JP2002133881A - 不揮発性半導体記憶装置およびその記憶消去方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置およびその記憶消去方法

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JP2002133881A
JP2002133881A JP2001227824A JP2001227824A JP2002133881A JP 2002133881 A JP2002133881 A JP 2002133881A JP 2001227824 A JP2001227824 A JP 2001227824A JP 2001227824 A JP2001227824 A JP 2001227824A JP 2002133881 A JP2002133881 A JP 2002133881A
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Ken Sumitani
憲 隅谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消去所要時間および消去電流のピーク値を定
量的に見積もることが可能で、消去時間の増加を抑制し
つつ、消去電流の低減を図れる不揮発性半導体記憶装置
およびその記憶消去方法を提供する。 【解決手段】 この不揮発性半導体記憶装置は、ロウデ
コーダ120が複数の行選択線群121,122を独立
して制御し、降圧回路160が発生する負電圧101を
各行選択線群121,122に対して時間をずらして加
えることによって、消去電流のピークを抑制でき、消費
電流を削減できる。さらに、この装置では、昇圧回路1
50(400)の電流制限回路440が、昇圧回路400
の消費電流を制限することで、各行選択線群121,1
22への電圧印加状況に応じ、所定の電流値を越えない
範囲で電圧を発生させることができ、さらなる短いスケ
ールでの消費電流の低減を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ブロック単位で
消去する手段を有する不揮発性半導体記憶装置およびそ
のブロック消去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブロック単位で消去が可能な不揮発性半
導体記憶装置は、近年、携帯機器を中心に需要が高まっ
ている。
【0003】以下に、従来のブロック消去が可能な不揮
発性半導体記憶装置のブロック消去について、図9,図
10,図11,図12および図13を用いて説明する。
【0004】図9(A)に、不揮発性半導体記憶装置であ
るEEPROM(電気的消去書込み可能型ROM)の代表
的なメモリセル構造を示す。この図に示されるように、
メモリセルはコントロールゲート701とフローティン
グゲート702の2層のゲートを持つMOSトランジス
タの構造をとっている。このメモリセルは、SiO 2
の絶縁物で覆われている。この絶縁物は、メモリセルを
構成する各部位の電気的絶縁やキャパシタとしての機
能,外的環境からの保護を担っている。フローティング
ゲート702に注入されている電子が比較的多い状態が
書き込み状態であり、メモリセルの閾値は高い。また、
フローティングゲート702に注入されている電子が比
較的少ない状態が消去状態であり、メモリセルの閾値は
低い。この閾値の差を情報の記憶に利用する。各メモリ
セルが書き込み状態であるのか消去状態であるのかを判
断する動作が読み出し動作である。
【0005】メモリセルヘの書き込み、すなわち消去状
態から書き込み状態への遷移は、フローティングゲート
に電子を注入することで行なわれる。
【0006】これには、いくつかの手法が実現されてい
るが、以下に説明するチャネル・ホット・エレクトロン
(CHE)注入による書き込みが最も一般的である。具体
的には、コントロールゲート701に高電圧(例えば1
0V)を印加し、ドレイン705に高電圧(例えば6V)
を印加し、ソース703を0Vにすることにより、チャ
ネルが形成され、ドレイン−ソース間に大きな電流が流
れる。すなわち、ソース703からドレイン705ヘ電
子が移動する。ソース703からドレイン705ヘ移動
した電子はドレイン705の高電圧により高いエネルギ
ー状態の電子となるが、このときのエネルギーが、絶縁
膜704のエネルギー障壁を超えれば、電子はフローテ
ィングゲート702ヘ移動することが可能となる。この
機構により電子がフローティングゲート702に注入さ
れることで、メモリセルは書き込み状態となる。
【0007】一方、メモリセルの消去は、フローティン
グゲート702に蓄積された電子を抜くことで実現でき
る。いくつかの方法が実現されているが、ソース703
から電子を抜く方法であるソース消去が最も一般的であ
る。この方法では、例えば、コントロールゲート701
を0Vにし、ソース703を高電圧(例えば12V)に
し、ドレイン705をフローティングにすることで、フ
ローティングゲート702からソース703ヘトンネル
効果により電子が移動し、すなわちメモリセルが消去さ
れる。これは、高電圧ソース消去と呼ばれる消去方法で
ある。
【0008】また一方、ソース消去の一種であるがソー
ス電圧を低く抑えることのできる負電圧ゲート消去も実
用化されている。この消去方法では、コントロールゲー
ト701に負電圧(例えば−10V)を印加し、ソースに
高電圧(例えば5V)を印加し、ドレイン705をフロー
ティングにすることで、フローティングゲート702の
電位が下がる。この消去方法では、コントロールゲート
701を0Vとする方法よりも低いソース電圧で、同様
のトンネル効果が得られ、メモリセルの消去が可能であ
る。この負電圧ゲート消去もソースに高電圧を印加する
消去方法であるが、負電圧ゲート消去でないソース消去
と区別するため、以後、前者を負電圧ゲート消去、後者
を高電圧ソース消去と区別して記述する。
【0009】次に、図9(B)に、フラッシュメモリのア
レイ構成を示す。この図では、代表的なフラッシュメモ
リであるNOR型フラッシュメモリのアレイ構成を示
す。行選択線711,712,713,714,715,7
16…が複数のメモリセルのコントロールゲートに接続
され、列選択線732,731…が複数のメモリセルの
ドレインに接続される。複数の行選択線711〜716
…と複数の列選択線732,731…がマトリックスを
構成することにより、メモリアレイが形成される。フラ
ッシュメモリでは、同一ブロック内のメモリセルはソー
ス線741を共有し、このことによりブロック内のセル
の一括消去が容易になるだけでなく、メモリアレイ面積
を大幅に削減できる。
【0010】このフラッシュメモリセルアレイでは、書
き込み時は、行選択線,列選択線の両方が選択されたセ
ルのみ書き込まれるので、ビット単位での書き込みが可
能である。消去については、フラッシュメモリのように
共通のソース線を有するブロックに分割されている場
合、ブロック内の全てのメモリセルを一括消去するブロ
ック消去により実行される。ただし、負電圧ゲート消去
を用いれば、高電圧ソース消去法と比較すると低いソー
ス電圧で実現できるので、ゲートに負電圧を印加したメ
モリセルのみ消去することが可能となり、ソース線を共
有するブロックをさらに細かい消去単位であるセクタに
分割して特定のセクタのみを選択的に消去するセクタ消
去も可能である。
【0011】EEPROMのソース消去では、フローテ
ィングゲートとソース拡散層の重なり領域で、後に詳述
するバンド間トンネル電流(BTBT:Band−To
−Band−Tunnelling、以下BTBT電
流)が避けられないので、消去動作の電流効率、すなわ
ち、ソースに印加した高電圧が消費する電荷に対してフ
ローティングゲートから引き抜く電荷が占める割合が低
下する。
【0012】このBTBT電流について、図10(A),
図10(B)を参照して説明する。
【0013】図10(A)には、上記消去動作時のソース
703近辺の様子を模式的に示す。この消去動作は、F
Nトンネル現象によりフローティングゲート702から
ソース703へ電子を引き抜くことで実現される。フロ
ーティングゲート702内の電子Aは、消去時に印加さ
れた電圧によって、FNトンネル現象でソース703に
移動する。この電子Aの移動が消去動作である。
【0014】しかし、ソース703に高い電圧を印加す
ることにより、フローティングゲート702とソース7
03の重なり部分の表面付近に集中する電界によって、
ポテンシャルの勾配、すなわちバンド曲がりが発生す
る。これにより、価電子帯の電子のポテンシャルが高く
なり、N+領域の伝導帯以上になると、バンド間トンネ
ル効果により価電子帯と伝導帯間のバンドギャップを抜
けて伝導帯に移動する電子(図10の電子B)が現れる。
これが、BTBT電流であり、同時にホールが発生す
る。このときの電子のエネルギー状態を、図10(B)の
エネルギーバンド図に示す。電子Aは消去時にフローテ
ィングゲート702からソース703に移動する電子で
ある。バンド曲がりψsにより、伝導帯の電子のポテン
シャルが高くなることにより電子Bが矢印方向に移動す
る。すなわち、BTBT電流が発生する。このBTBT
電流のため、ソース消去の消去動作の電流効率は悪化す
る。BTBT電流は、消去動作の電流効率の低下だけで
なく、ホールを発生させることでメモリセルの信頼性を
悪化させる重大な要因ともなる。すなわち、バンド間ト
ンネル効果により発生したホールが絶縁膜中にトラップ
されることによって、絶縁膜704の信頼性が低下す
る。
【0015】ブロック一括消去を行なうフラッシュメモ
リでは、ブロック内の全てのメモリセルのソースが同一
のソース線に接続されるので、BTBT電流によるピー
ク電流の増大は大きな問題となる。なぜなら、消去動作
時の消費電流のうち、BTBT電流に依存する部分は、
ソースに同時に消去電圧が印加されるメモリセルの数に
ほぼ比例するからである。加えて、フラッシュメモリで
は、使い勝手の向上のため、単一の電源電圧により動作
可能なデバイスが主流であることと、フラッシュメモリ
の大きな市場である携帯機器向けでは使用する電源が制
限されることに起因して、ソース消去で使用されるソー
ス電圧として、チャージポンプ回路により電源電圧から
昇圧された電圧が使用されることが多い。電源電圧が低
いにも関わらず一定の電圧を発生するためには、より大
きな電流を消費する。加えて、電圧昇圧回路の昇圧効
率、すなわち入力の消費電力に対する出力の電力の割合
は、一般に電源電圧の低電圧化に伴い低下する。ゆえ
に、BTBT電流による消費電流の増大は、単一電源電
圧化や低電圧化に伴って、ますます深刻な問題となって
いる。
【0016】次に、図11に、消去時のソースに印加す
る高電圧を生成する昇圧回路の例を示す。この図11で
は、昇圧の説明に必要な部分のみ記述している。
【0017】図11に示す昇圧回路は、電源電圧801
