JP2002143575A - 詰物およびそれを用いたクッション材製品 - Google Patents
詰物およびそれを用いたクッション材製品Info
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- JP2002143575A JP2002143575A JP2000340792A JP2000340792A JP2002143575A JP 2002143575 A JP2002143575 A JP 2002143575A JP 2000340792 A JP2000340792 A JP 2000340792A JP 2000340792 A JP2000340792 A JP 2000340792A JP 2002143575 A JP2002143575 A JP 2002143575A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】風合いが良く、弾力性に富み、使用あるいは洗
濯による綿よりが無く、洗濯による風合いの変化が少な
い詰物およびそれを用いたクッション材や枕などの製品
を提供する。 【解決手段】低融点繊維（Ａ）と他の繊維（Ｂ）とを含
有し、他の繊維（Ｂ）の融点よりも２０℃以上低い低融
点成分を少なくとも表面に有する低融点繊維（Ａ）の含
有率が３〜５０重量％で熱処理された不織布からなり、
かつシリコーンが付与されてなることを特徴とする詰物
及びそれを用いたクッション材などの製品。
濯による綿よりが無く、洗濯による風合いの変化が少な
い詰物およびそれを用いたクッション材や枕などの製品
を提供する。 【解決手段】低融点繊維（Ａ）と他の繊維（Ｂ）とを含
有し、他の繊維（Ｂ）の融点よりも２０℃以上低い低融
点成分を少なくとも表面に有する低融点繊維（Ａ）の含
有率が３〜５０重量％で熱処理された不織布からなり、
かつシリコーンが付与されてなることを特徴とする詰物
及びそれを用いたクッション材などの製品。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】弾力性に富み、使用あるいは
洗濯による綿よりが無く、洗濯により風合いの変化が少
ない詰物およびそれを用いたクッション材や枕などの製
品に関する。
洗濯による綿よりが無く、洗濯により風合いの変化が少
ない詰物およびそれを用いたクッション材や枕などの製
品に関する。
【０００２】
【従来の技術】ポリエステルなどの合成繊維を中綿とし
て使用されるふとんは洗濯しても繊維はほとんどダメー
ジを受けないが、綿が偏る問題がある。そこで、洗濯し
ても綿が偏りにくくするために、洗濯耐久性のあるシリ
コーン加工を施した繊維が開発されている。この結果、
洗濯してもシリコーンが脱落せず、繊維の摩擦係数を低
く保つことができ、綿が偏りにくくなる。しかし、吹き
込み方式により製造されるクッション、枕などは中綿が
カードウエッブではなく、上記洗濯耐久性があるシリコ
ーン加工を施した繊維を用いても洗濯によりクッション
などの中央から割れて両端に綿が寄ってしまう問題があ
る。また使用による綿の偏りも発生する。
て使用されるふとんは洗濯しても繊維はほとんどダメー
ジを受けないが、綿が偏る問題がある。そこで、洗濯し
ても綿が偏りにくくするために、洗濯耐久性のあるシリ
コーン加工を施した繊維が開発されている。この結果、
洗濯してもシリコーンが脱落せず、繊維の摩擦係数を低
く保つことができ、綿が偏りにくくなる。しかし、吹き
込み方式により製造されるクッション、枕などは中綿が
カードウエッブではなく、上記洗濯耐久性があるシリコ
ーン加工を施した繊維を用いても洗濯によりクッション
などの中央から割れて両端に綿が寄ってしまう問題があ
る。また使用による綿の偏りも発生する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】風合いが良く、弾力性
に富み、使用あるいは洗濯による綿よりが無く、洗濯に
よる風合いの変化が少ない詰物およびそれを用いたクッ
ション材や枕などの製品を提供する。
