JP2002142429A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2002142429A
JP2002142429A JP2000335531A JP2000335531A JP2002142429A JP 2002142429 A JP2002142429 A JP 2002142429A JP 2000335531 A JP2000335531 A JP 2000335531A JP 2000335531 A JP2000335531 A JP 2000335531A JP 2002142429 A JP2002142429 A JP 2002142429A
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JP
Japan
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magnetic pole
coil
magnet
peripheral surface
slit
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JP2000335531A
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Toyonari Sasaki
豊成 佐々木
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンパクトでしかも回転力の高いモータを提供
する。 【構成】円筒形状に形成されるとともに少なくとも外周
面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁されたマグ
ネットを備え、マグネットの軸方向に第1のコイルと第2
のコイルを配置し、第1のコイルにより励磁される第1の
外側磁極部と第1の内側磁極部がマグネットの外周面お
よび内周面に対向させるとともに、第2のコイルにより
励磁される第2の外側磁極部と第2の内側磁極部がロータ
の外周面および内周面に対向するように構成されるモー
タにおいて、第1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨ
ーク部分に、スリットを設け、第2の内側磁極と第2の外
側磁極をつなぐヨーク部分に、スリットを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超小型に構成した円柱
形状のモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来例の小型円筒形のステップモータと
しては、図11に示すものがある。ボビン101にステータ
コイル105が同心状に巻回され、ボビン101は2個のステ
ータヨーク106で軸方向から扶持固定されており、かつ
ステータヨーク106にはボビン101の内径面円周方向にス
テータ歯106aと106bが交互に配置され、ケース103に
は、ステータ歯106aまたは106bと一体のステータヨーク
106が固定されてステータ102が構成されている。
【0003】2組のケース103の一方にはフランジ115と軸受1
08が固定され、他方のケース103には他の軸受108が固定
されている。ロータ109はロータ軸110に固定されたロー
タ磁石111から成り、ロータ磁石111はステータ102のス
テータヨーク106aと放射状の空隙部を形成している。そ
して、ロータ軸110は2個の軸受108の間に回転可能に支
持されている。このように小型に構成されたステップモ
ータによってカメラのレンズを駆動するようにしたもの
が特開平3−180820号公報で公知のものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の小型のステップモータはロータの外側にケース10
3、ボビン101、ステータコイル105、ステータヨーク106
等が同心状に配置されているためにモータの外形寸法が
大きくなってしまう欠点があった。また、ステータコイ
ル105への通電により発生する磁束は図12に示すように
主としてステータ歯106aの端面106alとステータ歯106b
の端面106b1とを通過するためロータ磁石111に効果的に
作用しないので、モータの出力は高くならない欠点があ
る。
【0005】そこで、本発明の目的は、コンパクトでしかも
回転力の高いモータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】円筒形状に形成されると
ともに少なくとも外周面が周方向に分割して異なる極に
交互に着磁されたマグネットを備え、該マグネットの軸
方向に第1のコイルと第2のコイルを配置し、前記第1の
コイルにより励磁される第1の外側磁極部と第1の内側磁
極部を前記マグネットの外周面および内周面に対向させ
るとともに、前記第2のコイルにより励磁される第2の外
側磁極部と第2の内側磁極部を前記ロータの外周面およ
び内周面に対向させるように構成されるモータにおい
て、第1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨーク部分
に、スリットを設け、第2の内側磁極と第2の外側磁極を
つなぐヨーク部分に、スリットを設けることを特徴とす
るモータを採用するものである。
【0007】本構成によって、ロータ回転時にヨークに発生
する渦電流が抑制されるので、発熱が少なく、効率がよ
い、また高速回転域におけるトルク特性のよいモータを
提供できるようになる。
【0008】本発明はまた、上記構成のモータにおいて、第
1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨーク部分のスリ
ットは磁路に平行に設けられており、第2の内側磁極と
第2の外側磁極をつなぐヨーク部分のスリットは磁路に
平行に設けられていることを特徴とするモータを採用す
るものである。
【0009】本構成によって、渦電流を効率よく抑制できる
ことから、更に発熱が少なく、効率がよい、また高速回
転域におけるトルク特性のよいモータを提供できるよう
になる。
【0010】本発明はまた、上記構成のモータにおいて、第
1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの
内周面と対向する部分及びそれより内側磁極側に回転軸
の方向のスリットを設け、第2の内側磁極と第2の外側磁
極をつなぐヨークのコイルの内周面と対向する部分及び