から昇圧し、昇圧電圧899を生成するチャージポンプ
回路808を含む。このポンプ回路808では、キャパ
シタ821とトランジスタ822のようなキャパシタと
トランジスタのセットが複数段直列に接続されている。
そして、キャパシタN3とトランジスタN4からなるセ
ットは、これらの直列に接続されたセットの最終段であ
る。
【0018】図11の発振回路802は、2本の信号線
803と804を交互にイネーブルにする。バッファリ
ング回路805は、これら信号線803と804からの
信号を元に、ノード806と807を交互に電源電圧ま
で突き上げる。例えば、キャパシタ821では、ノード
806が突き上げられることによりもう一方の電極の電
位が上昇し、昇圧された電荷はトランジスタ822を通
る。この通り抜けた電荷は、キャパシタ823の動作に
より、さらに昇圧される。これを繰り返すことにより、
図11に示す昇圧回路は電源電圧801を元にして、さ
らに高い電圧899を生成することが可能である。
【0019】そして、トランジスタ822,824,…N
2,N4等が逆流を防止するよう接続されているので、
キャパシタによって電位が上げられた電荷は、出力ノー
ド888の方向へ流れる。この動作を繰り返すことによ
って、図11の昇圧回路は高電圧を生成する。以上が、
昇圧回路の基本的な動作である。
【0020】次に、図13に、消去電圧印加時の電流波
形の一例を示す。消費電流の全てがBTBT電流に起因
するものではないことは言うまでもなく、消去動作の制
御のためにライト・ステート・マシンが消費する電流や
ソース以外の電圧制御に使用される電流など、消費電流
の内訳は多岐にわたる。しかし、ソース消去では、BT
BT電流に直接的に起因する消費電流が特に大きく、時
間的に変化する電流に関しては、ほとんどがBTBT電
流起因であると考えても差し支えない。したがって、以
後は必要の無い限り、BTBT電流以外に起因する電流
に関しては説明を省略する。
【0021】消去動作の電流効率はBTBT電流のため
非常に低い。また、消去が進行することでフローティン
グゲートの電位が高くなる。このことで、この領域の電
子のポテンシャルが低下し、N+領域表面の価電子帯の
ポテンシャルのピークが抑えられ、BTBT電流が減少
する。したがって、ソース消去では消費電流のピークは
消費電圧の印加直後であり、消去の進行にしたがって消
費電流は減少する。一般に、電流の消費に起因する電源
電圧の低下を制御するためには、デバイス外部で電源に
コンデンサが接続される。しかし、フラッシュメモリの
消去時間は非常に長く(数ミリ秒から数秒)、長時間の大
電流に対応できるだけの容量を確保することは容易では
ない。この大きなピーク電流のため、携帯機器等の、小
さい電流供給能力しか持たない電源を使用するシステム
でフラッシュメモリを使用することは困難であった。
【0022】負電圧ゲート消去の具体的な実行例につい
て、図12を用いてさらに詳細に説明する。以下の説明
では、単数または複数の行選択線によって構成されるグ
ループを行選択線群、単数または複数の列選択線によっ
て構成されるグループを列選択線群と表記する。図12
には、ブロック消去が可能な不揮発性半導体記憶装置
の、ブロック消去の説明に必要な部分のみ図示してい
る。消去単位となるメモリアレイ910と、行選択線群
921を制御するロウデコーダ920とそこへ供給され
る負電圧901、負電圧901を生成する降圧回路96
0、列選択群931を制御するカラムデコーダ930、
ソース線941を制御するソース制御回路940とそこ
へ供給される高電圧902、高電圧902を生成する昇
圧回路950を図示している。ここで、昇圧回路950
と降圧回路960は前述の図11で示した昇圧回路と同
様の構成を持つ。図12に示す行選択線群921は、メ
モリアレイ910に含まれるメモリセルに連なる行選択
線の全てを含む。また列選択線群931は、メモリアレ
イ910に含まれるメモリセルに連なる列選択線の全て
を含む。
【0023】メモリアレイ910の消去が実行されると
き、ロウデコーダ920は降圧回路960によって生成
される負電圧901を行選択線群921に含まれる全て
の行選択線へ印加する。ソース制御回路940は、供給
される高電圧902をメモリアレイ910のソース線9
41へ印加する。列選択線群931は、カラムデコーダ
930か、あるいはカラムデコーダ930へ接続される
ドレイン電圧を制御する回路により、フローティングと
なるよう制御される。ドレイン電圧の制御は、本発明の
構成上、格段重要ではないので、図12には図示しな
い。これらの電圧印加によって、メモリアレイ910に
含まれる全てのメモリセルは、コントロールゲートに負
電圧が印加され、ソースに高電圧が印加されて、ドレイ
ンはフローティングとなる。これが従来の消去動作であ
り、消費電流の概要は、図13に示したようになる。
【0024】負電圧ゲート消去では、前述の通り、セク
タ消去が可能である。この方法では、消去をブロック全
体に対しては実行せず、消去ブロックに接続される行選
択線の一部のみに負電圧を印加する。この負電圧が印加
された行選択線に接続されたメモリセルは消去され、B
TBT電流が生じる。一方、負電圧が印加されない行選
択線に接続されたメモリセルはフローティングゲートの
電子のポテンシャルが低くなるため消去はされず、しか
も、ソースのN+表面付近の荷電帯の電子のポテンシャ
ルがあまり高くならないので、BTBT電流も大幅に減
少する。しかし、この方法では、ブロック全体の消去を
実行するためには消去時間が増大する。例えば、ピーク
電流を半分程度に抑えるために、ブロック内に含まれる
セクタ数の半分ずつ消去を実行した場合、単純には2倍
の消去時間を要することになる。
【0025】また、チャネル消去法によっても、上記B
TBT電流を削減できる。チャネル消去では、コントロ
ールゲートに負電圧を印加し、基板に正電圧を印加する
ことで、フローティングゲート中の電子を基板へ引き抜
き、消去動作を実現する。この方法によれば、BTBT
電流をほとんど無くすことができるものの、基板電位の
制御が必要になるから、プロセスおよび制御方法の大幅
な変更が必要となって、容易に実現できるものではな
い。
【0026】また、単純に、消去時のソース電圧を低く
設定することによってもBTBT電流を抑制することが
できる。しかし、単純にソース電圧を低くするだけで
は、消去に要する時間が大幅に増大するというデメリッ
トがある。
【0027】そこで、ピーク電流を抑制しつつ消去時間
の増大を最小限に抑える技術がソフトイレースである。
このソフトイレースは、本来はメモリセルの信頼性向上
を目的とする技術であるが、消去時のホール発生機構で
あるBTBT電流を抑制する手段となるので、消去電流
の削滅にも効果がある。
【0028】このソフトイレースでは、消去動作開始か
らある期間はソース電圧を通常より低く設定し、ある程
度消去動作が進行したところでソース電圧を通常電圧に
戻す。最もBTBT電流が大きい消去電圧印加直後はソ
ース電圧が低いから、ピーク電流が抑えられる。また、
ソース電圧を通常の消去電圧に戻した時は、既に消去が
ある程度進行しているため、ピーク電流はあまり大きく
ならない。
【0029】しかし、ソース電圧とピーク電流値の相関
を定量的に把握することは、プロセスのバラツキやメモ
リセルの劣化等を考慮すると、非常に困難である。ま
た、消去時間とソース電圧の定量的な相関についても同
様である。ゆえに、ソフトイレースでは、定性的にはピ
ーク電流を削減することを予め予想できるが、定量的な
判断は困難と言える。
【0030】そこで、消費電流ピークの抑制を定量的に
予測できる手段として、ソース電圧生成回路の消費電流
を制限する方法が提案されている。この方法は、ソース
電圧の生成回路に電流制限手段を設ける方法である。こ
の技術は、BTBT電流に起因する消費電流がソース電
圧を生成する昇圧回路で消費されることに着目したもの
である。昇圧回路で生成された高電圧はBTBT電流に
よって基板へ電流を流すが、BTBT電流によって失わ
れた電荷が補充できないとき、昇圧回路の消費電流制限
のために、ソース電圧は低下し、ソフトイレース状態と
なる。
【0031】そして、消去が進行し、BTBT電流が減
少すると、ソース電圧は自動的に上昇する。この方法を
用いれば、BTBT電流に起因する消費電流を確実に必
要なだけ抑制できる。BTBT電流による消費電流を半
分に抑えたければ、昇圧回路の消費電流を半分に制限す
ればよい。
【0032】しかし、この方法では、消去時のソース電
圧が特定されないので、消去所要時間の予想が非常に困
難である。
【0033】次に、複数のブロックを消去する動作の従
来例を、図14,図15を用いて説明する。図14に、
ブロック消去が可能な不揮発性半導体記憶装置の、複数
のブロックの消去の説明に必要な部分のみを示す。消去
ブロックであるブロック1070およびブロック107
5はそれぞれメモリアレイ1010,1015と周辺回
路を有する。すなわち、ブロック1070は、消去単位
となるメモリアレイ1010と、メモリアレイ1010
の行選択線群1021を制御するロウデコーダ1020
と、メモリアレイ1010の列選択線群1031を制御
するカラムデコーダ1030と、メモリアレイ1010
のソース線1041を制御するソース制御回路1040
からなる。
【0034】同様に、ブロック1075は、消去単位と
なるメモリアレイ1015と、メモリアレイ1015の
行選択線群1026を制御するロウデコーダ1025
と、メモリアレイ1015の列選択群1036を制御す
るカラムデコーダ1035と、メモリアレイ1015の
ソース線1046を制御するソース制御回路1045か
らなる。
【0035】さらに、図14に示す降圧回路1060
は、複数のブロック1070,1075が備えるロウデ
コーダ1020,1025へ負電圧1001を供給し、
昇圧回路1050は、ブロック1070,1075のソ
ース制御回路1040,1045に高電圧1002を供
給する。ここで、降圧回路1060と昇圧回路1050
は、前述の図11で示した昇圧回路と同様の構成を持
つ。
【0036】図14に示す行選択線群1021,102
6は、メモリアレイ1010,1015に含まれるメモ
リセルに連なる行選択線の全てを含んでいる。また、列
選択線群1031,1036は、メモリアレイ1010,
1015に含まれるメモリセルに連なる列選択線の全て
を含んでいる。
【0037】このメモリアレイ1010,1015は、
この半導体記憶装置に含まれる複数のメモリアレイの内
の2個である。このメモリアレイ1010,1015の
うちのどちらか一方の記憶内容が消去されるときは、一
例として、既に、図12を参照して説明した動作によ
り、単一のメモリアレイの記憶内容が消去される。
【0038】ここでは、図15を参照して、メモリアレ
イ1010と1015の両方と同時に消去する場合で
の、消去電圧印加方法の従来例を説明する。
【0039】時刻t0と時刻t1との間では、行選択線
群1021に、消去電圧(例えば、−10V)が印加さ