に富み、使用あるいは洗濯による綿よりが無く、洗濯に
よる風合いの変化が少ない詰物およびそれを用いたクッ
ション材や枕などの製品を提供する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次の構成とするものである。すなわち、本発
明は、 １．低融点繊維（Ａ）と他の繊維（Ｂ）とを含有し、他
の繊維（Ｂ）の融点よりも２０℃以上低い低融点成分を
少なくとも表面に有する低融点繊維（Ａ）の含有率が３
〜５０重量％で熱処理された不織布からなり、かつシリ
コーンが付与されてなることを特徴とする詰物。 ２．前記シリコーンの洗濯耐久性が０．３以上であるこ
とを特徴とする前記１記載の詰物。 ３．繊維の表面にカップリング剤と反応性シリコーン系
油剤とが付与されていることを特徴とする前記１及び２
のいずれかに記載の詰物。 ４．前記１〜３のいずれかに記載の詰物を中材として使
用したクッション材又は枕。
するために次の構成とするものである。すなわち、本発
明は、 １．低融点繊維（Ａ）と他の繊維（Ｂ）とを含有し、他
の繊維（Ｂ）の融点よりも２０℃以上低い低融点成分を
少なくとも表面に有する低融点繊維（Ａ）の含有率が３
〜５０重量％で熱処理された不織布からなり、かつシリ
コーンが付与されてなることを特徴とする詰物。 ２．前記シリコーンの洗濯耐久性が０．３以上であるこ
とを特徴とする前記１記載の詰物。 ３．繊維の表面にカップリング剤と反応性シリコーン系
油剤とが付与されていることを特徴とする前記１及び２
のいずれかに記載の詰物。 ４．前記１〜３のいずれかに記載の詰物を中材として使
用したクッション材又は枕。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明における他の繊維（Ｂ）と
は、主にポリエステル繊維、ポリオレフィン系繊維など
の合成繊維である。これらの合成繊維は、さらに酸化チ
タンや抗菌剤、抗カビ剤、遠赤外線放射機能を有するセ
ラミックなどを練り込んだ繊維あるいは後加工により各
種機能を付与した繊維であってもよく、また、保温性を
高めるために中空繊維であってもよい。
は、主にポリエステル繊維、ポリオレフィン系繊維など
の合成繊維である。これらの合成繊維は、さらに酸化チ
タンや抗菌剤、抗カビ剤、遠赤外線放射機能を有するセ
ラミックなどを練り込んだ繊維あるいは後加工により各
種機能を付与した繊維であってもよく、また、保温性を
高めるために中空繊維であってもよい。
【０００６】本発明における他の繊維（Ｂ）の融点より
２０℃以上低い低融点成分を少なくとも表面に有する低
融点繊維（Ａ）とは、ポリオレフィン系繊維あるいは芯
鞘構造を有し、鞘成分の融点又は軟化点が芯成分の融点
より２０℃以上低い７０℃から２１０℃であるポリエス
テル系繊維あるいは母材より２０℃以上融点が低い全融
タイプのポリエステル系繊維などである。
２０℃以上低い低融点成分を少なくとも表面に有する低
融点繊維（Ａ）とは、ポリオレフィン系繊維あるいは芯
鞘構造を有し、鞘成分の融点又は軟化点が芯成分の融点
より２０℃以上低い７０℃から２１０℃であるポリエス
テル系繊維あるいは母材より２０℃以上融点が低い全融
タイプのポリエステル系繊維などである。
【０００７】他の繊維（Ｂ）は適度な嵩高性と軟らかい
風合いを出すために繊度１．１〜３３デシテックス、好
ましくは１．１〜２２デシテックス、さらに好ましくは
１．６〜１１デシテックス、繊維長は１０〜１００ｍ
ｍ、好ましくは５０〜８０ｍｍのポリエステル短繊維が
好適である。繊度が１．１デシテックス未満では嵩が出
にくく生産性がわるくなり、３３デシテックス以上では
風合いが硬くなる。また繊維長が１０ｍｍより短いと繊
維間の交絡が悪く、構造体とし難く、１００ｍｍより長
いと開繊性や製綿性が悪くなる傾向がある。
風合いを出すために繊度１．１〜３３デシテックス、好
ましくは１．１〜２２デシテックス、さらに好ましくは
１．６〜１１デシテックス、繊維長は１０〜１００ｍ
ｍ、好ましくは５０〜８０ｍｍのポリエステル短繊維が
好適である。繊度が１．１デシテックス未満では嵩が出
にくく生産性がわるくなり、３３デシテックス以上では