それより内側磁極側に回転軸の方向のスリットを設けた
ことを特徴とするモータを採用するものである。
【0011】本構成によって、容易にスリットを設けること
ができる。
【0012】本発明はまた、上記構成のモータにおいて、第
1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの
側面と対向する部分に回転軸に対して径方向のスリット
を設け、第2の内側磁極と第2の外側磁極をつなぐヨーク
のコイルの側面と対向する部分に回転軸に対して径方向
のスリットを設けたことを特徴とするモータを採用する
ものである。
【0013】本構成によって、容易にスリットを設けること
ができる。
【0014】円筒形状に形成されるとともに円周方向にn分
割されて着磁される第1の着磁層と軸と平行に隣合う円
周方向にn分割されて着磁される第2の着磁層とからなる
マグネットを備え、該マグネットの軸方向に第1のコイ
ルと第2のコイルを配置し、前記第1のコイルにより励磁
される第1の外側磁極および第1の内側磁極を前記マグネ
ットの第1の着磁層側の一端である外周面および内周面
に対向させるとともに、前記第2のコイルより励磁され
る第2の外側磁極および第2の内側磁極を前記マグネット
の第2の着磁層の一端である外周面および内周面に対向
させる構成のモータにおいて、第1の内側磁極と第1の外
側磁極をつなぐヨーク部分に、スリットを設け、第2の
内側磁極と第2の外側磁極をつなぐヨーク部分に、スリ
ットを設けることを特徴とするモータを採用するもので
ある。
【0015】本構成によって、ロータ回転によってヨークに
発生する渦電流が抑制されるので、発熱が少なく、効率
がよい、また高速回転域におけるトルク特性のよいモー
タを提供できるようになる。
【0016】本発明はまた、上記構成のモータにおいて、第
1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨーク部分のスリ
ットは磁路に平行に設けられており、第2の内側磁極と
第2の外側磁極をつなぐヨーク部分のスリットは磁路に
平行に設けられていることを特徴とするモータを採用す
るものである。
【0017】本構成によって、渦電流を効率よく抑制できる
ことから、更に発熱が少なく、効率がよい、また高速回
転域におけるトルク特性のよいモータを提供できるよう
になる。
【0018】本発明はまた、上記構成のモータにおいて、第
1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの
内周面と対向する部分及びそれより内側磁極側に回転軸
の方向のスリットを設け、第2の内側磁極と第2の外側磁
極をつなぐヨークのコイルの内周面と対向する部分及び
それより内側磁極側に回転軸の方向のスリットを設けた
ことを特徴とするモータを採用するものである。
【0019】本構成によって、容易にスリットを設けること
ができる。
【0020】本発明はまた、上記構成のモータにおいて、第
1の内側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの
側面と対向する部分に回転軸に対して径方向のスリット
を設け、第2の内側磁極と第2の外側磁極をつなぐヨーク
のコイルの側面と対向する部分に回転軸に対して径方向
のスリットを設けたことを特徴とするモータを採用する
ものである。
【0021】本構成によって、容易にスリットを設けること
ができる。
【0022】
【実施例】(実施例1)図1〜5は、本発明の実施例1のス
テップモータを示す図であり、そのうち、図1はステッ
プモータの分解斜視図であり、図2はステップモータの
組み立て後の断面図であり、図3は、図2のA−A線での断
面およびB−B線での断面図である。図4は、図1における
符号19Nの部分の回転軸に垂直な面での断面図、図5は、
図1における符号19の部材の拡大図である。
【0023】図1〜図5において、1はロータを構成する円筒
形状のマグネットであり、このロータであるマグネット
1は、その外周表面を円周方向にn分割して(本実施例で
は10分割して)S極、N極が交互に着磁された着磁部1a、
1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1jとすると、この着
磁部1a、1c、1e、1g、1iがS極に着磁され、着磁部1b、1
d、1f、1h、1jがN極に着磁されている。また、マグネッ
ト1は射出成形により形成されるプラスチックマグネッ
ト材料により構成されている。これにより円筒形状の半
径方向に関しての厚さは非常に薄く構成することができ
る。
【0024】マグネット1は軸方向中央部に内径が小なる嵌
合部1wを備えている。7はロータ軸となる出力軸であ
り、この出力軸7はロータであるマグネット1の嵌合部1w
に圧入によって固着されている。マグネット1は射出成
形により成形されるプラスチックマグネットからなるた
め圧入による組み立てでも割れが発生することはなく、
また軸方向中央部に内径が小なる嵌合部1wを備えるとい
う複雑な形状でも製造が容易となる。また、出力軸7と
マグネット1は圧入で組み立ておよび固着されるので、
組み立てが容易で安価で製造可能となる。これらの出力
軸7とマグネット1とでロータを構成している。
【0025】2および3は円筒形状のコイルであり、コイル2
および3は前記マグネットと同心であり(同一軸線上に
あり)かつ軸方向に挟む位置に配置され、コイル2およ
び3はその外径が前記マグネット1の外径とほほ同じ寸法
である。
【0026】18および19は軟磁性材料からなる第1のステ一
タおよび第2のステータであり、第2のステータは第1の
ステータに対し、180/n度、即ち、180だけ位相を進め
て配置され、これらの第1のステータおよび第2のステー
タは外筒および内筒及び側板からなっている。
【0027】第1のステ一タ18の外筒18Gはその先端が第1の
外側磁極18a、18b、18c、18d、18eを形成している。21
は第1の補助ステータ(補助ヨーク)で内径部21fが第1
のステータ18の内筒18Nに嵌合して固着されかつ外径部
には前記第1のステータの外側磁極18a、18b、18c、18
d、18eに対向した位相に第1の内側磁極となる21a、21
b、21c、21d、21e部が形成されている。第1の内側磁極2
1a、21b、21c、21d、21e部はそれぞれがマグネット1の
着磁に関して同位相になるように360/(n/2)度、即
ち、72度ずれて形成されており、また、第1のステータ1