れ、かつ、ソース線1041に消去電圧(例えば、5V)
が印加される。また、時刻t1と時刻t2との間では、
行選択線群1026に消去電圧が印加され、かつ、ソー
ス線1046に消去電圧が印加される。この一連の動作
の結果、時刻t0とt1との間に、メモリアレイ101
0に連なるメモリセルの記憶内容が消去され、時刻t1
とt2との間に、メモリアレイ1015に連なるメモリ
セルの記憶内容が消去される。したがって、2個のメモ
リアレイ1010と1015に記憶された内容の全てが
消去される。
【0040】図14,図15では、2個のブロック10
70,1075を消去する場合を説明したが、3個以上
のブロックを消去する場合も上述と同様の方法で消去を
実行できる。この図15で説明した消去方法によれば、
消去の時間は、ほぼ消去するブロックの数に比例する。
【0041】そして、さらに高速に、2個のブロックを
消去する方法の一例を、図16を参照して説明する。図
16に示すように、時刻t0とt1との間で、行選択線
群1021と1026の両方に、消去時の行線電圧を印
加し、ソース線1041と1046の両方に、消去時の
ソース線電圧を印加する。これにより、この時刻t0と
t1との間に、メモリアレイ1010および1015の
両方のメモリアレイに含まれるメモリセルの記憶内容が
消去される。したがって、この図16に示した消去方法
によれば、前述の図15に示した消去方法よりも高速に
消去できる。なお、この図16では、2個のブロックを
消去する場合について説明したが、3個以上のブロック
に対しても、同様に、同時に消去電圧を印加することが
可能である。
【0042】ところが、図16に示した消去方法では、
次のような問題点がある。すなわち、第1の問題点は、
同時に消去するメモリセルの数が増加することによっ
て、メモリセルのソースから流れるBTBT電流の総和
が増加し、昇圧回路1050の電流供給能力を超える
と、高電圧1002の電位が維持できなくなり、消去動
作に支障をきたす。また、第2の問題点は、高電圧10
02に付随する抵抗によっても、同時に消去が可能なブ
ロック数が制限されることである。この制限について、
図18を参照して説明する。
【0043】図18に、複数のブロックを有する不揮発
性半導体記憶装置の具体例として、4個のブロック11
70a,1170b,1170c,1170dを有する場
合のソース線のモデルを示す。この各ブロック1170
a,b,c,dは、メモリアレイやその周辺回路を備える
が、図18では、それらをまとめてブロックとして示し
ている。また、消去動作には、行線群に電圧を印加する
回路や制御回路も要するが、この図18では、ソース線
の抵抗による消去ブロック数の制限を説明するのに必要
な要素を示している。
【0044】この不揮発性半導体記憶装置は、図18に
示すように、消去時のソース電圧を生成する昇圧回路1
150と、消去単位となる4つのブロック1170a〜
1170dと、ソース線の抵抗1180a〜1180d
を含んでいる。この昇圧回路1150は、高電圧110
2を生成し、高電圧1102a〜1102dを各ブロッ
ク1170a〜1170dに供給する。このソース線の
抵抗1180a〜1180dは、ノードの配線やスイッ
チング素子等が原因で生じ、通常はゼロになることはな
い。なお、ブロックの配置によっては、ソースの抵抗の
寄生の仕方も変わるが、ここでは、最も分かり易い例と
して、直列に抵抗が寄生する場合を説明する。
【0045】ここでは、簡単のための一例として、抵抗
1180a〜1180dが、すべて10Ωであり、ブロ
ック1170a〜1170dは、各々消去時に最大10
mAの電流をソースから消費し、この消去時のソース電
圧は、昇圧回路1150が生成する電圧から、0.4V
まで降下することが許容され、昇圧回路1150の電流
供給能力は十分にあるものとする。
【0046】例えば、ブロック1170aの消去を実行
するとき、抵抗1180a〜1180dに流れる電流
は、それぞれ、10mA,0mA,0mA,0mAであ
る。抵抗による電圧降下は、抵抗値と電流値の積となる
ので、電圧1102aは電圧1102から、0.1Vだ
け降下した電圧となる。この降下電圧は、許容範囲内な
ので、消去が可能となる。同様に、ブロック1170b
〜1170dについても、ソースに印加される電圧11
02b,1102c,1102dは、それぞれ、電圧11
02から、0.2V,0.3V,0.4Vだけ降下した電圧
となる。これは許容範囲内である。
【0047】次に、複数ブロックの消去を高速に実施す
るために、ブロック1170a〜1170dの4ブロッ
クを全て消去する必要がある場合を説明する。もし、ブ
ロック1170a〜1170dの全てに同時に消去電圧
を印加すると、抵抗1180a〜1180dに流れる電
流は、それぞれ、40mA,30mA,20mA,10m
Aとなる。これにより、高電圧1102からのソース電
圧1102a〜1102dの降下は、0.4V,0.7V,
0.9V,1.0Vとなる。このようなブロック1170
b〜1170dのソース電圧の降下は、許容範囲を超え
ており、消去動作に支障をきたす可能性があるものであ
る。したがって、たとえ、昇圧回路1150の電流供給
能力が十分にあっても、4個のブロック1170a〜1
170dに同時に消去電圧を印加することができなくな
る。
【0048】さらに、上記4つのブロックのうち、2個
のブロックに対して同時に消去電圧を印加する場合にお
いて、どのように組み合わせてみても、必ずソース線の
電圧降下が許容範囲を超える状況が生じる。したがっ
て、この4個のブロック1170a〜1170dを消去
するときには、従来では、1ブロックずつの消去動作を
4回繰り返していた。
【0049】このソース抵抗は、ソース線の配線層のシ
ート抵抗を減らすこと、ソース線配線を短くすること、
スイッチング素子を使用している場合はその能力を増や
すことによって低減できる。このシート抵抗を減らす手
法としては、配線層の材質や厚さの工夫によって可能に
なるが、これらはプロセス的な変更を要するので、一般
的には容易ではない。また、ソース配線を短くすること
は、ブロックのレイアウト配置などに起因する限界があ
る。また、ソース配線の幅を太くすることやスイッチン
グ素子の能力増加は、チップ面積の増加につながり、チ
ップサイズやコストへのしわ寄せが懸念される。したが
って、ソース線にある程度の抵抗が寄生すること避け難
く、この寄生抵抗が、複数ブロックの同時消去を制限す
る可能性がある。
【0050】以上のように、ソースに印加する高電圧を
生成する昇圧回路の電流供給能力と、ソース線に寄生す
る抵抗とによって、複数ブロックの同時消去には制限が
あった。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のソース消去方法では、消去時の消費電流のピーク値が
大きく、電流供給能力が充分に大きくない携帯機器など
で使用するには障害が大きい。
【0052】また、BTBT電流を生じない消去方法で
ある基板消去は、基板電位の制御が必要となるため、特
別なプロセスおよび制御を用意しなければならない。
【0053】また、ソフトイレースによってピーク電流
を削減する方法では、一般に印加するソース電圧とピー
ク電流値の定量的な相関の見積もりが困難である。昇圧
回路の消費電流を制限する技術を用いると、消費電流の
抑制には効果的ではあるが、消去所要時間の予測が困難
になる。
【0054】また、従来では、複数のブロックの一括消
去が困難であり、単一のブロックしか同時に消去できな
い場合は、複数のブロックの消去時間はほぼ消去を実行
するブロック数に比例して増加することとなっていた。
【0055】そこで、この発明の目的は、消去所要時間
および消去電流のピーク値を定量的に見積もることが可
能で、消去時間の増加を抑制しつつ、消去電流の低減を
図れる不揮発性半導体記憶装置およびその記憶消去方法
を提供することにある。また、本発明は、複数ブロック
の消去を効率的に実行できる方法をも提供する。
【0056】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の不揮発性半導体記憶装置は、複数のメモ
リセルからなるメモリアレイと、各メモリセルに接続さ
れる行選択線,列選択線,ソース線をそれぞれ制御する行
選択線制御回路,列選択線制御回路,ソース線制御回路
と、行選択線およびソース線に印加する電圧を個別に生
成する電圧発生回路とを備え、上記メモリアレイは行選
択線およびソース線に所定の電圧を印加することで消去
される不揮発性半導体記憶装置において、上記行選択線
制御回路は、少なくとも1つの行選択線からなる複数の
行選択線群を各々独立して制御可能な線群独立制御手段
を備え、上記電圧発生回路はその電圧発生回路の消費電
流を制限する消費電流制限手段を備えることを特徴とし
ている。
【0057】この発明では、線群独立制御手段が複数の
行選択線群を独立して制御し、電圧発生回路が発生する
電圧を各行選択線群に対して時間をずらして加えること
によって、消去電流のピークを抑制でき、消費電流を削
減できる。
【0058】さらに、この発明では、電圧発生回路の消
費電流制限手段が、電圧発生回路の消費電流を制限する
ことで、電圧発生回路から各行選択線群への電圧印加状
況に応じ、所定の電流値を越えない範囲で電圧を発生さ
せることができ、さらなる短いスケールでの消費電流の
低減を図れる。
【0059】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置は、複数のメモリセルからなるメモリアレイと、各メ
モリセルに接続される行選択線,列選択線,ソース線をそ
れぞれ制御する行選択線制御回路,列選択線制御回路,ソ
ース線制御回路と、行選択線およびソース線に印加する
電圧を個別に生成する電圧発生回路とを備え、上記メモ
リアレイは行選択線およびソース線に所定の電圧を印加
することで消去される不揮発性半導体記憶装置におい
て、上記ソース線制御回路は、複数のソース線を各々独
立して制御可能な独立制御手段を備え、上記電圧発生手
段はその電圧発生手段の消費電流を制限する消費電流制
限手段を備えることを特徴としている。
【0060】この一実施形態では、独立制御手段が複数
のソース線を独立して制御し、電圧発生回路が発生する
電圧を各ソース線に対して時間をずらして加えることに
よって、消去電流のピークを抑制でき、消費電流を削減
できる。
【0061】さらに、この実施形態では、電圧発生回路
の消費電流制限手段が、電圧発生回路の消費電流を制限
することで、電圧発生回路から各ソース線への電圧印加
状況に応じ、所定の電流値を越えない範囲で電圧を発生
させることができ、さらなる短いスケールでの消費電流
の低減を図れる。
【0062】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置は、上記不揮発性半導体記憶装置において、上記消
費電流制限手段を、出力電流の制限回路で構成した。
