JP2002138170A - セルロース系粉体含有複合樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents

セルロース系粉体含有複合樹脂成形体及びその製造方法

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JP2002138170A
JP2002138170A JP2000333258A JP2000333258A JP2002138170A JP 2002138170 A JP2002138170 A JP 2002138170A JP 2000333258 A JP2000333258 A JP 2000333258A JP 2000333258 A JP2000333258 A JP 2000333258A JP 2002138170 A JP2002138170 A JP 2002138170A
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Japan
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powder
basic metal
metal soap
polyolefin
composite resin
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JP2000333258A
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English (en)
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Takahiro Matayoshi
崇裕 又吉
Masaki Wakabayashi
雅樹 若林
Mamoru Tanaka
守 田中
Akira Ishibashi
石橋  亮
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Original Assignee
YKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱成形加工時にセルロース系粉体から発生
する酸や水分に起因する成形体内部での発泡や成形機の
腐食等を抑制できると共に、加熱成形加工時の滑性を付
与し、セルロース系粉体の加熱分解、炭化を防止したセ
ルロース系粉体含有複合樹脂成形体及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 複合樹脂成形体は、ポリオレフィン
(A)とセルロース系粉体(B)とをA:B=90〜2
5:10〜75の比率(質量比)で含有し、かつ、これ
らの合計量100質量部に対して塩基性金属石鹸を0.
1質量部を超え、10質量部以下の割合で含有してな
り、該塩基性金属石鹸が、ポリオレフィン中に分散して
いると共に、セルロース系粉体表面又は仮導管内部、或
いはその両方に付着しており、少なくともその一部が、
加熱成形加工時にセルロース系粉体より発生する酸又は
水分、或いはその両方と反応して結合した状態で存在し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロース系粉体
含有複合樹脂成形体及びその製造方法に関し、さらに詳
しくは、塩基性金属石鹸が、ポリオレフィン中に分散し
ていると共に、セルロース系粉体表面又は仮導管内部、
或いはその両方に付着し、少なくともその一部が加熱成
形加工時にセルロース系粉体より発生する酸又は水分、
或いはその両方と反応して結合した状態にあり、それに
よって、これら酸や水分の拡散を抑制して発泡が防止さ
れていると共に、滑性に優れ、かつ表面の樹脂層を除去
することで木質感を作出することができるセルロース系
粉体含有複合樹脂成形体及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種のセルロース系粉体含有
複合樹脂成形体の開発は種々行なわれ、特に充填剤にセ
ルロース系粉体を用いることは、木屑、木質系建築廃
材、古紙等の資源の再利用を図るために有効な方法であ
る。また、セルロース系粉体含有複合樹脂成形体中のセ
ルロース系粉体の割合を多くし、ポリオレフィンの割合
を少なくすることが経済的に有利であり、さらに木粉が
多くなるに従って、優れた木質感が得られる。このよう
な組成のセルロース系粉体含有複合樹脂成形品は、例え
ば、特公昭59−30176号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようなセルロース系粉体含有複合樹脂成形体において
は、図1に概略的に示されるように、ポリオレフィン1
中にセルロース系粉体2が配合されているため、その中
に含まれる酸又は水分、或いはその両方が加熱成形加工
時(混合もしくは混練から成形に至る過程をいう。以
下、同様。)に発生して成形体内部で発泡し、多数の微
