JP2002142289A - 面駆動型電気音響変換器 - Google Patents
面駆動型電気音響変換器Info
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Abstract
ることを課題とする。 【解決手段】 振動板200は、ベースフィルム201
上に、接着層271を介して導電性金属の薄膜層273
を形成し、エッチングにて導電パターン203を形成す
ることにより得られ、接着層271を制振層とする。
Description
成されたフィルム状の振動板と、磁気回路とからなる面
駆動型電気音響変換器に関する。
図10を用いて説明する。上面が開放面とされた箱状の
ヨーク1の内部には、複数の棒状のマグネット3が略等
間隔に設けられている。これら複数のマグネット3の着
磁方向は、図に示すように隣同士が異なるように配置さ
れ、ヨーク1とマグネット3とで磁気回路が構成されて
いる。
6とフィルム6上に形成された導電パターン7とからな
る振動板5が設けられている。本従来例を説明する図1
0では、導電パターン7はフィルム6の一方の面に設け
ているが、フィルム6の両面に設けたものもある。
間に発生する磁束と直交する部分7aを有している。従
って、導電パターン7に電流を流すと、導電パターン7
において磁束と直交する部分7aに駆動力が発生し、電
流が交番電流である場合、振動板5が振動し、スピーカ
として機能する。
すると、導電パターン7に電流が発生し、マイクロホン
として機能する。
駆動型電気音響変換器においては、以下のような問題点
がある。
上に導電パターン7を形成するので、フィルム自体の制
振効果が小さく、有害なあばれが生じやすい。 (2)電気音響変換器として有効に機能するためには、
導電パターン7の磁束と直交する部分7aが長いほう
が、また本数が多いほうが好ましいが、反面、振動板5
の磁束と直交する方向(図においてA方向:磁気ギャッ
プ方向)の曲げ剛性と、磁気ギャップ方向と直交する方
向(図においてB方向)の曲げ剛性を比べると、磁気ギ
ャップ方向の曲げ剛性のほうが大きく、両者の方向の曲
げ剛性に大きな差が生じ、振動板5の振動に悪影響が生
じやすい。
を形成した場合、導電パターン7は面を透視した時同じ
位置に形成される。よって、前述したA方向とB方向と
での曲げ剛性の差がさらに顕著となる。
ので、振動板5自体で形状を保持できず、振動板5に張
力を与えながら、位置決め及び組み立てを行わなければ
ならず、作業性が悪い。
ので、その第1の課題は、振動板に有害なあばれが生じ
にくく、歪の少ない面駆動型電気音響変換器を提供する
ことにある。
性の差が少なく、歪の少ない面駆動型電気音響変換器を
提供することにある。第3の課題は、組み付け時の作業
性が向上する面駆動型電気音響変換器を提供することに
ある。
項1記載の発明は、導電パターンが形成されたフィルム
状の振動板と、磁気回路とからなる面駆動型電気音響変
換器であって、前記振動板上に制振層を設けたことを特
徴とする面駆動型電気音響変換器である。
板が振動した際に、有害なあばれが生じない。請求項2
記載の発明は、請求項1記載の前記振動板は、ベースフ
ィルム上に、接着層を介して導電性金属の薄膜層を形成
し、エッチングにて前記導電パターンを形成したもので
あり、前記接着層を制振層としたことを特徴とする面駆
動型電気音響変換器である。
より、別途制振層を形成する必要がなく、コストダウン
が図れる。請求項3記載の発明は、導電パターンが形成
されたフィルム状の振動板と、磁気回路とからなる面駆
動型電気音響変換器であって、前記導電パターンはコイ
ル状であり、前記導電パターンの駆動力発生部は、前記
フィルム状の振動板の面方向で、前記磁気回路の磁束の
方向と直交する方向に対してジグザグに形成されること
を特徴とする面駆動型電気音響変換器である。
フィルム状の振動板の面方向で、前記磁気回路の磁束の
方向と直交する方向(磁気ギャップ方向)に対してジグ
ザグに形成されることにより、磁気ギャップ方向の曲げ
剛性が低減され、方向による曲げ剛性の差が少なくな
り、歪が少なくなる。
明の前記コイル状の導電パターンは、前記フィルム状の
振動板の両面の同じ位置に設けられ、前記フィルム状の
振動板を透視した場合、前記駆動力発生部の前記ジグザ
グに形成された部分は格子状をなすことを特徴とする面
駆動型電気音響変換器である。
ム状の振動板の両面の同じ位置に設けても、前記フィル
ム状の振動板を透視した場合、前記駆動力発生部の前記
