JP2002142557A - 高吸水性縮形体、及びこれを用いた高吸水板、並びにこれらを用いた土嚢、及び高吸水性縮形体を用いた種苗、苗木等の育成床ピース - Google Patents

高吸水性縮形体、及びこれを用いた高吸水板、並びにこれらを用いた土嚢、及び高吸水性縮形体を用いた種苗、苗木等の育成床ピース

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JP2002142557A
JP2002142557A JP2000344726A JP2000344726A JP2002142557A JP 2002142557 A JP2002142557 A JP 2002142557A JP 2000344726 A JP2000344726 A JP 2000344726A JP 2000344726 A JP2000344726 A JP 2000344726A JP 2002142557 A JP2002142557 A JP 2002142557A
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宏靖 上嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生分解性スポンジ材の有益な用途に着目し、よ
り二次加工性を高めることで高吸水性縮形体、高吸水
板、土嚢、及び種苗、苗木等の育成床ピースを提供す
る。 【解決手段】生分解性セルローススポンジ材を乾燥後、
プレス圧縮して縮形させてなる高吸水性縮形体を薄板状
のシート体に形成し、膨潤材(9)の付着層を形成して
高吸水板(10)とする。また、付着層の形成ではシー
ト体の表面に膨潤しない程度の湿気を噴霧後、粉状又は
顆粒状の膨潤材を付着させる。さらに高吸水性縮形体や
高吸水板を用いて積層した内包体(11a)を形成し、
包袋(11b)に収納して土嚢(11)としてもよい。
また、対面させて保持一体化した高吸水板の吸水による
膨脹率を異なる設定としてもよい。加えて、高吸水性縮
形体をブロック状に形成し、開口凹部および切り込みを
形成した育成床ピースとしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、液体に触れた場
合に急激な吸水力を呈して膨張する高吸水性縮形体に関
し、及びこれを種や苗木を保持して育成床として利用す
る種苗、苗木等の育成床ピースと膨潤構造を有する高吸
水板に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、高
吸水力を呈するものとしては、種々のものがあるが、手
軽なものとしてはウレタンやポリウレタンなどの樹脂性
のスポンジ材がある。かかるスポンジ材は内部に多数の
微少空間や連通空間を有し、毛細管現象を利用してこの
空間に水を取り込むことにより吸水するものであった。
したがって、吸水し得る水量はスポンジ体に内在する上
記微少空間容積の総計に限られていた。
【0003】しかし、かかる樹脂性スポンジ材は圧縮し
ても、その圧縮力を解除すると元の形状に復帰してしま
い、縮形(縮まって容積が小さくなること。)したまま
の状態を保つためには、周りをフィルム等の気密材で密
封するなど、一定の処置を施す必要があった。また、気
密を解除すると元の形状に復帰してスポンジ状になって
しまうため、この状態で切断したり、スライスしたり、
又は開口を形成するなどの二次加工を施すことが非常に
困難であった。
【0004】例えば、生分解性(バクテリアにより分解
される性質)のセルローススポンジ材は、適度な水分を
含んだ状態のままで市場に供給されており、上記と同様
そのままでの二次加工は非常に困難なものであった。ま
た、水分を含んでいるため、カビ等の発生と劣化を招
き、長期間の保存に適さなかった。
【0005】また、河川の増水時などに防災目的で使用
される土嚢は、筵等の包袋内に人力で土や砂を袋詰めし
て形成し、これを所定位置に積み上げて使用するのが一
般的であるが重さが15〜20kgとなるため、運搬や
設置には大変な労力を要していた。そのため近年は、土
砂に替えて吸水性ポリマーを付着させた不織布シートを
透水性包袋内に収納して薄板軽量の土嚢を形成し、ポリ
マーが吸水膨潤することにより重量が増して土嚢として
機能するものが実用化されている。
【0006】しかし、ポリマーを付着させたシートは高
価であり、これを用いた土嚢も高価なものと成らざるを
得なかった。さらに、使用後における廃棄に際しては環
境への配慮から、環境容量を越えたポリマーの使用を可