小な気泡3を生じてしまい、さらにこれらの気泡が拡散
・結合して比較的大きな気泡となり易い。そのため、良
好な品質のものが得られていないのが現状である。しか
も、発生する酸及び水分は、成形機のシリンダー、スク
リュー、金型、冷却金型等の腐食等をもたらす。また、
滑性を付与していないため、セルロース系粉体が、加熱
成形加工時のせん断発熱及び金型面との摩擦による発熱
で加熱分解、炭化を起こすので好ましくない。さらに、
多量のセルロース系粉体を配合した場合、成形加工性が
極端に損なわれるという問題がある。
【0004】本発明は、前記したような問題に鑑みなさ
れたものであり、その目的は、母材樹脂がポリオレフィ
ンからなるセルロース系粉体含有複合樹脂成形体におい
て、加熱成形加工時にセルロース系粉体から発生する酸
や水分に起因する成形体内部での発泡と成形機のシリン
ダー、スクリュー、金型、冷却金型等の腐食等を抑制で
きると共に、加熱成形加工時の滑性を付与し、せん断発
熱及び金型面との摩擦による発熱でのセルロース系粉体
の加熱分解、炭化を防止したセルロース系粉体含有複合
樹脂成形体及び該成形体を生産性良く低コストで製造で
きる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明によれば、ポリオレフィン(A)とセルロ
ース系粉体(B)とをA:B=90〜25:10〜75
の比率(質量比)で含有し、かつ、これらの合計量10
0質量部に対して塩基性金属石鹸を0.1質量部を超
え、10質量部以下の割合で含有してなり、該塩基性金
属石鹸が、ポリオレフィン中に分散していると共に、セ
ルロース系粉体表面又は仮導管内部、或いはその両方に
付着しており、少なくともその一部が、加熱成形加工時
にセルロース系粉体より発生する酸又は水分、或いはそ
の両方と反応して結合していることを特徴とするセルロ
ース系粉体含有複合樹脂成形体が提供される。
【0006】さらに本発明によれば、前記セルロース系
粉体含有複合樹脂成形体の製造方法も提供され、その第
一の態様は、セルロース系粉体と、塩基性金属石鹸又は
塩基性金属石鹸を含むポリオレフィンとを混合して、セ
ルロース系粉体の表面又は仮導管内部、或いはその両方
に塩基性金属石鹸を付着せしめ、次いでこれをポリオレ
フィン及び必要に応じて他の添加剤と共に混練した後、
成形することを特徴としている。
【0007】本発明のセルロース系粉体含有複合樹脂成
形体の製造方法の第二の態様は、セルロース系粉体と、
塩基性金属石鹸又は塩基性金属石鹸を含むポリオレフィ
ンとを、ポリオレフィン及び必要に応じて他の添加剤と
共に混練し、塩基性金属石鹸をポリオレフィン中に分散
せしめると共にセルロース系粉体の表面又は仮導管内
部、或いはその両方に付着せしめ、次いで成形すること
を特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】前記したように、セルロース系粉
体含有複合樹脂成形体においては、加熱成形加工時にセ
ルロース系粉体から発生する酸又は水分、或いはその両
方によって発泡し、また成形機のシリンダー、スクリュ
ー、金型、冷却金型等の腐食等を生じるが、従来、これ
らはセルロース系粉体配合に伴う不可避の現象であり、
防ぐことはできないと考えられていた。本発明者らは、
セルロース系粉体から発生する酸や水分に起因するこの
ような発泡、腐食等の防止について鋭意検討の結果、母
材樹脂がポリオレフィンからなるセルロース系粉体含有
複合樹脂成形体に塩基性金属石鹸を配合することで、セ
ルロース系粉体から発生する酸又は水分、或いはその両
方と反応させ、上記セルロース系粉体含有複合樹脂成形
体の発泡を抑制できることを見出し、また、塩基性金属
石鹸を配合することで同時に滑性を付与でき、加熱成形
加工時のせん断発熱及び金型面との摩擦による発熱での
セルロース系粉体の加熱分解、炭化を防止できることを
見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】すなわち、本発明のセルロース系粉体含有
複合樹脂成形体においては、塩基性金属石鹸がセルロー
ス系粉体表面又は仮導管内部、或いはその両方に付着
し、少なくともその一部が、加熱成形加工時にセルロー
ス系粉体より発生する酸又は水分、或いはその両方と反
応して結合した状態にあり、それによって、これら酸や
水分の拡散が抑制され、発泡が防止されている。また、
酸や水分は塩基性金属石鹸と結合しており、遊離の状態
にないため、成形機のシリンダー、スクリュー、金型、
冷却金型等の腐食等を生じることもない。
【0010】なお、ポリオレフィン用滑剤としては、金
属石鹸、パラフィンワックス等が一般的であり、広く使
用されている。しかし、パラフィンワックスは、ポリプ
ロピレンとの馴染みが良すぎるため滑剤としての効果が
ない。金属石鹸はセルロース系粉体から加熱成形加工時
に発生する水分等と反応した際の有機酸を中和する効果
はない。これに対して、塩基性金属石鹸は、有機酸(一
般に高級脂肪酸)の金属塩と、塩基性金属酸化物等の塩
