JP2002144688A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JP2002144688A
JP2002144688A JP2000340674A JP2000340674A JP2002144688A JP 2002144688 A JP2002144688 A JP 2002144688A JP 2000340674 A JP2000340674 A JP 2000340674A JP 2000340674 A JP2000340674 A JP 2000340674A JP 2002144688 A JP2002144688 A JP 2002144688A
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thermal head
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heat
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JP2000340674A
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English (en)
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Yasunobu Kidoura
康宣 木戸浦
Yoshiyuki Shishido
善幸 宍戸
Yasumitsu Yokoyama
保光 横山
Hajime Kato
肇 加藤
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスタの種類を変えた場合に、マスタの種類
によって異なる製版条件の変更を、慣れ、熟練及び手間
を要することなくできるようにし、ユーザー使用の観点
からの多様化に対応できるようにする。 【解決手段】 制御手段150Aは、マスタ種類識別手
段152による識別情報に基づいて、予め実験的に求め
た、マスタの種類と、これに対応した好適なプラテンロ
ーラの回転速度(マスタの搬送速度)を得るためのプラ
テンモータ26の送り速度との関係データの中から対応
する送り速度を選択し、製版条件として設定する。マス
タ種類識別手段152は、例えばロール状のマスタの引
き出し先端部に貼り付けられた識別表示体と、該識別表
示体に表示された内容を検知する検知手段としての反射
型のフォトセンサから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱性孔版マスタ
を製版して印刷ドラム(版胴)の外周面に巻き付け、印
刷を行う孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の孔版印刷装置に用いられる感熱
性孔版マスタ(以下、単にマスタともいう)は、厚みが
1〜8μm程度の薄い熱可塑性樹脂フィルム(以下、単
にフィルムともいう)の一面に、多孔質支持体としての
和紙や合成繊維、あるいはこれらを混抄したものを貼り
合わせたラミネート構造を有している。デジタル式感熱
孔版印刷装置では、マスタのフィルム面をデジタル信号
化された原稿画像の画像データに基づいてサーマルヘッ
ド等の加熱手段で溶融穿孔して製版した後、これを印刷
ドラムの外周面に巻装して印刷ドラム内部よりインキを
供給し、プレスローラ等の押圧部材で印刷用紙を印刷ド
ラムに押圧して、印刷ドラム開孔部を経てマスタ穿孔部
より滲出したインキを印刷用紙に転移させることで印刷
がなされる。
【0003】感熱性孔版マスタの製版時の送りは、加熱
手段がサーマルヘッドの場合、サーマルヘッドの発熱面
と、サーマルヘッドに対向して設けられたプラテンロー
ラとの間で感熱性孔版マスタを挟持し、プラテンローラ
を回転させることによってなされる。一般に、プラテン
ローラに対してサーマルヘッドが押圧機構により押圧さ
れ、これがサーマルヘッドの発熱面に対する感熱性孔版
マスタの密着押圧力、いわゆるプラテン圧となってい
る。
【0004】感熱性孔版マスタには、熱可塑性樹脂フィ
ルムの厚みや多孔質支持体の材質の違い、あるいは熱可
塑性樹脂フィルムの穿孔面側に塗布されているスティッ
ク防止剤や帯電防止剤等の種類若しくは程度等によって
複数の種類が存在する。そして、孔版印刷装置(厳密に
は孔版印刷装置の中の製版装置)と感熱性孔版マスタと
は、1機種1種類の対応関係となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一つの機種(製版装
置)で異なる種類の感熱性孔版マスタを使用した場合、
搬送距離に差が生じ、これが画像寸法再現性に影響を及
ぼすことが知られている。感熱性孔版マスタの種類によ
って、マスタのフィルム面とサーマルヘッドの表面間の
滑りや、マスタの多孔質支持体とプラテンローラとの間
の摩擦力の違いが出るからである。また、製版速度や製
版する画像密度による穿孔時の負荷も画像寸法再現性に
影響を及ぼす。さらには、マスタのフロントテンショ
ン、バックテンションの大きさによっても画像寸法再現
性に違いが出てくる。マスタの搬送距離において、これ
らのバランスがくずれると、滑りや摩擦力、負荷の影響
で差が生じることになる。滑りの違いに影響あるものと
しては、サーマルヘッドの表面性状の違い(保護膜材料
の種類、平滑度等)と、マスタに貼り合わせてある多孔
質支持体の違い等がある。また、フィルムの表面上に塗
られているオーバーコート剤(サーマルヘッドの表面と
フィルムの滑りを高めるスティック防止剤、マスタの搬
送時に生じる帯電を抑制する帯電防止剤)の処方種類や
塗布量、フィルムに含有されているフィラーの材料や含
有量、フィルムの厚み等がある。
【0006】摩擦力の違いに影響があるものとしては、
プラテンローラの違い(材質、表面凹凸、ゴム硬度等)
と、マスタに貼り合わせてある多孔質支持体の違い等が
ある。多孔質支持体の材料、その密度、多孔質支持体に
オーバーコート剤が含有されている場合にはその処方種
類や塗布量、フィルム面に塗布したオーバーコート剤が
マスタをロール状に巻成した際にフィルム面から支持体
面に転移したオーバーコート剤の転移量等も少なからず
影響がある。負荷については、1ラインにおける画像密
度が高いと大きくなり、画像密度が低いと小さくなる。
また、製版速度が速いと負荷は大きくなり、遅いと小さ
くなる。また、負荷はフロントテンション、バックテン
ションの大きさに比例する。また、同一の製版装置でマ
スタを搬送した場合、マスタの厚み、マスタに圧を加え
た際の潰され量(特に、多孔質支持体)も搬送距離に影
響を及ぼす。
【0007】また、製版が行われる環境条件もマスタの
搬送距離に影響を及ぼす。例えば温度が高くなるとプラ
テンローラの径が熱膨張によって大きくなり、周速度が
変化するからである。また、特には多孔質支持体が吸湿
性の場合には湿度の変化によってプラテンローラと多孔
質支持体との間の摩擦力等が変化し、これが搬送距離に
影響を及ぼす。
【0008】製版においては、マスタのフィルムをサー
マルヘッドで発生する熱によって溶融し、確実に穿孔し
なければならないが、その際に穿孔状態に影響を及ぼす
要因の一つに、フィルム表面とサーマルヘッドの発熱抵
抗体との密着性がある。密着性の良否によって穿孔状態
がばらつき、未穿孔となる場合もある。この密着性に影
響を及ぼす装置側の要因としては、サーマルヘッドの発
熱抵抗体で発生する熱量のばらつき、プラテン圧の強
さ、プラテンローラの凹凸等がある。これらが作用しあ
って穿孔状態に影響を及ぼす訳であるが、マスタの種類
の違いでプラテン圧を高く掛けないと良好な穿孔状態が
得られないものと、プラテン圧が低くても良好な穿孔状
態が得られるものとを同一の製版装置により同一のプラ
テン圧で実施する場合、プラテン圧としては前者に合わ
せて設定しなければならず、後者のマスタを使用する場
合においてはかなり過剰なプラテン圧を掛けてしまうこ
とになる。後者のマスタを使用する場合にプラテン圧が
高いということは、サーマルヘッドに掛かるメカ的スト
レスが必要以上に掛かっていることになり、サーマルヘ
ッドの耐久性(耐磨耗性等)の観点から好ましい設定と
はいえない。
【0009】また、フィルム及び多孔質支持体を貼り合
わせる際に必要とする接着剤の塗布量に関しても本来の
最適なプラテン圧(低圧)のときよりも多く塗布してお
かないとサーマルヘッドとプラテンローラ間に挟んで摩
擦搬送する上でフィルムと多孔質支持体の剥がれが生じ
