JP2002140416A - 賃料評価用パラメータ、その作成方法及び賃料評価方法 - Google Patents

賃料評価用パラメータ、その作成方法及び賃料評価方法

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JP2002140416A
JP2002140416A JP2000334792A JP2000334792A JP2002140416A JP 2002140416 A JP2002140416 A JP 2002140416A JP 2000334792 A JP2000334792 A JP 2000334792A JP 2000334792 A JP2000334792 A JP 2000334792A JP 2002140416 A JP2002140416 A JP 2002140416A
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rent
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JP2000334792A
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Yoshiki Kinoshita
好記 木下
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MARUKO Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 客観的、かつ、精度の高い不動産賃料の設定
方法を提供すること。 【解決手段】 不動産の賃料を形成する要因となる複数
の評価項目、及びその評価項目ごとの評価ポイントが設
定された評価ポイントファイルと、不動産の専有面積ご
とに換算係数が設定された換算係数ファイルとを使用
し、複数の既存物件に関し、前記評価項目、専有面積及
び賃料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイン
トファイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総
評価ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報と
から、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当た
り、単位ポイント当たりの換算賃料を算出し、前記換算
賃料の前記既存物件に対する平均値を算出して得られる
賃料評価用パラメータを使用することにより、物件の立
地条件等が上記既存物件のものと共通点がない場合であ
っても、客観的に物件の賃料を評価することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータシス
テムを利用して不動産の賃料を評価する際に用いられる
賃料評価用パラメータ及びその作成方法、並びに、この
賃料評価用パラメータを使用した不動産の賃料評価方
法、賃料評価システム及び不動産賃料を評価するための
プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マンションやアパートなどの不動
産の家賃は、不動産業者が適宜設定している。入居希望
者は、様々な要因とともにこの家賃を参照して、入居す
べきかどうかを決める。このため、入居希望者にとっ
て、家賃は重要な考慮材料である。
【0003】一方で、様々な資金運用手段が提案されて
いる今日においては、不動産も重要な資金運用対象物で
ある。このような不動産の賃料は、不動産の価値を大き
く左右するものであるため、不動産の賃料は、入居者の
ためのみならず、このような不動産を資産運用手段と考
える者にとっても重要な考慮材料である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、マンションやア
パートなどの不動産は、多種多様な要因により、その賃
料が設定されている。不動産物件の賃料を形成する要因
としては、例えば、その不動産の周辺環境、建造物の構
造条件や規模、部屋の専有面積、部屋の仕様等が挙げら
れるが、これらの要因にもさらに細分化された要因が内
在しており、また、要因ごとに賃料に対する影響力の程
度が異なるため、賃料設定をさらに複雑なものとしてい
る。
【0005】例えば、一般的に南向きの物件であれば賃
料が高くなり、逆に北向きであると賃料は安くなる傾向
がある。同様に、一般的に、近隣に商業施設があれば賃
料が高くなり、なければ賃料は安くなる傾向がある。ま
た、一般的に、最寄り駅に近いほど賃料が高くなる傾向
があり、逆に遠いほど安くなる傾向がある。
【0006】一方で、狭い部屋の坪単価賃料は、広い部
屋の坪単価賃料と比較して、一般的に割高である。
【0007】また、これらの要因を基にして賃料を定め
る不動産業者によっても賃料設定方法はまちまちであ
り、これらの賃料設定は、客観的な評価方法に従ってな
されているものではなかった。このため、賃料の客観的
な設定方法が望まれていた。
【0008】本発明の目的は、上記従来の問題を解消
し、賃料設定の要因の多様性に関わらず、客観的、か
つ、精度の高い不動産賃料の設定方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために検討した結果、予め、複数の既存の不動
産物件(以下、「既存物件」という)の情報を、所定条
件下で統計処理することにより、賃料を評価したい不動
産物件(以下、「計画物件」という)の賃料を評価する
際に、その計画物件の立地条件等が上記既存物件と立地
条件等に共通点がない場合であっても、上記所定条件下
で最適に利用できる賃料評価用パラメータを提供するこ
とができることを見いだした。
【0010】また、賃料評価用パラメータを算出する
際、複数の既存物件の情報を、一旦、ある一定の面積を
専有する場合の情報に換算して算出することにより、専
有面積の大小によって単位面積当たりの賃料が異なるこ
とが一般的であるにもかかわらず、この賃料評価用パラ
メータを、前記既存物件とは異なる専有面積を持つ計画
物件の賃料を評価する場合であっても適用できることを
見いだした。
【0011】また、このような賃料評価方法によって計
画物件の賃料を設定することで、この物件の入居希望者
やオーナー希望者等に、賃料を形成する根拠を明確に示
すことができることを見いだした。