【0063】この実施形態では、上記消費電流制限手段
を、出力電流の制限回路で構成したから、電圧発生手段
は、この制限回路の動作によって、所定の電流を超えな
い範囲で電圧を出力する。これにより、出力電流負荷が
制限され、負荷電流による降下が低減され、電圧発生手
段の電力供給能力が軽減されるので、消費電流が制限さ
れる。この消費電流を低減する機能によって、この電圧
発生手段は、書き換え可能な不揮発性半導体記憶装置の
ブロック消去動作時のソース電圧生成回路に最適なもの
となる。
【0064】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置は、上記消費電流制限手段を、入力電流の制限回路で
構成した。
【0065】この実施形態では、上記消費電流制限手段
を、入力電流の制限回路で構成したから、電圧発生手段
の電源電流の電流を制限することによって消費電流を低
減できる。
【0066】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置は、上記不揮発性半導体記憶装置において、上記消
費電流制限手段は、上記電圧発生回路の一部のみを活性
化する。
【0067】この実施形態では、上記消費電流制限手段
は、上記電圧発生回路の一部のみを活性化することで、
電圧発生回路の消費電流が低減される。このような消費
電流を低減する機能によって、上記電圧発生回路はブロ
ック消去動作時のソース電圧生成回路に最適に使用でき
る。
【0068】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、上記半導体記憶装置のメモリアレ
イの記憶を消去する記憶消去方法であって、上記線群独
立制御手段によって、独立して制御可能な複数の行選択
線群において、消去に必要な所定の電圧を同時に印加す
る行選択線群の数を、メモリアレイ内のすべてのメモリ
セルの消去が完了するまで、予め定められた条件に従っ
て切り換える。
【0069】この実施形態では、消去に必要な所定の電
圧を同時に印加する行選択線群の数を、メモリアレイ内
のすべてのメモリセルの消去が完了するまで、予め定め
られた条件に従って切り換える。これにより、消費電流
のピーク値の低減を図れる。
【0070】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置の記憶消去方法は、上記半導体記憶装置のメモリア
レイの記憶を消去する記憶消去方法であって、上記独立
制御手段によって、独立して制御可能な複数のソース線
において、消去に必要な所定の電圧を同時に印加するソ
ース線の数を、メモリアレイ内のすべてのメモリセルの
消去が完了するまで、予め定められた条件に従って切り
換える。
【0071】この実施形態では、上記独立制御手段によ
って、独立して制御可能な複数のソース線において、消
去に必要な所定の電圧を同時に印加するソース線の数
を、メモリアレイ内のすべてのメモリセルの消去が完了
するまで、予め定められた条件に従って切り換える。こ
れにより、消費電流のピーク値の低減を図れる。
【0072】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、上記不揮発性半導体記憶装置の記
憶消去方法において、上記消去に必要な所定の電圧を同
時に印加する行選択線群またはソース線の数を、所定の
電圧を生成する電圧発生回路での消費電流が一定値以下
になる毎に切り替える。
【0073】この実施形態では、上記消去に必要な所定
の電圧を同時に印加する行選択線群またはソース線の数
を、所定の電圧を生成する電圧発生回路での消費電流が
一定値以下になる毎に切り替える。これにより、消費電
流のピーク値の低減を図れる。
【0074】また、他の実施形態は、上記不揮発性半導
体記憶装置の記憶消去方法において、上記消去に必要な
所定の電圧を同時に印加する行選択線群またはソース線
の数を、あらかじめ定められた一定時間毎に切り替え
る。
【0075】この実施形態では、上記消去に必要な所定
の電圧を同時に印加する行選択線群またはソース線の数
を、あらかじめ定められた一定時間毎に切り替える。こ
れにより、消費電流のピーク値の低減を図れる。
【0076】また、一実施形態は、上記不揮発性半導体
記憶装置の記憶消去方法において、上記消去に必要な所
定の電圧を同時に印加する行選択群またはソース線の数
を、消去対象のメモリセルの閾値が一定値以下になる毎
に切り替える。
【0077】この実施形態では、上記消去に必要な所定
の電圧を同時に印加する行選択群またはソース線の数
を、消去対象のメモリセルの閾値が一定値以下になる毎
に切り替える。これにより、消去動作において、消去電
圧を印加する行選択群またはソース線の数を、段階的に
切り替え、ピーク消費電流を効率よく低減できる。
【0078】また、他の実施形態は、上記不揮発性半導
体記憶装置のメモリアレイの記憶を消去する記憶消去方
法であって、消去動作後の過消去ベリファイを、消去対
象となる全てのメモリセルの消去動作が完了した後に行
う。
【0079】この実施形態では、消去対象となる全ての
メモリセルの消去動作が完了した後に、この消去動作後
の過消去ベリファイを行うから、過消去ベリファイ後
に、消去ディスターブを受けることがない。したがっ
て、メモリセルの閾値が、過消去べリファイ時に確認し
た基準の閾値以内に収まっていることを保証できる。す
なわち、この発明では、従来の一括消去方法と同等のべ
リファイ精度を得ることができる。
【0080】また、一実施形態の記憶消去方法は、上記
不揮発性半導体記憶装置の記憶を消去する方法であっ
て、行選択線群の全てを同一動作に制御し、かつ、ソー
ス線の全てを同一の動作に制御することによって、上記
行選択線群およびソース線で選択されるメモリセルの領
域であるブロックを一括に消去する消去方法と、上記実
施形態の記憶消去方法とを切り替えて消去を行う。
【0081】この実施形態の消去方法では、電源の電流
供給能力に合わせて、従来のブロック消去と上記の消費
電流のピークを削減する消去方法を切替えることが可能
である。
【0082】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置は、上記記載の不揮発性半導体記憶装置であって、
行選択線群の全てを同一動作に制御し、かつ、ソース線
の全てを同一の動作に制御することによって、上記行選
択線群およびソース線で選択されるメモリセルの領域で
あるブロックを一括に消去する消去方法と、上記実施形
態に記載の記憶消去方法とを切り替えて消去を行う消去
方法切替手段を備える。
【0083】この実施形態の不揮発性半導体記憶装置で
は、電源の電流供給能力に合わせて、従来のブロック消
去と上記の消費電流のピークを削減する消去方法を切替
えることが可能である。
【0084】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、複数のメモリセルからなるメモリ
アレイを含む複数のメモリブロックと、上記各メモリブ
ロックにおいて、各メモリセルに接続される行選択線,
列選択線,ソース線をそれぞれ制御する行選択線制御回
路,列選択線制御回路,ソース線制御回路と、行選択線お
よびソース線に印加する電圧を個別に生成する電圧発生
回路とを備える不揮発性半導体記憶装置に対し、上記各
メモリブロックを、行選択線およびソース線に所定の電
圧を印加することで消去する不揮発性半導体記憶装置の
記憶消去方法において、上記行選択線制御回路は、上記
メモリブロックに接続される行選択線を同時に選択し、
上記ソース線制御回路は、上記メモリブロックに接続さ
れるソース線を同時に選択し、消去が実行されるメモリ
ブロックに含まれる全てのメモリセルの消去が完了する
まで、消去に必要な所定の電圧を行選択線に同時に印加
する上記メモリブロックの数を、予め定められた条件に
従って変更することを特徴としている。
【0085】この実施形態では、消去に必要な所定の電
圧を行選択線に同時に印加するメモリブロックの数を、
予め定められた条件に従って変更することによって、消
去時間の増加を抑制しつつ、消去電流の低減を図れ、複
数ブロックの消去を効率的に実行できる。
【0086】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、上記不揮発性半導体記憶装置の消
去方法において、上記消去に必要な所定の電圧が行選択
線あるいはソース線に同時に印加されるメモリブロック
の数を、所定の電圧を生成する電圧発生回路での消費電
流が所定値以下になる毎に、変更する。
【0087】この実施形態では、上記消去に必要な所定
の電圧が行選択線あるいはソース線に同時に印加される
メモリブロックの数を、所定の電圧を生成する電圧発生
回路での消費電流が所定値以下になる毎に、変更する。
これにより、消去時間の増加を抑制しつつ、ピーク消費
電流を効率よく低減でき、複数ブロックの消去を効率的
に実行できる。
【0088】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の消去方法は、接続されているソース線の配線抵抗が
比較的大きなブロックと、接続されているソース線の配
線抵抗が比較的小さなブロックとで、行選択線群とソー
ス線の両方に同時に消去電圧を印加するブロック数を異
ならせる。
【0089】この実施形態では、接続されているソース
線の配線抵抗が比較的大きなブロックと、接続されてい
るソース線の配線抵抗が比較的小さなブロックとで、行
選択線群とソース線の両方に同時に消去電圧を印加する
ブロック数を異ならせる。これにより、消去動作時のソ
ース電圧の降下を抑制しつつ、消去時間の短縮を図っ
て、複数ブロックの消去の高速化を図れる。
【0090】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の消去方法は、上記ソース線に印加する電圧を生成す
る電圧発生回路の出力から消去を行うブロックに入力さ
れるソース線までの電位降下の最大値が、予め定められ
た許容範囲内になるように、消去電圧を同時に印加する
ブロックを選択する。
【0091】この実施形態では、上記ソース線に印加す
る電圧を生成する電圧発生回路の出力から消去を行うブ
ロックに入力されるソース線までの電位降下の最大値
が、予め定められた許容範囲内になるように、消去電圧
を同時に印加するブロックを選択する。これにより、消
去動作時のソース電圧の降下を、許容範囲内に抑制しつ
つ、消去時間の短縮を図って、複数ブロックの消去の高
速化を図れる。
【0092】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の消去方法は、消去の対象となるブロック内のメモリ
アレイに対して、請求項6乃至10のいずれか1つに記
載の消去方法で消去を行う。
【0093】この実施形態では、消去の対象となるブロ
ック内のメモリアレイに対して、請求項6乃至10のい