8の第1の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eはそれぞれ
がマグネット1の着磁に関して同位相になるように360/
(n/2)度、即ち、72度ずれて形成されている。外筒18
Gと内筒18Nは側板18Tによって繋がっている。
【0028】第2のステータ19の外筒19Gはその先端部が第2
の外側磁極19a、19b、19c、19d、19eを形成している。2
2は第2の補助ステータ(補助ヨーク)で内径部22fが第2
のステータ19の内筒19Nに嵌合して固着されかつ外径部
には前記第2のステータの外側磁極19a、19b、19c、19
d、19eに対向した位相に第2の内側磁極となる22a、22
b、22c、22d、22e部が形成されている。第2の内側磁極2
2a、22b、22c、22d、22e部はそれぞれがマグネット1の
着磁に関して同位相になるように360/(n/2)度、即
ち、72度ずれて形成されており、また、第2のステ一タ1
9の第2の外側磁極19a、19b、19c、19d、19eはそれぞれ
がマグネット1の着磁に関して同位相になるように360/
(n/2)度、即ち、72度ずれて形成されている。外筒19
Gと内筒19Nは側板19Tによって繋がっている。
【0029】第1のステータ18の外側磁極18a、18b、18c、18
d、18eおよび第2のステータ19の外側磁極19a、19b、19
c、19d、19eは切り欠き溝と軸に平行方向に延出する歯
により構成されている。この構成によりモータの直径を
最小限にしつつ磁極の形成が可能となる。つまり、もし
外側磁極を半径方向に延びる凹凸で形成するとその分モ
ータの直径は大きくなってしまうのであるが、本実施例
では切り欠き溝と軸に平行方向に延出する歯により外側
磁極を構成しているのでモータの直径を最小限に抑える
ことができる。
【0030】第1のステータ18の外側磁極18a、18b、18c、18
d、18eおよび第1の内側磁極となる第1の補助ステータ21
の外径部21a、21b、21c、21d、21eはマグネット1の一端
側の外周面および内周面に対向してマグネットの一端側
を挟み込むように設けられる。また第1のステータ18の
穴18fには出力紬7の一端部が回転可能に嵌合している。
【0031】第2のステータ19の外側磁極19a、19b、19c、19
d、19eおよび第1の内側磁極となる第1の補助ステータ22
の外径部22a、22b、22c、22d、22eはマグネット1の他端
側の外周面および内周面に対向してマグネットの他端側
を挟み込むように設けられる。また第2のステータ19の
穴19fには出力軸7の他端部が回転可能に嵌合している。
【0032】第1のステータ18の外筒および内筒の間にコイ
ル2が設けられ、このコイル2に通電されることにより第
1のステータ18および第1の補助ヨーク21とが励磁され
る。
【0033】第2のステータ19の外筒および内筒の間にコイ
ル3が設けられ、このコイル3に通電されることにより第
2のステータ19および第2の補助ヨーク22とが励磁され
る。
【0034】したがって、コイルにより発生する磁束は外側
磁極18a、18b、18c、18d、18eおよび内側磁極21a、21
b、21c、21d、21eとの間のロータであるマグネット1を
横切るので効果的にロータであるマグネットに作用し、
コイル3により発生する磁束は外側磁極19a、19b、19c、
19d、19eおよび内側磁極22a、22b、22c、22d、22eとの
間のロータであるマグネットを横切るので効果的にロー
タであるマグネットに作用しモータの出力を高める。
【0035】20は、非磁性材料からなる円筒形状部材として
の連結リングである。この連結リング20の内側の一端側
には溝20a、20b、20c、20d、20eが設けられ、他端側に
は、溝20a、20b、20c、20d、20eに対して位相を180/n
度、即ち18度ずらした溝20f、20g、20h、20i、20jが設
けられ、溝20a、20b、20c、20d、20eに第1のステータ18
の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eを嵌合し、溝20f、
20g、20h、20i、20jに第2のステータ19の外側磁極19a、
19b、19c、19d、19eを嵌合し、これらの部材間を接着剤
により固定する。これら第1のステータ18と第2のステー
タ19は連結リング20の内面例の突出部20k、20nによりあ
る距離だけ間隔を隔てて固定されている。
【0036】即ち、第1のステータ18の外側磁極18a、18b、1
8c、18d、18eの先端と第2ステータの外側磁極19a、19
b、19c、19d、19eの先端とが向き合うように配置されて
いる。連結リングを非磁性材料で構成したことにより、
第1のステータ18と第2のステータ19とを磁気回路上分断
でき、互いの影響が及ばないようになることで、モータ
の性能が安定する。
【0037】図2はステップモータの断面図であり、図3
(a)、(b)、(c)、(d)は図2のA−A線での断面図
を示し、図3(e)、(f)、(g)、(h)は図2のB−B線
での断面図を示している。図3(a)と(e)とが同時点
での断面図であり、図3(b)と(f)とが同時点での断
面図であり、図3(c)と(g)とが同時点での断面図で
あり、図3(d)と(h)とが同時点での断面図である。
なお図3の断面図はすべて、図2における矢印Eの方向か
らみたものである。
【0038】次に、本ステップモータの動作を詳しく説明す
る。図3(a)と(e)の状態からコイル2および3に通電
し、第1のステータ18の外側磁極18a、18b、18c、18d、1
8eをS極とし、第1の補助ヨーク21からなる第1の内側磁
極21a、21b、21c、21d、21eをN極とし、第2のステータ1
9の外側磁極19a、19b、19c、19d、19eをN極とし、第2の
補助ヨーク22からなる第2の内側磁極22a、22b、22c、22
d、22eをS極に励磁すると、ロータであるマグネット1は
反時計方向に18度回転し、図3(b)と(f)に示す状態
になる。
【0039】次に、コイル3への通電を反転させ、第1のステ
ータ18の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eをS極にし、
第1の補助ヨーク21からなる第1の内側磁極21a、21b、21
c、21d、21eをN極とし、第2のステ一タ19の外側磁極19
a、19b、19c、19d、19eをS極とし、第2の補助ヨーク22
からなる第2の内側磁極22a、22b、22c、22d、22eをN極