【0012】即ち、本発明の第1の態様では、不動産の
賃料を形成する要因となる複数の評価項目、及びその評
価項目ごとの評価ポイントが設定された評価ポイントフ
ァイルと、不動産の専有面積ごとに換算係数が設定され
た換算係数ファイルとを使用し、複数の既存物件に関
し、前記評価項目、専有面積及び賃料に関する情報の入
力に応答して、前記評価ポイントファイルに基づいて総
評価ポイントを算出し、前記総評価ポイントと、前記専
有面積情報と、前記賃料情報とから、前記換算係数ファ
イルに従って、単位面積当たり、単位ポイント当たりの
換算賃料を算出し、前記単位面積当たり、単位ポイント
当たりの換算賃料の前記既存物件に対する平均値を算出
して得られる、コンピュータシステムにより不動産賃料
を評価するための賃料評価用パラメータが提供される。
【0013】また、本発明の第2の態様では、コンピュ
ータシステムにより不動産賃料を評価するためのパラメ
ータを作成する方法において、不動産の賃料を形成する
要因となる複数の評価項目、及びその評価項目ごとの評
価ポイントが設定された評価ポイントファイルと、不動
産の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数ファ
イルとを使用し、複数の既存物件に関し、前記評価項
目、専有面積及び賃料に関する情報の入力に応答して、
前記評価ポイントファイルに基づいて総評価ポイントを
算出し、前記総評価ポイントと、前記専有面積情報と、
前記賃料情報とから、前記換算係数ファイルに従って、
単位面積当たり、単位ポイント当たりの換算賃料を算出
し、前記単位面積当たり、単位ポイント当たりの換算賃
料の前記既存物件に対する平均値を算出して賃料評価用
パラメータとする段階を含むことを特徴とする賃料評価
用パラメータの作成方法が提供される。
【0014】また、本発明の第3の態様では、コンピュ
ータシステムにより不動産賃料を評価する賃料評価方法
において、不動産の賃料を形成する要因となる複数の評
価項目、及びその評価項目ごとの評価ポイントが設定さ
れた評価ポイントファイルと、不動産の専有面積ごとに
換算係数が設定された換算係数ファイルと、前記評価ポ
イントファイル、前記換算係数ファイル及び複数の既存
物件の情報に従って算出された賃料評価用パラメータと
を使用し、計画物件に関し、前記評価項目及び専有面積
に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントファ
イルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価ポ
イントと、前記専有面積情報と、前記賃料評価用パラメ
ータとから、前記換算係数ファイルに従って、前記計画
物件の賃料を算出する段階を含むことを特徴とする賃料
評価方法が提供される。
【0015】本発明の第3の態様において、前記評価ポ
イントファイルは、第1の評価ポイントファイルと、第
2の評価ポイントファイルとから構成され、前記賃料評
価用パラメータは、前記第1の評価ポイントファイル、
前記換算係数ファイル及び複数の既存物件の情報に従っ
て算出され、前記計画物件に関し、前記総評価ポイント
は、前記第1の評価ポイントファイル及び前記第2の評
価ポイントファイルに基づいて算出されることが好まし
い。
【0016】本発明の第4の態様では、コンピュータシ
ステムにより不動産賃料を評価する賃料評価方法におい
て、不動産の賃料を形成する要因となる複数の評価項
目、及びその評価項目ごとの評価ポイントが設定された
評価ポイントファイルと、不動産の専有面積ごとに換算
係数が設定された換算係数ファイルとを使用し、複数の
既存物件に関し、前記評価項目、専有面積及び賃料に関
する情報の入力に応答して、前記評価ポイントファイル
に基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価ポイン
トと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とから、前記
換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、単位ポイ
ント当たりの換算賃料を算出し、前記単位面積当たり、
単位ポイント当たりの換算賃料の前記既存物件に対する
平均値を算出して賃料評価用パラメータとする第1段階
と、計画物件に関し、前記評価項目及び専有面積に関す
る情報の入力に応答して、前記評価ポイントファイルに
基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価ポイント
と、前記専有面積情報と、前記賃料評価用パラメータと
から、前記換算係数ファイルに従って、前記計画物件の
賃料を算出する第2段階とを含むことを特徴とする賃料
評価方法が提供される。
【0017】本発明の第4の態様において、前記評価ポ
イントファイルは、第1の評価ポイントファイルと、第
2の評価ポイントファイルとから構成され、前記第1段
階において、前記総評価ポイントは、前記第1の評価ポ
イントファイルに基づいて算出され、前記第2段階にお
いて、前記総評価ポイントは、前記第1の評価ポイント
ファイル及び前記第2の評価ポイントファイルに基づい
て算出されることが好ましい。
【0018】本発明の第5の態様では、不動産賃料を評
価するための賃料評価システムにおいて、不動産の賃料
を形成する要因となる複数の評価項目、及びその評価項
目ごとの評価ポイントが設定された評価ポイントファイ
ルと、不動産の専有面積ごとに換算係数が設定された換
算係数ファイルと、複数の既存物件に関し、前記評価項
目、専有面積及び賃料に関する情報の入力に応答して、
前記評価ポイントファイルに基づいて総評価ポイントを
算出し、前記総評価ポイントと、前記専有面積情報と、
前記賃料情報とから、前記換算係数ファイルに従って、
単位面積当たり、単位ポイント当たりの換算賃料を算出
し、前記単位面積当たり、単位ポイント当たりの換算賃
料の前記既存物件に対する平均値を算出して賃料評価用
パラメータとする手段と、計画物件に関し、前記評価項
目及び専有面積に関する情報の入力に応答して、前記評
価ポイントファイルに基づいて総評価ポイントを算出
し、前記総評価ポイントと、前記専有面積情報と、前記
賃料評価用パラメータとから、前記換算係数ファイルに
従って、前記計画物件の賃料を算出する手段とを含むこ
とを特徴とする賃料評価システムが提供される。
【0019】本発明の第5の態様において、前記評価ポ