風合いが硬くなる。また繊維長が１０ｍｍより短いと繊
維間の交絡が悪く、構造体とし難く、１００ｍｍより長
いと開繊性や製綿性が悪くなる傾向がある。
【０００８】捲縮は、嵩高性、風合い、圧縮に対する反
発性あるいは製綿性をよくするために、機械捲縮あるい
は構造体を構成する繊維の製糸時に非対称冷却処理を施
し、３次元捲縮化したものが好ましい。
発性あるいは製綿性をよくするために、機械捲縮あるい
は構造体を構成する繊維の製糸時に非対称冷却処理を施
し、３次元捲縮化したものが好ましい。
【０００９】次に不織布を得る方法について説明する。
本発明における低融点繊維（Ａ）のウエッブ中の含有率
は、３〜５０重量％であり、好ましくは５〜３０重量
％、さらに好ましくは５〜２５重量％である。３重量％
未満では、使用あるいは洗濯による綿よりを十分に防ぐ
ことができず、吹き出し防止も完全ではない。また５０
重量％を超えると、嵩が出難く、クッション性も悪くな
る。ウエッブを目的とする目付けに積層するには、クロ
スレイ法あるいはエアレイ法などにより作成する。
本発明における低融点繊維（Ａ）のウエッブ中の含有率
は、３〜５０重量％であり、好ましくは５〜３０重量
％、さらに好ましくは５〜２５重量％である。３重量％
未満では、使用あるいは洗濯による綿よりを十分に防ぐ
ことができず、吹き出し防止も完全ではない。また５０
重量％を超えると、嵩が出難く、クッション性も悪くな
る。ウエッブを目的とする目付けに積層するには、クロ
スレイ法あるいはエアレイ法などにより作成する。
【００１０】得られた不織布を低融点成分が溶融し、他
の繊維あるいは他の低融点繊維と接着させるために、熱
処理をする。この時の温度と時間は風合いと接着との関
係より適宜決めることができるが、通常低融点成分の融
点あるいは軟化点より約１０〜２０℃高い温度で１〜５
分間熱処理することにより目的の不織布を得ることがで
きる。クロスレイで得られた不織布の場合、熱処理をす
る前に、嵩を抑制したり、ウエッブを重ねた場合などに
特に問題になる剥離を防ぐために、ニードルによる絡合
を付与してもよい。以上により得られた不織布は厚みが
５ｍｍ以上好ましくは１０ｍｍ以上、密度は０．０１ｇ
／ｃｍ3以上０．１ｇ／ｃｍ3未満好ましくは０．０１ｇ
／ｃｍ3以上０．０５ｇ／ｃｍ3未満である。厚みが５ｍ
ｍ以下ではクッションなどの中材として使用した場合、
弾力性が充分得られない。また密度が０．０１ｇ／ｃｍ
3未満でも同様に弾力性が不十分となる。密度が０．１
ｇ／ｃｍ3以上では硬くなりすぎ実用上好ましくない。
の繊維あるいは他の低融点繊維と接着させるために、熱
処理をする。この時の温度と時間は風合いと接着との関
係より適宜決めることができるが、通常低融点成分の融
点あるいは軟化点より約１０〜２０℃高い温度で１〜５
分間熱処理することにより目的の不織布を得ることがで
きる。クロスレイで得られた不織布の場合、熱処理をす
る前に、嵩を抑制したり、ウエッブを重ねた場合などに
特に問題になる剥離を防ぐために、ニードルによる絡合
を付与してもよい。以上により得られた不織布は厚みが
５ｍｍ以上好ましくは１０ｍｍ以上、密度は０．０１ｇ
／ｃｍ3以上０．１ｇ／ｃｍ3未満好ましくは０．０１ｇ
／ｃｍ3以上０．０５ｇ／ｃｍ3未満である。厚みが５ｍ
ｍ以下ではクッションなどの中材として使用した場合、
弾力性が充分得られない。また密度が０．０１ｇ／ｃｍ
3未満でも同様に弾力性が不十分となる。密度が０．１
ｇ／ｃｍ3以上では硬くなりすぎ実用上好ましくない。
【００１１】本発明に使用するシリコーン系高分子とし
ては、アミノ変性オルガノポリシロキサンやエポキシ変
性オルガノポリシロキサンなどの変性シリコーンとこれ
らと反応性の硬化剤などを主体としたものなどがある。
ては、アミノ変性オルガノポリシロキサンやエポキシ変
性オルガノポリシロキサンなどの変性シリコーンとこれ
らと反応性の硬化剤などを主体としたものなどがある。
【００１２】下記段落番号００１９〜００２１に記載の
シリコーンの洗濯耐久性が０．３以上とする方法として
は、不織布の表面にカップリング剤を初めに付与させて