基性化合物から成るため、セルロース系粉体から発生す
る酸や水分と充分に反応し、前記した発泡や腐食を効果
的に防止することができる。しかも、それ自体滑剤とし
ての機能を有するため、滑性を付与でき、加熱成形加工
時のせん断発熱及び金型面との摩擦による発熱でのセル
ロース系粉体の加熱分解、炭化を防止することもでき
る。
【0011】前記塩基性金属石鹸としては、前記した作
用を奏し得るものであれば如何なるものであってもよ
く、特定のものに限定されないが、好適には、(RCO
O)nM(式中、Rは炭素数5〜50のアルキル基、M
はCa、Mg、Zn、Cd、Ba、Sr、Pb、Sn、
Al、Zr、Cr、Fe及びNiよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種の金属を表わし、nは金属Mの原子価
に基づく1以上の整数である。)で示される高級脂肪酸
塩と、塩基性金属酸化物から成る塩基性金属石鹸が用い
られる。
【0012】前記塩基性金属石鹸としては、例えばmC
aO・(RCOO)2Ca、mMgO・(RCOO)2
g、mZnO・(RCOO)2Zn、mCdO・(RC
OO)2Cd、mBaO・(RCOO)2Ba、mSrO
・(RCOO)2Sr、mPbO・(RCOO)2Pb、
mSnO・(RCOO)2Sn、Al23・(RCO
O)2Al(OH)、mZrO・(RCOO)2Zr、m
CrO・(RCOO)2Cr、mFeO・(RCOO)2
Fe、mNiO・(RCOO)2Ni(各式中、Rは炭
素数5〜50のアルキル基、mは0.01≦m≦5であ
る。)等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を
組み合わせて用いることができる。
【0013】前記のような塩基性金属石鹸の中でも、特
に成形加工時に滑性に優れ、酸及び水分との反応性も高
く、人体への毒性も極めて低いmCaO・(C1735
OO)2Ca、mMgO・(C1735COO)2Mg、m
ZnO・(C1735COO) 2Zn(各式中、mは0.
01≦m≦5である。)の塩基性金属石鹸の1種又は2
種以上を用いることが好ましく、特にmMgO・(C17
35COO)2Mgを用いることが好ましい。但し、こ
れら塩基性金属石鹸を多量に配合すると、セルロース系
粉体含有複合樹脂成形体の機械的強度が著しく低下する
ため、塩基性金属石鹸の配合量は、ポリオレフィンとセ
ルロース系粉体の合計量100質量部に対して0.1質
量部を超え、10質量部以下、好ましくは5質量部以
下、より好ましくは3質量部以下であることが望まし
い。また、mMgO・(C1735COO)2Mgのm
は、0.01≦m≦5、好ましくは0.05≦m≦2で
あることが望ましい。
【0014】セルロース系粉体から発生する酸又は水
分、或いはその両方との反応が容易に起こるようにする
ためには、塩基性金属石鹸の融点は、成形加工時の温度
以下であることが好ましい。ポリオレフィンがポリプロ
ピレンからなるセルロース系粉体含有複合樹脂成形体の
成形加工温度は一般に約200℃前後であり、塩基性金
属石鹸の融点が200℃以下であれば反応を容易に起こ
すことが可能となる。しかし、塩基性金属石鹸の融点が
低すぎると成形品からのブリードが起こる恐れがあるた
め、塩基性金属石鹸の融点は50℃以上、好ましくは7
0℃以上であることが望ましい。
【0015】前記セルロース系粉体としては如何なるも
のであってもよく、例えば木粉、バカス、ケナフ、おが
屑、木質繊維、籾殻、破砕チップ材、果実殻粉、古紙等
が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わ
せて用いることができる。また、セルロース系粉体全て
から加熱成形加工時に酸又は水分、或いはその両方が発
生することは必ずしも必要でなく、少なくとも1種類か
ら酸又は水分、或いはその両方が発生するセルロース系
粉体を含んでいれば、前記したような本発明による塩基
性金属石鹸添加の効果が得られる。さらに、セルロース
系粉体全てが仮導管を有することは必ずしも必要でな
く、少なくとも1種類の仮導管を有するセルロース系粉
体を含んでいればよい。このようなセルロース系粉体の
中でも、特に木粉を用いることが好ましい。
【0016】なお、セルロース系粉体は、酸又は水分、
或いはその両方が発生すれば如何なる大きさのものであ
っても本発明を適用できるが、60メッシュ以上、30
0メッシュ以下の大きさのセルロース系粉体が、得られ
る複合樹脂成形体の機械的物性の点からより好ましい。
また、セルロース系粉体が多量の酸又は水分、或いはそ
の両方を含んでいると、塩基性金属石鹸を多量に配合し
なければならない。但し、これら塩基性金属石鹸を多量
に配合するとセルロース系粉体含有複合樹脂成形体の機
械的強度が著しく低下するため、セルロース系粉体が酸
又は水分等の揮発成分を多量に含んでいる場合、予め乾
燥し、130℃で測定したときの揮発成分が0.5質量
%以下となるように調整することが好ましい。
