JP2002138263A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JP2002138263A
JP2002138263A JP2000335602A JP2000335602A JP2002138263A JP 2002138263 A JP2002138263 A JP 2002138263A JP 2000335602 A JP2000335602 A JP 2000335602A JP 2000335602 A JP2000335602 A JP 2000335602A JP 2002138263 A JP2002138263 A JP 2002138263A
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pressure
sensitive adhesive
adhesive tape
hand
melamine cyanurate
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Yukio Hashiyama
幸夫 橋山
Etsuo Ueki
悦雄 植木
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Excel Trading Kk
Diatex Co Ltd
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Excel Trading Kk
Diatex Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却時に有害なハロゲン性のガス等の発生及
び焼却残渣が少なく、しかも焼却炉に悪影響を及ぼす有
害元素、例えばリン、鉛、亜鉛、アンチモン等を含まな
い素材で構成され、さらに作業性に優れた手切性を備え
ると共に安価で難燃性を有する粘着テープを提供するこ
とである。 【解決手段】 メラミンシアヌレートを含有しているポ
リオレフィン系樹脂フイルム2に、ポリオレフィン系樹
脂からなる手切性機能のある織布3を積層して形成した
基布5に、アクリル系粘着剤からなる粘着層6を備え、
前記基布の幅方向の引裂強さが0.2N〜6.0Nであ
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着テープ、更に詳
しくは難燃性を有する粘着テープに関するものであり、
特に原子力発電所や燃料処理工場あるいは研究所など放
射性物質を取扱う場所で用いるのに適した粘着テープに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、原子力発電所や燃料処理工場
あるいは研究所など放射性物質を取扱う施設において
は、定期修理等による工事中の汚染を防止するために、
同建物内及び設備等をシートで被覆することが義務付け
られている。この際、シートを貼り付け固定するために
粘着テープが用いられるが、この粘着テープは、シート
は勿論のこと、工事中の火災防止の見地から難燃性を有
する性状のものが求められるようになってきた。
【0003】しかしながら、従来の難燃化技術として
は、デカブロ(デカブロモジフェニールエーテル)やブ
ロム化エポキシ(テトラブロモビスフェノールAのグリ
シジルエーテル)等の臭素系及びそれらと三酸化アンチ
モン(Sb)の併用系、あるいはトリクレジルホ
スフェート等のリン酸エステル系が難燃主材に用いるも
のであるため、いずれも有害元素としてのハロゲンやリ
ンなどが含まれていたり、原子力関係の焼却物としては
業界の自主規制の対象物質である三酸化アンチモンが含
まれていたりする問題点があった。
【0004】また非ハロゲン、非リン系の難燃剤として
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水和
物を多量配合したポリオレフィン系シートやフイルムお
よび粘着テープが提案されているが、難燃性の効果が不
十分なことや焼却残渣が多いことが欠点となっている。
【0005】さらに最近では、メラミンの硫化物や脂肪
族アミンの化合物およびリン酸のアンモニウム塩を非ハ
ロゲン系難燃剤とした原子力発電所等の防護シートの例
はあるが、硫化物はSOxの発生源となって好ましくな
く、またリン酸アンモニウム等リン酸塩やポリリン酸塩
は規制元素のリンを含んでいるため使用ができない。
【0006】さらに加えて、難燃性を有するポリエーテ
ルイミン等ポリエーテル系の軟質エンプラフイルムを支
持体とした粘着テープも存在しているが、前記フイルム
が極めて高価であり、且つ手で切れないという作業性の
問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に基
づいてなされたものであり、焼却時に有害なハロゲン性
のガス等の発生及び焼却残渣が少なく、しかも焼却炉に
悪影響を及ぼす有害元素、例えばリン、鉛、亜鉛、アン
チモン等を含まない素材で構成され、さらに作業性に優
れた手切性を備えると共に安価で難燃性を有する粘着テ
ープを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、トリ
アジン環を有する物質の一つであるメラミンシアヌレー
トが燃焼時に熱分解してアンモニア等の窒素系のガスを
発生し、この発生ガスが酸素を遮断して難燃性能を発現
すると推測されること、また、前記メラミンシアヌレー
トがポリオレフィン系樹脂に混合して比較的容易にイン
フレション成形によりフイルムを作ることができるこ
と、さらに、メラミンシアヌレートをアクリル系粘着剤
に配合しても粘着性能を大きく損なわないこと、上記し
たメラミンシアヌレート、ポリオレフィン系樹脂及びア
クリル系粘着剤はいずれも比較的安価でしかも化学構造