能な限り少なくする要請が高まってきており課題となっ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本願発明は、上
記問題点に鑑み、生分解性スポンジ材の有益な用途に着
目し、より二次加工性を高めることを目的とした高吸水
性縮形体、及びこれを用いた高吸水板、並びにこれらを
用いた土嚢、及び高吸水性縮形体を用いた種苗、苗木等
の育成床ピースを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明にかかる高吸水性縮形体、及びこれを用い
た高吸水板、並びにこれらを用いた土嚢、及び高吸水性
縮形体を用いた種苗、苗木等の育成床ピースは、以下の
ように構成される。
【0009】すなわち、請求項1では、水分を含んだ生
分解性セルローススポンジ材(1)を乾燥させた後、プ
レス圧縮して縮形してなることを特徴としている。
【0010】また、請求項2では、この生分解性セルロ
ーススポンジ材(1)に炭素粉末およびセラミック粉末
が含有していることを特徴としている。
【0011】請求項3では、請求項1、又は2の高吸水
性縮形体(4、8)を薄板状のシート体に形成し、該シ
ート体の片面又は両面に膨潤材(9)の付着層を形成し
てなる高吸水板としたことを特徴とする。
【0012】請求項4では、請求項3における高吸水板
(10)への膨潤材(9)の付着層の形成において、シ
ート体の表面に膨潤しない程度の湿気を噴霧した後、こ
れに粉状又は顆粒状の膨潤材(9)を付着させたことを
特徴とする。
【0013】請求項5では、請求項1、又は2の高吸水
性縮形体(4、8)、及び(又は)請求項3、又は4の
高吸水板(10)を用い、これらのうちの単一枚で、若
しくは複数枚又はこれらの組み合わせを積層して内包体
(11a)を形成し、該内包体(11a)の1個又は複
数個を透水性材からなる包袋(11b)に収納してなる
土嚢(11)としたことを特徴とする。
【0014】請求項6では、請求項5における内包体
(11a)の形成において、片面に膨潤材(9)の付着
層を形成した高吸水板(10)の2枚を、互いの付着層
を対面させ、周辺部を接着して一体化させたことを特徴
とする。
【0015】請求項7では、請求項5、又は6の吸水体
において、対面させて保持一体化させた2枚の高吸水板
(14,15)の吸水による膨脹率を、異なる設定とし
たことを特徴とする。
【0016】さらに、請求項8では、請求項1、又は2
の高吸水性縮形体(4、8)を、所定形のブロック
(5)状に形成し、該ブロック(5)の1つの面に開口
した凹部(6)およびX状の切り込みを形成してなる種
苗、苗木等の育成床ピース(7)としたことを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】[実施形態1]以下に、本願発明
に係る高吸水性縮形体、及びこれを用いた高吸水板、並
びにこれらを用いた土嚢、及び高吸水性縮形体を用いた
種苗、苗木等の育成床ピースについて、図面に基づき詳
細に説明する。図1は本実施形態の高吸水性縮形体の製
造過程を示す説明図であり、図2は本実施形態の高吸水
性縮形体を用いた種苗、苗木等の育成床ピースを示す説
明図である。
【0018】生分解性セルローススポンジ材(以下、
「スポンジ材」と略称する。)1は、通常、水分を含ん
だ状態(含水率約30%〜40%)で供給される。本実
施形態例ではスポンジ材1として東レファインケミカル
(株)製のセルローススポンジを用いている。また、こ
れらスポンジ材1には、木炭、竹炭、活性炭等の炭素粉
末、又はセラミック粉末を含有させたものを用いてもよ
い。
【0019】先ず、かかるスポンジ材1を乾燥させて含
有する水分を蒸散させる。この乾燥手段は、加熱雰囲気
下に置くなどの強制的な乾燥手段もあるが、表層部2と
内部3の含水率(又は、乾燥の度合)の差が大きくなる
ため、この差を少なくすることができる自然乾燥が好ま
しい。これは、表層部2と内部3との含水率に大きな差
(通常、内部に多くの水分が残った状態)がある場合
は、後述のプレス圧縮して板状に縮形させた場合に、平
面性を維持できないからである。
【0020】次に、正確な含水率は不明であるが、スポ
ンジ材1の表面に手などで触れた場合に、湿り気がなく
乾燥していると把握できる程度になったところで、プレ
ス機Pにてスポンジ材1の上面全面を均一な所定押圧力
で圧縮する。本実施形態例においては、縦500mm×
横180mm×高さ70mmの矩形状のスポンジ材1に
対して、その上面に押圧力0.3N/mmを作用させ
ている。なお、この大きさのスポンジ材1は、約2〜3
日の常温放置により乾燥状態となる。この乾燥により、
