JP2002143969A - スパークプラグの製造方法及び製造装置 - Google Patents

スパークプラグの製造方法及び製造装置

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JP2002143969A JP2001037248A JP2001037248A JP2002143969A JP 2002143969 A JP2002143969 A JP 2002143969A JP 2001037248 A JP2001037248 A JP 2001037248A JP 2001037248 A JP2001037248 A JP 2001037248A JP 2002143969 A JP2002143969 A JP 2002143969A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの外周面にねじ転造加工を行う際に、
ダイスのワークへの食い付き位置を一定に維持して、生
産効率を向上させることができ、また、ねじ転造加工当
初にダイスの加工面にかかる負荷を減少させ、ダイスの
摩耗を抑えて長寿命化を図ることのできるスパークプラ
グの製造方法及び製造装置を提供する。 【解決手段】 予めワークWの軸線方向において、ワー
ク側位置決め端面Sとダイス側位置決め端面Fとの間に
位置決め端面間距離hが生ずるように、ワークWをダイ
ス27に対して位置決めする。そして、ワークWの周方
向基準位置Xと、ダイス27の工具側基準位置T1〜T
5とが所定の回転角度位置関係を維持した状態で、これ
らワークWとダイス27との双方を、回転方向が互いに
逆となるように同期回転駆動し、ダイス27とワークW
とを相対接近させて、ワークWの外周面にねじ転造加工
を施す。したがって、ダイス27の回転に対するワーク
Wの追従性に遅れを生じることがなくなる。また、ねじ
転造加工当初にダイス27の加工面にかかる負荷が減少
し、ダイス27の摩耗が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スパークプラグ
の製造方法及び製造装置に関し、特にねじ転造を伴うス
パークプラグの主体金具の製造方法及び製造装置に適用
される。
【0002】
【従来の技術】スパークプラグの主体金具には、ねじ加
工により外周面にシリンダヘッドにねじ込むためのねじ
部が形成されているのが通常である。
【0003】ところで、最近の自動車用エンジン等にお
いては、排気ガス規制が強化されるに伴い、混合気もリ
ーン領域のものが多く使用されるようになってきている
(いわゆるリーンバーンエンジン)。図13に示すよう
に、大抵のエンジンでは、スパークプラグ200の主体
金具201に形成されたガスシール部201bのガスケ
ット座面SとシリンダヘッドSHのガスケット支持面R
とでガスケットGを挟み込みながら、主体金具201に
形成されたねじ部201aがシリンダヘッドSHにねじ
込まれる。これにより、スパークプラグ200はシリン
ダヘッドSHにガスシール性を保持しつつ固定される。
ここで、リーンの混合気は燃料混合比率が低いため、ス
パークプラグ200の燃焼室K内における接地電極20
4の方向によっては、燃焼室K内での圧縮行程において
発生するスワール流(混合気流)に対して火花放電ギャ
ップgが接地電極204の陰になり、点火ミスを生じる
ことがある。そのため、このようなエンジンにおいて
は、接地電極204が点火に最適な位置となるように要
望され、主体金具201のねじ部201aのシリンダヘ
ッドSHに対するねじ込み終了の角度位置が指定されて
いることがある。このことは、ねじ部201aの加工時
にねじ加工の開始位置が指定されることを意味してい
る。
【0004】以下、スパークプラグ200の主体金具2
01となるべき軸状のワークWのねじ部をねじ加工する
場合について述べる。従来、スパークプラグ200の接
地電極204が点火に最適な位置となるように、接地電
極204となるべき接地電極材Xが溶接されたワークW
へのねじ加工の開始位置(食い付き位置ともいう)を周
方向において位置決めするには、例えばポジショニング
転造によるねじ加工が行われていた。このポジショニン
グ転造とは、図14に示す通り、所定位置にセットされ
た回転停止状態のワークWに回転停止状態の工具(丸ダ
イス400)を寄り付かせ(図14(a)参照)、丸ダ
イス400がワークWに食い付いた時点で丸ダイス40
0を駆動回転させて、ワークWの外周面にねじ加工を行
う転造方法である(図14(b)参照)。丸ダイス40
0のワークWへの食い付きのタイミングは例えば丸ダイ
ス400の押し付け圧力の変化等を検出することにより
行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、ポジショ
ニング転造によるねじ加工においては、回転停止状態の
丸ダイス400は、同じく回転停止状態のワークWに接
触した(食い付いた)時点で駆動回転し、ワークWの外
周面にねじ転造加工を開始する。しかし、丸ダイス40
0が回転を開始しても、ワークWはその慣性や接触面間
の滑りにより同時に回転を開始することができず、追従
性に遅れ(ずれ)を生じる。したがって、仮に丸ダイス
400のワークWへの食い付き位置を周方向において位
置決めしてあっても、このずれによって製品としてのス
パークプラグ200の品質にバラツキを生じ、品質低下
を来すことになる。そこで、ワークWの追従性の遅れを
なくすには、丸ダイス400のワークWへの食い付き位
置を補正する必要がある。しかもこの補正はワークWの
品番(製品ロット)が変わったり、丸ダイス400が摩
耗したり、あるいは両者の接触面間の滑り状態が変化す
るたびに頻繁に行う必要があり、生産効率を阻害する要
因となる。なお、予め駆動回転させた丸ダイス400を
回転停止状態のワークWに食い付かせて、ワークWの外
周面にねじ転造加工を行う方法も考えられるが、この場
合でもワークWの追従性の遅れは上記と同様に発生する
ので、丸ダイス400のワークWへの食い付き位置の補
正が必要となる。
【0006】また、上記ポジショニング転造において
は、ねじ転造加工開始時に丸ダイス400は、一方でワ
ークWによって回転を阻止され、他方では急激に増加す
る回転トルク(負荷)を受けることになるので、丸ダイ
ス400の加工面での摩耗が激しい。したがって、丸ダ
イス400の取り替えサイクルが短くなり、製造コスト
の上昇、加工精度の早期低下等を招来するおそれがあ
る。
【0007】本発明の課題は、ワークの外周面にねじ転
造加工を行う際に、ダイスのワークへの食い付き位置を
一定に維持して、生産効率を向上させることができ、ま
た、ねじ転造加工当初にダイスの加工面にかかる負荷を
減少させ、ダイスの摩耗を抑えて長寿命化を図ることの
できるスパークプラグの製造方法及び製造装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために、本発明に係るスパークプラグの製
造方法は、スパークプラグの主体金具となるべき軸状の
ワークであって、ねじ形成予定部の基端側の外周面にガ
スシール部が半径方向外向きに突出して形成されるワー
クを、その中心軸線回りに回転可能に保持するととも
に、前記ワークの軸線方向において、前記ガスシール部
の前記ねじ形成予定部側の端面(以下、ワーク側位置決
め端面という)と前記ワークの半径方向に位置して当該
ワークの外周面をねじ転造加工するためのダイスにおけ
る前記ワーク側位置決め端面に対応する端面(以下、ダ
イス側位置決め端面という)との間に一定量の距離(以
下、位置決め端面間距離という)が生ずるように、前記
ワークを前記ダイスに対して位置決めし、前記ワーク上
において、接地電極となるべき接地電極材の接合位置又
は接合予定位置に対応して定められた周方向基準位置
と、前記ダイス上に定められた1又は複数の工具側基準
位置とが所定の回転角度位置関係を維持した状態で、こ
れらワークとダイスとの双方を、回転方向が互いに逆と
なるように同期回転駆動し、前記ダイスと前記ワークと
を相対接近させて、前記ワークの外周面にねじ転造加工
を施すことを特徴とする。
【0009】同様に、本発明に係るスパークプラグの製
造装置は、スパークプラグの主体金具となるべき軸状の
ワークであって、ねじ形成予定部の基端側の外周面にガ
スシール部が半径方向外向きに突出して形成されるワー
クを、その中心軸線回りに回転可能に保持するととも
に、前記ワークの軸線方向において、前記ガスシール部
の前記ねじ形成予定部側の端面(以下、ワーク側位置決
め端面という)と前記ワークの半径方向に位置して当該
ワークの外周面をねじ転造加工するためのダイスにおけ