イントファイルは、第1の評価ポイントファイルと、第
2の評価ポイントファイルとから構成され、複数の既存
物件に関し、総評価ポイントは、前記第1の評価ポイン
トファイルに基づいて算出され、前記計画物件に関し、
総評価ポイントは、前記第1の評価ポイントファイル及
び前記第2の評価ポイントファイルに基づいて算出され
ることが好ましい。
【0020】本発明の第6の態様では、不動産賃料を評
価するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体において、不動産の賃料を形成する要
因となる複数の評価項目、及びその評価項目ごとの評価
ポイントが設定された評価ポイントファイルと、不動産
の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数ファイ
ルとをメモリに格納する段階と、複数の既存物件に関
し、前記評価項目、専有面積及び賃料に関する情報の入
力に応答して、前記評価ポイントファイルに基づいて総
評価ポイントを算出し、前記総評価ポイントと、前記専
有面積情報と、前記賃料情報とから、前記換算係数ファ
イルに従って、単位面積当たり、単位ポイント当たりの
換算賃料を算出し、前記単位面積当たり、単位ポイント
当たりの換算賃料の前記既存物件に対する平均値を算出
して賃料評価用パラメータとする段階と、計画物件に関
し、前記評価項目及び専有面積に関する情報の入力に応
答して、前記評価ポイントファイルに基づいて総評価ポ
イントを算出し、前記総評価ポイントと、前記専有面積
情報と、前記賃料評価用パラメータとから、前記換算係
数ファイルに従って、前記計画物件の賃料を算出する段
階とを、コンピュータに実行させるためのプログラムを
記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な
記録媒体が提供される。
【0021】本発明の第6の態様において、前記評価ポ
イントファイルは、第1の評価ポイントファイルと、第
2の評価ポイントファイルとから構成され、複数の既存
物件に関し、総評価ポイントは、前記第1の評価ポイン
トファイルに基づいて算出され、前記計画物件に関し、
総評価ポイントは、前記第1の評価ポイントファイル及
び前記第2の評価ポイントファイルに基づいて算出され
ることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明で使用されるコンピュータ
システムであるハードウエア構成図の一例である。この
コンピュータシステムは、システム全体を統括的に制御
する、プログラムされた主制御部(以下、「CPU」と
略称する)1に、記憶装置2が接続されている。CPU
1は、OS(Operating system)等の制御プログラム、
本発明にかかる賃料評価用パラメータの作成方法、又は
賃料評価方法の手順を規定したプログラム、及び所要デ
ータを格納するための内部メモリを有し、これらのプロ
グラム等によって、本発明にかかる方法に具備される各
々の段階を実現している。記憶装置2は、ハードディス
クやフレキシブルディスク、あるいは光ディスク等のス
トレージ手段であり、評価ポイントファイルや換算係数
ファイル、その他の所要ファイルが格納されている。
【0024】CPU1には、また、入出力制御部3を介
してキーボードやマウス等のポインティングデバイスか
らなる入力装置4、入力データのモニタに用いる表示装
置5、及び賃料等のデータを出力する出力装置6が接続
されている。
【0025】これらの機能は、単一のコンピュータ上に
設けられていてもよいし、複数のコンピュータに設けら
れていてもよい。複数のコンピュータに設けられている
場合、データのやりとりは、ネットワークを介して行わ
れていてもよいし、MOやCD−R、フロッピー(登録
商標)ディスク等の記憶媒体を介して行われていてもよ
い。
【0026】次に、図2(a)及び図2(b)に基づい
て、本発明において使用される、又は使用することがで
きるファイルについて説明する。
【0027】図2(a)は、本発明で使用される評価ポ
イントファイルの一例を示す概念図である。評価ポイン
トファイルは、評価項目と、評価項目ごとに設定された
評価ポイントとから構成される。
【0028】評価ポイントファイルは、1種類であって
も、2種類以上あってもよく、いずれの場合も、少なく
とも1種類は、賃料評価用パラメータを算出する際と、
この賃料評価用パラメータを使用して計画物件の賃料を
算出する際に使用される。このように同一の指標を用い
て、既存物件及び計画物件を評価することにより、計画
物件の賃料評価を妥当なものにすることができる。
【0029】評価項目としては、不動産の賃料を形成す
る要因となる項目を広く挙げることができる。ここで、
不動産としては、マンション、アパート等を挙げること
ができる。
【0030】既存物件評価の際にも、計画物件評価の際
にも使用される評価ポイントファイル(以下、「第1の
評価ポイントファイル」という)を構成する評価項目と
しては、既存物件及び計画物件の両方について、調査で
きる項目を挙げることができ、客観的に判断できる項目
であることが好ましい。評価項目は、項目の内容に従っ
て分類されていてもよく、この場合、大分類、中分類、
小分類といったように分類が何重にされていてもよい。
【0031】計画物件評価の際のみに使用される評価ポ
イントファイル(以下、「第2の評価ポイントファイ
ル」という)を構成する評価項目としては、計画物件の
賃料を形成する要因となりうる項目であって、既存物件
には存在しない項目等を挙げることができる。例えば、
計画物件に特別な仕様が施されている場合等を挙げるこ
とができる。特別な仕様とは、第2の評価ポイントファ
イル作成時において、マンションやアパート等で一般的
に採用される仕様以外の特殊な設備等が装備される仕様
をいう。このような評価ポイントファイルを使用するこ
とで、計画物件の賃料をより詳細に評価することができ
るようになる。
【0032】一方、評価ポイントは、評価項目とともに
評価ポイントファイルを構成するものであり、本発明に
おいて、ある物件の総評価ポイントを算出する際に使用
される。評価ポイントは、評価項目内容が賃料に与える
影響、及びその程度に従って適宜設定される。例えば、
ある評価項目内容が一般的に好条件とされるため、賃料
を上げる原因となる場合に、この評価項目について設定
される評価ポイントをプラスのポイントとしたときに
は、一般的に悪条件とされ、賃料を下げる原因となる評