【0017】前記ポリオレフィンとしては、如何なるも
のであってもよく、例えば低密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エス
テル、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプ
レン、エチレンプロピレンゴム、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−エチ
レンプロピレンゴム−スチレン共重合体、エチレン酢酸
ビニル共重合体等が挙げられ、これらを単独で又は2種
類以上を組み合わせて用いることができる。これらのポ
リオレフィンの中でも、特に、安価で工業的に量産性が
あること、軽量でかつ剛性に優れ、比較的耐熱性が良好
なこと、及び成形性が良いことから、ポリプロピレンが
好適である。なお、本明細書で用いられている用語「ポ
リオレフィン」は、ポリスチレン系の樹脂も含む広義の
概念を意味する。また、上記ポリオレフィンとしては再
生ポリオレフィンを用いてもよい。
【0018】ポリオレフィン(A)とセルロース系粉体
(B)の配合割合は、A:B=90〜25:10〜7
5、好ましくは90〜40:10〜60の比率(質量
比)である。また、塩基性金属石鹸の配合割合は、前記
したように、ポリオレフィンとセルロース系粉体の合計
量100質量部に対して、0.1質量部を超え、10質
量部以下、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3
質量部以下の割合である。ここで、ポリオレフィンがセ
ルロース系粉体との配合比率で25:75よりも少なく
なると、ポリオレフィンがセルロース系粉体の各部周囲
に回り難いため、強度に問題のあるセルロース系粉体含
有複合樹脂成形体が得られるので好ましくない。一方、
ポリオレフィンがセルロース系粉体との配合比率で9
0:10よりも多くなると、その分、添加するセルロー
ス系粉体の配合量が少なくなり、天然に近い木質感が極
端に損なわれるので好ましくない。
【0019】また、塩基性金属石鹸の配合量が、ポリオ
レフィンとセルロース系粉体の合計量100質量部に対
して0.1質量部以下になると、得られる複合樹脂成形
体中のセルロース系粉体から発生する酸及び水分との反
応が充分に行なえなくなり、滑性も極端に損なわれるの
で好ましくない。一方、10質量部よりも多くなると、
得られる成形体の機械的強度が著しく低下するので好ま
しくない。
【0020】なお、本発明においては、前記各成分の他
に必要に応じて、セルロース系粉体とポリオレフィンの
親和性を向上させるための不飽和カルボン酸或いはその
誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂や、着色剤等の
各種添加剤を加えることができる。上記不飽和カルボン
酸としては、如何なるものであってもよく、例えば無水
マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレ
イン酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソ
クロトン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、ソルビン酸、
アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、これらを単独
で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記不飽和カルボン酸の誘導体としては、如何な
るものであってもよく、上記不飽和カルボン酸の金属
塩、アミド、イミド、エステル等のうちの1つ或いは2
種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0021】着色剤としては、如何なるものであっても
よく、例えば二酸化チタン、酸化コバルト、群青、紺
青、弁柄、銀朱、鉛白、鉛丹、黄鉛、ストロンチウムク
ロメート、チタニウムイエロー、チタンブラック、ジン
ククロメート、鉄黒、モリブデン赤、モリブデンホワイ
ト、リサージ、リトポン、カーボンブラック、エメラル
ドグリーン、ギネー緑、カドミウム黄、カドミウム赤、
コバルト青、アゾ顔料、フタロシアニンブルー、イソイ
ンドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオレッ
ト、ペリノンペリレン等が挙げられ、これらを単独で又
は2種類以上を組み合わせて用いることができる。これ
らの中でも、天然の木質感を出すためには黄色酸化チタ
ン、弁柄(酸化鉄)等が好ましい。その他必要に応じ
て、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
滑剤等の各種添加剤を加えることができる。
【0022】本発明の複合樹脂成形体は、母材樹脂のポ
リオレフィン中にセルロース系粉体及び塩基性金属石鹸