スポンジ材1の縦横高さの寸法は約85%〜90%の収
縮率となる。押圧は静止した定圧で行っているが、この
ほか繰り返し作用させる可変圧力でもよい。
【0021】上記圧縮行程の後、押圧を解除しても、膨
張してもとの状態に復帰することはなく、板状に縮形し
たままの状態を保った縮形体4が形成される。本実施形
態では、高さを1/5〜1/8にまで圧縮した状態とな
る。なお、上述した乾燥が十分でない場合、又は表層部
2と内部3との乾燥の度合に大きな差がある場合は、圧
縮を解除すると膨張して、板状に縮形した状態を保つこ
とができない問題が生じる。なお、所望の厚さの縮形体
4を得るため、圧縮行程の前に乾燥させたスポンジ材1
を所定の厚さにスライスすることから行うようにしても
よい。
【0022】[実施形態1の作用]このように構成され
た縮形体4は、水や液体や油に触れると、これらを急速
に吸収して膨張し、縮形体4の体積の数倍の容積とな
る。そして、該スポンジ材1は生分解性を有するため、
そのまま地中に埋設させた場合はバクテリア(微生物)
分解され、一定の期間後は土に混合してしまう。また、
木炭粉を含有させたものは、木炭内部の微少空間(通
称、ポーラス)内に、スポンジ材1を分解させるバクテ
リアを定住させておくことができ、水分吸収によりその
バクテリアを活性化させて、生分解を促進させることに
なる。
【0023】[実施形態1の用途]次に、かかる高吸水
性縮形体の用途としては、種苗、苗木等の育成床ピース
として利用することにある。すなわち、上記圧縮工程に
より板状にした縮形体4を適宜の大きさに裁断し、略矩
形状のブロック5を形成する。さらに、該ブロック5の
1つの面には、開口させた円柱状の凹部6を形成して育
成床ピース(以下、「ピース」と略称する。)7を形成
する。なお、本実施形態例では、サイコロ状のブロック
に形成しているが、これに限らず、円柱体、角柱体、な
ど種々の立体形状に形成してもよい。
【0024】かかる構成のピース7を苗床として使用す
る場合は、凹部6に種子や苗木を充填して保持し、この
状態で畑、花壇、プランター、又は植木鉢に植え付け
る。そして、これら植え付け場所に散水すると、ピース
7が吸水すると共に保水するため、種子や苗木への水遣
りの煩雑さを回避することができる。また、吸水して膨
脹することにより種子等の保持力が増すと共に、土への
定着が良くなる。また該ピース7は生分解性であるた
め、一定期間後は分解して土と同化してしまう。さらに
木炭粉等の炭素粉末を混入させたものは、土壌改良材と
しても機能することになる。
【0025】[実施形態2]次に、実施形態2は上記構
成の高吸水縮形体4を利用して土嚢を形成したものであ
る。図3、4は実施形態2の高吸水性縮形体を用いた土
嚢内包用の高吸水板の製造過程を示す概念図であり、図
5は実施形態2の土嚢を示す斜視図及び平面図である。
【0026】上記実施形態1で形成した縮形体4を、約
500mm×350mmの矩形状で厚さが5〜10mm
程度のシート状に裁断して縮形体8を形成する。縮形体
8は、乾燥およびプレス圧縮を経て乾燥したものであり
表面が乾燥しているため、この状態では膨潤材として用
いる吸水性ポリマー剤9を付着させることはできない。
そこで、図3(a)に示すように縮形体8の表面に水蒸
気Mを噴霧して若干湿らせた状態とする。この噴霧する
水蒸気量は、表面が吸水して膨潤しない程度の少量とす
る。このように制御した水分添加により、表面は糊状と
なる。この糊状を呈した表面全体に、図3(b)に示す
ように紛状又は顆粒状にした吸水性ポリマー9剤をほぼ
均一厚となるように所定量を散布する。これにより、縮
形体8との界面側に存在する吸水性ポリマー剤9が吸水
して糊状となり縮形体8に付着して一体化する。
【0027】次に、吸水性ポリマー剤9の表面側へ、さ
らに水蒸気Mを噴霧し(図3(c)参照)、吸水性ポリ
マー剤9の表面側が糊状となるようにして、プレス機P
で押圧することで糊状となった吸水性ポリマー剤9同士
を十分に密着させ(図3(d参照)、十分乾燥させて高
吸水板10を製造する。
【0028】このようにして、縮形体8の片側に吸水性
ポリマー剤9を付着させた高吸水板10を二枚用意し
(図4(a)参照)、吸水性ポリマー剤9を付着させた
面同士を向かい合わせに重ねてから、その四辺付近を縫
い付け等により封口して袋状として、土嚢11の内包体
11aを製造する(図4(b)参照)。
【0029】次に、図5(a)に示すように、内包体1
1aを土嚢袋11bの開口部から挿入し、土嚢袋11b
の開口部をミシン縫製により封口して膨潤構造を有する
土嚢11とした。なお、この土嚢袋11bは、不織布や
筵やメッシュ地などの透水性材で形成される。また、上