価項目については、符号が逆であるマイナスのポイント
を設定する。ポイントの絶対値は、評価項目の内容の重
要度に従って適宜設定され、評価の妥当性を担保する観
点から、計画物件や計画物件の所在地、時期等に従っ
て、適宜設定されることが好ましい。
【0033】評価項目内容によっては、評価ポイントを
式で表現することもできる。式は、連続関数であっても
よいし、階段関数であってもよい。例えば、「最寄り駅
からの徒歩分数」、「階数」、「築年数」等といった評
価項目内容である場合に、評価ポイントを式で表現する
ことが好ましい。
【0034】表1に、第1の評価ポイントファイルを構
成する評価項目及び評価ポイントの一具体例を示す。な
お、表1の評価項目及び評価ポイントは、東京都中央区
を対象とし、平成12年5月に作成したものである。
【0035】
【表1】 表1に示すように、評価項目は、答えを一義的に決める
ことができるような形式、例えば、求められる答えが、
「該当する」あるいは「該当しない」であったり、又
は、数字を入力すれば足りるような形式で構成されてい
ることが好ましい。また、評価ポイントは、数又は、入
力された数字を代入することによってポイント数が計算
される換算式で表されていることが好ましい。
【0036】表中、換算式としては、多数の既存物件デ
ータに基づいて決めることができ、入力する数字に応じ
て評価ポイントが一義的に算出される連続関数又は階段
関数であることが好ましい。
【0037】最寄り駅からの徒歩分数に関する換算式1
としては、特に限定はしないが、評価ポイントをy、入
力する徒歩分数をxとする2次関数を好ましく挙げるこ
とができる。また、築年数に関する換算式2としては、
特に限定はしないが、築年数が所定年数未満のものと、
そうでないものとを分けて、評価ポイントをつけること
ができる。
【0038】また、階数に関する換算式3としては、特
に限定はしないが、ある基準階を決め、それ以上の階で
ある場合は1階上がるごとに所定のポイントを加算し、
基準階以下の場合は、1階下がるごとに所定のポイント
を減算するという方法をとることができる。
【0039】表2に、第2の評価ポイントファイルを構
成する評価項目及び評価ポイントの一具体例を示す。な
お、表2の評価項目及び評価ポイントは、東京都中央区
を対象とし、平成12年5月に作成したものである。
【0040】
【表2】 図2(b)は、本発明において使用される換算係数ファ
イルの一例を示す概念図である。換算係数ファイルは、
専有面積と、専有面積ごとに設定された換算係数から構
成される。換算係数ファイルは、複数の既存物件から賃
料評価用パラメータを算出するとき、あるいは賃料評価
用パラメータを使用して計画物件の賃料を評価するとき
に、使用されるものであり、ある物件の情報を、一旦、
所定の面積を専有する場合の情報に換算して算出する際
に使用される。このような処理を施すことで、物件の専
有面積の違いによって生じる、単位面積当たりの賃料の
格差を是正し、既存物件の専有面積とは異なる専有面積
を持つ不動産の賃料をより正確に評価することができる
ようになる。
【0041】換算係数ファイルは、図2(b)に示すよ
うに、専有面積ごとに換算係数が設定された表になって
いてもよいし、あるいは専有面積を入力すると換算係数
が出力される式で表現されていてもよい。
【0042】換算係数は、ある一定の専有面積を持つ物
件の単位面積当たりの賃料を基準にして設定される相対
的な係数である。このような換算係数は、多数の既存物
件データに基づいて決めることができるが、既存物件の
選択は、計画物件の地域性と似ているエリアの中から行
うことが好ましい。例えば、計画物件と同じ鉄道沿線や
生活圏にある多数の物件データを回帰分析して得ること
ができる。
【0043】平成12年において、25m2を基準と
し、東京23区内を対象とし、回帰分析をして得られた
換算係数ファイルの具体例を表3に示す。なお、表中、
専有面積の単位は、「m2」である。
【0044】
【表3】 続いて、本発明の賃料評価用パラメータの作成方法及び
賃料評価方法について、図3及び図4に基づいて説明す
る。
【0045】図3は、本発明の第1の態様にかかる賃料
評価用パラメータが、第2の態様に従って算出されるま
での処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0046】図3に示すように、まず、1以上の既存不
動産物件をサンプリングする。物件は、評価ポイントフ
ァイル(評価ポイントファイルが複数ある場合は、第1
の評価ポイントファイル)に予め設定された評価項目に
関する情報を入手できる物件であればよく、特に制限は
ないが、妥当性を高めることができる範囲で適宜条件を
加えることもできる。例えば、計画物件の最寄り駅周辺
に位置するとか、専有面積や築年数が計画物件と近似し
ている等の条件を挙げることができる。
【0047】既存物件の収集は、パンフレットや文献等
により収集してもよいし、インターネット等の回線を介
して収集してもよい。このようにして収集した既存物件
のデータから所定条件を満たす物件のみを選択する方法
で収集してもよい。既存物件は、本発明の方法の客観性
を担保する観点から、数多く、できれば10件以上を収
集することが好ましい。
【0048】続いて、収集した既存物件(n件)のう
ち、1つの物件(i)について、専有面積に関する情報
及び賃料に関する情報を入力装置4によってコンピュー
タシステムに入力する。賃料に関する情報には、賃料の
他に、賃料に相当する情報、例えば、管理費がある場合
はそれも入力する。
【0049】次に、CPU1は、入力された上記情報に
応じて坪単価賃料を算出する。坪単価賃料は、例えば、
(賃料情報)/(専有面積[坪])によって算出され
る。なお、図示例では、坪単価賃料を示したが、面積単
位は「坪」に限定されず、「m 2」などの面積単位を広
く使用することができる。
【0050】続いて、CPU1は、換算係数ファイルか
ら、物件(i)の専有面積に対応する換算係数を獲得
し、この換算係数を用いて、物件(i)の坪単価賃料
を、一定面積を基準とした換算値(坪単価換算賃料)に
変換する。坪単価換算賃料は、例えば、(坪単価賃料)
/(換算係数)によって算出することができる。また、
換算係数の設定方法によっては、(坪単価賃料)×(換
算係数)によって算出する。
【0051】続いて、物件(i)について、評価ポイン
トファイル(評価ポイントファイルが複数ある場合は、
第1の評価ポイントファイル)に設定された所定の評価