後、反応性シリコーン系油剤を付与する、あるいは同時
に付与し反応させることで得られる。例えば、不織布の
表面にメトキシ基やエトキシ基を有する反応性アミノシ
ランを付与し、次いでメトキシ基やエトキシ基を有する
ポリアミノシロキサンとオルガノシロキサン及びメトキ
シ基やエトキシ基を有する反応性アミノシランの水系混
合油剤を付与し、１５０〜１８０℃で５〜１５分間の加
熱処理をすることで洗濯耐久性の良好な不織布が得られ
る。
シリコーンの洗濯耐久性が０．３以上とする方法として
は、不織布の表面にカップリング剤を初めに付与させて
後、反応性シリコーン系油剤を付与する、あるいは同時
に付与し反応させることで得られる。例えば、不織布の
表面にメトキシ基やエトキシ基を有する反応性アミノシ
ランを付与し、次いでメトキシ基やエトキシ基を有する
ポリアミノシロキサンとオルガノシロキサン及びメトキ
シ基やエトキシ基を有する反応性アミノシランの水系混
合油剤を付与し、１５０〜１８０℃で５〜１５分間の加
熱処理をすることで洗濯耐久性の良好な不織布が得られ
る。
【００１３】この洗濯耐久性については洗濯しない製品
の場合は特に必要とされないが、洗濯耐久性が必要な場
合は本文記載の不織布に付着したシリコーンの洗濯耐久
性が０．３以上、好ましくは０．５以上である。０．３
未満であれば、洗濯後の風合いが悪くなる。
の場合は特に必要とされないが、洗濯耐久性が必要な場
合は本文記載の不織布に付着したシリコーンの洗濯耐久
性が０．３以上、好ましくは０．５以上である。０．３
未満であれば、洗濯後の風合いが悪くなる。
【００１４】付与する方法としては、特に限定されない
が、シャワー方式や、ディップ方式などで付与し、乾
燥、熱処理する方法などがある。シリコーン系高分子の
付着状態は、繊維表面の少なくとも一部を覆っていれば
よいが、全面に覆っていた方が風合いは向上する。
が、シャワー方式や、ディップ方式などで付与し、乾
燥、熱処理する方法などがある。シリコーン系高分子の
付着状態は、繊維表面の少なくとも一部を覆っていれば
よいが、全面に覆っていた方が風合いは向上する。
【００１５】以上により得られる詰物をクッション材や
枕の中材として用いることにより本発明の風合いが良
く、弾力性に富み、使用あるいは洗濯による綿よりが無
く、洗濯による風合いの変化が少ない製品を得ることが
できる。
枕の中材として用いることにより本発明の風合いが良
く、弾力性に富み、使用あるいは洗濯による綿よりが無
く、洗濯による風合いの変化が少ない製品を得ることが
できる。
【００１６】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。本発明に記載した諸特性の測定法は次の通りであ
る。
する。本発明に記載した諸特性の測定法は次の通りであ
る。
【００１７】不織布サンプルを２０ｃｍ×２０ｃｍのサ
イズに縫製した側地（綿１００％ブロード経４０番手、
１３９本／2.54cm、緯４０番手、７３本／2.54cm）に４
隅に隙間無く入れ、ＩＣＩ形ピリング試験機を用い、Ｊ
ＩＳ Ｌ １０７６−６の６．１記載の方法で１２時間処
理しサンプルの状況を確認した。評価は、以下の基準に
よった。 ○：綿より（綿切れ）なし。 △：若干４隅に中材がなく、中央に寄っている。 ×：綿よりが発生し、４隅に中材が無く中央に寄ってい
るか、あるいは、綿が切れて端に寄っている。
イズに縫製した側地（綿１００％ブロード経４０番手、
１３９本／2.54cm、緯４０番手、７３本／2.54cm）に４
隅に隙間無く入れ、ＩＣＩ形ピリング試験機を用い、Ｊ
ＩＳ Ｌ １０７６−６の６．１記載の方法で１２時間処
理しサンプルの状況を確認した。評価は、以下の基準に
よった。 ○：綿より（綿切れ）なし。 △：若干４隅に中材がなく、中央に寄っている。 ×：綿よりが発生し、４隅に中材が無く中央に寄ってい
るか、あるいは、綿が切れて端に寄っている。
【００１８】（洗濯による綿より評価）不織布サンプル
を３０ｃｍ×５０ｃｍにカットし、側地（綿１００％ブ
ロード経４０番手、１３９本／2.54cm、緯４０番手、７
