる。
【0013】これらの(A)チロシナーゼ活性阻害作用
を有する物質の含有量は、ニキビ用皮膚外用剤全量に対
して、好ましくは、0.001〜20.0質量%、更に
好ましくは、0.005〜5.0質量%とすることが望
ましい。含有量が0.001質量%未満では、ニキビ痕
による色素沈着を予防・改善することが不十分であり、
また、20.0質量%を越えると、その量に見合ったニ
キビ痕による色素沈着を予防・改善する効果の増大が認
められない傾向になり、好ましくない。
【0014】本第2発明に用いる(B)1−ヒドロキシ
−2−ピリドン系化合物としては、下記一般式(III)
で表されるものが挙げられる。
【化3】 〔上記式(III)中、R6は1〜17個の炭素原子を有す
るアルキル基、2〜17個の炭素原子を有するアルケニ
ル基、5〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、
7〜9個の炭素原子を有するビシクロアルキル基、アル
キルが1〜4個の炭素原子を有するシクロアルキル−ア
ルキル基(但し、シクロアルキル残基が1〜4個の炭素
原子を有するアルキル基によって置換されていても良
い)、アリール基、アルキルが1〜4個の炭素原子を有
するアラルキル基、アルケニルが2〜4個の炭素原子を
有するアリールアルケニル基、アルキルがそれぞれ1〜
4個の炭素原子を有するアリールオキシアルキルまたは
アリールメルカプトアルキル基、ベンズヒドリル基、ア
ルキルが1〜4個の炭素原子を有するフェニルスルホニ
ルアルキル基、フリルまたはアルケニルが2〜4個の炭
素原子を有するフリルアルケニル基を表し、そして上述
のアリール残基は1〜4個の炭素原子を有するアルコキ
シ基、ニトリル基、シアノ基、またはハロゲンによって
それぞれ置換されていてもよい。また、R7は水素原子
または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、2〜4
個の炭素原子をそれぞれ有するアルケニル基またはアル
キニル基、ハロゲン、フェニル基、またはベンジル基を
表す。〕
【0015】具体的には、1−ヒドロキシ−4−メチル
−ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−ジメチル−2−
ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−イソブチ
ル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−
ノニル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−6−ウンデシ
ル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−
ウンデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−
ジウンデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−6−ト
リデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル
−6−トリデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−
3,4,5−トリメチル−6−トリデシル−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4,6−ジトリデシル−2−ピリ
ドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ペンタデシル
−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−へ
プタデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチ
ル−6−ノナデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−
4−メチル−6−トリコシル−2−ピリドン、1−ヒド
ロキシ−4−メチル−6−シクロプロピル−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−6−シクロペンチル−2−ピリド
ン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−シクロペンチル
−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−シ
クロオクチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メ
チル−6−ベンジル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−
4−メチル−6−フェニル−2−ピリドンなどが挙げら
れる。また、本第2発明では、上記化合物の塩も使用す
ることができ、該塩としては、ナトリウム、カリウムな
どのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩などが挙げられる。これらの(B)1−
ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物又はその塩は、1種
(単独)又は2種以上の組合わせて使用することができ
る。なお、本第2発明において用いる上記1−ヒドロキ
シ−2−ピリドン系化合物又はその塩にも特開平10−
7560号公報に記載されるように、チロシナーゼ活性
阻害作用が少なからずあるものであるが、本発明では、
上述の(A)成分となるチロシナーゼ活性阻害作用を有
する物質に含まれないものである。
【0016】これらの(B)1−ヒドロキシ−2−ピリ
ドン系化合物又はその塩の含有量は、ニキビ用皮膚外用
剤全量に対して、好ましくは、0.0005〜10.0
質量%、更に好ましくは、0.005〜5.0質量%と
することが望ましい。含有量が0.0005質量%未満