ずれか1つに記載の消去方法で消去を行う。これによ
り、消去の対象となるブロック内のメモリアレイを効率
良く消去できる。
【0094】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態を詳細に説明する。
【0095】〔第1の実施の形態〕図1を参照して、こ
の発明の不揮発性半導体記憶装置の第1実施形態を説明
する。図1(A)には、ブロック消去が可能な第1実施形
態の不揮発性半導体記憶装置のうち、この発明の説明に
必要な部分のみを図示した。
【0096】この第1実施形態は、消去単位となるメモ
リアレイ110と、行選択線群121および行選択線群
122を制御するロウデコーダ120とそこへ供給され
る負電圧101を生成する降圧回路160を備える。ま
た、この第1実施形態は、列選択線群131を制御する
カラムデコーダ130と、ソース線141を制御するソ
ース制御回路140とそこへ供給される高電圧102を
生成する昇圧回路150を備えている。
【0097】上記行選択線群121および行選択線群1
22は、複数の行選択線で構成され、列選択線群131
は複数の列選択線で構成されている。なお、図1では、
メモリアレイ110に接続される行選択線群を2組の行
選択線群121と122に分ける例を示したが、後述す
るように3組以上の群に分けることでさらに消費電流の
ピークを削減することも可能である。したがって、この
発明では、行選択線群を2組に分割する場合に限定され
ないことは言うまでもないが、ここでは、一例として2
組の群に分ける場合についてのみ説明する。
【0098】この第1実施形態では、まず、メモリアレ
イ110の消去が実行されるとき、ソース制御回路14
0は、昇圧回路150から供給される高電圧102をメ
モリアレイ110のソース線141へ印加する。また、
列選択線群131は、カラムデコーダ130(または、
特に図示しないが、カラムデコーダ130へ接続される
ソース電圧を制御する別の回路)によって、フローティ
ングとなるよう制御される。
【0099】この消去動作において、ロウデコーダ12
0は、降圧回路160から供給される負電圧101を行
選択線群121および行選択線群122に印加する。こ
の印加は、図1(B)の波形図に示すように、行選択線群
121に負電圧が印加される期間が終わったときに、行
選択線群122に負電圧を印加する期間が開始するよう
に実施する。
【0100】この負電圧印加のタイミング制御は、特に
図示しないが不揮発性半導体記憶装置に内蔵され、消去
動作を含む内部動作を制御するライト・ステート・マシ
ンにて行なうことも可能であるし、ロウ・デコーダ12
0に制御機能を持たせることもできる。実際の消去動作
においては、消去電圧の印加の他にも、ベリファイ等に
より異なる電圧が印加されるが、図1(B)では、印加す
る消去電圧の波形を図示している。
【0101】図1(B)に示すように、消去を開始する時
刻t0から時刻t1まで、行選択線群121に負電圧を
印加するが、行選択線群122には負電圧を印加しな
い。次に、時刻t1から時刻t2の期間は、行選択線群
121には負電圧を印加せず、行選択線群122に負電
圧を印加する。なお、負電圧を印加しない行選択線は、
説明の便宣上0Vとしているが、この発明はこれに限定
されるものではない。例えば、これら負電圧を印加しな
い行選択線に、BTBT電流が充分に低減される程度の
負電圧を印加することも可能であるし、ロウデコーダ1
20の回路構成によっては正電圧を与えることも可能で
ある。
【0102】また、図1(B)では、時刻t1で、行選択
線群121への負電圧印加の終了と行選択線群122へ
の負電圧印加の開始を同時に行なっている波形にした
が、この印加終了と開始とは、必ずしも同一タイミング
で行なわれることに限定されるものではなく、行選択線
群121への負電圧印加期間と行選択線群122への負
電圧印加期間とが重ならないタイミングに設定すればよ
く、このことは以下のタイミングの説明においても同様
である。
【0103】図1(B)において、時刻t0から時刻t1
の期間では、行選択線群121に負電圧が供給される
が、行選択線群122には負電圧が供給されず、例えば
0Vとされる。このとき、非選択である行選択線群12
2に接続されたメモリセルは、行選択線群121に接続
されたメモリセルと比較して、コントロールゲートの電
位が高く、したがってフローティングゲートの電位も高
くなる。電位が高いことはすなわち電子のポテンシャル
が低いことを意味し、したがって、図10(B)に示した
フローティングゲートとソース間でのバンド曲がりψs
が低減され、BTBT電流が極めて小さくなる。ゆえ
に、この期間t0〜t1では、行選択線群121に接続
される選択されたメモリセルのBTBT電流のみによっ
て、高電圧102の消費電流が決定される。
【0104】次の時刻t1から時刻t2の期間に関して
も、上述と全く同様の機構により、高電圧102の消費
電流は行選択線群122に接続されたメモリセルのBT
BT電流が支配的である。
【0105】このように、BTBT電流が低減すること
によって、図13に示される消費電流を低減することが
可能である。しかし、昇圧回路150が動作を開始した
直後は、高電圧102を供給する配線に付く寄生容量等
に電荷を貯える必要があるため、図13で図示している
よりもさらに短いタイムスケールのピーク電流値が、昇
圧回路150の動作時の最大電流であることには変わり
が無い。
【0106】もっとも、後述する昇圧回路を使用するこ
とで、短いタイムスケールにおけるピーク電流値をも低
減することが可能である。
【0107】上述のようにBTBT電流の低減によっ
て、高電圧102の消費電流も低減されるので、後述す
る昇圧回路を使用することで、高電圧102に耐え得る
電流負荷が減少しても、ソース電圧レベルが低下するこ
とはない。
【0108】また、行選択線群の分割数をさらに増や
し、それに応じて昇圧回路150の電流供給能力を減ら
す(すなわち昇圧回路150の消費電流を減らす)ことに
よって、消去動作のピーク電流値をさらに低減できる。
【0109】なお、昇圧回路150の電流供給能力を減
らすことによって、高電圧102の立ち上がり時間が長
くなるが、この立ち上がり時間は、通常、消去時間(数
百ミリ秒程度)と比較して、極めて短く、問題とならな
い。
【0110】この図1(B)の波形図に示したような行
選択線群への負電圧印加方法により、消費電流は、おお
よそ図1(B)の最下段に示す消去電流波形のようにな
る。図1(B)において、消去動作時の最大ピーク電流、
すなわち時刻t0および時刻t1における消費電流は、
図13に示した従来の消費電流ピークの半分程度にな
る。この図はあくまで概略であるが、この実施形態によ
り、消去電流のピークを削減できることは明らかであ
る。
【0111】なお、この実施形態では、行選択線群12
1と行選択線群122とに同時に消去電圧を印加するこ
とによって、従来と同様のブロック一括消去を可能にす
ることも容易である。これを実現するためには、 ロ
ウデコーダ120が行選択線群121および行選択線群
122に同時に消費電圧を印加する手段を有し、外部
から一括で消去することが命令された時にユーザーイン
ターフェイス回路(図示しない)または消去のフローを制
御するライト・ステート・マシン(同じく図示しない)等が
ロウデコーダ120を制御して、行選択線群121およ
び行選択線群122の両方に同時に消去電圧を印加すれ
ばよい。
【0112】〔第2の実施の形態〕次に、図2を参照し
て、この発明の第2実施形態を説明する。図2(A)に
は、としてのブロック消去が可能な不揮発性半導体記憶
装置のうち、この発明の第2実施形態の説明に必要な部
分のみを示す。
【0113】この第2実施形態は、消去単位となるメモ
リアレイ210と、行選択線群221を制御するロウデ
コーダ220と、ロウデコーダ220へ供給される負電
圧201を生成する降圧回路260とを備える。また、
この第2実施形態は、列選択線群231を制御するカラ
ムデコーダ230と、ソース線241およびソース線2
42を制御するソース制御回路240とこのソース制御
回路240へ供給される高電圧202を生成する昇圧回
路250を備えている。
【0114】上記行選択線群221は複数の行選択線で
構成され、列選択線群231は複数の列選択線で構成さ
れている。この実施形態では、ソース線が2本の場合に
ついて説明するが、この数を更に増やすことも可能であ
ることは、第1実施形態での行選択線群の分割と同様で
ある。
【0115】次に、図3(A)および図3(B)に、この実
施形態で使用するメモリアレイ構造を例示する。図3
(A),(B)に示す2例のアレイ構造では、消去単位内に
2本のソース線241,242および2本の列選択線C
1,C2を使用している。図3(A)に示す例では、ソー
ス線241は、行選択線R1,R4,R5がコントロール
ゲートに接続されたメモリセルのソースに接続され、ソ
ース線242は、行選択線R2,R3,R6がコントロー
ルゲートに接続されたメモリセルのソースに接続されて
いる。一方、図3(B)に示す例では、ソース線241
は、行選択線R1,R2,R3がコントロールゲートに接
続されたメモリセルのソースに接続され、ソース線24
2は、行選択線R4,R5,R6がコントロールゲートに
接続されたメモリセルのソースに接続されている。な
お、各ソース線とアレイ内部のメモリセルとの接続は図
3(A)と図3(B)のいずれのアレイ構造であってもよ
い。
【0116】この第2実施形態では、負ゲート電圧消去
によって、メモリアレイ210の消去が実行されると
き、ロウデコーダ220は、供給される負電圧201を
行選択線群221に印加する。このとき、列選択線群2
31は、カラムデコーダ230(または、特に図示しな
いが、カラムデコーダ230へ接続されるドレイン電圧
を制御する別の回路)によって、フローティングとなる
よう制御される。
【0117】この消去動作において、ソース制御回路2
40は、供給される高電圧202をソース線241およ
びソース線242に印加するが、図2(B)に示されるよ
うに、ソース線241への高電圧印加とソース線242
への高電圧印加とは、異なる期間に実行する。
【0118】この高電圧印加タイミングの制御は、不揮
発性半導体記憶装置に内蔵され、消去動作を含む内部動
作を制御するライト・ステート・マシンにて制御するこ
ともでき、ソース制御回路240で直接制御することも
できる。実際の消去動作では、消去電圧の印加のほかに
もベリファイ等により異なる電圧が印加されるが、図2
(B)には、この発明の説明のために必要となる消去電圧
の印加波形を示している。
【0119】消去を開始する時刻t0から時刻t1ま
で、ソース線241に高電圧を印加するが、ソース線2
42には高電圧を印加しない。次に、時刻t1から時刻
t2の期間は、ソース線241には高電圧を印加せず、
ソース線242に高電圧を印加する。なお、高電圧を印
加しない期間のソース線の電圧は、説明の便宜上0Vと