に励磁すると、ロータであるマグネット1はさらに反時
計方向に18度回転し、図3(c)と(g)に示す状態にな
る。
【0040】次に、コイル2への通電を反転させ、第1のステ
ータ18の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eをN極にし、
第1の補助ヨーク21からなる第1の内側磁極21a、21b、21
c、21d、21eをS極とし、第2のステータ19の外側磁極19
a、19b、19c、19d、19eをS極とし、第2の補助ヨーク22
からなる第2の内側磁極22a、22b、22c、22d、22eをN極
に励磁すると、ロータであるマグネット1はさらに反時
計方向に18度回転し、図3(d)と(h)に示す状態にな
る。
【0041】以後、このようにコイル2およびコイル3への通
電方向を順次切り換えていくことにより、ロータである
々グネット1は通電位相に応じた位置へと回転していく
ものである。
【0042】ここで、このような構成のステップモータがモ
ータを超小型化する上で最適な構成であることについて
述べる。ステップモータの基本構成について述べると、
(1)マグネットを中空の円筒形状に形成しているこ
と、(2)マグネットの外周面を周方向にn分割して異
なる極に交互に着磁していること(ただし、マグネット
の周方向にマグネットの軸方向全体にわたってn分割し
ている)、(3)マグネットの軸方向に第1のコイルとマ
グネットと第2のコイルを順に配置していること、(4)
第1、第2のコイルにより励磁される第1、第2のステータ
の外側磁極および内側磁極をマグネットの外周面および
内周面に対向させていること、(5)外側磁極を切り欠
き穴と軸に平行方向に延出する歯により構成しているこ
とである。
【0043】このステップモータの径はマグネットの径にス
テータの磁極を対向させるだけの大きさがあればよく、
またステップモータの長さはマグネットの長さに第1の
コイルと第2のコイルの長さを加えただけの長さがあれ
ばよいことになる。このため、ステップモータの大ささ
は、マグネットおよびコイルの径と長さによって決まる
もので、マグネットとコイルの径と長さをそれぞれ非常
に小さくすればステップモータを超小型にすることがで
きるものである。
【0044】このとき、マグネットおよびコイルの径と長さ
をそれぞれ非常に小さくすると、ステップモータとして
の精度を維持することが難しくなるが、これはマグネッ
トを中空に円筒形状に形成し、この中空の円筒形状に形
成されたマグネットの外周面および内周面に第1、第2の
ステータの外側磁極および内側磁極を対向させる単純な
構造により、ステップモータの精度の間邁を解決してい
る。このとき、マグネットの外周面だけでなく、マグネ
ットの内周面も円周方向に分割して着磁すれば、モータ
の出力をさらに高めることができる。
【0045】以上の構成のモータに対して、発明者は、図1
に示すように第1のステータ18の内筒18Nにスリット18s
を設け、第2のステータ19の内筒19Nにスリット19sを設
けることにより、ロータ回転時に各内筒に発生する渦電
流を抑制することができ、モータの特性を向上できるこ
とを見出したものである。このことを図4、図5を用いて
以下に説明する。なお、以下では第2のステータ19につ
いてのみ説明するが、第1のステータ18についても同様
である。
【0046】図4は上述のスリットを設けない場合の第2のス
テータの内筒19Nの回転軸7に垂直な断面図で、ロータ回
転時に内部を流れる渦電流を矢印で示したものである。
マグネット1及び第2のコイル3が発生する磁束は、第2の
外側磁極19a、19b、19c、19d、19eから第2の外筒19G、
第2のステータの側板19Tを順次通って第2の内筒19N、第
2の補助ヨーク22を経た後、マグネット1を横切って第2
の外側磁極に帰る磁路を通る。そしてその磁束の向きは
ロータの回転とともに時々刻々反転する。特に第2の内
筒19Nにおいては、磁路の断面積が小さいことから大き
な磁束密度の磁束が筒の軸方向に沿って(図4では紙面
に垂直な方向に)流れる。その結果渦電流が、図4の矢
印に示す内筒の周に沿った方向に、図4の紙面に対して
時計周り、反時計周りとその向さを時々刻々反転させな
がら流れる。
【0047】そこで発明者は本渦電流を抑制するために、図
5に示すように第2の内筒19Nに、回転軸方向のスリット1
9sを設けた。本スリットの幅は内筒の周方向に流れる渦
電流の流路を絶てばよいことから、極めて狭いもので十
分である。
【0048】その結果、内筒を流れる渦電流の発生がなくな
り、モータによる昇温が激減した。またその分だけ効率
が良くなった。更に高速回転時におけるトルク特性が向
上した。
【0049】なお発明者の検討によれば、図5では内筒を完
全に切り欠いたスリットとしたが、完全に切り欠くこと
はぜず、一部の厚みを薄くしただけのスリットでも効果
があることが確認されている。一般に渦電流は磁路に対
して垂直な方向に流れることからスリットは磁路に対し
て平行につけるのが効率がよい。またスリットを設ける
範囲は、内筒全域であることが望ましいが、一部だけで
も十分効果はあることが確認されている。製造の容易性
からいえば本ステータをメタルインジェクションで作成
する場合は型からのヌキをよくするために、図5にある
ように内側磁極寄り(内筒の中心から先端にかけて)に
スリットを設けるのがよい。
【0050】また発明者の検討によれば、本スリットを図5
のように内側磁極寄りにつけることで、第2の補助磁極2
2を取り付ける際に内筒端部がスリットにより撓むこと
から、その作業がやり易くなることがわかった。
【0051】(実施例2)実施例1では、第1のステータの内
筒と第2のステータの内筒にスリットをつけることでス
テータ内部に流れる渦電流を抑制した。しかし渦電流は
ステータの側板にも流れており、側板にもスリットを設
けることで渦電流を抑止することができる。本実施例で
は側板にスリットを設けて渦電流を減らす方法を図6、
図7を用いて説明する。なお本実施例のモータの基本構
成は実施例1と同じであることからその構成、動作説明
等は省略する。また、以下では第2のステータ19につい
てのみ説明するが、第1のステータ18についても同様で
ある。
【0052】図6はスリットを設けない場合の第2のステータ
の側板19Tの回転軸7に垂直な断面図で、ロータ回転時に
内部を流れる渦電流を矢印で示したものである。磁束は
本側板を放射方向(径方向)にその向きを時々刻々反転
しながら流れる。その結果渦電流は、図6の矢印で示す