ジグザグに形成された部分は格子状をなすことにより、
磁気ギャップ方向の曲げ剛性が低減され、振動板の方向
による曲げ剛性の差が少なくなり、歪が少なくなる。
成されたフィルム状の振動板と、磁気回路とからなる面
駆動型電気音響変換器であって、前記導電パターンを磁
気ギャップ方向と直交する方向に対してジグザグに形成
したことを特徴とする面駆動型電気音響変換器である。
る方向に対してジグザグに形成したことにより、振動板
の方向による曲げ剛性の差がほとんどなくなり、歪が少
なくなる。
明の前記導電パターンは、前記フィルム状の振動板の両
面に設けられ、前記フィルム状の振動板を透視した場
合、前記ジグザグに形成された部分は格子状をなすこと
を特徴とする面駆動型電気音響変換器である。
動板の両面に設けられ、前記フィルム状の振動板を透視
した場合、前記ジグザグに形成された部分は格子状をな
すことにより、振動板の方向による曲げ剛性の差が少な
くなり、歪が少なくなる。
成されたフィルム状の振動板と、磁気回路とからなる面
駆動型電気音響変換器であって、前記振動板の周縁に補
強部を形成したことを特徴とする面駆動型電気音響変換
器である。
により、振動板自体で形状を保持でき、振動板組み付け
時の作業性が向上する。請求項8記載の発明は、請求項
7記載の発明の前記補強部は、前記導電パターンと一緒
に形成したことを特徴とする面駆動型電気音響変換器で
ある。
成したことにより、生産性が向上する。請求項9記載の
発明は、請求項7または8記載の発明の前記補強部に、
前記振動板の位置決め穴を形成したことを特徴とする面
駆動型電気音響変換器である。
形成したことにより、生産が向上する。請求項10記載
の発明は、請求項7乃至9のいずれかに記載の発明の前
記補強部に、前記振動板の取付穴を形成したことを特徴
とする面駆動型電気音響変換器である。
したことにより、生産が向上する。
形態例を説明する。 (全体構成)最初に、図2及び図3を用いて、本実施の
形態例の面駆動型電気音響変換器の全体構成を説明す
る。図2は平面図、図3は図2の切断線A−Aでの断面
図である。
は、一面が開放面101aとされた第1のハウジング1
01と、一面が開放面103aとされた第2のハウジン
グ103とからなり、第1のハウジング101の開放面
101aと第2のハウジング103の開放面103aと
が対向した状態で、両者によって振動板200が挟持さ
れている。
で囲まれた空間内には、ヨーク303と、着磁方向が同
じ方向の棒状のマグネット305とからなる第1の磁気
回路311が設けられている。
で囲まれた空間内には、ヨーク313と、着磁方向が同
じ方向の棒状のマグネット315とからなる第2の磁気
回路321が設けられている。
気振動を外部へ、また、外部からの空気振動を振動板2
00へそれぞれ伝達するために、第1及び第2の磁気回
路311,321のヨーク303,313と、第1及び
第2のハウジング101,103には、対向する長穴3
03a,313a,101b,103bが形成されてい
る。
のハウジング103に形成された穴113に嵌合する位
置決めピン111が設けられている。さらに、第1のハ
ウジング101の周縁には穴121が、第2のハウジン
グ103の周縁には、第1のハウジング101の穴12
1と対向するようにめねじ穴133が形成され、穴12
1を挿通し、めねじ穴133に螺合する取付ねじ(図示
せず)により、第1のハウジング101と第2のハウジ
ング103とは一体化される。
付用の穴143が形成されている。 (振動板)次に、図4を用いて振動板200の説明を行
う。
に、導電性金属の薄膜層を形成し、エッチングにてコイ
ル状の導電パターン203を形成したものである。さら
に、振動板200の周縁には、導電パターンの形成と一
緒に補強部205が形成されている。この補強部205
には、第1のハウジング101の位置決めピン111が
挿通する位置決め穴211と、取付ねじが挿通する取付
穴213が形成されている。
方の面に形成された導電パターン203を図5を用いて
説明する。
導電パターン203に電流を流した場合、第1及び第2
の磁気回路311,321によって発生する磁束と直交
する部分、すなわち、駆動力発生部203aは、振動板
200の面方向で、磁気回路の磁束の方向と直交する方
向(磁気ギャップ方向G)に対してジグザグに形成され
ている。
方向Gと直交する部分、すなわち、駆動力非発生部20
3bもジグザグに形成した。さらに、各コイル状の導電
パターン203の内部にも、磁気ギャップ方向Gに対し