てしまう。これを防止するためには接着剤を多く塗布し
なければならず、接着剤の過剰塗布による材料の無駄の
みならず、副作用として、上述した穿孔状態にも悪影響
を及ぼしてしまう。
【0010】以上、穿孔状態に影響を及ぼす要因等の説
明をしたが、マスタの種類が違う場合に、サーマルヘッ
ドへの印加エネルギーが同じであると穿孔状態が異なる
場合と、穿孔状態は同じだが最適な穿孔状態ではない場
合がある。感熱孔版印刷装置特有の裏移り現象を低減さ
せるためには印刷物の印刷濃度との兼ね合いがあるが、
フィルムの穿孔状態としては小さくしたものが望まし
い。また、インキ通過性が低い多孔質支持体の場合に
は、フィルムの穿孔状態としては大きくしなければ印刷
用紙へのインキ転移量が少なく、印刷濃度が低いものに
なってしまう。
【0011】上述のように、マスタの種類によって製版
条件が異なるため、マスタの種類を例えば印刷画像品質
若しくはマスタ自身の価格等でユーザーが選択し使用し
たいという場合には、使用する製版装置での各種条件を
マスタの種類に合わせて各々変更しなければならず、熟
練も要するため非常に面倒であった。このため、実際に
は、マスタの種類を変えたくても変更設定操作が難しい
ために、納入時に設定された条件に対応するマスタをや
むなく使用しているという現状にある。
【0012】そこで、本発明は、マスタの種類を変えて
もこれに対応する製版条件の変更を自動的に設定でき、
ユーザー使用の観点からの多様化に十分に応えられる孔
版印刷装置の提供を、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、感熱性孔版マスタを搬送
しながら加熱手段により製版する孔版印刷装置におい
て、上記感熱性孔版マスタの種類を識別するマスタ種類
識別手段と、該マスタ種類識別手段の識別情報に基づい
て予め実験等により得られた製版条件の中から対応する
ものを選択して設定するマスタ種類対応調整手段を有し
ている、という構成を採っている。
【0014】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
孔版印刷装置において、上記マスタ種類対応調整手段
が、上記マスタ種類識別手段の識別情報に基づいて上記
感熱性孔版マスタの搬送速度を調整する、という構成を
採っている。
【0015】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッド
であり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版マ
スタを搬送するプラテンローラが設けられ、上記マスタ
種類対応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情
報に基づいて該プラテンローラの回転速度を調整する、
という構成を採っている。
【0016】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッド
であり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版マ
スタを搬送するプラテンローラが設けられ、上記マスタ
種類対応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情
報に基づいて製版速度を調整する、という構成を採って
いる。
【0017】請求項5記載の発明では、請求項1記載の
孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッド
であり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版マ
スタを搬送するプラテンローラが設けられ、該サーマル
ヘッドに上記感熱性孔版マスタを押圧するプラテン圧を
調整可能であり、上記マスタ種類対応調整手段が、上記
マスタ種類識別手段の識別情報に基づいて該プラテン圧
を調整する、という構成を採っている。
【0018】請求項6記載の発明では、請求項1記載の
孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッド
であり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版マ
スタを搬送するプラテンローラが設けられ、該プラテン
ローラのマスタ搬送方向下流に上記感熱性孔版マスタの
フロントテンションを調整可能な搬送ローラ対が設けら
れ、上記マスタ種類対応調整手段が、上記マスタ種類識
別手段の識別情報に基づいて該フロントテンションを調
整する、という構成を採っている。
【0019】請求項7記載の発明では、請求項1記載の
孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッド
であり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版マ
スタを搬送するプラテンローラが設けられ、該プラテン
ローラのマスタ搬送方向上流に上記感熱性孔版マスタの
バックテンションを調整可能な搬送ローラ対が設けら
れ、上記マスタ種類対応調整手段が、上記マスタ種類識
別手段の識別情報に基づいて該バックテンションを調整
する、という構成を採っている。
【0020】請求項8記載の発明では、請求項1記載の
孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッド
であり、上記マスタ種類対応調整手段が、上記マスタ種
類識別手段の識別情報に基づいて該サーマルヘッドへの
印加エネルギーを調整する、という構成を採っている。
【0021】請求項9記載の発明では、感熱性孔版マス
タを搬送しながら加熱手段により製版する孔版印刷装置
において、上記感熱性孔版マスタの種類を識別するマス
タ種類識別手段と、環境状態を検知する環境状態検知手
段を有し、該マスタ種類識別手段の識別情報及び環境状
態検知手段の検知情報に基づいて予め実験等により得ら
れた製版条件の中から対応するものを選択して設定する
マスタ種類・環境状態対応調整手段を有している、とい
う構成を採っている。
【0022】請求項10記載の発明では、請求項9記載
の孔版印刷装置において、上記マスタ種類・環境状態対
応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報及び
環境状態検知手段の検知情報に基づいて上記感熱性孔版
マスタの搬送速度を調整する、という構成を採ってい
る。
【0023】請求項11記載の発明では、請求項9記載
の孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッ
ドであり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版
マスタを搬送するプラテンローラが設けられ、上記マス
タ種類・環境状態対応調整手段が、上記マスタ種類識別
手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報に基づ
いて該プラテンローラの回転速度を調整する、という構
成を採っている。
【0024】請求項12記載の発明では、請求項9記載
の孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッ
ドであり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版
マスタを搬送するプラテンローラが設けられ、上記マス
タ種類・環境状態対応調整手段が、上記マスタ種類識別
手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報に基づ
いて製版速度を調整する、という構成を採っている。
【0025】請求項13記載の発明では、請求項9記載
の孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッ
ドであり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版
マスタを搬送するプラテンローラが設けられ、該サーマ
ルヘッドに上記感熱性孔版マスタを押圧するプラテン圧
を調整可能であり、上記マスタ種類・環境状態対応調整
手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報及び環境状
態検知手段の検知情報に基づいて該プラテン圧を調整す