側板の周に沿った方向に、図6の紙面に対して時計周
り、反時計周りとその向きを時々刻々反転させながら流
れる。
【0053】そこで発明者は本渦電流を抑制するために、図
7に示すように第2の側板19Tに、径方向のスリット19tを
設けた。本スリットの幅は内筒の周方向に流れる渦電流
の流路を絶てばよいことから、極めて狭いもので十分で
ある。
【0054】その結果、内筒を流れる渦電流の発生がなくな
り、モータによる器内の昇温が減った。またその分だけ
効率が良くなった。更に高速回転時におけるトルク特性
が向上した。
【0055】なお発明者の検討によれば、本スリットは必ず
しも側板を完全に切り欠いたものとする必要はなく、一
部の厚みを薄くしただけのスリットでも効果があること
が確認されている。
【0056】(実施例3)実施例1、実施例2では、マグネッ
ト1の外周面を周方向に軸線方向全体にわたってn分割
し、第1のステータ18の外側磁極と第1の補助ヨーク21か
らなる第1の内側磁極を第2のステータ19の外側磁極と第
2の補助ヨーク22からなる第2の内側磁極に対して180/n
度ずらして配置しているが、これに対して、実施例3で
は、第1のステータ18の外側磁極、第1の補助ヨーク21か
らなる第1の内側磁極、第2のステータ19の外側磁極並び
に第2の補助ヨーク22からなる第2の内側磁極の相対回転
位置(相対的な円周方向位置)をまったく同じにすると
ともに、第1のステータの外側磁極と内側磁極に挟まれ
るマグネット1の着磁部の着磁位相と第2のステータの外
側磁極と内側磁極に挟まれるマグネット1の着磁部の着
磁位相とを180/n度ずらして構成したものである。
【0057】図8〜図10は、本発明の実施例3のステップモー
タを示す図であり、そのうち、図8はステップモータの
分解斜視図であり、図9はステップモータの組み立て後
の軸方向の断面図であり、図10は図9のA−A線での断面
図およびB−B線での断面図である。
【0058】図8〜図10において、1はロータを構成する円筒
形状のマグネットであり、このロータであるマグネット
1は、第1の着磁層と第2の着磁層を備えている。第1の着
磁層はマグネット1の外周表面を軸線方向の中央部から
一端部にわたって円周方向にn分割して(本実施例では1
0分割して)S極、N極が交互に着磁された着磁部1a、1
b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1jからなり、この着
磁部1a、1c、1e、1g、1iがS極に着磁され、着磁部1b、1
d、1f、1h、1jがN極に着磁されている。
【0059】第2の着磁層はマグネット1の外周表面を軸線方
向の中央部から他端部にわたって円周方向にn分割して
(本実施例では10分割して)、S極、N極が交互に着磁さ
れた着磁部1k、1l、1m、1n、1p、1q、1r、1s、1t、1u
からなり、この着磁部1k、1m、1p、1r、1tがS極に着磁
され、着磁部11、1n、1q、1s、1uがN極に着磁されてい
る。
【0060】また、マグネット1は射出成形により形成され
るプラスチックマグネット材料により構成されている。
これにより円筒形状の半径方向に関しての厚さは非常に
薄く構成することができる。
【0061】マグネット1は軸方向中央部に内径が小なる嵌
合部1wを備えている。7はロータ軸となる出力軸であ
り、この出力軸7はロータであるマグネット1の嵌合部1w
に圧入によって固着されている。マグネット1は射出成
形により成形されるプラスチックマグネットからなるた
め圧入による組み立てでも割れが発生することはなく、
また軸方向中央部に内径が小なる嵌合部1wを備えるとい
う複雑な形状でも製造が容易となる。また、出力軸7と
マグネット1は圧入で組み立ておよび固着されるので、
組み立てが容易で安価で製造可能となる。これらの出力
軸7とマグネット1とでロータを構成している。
【0062】2および3は円筒形状のコイルであり、コイル2
および3は前記マグネットと同心であり(同一軸線上に
あり)かつ軸方向に挟む位置に配置され、コイル2およ
び3はその外径が前記マグネット1の外径とほほ同じ寸法
である。
【0063】18および19は軟磁性材料からなる第1のステー
タおよび第2のステータであり、第1のステータおよび第
2のステータの位相は同位相で全く向かい合うように配
置され、これらの第1のステータおよび第2ステータは外
筒および内筒からなっている。
【0064】第1のステータ18の外筒18Gはその先端が第1の
外側磁極18a、18b、18c、18d、18eを形成している。21
は第1の補助ステータで内径部21fが第1のステータ18の
内筒18Nに嵌合して固着されかつ外径部には前記第1のス
テータの外側磁極18a、18b、18c、18d、18eに対向した
位相に第1の内側磁極となる21a、21b、21c、21d、21e部
が形成されている。第1の内側磁極21a、21b、21c、21
d、21e部はそれぞれがマグネット1の着磁に関して同位
相になるように360/(n/2)度、即ち、72度ずれて形
成されており、また、第1のステータ18の第1の外側磁極
18a、18b、18c、18d、18eはそれぞれがマグネット1の着
磁に関して同位相になるように360/(n/2)度、即
ち、72度ずれて形成されている。外筒18Gと内筒18Nは側
板18Tによって繋がっている。
【0065】第1の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eと第1
の内側磁極21a、21b、21c、21d、21eはマグネット1の第
1の着磁層に対してそれぞれ外周面と内周面に対向して
配置され、第1の外側磁極と第1の内側磁極でマグネット
1の第1の着磁層を隙間を持って挟み込む構成となってい
る。
【0066】第2のステータ19の外筒19Gはその先端部が第2
の外側磁極19a、19b、19c、19d、19eを形成している。2
2は第2の補助ステータで内径部22fが第2のステータ19の
内筒19Nに嵌合して固着されかつ外径部には前記第2のス
テータの外側磁極19a、19b、19c、19d、19eに対向した
位相に第2の内側磁極となる22a、22b、22c、22d、22e部
が形成されている。第2の内側磁極22a、22b、22c、22
d、22e部はそれぞれがマグネット1の着磁に関して同位
相になるように360/(n/2)度、即ち、72度ずれて形
成されており、また、第2のステータ19の第2の外側磁極
19a、19b、19c、19d、19eはそれぞれがマグネット1の着
磁に関して同位相になるように360/(n/2)度、即