る前記ワーク側位置決め端面に対応する端面(以下、ダ
イス側位置決め端面という)との間に一定量の距離(以
下、位置決め端面間距離という)が生ずるように、前記
ワークを前記ダイスに対して位置決めする支持部と、前
記ワーク上において、接地電極となるべき接地電極材の
接合位置又は接合予定位置に対応して定められた周方向
基準位置と、前記ダイス上に定められた1又は複数の工
具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を維持した状
態で、これらワークとダイスとの双方を、回転方向が互
いに逆となるように同期回転駆動する回転制御機構と、
前記ダイスと前記ワークとを相対接近させる寄り付き駆
動部とを有し、前記ワークの外周面にねじ転造加工を施
すことを特徴とする。
【0010】本発明に係るスパークプラグの製造方法及
び製造装置では、予めワークの軸線方向において、ワー
ク側位置決め端面とダイス側位置決め端面との間に位置
決め端面間距離が生ずるように、ワークをダイスに対し
て位置決めする。そして、ワークの周方向基準位置と、
ダイスの工具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を
維持した状態で、これらワークとダイスとの双方を、回
転方向が互いに逆となるように同期回転駆動し、ダイス
とワークとを相対接近させて、ワークの外周面にねじ転
造加工を施す。このように、回転方向が互いに逆となる
ように、ワークとダイスとの双方を同期回転駆動しなが
ら、ダイスとワークとを相対接近させてダイスをワーク
に食い付かせることによって、ダイスの回転に対するワ
ークの回転に従来のような追従性の遅れを生じることが
なくなる。そして、ワークの周方向基準位置と、ダイス
の工具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を維持し
た状態で、ワークとダイスとが同期回転駆動を開始する
ことによって、ワークの品番(製品ロット)変更等にか
かわらず、ダイスのワークへの食い付き位置を所定関係
に維持でき、生産効率の向上に寄与することができる。
【0011】また、本発明では、ワークとダイスとの双
方を同期回転駆動しながら、ダイスとワークとを相対接
近させ、ダイスをワークに食い付かせるので、ねじ転造
加工当初にダイスの加工面にかかる負荷が減少し、ダイ
スの摩耗が抑えられる。このように、ダイスの取り替え
サイクルが長くなることによってダイスの長寿命化が図
れるとともに、製造コストの上昇や加工精度の早期低下
等も防止することができる。
【0012】さらに本発明では、スパークプラグの主体
金具となるべき軸状のワークの軸線方向において、ガス
シール部のワーク側位置決め端面と、このワーク側位置
決め端面と対応するダイス側位置決め端面との間に一定
量の位置決め端面間距離が生ずるように、ワークとダイ
スとが位置決めされることも重要である。これにより、
ワークのねじ形成予定部が軸線方向において正確に位置
決めされるようになり、ワーク側位置決め端面(すなわ
ちシリンダヘッドとの間で直接又はガスケットを介して
シールに供されることになる面)とねじ転造加工開始位
置との間の寸法ばらつきを同一品番(製品ロット)内で
ごくわずかに抑えることができる。したがって、主体金
具に形成されたねじ部によりスパークプラグをシリンダ
ヘッドにねじ込んだ際に、ガスシール部とシリンダヘッ
ドとの間で気密性に優れたスパークプラグを生産効率よ
く得ることができる。
【0013】そして、ワークの外周面にねじ転造加工を
施した後、すなわち、ワークへのねじ転造加工を開始し
てから所定時間又は所定回転後、ワークの周方向基準位
置とダイスの工具側基準位置とが所定の回転角度位置関
係を維持した状態で、これらワークとダイスとの双方を
回転停止する。これによって、ワークの加工後もワーク
の周方向基準位置とダイスの工具側基準位置とが所定の
回転角度位置関係を保っている。そこで、次に加工され
るワーク(ワークの周方向基準位置)を加工済ワークの
回転停止時における周方向基準位置に合わせて供給す
る。そうすれば、次に加工されるワークのねじ形成予定
部へのねじ転造加工が、ワークの周方向基準位置とダイ
スの工具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を維持
した状態で、連続的かつ継続的に行える(開始できる)
ようになる。
【0014】ワークにおけるガスシール部のワーク側位
置決め端面を、このワーク側位置決め端面と対応するダ
イス側位置決め端面に対して一定量の位置決め端面間距
離を保持して軸線方向に位置決めする方法として、次の
2つの場合がある。すなわち、ねじ転造装置とは別位置
にて行い、ねじ転造装置内の最終位置決め位置に搬送す
る場合と、ねじ転造装置内の最終位置決め位置にて直接
行う場合とである。前者の場合には、ねじ転造装置内に
おいて、ワーク側位置決め端面とダイス側位置決め端面
との間に位置決め端面間距離が形成されるワークの位置
決め位置を最終位置決め位置として、ねじ転造装置とは
別位置にて、ワークをその最終位置決め位置と一定の関
係を満たす予備位置決め位置に予備位置決めし、その予
備位置決め位置を維持した状態でワークを最終位置決め
位置に搬送する。また後者の場合には、ねじ転造装置内
において、ワーク側位置決め端面とダイス側位置決め端
面との間に位置決め端面間距離が形成されるワークの位
置決め位置を最終位置決め位置とするために、ねじ転造
装置内に保持されるワークを直接軸線方向に位置決め調
整する。
【0015】さらに本発明では、ワーク及び/又はダイ
スを、ワークの周方向基準位置に対して所定の回転角度
だけずらす形で周方向に補正し、その補正により得られ
た新たな所定の回転角度位置関係を維持した状態でワー
クとダイスとの双方を同期回転駆動させることができ
る。
【0016】ワークのねじ切り開始位置についての初期
設定は、例えば下記の手段により所望の位置に設定でき
る。すなわち、ワークとダイスとの相対角度位置関係が
不明であるときには、ある相対角度位置関係にあるワー
クに試行的にねじ転造加工(試し切り)を行い、その試
行品のねじ切り開始位置をもとに、所望の相対角度位置
関係となるようにワーク及び/又はダイスを回転移動さ
せる。この際、新たに相対角度位置関係が設定される。
試行的に加工を行ったワークのねじ切り開始位置は、例
えば予め用意しておいた相対角度位置設定用治具(ゲー
ジ治具という)に螺合させて、試行的な加工の際の相対
角度位置関係が所望の相対角度位置関係からどれだけず
れているかを確認するという方法がある。そして、その
確認したねじ切り開始位置のずれから、ワークとダイス
との相対角度位置のずれを導き出せる。
【0017】相対角度位置を一度設定してしまえば、そ
の後は試行的に加工を行ってゲージ治具で相対角度位置
を確認する必要はない。そして、ワークに対するねじ切
り開始位置を所定位置に変更する必要がある場合には、
この設定した相対角度位置から所定の補正角度だけワー
ク及び/又はダイスを回転移動させればよい。つまりこ
の補正角度を、予め周方向基準位置に対して複数の位相
角度をもった形で設定しておくと、周方向基準位置を基
準とした複数の位相角度(補正角度)を有するねじ転造
加工品(スパークプラグの主体金具)が得られる。具体
的には、スパークプラグの主体金具となるべき軸状のワ
ークにて、例えば接地電極となるべき接地電極材の接合
位置又は接合予定位置(周方向基準位置)を基準とし
て、周方向に90度毎隔てた位置をダイスの食い付き位
置(ねじ切り開始位置)とする合計4種の加工品を得る
ことができる。これにより、シリンダヘッドのねじ部
(めねじ)のねじ加工開始位置がエンジンの型式や個体
によってばらつきがある場合にも、シリンダヘッドのね
じ加工開始位置に応じたスパークプラグをこの4種の中
から適切に選択できるようになり、接地電極を点火に最
適な位置に設定しやすくなる。
【0018】なお、ワークの周方向基準位置とダイスの
工具側基準位置との相対角度位置の調整は、ワークとダ
イスとの少なくとも一方について行えば足り、その操作
はいわゆるマニュアル式(すなわち直接的に角度調整す
る方式)であっても自動式(すなわち機械的に自動角度
調整する方式)であっても差し支えない。例えば、ダイ
ス軸とワークホルダとの転造加工後の周方向停止位置を
変更する方法、ワークの接地電極材の周方向位置決め位
置を変更する方法、ダイス軸に対するダイスの周方向取
付位置を変更する方法等から選んで行えばよい。
【0019】さらに本発明のダイスが転造用多条ねじダ
イスの場合、工具側基準位置として設定され、かつねじ
転造加工を開始する食い付き候補位置が、ねじ条数に対