では、上記(A)成分との相乗作用による更なるニキビ
痕の色素沈着を予防・改善する効果及びニキビ抑制効果
が不十分であり、また、10.0質量%を越えると、そ
の量に見合った上記(A)成分との相乗作用によるニキ
ビ痕の色素沈着を予防・改善する効果及びニキビ抑制効
果の増大が認められない傾向になり、好ましくない。
【0017】本発明のニキビ用皮膚外用剤中には、上記
必須成分の他に、例えば、界面活性剤、油分、アルコー
ル類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート
剤、pH調整剤、香料、色素、滑沢剤、顔料、無機粉
体、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水
(精製水、イオン交換水)等を本発明の効果を損なわな
い範囲で配合することができる。また、上記例示した任
意成分などは、これらに限定されるものではなく、ま
た、自由に組み合わせて配合することが可能である。
【0018】本発明のニキビ用皮膚外用剤は、上記
(A)成分単独、または上記(A)成分及び(B)成分
と、上記任意成分とを好適に組合せて配合することによ
り、各種のニキビ用皮膚外用剤、例えば、美容液、クリ
ーム、乳液、ジェル剤等の製品形態として用いることが
できる。
【0019】このように構成される本第1発明のニキビ
用皮膚外用剤では、(A)チロシナーゼ活性阻害作用を
有する物質を含有せしめることにより、皮膚に塗布した
場合に、ニキビ痕の色素沈着を予防及び改善できると共
に、ニキビを予防及び改善できることとなる。更に、本
第2発明では、(A)チロシナーゼ活性阻害作用を有す
る物質と、(B)1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合
物又はその塩とを含有せしめることにより、皮膚に塗布
した場合に、上記(A)成分単独の効果より更に優れた
効果、すなわち、本第2発明では、上記(A)成分及び
(B)成分を併用することにより、(A)成分の効果を
更に著しく向上することができる相乗作用を発揮するこ
ととなる。具体的には、(A)成分の作用効果が更に著
しく向上し、ニキビ(炎症)による炎症性因子(例え
ば、プロスタグランディン、ヒスタミン、トロンボキサ
ン等)の刺激によって起こる炎症性のチロシナーゼ活性
を著しく阻害することにより、ニキビ痕の色素沈着を確
実に予防及び改善することができると共に、上記(A)
成分及び(B)成分のニキビ予防・改善作用によりニキ
ビを更に確実に予防及び改善することができるものとな
る。これに対して、上記(B)成分単独使用では、ニキ
ビ痕による色素沈着の予防及び改善効果、並びに、ニキ
ビの予防及び改善効果は未だ不十分となるものである
(これらの点については、更に後述する実施例、比較例
で詳述する)。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により、さ
らに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定され
るものではない。なお、配合単位は「質量%」であり、
全量100質量%である。
【0021】〔実施例1〜15及び比較例1〜3、ニキ
ビ治療効果及びニキビ痕治療効果〕下記表1及び表2に
示す配合組成の本発明の範囲内となる実施例1〜15及
び本発明の範囲外となる比較例1〜3の各成分を混合溶
解し、ニキビ用皮膚外用剤を調製した。なお、下記表1
及び2等中の(B)成分の1−ヒドロキシ−2−ピリド
ン塩となる〔式4〕〜〔式6〕は、下記式(IV)〜(VI)
で示されるものを用いた。
【化4】
【化5】
【化6】
【0022】得られた各ニキビ用皮膚外用剤について、
下記方法により、ニキビ治療効果、ニキビ痕治療効果に
ついて評価した。これらの結果を下記表1及び表2に示
す。
【0023】〔ニキビ治療効果、ニキビ痕治療効果の評
価方法〕 使用対象:ニキビおよびニキビ痕の色素沈着に悩むパ
ネラー63名(1群7名) 使用方法:化粧石鹸で顔面を良く洗浄した後、皮疹上
に皮膚外用剤を1日2〜3回塗布して、4週間後に患部
の観察を行い、下記評価基準により評価した。 評価基準:使用前に比較して、ニキビおよびニキビ痕が
著しく改善(++)、改善(+)、不変(±)、悪化
(−)の4段階で行った。 また、ニキビ治療効果、ニキビ痕治療効果をパネラー中
の有効改善者(++,+)数の比率により表示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】上記表1及び表2の結果から明らかなよう
に、本発明の範囲内となる(A)成分のチロシナーゼ活
性阻害作用を有する物質であるエラグ酸、アルブチン、
コウジ酸の単独使用となる実施例1,2、8は、優れた
ニキビ治療効果及びニキビ痕治療効果を発揮することが
判明した。また、(A)成分のチロシナーゼ活性阻害作
用を有する物質であるエラグ酸、アルブチン、コウジ酸
の各々と、(B)成分の1−ヒドロキシ−2−ピリドン
系化合物又はその塩とを含有した実施例2〜7、9〜1
1、13〜15は、上記実施例1,2,8に較べ、更に
優れたニキビ治療効果及びニキビ痕治療効果を発揮する
ことが判明した。これに対して、本発明の範囲外となる
(B)成分単独使用となる比較例1〜3は、ニキビ治療
効果及びニキビ痕治療効果が実施例1〜15に較べて劣
ることが判明した。
【0027】〔実施例16〜33〕下記表3〜表5に示
す配合組成、すなわち、優れたニキビ治療効果及びニキ
ビ痕治療効果を有する(A)チロシナーゼ活性阻害作用
を有する物質であるエラグ酸、アルブチン、コウジ酸の
単独使用、並びに、これら(A)成分と、(B)成分の
1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物又はその塩とを
含有せしめた(具体的処方例となる)ニキビ・ニキビ痕
用美容液を調製した。調製法は、下記表3〜5に示す各
水相を60℃で、エタノール相を常温で、別々に攪拌機
で混合溶解した。その後、攪拌機を備えた混合槽に冷却