ち、72度ずれて形成されている。外筒19Gと内筒19Nは側
板19Tによって繋がっている。
【0067】第2の外側磁極19a、19b、19c、19d、19eと第2
の内側磁極22a、22b、22c、22d、22eはマグネット1の第
2の着磁層に対してそれぞれ外周面と内周面に対向して
配置され、第2の外側磁極と第2の内側磁極でマグネット
1の第2の着磁層を隙間を持って挟み込む構成となってい
る。
【0068】第1のステータ18の外側磁極18a、18b、18c、18
d、18eおよび第2のステータ19の外側磁極19a、19b、19
c、19d、19eは切り欠き溝と軸に平行方向に延出する歯
により構成されている。この構成によりモータの直径を
最小限にしつつ磁極の形成が可能となる。つまり、もし
外側磁極を半径方向に延びる凹凸で形成するとその分モ
ータの直径は大きくなってしまうのであるが、本実施例
では切り欠き溝と軸に平行方向に延出する歯により外側
磁極を構成しているのでモータの直径を最小限に抑える
ことができる。
【0069】第1のステータ18の外側磁極18a、18b、18c、18
d、18eおよび第1の内側磁極となる第1の補助ステータ21
の外径部21a、21b、21c、21d、21eはマグネット1の一端
側、即ち、第1の着磁層の外周面および内周面に対向し
てマグネットの一端側を挟み込むように設けられる。ま
た第1のステ一タ18の穴18fには出力軸7の一端部が回転
可能に嵌合している。
【0070】第2のステータ19の外側磁極19a、19b、19c、19
d、19eおよび第1の内側磁極となる第1の補助ステータ22
の外径部22a、22b、22c、22d、22eはマグネット1の他端
側、即ち第2の着磁層の外周面および内周面に対向して
マグネットの他端側を挟み込むように設けられる。また
第2のステータ19の穴19fには出力軸7の他端部が回転可
能に嵌合している。
【0071】第1のステータ18の外筒および内筒の間にコイ
ル2が設けられ、このコイル2には通電されることにより
第1のステータ18および第1の補助ヨーク21とが励磁され
る。
【0072】第2のステータ19の外筒および内筒の間にコイ
ル3が設けられ、このコイル3には通電されることにより
第2のステータ19および第2の補助ヨーク22とが励磁され
る。
【0073】したがって、コイルにより発生する磁束は外側
磁極18a、18b、18c、18d、18eおよび内側磁極21a、21
b、21c、21d、21eとの間のロータであるマグネット1を
横切るので効果的にロータであるマグネットに作用し、
コイル3により発生する磁束は外側磁極19a、19b、19c、
19a、19eおよび内側磁極22a、22b、22c、22d、22eとの
間のロータであるマグネットを横切るので効果的にロー
タであるマグネットに作用しモータの出力を高める。
【0074】20は、非磁性材料からなる円筒形状部材として
の連結リングである。この連結リング20の内側の一端側
には溝20a、20b、20c、20d、20eが設けられ、他端側に
は、溝20a、20b、20c、20d、20eに対して同位相の溝20
f、20g、20h、20i、20jが設けられ、溝20a、20b、20c、
20d、20eに第1のステータ18の外側磁極18a、18b、18c、
18d、18eを嵌合し、溝20f、20g、20h、20i、20jに第2の
ステータ19の外側磁極19a、19b、19c、19d、19eを嵌合
し、これらの部材間を接着剤により固定する。これら第
1のステータ18と第2のステータ19は連結リング20の内面
側の突出部20k、20nによりある距離だけ間隔を隔てて固
定されている。
【0075】即ち、第1のステータ18の外側磁極18a、18b、1
8c、18d、18eの先端と第2ステータの外側磁極19a、19
b、19c、19d、19eの先端とが向き合うように配置されて
いる。連結リングは非磁性材料により構成したことによ
り、第1のステータ18と第2のステータ19とを磁気回路上
分断でき、互いの影響が及ばないようにでき、モータの
性能が安定する。
【0076】図9はステップモータの断面図であり、図10
(a)、(b)、(c)、(d)は図9のA−A線での断面図
を示し、図10(e)、(f)、(g)、(h)は図9のB−B
線での断面図を示している。図10(a)と(e)とが同時
点での断面図であり、図10(b)と(f)とが同時点での
断面図であり、図10(c)と(g)とが同時点での断面図
であり、図10(d)と(h)とが同時点での断面図であ
る。
【0077】次に、ステップモータの動作を説明する。図10
(a)と(e)の状態からコイル2および3に通電し、第1
のステータ18の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eをS極
とし、第1の補助ヨーク21からなる第1の内側磁極21a、2
1b、21c、21d、21eをN極とし、第2のステータ19の外側
磁極19a、19b、19c、19d、19eをN極とし、第2の補助ヨ
ーク22からなる第2の内側磁極22a、22b、22c、22d、22e
をS極に励磁すると、ロータであるマグネット1は反時計
方向に18度回転し、図10(b)と(f)に示す状態にな
る。
【0078】次に、コイル3への通電を反転させ、第1のステ
ータ18の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eをS極にし、
第1の補助ヨーク21からなる第1の内側磁極21a、21b、21
c、21d、21eをN極とし、第2のステータ19の外側磁極19
a、19b、19c、19d、19eをS極とし、第2の補助ヨーク22
からなる第2の内側磁極22a、22b、22c、22d、22eをN極
に励磁すると、ロータであるマグネット1はさらに反時
計方向に18度回転し、図10(c)と(g)に示す状態にな
る。
【0079】次に、コイル2への通電を反転させ、第1のステ
ータ18の外側磁極18a、18b、18c、18d、18eをN極にし、
第1の補助ヨーク21からなる第1の内側磁極21a、21b、21
c、21d、21eをS極とし、第2のステータ19の外側磁極19
a、19b、19c、19d、19eをS極とし、第2の補助ヨーク22
からなる第2の内側磁極22a、22b、22c、22d、22eをN極
に励磁すると、ロータであるマグネット1はさらに反時
計方向に18度回転し、図10(d)と(h)に示す状態にな
る。
【0080】以後、このようにコイル2およびコイル3への通