応してダイスの周方向に所定角度間隔で複数設定され
る。そして、この複数の食い付き候補位置のいずれかと
ワーク上に定められた周方向基準位置とが所定の回転角
度位置関係を維持した状態で、ワークとダイスとを同期
回転駆動することにより、ワークとダイスとの同期回転
駆動がスムーズに行え、ワークのねじ形成予定部の外周
面にねじ転造加工を施すことができる。
【0020】また、本発明のダイスが転造用多条ねじダ
イスの場合、複数の食い付き候補位置を、加工サイクル
の反復に伴って、予め定められた順序にて使用するよう
にすれば、多条ねじダイスの摩耗を均一化することがで
き、多条ねじダイスの長寿命化を図ることができる。
【0021】なお、上記食い付き候補位置の順次使用は
ダイス側において行えば足り、その操作はいわゆるマニ
ュアル式(すなわち直接的に角度調整する方式)であっ
ても自動式(すなわち機械的に自動角度調整する方式)
であっても差し支えない。例えば、ダイス軸の転造加工
後の周方向停止位置を順次(1回毎に)変更する方法、
ダイス軸に対するダイスの周方向取付位置を順次(所定
回数毎に)変更する方法等から選んで行えばよい。
【0022】次に、本発明のスパークプラグの製造装置
には、ダイスがワークに食い付いてねじ転造加工するの
に伴って、ダイスの回転軸線がワークの回転軸線に接近
し、この接近によって生ずる、ダイスとの接触部におけ
るワークの回転周速の増加を吸収させる増速吸収機構を
設けることができる。
【0023】本発明においては、回転方向が互いに逆と
なるように、ワークとダイスとの双方を同期回転駆動す
る一方で、ワークへのねじ転造加工の進行につれ、ダイ
スの外周面(ねじ山先端)がワークの外周面よりも内側
に食い込み、ワークとダイスとの回転軸間距離が転造加
工開始当初よりも若干短くなる。このことによって、ダ
イスの外周面(ねじ山先端)上でのワークの回転周速が
転造加工の進行とともに次第に増加し、ワークの回転軸
線回りにねじり力が発生することがある。このねじり力
を除く、あるいは緩和させるために以下のような増速吸
収機構を適用できる。ダイスとの接触部におけるワー
クの回転周速の増加に対応して、ワークの駆動回転のみ
を停止する動力断続機構。ダイスとの接触部における
ワークの回転周速と、ワークとダイスとを同期回転駆動
させるための伝動連結部を介した駆動回転によるワーク
の回転周速との速度差を調整する回転調整機構。
【0024】に示す動力断続機構としては、例えばダ
イスとの接触部におけるワークの回転周速の増加によ
り、ワークに対して一定値以上の負荷が作用したとき、
伝動連結部における伝動回転を切断するトルクリミッタ
や、回転周速の差をセンサ等で検出して伝動連結部にお
ける伝動回転を切断するクラッチ等が適用できる。
【0025】に示す回転調整機構としては、例えばワ
ークを摩擦保持してこれと一体的に回転するワークホル
ダとが、ワークの回転軸線回りにおいて相対滑り可能に
接触形成された滑り保持部や、回転周速の差をセンサ等
で検出して、伝動連結部における伝動回転をクラッチの
すべりによって調節する機構等が適用できる。
【0026】このようなワークの回転周速の増加を機械
的に吸収する機構を設けることで、ワークへの転造加工
の進行中においてワーク全体の変形・破損や加工ねじ山
の歯すじのずれ等の発生を防止できる。なお、ねじり力
が小さい場合、すなわちワークへのダイスの食い込みが
小さく、ワークの回転周速の変化が小さい場合には、伝
動連結部に使用される歯車のバックラッシにねじり力が
吸収され問題とならないこともある。
【0027】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
示す実施例を参照して説明する。図1は本発明の一実施
例であるねじ転造装置の基本的構成を示すブロック図で
ある。このねじ転造装置100は、ワークWを支える支
持部1、ダイス27を回転させる回転駆動部2、ダイス
27をワークWの周方向に寄り付かせる寄り付き駆動部
3、回転駆動部2及び寄り付き駆動部3にねじ転造のた
めの制御指令を発する制御部4等から構成される。そし
て、制御部4と回転駆動部2の一部とによって後述する
回転制御機構6が構成されている。また、支持部1と回
転駆動部2と寄り付き駆動部3とをあわせてワーク加工
部50と称する。なお、この実施例では、軸状のワーク
Wとして筒状形態のスパークプラグ用主体金具(以下、
単に主体金具ともいう)となるべき軸状のワークを用
い、その先端部外周面にねじ形成予定部W0を有する場
合を示している。ワークWの先端面の特定部位には接地
電極となるべき接地電極材Xが溶接接合されている。な
お、接地電極材Xは中心電極側へ折り曲げられた接地電
極の最終形態(図9参照)ではなく、折り曲げ前の直棒
状である。
【0028】支持部1において、ワークWを内側からス
プリング等の弾性体で保持するワークホルダ11をワー
クWの上方側(接地電極材Xが接合されている側の反対
側)から挿入して、ワークWを中心軸線回りに回転可能
に支持している。ワークホルダ11は、例えばコレット
チャック、マンドレル型ストッパー等を採用することが
できる。このワークホルダ11にはポンチマーク等のワ
ークWの位置決め位置表示が記されており、ワーク取り
付け時にこのポンチマークとワーク側基準位置との周方
向位置を合わせることにより、ワークホルダ11へのワ
ークWの取り付け位置を常に一定に保つことができる。
【0029】また、ワークWがねじ転造装置100内の
所定位置にセットされたことを検出するワークセット検
知センサ12(例えばリミットスイッチ等の接触式セン
サ、光電センサ・近接スイッチ等の非接触式センサ、又
は画像解析等のソフトウェア処理用撮像手段等)が支持
部1に設けられている。ワークWは、パーツフィーダ等
のワーク供給装置(図示せず)、ワークホルダ11等に
よりガスシール部GSがダイス27に対して軸線方向に
おける所定の位置に配置されて支持部1にセットされる
(その詳細は後述する)。
【0030】次に回転駆動部2には、回転式の第一アク
チュエータ21(例えば電気式サーボモータ、油圧式サ
ーボモータ等;サーボアクチュエータ)が設けられ、そ
の駆動軸21aの回転は歯車列22により互いに同方向
に同期回転する3本の歯車軸23A,23B,23Cに
分配される。歯車軸23A,23B,23Cの回転は、
それぞれスプライン等の摺動軸24A,24B,24C
及びウォームとウォームホイール25A,25B,25
C(ただし、25Cは図示省略)等を経て、一端側にそ
れぞれねじ転造用丸ダイス27A,27B,27C(た
だし、27Cは図示省略)が固定された3本のダイス回
転軸26A,26B,26C(ただし、26Cは図示省
略)に伝達される。3個のねじ転造用丸ダイス27A,
27B,27C(これらを一括してダイス27という)
には、ほぼ同径の外周面に多条(実施例では5条)のね
じ27aがそれぞれ形成されており、各ダイス27A,
27B,27Cはほぼ同一回転数で同じ方向に回転す
る。また、ワークWとダイス27とは回転方向が互いに
逆となるように同期回転駆動し、ねじ27aの凹凸をワ
ークWの外周面に押圧することで、ワークWのねじ形成
予定部W0におねじが形成される。
【0031】なお、第一アクチュエータ21の駆動軸2
1aに、第一アクチュエータ21の回転角度位置を検出
するエンコーダ28(回転センサ)が設けられ、これに
より第一アクチュエータ21は、所定の回転角度位置で
正確に回転停止する機能(定位置回転停止機能)を有す
る。また、回転駆動部2には後述する伝動連結部2Aが
設けられ、ダイス27Aを駆動側とし、ワークWを従動
側として伝動回転することによって、ワークWとダイス
27との回転方向が互いに逆となるように同期回転駆動
している(図2参照)。
【0032】寄り付き駆動部3には、ダイス回転軸26
A,26B,26Cが各々軸支された3個の軸ケース3
2A,32B,32Cが配置されている。これら軸ケー
ス32A,32B,32Cには、往復動式(例えば流体
圧シリンダ等)又は回動式(例えば電気モータ、油圧式
モータ等)の第二アクチュエータ31が設けられる。第
二アクチュエータ31は、各軸ケース32A,32B,
32C毎に連動して、又は軸ケース32A,32B,3
2Cをカム等を介して一斉に、各軸心を内側方向に移動
させる。これによって、ダイス27の外周面がワークW
のねじ形成予定部W0の外周面に接近する(本明細書で
は、ねじ転造のためダイス27の外周面がワークWの外
周面に接近することを「寄り付き」、ダイス27の外周
面のねじ27aがワークWの外周面に接触してねじ転造
加工を開始することを「食い付き」と呼ぶ)。
【0033】制御部4は、I/Oポート41とこれに接