る、という構成を採っている。
【0026】請求項14記載の発明では、請求項9記載
の孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッ
ドであり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版
マスタを搬送するプラテンローラが設けられ、該プラテ
ンローラのマスタ搬送方向下流に上記感熱性孔版マスタ
のフロントテンションを調整可能な搬送ローラ対が設け
られ、上記マスタ種類・環境状態対応調整手段が、上記
マスタ種類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の
検知情報に基づいて該フロントテンションを調整する、
という構成を採っている。
【0027】請求項15記載の発明では、請求項9記載
の孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッ
ドであり、該サーマルヘッドに対向して上記感熱性孔版
マスタを搬送するプラテンローラが設けられ、該プラテ
ンローラのマスタ搬送方向上流に上記感熱性孔版マスタ
のバックテンションを調整可能な搬送ローラ対が設けら
れ、上記マスタ種類・環境状態対応調整手段が、上記マ
スタ種類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検
知情報に基づいて該バックテンションを調整する、とい
う構成を採っている。
【0028】請求項16記載の発明では、請求項9記載
の孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッ
ドであり、上記マスタ種類・環境状態対応調整手段が、
上記マスタ種類識別手段の識別情報及び環境状態検知手
段の検知情報に基づいて該サーマルヘッドへの印加エネ
ルギーを調整する、という構成を採っている。
【0029】請求項17記載の発明では、請求項1記載
の孔版印刷装置において、上記加熱手段がサーマルヘッ
ドであり、該サーマルヘッドの温度を検知するサーマル
ヘッド温度検知手段を有し、上記マスタ種類対応調整手
段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報及び該サーマ
ルヘッド温度検知手段の検知情報に基づいて該サーマル
ヘッドへの印加エネルギーを調整する、という構成を採
っている。
【0030】請求項18記載の発明では、請求項1乃至
17のうちの一つに記載の孔版印刷装置において、上記
マスタ種類識別手段が、上記感熱性孔版マスタに設けら
れた識別表示体と、装置本体に設けられ該識別表示体の
表示内容を検知する検知手段を有している、という構成
を採っている。
【0031】請求項19記載の発明では、請求項1乃至
17のうちの一つに記載の孔版印刷装置において、上記
マスタ種類識別手段が、上記感熱性孔版マスタに設けら
れた発信手段と、装置本体に設けられ該発信手段からの
発信内容を受ける受信手段を有している、という構成を
採っている。
【0032】請求項20記載の発明では、請求項1乃至
17のうちの一つに記載の孔版印刷装置において、上記
マスタ種類識別手段が、上記感熱性孔版マスタに設けら
れ電気的又は磁気的に差異を検知可能な被検知手段と、
装置本体に設けられ該被検知手段の内容を電気的又は磁
気的に検知する検知手段を有している、という構成を採
っている。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図に
基づいて説明する。先ず、図1に基づいて、本実施形態
における感熱孔版印刷装置の全体構成とその印刷プロセ
スの概要を説明する。符号50は、装置本体キャビネッ
トを示す。装置本体キャビネット50の上部にある、符
号80で示す部分は原稿読取部を構成し、その下方の符
号90で示す部分は製版装置、その左側に符号100で
示す部分は多孔性の印刷ドラム101が配置された印刷
ドラム部、その左の符号70で示す部分は排版部、製版
装置90の下方の符号110で示す部分は給紙部、印刷
ドラム101の下方の符号120で示す部分は印圧部、
装置本体キャビネット50の左下方の符号130で示す
部分は排紙部を、それぞれ示している。
【0034】次に、この感熱孔版印刷装置の動作につい
てその細部構成を含めて以下に説明する。先ず、原稿読
取部80の上部に配置された原稿載置台(図示せず)
に、印刷すべき画像を持った原稿60を載置し、図示し
ない製版スタートキーを押す。この製版スタートキーの
押圧に伴い、先ず排版工程が実行される。この状態にお
いては、印刷ドラム部100の印刷ドラム101の外周
面に前回の印刷で使用された使用済感熱性孔版マスタ6
1bが装着されたまま残っている。
【0035】先ず、印刷ドラム101が反時計回り方向
に回転し、印刷ドラム101外周面の使用済感熱性孔版
マスタ61bの後端部が排版剥離ローラ対71a,71
bに近づくと、同ローラ対71a,71bは回転しつつ
一方の排版剥離ローラ71bで使用済感熱性孔版マスタ
61bの後端部をすくい上げ、排版剥離ローラ対71
a,71bの左方に配設された排版コロ対73a,73
bと排版剥離ローラ対71a,71bとの間に掛け渡さ
れた排版搬送ベルト対72a,72bで矢印Y1方向へ
搬送されつつ排版ボックス74内へ排出され、使用済感
熱性孔版マスタ61bが印刷ドラム101の外周面から
引き剥がされ排版工程が終了する。このとき印刷ドラム
101は反時計回り方向への回転を続けている。剥離排
出された使用済感熱性孔版マスタ61bは、その後、圧
縮板75により排版ボックス74の内部で圧縮される。
【0036】排版工程と並行して、原稿読取部80では
原稿読取が行われる。図示しない原稿載置台に載置され
た原稿60は、分離ローラ81、前原稿搬送ローラ対8
2a,82b及び後原稿搬送ローラ対83a,83bの
それぞれの回転により矢印Y2からY3方向に搬送され
つつ露光読み取りに供される。このとき、原稿60が多
数枚あるときは、分離ブレード84の作用でその最下部
の原稿のみが搬送される。なお、後原稿搬送ローラ83
aは原稿搬送ローラ用モータ83Aによって回転駆動さ
れると共に、前原稿搬送ローラ82aは搬送ローラ83
aと82aとの間に掛け渡されたタイミングベルト(図
示せず)を介して回転駆動され、ローラ82b,83b
はそれぞれ従動回転する。原稿60の画像読み取りは、
コンタクトガラス85上を搬送されつつ、蛍光灯86に
より照明された原稿60の表面からの反射光を、ミラー
87で反射させレンズ88を通して、CCD(光電変換
素子)等から成る画像センサ89に入射させることによ
り行われる。原稿60の読み取りは、公知の「縮小式の
原稿読取方式」で行われ、その画像が読み取られた原稿
60は原稿トレイ80A上に排出される。画像センサ8
9で光電変換された電気信号は、装置本体キャビネット
50内の図示しないアナログ/デジタル(A/D)変換
部に入力されデジタル画像信号に変換される。
【0037】一方、この画像読み取り動作と並行して、
デジタル信号化された画像情報に基づき製版及び給版工
程が行われる。製版装置90の所定部位にセットされた
感熱性孔版マスタ61は、ロール状に巻かれたロール状
態から引き出され、加熱手段としてのサーマルヘッド3
0に感熱性孔版マスタ61を押圧しているプラテンロー
ラ92、及び搬送ローラ対93a,93bの回転によ
り、間欠的に搬送路の下流側に搬送される。プラテンロ
ーラ92はプラテンモータ26で回転駆動される。この
ように搬送される感熱性孔版マスタ61に対して、サー
マルヘッド30の主走査方向に一列に配列された多数の
微小な発熱部が、上記A/D変換部から送られてくるデ
ジタル画像信号に応じて各々選択的に発熱し、発熱した
発熱部に接触している感熱性孔版マスタ61の熱可塑性
樹脂フィルムが溶融穿孔される。このように、画像情報
に応じた感熱性孔版マスタ61の位置選択的な溶融穿孔
により、画像情報が穿孔パターンとして書き込まれる。
【0038】画像情報が書き込まれた製版済感熱性孔版
マスタ61aの先端は、給版ローラ対94a,94bに
より印刷ドラム101の外周部側へ向かって送り出さ
れ、図示しないガイド部材により進行方向を下方へ変え
られ、図示する給版位置状態にある印刷ドラム101の
拡開したマスタークランパ102(仮想線で示す)へ向
かって垂れ下がる。このとき印刷ドラム101は、排版
工程により使用済感熱性孔版マスタ61bを既に除去さ
れている。
【0039】そして、製版済感熱性孔版マスタ61aの