項目に関する情報を入力装置4によってコンピュータシ
ステムに入力し、CPU1は、物件(i)が該当する各
評価項目に対応する評価ポイントを獲得する。入力方法
は、評価項目に該当する場合は所定の英数字やその他の
文字を入力し、該当しない場合はそれ以外の文字を入力
する方法を取ってもよいし、また、該当する場合のみチ
ェックをする方法を取ってもよい。また、項目の内容に
よっては、該当する数字、例えば、築年度、階数、徒歩
分数などを入力してもよい。また、評価ポイントの獲得
は、物件(i)が該当する項目の評価ポイントを獲得す
ることにより行う。また、評価ポイントが式で表現され
ている場合は、入力に応じて得られる値を評価ポイント
として、それを獲得する。
【0052】次に、CPU1は、獲得した評価ポイント
を合計して、物件(i)に関して総評価ポイントを算出
する。総評価ポイントとしては、総評価ポイントがゼロ
の値を取る可能性を排除し、その後の処理を可能にする
という観点から、評価ポイントを合計した後、すべての
物件に対して、その合計に一律に所定の数字を加算又は
減算して、それを総評価ポイントとする方法を挙げるこ
とができる。
【0053】続いて、CPU1は、上記で得られた坪単
価換算賃料を総評価ポイントで割ることにより、単位ポ
イント当たりの坪単価換算賃料を算出する。単位ポイン
ト当たりの坪単価換算賃料は、例えば、(坪単価換算賃
料)/(総評価ポイント)によって算出することができ
る。
【0054】以上の操作を、既存物件すべてについて行
う。
【0055】続いて、CPU1は、上記のようにして得
られたポイント当たりの坪単価換算賃料の、既存物件全
体についての平均値を算出する。この際、各既存物件に
ついて得られた坪単価換算賃料が他のものとかけはなれ
た値であったものは外れ値として平均計算に使用しない
こととすることもできる。外れ値の判断は、直近の坪単
価換算賃料と所定数以上離れている等によりすることが
できる。
【0056】こうして得られたポイント当たりの坪単価
換算賃料の平均値は、賃料評価用パラメータとされる。
賃料評価用パラメータは、後述する第3の態様にかかる
計画物件の賃料評価方法に使用することができる。
【0057】以上、本発明の第1の態様にかかる賃料評
価用パラメータ及び第2の態様にかかる賃料評価用パラ
メータの作成方法について説明したが、本発明は上記例
示に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良および変更を行ってもよいことはもちろ
んである。例えば、結果として同じ値が算出されること
を条件として、上述した工程の順序は入れ代わっていて
もよく、例えば、専有面積情報、賃料情報、評価項目に
関する情報の入力タイミングは、前後していてもよく、
また、総評価ポイントが算出された後に、坪単価賃料が
算出されてもよい。
【0058】本発明の第1の態様にかかる賃料評価用パ
ラメータ及び第2の態様にかかる賃料評価用パラメータ
の作成方法によれば、賃料評価用パラメータを作成する
際に使用した複数の既存物件とは関係のない不動産、例
えば、評価対象である専有面積が、前記複数の既存物件
の専有面積と同じであるか否かに関わらず、その不動産
の賃料を、客観的に評価する際に最適に利用することが
できる賃料評価用パラメータを提供することができる。
【0059】続いて、図4に基づいて、賃料評価用パラ
メータを使用して計画物件の賃料を評価する処理手順に
ついて説明する。図4は、本発明の第3の態様にかかる
賃料評価方法において、本発明の第1の態様にかかる賃
料評価用パラメータを使用して計画物件の賃料を出力す
るまでの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0060】図4に示すように、まず、賃料を評価した
い計画物件について、評価ポイントファイル(評価ポイ
ントファイルが複数ある場合は、第1の評価ポイントフ
ァイル)に設定された所定の評価項目に関する情報を入
力装置4によってコンピュータシステムに入力し、CP
U1は、計画物件が該当する各評価項目に対応する評価
ポイントを獲得する。情報入力方法及び評価ポイント獲
得方法についての説明は、図3に基づいて説明したのと
同様である。この際、賃料評価用パラメータを算出する
際に使用した指標と同一の指標を用いて計画物件の賃料
を評価すべく、賃料評価用パラメータを算出する際に使
用した評価ポイントファイルと同じファイルを使用す
る。
【0061】また、第2の評価ポイントファイルが別途
設定されている場合は、計画物件について、第2の評価
ポイントファイルに設定された所定の評価項目に関する
情報を入力装置4により入力し、CPU1は、計画物件
が該当する各評価項目に対応する評価ポイントを獲得す
る。
【0062】次に、計画物件について、専有面積に関す
る情報を入力する。
【0063】続いて、CPU1は、獲得された評価ポイ
ントを合計して、計画物件について、総評価ポイントを
算出する。この際、賃料評価用パラメータ算出の際に、
評価ポイントの合計に所定の数字を加算又は減算して総
評価ポイントとした場合は、評価ポイントの合計に同様
の処理を施し、総評価ポイントとする。
【0064】続いて、CPU1は、第1段階で得られた
賃料評価用パラメータに上記で得られた総評価ポイント
を乗じることにより、計画物件の坪単価換算賃料を算出
する。計画物件の坪単価換算賃料は、例えば、(賃料評
価用パラメータ)×(総評価ポイント)として算出する
ことができる。
【0065】次に、CPU1は、換算係数ファイルか
ら、計画物件の専有面積に対応する換算係数を獲得す
る。この換算係数を用いて、上記で得られた計画物件の
坪単価換算賃料を、計画物件の専有面積に応じた坪単価
賃料に変換する。計画物件の坪単価賃料は、例えば、
(坪単価換算賃料)×(換算係数)によって算出するこ
とができる。
【0066】続いて、CPU1は、計画物件の専有面積
情報を用いて、この坪単価賃料から、計画物件の賃料を
算出する。なお、この賃料とは、賃料に相当する額であ
り、管理費がある場合はその料金も含まれている。ま
た、算出された賃料は、出力装置6によって出力された
り、表示装置5によって表示されたりしてもよい。
【0067】以上、本発明の第3の態様にかかる賃料評
価方法について説明したが、本発明は上記例示に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の
改良および変更を行ってもよいことはもちろんである。