てジグザグに形成されたジグザグパターン204を設け
た。
に示すような導電パターン203′が導電パターン20
3と対向するように同じ位置に形成されている。尚、図
5および図6において、206,206′は導電パター
ン203と導電パターン203′とを電気的に接続する
表裏導通部である。
の一方の面に形成された導電パターン203との相違点
は、ジグザグの方向が異なる点であり、図7に示すよう
に、振動板200を透視した場合ジグザグに形成された
部分が、格子状をなしている。
ーンは、ジグザグパターンを効率よく密集して形成でき
る45°の折り返しパターンとした。次に、本実施の形
態例の振動板200の製造方法を図1を用いて説明す
る。
71を介して導電性金属(例えば、銅)の薄膜層273
を形成する(図1(a))。 (2)エッチングにて導電パターン203を形成し、接
着層271はそのまま残す。
ン203,203′に電流を流すと、導電パターン20
3,203′7において磁束と直交する駆動力発生部2
03a,203a′に駆動力が発生し、電流が交番電流
である場合、振動板200が振動し、スピーカとして機
能する。
振動すると、導電パターン203,203′に電流が発
生し、マイクロホンとして機能する。上記構成によれ
ば、以下のような効果を得ることができる。
1は制振層として機能するので、振動板200が振動し
た際に、有害なあばれが生じない。 (2)接着層271を制振層として用いることにより、
別途制振層を形成する必要がなく、コストダウンが図れ
る。
3,203′の駆動力発生部203a,203a′は、
磁気ギャップ方向Gに対してジグザグに形成されること
により、磁気ギャップ方向Gの曲げ剛性が低減され、方
向による曲げ剛性の差が少なくなり、歪が少なくなる。
03′を振動板200の両面に対向するように設けて
も、振動板200を透視した場合、駆動力発生部203
a,203a′のジグザグに形成された部分は図7に示
すように格子状をなすことにより、磁気ギャップ方向G
の曲げ剛性が低減され、振動板200の方向による曲げ
剛性の差が少なくなり、歪が少なくなる。
気ギャップ方向Gと直交する部分、すなわち、駆動力非
発生部203b,203b′もジグザグに形成したこと
により、磁気ギャップ方向Gと直交する方向の曲げ剛性
が低減され、振動板200の方向による曲げ剛性の差が
少なくなり、歪が少なくなる。
を形成したことにより、振動板200自体で形状を保持
でき、振動板200の組み付け時の作業性が向上する。 (7)補強部205を導電パターン203,203′と
一緒に形成したことにより、生産性が向上する。
置決め穴211を形成したことにより、生産が向上す
る。 (9)補強部205に、振動板200の取付穴213を
形成したことにより、生産が向上する。
音響変換器と従来の面駆動型電気音響とをスピーカに用
いた場合の周波数特性を示す。実線()が実施の形態
例、破線()が従来例である。従来例()で観測さ
れた1000Hz〜5000Hzでのあばれが、実施の
形態例()では低減されていることがわかる。
るものではない。上記実施の形態例での導電パターンは
コイル状であったが、図9に示すような形状の導電パタ
ーンでもよい。
が同じ方向の棒状のマグネット505とからなる磁気回
路500は、上記実施の形態例と同様な構成であり、矢
印G方向が磁気ギャップ方向である。
ップ方向Gと直交する方向に対してジグザグに形成され
た導電パターン551(実線)が設けられ、一方の面側
にも、磁気ギャップ方向Gと直交する方向に対してジグ
ザグに形成された導電パターン551′(破線)が設け
られている。
ン551′とは、振動板550を透視した場合、ジグザ
グに形成された部分は格子状をなすように設定されてい
る。そして、導電パターン551と導電パターン55
1′とは表裏導通部552により電気的に接続されてい
る。
果を得ることができる。、 (1)導電パターン551,551′を磁気ギャップ方
向Gと直交する方向に対してジグザグに形成したことに
より、振動板550の方向による曲げ剛性の差がほとん
どなくなり、歪が少なくなる。
振動板550の両面に設けても、振動板550を透視し
た場合、ジグザグに形成された部分は格子状をなすこと
により、振動板550の方向による曲げ剛性の差が少な
くなり、歪が少なくなる。
によれば、振動板に制振層を設けたことにより、振動板
が振動した際に、有害なあばれが生じない。
を制振層としたことにより、別途制振層を形成する必要