続されたCPU42、ROM43、RAM44等からな
るマイクロプロセッサ及び記憶装置等により構成されて
おり、ROM43には制御プログラム43aが格納され
ている。そしてI/Oポート41の出力側には、回転駆
動部2の第一アクチュエータ21がそのアクチュエータ
を駆動するためのサーボ駆動ユニット20を介して接続
され、また寄り付き駆動部3の第二アクチュエータ31
がそのアクチュエータを駆動するためのサーボ駆動ユニ
ット30を介して接続されている。一方、I/Oポート
41の入力側には、ワークセット検知センサ12と、エ
ンコーダ28とが接続されている。
【0034】このような制御部4と、前述した回転駆動
部2のうちの第一アクチュエータ21、エンコーダ28
等とによって、回転制御機構6が形成されている。この
回転制御機構6は、いわゆるサーボ系と称されるフィー
ドバック制御系の一類型であり、エンコーダ28によっ
て第一アクチュエータ21の回転角度位置を検出し、制
御部4からの指令に基づき第一アクチュエータ21が所
定の回転角度位置で停止する。これによって、ワークW
の周方向基準位置とダイス27の工具側基準位置とが所
定の回転角度位置関係を維持した状態で、ワークWとダ
イス27とは回転方向が互いに逆となるように同期回転
駆動し、また同じくワークWの周方向基準位置とダイス
27の工具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を維
持した状態で、ワークWとダイス27との同期回転を所
望の位置で精密に停止させることもできる。なお、ワー
クWの周方向基準位置とダイス27の工具側基準位置と
の所定の回転角度位置関係についての詳細は後述する。
【0035】図2は伝動連結部2Aを模式的に示し、図
2(a)は平面スケルトン図、同(b)は同(a)に示
す点O−P−Q−Rを結ぶ線に沿って展開した正面スケ
ルトン図である。伝動連結部2Aは、ダイス27Aの回
転軸26A(以下、ダイス回転軸ともいう)を駆動側と
し、ワークWの回転軸2A21(ワークホルダ11の回
転軸でもある;以下、ワーク回転軸ともいう)を従動側
として、ダイス27AとワークWとの双方が同時に互い
に逆方向に回転する状態で常時伝動連結している。この
伝動連結部2Aは、ダイス27AがワークWに対して寄
り付き移動することを許容しつつ常時回転伝動している
ベルト伝動部2A1(間接伝動系)と、常時接触するこ
とにより常時回転伝動している歯車伝動部2A2(直接
伝動系)とを備えている。そして、これらの伝動部は、
ベルト伝動部2A1が下方に、歯車伝動部2A2が上方
に振り分けて配置されている。
【0036】ベルト伝動部2A1は、ダイス回転軸26
Aに固定されたタイミングプーリ2A13と、ベース2
Cに回転自在に支持される歯車軸2A11に固定された
タイミングプーリ2A14との間に、タイミングベルト
2A16を掛け回してある。さらに、ベース2Cに回転
自在に支持される中間軸2A12に回転可能に設けられ
たアイドラ2A15が、両タイミングプーリ2A13,
2A14の中間に位置して、タイミングベルト2A16
を三角張り状に保持するテンションとして作用してい
る。なお、タイミングプーリ2A13及び2A14は同
径とし、ダイス回転軸26Aと歯車軸2A11との回転
数を等しくしている。
【0037】歯車伝動部2A2は、歯車軸2A11に固
定された大径歯車2A22と、ワーク回転軸2A21に
固定された小径歯車2A23とを噛み合わせて構成され
ている。常時回転伝動が可能なベルト伝動部2A1と歯
車伝動部2A2とを組み合わせて用いることによって、
簡単な構成でありながら、ダイス27Aの寄り付き移動
を妨げることなく、ダイス27AとワークWとを常に回
転伝動(同期回転)可能に連結しておくことができる。
【0038】ワークWの回転軸2A21を兼用するワー
クホルダ11にワークWが保持され、ワークホルダ11
とワークWとは一体的に回転する。ここで、ダイス27
Aは5条ねじとしているので、ダイス27Aの直径はワ
ークWのねじ形成予定部W0の直径の5倍に設定され
(ダイス27Aが1回転したときワークWは5回転)、
大径歯車2A22の歯数も小径歯車2A23の歯数の5
倍に設定される(大径歯車2A22が1回転したとき小
径歯車2A23及びワークホルダ11は5回転)。この
ように、ダイス27Aを伝動連結部2Aの駆動側として
いるので、ワークWよりも大径のダイス27A及び大径
歯車2A22を有し、回転トルクが大なる側が駆動側と
なり、サーボモータ等の第一アクチュエータ21に負荷
をかけずにスムーズに回転できる。
【0039】図3に示すように、ワークWとダイス27
Aとが互いに逆方向に同期回転駆動する一方で、ねじ転
造加工の進行につれダイス27Aの外周面(ねじ山先
端)がワークWのねじ形成予定部W0の外周面よりも内
側に食い込み、ワーク回転軸2A21とダイス回転軸2
6Aとの間の距離L’が転造加工開始当初の軸間距離L
よりも若干短くなる(図2(b)参照)。このことによ
って、ダイス27Aの外周面(ねじ山先端)上でのワー
クWの回転周速が転造加工の進行とともに次第に増加
し、ワーク回転軸2A21回りにねじり力が発生する。
ワークWの回転周速の増加がわずかであれば、このねじ
れを歯車伝動部2A2等における伝動歯車間のバックラ
ッシ等によって緩和・吸収することもできる。しかし、
そのねじり力が大きくなる、すなわち軸間距離L’が転
造加工開始時の軸間距離Lよりも短くなり、ワークWの
回転周速が無視できないほどに増加した場合、ワーク全
体の変形・破損や加工ねじ山の歯すじのずれ等が発生し
てしまう。
【0040】本発明のねじ転造装置においては、ワーク
Wの回転周速の増加分を吸収する増速吸収機構を設け、
ねじり力を緩和・吸収させつつ転造加工が行える。増速
吸収機構としては、ダイス27からワークWへ動力を断
続的に伝えることを可能とする動力断続機構、回転の差
をすべりによって調整する回転調整機構等を適用すると
よい。
【0041】具体的に動力断続機構としては、例えばダ
イス27との接触部におけるワークWの回転周速の増加
により、ワークWに対して一定値以上の負荷が作用した
とき、伝動連結部2Aにおける伝動回転を切断するトル
クリミッタや、回転周速の差をセンサ等で検出して伝動
連結部2Aにおける伝動回転を切断する切断クラッチ等
が例示できる。他方、回転調整機構としては、例えばワ
ークWを摩擦保持してこれと一体的に回転するワークホ
ルダ11とが、ワークWの回転軸線回りにおいて相対滑
り可能に接触形成された滑り保持部や、回転周速の差を
センサ等で検出して、伝動連結部における伝動回転をす
べりによって調節する摩擦クラッチ等が例示できる。
【0042】図4(b)は、上記したトルクリミッタ、
切断クラッチ及び摩擦クラッチ等の増速吸収機構2B
が、本発明のねじ転造装置に設けられるときの概略を示
している。図2(b)と共通する部分には同一の符号を
付して説明を省略する。この増速吸収機構2Bは、ベー
ス2Cに回転自在に支持される歯車軸2A11に設けら
れている。サーボアクチュエータの動力は、この増速吸
収機構2Bを介して大径歯車2A22に伝わりワーク支
持部1がワークWと一体となって同期回転駆動する。
【0043】ワークWの回転周速が増加することを防ぐ
ために、上記した方法以外にもワークWを回転駆動させ
るためのアクチュエータと、ダイス27を駆動させるた
めのアクチュエータとを別々に設け、それぞれの駆動軸
に設けられるエンコーダの検出結果に基づいたフィード
バック制御を行い、回転周速を調整するという方法を用
いてもよい。また、ワークWの回転周速の増加に対応し
て作動する差動歯車機構(差動機構)を増速吸収機構と
して回転駆動部2に設けてもよい。
【0044】ダイスとワークとの平面的配置関係を表し
た図5(a)において、ワークWを中心に3個の5条ね
じ転造用丸ダイス27A,27B,27Cが周方向にほ
ぼ等間隔で取り囲むように配置されている。例えば、こ
のワークWの接地電極材Xの接合位置は周方向基準位置
として好適である。既述の通り第二アクチュエータ31
の往復動又は回動に伴って、ダイス軸26がワークWの
中心に向かって同期して移動し、ダイス27はワークW
から離間した状態(実線)からワークWに接触する状態
(破線)に寄り付く。
【0045】次に、ワークWの軸線方向の位置決めを図
6(a)に示す。ワークWの外周面には、ねじ形成予定
部W0の基端側の外周面にガスシール部GSが半径方向
外向きに突出して形成される。ワークWの軸線方向にお
いて、ガスシール部GSのねじ形成予定部W0側の端面
がワーク側位置決め端面Sとして形成され、一方ワーク
側位置決め端面Sに対応するダイス27の端面がダイス