が分散されていると共に、セルロース系粉体表面又は仮
導管内部、或いはその両方に塩基性金属石鹸が付着して
いることを特徴としている。このような複合樹脂成形体
は、セルロース系粉体と塩基性金属石鹸を混合して、セ
ルロース系粉体の表面又は仮導管内部、或いはその両方
に付着せしめ、次いでこれをポリオレフィン及び必要に
応じて他の添加剤と共に混練した後、成形することによ
っても製造できるし、或いはまた、セルロース系粉体と
塩基性金属石鹸をポリオレフィン及び必要に応じて他の
添加剤と共に混練し、塩基性金属石鹸をポリオレフィン
中に分散せしめると共にセルロース系粉体の表面又は仮
導管内部、或いはその両方に付着せしめ、次いで成形す
ることによっても製造できる。
【0023】また、セルロース系粉体と、塩基性金属石
鹸を含むポリオレフィンとを混合して、セルロース系粉
体の表面又は仮導管内部、或いはその両方に塩基性金属
石鹸を付着せしめ、次いでこれをポリオレフィン及び必
要に応じて他の添加剤と共に混練した後、成形すること
によっても製造できるし、或いはまた、セルロース系粉
体と、塩基性金属石鹸を含むポリオレフィンとを、ポリ
オレフィン及び必要に応じて他の添加剤と共に混練し、
塩基性金属石鹸をポリオレフィン中に分散せしめると共
にセルロース系粉体の表面又は仮導管内部、或いはその
両方に付着せしめ、次いで成形することによっても製造
できる。成形方法としては、押出成形、射出成形、プレ
ス成形等の各種成形方法を採用することができる。
【0024】本発明における塩基性金属石鹸が表面又は
仮導管内部、或いはその両方に付着されたセルロース系
粉体の製造方法は如何なるものであってもよく、例えば
セルロース系粉体と塩基性金属石鹸のヘンシェルミキサ
ーによる混合、ニーダーによる混合、ボールミルによる
混合、木粉製造機による混合等が挙げられる。さらに、
セルロース系粉体、塩基性金属石鹸、ポリオレフィン及
びその他各種添加剤を混合し、押出し機でペレタイズし
てペレットを製造すると同時に、塩基性金属石鹸が表面
又は仮導管内部、或いはその両方に付着されたセルロー
ス系粉体とする方法や、セルロース系粉体と、塩基性金
属石鹸を含むポリオレフィンのヘンシェルミキサーによ
る混合、ニーダーによる混合、ボールミルによる混合、
木粉製造機による混合等が挙げられる。さらに、セルロ
ース系粉体、塩基性金属石鹸を含むポリオレフィン、ポ
リオレフィン及びその他各種添加剤を混合し、押出し機
でペレタイズしてペレットを製造すると同時に、塩基性
金属石鹸が表面又は仮導管内部、或いはその両方に付着
されたセルロース系粉体とする方法等が挙げられる。
【0025】前記のような製造方法により、図2に示す
ような板状成形品4、図3に示すような中空部6を有す
る板状成形品5等の各種形状、構造の複合樹脂成形体を
製造できる。製造過程においては、例えば混合もしくは
混練時の摩擦熱等又は押出し機によるペレタイズ化時の
加熱、押出成形時の加熱等によってセルロース系粉体よ
り酸や水分が発生するが、前記した塩基性金属石鹸又は
塩基性金属石鹸を含むポリオレフィンによる混合もしく
は混練による反応処理により、セルロース系粉体の表面
又は仮導管内部、或いはその両方に付着した塩基性金属
石鹸が酸又は水分、或いはその両方と反応して結合し、
これら酸や水分の拡散が抑制され、発泡が防止されるた
め、高品質の成形品を製造できる。また、酸や水分は塩
基性金属石鹸と結合しており、遊離の状態にないため、
成形時に成形機のシリンダー、スクリュー、金型、冷却
金型等の腐食を生じることもない。
【0026】得られるセルロース系粉体含有複合樹脂成
形体は、表面の樹脂層を除去することでセルロース系粉
体が表面に露出するので、木質感を作出することがで
き、さらには、研削、研磨、切断、彫刻等の加工を施す
ことによって、サッシ、枠材、壁材、床材、ドア、笠
木、腰板、すのこ、濡れ縁、額縁、デッキ材、フェン
ス、ベンチ、門扉、看板、ルーバー、ドアハンドル、ク
レセント、手すり、家具、船舶のデッキ材、電車の床
材、自動車の内外装材、家電製品のハウジングなどの製
品に仕上げることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明につ
いてより具体的に説明するが、もちろん本発明は、下記
実施例によって何ら限定されるものではない。尚、とく
に断りの無い限り、以下に記載の「部」は「質量部」を
示す。下記実施例及び比較例においては、押出し機とし
ては二軸押出し機を用いているが、単軸押出し機、多軸
押出し機或いはその組み合わせのいずれを用いてもよ
い。さらに、押出し機に用いられるスクリュー形状も特
に制限はない。
【0028】実施例1 130℃における揮発成分を0.5wt%以内に調整し
た100メッシュを70wt%以上通過した木粉100
部、弁柄3部、酸化チタン7部と塩基性金属石鹸mMg
O・(C1735COO)2Mg(式中、mは0.05≦
m≦2)1.0部を投入した後、約5分間ヘンシェルミ
キサーの攪拌羽根を回転させ、表面又は仮導管内部、或