先端が、一定のタイミングでマスタークランパ102に
よりクランプされると、印刷ドラム101は図中A方向
(時計回り方向)に回転しつつ外周面に製版済感熱性孔
版マスタ61aを徐々に巻きつけていく。製版済感熱性
孔版マスタ61aの後端部は、製版完了後にカッタ95
により一定の長さに切断される。
【0040】一版の製版済感熱性孔版マスタ61aが印
刷ドラム101の外周面に巻装されると製版及び給版工
程が終了し、印刷工程が開始される。先ず、給紙台51
上に積載された印刷用紙62の内の最上位の1枚が、給
紙コロ111及び分離コロ対112a,112bにより
レジストローラ対113a,113bに向けて矢印Y4
方向に送り出され、さらにレジストローラ対113a,
113bにより印刷ドラム101の回転と同期した所定
のタイミングで印圧部120に送られる。送り出された
印刷用紙62が、印刷ドラム101とプレスローラ10
3との間にくると、印刷ドラム101の外周面下方に離
間していたプレスローラ103が上方に移動されること
により、印刷ドラム101の外周面に巻装された製版済
感熱性孔版マスタ61aに押圧される。こうして、印刷
ドラム101の多孔部及び製版済感熱性孔版マスタ61
aの穿孔パターン部(共に図示せず)からインキが滲み
出し、この滲み出たインキが印刷用紙62の表面に転移
されて、印刷画像としてのインキ画像が形成される。
【0041】このとき、印刷ドラム101の内周側で
は、印刷ドラム101の回転支軸を兼ねるインキ供給管
104からインキローラ105とドクターローラ106
との間に形成されたインキ溜り107にインキが供給さ
れ、印刷ドラム101の回転方向と同一方向に、かつ、
印刷ドラム101の回転速度と同期して回転しながら内
周面に転接するインキローラ105により、インキが印
刷ドラム101の内周側に供給される。なお、インキは
W/O型のエマルジョンインキである。
【0042】印圧部120において印刷画像が形成され
た印刷用紙62は、排紙剥離爪114により印刷ドラム
101から剥がされ、吸着用ファン118に吸引されつ
つ、吸着排紙入口ローラ115及び吸着排紙出口ローラ
116に掛け渡された搬送ベルト117の反時計回り方
向の回転により、矢印Y5のように排紙部130へ向か
って搬送され、排紙台52上に順次排出積載される。こ
のようにしていわゆる試し刷りが終了する。
【0043】次に、図示しないテンキーで印刷枚数をセ
ットし、図示しない印刷スタートキーを押下すると上記
試し刷りと同様の工程で、給紙、印刷及び排紙の各工程
がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、孔版印刷の
全工程が終了する。
【0044】図2に示すように、本実施形態における感
熱孔版印刷装置の印刷動作は、制御手段150Aによっ
て制御される。制御手段150Aは、CPU,ROM,
RAM,I/Oインターフェース等を含むマイクロコン
ピュータであり、製版条件の中から対応するものを選択
して設定するマスタ種類対応調整手段としても機能す
る。感熱孔版印刷装置は、ロール状態の感熱性孔版マス
タ61を製版装置90にセットしたときに、感熱性孔版
マスタ61の種類を識別するマスタ種類識別手段152
を有している。制御手段150Aは、マスタ種類識別手
段152からの識別情報に基づいて、モータドライバ1
54を介してパルスモータであるプラテンモータ26の
回転を制御する。
【0045】図3に示すように、マスタ種類識別手段1
52は、ロール状のマスタ61の引き出し先端部に貼り
付けられた識別表示体158と、該識別表示体158に
表示された内容を検知する検知手段としての例えば複数
の反射型のフォトセンサ160を有している(請求項1
8)。図3において、符号156はマスタロールの芯材
を示す。本実施形態における識別表示体158は、図4
に示すように、裏面のシールを剥がして接着可能な白色
のシート158aと、該シート158aの表面に形成さ
れた3つの円形マーク158bから構成されており、円
形マーク158bのいずれか又は複数個の組み合わせを
黒色とすることによりマスタ61の種類を識別するよう
になっている。マスタ61の種類を記号化ないし暗号化
して識別するようにしてもよい。識別表示体158は芯
材156やマスタ61の側面に設けてもよい。
【0046】制御手段150Aの図示しないROMに
は、予め実際に使用する製版装置90を用いて実験的に
求めた、マスタの種類と、これに対応した好適なプラテ
ンローラ92の回転速度(マスタの搬送速度)を得るた
めのプラテンモータ26の送り速度との関係データ(製
版条件)が記憶されている。制御手段150Aは、マス
タ種類識別手段152による識別情報に基づいて、関係
データの中から対応するプラテンモータ26の送り速度
を選択し、製版条件として設定する(請求項1,2,
3)。設定された条件に基づいて製版装置90で製版が
なされる。これによりマスタの種類が変わっても、マス
タの搬送距離に差は生じない。従って、マスタの種類が
異なっても均一な画像寸法再現性を得ることができる。
【0047】マスタ種類識別手段152は、図5に示す
ように、マスタ61(芯材156を含む)に設けられる
発信手段としてのICタグ161と、製版装置90の装
置本体に設けられる受信手段163とから構成してもよ
い(請求項19)。ICタグ161のICチップ161
aにはマスタの種類が記録されており、記録内容が発信
されるようになっている。また、マスタ61側に共振タ
グ等を設けて識別するようにしてもよい。また、静電容
量を検出し、その値で識別するようにしてもよい。例え
ば、マスタ61若しくは芯材156の適当な箇所に被検
知手段としてのチップ等の小型のコンデンサを搭載し、
製版装置90の装置本体に設けられた検知手段としての
静電容量検出器等でこれを検出する(請求項20)。ま
た、抵抗値を検出し、その値で識別するようにしてもよ
い。例えば、マスタ61若しくは芯材156の適当な箇
所に被検知手段としてのチップ等の小型の抵抗体を搭載
し、製版装置90の装置本体に設けられた検知手段とし
ての抵抗検出器等でこれを検出する。抵抗を持ったテー
プ状体ないしシート状体を芯材156の側面若しくは内
側に貼り付ける構成としてもよい。
【0048】次に、図6に基づいて他の実施形態を説明
する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示
し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説
明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態に
おいて同じ)。本実施形態では、マスタの種類によって
製版速度(副走査方向の1ラインを書き込む周期)を変
えることを特徴としている(請求項4)。穿孔感度の低
いマスタ(例えば同一のフィルムの種類で厚みが大きい
もの)を使用する場合には、サーマルヘッドへの印加エ
ネルギーを高くしなければならず、通電パルス幅として
設定できる値(最大値)が決まっているときには印加電
圧を高くしなければならない。そのようにした場合、副
作用として、サーマルヘッドの寿命が短くなる。通電パ
ルス幅のオーバーラップ化を図って実施してもよいが、
副作用として新たに蓄熱作用の増大化を招き、高速製版
には不適合となる。すなわち、穿孔状態として望ましい
ものではなく、穿孔状態の大径化、印刷機特有の裏移り
現象、耐刷、画像寸法再現性等に関して劣悪化を招いて
しまう。
【0049】マスタが穿孔される場合、熱可塑性樹脂の
収縮応力は穿孔箇所の径を大きくする方向に作用する
が、製版速度が遅い(書き込み周期が長い)場合にはプ
ラテンローラの押圧力によって収縮応力が拘束され、ま
た、サーマルヘッドの蓄熱作用の低減等から穿孔径は標
準の製版速度の場合に比べて小さくなる。また、逆に製
版速度が速い(書き込み周期が短い)場合には、穿孔箇
所がプラテンローラの押圧力から解放されるスピードが
速いので、収縮応力が十分に作用し、また、サーマルヘ
ッドの蓄熱作用の増大によって穿孔径は大きくなる。
【0050】制御手段150Bの図示しないROMに
は、予め実際に使用する製版装置90を用いて実験的に
求めた、マスタの種類と、これに対応した好適な製版速
度を得るための関係データ(製版条件)が記憶されてい
る。例えば、マスタが穿孔感度の低いものである場合に
は製版速度を遅くさせたV場合のデータ(例えば3.0
ms/ライン時でのデータ)、穿孔感度が標準のもので
ある場合には製版速度が標準の時のデータ(例えば1.