がなく、コストダウンが図れる。請求項3記載の発明に
よれば、前記導電パターンの駆動力発生部は、前記フィ
ルム状の振動板の面方向で、前記磁気回路の磁束の方向
と直交する方向(磁気ギャップ方向)に対してジグザグ
に形成されることにより、磁気ギャップ方向の曲げ剛性
が低減され、方向による曲げ剛性の差が少なくなり、歪
が少なくなる。
状の導電パターンを前記フィルム状の振動板の両面に対
向するように設けても、前記フィルム状の振動板を透視
した場合、前記駆動力発生部の前記ジグザグに形成され
た部分は格子状をなすことにより、磁気ギャップ方向の
曲げ剛性が低減され、振動板の方向による曲げ剛性の差
が少なくなり、歪が少なくなる。
ンを磁気ギャップ方向と直交する方向に対してジグザグ
に形成したことにより、振動板の方向による曲げ剛性の
差がほとんどなくなり、歪が少なくなる。
ターンは、前記フィルム状の振動板の両面に設けられ、
前記フィルム状の振動板を透視した場合、前記ジグザグ
に形成された部分は格子状をなすことにより、振動板の
方向による曲げ剛性の差が少なくなり、歪が少なくな
る。
の周縁に補強部を形成したことにより、振動板自体で形
状を保持でき、振動板組み付け時の作業性が向上する。
請求項8記載の発明によれば、前記補強部を前記導電パ
ターンと一緒に形成したことにより、生産性が向上す
る。
に、前記振動板の位置決め穴を形成したことにより、生
産が向上する。請求項10記載の発明によれば、前記補
強部に、前記振動板の取付穴を形成したことにより、生
産が向上する。
る工程を説明する図である。
図である。
明する図である。
明する図である。
拡大図である。
の面駆動型電気音響とをスピーカに用いた場合のそれぞ
れの周波数特性を示す図である。
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 導電パターンが形成されたフィルム状の
振動板と、磁気回路とからなる面駆動型電気音響変換器
であって、 前記振動板上に制振層を設けたことを特徴とする面駆動
型電気音響変換器。 - 【請求項2】 前記振動板は、 ベースフィルム上に、接着層を介して導電性金属の薄膜
層を形成し、エッチングにて前記導電パターンを形成し
たものであり、 前記接着層を制振層としたことを特徴とする請求項1記
載の面駆動型電気音響変換器。 - 【請求項3】 導電パターンが形成されたフィルム状の
振動板と、磁気回路とからなる面駆動型電気音響変換器
であって、 前記導電パターンはコイル状であり、 前記導電パターンの駆動力発生部は、前記フィルム状の
振動板の面方向で、前記磁気回路の磁束の方向と直交す
る方向(以下、本明細書でこの方向を磁気ギャップ方向
という)に対してジグザグに形成されることを特徴とす
る面駆動型電気音響変換器。 - 【請求項4】 前記コイル状の導電パターンは、前記フ
ィルム状の振動板の両面の同じ位置に設けられ、 前記フィルム状の振動板を透視した場合、前記駆動力発
生部の前記ジグザグに形成された部分は格子状をなすこ
とを特徴とする請求項3記載の面駆動型電気音響変換
器。 - 【請求項5】 導電パターンが形成されたフィルム状の
振動板と、磁気回路とからなる面駆動型電気音響変換器
であって、 前記導電パターンを磁気ギャップ方向と直交する方向に
対してジグザグに形成したことを特徴とする面駆動型電
気音響変換器。 - 【請求項6】 前記導電パターンは、前記フィルム状の
振動板の両面に設けられ、 前記フィルム状の振動板を透視した場合、前記ジグザグ
に形成された部分は格子状をなすことを特徴とする請求
項5記載の面駆動型電気音響変換器。 - 【請求項7】 導電パターンが形成されたフィルム状の
振動板と、磁気回路とからなる面駆動型電気音響変換器
であって、 前記振動板の周縁に補強部を形成したことを特徴とする
面駆動型電気音響変換器。 - 【請求項8】 前記補強部は、前記導電パターンと一緒
に形成したことを特徴とする請求項7記載の面駆動型電
気音響変換器。 - 【請求項9】 前記補強部に、前記振動板の位置決め穴
を形成したことを特徴とする請求項7または8記載の面
駆動型電気音響変換器。 - 【請求項10】 前記補強部に、前記振動板の取付穴を
形成したことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに
記載の面駆動型電気音響変換器。
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