記のように構成した土嚢11は、単独で使用に供しても
よいが、これを、図5(b)に示すように、四隅に設け
た連結穴12をひも13で結んで、複数個の土嚢11を
一列に連結して、いわゆる数珠つなぎにし、これらを折
り畳んで、紐で結束したり段ボール箱等(図示省略。)
に収納するようにしてもよい。これにより、保管のコン
パクト性と取出しの迅速性を追求した製品とすることが
できる。
【0030】[実施形態3]図6は実施形態3における
土嚢用の内包体を示す概念図である。実施形態3は、実
施形態2における高吸水板10に替えて上側高吸水板1
4および下側高吸水板15として土嚢袋16bに内蔵し
土嚢16としたものである。上側高吸水板14は、下側
高吸水板15よりも吸水後の伸び率が大きくなるように
下側高吸水板15よりも上側高吸水板14を薄く成形
し、下側高吸水板15側の膨張を抑制している(図6
(a))。
【0031】これにより土嚢16の使用時には、内包体
16aの下側高吸水板15側の吸水に伴う膨張が抑制さ
れて、土嚢16の裏面側がより広く地面に当接するので
地面Sと土嚢16との間からの水の浸入を効果的に抑制
することとなる(図6(b))。かかる構成により、吸
水後は伸び率の大きい上側高吸水板14の方が湾曲状に
盛り上がる結果、下側高吸水板15の接地性を高め土嚢
周辺部の反り上がりを阻止して漏水の侵入を防止するこ
とができる。
【0032】
【他の実施例】上記実施形態2では、土嚢11の内包体
11aを片面に膨潤材としての吸水性ポリマー剤9の付
着層を形成した高吸水板10の2枚を、互いの付着層を
対面させて袋状したものを用いているが、これに限ら
ず、シート状の高吸水性縮形体8、及び(又は)高吸水
板10を用い、これらのうちの単一枚で、若しくは複数
枚又はこれらの組み合わせを積層して内包体11aを形
成するようにしてもよい。また、吸水性ポリマー剤9の
付着層は高吸水板の片面に限らず両面に形成してもよい
し、シート状の高吸水性縮形体8を組み合わせた内包体
11aの内部にロックウール、不織布、綿等の吸水体を
内包させてもよい。
【0033】さらにまた、上記高吸水板10は、土嚢の
内包体として用いるほかに、設置した後に適宜吸水させ
て区画フェンスや衝撃フェンス、例えば、スケートリン
クの区画体やコースアウトの干渉フェンス、法面及び屋
上緑化の保水材として用いることも可能である。また、
実施形態3において、下側高吸水板15よりも上側高吸
水板14の伸び率が大きくなるようにする方法として
は、例えば、上側高吸水板14の材質を伸び率が大きい
ものに変更したり、又は密度状態の異なる高吸水板14
を対面させて用いるようにしてもよい。あるいは、同材
質の縮形体を用いる場合には、上側高吸水板14を下側
高吸水板15よりも乾燥させた状態で吸水体にまで成形
することで、吸水後の伸び率を異ならしめることもでき
る。
【0034】
【効果】本願発明は上記のように構成しているため、セ
ルローススポンジ材を乾燥して縮形させたままの状態で
長期間維持することが可能であり、種々の加工を容易に
行うことができる。また、カビ等の発生と劣化を防止し
て長期間の保存可能とする効果を有する。
【0035】また、この縮形体を水や液体に触れさせる
と急速に吸水して膨張する性質を発揮するので、高吸水
材としても利用することができる。さらに、この縮形体
を加工して苗床として利用した場合は、吸水と保水を同
時に行うことができ、また育成床ピースや高吸水板は、
生分解性を有するため、一定期間後、例えば、蒔いた種
や植えた苗木が根を張り地面に十分に定着した頃には生
分解して土の一部となるので、木炭粉等の炭素粉末を混
入させたものは土壌改良材としても機能する効果を有す
る。
【0036】加えて、この縮形体を加工して膨潤構造を
有する土嚢用の高吸水板として利用する場合は、保管場
所も節約できる上、1kg以下と軽量であるため取り扱
いが容易であり、従来の土嚢のように現場で砂を詰める
必要もない。水があればその場で自然に1〜2分で膨潤
して15kg程度となるので迅速な対応が可能となり、
都市型の内水による洪水や地下道への水の流入を効果的
に防ぐことができる。また、高吸水板にセルローススポ
ンジを使用しているので、麻などの天然繊維や生分解性
の樹脂製の外袋とすることで、使用後は一般廃棄物とし
ての処分や土壌へ還元することも可能となる等、その効
果は顕著なものである。
【0037】さらに、土嚢の下側高吸水板よりも上側高
吸水板の吸水後の伸び率を大きくすることで、土嚢の使
用時には内包体の下側高吸水板側の膨らみが抑制され
て、土嚢の裏面側(接地面側)をより広く地面に当接さ