したが、この発明はこれに限定されるものではない。
【0120】時刻t0から時刻t1の期間では、ソース
線241に高電圧が供給されるが、ソース線242には
高電圧が供給されず0Vとされる。このとき、ソース線
242に接続されたメモリセルは、ソースの電位が基板
電位と同等であるため、BTBT電流を生じない。ゆえ
に、この期間はソース線241に接続されたメモリセル
のBTBT電流のみによって高電圧202の消費電流が
決定される。
【0121】次の時刻t1から時刻t2の期間に関して
も、まったく同様の機構で、高電圧202の消費電流は
ソース線242に接続されたメモリセルのBTBT電流
が大部分を占める。
【0122】なお、上記消去動作を行なうときに、昇圧
回路250は、メモリアレイ210の全てを一括して消
去する場合の動作と比較して、より少ない消費電力で同
じ電圧を生成するよう後述の第3実施形態で示されるよ
うに切替えられる。
【0123】したがって、昇圧回路250の電流供給能
力は降下する。しかし、高電圧202の消費電流が削減
されるため、ソース電圧レベルが低下することはない。
ゆえに、この第2実施形態の消去方法においても、一括
して消去する場合に比べて、メモリセルの消去特性は、
同等である。
【0124】図2(B)に示したようなソース線241,
242への高電圧印加方法によって、消費電流はおおよ
そ図2(B)の消去電流波形のようになる。この図2(B)
において、消去動作時の最大ピーク電流(すなわち時刻
t0および時刻t1における消費電流)は、図13で示
した従来の消費電流ピークの半分程度になる。この図2
(B)はあくまで概略であるが、この実施形態によって、
消去電流のピークを削減できることは明らかである。
【0125】なお、メモリアレイ210の消去に負ゲー
ト電圧消去を用いず、コントロールゲートを0Vにする
方法(高電圧ソース消去)を用いる場合でもまったく同様
に、この発明が利用できる。
【0126】この第2実施形態では、第1実施形態にお
いて、ロウデコーダ120に行選択線群121および行
選択線群122の両方に消去電圧を印加する手段を備え
た場合と同様に、ソース制御回路240に、ソース線2
41とソース線242に同時に高電圧を印加する手段を
設けることにより、従来と同様のブロック一括消去を実
現することも可能である。
【0127】〔昇圧回路の説明〕次に、図4を参照し
て、上記第1,2実施形態の昇圧回路150,250とし
て採用される3例の構成例を説明する。
【0128】ここでは、消去時のソース電圧を生成する
昇圧回路として、図4(A),(B),(C)に示すような、こ
の発明に用いて最適な消費電流を低減することが可能な
3つのタイプの昇圧回路300,400,500を説明す
る。
【0129】図4(A)に示す昇圧回路300は、消去時
のソース電圧を生成する昇圧回路構成の一例である。こ
の昇圧回路300が電源電圧301を元に、高電圧30
2を生成する動作を説明する。この昇圧回路300の発
振回路310は、クロック信号311と312を生成し
て、チャージポンプ回路320と321に供給する。チ
ャージポンプ回路320および321は、チャージポン
プ回路(PUMP)であり、それぞれイネーブル信号35
0および351により活性化され、電源電圧301から
高電圧302を生成する。
【0130】このイネーブル信号350および351
は、前述の第1実施形態で示したと同様に、ライト・ス
テート・マシンで制御される。チャージポンプ回路32
0および321として、例えば、従来技術の説明で使用
した図11のチャージポンプ回路808を使用できる。
【0131】また、検出回路330は高電圧302の電
圧レベルを検出し、高電圧302が所定の電圧よりも高
いとき、制御信号331によって発振回路310のクロ
ック信号生成を抑制する。このクロック信号生成を抑制
する手段としては、例えばクロック信号311と312
を完全に停止する手段や、クロック信号の周期を長くす
る手段が使用できる。
【0132】クロック信号を完全に停止すると、この停
止している期間では、昇圧回路300は高電圧302を
生成し、クロック信号の周期が長くなると高電圧302
の電流供給能力が低下するが、高電圧302の電流負荷
によって、高電圧302の電圧が降下すると、検出回路
330がそれを認識し、制御信号331によってクロッ
ク信号311と312による抑制を解除する。この制御
流れによって、高電圧302は必要な電圧を維持でき
る。
【0133】図4(A)に示す昇圧回路300は、消費電
流を低減するため、出力電流負荷に応じて、動作を切替
えることが可能である。すなわち、チャージポンプ回路
320またはチャージポンプ回路321のどちらか一方
の動作を、イネーブル信号350および351により禁
止(あるいは活性化期間を制限)することによって、電源
電圧301による消費電流が低減される。例えば、チャ
ージポンプ回路320とチャージポンプ回路321と
が、その動作時に同等の電流を消費するとき、これらの
回路320,321の両方が動作する場合に比べて、一
方のみが動作する場合は、電源電圧301の消費電流が
半分程度に抑えられる。
【0134】このような消費電流を低減する機能によっ
て、一例としての昇圧回路300は、この発明による書
き換え可能な不揮発性半導体記憶装置のブロック消去動
作時のソース電圧生成回路に最適に使用できる。
【0135】上述した昇圧回路300は、昇圧回路30
0の一部を非活性化することによって消費電流を低減で
きることが特徴であり、図4(A)および上記説明は、あ
くまでその一例の説明に過ぎず、この発明で使用される
昇圧回路を限定するものではない。
【0136】図4(B)に示す昇圧回路400は、消去時
のソース電圧を生成する昇圧回路構成の他の一例であ
る。この昇圧回路400が電源電圧401を元に高電圧
402を生成する動作を説明する。この昇圧回路400
の電流制限回路440は、電源電圧401による電流を
制限し、電圧403をチャージポンプ回路420に出力
する。また、発振回路410は、クロック信号411と
412を生成する。チャージポンプ回路420は、電圧
403から高電圧402を生成する。このチャージポン
プ回路420としては、例えば、従来技術の説明で使用
した図11のチャージポンプ回路808を使用でき、ク
ロック信号411,412は図11の信号806および
807に相当する。
【0137】検出回路430は、チャージポンプ回路4
02が出力する高電圧402の電圧レベルを検出し、高
電圧402が所定の電圧より高いときに、制御信号43
1によって発振回路410のクロック信号生成を抑制す
る。このクロック信号生成を抑制する手段としては、昇
圧回路300と同様、例えば、クロック信号411,4
12を完全に停止する手段や、クロック信号の周期を長
くする手段を使用できる。
【0138】この昇圧回路400は、電流制限回路44
0の動作により、所定の消費電流を超えない範囲で昇圧
回路400を動作させることが可能となる。電流制限回
路440の構成としては、例えばトランジスタにより構
成されるスイッチなどにより実現可能である。
【0139】消費電流を低減する機能により、昇圧回路
400に例示される昇圧回路は、この発明による書き換
え可能な不揮発性半導体記憶装置のブロック消去動作時
のソース電圧生成回路に使用できる。
【0140】この昇圧回路400の説明は、この発明に
使用されるソース電圧生成回路の一例である。昇圧回路
の電源電流の電流を制限することによって消費電流を低
減できることが特徴であり、図4(B)および上記説明
は、あくまでその一例の説明に過ぎず、この発明で使用
される昇圧回路を限定するものではない。
【0141】次に、図4(C)に示す昇圧回路500は、
消去時のソース電圧を生成する昇圧回路構成の一例であ
る。この昇圧回路500が電源電圧501を元に高電圧
502を生成する動作を説明する。昇圧回路500の発
振回路510は、クロック信号511と512を生成す
る。チャージポンプ回路520は、電源電圧501から
高電圧503を生成する。チャージポンプ回路520と
しては、例えば従来技術の説明で使用した図11のチャ
ージポンプ回路808を使用でき、クロック信号51
1,512は図11の信号806および807に相当す
る。電流制限回路540は、高電圧503による電流を
制限し、高電圧502を出力する。一方、検出回路53
0は高電圧503の電圧レベルを検出し、高電圧503
が所定の電圧より高いときに、制御信号531によって
発振回路510のクロック信号生成を抑制する。このク
ロック信号生成を抑制する手段としては、昇圧回路30
0と同様に、例えば、クロック信号511,512を完
全に停止する手段や、周期を遅くする手段が使用でき
る。
【0142】昇圧回路500は、電流制限回路540の
動作によって、所定の電流値を超えない範囲で高電圧5
02を出力する。これにより、出力電流負荷が制限さ
れ、高電圧503の負荷電流による降下が低減され、昇
圧回路500の電力供給能力が軽減されるので、消費電
流が制限される。
【0143】この消費電流を低減する機能によって、昇
圧回路500は、この発明による書き換え可能な不揮発
性半導体記憶装置のブロック消去動作時のソース電圧生
成回路に最適に使用できる。この昇圧回路500は、ソ
ース電圧生成回路の一例であり、昇圧回路の出力電流を
制限することによって消費電流を低減できる。なお、図
4(C)および上記説明は、あくまで本発明で使用される
昇圧回路の一例の説明に過ぎず、上記構成に限定される
ものではない。
【0144】〔第3の実施の形態〕次に、図5に示すフ
ローチャートを参照して、この発明の不揮発性半導体記
憶装置の記憶消去方法である第3の実施の形態を説明す
る。
【0145】この第3の実施形態は、上記第1または第
2実施形態の不揮発性半導体記憶装置を使用する場合に
おける過消去の判定方法に関する。
【0146】図5のフローチャートに示すように、通
常、フラッシュメモリの消去動作では、消去電圧の印加
(S1,S5)後に、閾値が充分に下がったことを確認す
る消去ベリファイ(S2,S6)と、閾値が下がり過ぎて
いないことを確認する過消去ベリファイ(S3,S7)と
が実行される。
【0147】この消去ベリファイ(S2,S6)によっ
て、メモリセル(領域1,領域2)の閾値が充分に下がっ
ていないことが判明すると、さらに消去電圧が印加され
る(S1,S5)。また、過消去ベリファイ(S3,S7)に
よって閾値が下がりすぎていることが判明すると、過消
去状態にある可能性がある領域1,領域2のメモリセル
に対して書きこみ動作を行なうことで閾値を上げる(S
4,S8)。
【0148】この第3実施形態の記憶消去方法では、第
1,第2実施形態で説明した消去動作に、上記ベリファ
イ動作を組み込んだものである。なお、消去動作には消
去電圧印加やベリファイ動作以外にも消去前のメモリセ
ルの閾値をある程度揃える処理や使用する電圧を切替え
る処理なども含まれるが、図5には、ベリファイ動作の
順序の説明に必要な動作のみを記載している。