側位置決め端面Fとして形成され、両端面の間に一定量
の距離(位置決め端面間距離)hを生ずるように、ダイ
ス27とワークWとを位置決めする。この状態でダイス
27をワークWの外周面側から接近させてワークWのね
じ形成予定部W0にねじ転造加工を施す。なお、多くの
場合位置決め端面間距離hは、図6(b)のようにワー
クWのガスケットGの座面Sとダイス27の上端面Fと
の間の軸線方向の距離で表される。一方、コニカルシー
トタイプの場合には、ガスケットGを用いずガスシール
部GSのテーパ面S’でシールする構造なので、図6
(c)のようにガスシール部GSのうちテーパ面S’の
外径が最小となる位置Pを選び、この位置Pとダイス2
7の上端面Fとの間の軸線方向の距離を位置決め端面間
距離hとする。
【0046】次に、ワークWをねじ転造装置100にて
所望の周方向位置に位置決めし、かつ位置決め端面間距
離hがほぼ一定となるようにセットする方法について説
明する。ワークWのねじ形成予定部W0を周方向及び軸
線方向において位置決めする方法として、ねじ転造装置
100内のワーク加工部50とは別位置にて行い、ねじ
転造装置100内のワーク加工部50の最終位置決め位
置に搬送する場合と、ねじ転造装置100内のワーク加
工部50の最終位置決め位置にて直接行う場合とがあ
る。
【0047】図7に、ねじ転造装置100内のワーク加
工部50とは別位置において、ワークWが周方向及び軸
線方向に位置決めされ、周方向位置及び位置決め端面間
距離hを維持しつつねじ転造装置100の支持部1にセ
ットされる場合の一例を示す。ワークWは、ねじ転造装
置100内のワーク加工部50とは別位置において、そ
のワーク側位置決め端面S(ガスケット座面)が基準位
置GL(例えば地表面)から保持高さHの位置にある支
持台10に対して支持される。支持台10は、ワークW
のワーク側位置決め端面Sを受け止めて保持するための
筒状部材10Bと、この筒状部材10Bが軸線方向にス
ライド可能に収納される筒状のガイド部材10Aと、基
準位置GLと筒状部材10Bとの間に設けられ、筒状部
材10Bを固定する固定部材10Cとから少なくとも構
成される。筒状部材10Bは、ワークWのねじ形成予定
部W0を軸線方向に挿入可能な筒体部10B1と、この
筒体部10B1の一端側を塞ぐ形態の底部10B2とか
らなり、例えばボルトやねじロッドで形成される固定部
材10Cは、そのねじ部が底部10B2に固定される。
【0048】ワークWの支持台10へのセットに際し
て、ワークWを筒状部材10Bの筒体部10B1に挿入
すると、ワーク側位置決め端面Sが筒体部10B1の開
口側端面にて受け止められる。このとき、ワーク側位置
決め端面Sは基準位置GLから一定の保持高さHの位置
に保持される(図7(a))。この状態で、マンドレル
型ストッパーを採用したワークホルダ11をワークWの
上方側から挿入し、このワークホルダ11によりワーク
Wを保持する。なお、このワークホルダ11は、ねじ転
造装置100の所定位置に対して直接又は間接的に取り
付けられるものであり、ねじ転造装置100への取付位
置に対する周方向の回転調整と軸線方向の高さ調整とが
行えるように構成されている。このワークホルダ11は
ワークWが換装されても、ワーク側回転軸2A21に対
して軸線方向及び周方向ともに全く同一位置にセットす
ることで、毎加工、ワークWのワークホルダ11への取
り付け位置も常に一定に保つことができ、ワークWの周
方向基準位置も常にねじ転造装置100内に一定に維持
した形で毎加工セットすることができる。
【0049】図7において、まずワークホルダ11をそ
の軸線回りに回転させ、そのワークホルダ11の外周面
に形成した調節孔(または調節溝)11aに対して、ワ
ーク加工部50とは別位置に設ける調節板11cに保持
されたピン11bの先端を挿通して、ワークホルダ11
における周方向の回転調整を行う。次に、保持高さH
(一定値)と所定の位置決め端面間距離hとが対応する
ように、調節板11cを上下移動してワークホルダ11
において軸線方向の高さ調整を行う。なお、ワークWと
ワークホルダ11との周方向の位置合わせは、ポンチマ
ーク等の合わせマークによって行う。
【0050】続いて、周方向の回転調整と軸線方向の高
さ調整とを行ったワークホルダ11を、ワークWを保持
した状態でねじ転造装置100内のワーク加工部50内
に搬送し、所定位置に取り付ける。するとワークWは支
持部1において、所定の周方向位置(本実施例では、ダ
イス27Aの回転軸26Aの中心に対向する位置(図5
(a)参照))に対して位置決め・保持され、かつ支持
部1の軸線方向において、位置決め端面間距離hが保持
高さHを確実に反映(転写)した状態で位置決め・保持
される(図7(b))。このワークホルダ11は、図7
(b)においてワークWとともに中心軸線回りに駆動回
転可能な状態になっている。
【0051】なお、ワークホルダ11の軸線方向の高さ
調整を行うことで保持高さHと位置決め端面間距離hと
の対応調整を行う代わりに、次のような手段をとること
もできる。すなわち、ワークホルダ11を常に同じ高さ
位置をもってねじ転造装置100に直接又は間接的に取
り付けるようにする一方、ワークWを受ける支持台10
側の固定部材10Cをねじ込み調節して保持高さHを調
整するか、あるいは高さHの異なる支持台10を複数準
備するようにしてワークWをワークホルダ11にて保持
することでも、型式の異なるワークWに対して位置決め
端面間距離hをほぼ一定に保つように位置決めすること
ができる。
【0052】図8には、ワークWがねじ転造装置100
の支持部1(図1参照)にセットされたとき、ワークW
がねじ転造装置100にて所定の周方向位置に位置決め
され、かつ位置決め端面間距離hがほぼ一定となるよう
に位置決め・保持される場合を示している。ワークW
は、ねじ転造装置100の支持部1において、周方向に
おける回転調節と軸線方向における高さ調節とが可能な
ワークホルダ11にワークWの上方から摩擦保持され
る。ワークホルダ11は、ワークWの内側に挿入される
第一筒状部11Aと、接地電極Xとの位置合わせ表示マ
ーク11B1を有し、その下端面がワークWの上端面に
接合された外径を有する第二筒状部11Bと、両筒状部
11A,11Bの内部を軸線方向に貫通する軸状部11
Cとからなる。第一筒状部11Aの外周面には複数の孔
11A0が、周方向に所定間隔で径方向に貫通して設け
られる。一方、この孔11A0とほぼ同径の蓋11C1
が弾性部材(例えば圧縮スプリング)11C2を介して
軸状部11Cに取り付けられている。
【0053】これにより、ワークホルダ11はワークW
の上方側から挿入され、ワークWとともに中心軸線回り
に駆動回転可能に保持している。そして、ワークWは、
ワークホルダ11の回転調節によって、周方向基準位置
である接地電極材Xが所定の周方向位置(位置合わせ表
示マーク11B1)に対して位置決めされ、またワーク
ホルダ11の昇降調節によって、位置決め端面間距離h
がほぼ一定となるように軸線方向に位置決めされる。な
お、ワークホルダ11をワークWの下方側から挿入し
て、ワークWとともに中心軸線回りに回転可能に摩擦保
持してもよい。その場合、図2に示す歯車伝動部2A2
はダイス27の下部に設けられることとなる。
【0054】ところで、図8において、既述のワークセ
ット検知センサ12として、周方向セットセンサ12A
と軸方向セットセンサ12Bとを別々に設け、両センサ
出力をAND条件で機能させる(両センサが同時にワー
クのセットを検知したときのみワークセット信号を出力
する)こととしてもよい。このうち、周方向セットセン
サ12Aを接地電極材Xと対向する位置に設けることに
より検出が容易に行える。また、軸方向セットセンサ1
2Bをワーク側位置決め端面Sに対向させて設けると、
位置決め端面間距離hの検出が容易に行える。
【0055】再び図5において、転造用丸ダイス27
A,27B,27Cの直径がいずれもワークWのねじ形
成予定部W0の直径の5倍に設定されているので、ダイ
ス27がワークWと接触状態で1回転したとき、両外周
面間の滑りがなければ、ワークWは5回転する。つまり
ダイス27が72゜回転するときワークWが1回転す
る。一方、駆動軸21aに設けられたエンコーダ28
が、第一アクチュエータ21の回転角度位置を常時検出
しており、このことは結果的にダイス27の相対的な回
転角度位置を検出することになる(図1参照)。
【0056】ところでダイス27は5条ねじであり、そ
の端面外周縁には図5(b)に示すようにワークWの外
周面へのねじ27aの工具側ねじ切り開始位置T1〜T
5を周方向に等間隔で有する。転造用丸ダイス27Aに
おいて、これら工具側ねじ切り開始位置T1〜T5を工