３本／2.54cm）３０ｃｍ×５０ｃｍに詰め、ＪＩＳ Ｌ
０２１７ １０３法により１０回洗濯を実施した。乾燥
は各洗濯後に日陰で自然乾燥した。評価は、以下の基準
によった。 ○：綿より（綿切れ）なし。 △：若干４隅に中材がなく、中央に寄っている。 ×：綿よりが発生し、４隅に中材が無く中央に寄ってい
るか、あるいは、綿が切れて端に寄っている。
を３０ｃｍ×５０ｃｍにカットし、側地（綿１００％ブ
ロード経４０番手、１３９本／2.54cm、緯４０番手、７
３本／2.54cm）３０ｃｍ×５０ｃｍに詰め、ＪＩＳ Ｌ
０２１７ １０３法により１０回洗濯を実施した。乾燥
は各洗濯後に日陰で自然乾燥した。評価は、以下の基準
によった。 ○：綿より（綿切れ）なし。 △：若干４隅に中材がなく、中央に寄っている。 ×：綿よりが発生し、４隅に中材が無く中央に寄ってい
るか、あるいは、綿が切れて端に寄っている。
【００１９】（シリコーンの洗濯耐久性評価）不織布
（ウエッブ）サンプル２０ｇを側地（綿１００％ブロー
ド経４０番手、１３９本／2.54cm、緯４０番手、７３本
／2.54cm）２０ｃｍ×２０ｃｍに詰め、ＪＩＳ Ｌ０２
１７ １０３法により１０回洗濯を実施した。乾燥は日
陰で自然乾燥した。以上の洗濯により得られたサンプル
を洗濯後のサンプルと洗濯前のサンプルとをそれぞれ下
記評価によりＳｉ含有量を測定した。
（ウエッブ）サンプル２０ｇを側地（綿１００％ブロー
ド経４０番手、１３９本／2.54cm、緯４０番手、７３本
／2.54cm）２０ｃｍ×２０ｃｍに詰め、ＪＩＳ Ｌ０２
１７ １０３法により１０回洗濯を実施した。乾燥は日
陰で自然乾燥した。以上の洗濯により得られたサンプル
を洗濯後のサンプルと洗濯前のサンプルとをそれぞれ下
記評価によりＳｉ含有量を測定した。
【００２０】測定サンプル６ｇを４０ｔで２０分プレス
し、フェロ板上にて４０ｍｍφアルミリングに入れ２７
０℃×２０分で溶解し、その後冷却し、測定用試料とす
る。Ｒｉｇａｋｕ製蛍光Ｘ線ＲＩＸ２０００を用い、Ｓ
ｉの強度を測定する。測定された強度よりあらかじめ作
成した検量線を用いてＳｉの含有量を求めた。洗濯前の
サンプルのＳｉ含有量（ａ）および洗濯１０回後のサン
プルのＳｉ含有量（ｂ）を測定し、下記式より洗濯耐久
性を求めた。 洗濯耐久性＝ｂ／ａ この値が高いほど洗濯耐久性があることを示す。
し、フェロ板上にて４０ｍｍφアルミリングに入れ２７
０℃×２０分で溶解し、その後冷却し、測定用試料とす
る。Ｒｉｇａｋｕ製蛍光Ｘ線ＲＩＸ２０００を用い、Ｓ
ｉの強度を測定する。測定された強度よりあらかじめ作
成した検量線を用いてＳｉの含有量を求めた。洗濯前の
サンプルのＳｉ含有量（ａ）および洗濯１０回後のサン
プルのＳｉ含有量（ｂ）を測定し、下記式より洗濯耐久
性を求めた。 洗濯耐久性＝ｂ／ａ この値が高いほど洗濯耐久性があることを示す。
【００２１】この測定方法は、シリコーン油剤が持つＳ
ｉを測定することによりシリコーン油剤の洗濯耐久性を
求めるものである。あらかじめ繊維になんらかの他の目
的でＳｉが練り込まれたあるいは付与されたものにシリ
コーン加工を施す場合は、このＳｉを差し引く必要があ
る。したがって、あらかじめＳｉがｃ含有するものは下
記式にて洗濯耐久性を求める必要がある。 洗濯耐久性＝（ｂ−ｃ）／（ａ−ｃ）
ｉを測定することによりシリコーン油剤の洗濯耐久性を
求めるものである。あらかじめ繊維になんらかの他の目
的でＳｉが練り込まれたあるいは付与されたものにシリ
コーン加工を施す場合は、このＳｉを差し引く必要があ
る。したがって、あらかじめＳｉがｃ含有するものは下
記式にて洗濯耐久性を求める必要がある。 洗濯耐久性＝（ｂ−ｃ）／（ａ−ｃ）
【００２２】（風合い変化）洗濯による綿より評価によ
り得られたサンプルと洗濯前のサンプルを比較して洗濯
による風合い変化を判断した。 ○：風合い変化ほとんどなし。 ×：風合い変化が大きい。
り得られたサンプルと洗濯前のサンプルを比較して洗濯
による風合い変化を判断した。 ○：風合い変化ほとんどなし。 ×：風合い変化が大きい。
【００２３】（弾力性評価）サンプルの表面より４６０