5ms/ライン時でのデータ)、というように段階的に
設定されている。制御手段150Bは、マスタ種類識別
手段152による識別情報に基づいて、関係データの中
から対応する製版速度を選択し、製版条件として設定す
る。設定された条件に基づいて製版装置90でのサーマ
ルヘッド書き込み(製版)がなされる。これにより、マ
スタの種類(穿孔感度)が変わっても、蓄熱作用の増大
を招くことなく、且つ、サーマルヘッド30の短命化を
来すことなく、均一な画像寸法再現性を得ることができ
る。
【0051】次に、図7及び図8に基づいて他の実施形
態を説明する。本実施形態では、図7に示すように、マ
スタ種類識別手段152の識別情報に基づいてプラテン
圧を調整することを特徴としている(請求項5)。すな
わち、マスタ種類識別手段152の識別情報に基づいて
プラテン圧調整機構162を制御する。
【0052】プラテン圧調整機構162は、図8に示す
ように、一端側にサーマルヘッド30が固定されたステ
ー164と、該ステー164を上下方向(矢印方向)に
回動自在に支持する軸166と、ステー164の他端部
に係止されたバネ168と、該バネ168の他端側にお
けるストレート部168aを偏向させるピン170と、
該ストレート部168aを移動させるDCモータ172
と、バネ168のストレート部168aに固定されたフ
ィラー174と、該フィラー174を挟んで対向配置さ
れた透過型の光学センサ176を有している。DCモー
タ172が回転するとバネ168が伸び縮みし、これに
より、サーマルヘッド30の発熱抵抗体とマスタ61の
熱可塑性樹脂フィルムの密着押圧力、すなわちプラテン
圧が変化する。制御手段150Cは、光学センサ176
からの検知情報に基づいてDCモータ172の回転量
(回転停止位置)を決定する。
【0053】本実施形態ではフィラー174が各光学セ
ンサ176の位置に達して光を遮ったときにDCモータ
172がそれぞれ停止するようになっており、プラテン
圧を2段階に調整できるようになっている。光学センサ
176の数を増やして3段階以上にプラテン圧を調整で
きるようにしてもよい。また、光学センサ176の位置
情報と、モータ(DC若しくはステッピングモータ等)
の回転量で光学センサ176以外の場所で設定する構成
でも構わない。なお、サーマルヘッド30の発熱抵抗体
とマスタ61の熱可塑性樹脂フィルムの密着押圧力の解
除等は、図示しない変形カムにより行うようになってい
る。バネ168の長さを調整する機構としては、上記に
限定されるものではなく、センサの種類として反射型の
ものを使用しても構わないし、例えば、回転量を検知す
るための磁気式、光学式のエンコーダを使用するもので
あってもよい。また、DCモータ172ではなく、パル
スモータを用いてパルス数で調整するようにしてもよ
い。
【0054】制御手段150Cの図示しないROMに
は、予め実際に使用する製版装置90を用いて実験的に
求めた、マスタの種類と、これに対応した好適なプラテ
ン圧を得るためのDCモータ172の回転量(回転停止
位置)との関係データ(製版条件)が記憶されている。
制御手段150Cは、マスタ種類識別手段152による
識別情報に基づいて、関係データの中から対応するDC
モータ172の回転量を選択し、製版条件として設定す
る。設定された条件に基づいて製版装置90で製版がな
される。これによりマスタの種類が変わったことによっ
てプラテン圧が過剰となることが防止され、サーマルヘ
ッド30に掛かる余計なメカ的ストレスを抑制すること
ができる。
【0055】次に、図9及び図10に基づいて他の実施
形態を説明する。マスタの種類によって引っ張り強度が
異なり、引っ張り強度を超えた高いテンションで搬送す
ると、伸びが生じ、最悪の場合には破れが生じたりす
る。逆に低いテンションで搬送すると、製版パターンに
よって穿孔時の拘束度が異なるため、画像寸法再現性に
差を生じる。本実施形態ではこのような不具合を抑制す
ることを特徴としている(請求項6)。
【0056】図9に示すように、プラテンローラ92の
マスタ搬送方向下流に設けられた搬送ローラ対93a,
93bのうちのローラ93aの回転軸にはステッピング
モータである搬送モータ188が回転力を伝達可能に接
続されている。すなわち、搬送ローラ対93a,93b
は搬送モータ188によりプラテンローラ92とは独立
に回転され、搬送モータ188の回転調整によりマスタ
61のフロントテンションを調整可能となっている。な
お、図9においてはカッタ95は省略している。また、
他の方法としては、プラテンローラを駆動させるモータ
26の駆動源を使用して搬送ローラ対93a,93bの
押し圧を可変する構成を採っても構わないし、ギヤ比を
変更できる構成を採り、フロントテンションを調整して
も構わない。
【0057】制御手段150Dの図示しないROMに
は、予め実際に使用する製版装置90を用いて実験的に
求めた、マスタの種類と、これに対応した好適なフロン
トテンションを得るための搬送モータ188の送り速度
との関係データ(製版条件)が記憶されている。制御手
段150Dは、マスタ種類識別手段152による識別情
報に基づいて、関係データの中から対応する搬送モータ
188の送り速度を選択し、製版条件として設定する。
設定された条件に基づいて製版装置90で製版がなされ
る。搬送モータ188は、モータドライバ187を介し
て選択された送り速度にて回転駆動される。これにより
マスタの種類が変わったことによってフロントテンショ
ンが過不足となることが防止され、均一な画像寸法再現
性を得ることができる。
【0058】マスタ61のバックテンションも同様に画
像寸法再現性に影響を及ぼす。これに対処した実施形態
を図11及び図12に基づいて説明する(請求項7)。
図11に示すように、プラテンローラ92のマスタ搬送
方向上流には搬送ローラ対190a,190bが設けら
れており、そのうちのローラ190aの回転軸にはステ
ッピングモータである搬送モータ192が回転力を伝達
可能に接続されている。すなわち、搬送ローラ対190
a,190bは搬送モータ192によりプラテンローラ
92とは独立に回転され、搬送モータ192の回転調整
によりマスタ61のバックテンションを調整可能となっ
ている。また、他の方法としては、プラテンローラを駆
動させるモータ26の駆動源を使用して搬送ローラ対1
90a,190bの押し圧を可変する構成を採っても構
わないし、ギヤ比を変更できる構成を採り、バックテン
ションを調整しても構わない。
【0059】制御手段150Eの図示しないROMに
は、予め実際に使用する製版装置90を用いて実験的に
求めた、マスタの種類と、これに対応した好適なバック
テンションを得るための搬送モータ192の送り速度と
の関係データ(製版条件)が記憶されている。制御手段
150Eは、マスタ種類識別手段152による識別情報
に基づいて、関係データの中から対応する搬送モータ1
92の送り速度を選択し、製版条件として設定する。設
定された条件に基づいて製版装置90で製版がなされ
る。搬送モータ192は、モータドライバ194を介し
て選択された送り速度にて回転駆動される。これにより
マスタの種類が変わったことによってバックテンション
が過不足となることが防止され、均一な画像寸法再現性
を得ることができる。上述ではプラテンローラを駆動さ
せるモータ26を設けての実施例であるが、フロントテ
ンションでの搬送ローラ対93a,93bをマスタ搬送
の駆動源として制御し、プラテンローラはマスタ搬送時
に従動(プラテンローラに駆動源を持たない)させる構
成を採っても構わない。
【0060】次に、図13に基づいて他の実施形態を説
明する。本実施形態では、マスタ種類識別手段152の
識別情報に基づいてサーマルヘッド30への印加エネル
ギーを調整することを特徴としている(請求項8)。制
御手段150Fは、マスタ種類識別手段152の識別情
報に基づいてサーマルヘッド30へ通電させるパルス幅
若しくは電源180を制御してサーマルヘッド30への
印加エネルギーを調整する。ここでは通電パルス幅を制
御しているが、電源側の電圧を制御しても構わないし、
双方制御しても構わない。
【0061】フィルムの穿孔性が優れるマスタを使用す
る際には、穿孔不良等が無い状態でフィルムの穿孔状態
として小さくすることが可能であるので、マスタに印字
率の高い画像を製版する際に生じるスティッキング等に
かなりの効果があり、画像寸法再現性が良好となる。フ
ィルムの穿孔状態(穿孔面積)とスティッキング(マス
タ収縮率)との関係としては、フィルムの穿孔状態とし
て大きければ大きい程スティッキングのレベルとしては
劣悪化する方向になる。これを解消すべく、特開平11
−115145号公報、特開平11−115148号公
報には、印字率に対応して穿孔エネルギーを調整する技
術が提案されている。使用するマスタに必要な好適エネ
ルギーを与えることは、同時にサーマルヘッド30の延
命効果、孔版印刷装置の省エネルギー化を図ることにな
る。