的にも有害成分が含まれず、且つ焼却炉ではほぼ完全に
燃焼すること、一方、インフレション成形に限らずポリ
オレフィン系樹脂の未延伸フイルムは、横一軸延伸等の
設備が過大にかかる特別な成形法(超高ブロウアップ法
やテンター法及び引裂方向に対する筋溝加工法)を採ら
ない限り、伸びが大きく引き裂き点の応力が集中しない
ため手切性を付与できないが、しかし、手切性のある織
布を貼り合わせることによって、元来手で切れないフイ
ルムであっても、容易に手で切れるようになること、の
以上述べた5つの技術的な知見に基づき、これらを巧み
に組合わせることによって、今まで存在しなかった新規
な粘着テープを発明するに至ったものである。
【0009】すなわち、本発明のうち請求項1記載に係
る発明は、メラミンシアヌレートを含有しているポリオ
レフィン系樹脂フイルムに、ポリオレフィン系樹脂から
なる手切性機能のある織布を積層して形成した基布に、
アクリル系粘着剤からなる粘着層を備え、前記基布の幅
方向の引裂強さが0.2N〜6.0Nであることを特徴
とする。
【0010】ここでメラミンシアヌレートとは、例え
ば、メラミンの水溶液とシアヌール酸の水溶液を混合
し、反応させ、生成した沈殿物を濾別することによって
得られるが、製法については特に限定されるものではな
く、また微量の未反応のメラミンやシアヌール酸が残存
していてもさしつかえない。また、ポリオレフィン系樹
脂としては、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−プロピレン−ジェン共重合体、エチレ
ン−ブテン・1共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリプロ
ピレン等が挙げられ、なかでもエチレン−酢酸ビニル共
重合体がメラミンシアヌレートとの相容性が良好なこと
や、エチレン−酢酸ビニル共重合体自体がポリオレフィ
ン系樹脂のなかでも難燃性能が高いなどの点で好まし
い。さらに、アクリル系粘着剤を選択した理由は、ポリ
マー中でも、とりわけ耐候性に優れた樹脂であるため、
酸化防止剤の配合を必要とせず放射性物質を取扱う粘着
テープ用の粘着剤として好ましいからである。
【0011】粘着テープの手切性を確保するために、基
布の幅方向の引き裂き強さが0.2N〜6.0Nの範囲
であることが必要であり、特に好ましい範囲は0.3N
〜3.2Nである。引き裂き強度が0.2N未満である
と、粘着テープをロールから引き出す際に裂けてしまう
懸念があって所望の長さにスムーズに引き出せなくなっ
たり、あるいは使用後に粘着テープを剥がす際にち切れ
てしまうおそれがある。一方、6Nを超える引き裂き強
度であると、手で容易にち切ることができなくなる。さ
らに、手切性を発現する織布については、経緯糸がポリ
オレフィン系樹脂のフラットヤーンよりなっており、こ
の際、経糸が極めて細い50デシテックスから280デ
シテックスのフラットヤーンの配列で織成して、粘着テ
ープの手切性機能を確保している。
【0012】粘着テープの難燃性能を一層高めるために
請求項2記載の発明のように、アクリル系粘着剤からな
る粘着層にメラミンシアヌレートを含有させてもよい。
【0013】
【実施例】本発明の粘着テープ1を得るための製造工程
の概要について具体的に説明する。まず、トリアジン環
を有する物質より選択したメラミンシアヌレート(具体
的には三菱化学株式会社製;商品名「MCA C−1」
を使用)150重量部を、エチレン酢酸ビニル共重合樹
脂(酢酸ビニル含量20%、メルトフローレシオ2.5
g/10分;具体的には日本ポリケム株式会社製の商品
名称「ノバテックエバLV540を使用」)100重量
部に配合すると共に、分散剤としてステアリン酸マグネ
シウム(具体的には日東化成工業株式会社製;商品名
「Mg−st」)を1重量部と、フェノール系酸化防止
剤(ガイギー株式会社製;商品名「イルガノックス10
10」)を0.5重量部と、をさらに添加し、バンバリ
ーミキサーを用いて160℃で20分間加熱混練した
後、二軸押出造粒機を使用して、メラミンシアヌレート
60%含有のマスターバッチペレットを得る。
【0014】上記のようにして作ったマスターバッチペ
レット100重量部をエチレン酢酸ビニル共重合樹脂1
00重量と配合し、さらにポリアゾ系プラスチック用着
色剤マスターバッチ3重量部を添加混合し、インフレシ
ョンフイルム成形機を用いて、メラミンシアヌレート3
0%含有の厚み50μmのフイルム2を得る。このよう
にして得られたフイルム2は、一般織物試験法(JIS
L1096 6.12.A)に準じた引張強度平均が
40N/5cmであり、さらに紙及び板紙の引裂試験法
(JIS P8116)に準じた引裂強度が9.9Nあ
り、手では容易に且つ真っすぐに引裂けなかった。
【0015】次に、上記したように作成したメラミンシ
アヌレート含有のフイルム2に、ポリエチレン樹脂より
成るフラットヤーンをエアージェット織機で織成してな
る日付重量30g/m2、平織布3を、高圧法ポリエチ
レン樹脂(密度0.921g/cm3メルトフローレシ
オ10g/10分;具体的には日本ポリケム株式会社製
商品名「LC720」)にて押出コーティング法でサ
ンドラミネート加工を施した。この際、前記織布3を構
成するフラットヤーンの経緯糸は、経糸が110デシデ
ックスで打ち込み本数を29本/インチとしており、緯
糸が311デシデックスで打ち込み本数を16本/イン
チとしている。
【0016】このようにして得たフイルム・織布のラミ
ネート物の裏面である織布3面に、高圧法ポリエチレン
樹脂で20μmの厚みのコーティング膜4を形成し、こ
のコーティング膜4面に粘着剤を密着させるために、ぬ
れ張力4×10−4N/cmのコロナ放電処理を施して
粘着テープ用の厚み160μmの基布5を得た。かかる
基布5における引張強度(JIS L−1096 6.