ｍｍの高さから、ＪＩＳ Ｂ−１５０１ ５／８並級の剛
球を自由落下させ、その反発する高さを測定する。同一
場所で３回繰り返し、最高点の反発高さを採用し、場所
を変えて、合計３回実施し、平均値を最高反発距離とす
る。 反発弾性率＝最高反発距離／４６０×１００
ｍｍの高さから、ＪＩＳ Ｂ−１５０１ ５／８並級の剛
球を自由落下させ、その反発する高さを測定する。同一
場所で３回繰り返し、最高点の反発高さを採用し、場所
を変えて、合計３回実施し、平均値を最高反発距離とす
る。 反発弾性率＝最高反発距離／４６０×１００
【００２４】実施例１ ２．８デシテックス、カット長５１ｍｍ、捲縮数１４個
／2.54cm、捲縮度１４％、中空率３５％中空丸断面のポ
リエステル繊維を８０重量％、２．２デシテックス、カ
ット長５１ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維で
あり、鞘成分の融点が１１０℃である低融点繊維を１０
重量％混綿しカードウエッブとし、４００ｇ／ｍ2とな
るよう積層後、１６０℃で５分間熱処理し、不織布を得
た。得られた不織布に市販のジメチルポリシロキサンを
主成分とするシリコーン樹脂液を１重量％スプレーによ
り付与後、１７５℃で１０分間熱処理し乾燥させた。得
られたクッション用中材は厚みが３ｃｍであった。
／2.54cm、捲縮度１４％、中空率３５％中空丸断面のポ
リエステル繊維を８０重量％、２．２デシテックス、カ
ット長５１ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維で
あり、鞘成分の融点が１１０℃である低融点繊維を１０
重量％混綿しカードウエッブとし、４００ｇ／ｍ2とな
るよう積層後、１６０℃で５分間熱処理し、不織布を得
た。得られた不織布に市販のジメチルポリシロキサンを
主成分とするシリコーン樹脂液を１重量％スプレーによ
り付与後、１７５℃で１０分間熱処理し乾燥させた。得
られたクッション用中材は厚みが３ｃｍであった。
【００２５】実施例２ ６．６デシテックス、カット長６４ｍｍ、捲縮数１０個
／2.54cm、捲縮度１４％、中空率３５％中空丸断面のポ
リエステル繊維を７０重量％、２．２デシテックス、カ
ット長５１ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維で
あり、鞘成分の融点が１５０℃である低融点繊維を３０
重量％混綿しカードウエッブとし、４００ｇ／ｍ2とな
るよう積層後、１８０℃で５分間熱処理し、不織布を得
た。得られた不織布にトリメチルアミノシランの水エマ
ルジョンを固形分で０．３重量％スプレーにて付与し、
さらに、トリメチルアミノシラン／アミノ基含有ポリオ
ルガノシロキサン／ポリオルガノシロキサン＝３０重量
部／２０重量部／５０重量部の水分散エマルジョンを固
形分で１重量％付与後、１７５℃で１５分間熱処理し
た。得られたクッション用中材は厚みが５ｃｍであっ
た。
／2.54cm、捲縮度１４％、中空率３５％中空丸断面のポ
リエステル繊維を７０重量％、２．２デシテックス、カ
ット長５１ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維で
あり、鞘成分の融点が１５０℃である低融点繊維を３０
重量％混綿しカードウエッブとし、４００ｇ／ｍ2とな
るよう積層後、１８０℃で５分間熱処理し、不織布を得
た。得られた不織布にトリメチルアミノシランの水エマ
ルジョンを固形分で０．３重量％スプレーにて付与し、
さらに、トリメチルアミノシラン／アミノ基含有ポリオ
ルガノシロキサン／ポリオルガノシロキサン＝３０重量
部／２０重量部／５０重量部の水分散エマルジョンを固
形分で１重量％付与後、１７５℃で１５分間熱処理し
た。得られたクッション用中材は厚みが５ｃｍであっ
た。
【００２６】実施例３ １６．５デシテックス、カット長６４ｍｍ、捲縮数１０
個／2.54cm、捲縮度２３％、中空率３０％のポリエステ
ル繊維を７０重量％、４．４デシテックス、カット長５
１ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維であり、鞘