具側基準位置として設定することができ、また、ねじ転
造加工の際はこれらのT1〜T5がランダムに使用され
る。
【0057】例えば、図5(a)に示すように、ダイス
27Aにおける工具側ねじ切り開始位置T1とワークW
の接地電極材Xとを、対向させる形にて加工を開始す
る。ダイス27の周の長さは、ワークWの周の長さの5
倍に設定しているため、ダイス27Aの工具側ねじ切り
開始位置T1〜T5のそれぞれがワークWと接する際に
は、接地電極材Xと対向して接することになる。そし
て、前述したように、支持部1におけるワークホルダ1
1の取り付け位置はワーク回転軸2A21に対して常に
一定とすることから、ワークWを換装してもねじ転造装
置100内でのワークWの周方向基準位置関係である接
地電極材Xは常に一定位置にセットされる。それより、
一定位置にセットされるワークWの周方向基準位置であ
る接地電極材Xを基準にして、ワークWとダイス27と
における相対角度位置関係をずらすことにより、ワーク
Wのねじ切り開始位置を変更することができる。例えば
ダイス27Aの工具側基準位置であるねじ切り開始位置
T1を、接地電極材Xと対向する位置より18°だけ図
5(a)において時計回りにワークWとは独立に回転さ
せる(つまり同期回転駆動させない)。すると、ねじ切
り開始位置T1に代わり、位置Aが接地電極材Xと対向
することになる。そして、その状態でワークWとダイス
27とが同期回転駆動されることで、ダイス27Aの工
具側ねじ切り開始位置T1〜T5のそれぞれがワークW
と接する際には、接地電極材Xが図5(a)において時
計回りに90°ずれた位置にて接することになる。
【0058】このようにして、ワークWの周方向基準位
置である接地電極材Xとダイス27の工具側基準位置で
あるねじ切り開始位置T1〜T5のいずれかとの相対角
度位置関係を維持ないし調整することにより、ワークW
のねじ形成予定部W0において、ワークの補正角度90
゜毎の位相差(転造用丸ダイス27Aではダイスの補正
角度18゜の位相差)A,B,C,Dを有する4種のス
パークプラグ用主体金具が得られる。したがって、これ
らの中から最適な点火性能を発揮する位置に接地電極材
Xを有するスパークプラグ(スパークプラグ用主体金
具)を選択して、エンジンのシリンダヘッドに取り付け
ることができる。なお、転造用丸ダイス27Aでの18
゜の位相差A,B,C,Dは、T1とT2の間のみなら
ず、T2とT3の間等にも同様に形成される。また、ワ
ークWでの周方向の位相角度差は90゜に限らず任意の
設定が可能であり、位相差A,B,C,Dが等間隔でな
くてもよい。
【0059】ここで、スパークプラグとシリンダヘッド
とのねじ加工開始位置の適合性について図9により説明
する。一般にシリンダヘッドのねじ部(めねじ)のねじ
加工開始位置はエンジンの型式によって(場合によって
は同じ型式でも個々のエンジンによって)まちまちであ
る。したがって、スパークプラグのねじ部(おねじ)の
ねじ加工開始位置を一点に定めたとしても、このスパー
クプラグをエンジンのシリンダヘッドのねじ部(めね
じ)にねじ込んで固定したとき、最適な点火性能を発揮
する位置にスパークプラグの接地電極が常に位置してい
るとは限らない。図9において、接地電極X’の位置と
ねじ部W0’のねじ加工開始位置とをA位置で一致させ
たスパークプラグW’(スパークプラグ用主体金具とな
るべき軸状ワークW)が準備された場合を想定する。シ
リンダヘッドwのねじ部w0’のねじ切り開始位置は上
記の通り周方向においてまちまちであるから、スパーク
プラグW’のねじ部W0’をシリンダヘッドwのねじ部
w0’にねじ込んだ場合、接地電極X’の周方向におけ
る位置は一定位置に定まらない。
【0060】そこで、本実施例では図9に示すように、
ねじ部W0’のねじ加工開始位置が周方向で90゜毎の
位相差A,B,C,Dを有する4種のスパークプラグ
W’を作成する。次に、スパークプラグW’のねじ部W
0’がねじ込まれるシリンダヘッドwのねじ部w0のねじ
加工開始位置の範囲(全周)を周方向のa,b,c,d
に4等分し、スパークプラグW’のねじ加工開始位置
A,B,C,D(なお、接地電極材X’はA位置に固定
とする)と、シリンダヘッドwのねじ加工開始位置の範
囲a,b,c,dとを対応させる。これによって、シリ
ンダヘッドwのねじ部w0のねじ加工開始位置の範囲
a,b,c,dに応じたねじ加工開始位置A,B,C,
Dを有するスパークプラグW’を適切に選択できるよう
になり、接地電極X’を点火に最適な位置に設定しやす
くなる。なお、スパークプラグW’のねじ部W0’のね
じ加工開始位置A,B,C,Dとシリンダヘッドwのね
じ部w0’のねじ加工開始位置の範囲a,b,c,dと
の分割数は適宜変更できる。
【0061】ここで、上記位相差A,B,C,Dを有す
る4種のスパークプラグW’を形成するには、ワークW
の周方向基準位置である接地電極材Xとダイス27の工
具側基準位置であるねじ切り開始位置T1〜T5のいず
れかとからなる相対角度位置関係を適宜調整する必要が
あり、その調整はワークWとダイス27Aとの少なくと
も一方について行えば足り、その調整操作はいわゆるマ
ニュアル式(すなわち直接的に角度調整する方式)によ
っても、自動式(すなわち機械的に自動角度調整する方
式)によってもいずれでもよい。以下に、ワークWの周
方向基準位置である接地電極材Xは毎加工のワークWに
つき、常に装置内にて一定位置にセットされるようにし
た上でダイス側を調整して、ワークWとダイス27との
相対角度位置を調整する場合の方法を示す。
【0062】なお、ねじ転造装置100の起動時やダイ
ス27の交換時については、ワーク支持部1とダイス2
7との相対角度位置関係が全く調整がなされていないた
め、その状態から所望の相対角度位置に設定するために
以下の調整を行う。まず、実際にねじ転造加工を行うべ
きワークWを、前述した通りの方法により本発明のねじ
転造装置100内の一定位置にセットし、試行的にねじ
転造加工を行う。そして、その試行品(ワークW)のね
じ切り開始位置を確認するためにねじ転造装置100よ
り取り出し、図10に示すようにゲージ治具60(めね
じ)に螺合させる。
【0063】試行品(ワークW)Wのガスシール部G
Sのプラグ座面GSc1と、ゲージ治具60のシール面
61c1との間にガスケットGをは挟み付けつつ、ゲー
ジ治具60に試行品(ワークW)Wを手締めにて螺合
させる。あるいは、実際にエンジンのシリンダヘッドに
スパークプラグをねじ込む際の規定締め付けトルクにて
螺合させる。
【0064】仮に、図10におけるA1に示す周方向位
置に接地電極材XがくるようにワークWへのねじ転造加
工を行いたいとする。ところが、試行的な加工において
ワークWの周方向基準位置であった接地電極材Xは、A
1から角度γだけ余分に進んだところで停止している。
これを補正するには、ワークWとダイス27との回転比
率が(ワークW):(ダイス27)=1:5に設定して
あるためダイス側をγ/5だけワーク側とは独立に回転
移動させるとよい。ワークWとダイス27は同期駆動回
転し相対角度位置関係は常に保たれるため、一旦ダイス
側の補正を行った後にねじ転造加工を行ったワークWに
ついては、ゲージ治具60に試行品と同様に螺合させた
時、いずれもA1の周方向位置に接地電極材Xがくるよ
うにねじ転造加工が行われる。また、A1に続いて接地
電極材XがB1の周方向位置にくるようにねじ転造加工
を行えるようにするには、A1とB1とが90°の位相
差を持っていることから、90°/5=18°だけダイ
ス27をさらに回転移動させるとよい。
【0065】図11(a)〜(f)は実際にねじ転造加
工を行う際の流れに沿ったワークW1及びダイス27の
角度位置を示す模式図である。まず(a)においては、
ワークW1がセットされたときのワークW1及びダイス
27Aの角度位置を示している。ワークW1の周方向基
準位置である接地電極材Xは常に一定位置にセットされ
る。(a)に示す例において、接地電極材Xがダイス2
7Aと対向する位置にワークが常にセットされる。ま
た、ワークW1の接地電極材Xに対して、本図11では
工具側基準位置であるT1に対して補正角度β(=36
°)がセットされている。
【0066】次に(b)は第一アクチュエータ21が駆
動を開始し、伝動連結部2Aを介してワークW1と同期
回転駆動を開始したのち、寄り付き駆動部3が駆動しダ
イス27AがワークW1に食い付いてねじ転造加工が開
始されるときのワークW1及びダイス27Aの角度位置
を示している。接地電極材Xがダイス27Aと対向する
角度位置にきたときにダイス27AがワークW1に食い
付くように設定されている。ワークWと当接する位置か