いはその両方にmMgO・(C1735COO)2Mgが
付着した木粉を得た。この、mMgO・(C1735CO
O)2Mg付着木粉に、さらにポリプロピレン100部
及び無水マレイン酸変性ポリプロピレン1部を加え、ヘ
ンシェルミキサーで混練し、コンパウンドを得た。得ら
れたコンパウンドをクラッシャーによって粉砕して粒径
を調整した。粒径を調整したコンパウンドを、二軸押出
し機及び金型を用い、幅60mm、高さ7mmの板状に
押出し成形した。押出し機の温度条件は、シリンダー温
度180℃、金型温度190℃とした。この際、金型部
での樹脂温度は190℃であった。190℃で成形され
た成形体を冷却金型で冷却し、形状を保持した。冷却金
型から取り出された直後の成形体の表面温度は40℃で
あった。以上の方法により、本発明に係る複合樹脂成形
体を作製した。
【0029】実施例2〜5 実施例1において、塩基性金属石鹸mMgO・(C17
35COO)2Mgの添加量を表1に記載した配合に変更
した以外は、実施例1と同様の押出し条件及び操作を行
なうことにより、本発明に係る複合樹脂成形体を作製し
た。
【0030】比較例1 実施例1において、塩基性金属石鹸mMgO・(C17
35COO)2Mgを配合しないこと以外は、実施例1と
同様の押出し条件及び操作を行なうことにより、複合樹
脂成形体を作製した。
【0031】比較例2 実施例1において、塩基性金属石鹸mMgO・(C17
35COO)2Mgの添加量を表1に記載した配合に変更
した以外は、実施例1と同様の押出し条件及び操作を行
なうことにより、複合樹脂成形体を作製した。
【0032】実施例6 130℃における揮発成分を0.5wt%以内に調整し
た100メッシュを70wt%以上通過した木粉100
部、弁柄3部、酸化チタン7部、塩基性金属石鹸mMg
O・(C1735COO)2Mg(式中、mは0.05≦
m≦2)1.0部、ポリプロピレン100部及び無水マ
レイン酸変性ポリプロピレン1部を加え、ヘンシェルミ
キサーで混練し、コンパウンドを得た。得られたコンパ
ウンドをクラッシャーによって粉砕して粒径を調整し
た。粒径を調整したコンパウンドを、二軸押出し機及び
金型を用い、幅60mm、高さ7mmの板状に押出し成
形した。押出し機の温度条件は、シリンダー温度180
℃、金型温度190℃とした。この際、金型部での樹脂
温度は190℃であった。190℃で成形された成形体
を冷却金型で冷却し、形状を保持した。冷却金型から取
り出された直後の成形体の表面温度は40℃であった。
以上の方法により、本発明に係る複合樹脂成形体を作製
した。
【0033】実施例7〜10 実施例6において、塩基性金属石鹸mMgO・(C17
35COO)2Mgの添加量を表1に記載した配合に変更
した以外は、実施例6と同様の押出し条件及び操作を行
なうことにより、本発明に係る複合樹脂成形体を作製し
た。
【0034】比較例3 実施例6において、塩基性金属石鹸mMgO・(C17
35COO)2Mgの添加量を表1に記載した配合に変更
した以外は、実施例6と同様の押出し条件及び操作を行
なうことにより、複合樹脂成形体を作製した。
【0035】実施例11 130℃における揮発成分を0.5wt%以内に調整し
た100メッシュを70wt%以上通過した木粉100
部、弁柄3部、酸化チタン7部、塩基性金属石鹸mMg
O・(C1735COO)2Mg(式中、mは0.05≦
m≦2)を約10質量%含むポリプロピレン11部(1
1部中、塩基性金属石鹸1部を含有)、ポリプロピレン
90部及び無水マレイン酸変性ポリプロピレン1部を加
え、ヘンシェルミキサーで混練し、コンパウンドを得
た。得られたコンパウンドをクラッシャーによって粉砕
して粒径を調整した。粒径を調整したコンパウンドを、
二軸押出し機及び金型を用い、幅60mm、高さ7mm
の板状に押出し成形した。押出し機の温度条件は、シリ
ンダー温度180℃、金型温度190℃とした。この
際、金型部での樹脂温度は190℃であった。190℃
で成形された成形体を冷却金型で冷却し、形状を保持し
た。冷却金型から取り出された直後の成形体の表面温度
は40℃であった。以上の方法により、本発明に係る複
合樹脂成形体を作製した。
【0036】実施例12〜15 実施例11において、ポリプロピレン及び塩基性金属石
鹸mMgO・(C17 35COO)2Mgを含むポリプロ
ピレンの添加量を表1に記載した配合に変更した(ポリ
プロピレンの合計量は100部)以外は、実施例11と
同様の押出し条件及び操作を行なうことにより、本発明
に係る複合樹脂成形体を作製した。
【0037】比較例4 実施例11において、ポリプロピレン及び塩基性金属石
鹸mMgO・(C17 35COO)2Mgを含むポリプロ
ピレンの添加量を表1に記載した配合に変更した(ポリ
プロピレンの合計量は100部)以外は、実施例11と
同様の押出し条件及び操作を行なうことにより、複合樹
脂成形体を作製した。
【0038】前記各実施例及び比較例の組成を表1にま
とめて示す。また、得られた複合樹脂成形体を切断し、