成分の融点が１５０℃である低融点繊維を３０重量％混
綿しカードウエッブとし、１０００ｇ／ｍ2となるよう
積層し、厚みが６ｃｍとなるように調整し、１８０℃で
５分間熱処理し、不織布を得た。得られた不織布にトリ
メチルアミノシランの水エマルジョンを固形分で０．３
重量％スプレーにて付与し、さらに、トリメチルアミノ
シラン／アミノ基含有ポリオルガノシロキサン／ポリオ
ルガノシロキサン＝３０重量部／２０重量部／５０重量
部の水分散エマルジョンを固形分で１重量％付与後、１
７５℃で１５分間熱処理した。
個／2.54cm、捲縮度２３％、中空率３０％のポリエステ
ル繊維を７０重量％、４．４デシテックス、カット長５
１ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維であり、鞘
成分の融点が１５０℃である低融点繊維を３０重量％混
綿しカードウエッブとし、１０００ｇ／ｍ2となるよう
積層し、厚みが６ｃｍとなるように調整し、１８０℃で
５分間熱処理し、不織布を得た。得られた不織布にトリ
メチルアミノシランの水エマルジョンを固形分で０．３
重量％スプレーにて付与し、さらに、トリメチルアミノ
シラン／アミノ基含有ポリオルガノシロキサン／ポリオ
ルガノシロキサン＝３０重量部／２０重量部／５０重量
部の水分散エマルジョンを固形分で１重量％付与後、１
７５℃で１５分間熱処理した。
【００２７】比較例１ ６．６デシテックス、カット長５１ｍｍ、捲縮数１０個
／2.54cm、捲縮度２３％、中空率３５％中空丸断面のポ
リエステル繊維にトリメチルアミノシランの水エマルジ
ョンを固形分で０．３重量％スプレーにて付与し、さら
に、トリメチルアミノシラン／アミノ基含有ポリオルガ
ノシロキサン／ポリオルガノシロキサン＝３０重量部／
２０重量部／５０重量部の水分散エマルジョンを固形分
で１重量％付与後、１７５℃で１５分間熱処理した。
／2.54cm、捲縮度２３％、中空率３５％中空丸断面のポ
リエステル繊維にトリメチルアミノシランの水エマルジ
ョンを固形分で０．３重量％スプレーにて付与し、さら
に、トリメチルアミノシラン／アミノ基含有ポリオルガ
ノシロキサン／ポリオルガノシロキサン＝３０重量部／
２０重量部／５０重量部の水分散エマルジョンを固形分
で１重量％付与後、１７５℃で１５分間熱処理した。
【００２８】比較例２ ６．６デシテックス、カット長６４ｍｍ、捲縮数１０個
／2.54cm、捲縮度２３％、中空率３５％のポリエステル
繊維を７０重量％、４．４デシテックス、カット長５１
ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維であり、鞘成
分の融点が１５０℃である低融点繊維を３０重量％混綿
し、カードウエッブを作成し、４００ｇ／ｍ2となるよ
うに積層し、１８０℃で５分間熱処理を行った。
／2.54cm、捲縮度２３％、中空率３５％のポリエステル
繊維を７０重量％、４．４デシテックス、カット長５１
ｍｍの芯鞘構造を持つポリエステル系繊維であり、鞘成
分の融点が１５０℃である低融点繊維を３０重量％混綿
し、カードウエッブを作成し、４００ｇ／ｍ2となるよ
うに積層し、１８０℃で５分間熱処理を行った。
【００２９】
【表１】
【００３０】
【発明の効果】本発明によれば、風合いが良く、弾力性
に富み、使用および洗濯による綿よりが無い詰物を提供
できる。さらに、シリコーン加工に洗濯耐久性を付与す
ることにより洗濯前後での風合いの変化を少なくするこ
とができる。
に富み、使用および洗濯による綿よりが無い詰物を提供
できる。さらに、シリコーン加工に洗濯耐久性を付与す
ることにより洗濯前後での風合いの変化を少なくするこ
とができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｄ０４Ｈ 1/54 Ｄ０４Ｈ 1/54 Ａ Ｄ０６Ｍ 15/643 Ｄ０６Ｍ 15/643 Ｆターム(参考） 3B096 AA04 AD06 BA01 3B102 AB07 4L033 AB01 AB07 AC15 BA96 CA59 4L047 AA21 AA27 AA28 AB02 AB09 BA05 BA09 BB09 CB01 CB10 CC06