ら角度βだけずれている工具側ねじ切り開始位置は図中
ではT1で示されるが、実際にはT1〜T5のいずれで
も構わない。伝動連結部2Aを介した同期駆動回転によ
り、ワークWはその慣性や接触面間の滑りによりダイス
27Aに接しても、追従性に遅れ(ずれ)を生じること
はない。続いて(c)は、工具側ねじ切り開始位置T1
がワークW1に当接する角度位置にきたときのワークW
1及びダイス27Aの角度位置を示している。(a)に
おける、補正角度β(=36°)を反映してワークW1
側にて接地電極材Xがもとの位置からα(=180°)
ずれて工具側ねじ切り開始位置T1が食い付く。接地電
極材Xはすでにダイス27A当接する位置から離れてお
り、ねじ転造開始前の位置Xから角度αだけ回転移動
している。他方ダイス側では、工具側ねじ切り開始位置
T1がワークW1と当接している。T1のねじ転造開始
前の位置は(T1)で示され、その回転移動角度はβで
示される。ここで、ワークW1とダイス27Aとの回転
比率は(ワークW):(ダイス27)=1:5としてあ
るため、5β=αの関係が成立する。接地電極材Xが
(c)に示す位置にきたとき、必ずT1〜T5のいずれ
かの工具側ねじ切り開始位置がT1の角度位置、すなわ
ちワークW1と当接する位置にくる。
【0067】次に、(d)はねじ転造加工終了時のワー
クW1及びダイス27Aの角度位置を示している。ねじ
転造加工が終了したら、寄り付き駆動部3が逆駆動して
ダイス27AはワークW1から離間し、第一アクチュエ
ータ21が停止する。このとき、工具側基準位置T1〜
T5のいずれかが開始時、すなわち(a)のT1の位置
にくるように第一アクチュエータ21を停止させる。こ
うすることで、次のワークW2も(a)と同位相でねじ
切りすることができる。なお、ワークW1、ダイス27
Aともに何回転したかという情報はエンコーダ28から
得ることもできる。
【0068】(e)はダイス27AをワークW1より離
間させ、ワークW1を搬送するときのワークW1及びダ
イス27Aの角度位置を示している。ワークW1搬送に
際しても、第一アクチュエータ21停止時の位置がその
まま維持される。この第一アクチュエータ21の停止時
の角度位置が、続く(f)におけるワークW2のセット
位置にそのまま引き継がれる。すなわち、ワークW1の
加工終了時の位置がワークW2の加工開始時の位置とな
る。そして、(f)に示されるようにワークW2は、工
具側ねじ切り開始位置T1〜T5のそれぞれの角度間隔
が等しく設定されているため、ダイス27Aとの相対角
度位置関係は(c)に示したワークW1のときと全く同
一の関係が維持され、ねじ転造加工が行われる。なお、
第一アクチュエータ21を停止させる時期は、ダイス2
7AがワークWから離間した後でもよい。
【0069】図12は、ねじ転造加工の流れを示すフロ
ーチャートである。枠内に示す初期準備の流れは人的な
調整を含んでいるため、本発明のねじ転造装置100の
制御部4にて実行される処理を表すものではない。初期
準備としてはまず、ワークWのねじ切り開始位置を所望
の位置に合わせるために試行的にねじ転造加工を行っ
て、ゲージ治具60で確認し、必要であればダイス27
の角度位置を補正する(S1〜S4)。その後、ワーク
W1をねじ転造装置100にセットする(S5)。
【0070】次に、ねじ転造加工の準備段階として初期
設定(ST1)が行われる。ワークWの位置決め端面間
距離h(例えば、h=3mm)と、ワーク1個当たりね
じ転造加工に要する時間(例えば、10sec)が読み
込まれ(ST1)、検知センサ12によりワークセット
が完了をしたか否か検知される(ST2)。ワークセッ
トが完了していなければ動作を終了し(警報を出力して
もよい)、ワークセットが完了していれば第一アクチュ
エータ21が回転駆動を開始してダイス回転軸26とワ
ーク回転軸2A21とが一定回転数(例えば、ダイス回
転軸26で180rpm)で同期回転する(ST3)。
続いて第二アクチュエータ31(寄り付きシリンダ)が
駆動してダイス27がワークW1へ寄り付き、ねじ転造
加工が開始される(ST4)。
【0071】続くST5においては、読み込み設定され
たねじ転造時間が経過したか否か判断され、転造時間が
経過したと判断された場合には寄り付きシリンダが逆駆
動されて、ダイス27がワークW1から離間する(ST
6)とともに第一アクチュエータ21が停止する(ST
7)。その後、ワークWの搬出が行われて(ST8)ワ
ークW1に対する1サイクルのねじ転造加工が終了す
る。ST9においては、ワークのねじ切り開始位置を変
更するか否か判断される。本発明においては、ねじ切り
開始位置の変更時期は所望の時期、すなわち任意の回数
のねじ転造加工を行ったのちに、ダイス27の角度位置
を所定の角度だけ自動的に補正して次の加工に移るよう
に予め設定できる。各加工サイクルが終了する毎に、ダ
イス27の角度位置が自由に設定できることはもちろん
である。ST10において、ねじ切り開始位置を変更し
た場合であっても、変更しなかった場合にも、次のワー
クW2をセットする工程ST11に移り、以下同じ制御
が予め設定された通りに繰り返される。
【0072】本発明におけるワークとダイスとの同期回
転駆動について、ワーク及びダイスの各々をサーボモー
タ等のアクチュエータで駆動し、2つのアクチュエータ
が同期回転するように制御してもよい。この場合に、
「ワークの回転周速の増加を吸収する差動機構」を、少
なくとも一方のアクチュエータの増速(または減速)機
構とすることもできる。さらに、ワークホルダを使用せ
ず、ワークをアクチュエータで直接駆動することもでき
る。なお、ねじ転造ダイスは3個以外に2個のものでも
よい。
【0073】なお、本発明は実施例に限定されるもので
はなく、要旨を逸脱しない範囲にて種々の態様で実施で
きることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるねじ転造装置の基本的
構成を示すブロック図。
【図2】図1における伝動連結部を模式的に示し、
(a)は平面スケルトン図、(b)は(a)に表わされ
た点O−P−Q−Rを結ぶ線に沿って展開した正面スケ
ルトン図。
【図3】図2において、ねじ転造加工時のダイスとワー
クとの平面的な位置関係を示す模式図。
【図4】図2(b)の変更例を示す正面スケルトン図。
【図5】図1におけるダイスとワークとの平面的配置関
係を示す模式図及びダイスの斜視図。
【図6】図5におけるダイスとワークとの配置関係を正
面から見た状態を表す模式図。
【図7】図1のねじ転造装置へワークをセットする第一
の実施例を示す断面図。
【図8】図1のねじ転造装置へワークをセットする第二
の実施例を示す断面図及び斜視図。
【図9】スパークプラグとシリンダヘッドとのねじ加工
開始位置の適合性を示す模式図。
【図10】試行的にねじ転造加工を行ったワークをゲー
ジ治具に螺合させた時の接地電極材Xの周方向位置を示
す模式図。
【図11】ねじ転造加工中のワークとダイスとの角度位
置を示す模式図。
【図12】ねじ転造加工の流れを示すフローチャート。
【図13】スパークプラグのシリンダヘッドへの取り付
け状態を示す断面図。
【図14】ポジショニング転造の模式図。
【符号の説明】
100 ねじ転造装置 1 支持部 11 ワークホルダ 2 回転駆動部 21 サーボモータ(サーボアクチュエータ) 26A ダイス回転軸 27 ダイス 28 エンコーダ(回転センサ) 2A 伝動連結部 2A1 ベルト伝動部(間接伝動系) 2A2 歯車伝動部(直接伝動系) 2A21 ワーク回転軸 2B 増速吸収機構 3 寄り付き駆動部 4 制御部 6 回転制御機構 60 ゲージ治具 W ワーク(主体金具となるべき軸状ワーク) W’ スパークプラグ W0 ねじ形成予定部 W0’ ねじ部 GS ガスシール部 X 接地電極材(周方向基準位置) X’ 接地電極 T1〜T5 工具側ねじ切り開始位置(工具側基準位
置) F ダイス上端面(ダイス側位置決め端面) S ガスケット座面(ワーク側位置決め端面) S’ テーパ面(ワーク側位置決め端面) h 位置決め端面間距離

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパークプラグの主体金具となるべき軸
    状のワークであって、ねじ形成予定部の基端側の外周面
    にガスシール部が半径方向外向きに突出して形成される
    ワークを、その中心軸線回りに回転可能に保持するとと
    もに、 前記ワークの軸線方向において、前記ガスシール部の前
    記ねじ形成予定部側の端面(以下、ワーク側位置決め端
    面という)と前記ワークの半径方向に位置して当該ワー
    クの外周面をねじ転造加工するためのダイスにおける前