【0149】EEPROMのメモリセルの消去では、過
消去が大きな問題となる。過消去とは、消去の実行時に
フローティングゲートに蓄積された電子を多量に抜きす
ぎることで、メモリセルの閾値が0V付近あるいは負電
圧となり、コントロールゲートが0Vの状態でもドレイ
ン−ソース間に電流を流す現象である。ある一つのメモ
リセルが過消去状態になると、読み出しが実行されたと
きに、過消去セルの行選択線が0V(すなわち、その行
選択線に接続されたメモリセルは非選択)であっても電
流を流すため、同じ列選択線に接続された他のメモリセ
ルが書き込み状態であっても正常に読み出せない。ま
た、完全な過消去状態ではなくても、それに近い低い閾
値のメモリセルが同一列選択線上に複数接続されていれ
ば、同様に、同じ列選択線に接続されたメモリセルの読
み出しは正常に行なえなくなる。
【0150】スプリットゲート型のEEPROMメモリ
セルでは、選択ゲートをオン(ON)しない限り、ドレイ
ン−ソース間にチャネルが形成されないので、過消去に
よる誤動作を防止できるが、セル面積が大きく、プロセ
スの大幅な変更も必要となる。
【0151】図9に示した1トランジスタ型のEEPR
OMメモリセルでは、消去の実行後に、全メモリセルに
対して、あらかじめ定められた閾値を下回らないことを
判定し、もし下回っていた場合は緩やかな書き込み動作
を行なうことで、閾値を上げる方法を取ることが一般的
である。メモリセルの閾値が予め定められた閾値を下回
らないことを判定する動作は、一般に過消去ベリファイ
と言われる。
【0152】この第3の実施の形態の記憶消去方法を、
前述の第1および第2実施形態に単純に適用した場合、
消去電圧の印加,消去ベリファイ,および過消去ベリファ
イは、図5に示す順序で行なわれる。特に、第1実施形
態で示した例に当てはめると、図5のステップS1〜S
4での領域1とは、図1(A)で行選択線群121に接続
されたメモリセルの集合であり、ステップS5〜S8で
の領域2とは、行選択線群122に接続されたメモリセ
ルの集合である。
【0153】また、この第3の実施形態を第2実施形態
に適用した場合は、図5のステップS1〜S4での領域
1とは、ソース線241に接続されたメモリセルの集合
であり、ステップS5〜S8での領域2とは、ソース線
242に接続されたメモリセルの集合である。
【0154】ここで、第1実施形態で示した消去動作
を、図5に示したフローチャートで実行する場合につい
て説明する。
【0155】まず、領域1に含まれるメモリセルに消去
電圧が印加される(ステップS1)が、その後の消去ベリ
ファイ(ステップS2)により、領域1に含まれる全メモ
リセルが消去されるまで消去電圧の印加(ステップS1)
が繰り返される。
【0156】上記ステップS1,S2でもって、領域1
に含まれる全メモリセルが消去されると、その後の過消
去ベリファイによって、各メモリセルが過消去状態にあ
るかないかが確認される(ステップS3)。ステップS3
において、過消去状態のメモリセルがあると判断した場
合は、ステップS4に進み、過消去状態の可能性がある
メモリセルに対して過消去処理(すなわち、書き込み動
作)が実行される。このステップS4での過消去処理に
よって、閾値が上がり過ぎている可能性があるので、ス
テップS2の消去ベリファイへと処理が戻される。以上
で領域1に対する消去動作が完了する。
【0157】次に、ステップS5に進み、領域2に対し
ても上述のステップS1〜S4と同様の消去動作が実行
される。こうして、領域1と領域2の両方が消去される
ことによって、消去単位であるメモリアレイ110に含
まれるメモリセルはすべて消去され、しかも過消去状態
にはならない。
【0158】図5のフローチャートの順序に従って消去
を行なった場合、領域2に消去電圧を印加する前に、領
域1に含まれる全メモリセルが所定の閾値の範囲内に収
まるように、消去電圧の印加と消去ベリファイ,過消去
べリファイが実行される。つまり、この処理の流れで
は、領域1に含まれるメモリセルの過消去ベリファイが
実行された後に領域2に含まれるメモリセルの消去が実
行される。
【0159】しかし、例えば、第1実施形態の場合で
は、領域1と領域2のメモリセルには共通のソース線が
接続され、第2実施形態では、領域1と領域2のメモリ
セルには共通の行選択線が接続される。したがって、領
域1に含まれるメモリセルは、消去ベリファイおよび過
消去ベリファイの完了後に、ソース線またはワード線の
どちらか一方に消去電圧が印加されて、消去ディスター
ブを受けるので、閾値が過消去ベリファイの基準よりも
さらに低くなる可能性がある。消去ディスターブの影響
が深刻である場合は、後述の第4実施形態を使用するこ
とで、この問題を解決できる。
【0160】〔第4の実施の形態〕次に、図6に、上記
欠点を解決する第4実施形態による処理の流れを示す。
この第4の実施形態では、第1実施形態における消去動
作を、図6に示すフローで実行する場合について説明す
る。
【0161】この実施形態では、ステップS11で、領
域1に含まれるメモリセルの閾値を消去ベリファイによ
り確認し、消去されていないメモリセルがあれば、ステ
ップS12に進み、領域1に消去電圧が印加され、ステ
ップS11に戻る。
【0162】このステップS11とS12とが、領域1
の全メモリセルが消去されるまで繰り返され、領域1の
全メモリセルが消去されれば、ステップS13に進み、
領域2の処理に分岐する。
【0163】領域2も領域1と同様に、ステップS13
で、消去ベリファイによってメモリセルの閾値を確認
し、消去されていないメモリセルがあれば、ステップS
14に進んで、領域2に消去電圧が印加され、ステップ
S13に戻る。このステップS13とS14のループ
が、領域2の全メモリセルが消去されるまで繰り返され
る。
【0164】その後、ステップS13で領域2の全メモ
リセルが消去されたと判断すれば、ステップS15に進
み、領域1および領域2のメモリセルに対して、過消去
ベリファイが行なわれ、過消去セルが存在すると判断す
れば、ステップS16に進み、領域1および領域2のメ
モリセルのうち過消去状態にある可能性があるメモリセ
ルに対して過消去処理(すなわち、書き込み動作)が行な
われる。その後、ステップS11に戻る。
【0165】この第4実施形態によると、消去の対象と
なるすべてのメモリセルが消去された後で、ステップS
15に進んで過消去ベリファイを行なう。そして、過消
去状態のメモリセルが無ければ、以後は消去ディスター
ブを受けない。このため、一連の消去動作の後、過消去
べリファイ時に確認した基準の閾値以内に収まっている
ことが保証できる。すなわち、従来の(一括)消去方法と
同等のべリファイ精度を得ることができる。
【0166】この第4実施形態での処理の流れは、言う
までもなく、消去ブロックを3個以上の領域に分割して
消去動作を実行する場合についても全く同様に適用で
き、消去電圧の印加および消去ベリファイが完了した後
にまとめて過消去ベリファイを実行することによって実
現できる。
【0167】〔第5の実施の形態〕次に、図7を参照し
て、この発明の第5の実施形態を説明する。
【0168】上記第1,第2の実施形態によって、消去
時の消費電流ピークの削減が可能になるものの、消去時
間が増大することは避けられない。すなわち、上記第1
実施形態および第2実施形態をそのまま使用すると、メ
モリアレイのブロックを分割した数にほぼ比例した消去
時間を要する。例えば、第1実施形態で例示したよう
に、メモリアレイのブロックを2個の領域に分けた場
合、消去電圧の印加にほぼ2倍の消去時間を要する。そ
こで、この第5実施形態は、この消去時間の増大を緩和
するものである。
【0169】なお、この第5実施形態では、ブロックを
4個の領域に分割する場合について説明するが、この発
明の実施はこれに限定されるものではなく、最少で2個
の領域、最多で行選択線の数と分割ソース線の数の積ま
で、任意の数の領域の分割が可能である。
【0170】この第5実施形態では、図7に示すよう
に、行選択線群を4個(621,622,623,624)
に分けて本発明による消去動作を行う。なお、この分割
する領域の個数については、例えば、BTBT電流に起
因する消費電流ピークをブロック一括消去時の4分の1
に抑える必要がある場合は4個の領域に分割するなど、
目標とする消費電流ピークとブロック一括消去時の消費
電流ピークを考慮して決定することが望ましい。
【0171】図7には、ブロック消去が可能な不揮発性
半導体記憶装置のうち、この発明の第5実施形態の説明
に必要な部分のみを図示している。この第5実施形態
は、第1実施形態の説明で使用した図1(A)に示した構
造と非常に類似した構造である。したがって、図1(A)
に示した第1実施形態との相違点のみを説明する。
【0172】第1実施形態では、消去対象のブロックに
連なる行選択線を2個の行選択線群121,122に分
割する場合について説明したが、この第5実施形態で
は、4個の行選択線群621,622,623,624に
分割する場合について説明する。したがって、図7で
は、行選択線群は、行選択線群621,行選択線群62
2,行選択線群623,行選択線群624の4群に分けら
れている。それ以外は、符号の違いを除いて、図1(A)
に示したのと同じ構成である。つまり、図7の降圧回路
660,ロウデコーダ620,カラムデコーダ630,メ
モリアレイ610,昇圧回路650,ソース制御回路64
0は、図1(A)の降圧回路160,ロウデコーダ120,
カラムデコーダ130,メモリアレイ110,昇圧回路1
50,ソース制御回路140と同じ構成である。なお、6
31は、列選択線群であり、641はソース線,601
は負電圧,602は高電圧である。
【0173】この図7に消去の構造を示した不揮発性半
導体記憶装置は、消去ブロックを4個の領域に分割して
いるから、前述した実施形態で説明した消去方法では、
非分割の場合に比べて、消去電圧の印加にほぼ4倍の時
間を要する。この第5実施形態では、同時に複数の領域
に対して消去電圧を印加することにより、所要時間の増
大を低減する。
【0174】この第5実施形態による消去電圧の印加方
法を、図8を参照して説明する。この図8は、第5実施
形態における消去動作において、消去電圧印加の手法を
示す波形図である。
【0175】図8に示すように、時刻t0から時刻t4
までの期間では、各行選択線郡621〜624に対し
て、個別に消去電圧を印加する。この各行選択線郡62
1〜624に対応する各領域への消去電圧の印加時間
は、BTBT電流に起因する高電圧602の消去電流が
半分以下になる時間以上に設定する。
【0176】また、時刻t4から時刻t6までの期間で
は、2個の領域に同時に消去電圧を印加するが、高電圧
602による消費電流の最大値は、時刻t0から時刻t
4までの期間の最大値以下となる。
【0177】また、時刻t4から時刻t5の時間、およ
び、時刻t5から時刻t6の時間として、高電圧602