【0062】制御手段150Fの図示しないROMに
は、予め実際に使用する製版装置90を用いて実験的に
求めた、マスタの種類と、これに対応した好適な通電パ
ルス幅(サーマルヘッド30の発熱抵抗体への通電パル
ス幅)との関係データ(製版条件)が記憶されている。
通電パルス幅の設定は、特開平11−115145号公
報、特開平11−115148号公報と同様にしてよい
が、本実施形態における通電パルス幅の好適性は、マス
タとしての穿孔性、多孔質支持体のインキ通過性等を考
慮して決定されている。制御手段150Fは、マスタ種
類識別手段152による識別情報に基づいて、関係デー
タの中から対応する通電パルス幅を選択し、製版条件と
して設定する。設定された条件に基づいて製版装置90
で製版がなされる。これにより、マスタの種類に見合っ
た好適な印刷画像品質が得られる。
【0063】次に、図14及び図15に基づいて他の実
施形態を説明する。図13で示した実施形態では、印加
エネルギーの調整を主に通電パルス幅を変えることによ
って行ったが、本実施形態でもサーマルヘッド30への
通電パルス幅を可変させて実施し、その際サーマルヘッ
ド30の温度を考慮することを特徴としている。その時
点のサーマルヘッド30の温度が穿孔状態に影響を及ぼ
すからである。図14に示すように、制御手段150G
は、マスタ種類識別手段152の識別情報及びサーマル
ヘッド温度検知手段としてのサーミスタ182の検知情
報に基づいてサーマルヘッド30への印加エネルギーを
調整する(請求項17)。
【0064】図15において、符号16は発熱抵抗体収
容部、13はアルミ放熱支持板、14はサーマルヘッド
基板を示している。サーミスタ182はサーマルヘッド
基板14上に設けられている。サーマルヘッド30の温
度検出箇所は、発熱部の表面部分、例えば電極で囲まれ
た発熱部中央の表面部分に近い部位であることが望まし
いが、現時点における技術ではその部分での検出は不可
能に近いので、ここではサーマルヘッド基板14上で温
度検出を行うようにしている。なお、サーミスタ182
の配置箇所は、サーマルヘッド基板14上に限らず、ア
ルミ放熱支持板13の内部に設けてもよい。
【0065】制御手段150Gの図示しないROMに
は、予め実際に使用する製版装置90を用いて実験的に
求めた、マスタの種類及びサーマルヘッド30の温度
と、これに対応した好適な通電パルス幅との関係データ
(製版条件)が記憶されている。制御手段150Gは、
マスタ種類識別手段152による識別情報及びサーミス
タ182の検知情報に基づいて、関係データの中から対
応する通電パルス幅を選択し、製版条件として設定す
る。設定された条件に基づいて製版装置90で製版がな
される。サーマルヘッド30の温度を考慮してサーマル
ヘッド30への印加エネルギーが設定されるので、印刷
画像品質が向上する。サーマルヘッド30の温度に加え
て、インキの種類、インキ温度等を検知し、これらの情
報に基づいてサーマルヘッド30への印加エネルギーを
設定するようにすれば、さらに実際に則した印加エネル
ギーの調整となり、マスタの種類に対応した最適な印刷
画像品質を得ることができる。また、ここでは説明を省
略しているが、公知の熱履歴制御、コモンドロップ補正
制御等も加えることによりよおり一層最適な印刷画像品
質が得られる。
【0066】次に、図16に基づいて他の実施形態を説
明する。最初の実施形態では、マスタ種類識別手段15
2の識別情報のみに基づいてプラテンモータ26の回転
を制御し、マスタの種類に対応した搬送速度を得ること
としたが、環境条件によってはこのような一元的な制御
では正確さに欠ける場合がある。既述のように、例えば
温度が高くなるとプラテンローラ92の径が熱膨張によ
って大きくなり、周速度が変化するからである。本実施
形態ではこのような環境条件の変化による制御精度の低
下を抑制することを特徴としている。
【0067】孔版印刷装置又は製版装置90の適正箇所
には、装置温度を検出するための環境状態検知手段とし
てのサーミスタ184が設けられている。マスタ識別・
環境状態対応調整手段としての制御手段150Hの図示
しないROMには、予め実際に使用する製版装置90を
用いて実験的に求めた、マスタの種類及び装置温度と、
これに対応した好適なプラテンローラ92の回転速度
(マスタの搬送速度)を得るためのプラテンモータ26
の送り速度との関係データ(製版条件)が記憶されてい
る。制御手段150Hは、マスタ種類識別手段152に
よる識別情報及びサーミスタ184による検知情報に基
づいて、関係データの中から対応するプラテンモータ2
6の送り速度を選択し、製版条件として設定する(請求
項9,10,11)。
【0068】図17は同様に制御手段150Iによって
製版速度を調整する場合(請求項12)を、図18は同
様に制御手段150Jによってプラテン圧を調整する場
合(請求項13)を、図19は同様に制御手段150K
によってフロントテンションを調整する場合(請求項1
4)を、図20は同様に制御手段150Lによってバッ
クテンションを調整する場合(請求項15)を、図21
は同様に制御手段150Mによってサーマルヘッド30
への印加エネルギーを調整する場合(請求項16)を示
している。環境条件として、温度の他に湿度等を検知
し、これに基づいて関係データを作成するようにしても
よい。
【0069】上記各実施形態では、マスタの搬送速度、
プラテン圧、印加エネルギーの調整を単独に行う制御と
したが、実際にはこれらの制御を一連に行った方がよ
く、各種データも全てを考慮したデータを使用すること
でより精度が高くなる。この場合の制御動作を、図22
のフローチャートに基づいて説明する。先ず、サーミス
タ184等の環境状態検知手段による検知情報に基づい
て環境条件の検知がなされ(S1)、次に、マスタ種類
識別手段152の識別情報に基づいてマスタの種類の識
別がなされる(S2)。複数のマスタの種類の中で、A
マスタとの判断がなされた場合、制御手段150はRO
Mの関係データからAマスタに対応するDCモータ17
2の回転量を選択し(S3)、該プラテン圧を製版条件
の1つとして設定する(S4)。
【0070】次に、関係データからAマスタに対応する
プラテンモータ26の送り速度を選択し(S5)、プラ
テンモータ26を回転させる(S6)。次に、関係デー
タからAマスタに対応するサーマルヘッド30への印加
エネルギーを選択し(S7)、製版を開始する(S
8)。製版が終了したら(S9)、プラテンモータ26
を停止し(S10)、製版済みのマスタを印刷ドラム1
01の外周面に巻装する給版動作を開始する(S1
1)。給版動作が終了したら印刷動作を実行する(S1
2)。
【0071】S2において、マスタの種類がBマスタと
判断された場合、制御手段150はROMの関係データ
からBマスタに対応するDCモータ172の回転量を選
択し(S13)、該プラテン圧を製版条件の1つとして
設定する(S14)。次に、関係データからBマスタに
対応するプラテンモータ26の送り速度を選択し(S1
5)、プラテンモータ26を回転させる(S16)。次
に、関係データからBマスタに対応するサーマルヘッド
30への印加エネルギーを選択し(S17)、製版を開
始する(S18)。製版が終了したら(S19)、プラ
テンモータ26を停止し(S20)、製版済みのマスタ
を印刷ドラム101の外周面に巻装する給版動作を開始
する(S11)。給版動作が終了したら印刷動作を実行
する(S12)。
【0072】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段と、該マスタ種類識別手段の識別情報に基づ
いて予め実験等により得られた製版条件の中から対応す
るものを選択して設定するマスタ種類対応調整手段を有
している構成としたので、マスタの種類に対応した好適
な製版条件を慣れや熟練を要することなく自動的に設定
することができ、マスタの種類を変えたことによる画像
寸法再現性の不均一等の不具合を防止できる。また、マ
スタの種類を変えてもそれに伴う手間が無いので、ユー
ザー使用の観点からの多様化に十分に応えることができ
る。
【0073】請求項2記載の発明によれば、マスタ種類
対応調整手段が、マスタ種類識別手段の識別情報に基づ
いて感熱性孔版マスタの搬送速度を調整する構成とした
ので、マスタの種類を変えたことによるマスタの搬送距
離に差が生じることを防止することができ、均一な画像
寸法再現性を得ることができる。
【0074】請求項3記載の発明によれば、マスタ種類
識別手段の識別情報に基づいてプラテンローラの回転速
度を調整する構成としたので、マスタの種類を変えたこ
とによるマスタの搬送距離に差が生じることを防止する
ことができ、均一な画像寸法再現性を得ることができ
る。
【0075】請求項4記載の発明によれば、マスタ種類
識別手段の識別情報に基づいて製版速度を調整する構成
としたので、マスタの種類を変えたことによる穿孔感度
の違いによる影響を防止でき、サーマルヘッドの短命化