    記ワーク側位置決め端面に対応する端面(以下、ダイス
    側位置決め端面という)との間に一定量の距離(以下、
    位置決め端面間距離という)が生ずるように、前記ワー
    クを前記ダイスに対して位置決めし、 前記ワーク上において、接地電極となるべき接地電極材
    の接合位置又は接合予定位置に対応して定められた周方
    向基準位置と、前記ダイス上に定められた1又は複数の
    工具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を維持した
    状態で、これらワークとダイスとの双方を、回転方向が
    互いに逆となるように同期回転駆動し、 前記ダイスと前記ワークとを相対接近させて、前記ワー
    クの外周面にねじ転造加工を施すことを特徴とするスパ
    ークプラグの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ワークへのねじ転造加工を開始して
    から所定時間又は所定回転後、前記ワークの前記周方向
    基準位置と前記ダイスの前記工具側基準位置とが所定の
    回転角度位置関係を維持した状態で、これらワークとダ
    イスとの双方を回転停止する請求項1記載のスパークプ
    ラグの製造方法。
  3. 【請求項3】 ねじ転造装置内において、前記ワーク側
    位置決め端面と前記ダイス側位置決め端面との間に前記
    位置決め端面間距離が形成される前記ワークの位置決め
    位置を最終位置決め位置として、前記ねじ転造装置とは
    別位置にて、前記ワークをその最終位置決め位置と一定
    の関係を満たす予備位置決め位置に予備位置決めし、そ
    の予備位置決め位置を維持した状態で該ワークを前記最
    終位置決め位置に搬送する請求項1又は2記載のスパー
    クプラグの製造方法。
  4. 【請求項4】 ねじ転造装置内において、前記ワーク側
    位置決め端面と前記ダイス側位置決め端面との間に前記
    位置決め端面間距離が形成される前記ワークの位置決め
    位置を最終位置決め位置とするために、前記ねじ転造装
    置内に保持される前記ワークを直接軸線方向に位置決め
    調整する請求項1又は2記載のスパークプラグの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記ワーク及び/又は前記ダイスが、前
    記周方向基準位置に対して所定の回転角度(以下、補正
    角度という)だけ周方向に補正されることにより、回転
    角度位置関係が新たに設定・維持される請求項1ないし
    4のいずれかに記載のスパークプラグの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記補正角度は、予め定められた複数の
    位相角度から選んで設定される請求項5記載のスパーク
    プラグの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ダイスが多条ねじダイスであって、
    前記工具側基準位置として設定され、かつねじ転造加工
    を開始する食い付き候補位置が、ねじ条数に対応して該
    ダイスの周方向に所定角度間隔で複数設定され、この複
    数の食い付き候補位置のいずれかと前記ワーク上に定め
    られた前記周方向基準位置とが所定の回転角度位置関係
    を維持した状態で、前記ワークと前記ダイスとが同期回
    転駆動される請求項1ないしの6いずれかに記載のスパ
    ークプラグの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ダイスが前記ワークに食い付いてね
    じ転造加工するに伴い、前記ダイスの回転軸線が前記ワ
    ークの回転軸線に接近して生ずる、前記ダイスとの接触
    部における前記ワークの回転周速の増加を吸収しつつ、
    前記ねじ転造加工が続行される請求項1ないし7のいず
    れかに記載のスパークプラグの製造方法。
  9. 【請求項9】 スパークプラグの主体金具となるべき軸
    状のワークであって、ねじ形成予定部の基端側の外周面
    にガスシール部が半径方向外向きに突出して形成される
    ワークを、その中心軸線回りに回転可能に保持するとと
    もに、 前記ワークの軸線方向において、前記ガスシール部の前
    記ねじ形成予定部側の端面(以下、ワーク側位置決め端
    面という)と前記ワークの半径方向に位置して当該ワー
    クの外周面をねじ転造加工するためのダイスにおける前
    記ワーク側位置決め端面に対応する端面(以下、ダイス
    側位置決め端面という)との間に一定量の距離(以下、
    位置決め端面間距離という)が生ずるように、前記ワー
    クを前記ダイスに対して位置決めする支持部と、 前記ワーク上において、接地電極となるべき接地電極材
    の接合位置又は接合予定位置に対応して定められた周方
    向基準位置と、前記ダイス上に定められた1又は複数の
    工具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を維持した
    状態で、これらワークとダイスとの双方を、回転方向が
    互いに逆となるように同期回転駆動する回転制御機構
    と、 前記ダイスと前記ワークとを相対接近させる寄り付き駆
    動部とを有し、 前記ワークの外周面にねじ転造加工を施すことを特徴と
    するスパークプラグの製造装置。
  10. 【請求項10】 前記回転制御機構は、 前記ワークの前記周方向基準位置と前記ダイスの前記工
    具側基準位置とが所定の回転角度位置関係を維持した状
    態で、これらワークとダイスとの双方を回転停止する機
    能を備えたサーボアクチュエータと、 そのサーボアクチュエータの回転角度位置を検出する回
    転センサとを有する請求項9記載のスパークプラグの製
    造装置。
  11. 【請求項11】 前記回転制御機構には、前記ダイスを
    駆動側とし、前記ワークを従動側として伝動回転する伝
    動連結部が接続されている請求項9又は10記載のスパ
    ークプラグの製造装置。
  12. 【請求項12】 前記伝動連結部は、前記ダイスの前記
    ワークに対する寄り付き移動を許容する形態で常時回転
    伝動可能な間接伝動系と、常時接触することにより常時
    回転伝動可能な直接伝動系とを備えている請求項11記
    載のスパークプラグの製造装置。
  13. 【請求項13】 前記間接伝動系がベルト伝動部であ
    り、前記直接伝動系が歯車伝動部である請求項12記載
    のスパークプラグの製造装置。
  14. 【請求項14】 前記ダイスが前記ワークに食い付いて
    ねじ転造加工するに伴い、前記ダイスの回転軸線が前記
    ワークの回転軸線に接近して生ずる、前記ダイスとの接
    触部における前記ワークの回転周速の増加を吸収する増
    速吸収機構を有している請求項9ないし13のいずれか
    に記載のスパークプラグの製造装置。
  15. 【請求項15】 前記増速吸収機構は、前記ダイスとの
    接触部における前記ワークの回転周速の増加に対応し
    て、該ワークの駆動回転のみを停止する動力断続機構で
    ある請求項14記載のスパークプラグの製造装置。
  16. 【請求項16】 前記動力断続機構は、前記ダイスとの
    接触部における前記ワークの回転周速の増加により、当
    該ワークに対して一定値以上の負荷が作用したとき、前
    記伝動連結部における伝動回転を切断するトルクリミッ
    タである請求項15記載のスパークプラグの製造装置。
  17. 【請求項17】 前記増速吸収機構は、前記ダイスとの
    接触部における前記ワークの回転周速と、前記伝動連結
    部を介した駆動回転による前記ワークの回転周速との速
    度差を調整する回転調整機構である請求項14記載のス
    パークプラグの製造装置。
  18. 【請求項18】 前記回転調整機構は、前記支持部にお
    いて、前記ワークと、該ワークを回転駆動する回転軸に
    取り付けられ、当該ワークを摩擦保持してこれと一体的
    に回転するワークホルダとが、前記ワークの回転軸線回
    りにおいて相対滑り可能に接触形成された滑り保持部で
    ある請求項17記載のスパークプラグの製造装置。
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