その切断面を観察して発泡の有無について調査した結果
を表1に併せて示す。
【表1】 表1に示されるように、本発明の方法によれば、塩基性
金属石鹸(mMgO・(C1735COO)2Mg)がポ
リオレフィン中に分散していると共に、セルロース系粉
体表面又は仮導管内部、或いはその両方に付着している
複合樹脂成形体が得られ、塩基性金属石鹸は成形加工時
にセルロース系粉体から発生する酸又は水分、或いはそ
の両方と反応して、その発泡を抑制しているため、気泡
が無く、且つ滑性を付与したセルロース系粉体含有複合
樹脂成形体を得ることができた。
【0039】実施例16 130℃における揮発成分を0.5wt%以内に調整し
た100メッシュを70wt%以上通過した木粉100
部、弁柄3部、酸化チタン7部、塩基性金属石鹸mMg
O・(C1735COO)2Mg(式中、mは0.05≦
m≦2)を10質量%含むポリプロピレン11部、ポリ
プロピレン90部及び無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン1部を加え、ヘンシェルミキサーで混練し、コンパウ
ンドを得た。得られたコンパウンドをクラッシャーによ
って粉砕して粒径を調整した。粒径を調整したコンパウ
ンドを、二軸押出し機及び金型を用い、幅60mm、高
さ7mmの板状に押出し成形した。押出し機の温度条件
は、シリンダー温度180℃、金型温度190℃とし
た。この際、金型部での樹脂温度は190℃であった。
190℃で成形された成形体を冷却金型で冷却し、形状
を保持した。冷却金型から取り出された直後の成形体の
表面温度は40℃であった。以上の方法により、本発明
に係る複合樹脂成形体を作製した。得られた押出し成形
品のスキン層を研削によって除去し、さらに部分的に筋
状にサンディングを行なった。この処理により、部分的
に筋状にサンディングを行なって得られた筋状領域と元
の表面の筋状領域からなる筋模様が得られた。得られた
筋模様は目視により明瞭に観察され、木目様の模様であ
った。また、以上の方法により作製した複合樹脂成形体
に対して断面の観察を行なったところ、発泡は発生して
おらず、木目様の模様のないものと同一の性能であっ
た。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明のセルロース系粉
体含有複合樹脂成形体は、ポリオレフィン中への塩基性
金属石鹸の分散だけに止まらず、表面又は仮導管内部、
或いはその両方に塩基性金属石鹸を付着させたセルロー
ス系粉体をポリオレフィン中に分散させたことを特徴と
しており、加熱成形加工時(混合もしくは混練時或いは
成形時)にセルロース系粉体より発生する酸又は水分、
或いはその両方と反応させることができるため、上記酸
や水分による発泡がない優れた品質の複合樹脂成形体を
得ることができ、また、製造過程においては成形機のシ
リンダー、スクリュー、金型、冷却金型等の腐食等が抑
制され、かつ滑性が付与されているため成形加工性に優
れたものとなる。また、加熱成形加工時のせん断発熱や
金型面との摩擦熱等によりセルロース系粉体の加熱分
解、炭化を起こすこともない。さらに本発明によれば、
このように優れた性能を示す複合樹脂成形体を生産性よ
く低コストで製造でき、またサンディング等の簡単な表
面処理により木目様の模様を容易に付与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のセルロース系粉体含有複合樹脂成形体の
断面の一例を概略的に示す概略部分拡大断面図である。
【図2】セルロース系粉体含有複合樹脂成形板の一例を
示す側面図である。
【図3】セルロース系粉体含有複合樹脂成形中空板の一
例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ポリオレフィン 2 セルロース系粉体 3 気泡 4 板状成形品 5 中空板状成形品 6 中空部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/098 C08K 5/098 C08L 1/00 C08L 1/00 97/02 97/02 // B29K 23:00 B29K 23:00 711:14 711:14 Fターム(参考) 4F071 AA09 AA14 AA20 AA73 AC09 AF53 AH03 AH07 AH12 BA01 BB03 BB05 BB06 BC03 BC06 4F201 AA01 AA03 AA11 AB07 AB15 AC04 AD06 AH26 AH51 BA01 BA04 BC01 BC38 BK02 BK13 BN21 4J002 AB01X AH00X BB00W BB12W EG036 EG046 GL00 GN00 GQ00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン(A)とセルロース系粉
    体(B)とをA:B=90〜25:10〜75の比率