Claims (4)
- 【請求項１】 低融点繊維（Ａ）と他の繊維（Ｂ）とを
含有し、他の繊維（Ｂ）の融点よりも２０℃以上低い低
融点成分を少なくとも表面に有する低融点繊維（Ａ）の
含有率が３〜５０重量％で熱処理された不織布からな
り、かつシリコーンが付与されてなることを特徴とする
詰物。 - 【請求項２】 前記シリコーンの洗濯耐久性が０．３以
上であることを特徴とする請求項１記載の詰物。 - 【請求項３】 繊維の表面にカップリング剤と反応性シ
リコーン系油剤とが付与されていることを特徴とする請
求項１及び２のいずれかに記載の詰物。 - 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかに記載の詰物を
中材として使用したクッション材又は枕。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000340792A JP2002143575A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 詰物およびそれを用いたクッション材製品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000340792A JP2002143575A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 詰物およびそれを用いたクッション材製品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002143575A true JP2002143575A (ja) | 2002-05-21 |
Family
ID=18815651
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000340792A Withdrawn JP2002143575A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | 詰物およびそれを用いたクッション材製品 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2002143575A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP7153407B1 (ja) | 2022-01-17 | 2022-10-14 | 竹本油脂株式会社 | ポリエステル合成繊維用処理剤、ポリエステル合成繊維用処理剤含有組成物、及びポリエステル合成繊維 |
| JP7223467B1 (ja) | 2022-01-17 | 2023-02-16 | 竹本油脂株式会社 | ポリエステル合成繊維用処理剤セット、ポリエステル合成繊維用処理剤含有組成物の製造方法、ポリエステル合成繊維用第１処理剤、ポリエステル合成繊維用第２処理剤、ポリエステル合成繊維用第３処理剤、ポリエステル合成繊維用第１処理剤含有組成物、ポリエステル合成繊維用第２処理剤含有組成物、ポリエステル合成繊維の処理方法、及びポリエステル合成繊維の製造方法 |
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-
2000
- 2000-11-08 JP JP2000340792A patent/JP2002143575A/ja not_active Withdrawn
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| JP2023104289A (ja) * | 2022-01-17 | 2023-07-28 | 竹本油脂株式会社 | ポリエステル合成繊維用処理剤、ポリエステル合成繊維用処理剤含有組成物、及びポリエステル合成繊維 |
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