せ、土嚢の地面周辺部の反り上がりを防止して、地面と
の隙間を解消して地面との密着性を高めて水の浸入を効
果的に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の高吸水性縮形体の製造過程を示
す説明図である。
【図2】 実施形態1の高吸水性縮形体を用いた種苗、
苗木等の育成床ピースを示す説明図である。
【図3】 実施形態2の高吸水性縮形体を用いた土嚢内
包用の高吸水板の製造過程を示す概念図である。
【図4】 実施形態2の高吸水性縮形体を用いた土嚢内
包用の高吸水板の製造過程を示す概念図である。
【図5】 実施形態2の土嚢を示す斜視図及び平面図で
ある。
【図6】 実施形態3における土嚢用の内包体を示す概
念図である。
【符号の説明】
1 スポンジ材 2 表層部 3 内部 4 縮形体(実施形態1) 5 ブロック 6 凹部 7 (育成床)ピース 8 縮形体(実施形態2) 9 吸水性ポリマー剤 10 高吸水板 11 土嚢 11a 内包体 11b 土嚢袋 12 連結穴 13 ひも 14 上側高吸水板 15 下側高吸水板 16 土嚢(実施形態3) 16a 内包体(実施形態3) 16b 土嚢袋(実施形態3) M 水蒸気 P プレス機 S 地面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500523102 伊藤 熊男 福島県郡山市富久山町久保田字大原11番地 4 (72)発明者 上嶋 宏靖 福島県東白川郡塙町大字塙字代官町26番地 1 Fターム(参考) 2B022 BA04 BA07 BA22 BB02 BB03 BB05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分を含んだ生分解性セルローススポン
    ジ材(1)を乾燥させた後、プレス圧縮して縮形してな
    ることを特徴とする高吸水性縮形体。
  2. 【請求項2】 生分解性セルローススポンジ材(1)に
    炭素粉末およびセラミック粉末が含有していることを特
    徴とする請求項1記載の高吸水性縮形体。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は2記載の高吸水性縮形体
    (4、8)を薄板状のシート体に形成し、該シート体の
    片面又は両面に膨潤材(9)の付着層を形成してなるこ
    とを特徴とする高吸水板。
  4. 【請求項4】 膨潤材(9)の付着層の形成において、 シート体の表面に膨潤しない程度の湿気を噴霧した後、
    これに粉状又は顆粒状の膨潤材(9)を付着させたこと
    を特徴とする請求項3記載の高吸水板。
  5. 【請求項5】 請求項1、又は2記載の高吸水性縮形体
    (4、8)、及び(又は)請求項3、又は4記載の高吸
    水板(10)を用い、これらのうちの単一枚で、若しく
    は複数枚又はこれらの組み合わせを積層して内包体(1
    1a)を形成し、該内包体(11a)の1個又は複数個
    を透水性材からなる包袋(11b)に収納したことを特
    徴とする土嚢。
  6. 【請求項6】 内包体11aの形成において、 片面に膨潤材(9)の付着層を形成した高吸水板(1
    0)の2枚を、互いの付着層を対面させ、周辺部を接着
    して一体化させたことを特徴とする請求項5記載の土
    嚢。
  7. 【請求項7】 対面させて保持一体化させた2枚の高吸
    水板(14,15)の吸水による膨脹率を、異なる設定
    としたことを特徴とする請求項5、又は6記載の土嚢。
  8. 【請求項8】 請求項1、又は2記載の高吸水性縮形体
    (4、8)を、所定形のブロック(5)状に形成し、該
    ブロック(5)の1つの面に開口した凹部(6)を形成
    してなることを特徴とする種苗、苗木等の育成床ピー
    ス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005262072A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Teijin Techno Products Ltd 含水土壌の脱水用袋体、および含水土壌の封じ込め方法
CN115506386A (zh) * 2022-09-16 2022-12-23 福建省东升鸿工程建设有限公司 围堰结构及其施工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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