を防止しながら良好な画像寸法再現性を得ることができ
る。
【0076】請求項5記載の発明によれば、マスタ種類
識別手段の識別情報に基づいてプラテン圧を調整する構
成としたので、マスタの種類を変えたことによるプラテ
ン圧の過剰を抑制でき、サーマルヘッドの耐久性を向上
させることができる。
【0077】請求項6記載の発明によれば、マスタ種類
識別手段の識別情報に基づいてフロントテンションを調
整する構成としたので、フロントテンションの過不足に
よる画像寸法再現性への影響を抑制することができる。
【0078】請求項7記載の発明によれば、マスタ種類
識別手段の識別情報に基づいてバックテンションを調整
する構成としたので、バックテンションの過不足による
画像寸法再現性への影響を抑制することができる。
【0079】請求項8記載の発明によれば、マスタ種類
識別手段の識別情報に基づいてサーマルヘッドへの印加
エネルギーを調整する構成としたので、使用するマスタ
に見合った印刷画像品質を得ることができる。
【0080】請求項9記載の発明によれば、感熱性孔版
マスタの種類を識別するマスタ種類識別手段と、環境状
態を検知する環境状態検知手段を有し、該マスタ種類識
別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報に基
づいて予め実験等により得られた製版条件の中から対応
するものを選択して設定するマスタ識別・環境状態対応
調整手段を有している構成としたので、マスタの種類及
び環境条件に対応した好適な製版条件を慣れや熟練を要
することなく自動的に設定することができ、マスタの種
類を変えたことによる画像寸法再現性の不均一等の不具
合を高精度に防止できる。
【0081】請求項10記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報
に基づいて感熱性孔版マスタの搬送速度を調整する構成
としたので、マスタの種類を変えたことによるマスタの
搬送距離に差が生じることを高精度に防止することがで
きる。
【0082】請求項11記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報
に基づいてプラテンローラの回転速度を調整する構成と
したので、マスタの種類を変えたことによるマスタの搬
送距離に差が生じることを高精度に防止することができ
る。
【0083】請求項12記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報
に基づいて製版速度を調整する構成としたので、マスタ
の種類を変えたことによる穿孔感度の違いによる影響を
高精度に防止でき、サーマルヘッドの短命化を防止しな
がら良好な画像寸法再現性を得ることができる。
【0084】請求項13記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報
に基づいてプラテン圧を調整する構成としたので、マス
タの種類を変えたことによるプラテン圧の過剰を高精度
に抑制でき、サーマルヘッドの耐久性を向上させること
ができる。
【0085】請求項14記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報
に基づいてフロントテンションを調整する構成としたの
で、フロントテンションの過不足による画像寸法再現性
への影響を高精度に抑制することができる。
【0086】請求項15記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報
に基づいてバックテンションを調整する構成としたの
で、バックテンションの過不足による画像寸法再現性へ
の影響を高精度に抑制することができる。
【0087】請求項16記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報
に基づいてサーマルヘッドへの印加エネルギーを調整す
る構成としたので、使用するマスタに見合った印刷画像
品質を高精度に得ることができる。
【0088】請求項17記載の発明によれば、サーマル
ヘッドの温度を検知するサーマルヘッド温度検知手段を
有し、マスタ種類識別手段の識別情報及び該サーマルヘ
ッド温度検知手段の検知情報に基づいてサーマルヘッド
への印加エネルギーを調整する構成としたので、使用す
るマスタに見合った印刷画像品質を高精度に得ることが
できる。
【0089】請求項18記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段が、感熱性孔版マスタに設けられた識別表示
体と、装置本体に設けられ該識別表示体の表示内容を検
知する検知手段を有している構成としたので、ロール状
のマスタをセットした時点でマスタの種類を識別でき、
マスタの種類の識別を容易且つ確実に行うことができ
る。
【0090】請求項19記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段が、感熱性孔版マスタに設けられた発信手段
と、装置本体に設けられ該発信手段からの発信内容を受
ける受信手段を有している構成としたので、マスタの種
類の識別を容易且つ確実に行うことができる。
【0091】請求項20記載の発明によれば、マスタ種
類識別手段が、感熱性孔版マスタに設けられ電気的又は
磁気的に差異を検知可能な被検知手段と、装置本体に設
けられ該被検知手段の内容を電気的又は磁気的に検知す
る検知手段を有している構成としたので、マスタの種類
の識別を容易且つ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る孔版印刷装置の概要
正面図である。
【図2】図1で示した実施形態における制御ブロック図
である。
【図3】図1で示した実施形態におけるマスタ種類識別
手段を示す斜視図である。
【図4】図1で示した実施形態におけるマスタ種類識別
手段の識別表示体を示す平面図である。
【図5】マスタ種類識別手段の変形例を示す平面図であ
る。
【図6】製版速度を調整する実施形態における制御ブロ
ック図である。
【図7】プラテン圧を調整する実施形態における制御ブ
ロック図である。
【図8】図7で示した実施形態におけるプラテン圧調整
機構を示す概要正面図である。
【図9】フロントテンションを調整する実施形態におけ
る要部正面図である。
【図10】図9で示した実施形態における制御ブロック
図である。
【図11】バックテンションを調整する実施形態におけ
る要部正面図である。
【図12】図11で示した実施形態における制御ブロッ
ク図である。
【図13】印加エネルギーを調整する実施形態における
制御ブロック図である。
【図14】印加エネルギーを調整する他の実施形態にお
ける制御ブロック図である。
【図15】図14で示した実施形態におけるサーマルヘ
ッドの温度を検出するサーミスタの配置箇所を示す背面
図である。
【図16】搬送速度を調整する他の実施形態における制
御ブロック図である。
【図17】製版速度を調整する他の実施形態における制
御ブロック図である。
【図18】プラテン圧を調整する他の実施形態における
制御ブロック図である。
【図19】フロントテンションを調整する他の実施形態
における制御ブロック図である。
【図20】バックテンションを調整する他の実施形態に
おける制御ブロック図である。
【図21】印加エネルギーを調整する更に他の実施形態
における制御ブロック図である。
【図22】複数の調整を一連に行う制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
61 感熱性孔版マスタ 30 加熱手段としてのサーマルヘッド 92 プラテンローラ 152 マスタ種類識別手段 150A,B,C,D,E,F,G、H マスタ種類対
応整手段としての制御手段 150I,J,K,L,M マスタ種類・環境状態対応
整手段としての制御手段 184 環境状態検知手段としてのサーミスタ 182 サーマルヘッド温度検知手段としてのサーミス
タ 158 識別表示体 160 検知手段としての反射型のフォトセンサ 161 発信手段としてのICタグ 163 受信手段 188 マスタ種類設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 保光 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 (72)発明者 加藤 肇 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 Fターム(参考) 2H084 AA13 AA38 AE05 AE06 AE07 AE08 BB04 BB13 CC09

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感熱性孔版マスタを搬送しながら加熱手段
    により製版する孔版印刷装置において、 上記感熱性孔版マスタの種類を識別するマスタ種類識別