例えば、結果として同じ値が算出されることを条件とし
て、上述した工程の順序は入れ代わっていてもよく、例
えば、専有面積情報、評価項目に関する情報の入力タイ
ミングは、前後していてもよい。
【0068】また、本発明にかかる賃料評価方法にて、
複数の計画物件について評価する場合、前記複数の計画
物件に共通する評価項目について、先に処理し、その
後、物件ごとに異なる評価項目について処理をするとい
う手順としてもよい。例えば、複数の計画物件が同じ建
物内にある場合、複数の計画物件に共通する評価項目、
例えば、建物の立地条件や建物の外観等に関する項目に
ついて先に処理し、部屋ごとに異なる評価項目、例え
ば、部屋の階数、向き、眺望、日照等についてはその後
処理をするという手順としてもよい。
【0069】本発明の第3の態様にかかる賃料評価方法
によれば、複数の既存物件を統計処理して作成した賃料
評価用パラメータを用いて、かつ、前記複数の既存物件
を処理する際に使用した評価ポイントファイル及び換算
係数ファイルと同じファイルを使用して不動産の賃料を
評価するため、同一の指標の下で賃料を評価することが
できるため、客観的に不動産の賃料を評価することが可
能となる。また、賃料評価用パラメータを作成する際に
使用した複数の既存物件とは関係のない不動産、例え
ば、評価対象である不動産の立地条件や専有面積等の緒
条件が、前記複数の既存物件の緒条件と同じであるか否
かに関わらず、その不動産の賃料を、客観的に評価する
ことができる。また、上記方法で不動産物件の賃料を設
定することで、評価対象の物件の入居希望者やオーナー
希望者等に、賃料を形成する根拠を明確に示すことがで
きる。
【0070】本発明の第4の態様にかかる賃料評価方法
は、第1の段階として、上述した第2の態様にかかる賃
料評価用パラメータの作成方法を採用し、第2の段階と
して、第3の態様にかかる賃料評価方法を採用したもの
である。第4の態様にかかる賃料評価方法に含まれる第
1の段階についての説明は、第2の態様で説明したのと
同様である。また、第4の態様にかかる賃料評価方法に
含まれる第2の段階についての説明は、第3の態様で説
明したのと同様である。
【0071】本発明の第5の態様では、上述した賃料評
価方法に従って不動産賃料を評価するための賃料評価シ
ステムが提供される。本態様にかかる賃料評価システム
は、上述した評価ポイントファイルと、上述した換算係
数ファイルとを含み、複数の既存物件に関し、前記評価
ポイントファイルを構成する評価項目、専有面積及び賃
料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントフ
ァイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価
ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とか
ら、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、
単位ポイント当たりの賃料単価換算値を算出し、前記賃
料単価換算値の前記既存物件に対する平均値を算出して
賃料評価用パラメータとする手段と、計画物件に関し、
前記評価項目及び専有面積に関する情報の入力に応答し
て、前記評価ポイントファイルに基づいて総評価ポイン
トを算出し、前記総評価ポイントと、前記専有面積情報
と、前記賃料評価用パラメータとから、前記換算係数フ
ァイルに従って、前記計画物件の賃料を算出する手段と
を含むものである。
【0072】それぞれのファイルおよび手段の説明は、
第1、第2及び第3の態様で説明したのと同様である。
【0073】また、本発明の第6の態様では、上述した
賃料評価方法をコンピュータに実行させるためのプログ
ラムが記録された記録媒体が提供される。本態様にかか
るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上述した評
価ポイントファイルと、上述した換算係数ファイルとを
メモリに格納する段階と、複数の既存物件に関し、評価
ポイントファイルを構成する評価項目、専有面積及び賃
料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントフ
ァイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価
ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とか
ら、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、
単位ポイント当たりの賃料単価換算値を算出し、前記賃
料単価換算値の前記既存物件に対する平均値を算出して
賃料評価用パラメータとする段階と、計画物件に関し、
前記評価項目及び専有面積に関する情報の入力に応答し
て、前記評価ポイントファイルに基づいて総評価ポイン
トを算出し、前記総評価ポイントと、前記専有面積情報
と、前記賃料評価用パラメータとから、前記換算係数フ
ァイルに従って、前記計画物件の賃料を算出する段階と
を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録
したことを特徴とするものである。
【0074】記録媒体としては、例えば、MOやCD−
R、フロッピーディスク等を挙げることができる。
【0075】
【実施例】本発明にかかる賃料評価方法を用いて、東京
都中央区日本橋茅場町に建築された一棟のマンション内
の複数の計画物件(5件)について、平成12年5月に
おける賃料を評価した一例を示す。既存物件として、東
京都中央区日本橋茅場町付近にある3件の物件を使用し
た。この3件の既存物件について、本発明の第2の態様
に従って、まず専有面積及び賃料に関する情報を入力
し、坪単価賃料を算出した。続いて、各専有面積に該当
する換算係数を換算係数ファイルから獲得し、坪単価換
算賃料を算出した。以上、入力したデータ及び得られた
データを表4に示す。なお、換算係数ファイルとして、
表3に示した換算係数ファイル(東京都23区対象:平
成12年5月作成)を用いた。
【0076】
【表4】 次に、3件の既存物件及び計画物件に関し、評価ポイン
トファイルの評価項目のうち、該当するものについて、
所定の数字を入力した。数字としては、特に入力する数
字について指示されているものについては、その数字
を、その他の項目については、該当する場合のみ「1.