12.A)の平均は260N/5cmであり、エレメン
ドルフ引裂強度(JIS P8116)の平均は0.4
9Nであった。
【0017】次いで、上記基布のコーティング膜4のコ
ロナ放電処理面に、アクリル酸nブチルとアクリル酸2
エチルヘキシルを主成分とする共重合体に粘着付与剤と
してのテルペン系樹脂(軟化点110℃)を固形分比1
0%の割合で配合したアクリル系粘着剤を、リバースコ
ート方式によって固形分厚み30μmに調整して塗布し
た後、連続的にロールサポートドライヤーで80℃で3
分間の乾燥し、さらにその後、これを粘着テープロール
体として常温で7日間エージングしてから切り出し、粘
着テープ試験法(JIS Z0237)に準じて粘着力
9N/25mmの粘着層6を得、酸素指数法による高分
子材料の燃焼試験法(JIS K7201)に準じた酸
素指数値が26.0を有する難燃性の粘着テープ1を得
た。
【0018】他の実施例としては、前述した基布5にお
けるコーティング膜4のコロナ放電処理面に塗布するア
クリル系粘着剤の含有成分にメラミンシアヌレートを配
合したものである。すなわち、アクリル系粘着剤とメラ
ミンシアヌレート(三菱化学株式会社製の商品名「MC
A C−1」)との接着剤固形分比40%になるように
メラミンシアヌレートをトルエンで希釈溶解したのち
に、前記アクリル系粘着剤溶液と攪拌混合した粘着剤
を、前記基布のコーティング膜4面に固形分厚み40μ
mに調整して塗布して乾燥し、粘着テープロール体とし
て常温で7日間のエージング後、粘着テープ試験法(J
IS Z0237)に準じた粘着力が7.5N/25m
mの粘着層6を得、燃焼試験法(JIS K7201)
に準じた酸素指数値が27.3の難燃性を有する粘着テ
ープ1を得た。
【0019】
【発明の効果】本発明による粘着テープは、焼却時に有
害なハロゲン系ガスの発生がなく、また焼却炉に腐食や
フイルター目詰まりを起こさせるリン、鉛、亜鉛、アン
チモンあるいはシリカ等の有害元素を含まず、且つ焼却
灰分の残存も少なく、しかも作業性の向上に寄与する手
切性と火炎防止に貢献できる難燃性を兼ね備えており、
例えば原子力発電所等の定期修理等の使用に好適な製品
を安価に提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粘着テープの一例を示す概略説明
図である。
【符号の説明】
1 粘着テープ 2 フイルム 3 織布 5 基布 6 粘着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 悦雄 富山県黒部市沓掛2000番地 ダイヤテック ス株式会社黒部工場内 Fターム(参考) 4J004 AA10 AB01 CA04 CC03 CC04 CC06 CE02 EA01 FA08 GA03 4J040 DF021 HC25 JB09 KA36 LA08 MA10 MA11 MB03 NA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラミンシアヌレートを含有しているポ
    リオレフィン系樹脂フイルム(2)に、ポリオレフィン
    系樹脂からなる手切性機能のある織布(3)を積層して
    形成した基布(5)に、アクリル系粘着剤からなる粘着
    層(6)を備え、前記基布(5)の幅方向の引裂強さが
    0.2N〜6.0Nであることを特徴とする粘着テー
    プ。
  2. 【請求項2】 前記粘着層(6)にはメラミンシアヌレ
    ートが含有していることを特徴とする請求項1記載の粘
    着テープ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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