    手段と、該マスタ種類識別手段の識別情報に基づいて予
    め実験等により得られた製版条件の中から対応するもの
    を選択して設定するマスタ種類対応調整手段を有してい
    ることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記マスタ種類対応調整手段が、上記マスタ種類識別手
    段の識別情報に基づいて上記感熱性孔版マスタの搬送速
    度を調整することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、上記マスタ種類対応調整手段が、上
    記マスタ種類識別手段の識別情報に基づいて該プラテン
    ローラの回転速度を調整することを特徴とする孔版印刷
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、上記マスタ種類対応調整手段が、上
    記マスタ種類識別手段の識別情報に基づいて製版速度を
    調整することを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、該サーマルヘッドに上記感熱性孔版
    マスタを押圧するプラテン圧を調整可能であり、上記マ
    スタ種類対応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識
    別情報に基づいて該プラテン圧を調整することを特徴と
    する孔版印刷装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、該プラテンローラのマスタ搬送方向
    下流に上記感熱性孔版マスタのフロントテンションを調
    整可能な搬送ローラ対が設けられ、上記マスタ種類対応
    調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報に基づ
    いて該フロントテンションを調整することを特徴とする
    孔版印刷装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、該プラテンローラのマスタ搬送方向
    上流に上記感熱性孔版マスタのバックテンションを調整
    可能な搬送ローラ対が設けられ、上記マスタ種類対応調
    整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報に基づい
    て該バックテンションを調整することを特徴とする孔版
    印刷装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、上記マスタ種類
    対応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報に
    基づいて該サーマルヘッドへの印加エネルギーを調整す
    ることを特徴とする孔版印刷装置。
  9. 【請求項9】感熱性孔版マスタを搬送しながら加熱手段
    により製版する孔版印刷装置において、 上記感熱性孔版マスタの種類を識別するマスタ種類識別
    手段と、環境状態を検知する環境状態検知手段を有し、
    該マスタ種類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段
    の検知情報に基づいて予め実験等により得られた製版条
    件の中から対応するものを選択して設定するマスタ種類
    ・環境状態対応調整手段を有していることを特徴とする
    孔版印刷装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の孔版印刷装置において、 上記マスタ種類・環境状態対応調整手段が、上記マスタ
    種類識別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情
    報に基づいて上記感熱性孔版マスタの搬送速度を調整す
    ることを特徴とする孔版印刷装置。
  11. 【請求項11】請求項9記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、上記マスタ種類・環境状態対応調整
    手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報及び環境状
    態検知手段の検知情報に基づいて該プラテンローラの回
    転速度を調整することを特徴とする孔版印刷装置。
  12. 【請求項12】請求項9記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、上記マスタ種類・環境状態対応調整
    手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情報及び環境状
    態検知手段の検知情報に基づいて製版速度を調整するこ
    とを特徴とする孔版印刷装置。
  13. 【請求項13】請求項9記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、該サーマルヘッドに上記感熱性孔版
    マスタを押圧するプラテン圧を調整可能であり、上記マ
    スタ種類・環境状態対応調整手段が、上記マスタ種類識
    別手段の識別情報及び環境状態検知手段の検知情報に基
    づいて該プラテン圧を調整することを特徴とする孔版印
    刷装置。
  14. 【請求項14】請求項9記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、該プラテンローラのマスタ搬送方向
    下流に上記感熱性孔版マスタのフロントテンションを調
    整可能な搬送ローラ対が設けられ、上記マスタ種類・環
    境状態対応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別
    情報及び環境状態検知手段の検知情報に基づいて該フロ
    ントテンションを調整することを特徴とする孔版印刷装
    置。
  15. 【請求項15】請求項9記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドに対向して上記感熱性孔版マスタを搬送するプラテン
    ローラが設けられ、該プラテンローラのマスタ搬送方向
    上流に上記感熱性孔版マスタのバックテンションを調整
    可能な搬送ローラ対が設けられ、上記マスタ種類・環境
    状態対応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の識別情
    報及び環境状態検知手段の検知情報に基づいて該バック
    テンションを調整することを特徴とする孔版印刷装置。
  16. 【請求項16】請求項9記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、上記マスタ種類
    ・環境状態対応調整手段が、上記マスタ種類識別手段の
    識別情報及び環境状態検知手段の検知情報に基づいて該
    サーマルヘッドへの印加エネルギーを調整することを特
    徴とする孔版印刷装置。
  17. 【請求項17】請求項1記載の孔版印刷装置において、 上記加熱手段がサーマルヘッドであり、該サーマルヘッ
    ドの温度を検知するサーマルヘッド温度検知手段を有
    し、上記マスタ種類対応調整手段が、上記マスタ種類識
    別手段の識別情報及び該サーマルヘッド温度検知手段の
    検知情報に基づいて該サーマルヘッドへの印加エネルギ
    ーを調整することを特徴とする孔版印刷装置。
  18. 【請求項18】請求項1乃至17のうちの一つに記載の
    孔版印刷装置において、 上記マスタ種類識別手段が、上記感熱性孔版マスタに設
    けられた識別表示体と、装置本体に設けられ該識別表示
    体の表示内容を検知する検知手段を有していることを特
    徴とする孔版印刷装置。
  19. 【請求項19】請求項1乃至17のうちの一つに記載の
    孔版印刷装置において、 上記マスタ種類識別手段が、上記感熱性孔版マスタに設
    けられた発信手段と、装置本体に設けられ該発信手段か
    らの発信内容を受ける受信手段を有していることを特徴
    とする孔版印刷装置。
  20. 【請求項20】請求項1乃至17のうちの一つに記載の
    孔版印刷装置において、 上記マスタ種類識別手段が、上記感熱性孔版マスタに設
    けられ電気的又は磁気的に差異を検知可能な被検知手段
    と、装置本体に設けられ該被検知手段の内容を電気的又
    は磁気的に検知する検知手段を有していることを特徴と
    する孔版印刷装置。
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