0」を入力した。
【0077】第1の評価ポイントファイル(表中、「特
別仕様」の4項目を抜かした項目に関する評価ポイント
ファイル)として、表1に示した評価ポイントファイル
(東京都中央区:平成12年5月作成)を、第2の評価
ポイントファイル(表中、「特別仕様」の4項目に関す
る評価ポイントファイル)として、表2に示した評価ポ
イントファイル(東京都中央区:平成12年5月作成)
を使用した。表中、評価項目のうち、「階数」、「向
き」、「眺望」、「日照」については、複数の計画物件
で異なる場合があるため、後述するように、後に各計画
物件ごとに処理した。表1中の換算式1としては、次の
ような2次関数を用いた。
【0078】y=ax2+bx+c (a=−0.089,b=0.2651,c=6.22
14)
【0079】換算式2としては、入力される築年度(西
暦)と評価時の西暦に応じて、入力された築年度が新築
か否かを判断し、新築の場合は「1.0」とし、それ以
外の場合は「0.0」とした。換算式3としては、3階
を基準階(0.0ポイント)として、それ以上は1階ご
とに「0.5」ポイント上げ、それ以下は、1階ごとに
「1.0」ポイント下げるとした。
【0080】また、評価ポイントの小計として、各評価
ポイントファイルに基づいて評価ポイントを合計した値
に100を加算したものを示した。入力結果及び評価ポ
イントの小計を表5に示す。
【0081】
【表5】 既存物件については、上記評価ポイントの小計が総評価
ポイントに該当する。これらの総評価ポイントと表4の
情報を用いて、ポイント当たりの坪単価換算賃料を算出
し、次いで、このポイント当たりの坪単価換算賃料の3
件の平均値、即ち、賃料評価用パラメータを算出した。
算出結果を表6に示す。
【0082】
【表6】 続いて、計画物件A,B,C,D及びEの専有面積、
「階数」、「向き」、「眺望」、「日照」の項目につい
て該当する数字を入力し、総評価ポイントを算出した。
算出結果を表7に示す。
【0083】
【表7】 次に、各計画物件について、表6の賃料評価用パラメー
タに、表7の総評価ポイントをかけて坪単価換算賃料を
算出し、次いで、坪単価換算賃料に、各計画物件の専有
面積に応じて換算係数ファイルから獲得した換算係数を
かけて坪単価賃料を算出した。このようにして得られた
坪単価賃料に専有面積で処理することにより、賃料を算
出した。算出結果を表8に示す。
【0084】
【表8】 このようにして、本発明にかかる賃料評価用パラメータ
を使用することにより、賃料評価用パラメータを算出す
る際に使用した既存物件の立地条件や専有面積等の緒条
件とは必ずしも同一でない諸条件を有する計画物件の賃
料を、客観的、かつ精密に評価することができる。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明によって得られる
賃料評価用パラメータによれば、賃料評価用パラメータ
を作成する際に使用した既存物件に関する種々の条件と
類似の条件を有する物件についてはもちろんのこと、既
存物件の諸条件とは全く異なる諸条件を有する物件につ
いても賃料の評価をすることが可能である賃料評価用パ
ラメータを得ることができる。
【0086】また、本発明にかかる賃料評価方法、賃料
評価システム等によれば、上記のようにして得られた賃
料評価用パラメータを使用するため、賃料評価用パラメ
ータを作成する際に参照された既存物件に依存すること
なく、所望の物件の賃料を客観的に評価し、算出するこ
とができる。
【0087】また、本発明にかかる賃料評価方法、賃料
評価システム等によれば、物件の入居希望者やオーナー
希望者等に、賃料を形成する根拠を明確に示すことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において使用されるコンピュータシス
テムであるハードウエア構成図の一例である。
【図2】 (a)は評価ポイントファイルの一例を示す
概念図であり、(b)は、換算係数ファイルの一例を示
す概念図である。
【図3】 賃料評価用パラメータが算出されるまでの処
理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】 賃料評価用パラメータを使用して計画物件の
賃料を出力するまでの処理手順の一例を示すフローチャ
ートである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不動産の賃料を形成する要因となる複数の
    評価項目、及びその評価項目ごとの評価ポイントが設定
    された評価ポイントファイルと、 不動産の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数
    ファイルとを使用し、 複数の既存物件に関し、前記評価項目、専有面積及び賃
    料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントフ
    ァイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価
    ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、
    単位ポイント当たりの換算賃料を算出し、前記単位面積
    当たり、単位ポイント当たりの換算賃料の前記既存物件
    に対する平均値を算出して得られる、コンピュータシス
    テムにより不動産賃料を評価するための賃料評価用パラ
    メータ。
  2. 【請求項2】コンピュータシステムにより不動産賃料を
    評価するためのパラメータを作成する方法において、 不動産の賃料を形成する要因となる複数の評価項目、及
    びその評価項目ごとの評価ポイントが設定された評価ポ
    イントファイルと、 不動産の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数
    ファイルとを使用し、 複数の既存物件に関し、前記評価項目、専有面積及び賃
    料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントフ
    ァイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価
    ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、
    単位ポイント当たりの換算賃料を算出し、前記単位面積
    当たり、単位ポイント当たりの換算賃料の前記既存物件
    に対する平均値を算出して賃料評価用パラメータとする
    段階を含むことを特徴とする賃料評価用パラメータの作
    成方法。
  3. 【請求項3】コンピュータシステムにより不動産賃料を
    評価する賃料評価方法において、 不動産の賃料を形成する要因となる複数の評価項目、及
    びその評価項目ごとの評価ポイントが設定された評価ポ
    イントファイルと、 不動産の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数
    ファイルと、 前記評価ポイントファイル、前記換算係数ファイル及び
    複数の既存物件の情報に従って算出された賃料評価用パ
    ラメータとを使用し、 計画物件に関し、前記評価項目及び専有面積に関する情
    報の入力に応答して、前記評価ポイントファイルに基づ
    いて総評価ポイントを算出し、前記総評価ポイントと、
    前記専有面積情報と、前記賃料評価用パラメータとか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、前記計画物件の賃
    料を算出する段階を含むことを特徴とする賃料評価方
    法。
  4. 【請求項4】前記評価ポイントファイルは、第1の評価