    (質量比)で含有し、かつ、これらの合計量100質量
    部に対して塩基性金属石鹸を0.1質量部を超え、10
    質量部以下の割合で含有してなり、該塩基性金属石鹸
    が、ポリオレフィン中に分散していると共に、セルロー
    ス系粉体表面又は仮導管内部、或いはその両方に付着し
    ており、少なくともその一部が、加熱成形加工時にセル
    ロース系粉体より発生する酸又は水分、或いはその両方
    と反応して結合していることを特徴とするセルロース系
    粉体含有複合樹脂成形体。
  2. 【請求項2】 セルロース系粉体が、木粉、パルプ、バ
    カス、おが屑、木質繊維、籾殻及び古紙よりなる群から
    選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1に記載のセルロース系粉体含有複合樹脂成形体。
  3. 【請求項3】 セルロース系粉体が木粉であることを特
    徴とする請求項1に記載のセルロース系粉体含有複合樹
    脂成形体。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィンがポリプロピレンである
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載
    のセルロース系粉体含有複合樹脂成形体。
  5. 【請求項5】 塩基性金属石鹸が、(RCOO)n
    (式中、Rは炭素数5〜50のアルキル基、MはCa、
    Mg、Zn、Cd、Ba、Sr、Pb、Sn、Al、Z
    r、Cr、Fe及びNiよりなる群から選ばれた少なく
    とも1種の金属を表わし、nは金属Mの原子価に基づく
    1以上の整数である。)で示される高級脂肪酸塩と、塩
    基性金属酸化物から成ることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか一項に記載のセルロース系粉体含有複合樹
    脂成形体。
  6. 【請求項6】 塩基性金属石鹸が、mCaO・(C17
    35COO)2Ca、mMgO・(C1735COO)2Mg
    及びmZnO・(C1735COO)2Zn(各式中、m
    は0.01≦m≦5である。)よりなる群から選ばれた
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれか一項に記載のセルロース系粉体含有複合樹脂
    成形体。
  7. 【請求項7】 塩基性金属石鹸が、mMgO・(C17
    35COO)2Mg(式中、mは0.05≦m≦2であ
    る。)であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    か一項に記載のセルロース系粉体含有複合樹脂成形体。
  8. 【請求項8】 ポリオレフィン(A)とセルロース系粉
    体(B)とをA:B=90〜40:10〜60の比率
    (質量比)で含有し、かつ、これらの合計量100質量
    部に対して塩基性金属石鹸を0.1質量部を超え、3質
    量部以下の割合で含有してなることを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれか一項に記載のセルロース系粉体含有
    複合樹脂成形体。
  9. 【請求項9】 セルロース系粉体と、塩基性金属石鹸又
    は塩基性金属石鹸を含むポリオレフィンとを混合して、
    セルロース系粉体の表面又は仮導管内部、或いはその両
    方に塩基性金属石鹸を付着せしめ、次いでこれをポリオ
    レフィン及び必要に応じて他の添加剤と共に混練した
    後、成形することを特徴とするセルロース系粉体含有複
    合樹脂成形体の製造方法。
  10. 【請求項10】 セルロース系粉体と、塩基性金属石鹸
    又は塩基性金属石鹸を含むポリオレフィンとを、ポリオ
    レフィン及び必要に応じて他の添加剤と共に混練し、塩
    基性金属石鹸をポリオレフィン中に分散せしめると共に
    セルロース系粉体の表面又は仮導管内部、或いはその両
    方に付着せしめ、次いで成形することを特徴とするセル
    ロース系粉体含有複合樹脂成形体の製造方法。
  11. 【請求項11】 混合工程又は混練工程に先立って、セ
    ルロース系粉体を130℃で測定したときの揮発成分が
    0.5質量%以下となるように乾燥する工程を含むこと
    を特徴とする請求項9又は10に記載のセルロース系粉
    体含有複合樹脂成形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006131729A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 合成木材製造用樹脂組成物および合成木材成形品
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