電方向を順次切り携えていくことにより、ロータである
マグネット1は通電位相に応じた位置へと回転していく
ものである。
【0081】ここで、このような構成のステップモータがモ
ータを超小型化する上で最適な構成であることについて
述べる。ステップモータの基本構成について述べると、
(1)マグネットを中空の円筒形状に形成しているこ
と、(2)マグネットの外周面を周方向にn分割して異な
る極に交互に着磁していること(ただし、第1の着磁層
をマグネットの軸方向でマグネットの中央部と一端部と
の間に設け、第2の着磁層をマグネットの軸方向でマグ
ネットの中央部と他端部との間に設け、第1の着磁層と
第2の着磁層の着磁の位相を180/n度ずらしている)、
(3)マグネットの軸方向に第1のコイルとマグネットと
第2のコイルを順に配置していること、(4)第1、第2の
コイルにより励磁される第1、第2のステータの外側磁極
および内側磁極をマグネットの外周面および内周面に対
向させていること、(5)外側磁極を切り欠き穴と軸に
平行方向に延出する歯により構成していることである。
【0082】このステップモータの径はマグネットの径にス
テータの磁極を対向させるだけの大きさがあればよく、
またステップモータの長さはマグネットの長さに第1の
コイルと第2のコイルの長さを加えただけの長さがあれ
ばよいことになる。このため、ステップモータの大きさ
は、マグネットおよびコイルの径と長さによって決まる
もので、マグネットとコイルの径と長さをそれぞれ非常
に小さくすればステップモータを超小型にすることがで
きるものである。
【0083】このとき、マグネットおよびコイルの径と長さ
をそれぞれ非常に小さくすると、ステップモータとして
の精度を維持することが難しくなるが、これはマグネッ
トを中空に円筒形状に形成し、この中空の円筒形状に形
成されたマグネットの外周面および内周面に第1、第2の
ステータの外側磁極および内側磁極を対向させる単純な
構造により、ステップモータの精度の問題を解決してい
る。このとき、マグネットの外周面だけでなく、マグネ
ットの内周面も円周方向に分割して着磁すれば、モータ
の出力をさらに高めることができる。
【0084】また、第1のステータ18と第2のステータ19を同
位相にしてあるので、例えば、外側磁極の間からコイル
端子を引き出す場合、端子の位置が揃うので、回路基板
(図示せず)にはんだ付けする際に容易となる効果もあ
る。
【0085】以上の構成のモータに対しても、発明者は、実
施例1と実施例2と同様に、第1のステータ18の内筒18Nと
第2のステ一タ19の内筒19Nにスリットを設けることによ
り、ロータ回転時にヨーク内に発生する渦電流を抑制す
ることができ、モータの特性を向上できることを見出し
た。すなわち図8に示す第1のステータの内筒18Nにスリ
ット18sを設け、及び第2のステータの内筒19Nにスリッ
ト19sを設ける。また第1のステータ18Tの側板18Tにスリ
ット18tを設け、第2のステータ19Tにスリット19tを設け
る。スリットの形状等は第1の実施例、第2の実施例と同
様である。
【0086】本スリットにより、内筒を流れる渦電流の発生
がなくなり、モータによる昇温が激減した。またその分
だけ効率が良くなった。更に高速回転時におけるトルク
特性が向上した。
【0087】なお本モータ性能の向上が、実施例1、実施例2
と同様な理由に起因することは言うまでもない。
【0088】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
ステータに磁路に対して平行なスリットを設けることに
より、コンパクトで回転力の大きな、しかも発熱量が小
さく効率のよい、更に高速回転域でもトルク特性のよい
モータが得られる。さらにステータの内筒にスリットを
設けることにより内側の補助磁極の取り付けが容易にな
った。
【図面の簡単な鋭明】
【図1】図1は本発明の実施例1に係るステップモータ
の分解斜視図である。
【図2】図2は図1に示すステップモータの組み立て完
成状態の断面図である。
【図3】図3は図1に示すステップモータのロータの回
転動作説明図である。
【図4】図4は図1に示すステップモータの内筒に流れ
る渦電流の説明図である。
【図5】図5は図1に示すステップモータのステータの
拡大図である。
【図6】図6は本発明の実施例2に係るステップモータの
側板に流れる渦電流の説明図である。
【図7】図7は本発明の実施例2に係るステップモータの
側板の説明図である。
【図8】図8は本発明の実施例3に係るステップモータの
分解斜視図である。
【図9】図9は図8に示すステップモータの組み立て完成
状態の断面図である。
【図10】図10は図8に示すステップモータのロータの
回転動作説明図である。
【図11】図11は従来のステップモータを示す断面図で
ある。
【図12】図12は図11に示す従来のステップモータの磁
束の説明図である。
【符号の鋭研】
1 マグネット 2 第1のコイル 3 第2のコイル 18 第1のステータ 18a、18b、18c、18d、18e 第1の外側磁極 18G 第1の外筒 18T 第1の側板 18N 第1の内筒 18s、18t スリット 19 第2のステータ 19a、19b、19c、19d、19e 第2の外側磁極 19G 第1の外筒 19T 第1の側板 19N 第1の内筒 19s、19t スリット 20 連結リング 21 第1の補助ヨーク 22第2の補助ヨーク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形状に形成されるとともに少なくと
    も外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁され
    たマグネットを備え、該マグネットの軸方向に第1のコ
    イルと第2のコイルを配置し、前記第1のコイルにより励
    磁される第1の外側磁極部と第1の内側磁極部を前記マグ
    ネットの外周面および内周面に対向させるとともに、前
    記第2のコイルにより励磁される第2の外側磁極部と第2
    の内側磁極部を前記ロータの外周面および内周面に対向
    させるように構成されるモータにおいて、第1の内側磁
    極と第1の外側磁極をつなぐヨーク部分に、スリットを
    設け、第2の内側磁極と第2の外側磁極をつなぐヨーク部
    分に、スリットを設けることを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモータにおいて、第1の内