    ポイントファイルと、第2の評価ポイントファイルとか
    ら構成され、 前記賃料評価用パラメータは、前記第1の評価ポイント
    ファイル、前記換算係数ファイル及び複数の既存物件の
    情報に従って算出され、 前記計画物件に関し、前記総評価ポイントは、前記第1
    の評価ポイントファイル及び前記第2の評価ポイントフ
    ァイルに基づいて算出されることを特徴とする請求項3
    に記載の賃料評価方法。
  5. 【請求項5】コンピュータシステムにより不動産賃料を
    評価する賃料評価方法において、 不動産の賃料を形成する要因となる複数の評価項目、及
    びその評価項目ごとの評価ポイントが設定された評価ポ
    イントファイルと、 不動産の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数
    ファイルとを使用し、 複数の既存物件に関し、前記評価項目、専有面積及び賃
    料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントフ
    ァイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価
    ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、
    単位ポイント当たりの換算賃料を算出し、前記単位面積
    当たり、単位ポイント当たりの換算賃料の前記既存物件
    に対する平均値を算出して賃料評価用パラメータとする
    第1段階と、 計画物件に関し、前記評価項目及び専有面積に関する情
    報の入力に応答して、前記評価ポイントファイルに基づ
    いて総評価ポイントを算出し、前記総評価ポイントと、
    前記専有面積情報と、前記賃料評価用パラメータとか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、前記計画物件の賃
    料を算出する第2段階とを含むことを特徴とする賃料評
    価方法。
  6. 【請求項6】前記評価ポイントファイルは、第1の評価
    ポイントファイルと、第2の評価ポイントファイルとか
    ら構成され、 前記第1段階において、前記総評価ポイントは、前記第
    1の評価ポイントファイルに基づいて算出され、 前記第2段階において、前記総評価ポイントは、前記第
    1の評価ポイントファイル及び前記第2の評価ポイント
    ファイルに基づいて算出されることを特徴とする請求項
    5に記載の賃料評価方法。
  7. 【請求項7】不動産賃料を評価するための賃料評価シス
    テムにおいて、 不動産の賃料を形成する要因となる複数の評価項目、及
    びその評価項目ごとの評価ポイントが設定された評価ポ
    イントファイルと、 不動産の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数
    ファイルと、 複数の既存物件に関し、前記評価項目、専有面積及び賃
    料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントフ
    ァイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価
    ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、
    単位ポイント当たりの換算賃料を算出し、前記単位面積
    当たり、単位ポイント当たりの換算賃料の前記既存物件
    に対する平均値を算出して賃料評価用パラメータとする
    手段と、 計画物件に関し、前記評価項目及び専有面積に関する情
    報の入力に応答して、前記評価ポイントファイルに基づ
    いて総評価ポイントを算出し、前記総評価ポイントと、
    前記専有面積情報と、前記賃料評価用パラメータとか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、前記計画物件の賃
    料を算出する手段とを含むことを特徴とする賃料評価シ
    ステム。
  8. 【請求項8】前記評価ポイントファイルは、第1の評価
    ポイントファイルと、第2の評価ポイントファイルとか
    ら構成され、 複数の既存物件に関し、総評価ポイントは、前記第1の
    評価ポイントファイルに基づいて算出され、 前記計画物件に関し、総評価ポイントは、前記第1の評
    価ポイントファイル及び前記第2の評価ポイントファイ
    ルに基づいて算出されることを特徴とする請求項7に記
    載の賃料評価システム。
  9. 【請求項9】不動産賃料を評価するためのプログラムを
    格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体におい
    て、 不動産の賃料を形成する要因となる複数の評価項目、及
    びその評価項目ごとの評価ポイントが設定された評価ポ
    イントファイルと、 不動産の専有面積ごとに換算係数が設定された換算係数
    ファイルとをメモリに格納する段階と、 複数の既存物件に関し、前記評価項目、専有面積及び賃
    料に関する情報の入力に応答して、前記評価ポイントフ
    ァイルに基づいて総評価ポイントを算出し、前記総評価
    ポイントと、前記専有面積情報と、前記賃料情報とか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、単位面積当たり、
    単位ポイント当たりの換算賃料を算出し、前記単位面積
    当たり、単位ポイント当たりの換算賃料の前記既存物件
    に対する平均値を算出して賃料評価用パラメータとする
    段階と、 計画物件に関し、前記評価項目及び専有面積に関する情
    報の入力に応答して、前記評価ポイントファイルに基づ
    いて総評価ポイントを算出し、前記総評価ポイントと、
    前記専有面積情報と、前記賃料評価用パラメータとか
    ら、前記換算係数ファイルに従って、前記計画物件の賃
    料を算出する段階とを、コンピュータに実行させるため
    のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体。
  10. 【請求項10】前記評価ポイントファイルは、第1の評
    価ポイントファイルと、第2の評価ポイントファイルと
    から構成され、 複数の既存物件に関し、総評価ポイントは、前記第1の
    評価ポイントファイルに基づいて算出され、 前記計画物件に関し、総評価ポイントは、前記第1の評
    価ポイントファイル及び前記第2の評価ポイントファイ
    ルに基づいて算出されることを特徴とする請求項9に記
    載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007323239A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Nippon Fudosan Kakuzuke Kk 不動産格付支援装置
JP2012178072A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Hokusatsu Forest Biomass Kumiai Co Ltd 森林整備レンタルシステム
JP2014127117A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Tokyo Kantei:Kk 情報処理プログラム,情報処理方法,及び情報処理装置

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