した水相を投入し、常温でエタノール相を徐々に攪拌混
合し、途中で下記表6〜8に示す香料A〜Cのいずれか
を加え、更に混合して各美容液を得た。なお、配合量
は、質量%で表す。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】〔実施例34〜51〕下記表9〜表11に
示す配合組成、すなわち、優れたニキビ治療効果及びニ
キビ痕治療効果を有する(A)チロシナーゼ活性阻害作
用を有する物質であるエラグ酸、アルブチン、コウジ酸
の単独使用、並びに、これら(A)成分と、(B)成分
の1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物又はその塩と
を含有せしめた(具体的処方例となる)ニキビ・ニキビ
痕用化粧水を調製した。調製法は、下記表6〜8に示す
各水相を60℃で、エタノール相を常温で、別々に攪拌
機で混合溶解した。その後、攪拌機を備えた混合槽に水
相を投入し、常温でエタノール相を徐々に攪拌混合し、
途中で上記表6〜8に示す香料を加え、さらに混合して
化粧水を得た。なお、配合量は、質量%で表す。
【0035】
【表9】
【0036】
【表10】
【0037】
【表11】
【0038】〔実施例52〜75〕下記表12〜表14
に示す配合組成、すなわち、優れたニキビ治療効果及び
ニキビ痕治療効果を有する(A)チロシナーゼ活性阻害
作用を有する物質であるエラグ酸、アルブチン、コウジ
酸の単独使用、並びに、これら(A)成分と、(B)成
分の1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物又はその塩
とを含有せしめた(具体的処方例となる)ニキビ・ニキ
ビ痕用乳液を調製した。調製法は、下記表9〜11に示
す各油相及び水相を別々に70℃で加熱溶解した後、ホ
モミキサーで混合乳化し、冷却しながら途中で上記表6
〜8に示す香料を加えて室温まで冷却し、乳液を得た。
なお、配合量は、質量%で表す。
【0039】
【表12】
【0040】
【表13】
【0041】
【表14】
【0042】〔実施例76〜92〕下記表15〜表17
に示す配合組成、すなわち、優れたニキビ治療効果及び
ニキビ痕治療効果を有する(A)A)チロシナーゼ活性
阻害作用を有する物質であるエラグ酸、アルブチン、コ
ウジ酸の単独使用、並びに、これら(A)成分と、
(B)成分の1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物又
はその塩とを含有せしめた(具体的処方例となる)ニキ
ビ・ニキビ痕用クリームを調製した。調製法は、下記表
15〜17に示す各油相及び水相を別々に70℃で加熱
溶解した後、ホモミキサーで混合乳化し、冷却しながら
途中で下記表6〜8に示す香料を加えて室温まで冷却
し、クリームを得た。なお、配合量は、質量%で表し、
全量は100質量%である。
【0043】
【表15】
【0044】
【表16】
【0045】
【表17】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、優れたニキビの予防効
果及び改善効果を発揮すると共に、ニキビ(炎症性因
子)によって誘導され、その刺激によってチロシナーゼ
が活性化されることにより生じるニキビ痕の色素沈着に
対して、優れた予防効果及び改善効果を発揮することが
できるニキビ用皮膚外用剤が提供される。更に、1−ヒ
ドロキシ−2−ピリドン系化合物及び/又はその塩を含
有せしめたニキビ用皮膚外用剤では、ニキビ痕の色素沈
着に対して、更に優れた予防効果及び改善効果を発揮す
ることができると共に、更に優れたニキビの予防効果及
び改善効果を発揮することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4412 A61K 31/4412 31/4418 31/4418 A61P 17/10 A61P 17/10 43/00 111 43/00 111 // C07D 213/89 C07D 213/89 Fターム(参考) 4C055 AA17 BA03 BA06 BA42 CA01 DA06 DA07 4C083 AA112 AA122 AB172 AB432 AB442 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC182 AC302 AC311 AC312 AC342 AC352 AC402 AC422 AC432 AC482 AC542 AC841 AC842 AD042 AD072 AD092 AD152 AD172 AD352 AD391 AD392 AD492 AD532 AD572 AD662 CC04 CC05 DD23 DD31 EE14 EE16 4C084 AA17 DC32 MA63 NA14 ZA891 ZC202 4C086 AA01 AA02 BC16 MA02 MA04 MA63 NA14 ZA89 ZC20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チロシナーゼ活性阻害作用を有する物質
    を含有することによりニキビ痕による色素沈着、並び
    に、ニキビを予防及び改善することを特徴とするニキビ
    用皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 更に、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系
    化合物及び/又はその塩を含有する請求項1記載のニキ
    ビ用皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 チロシナーゼ活性阻害作用を有する物質
    がエラグ酸系化合物、アルブチン、コウジ酸及びコウジ
    酸誘導体から選ばれる少なくとも1種である請求項1又
    は2記載のニキビ用皮膚外用剤。
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