    側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨーク部分のスリット
    は磁路に平行に設けられており、第2の内側磁極と第2の
    外側磁極をつなぐヨーク部分のスリットは磁路に平行に
    設けられていることを特徴とするモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のモータにおいて、第1の内
    側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの内周
    面と対向する部分及びそれより内側磁極側に回転軸の方
    向のスリットを設け、第2の内側磁極と第2の外側磁極を
    つなぐヨークのコイルの内周面と対向する部分及びそれ
    より内側磁極側に回転軸の方向のスリットを設けたこと
    を特徴とするモータ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のモータにおいて、第1の内
    側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの側面
    と対向する部分に回転軸に対して径方向のスリットを設
    け、第2の内側磁極と第2の外側磁極をつなぐヨークのコ
    イルの側面と対向する部分に回転軸に対して径方向のス
    リットを設けたことを特徴とするモータ。
  5. 【請求項5】 円筒形状に形成されるとともに円周方向
    にn分割されて着磁される第1の着磁層と軸と平行に隣合
    う円周方向にn分割されて着磁される第2の着磁層とから
    なるマグネットを備え、該マグネットの軸方向に第1の
    コイルと第2のコイルを配置し、前記第1のコイルにより
    助磁される第1の外側磁極および第1の内側磁極を前記マ
    グネットの第1の着磁層側の一端である外周面および内
    周面に対向させるとともに、前記第2のコイルより励磁
    される第2の外側磁極および第2の内側磁極を前記マグネ
    ットの第2の着磁層の一端である外周面および内周面に
    対向させる構成のモータにおいて、第1の内側磁極と第1
    の外側磁極をつなぐヨーク部分に、スリットを設け、第
    2の内側磁極と第2の外側磁極をつなぐヨーク部分に、ス
    リットを設けることを特徴とするモータ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のモータにおいて、第1の内
    側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨーク部分のスリット
    は磁路に平行に設けられており、第2の内側磁極と第2の
    外側磁極をつなぐヨーク部分のスリットは磁路に平行に
    設けられていることを特徴とするモータ。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のモータにおいて、第1の内
    側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの内周
    面と対向する部分及びそれより内側磁極側に回転軸の方
    向のスリットを設け、第2の内側磁極と第2の外側磁極を
    つなぐヨークのコイルの内周面と対向する部分及びそれ
    より内側磁極側に回転軸の方向のスリットを設けたこと
    を特徴とするモータ。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のモータにおいて、第1の内
    側磁極と第1の外側磁極をつなぐヨークのコイルの側面
    と対向する部分に回転軸に対して径方向のスリットを設
    け、第2の内側磁極と第2の外側磁極をつなぐヨークのコ
    イルの側面と対向する部分に回転軸に対して径方向のス
    リットを設けたことを特徴とするモータ。
  9. 【請求項9】 円筒形状に形成されるとともに少なくと
    も外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁され
    たマグネットを備え、該マグネットの軸方向に第1のコ
    イルと第2のコイルを配置し、前記第1のコイルにより励
    磁される第1の外側磁極部と第1の内側磁極部を前記マグ
    ネットの外周面および内周面に対向させるとともに、前
    記第2のコイルにより励磁される第2の外側磁極部と第2
    の内側磁極部を前記ロータの外周面および内周面に対向
    させるように構成されるモータにおいて、少なくとも1
    つの第1の内側磁極とそれに回転軸方向に続く内筒部分
    および少なくとも1つの第2の内側磁極とそれに回転軸
    方向に続く内筒部分に回転軸方向のスリットを設けたこ
    とを特徴とするモータ。
  10. 【請求項10】 円筒形状に形成されるとともに円周方
    向にn分割されて着磁される第1の着磁層と軸と平行に隣
    合う円周方向にn分割されて着磁される第2の着磁層とか
    らなるマグネットを備え、該マグネットの軸方向に第1
    のコイルと第2のコイルを配置し、前記第1のコイルによ
    り助磁される第1の外側磁極および第1の内側磁極を前記
    マグネットの第1の着磁層側の一端である外周面および
    内周面に対向させるとともに、前記第2のコイルより励
    磁される第2の外側磁極および第2の内側磁極を前記マグ
    ネットの第2の着磁層の一端である外周面および内周面
    に対向させる構成のモータにおいて、少なくとも1つの
    第1の内側磁極とそれに回転軸方向に続く内筒部分およ
    び少なくとも1つの第2の内側磁極とそれに回転軸方向
    に続く内筒部分に回転軸方向のスリットを設けたことを
    特徴とするモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005198495A (ja) * 2003-12-30 2005-07-21 Lg Electronics Inc 往復動式モータ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005198495A (ja) * 2003-12-30 2005-07-21 Lg Electronics Inc 往復動式モータ

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