による消費電流が半減する時間以上を確保する。また、
時刻t6から時刻t7までの期間では、4個の行選択線
群621〜624に同時に消去電圧を印可する。この時
刻t6から時刻t7までの期間でのピーク電流を、時刻
t4から時刻t6の期間のピーク電流値以下に抑えるこ
とができる。
【0178】なお、行選択線群621〜624に対応す
る各領域に対して、全く別個に消去電圧を印加した場合
(時間軸における印加電圧波形の重なりがない場合)に
は、消去電圧の印加時間として、時刻t0から時刻t4
までの時間と、時刻t4から時刻t6までの時間の2倍
の時間と、時刻t6から時刻t7までの時間の4倍の時
間とを加算した時間を要する。
【0179】したがって、この第5実施形態によれば、
上記各領域に対する印加電圧波形が重なっていない前半
期間(t0〜t4)において、消費電流のピークを抑制す
る。そして、その後の期間t4〜t6,t6〜t7にお
いて、漸次、波形の重なりを倍増させることで、消費電
流のピークを抑えつつ、消去動作の所要時間の増大を大
幅に短縮できる。
【0180】図8に示した消去電圧印加方法では、高電
圧602による消費電流が半分以下に低下したときに、
消去電圧を印加する対象領域を切替えるようにしたが、
この切替えタイミングの判定としては、一定の時間で切
替える方法や、メモリセルの閾値を確認して切替える方
法、さらには、消費電流を検知することで切替える方法
などを採用できる。
【0181】上記一定時間で切替える方法を採用する場
合には、デバイス間の消去特性のバラツキや環境への依
存性等を充分に見極めた上で切替えるタイミングを決定
すればよい。また、メモリセルの閾値を確認して切り替
える方法では、全メモリセルの閾値を確認することも可
能であるし、いくつかのメモリセルをサンプリングして
閾値の確認を行なうことで、閾値の変化の検出に要する
時間を減らすこともできる。また、消去電流を検知して
切り替える方法では、検知回路が必要となるが、最も直
接的に電流値を把握できるので、適切な切替えタイミン
グを見極め易くなる。これらいずれの方法を用いる場合
でも、切替えるタイミングが早すぎると消去電流ピーク
を充分に低減できない可能性があり、タイミングが遅す
ぎると消去所要時間が増大する。
【0182】この第5実施形態によれば、第1実施形態
や第2実施形態で示したブロック消去を、複数の領域に
分割して実行することによって、消去電流のピーク値を
削減した場合に、消去所要時間が増大する程度を緩和で
きる。この第5実施形態では、消去ブロックに接続され
る行選択線を4組の行選択線群に分ける場合について説
明したが、例えば、行選択線群を1組のみとし、ソース
線を4本に分けることによって、消去ブロックを4個の
領域に分割してもよい。あるいは、行選択線を2組に分
割し、ソース線を2本に分けることによって、消去ブロ
ックを4個の領域に分割してもよい。これらの場合にお
いても、図8に示したのと同様に、7回の消去電圧印加
でブロックの消去を完了することが可能である。
【0183】(第6の実施の形態)次に、図14および図
17を参照して、この発明の第6実施形態としての不揮
発性半導体記憶装置の記憶消去方法を説明する。
【0184】この第6実施形態の消去方法では、図14
に示すブロック1070のメモリアレイ1010および
ブロック1075のメモリアレイ1015の両方を消去
する方法について説明する。
【0185】図17を参照して、この実施形態の消去方
法において、メモリアレイ1010,1015へ消去電
圧を印加する方法を説明する。時刻t0から時刻t1ま
での間、メモリアレイ1010に消去電圧を印加する一
方、メモリアレイ1015に消去電圧を印加しない。
【0186】すなわち、時刻t0から時刻t1までの
間、降圧回路1060が生成する負の電圧1001が、
ロウデコーダ1020を経由して、行選択線群1021
に印加され、この行選択線群1021の電圧は、所定の
負電圧となる、また、昇圧回路1050が生成する正の
電圧1002が、ソース制御回路1040を経由して、
ソース線1041に印加され、このソース線1041の
電圧は所定の正電圧となる。一方、このとき、ブロック
1075においては、降圧回路1060および昇圧回路
1050からの電圧は、ロウデコーダ1025およびソ
ース制御回路1045によって、行選択線1026およ
びソース線1046に印加されない。
【0187】次に、時刻t1から時刻t2までの間は、
時刻t0から時刻t1までとは逆に、メモリアレイ10
10に消去電圧を印加しない一方、メモリアレイ101
5に消去電圧を印加する。
【0188】すなわち、時刻t1から時刻t2までの間
は、図17に示すように、ブロック1070の行選択線
群1021およびソース線1041の電圧は0Vである
一方、ブロック1075では行選択線群1026は負電
圧となり、ソース線1046は正電圧となる。
【0189】次に、時刻t2から時刻t3までの間は、
メモリアレイ1010と1015の両方に、消去電圧を
印加する。すなわち、図17に示すように、ブロック1
070と1075の両方において、行選択線群102
1,1041が負電圧となり、ソース線1041,104
6が正電圧となる。
【0190】上述のように、図17に示す時刻t2から
時刻t3までの期間では、2個のメモリアレイ1010
および1015の両方に、消去電圧が印加されるので、
BTBT電流を消費するメモリセルの数が時刻t2以前
と比較して増加する。
【0191】しかし、メモリアレイ1010に含まれる
メモリセルは、時刻t0から時刻t1までの期間に、消
去動作がある程度進行しており、メモリアレイ1015
に含まれるメモリセルは、時刻t1から時刻t2までの
期間に、消去動作がある程度進行している。したがっ
て、時刻t2から時刻t3までの期間では、消去動作の
開始時と比較して、BTBT電流は減少している。した
がって、時刻t0から時刻t1までの期間と、時刻t1
から時刻t2までの期間として、それぞれ、十分な期間
を確保することで、時刻t2以降の高電圧1002の電
流消費を十分に抑制できる。
【0192】この実施形態によれば、時刻t0から時刻
t1までの時間と、時刻t1から時刻t2までの時間と
の和を、従来の消去方法で1ブロックを消去する時間と
ほぼ同程度に抑えることができる。また、同様に、時刻
t1から時刻t2までの時間と、時刻t2から時刻t3
までの時間との和を、従来の消去方法で1ブロックを消
去する時間とほぼ同程度に抑えることができる。
【0193】したがって、時刻t0から時刻t2までの
時間は、各メモリアレイ1010,1015に別個に消
去電圧を印加する図15の時刻t0からt2までの時間
に比べて、短時間に抑えることができる。
【0194】なお、上記説明では、消去電圧を印加しな
いときには、行選択線群とソース線の両方共に消去電圧
を印加しないこととしたが、必ずしもその必要はない。
たとえば、図17に示す時刻t0から時刻t3までの期
間に、ソース線1041とソース線1046の両方に消
去電圧を印加してもよい。コントロールゲートすなわち
行選択線群に消去電圧が印加されない場合は、BTBT
電流がほとんど無視できるほど小さくなるので、上記の
ようにソース線に消去電圧を印加した場合でも、時刻t
0から時刻t1までの期間においては、上記ソース線に
消去電圧を印加しない場合と同等の電流しか消費しな
い。
【0195】同様に、例えば、図17に示す時刻t0か
ら時刻t3までの期間において、行選択線群1021と
1026の両方に消去電圧を印加してもよい。この場合
にも、時刻t1から時刻t2までの期間では、上記行選
択線群に消去電圧を印加しない場合と同等の電流しか消
費しない。
【0196】ただし、消去対象とならないメモリアレイ
に消去電圧を印加することは、メモリセルのしきい値
に、いくらかの変動を与える可能性がある。上記の例で
は、消去電圧が印加されるのは、最終的に消去されるメ
モリセルのみとなるので問題とならないが、そうでない
場合には、しきい値の変動や信頼性に関しては、十分に
許容範囲内であることを確認する必要がある。
【0197】なお、この実施形態の消去方法は、消去対
象のブロックが2個の場合に限定されるものではないこ
とは勿論であり、消去対象のブロックが3個以上の場合
にも適用可能である。
【0198】(第7の実施の形態)次に、図18,図19
を参照して、この発明の第7実施形態としての不揮発性
半導体記憶装置の消去方法を説明する。
【0199】前述の第6実施形態においても説明したよ
うに、消去電圧を印加しないブロックの行選択線群とソ
ース線に関しては、必ずしも両方に消去電圧を印加する
必要は無い。
【0200】この第7実施形態では、消去電圧を印加し
ないブロックでは、行選択線群とソース線の両方に消去
電圧を印加しない構成における消去方法について説明し
ている。なお、この実施の形態の説明のために、消去動
作の一例として、従来技術の説明で、図18を用いて説
明したときと同様の設定、すなわち、抵抗1180a〜
1180dがすべて10Ωであり、ブロック1170a
〜1170dは、各々、消去時に、最大10mAの電流
をソースから消費し、この消去時のソース電圧は、昇圧
回路1150が生成する電圧から、0.4Vまで降下す
ることが許され、昇圧回路1150の電流供給能力は十
分にあるものとする。
【0201】図19に、この実施形態における消去電圧
印加方法の一例を示す。この一例では、時刻t0から時
刻t1までの期間では、ブロック1170aと1170
bとに消去電圧を印加する。すなわち、ブロック117
0aと1170bの行選択線群を所定の負電圧に設定
し、ソース線の電圧を所定の正電圧に設定する。
【0202】次に、時刻t1から時刻t2までの期間で
は、ブロック1170cに消去電圧を印加する。すなわ
ち、ブロック1170cの行選択線群を所定の負電圧に
設定し、ソース線の電圧を所定の正電圧に設定する。
【0203】次に、時刻t2から時刻t3までの期間で
は、ブロック1170dに消去電圧を印加する。すなわ
ち、ブロック1170dの行選択線群を所定の負電圧に
設定し、ソース線の電圧を所定の正電圧に設定する。
【0204】このように、この実施形態では、ソース線
抵抗の比較的小さいブロック1170a,1170bに
ついては、一度に両方に消去電圧を印加し、ソース線抵
抗の比較的大きいブロック1170c,1170dにつ
いては、1ブロックずつ、順次、消去電圧を印加してい
る。これにより、消去動作時のソース電圧の降下を抑制
しつつ、消去時間の短縮を図れる。
【0205】具体的には、ブロック1170a,117
0b,1170c,1170d、それぞれの消去動作時の
ソース電圧の降下は、図18における高電圧1102を
基準として、それぞれ、0.2V,0.3V,0.3V,0.
4Vであり、許容範囲内に収まった。
【0206】尚、上記各ブロックにおけるソース線抵抗
の値は、予め測定しておくか、あるいは、設計値を採用
することができる。この実施形態では、ブロックの個数
が4個の場合について説明したが、ブロックの個数が3
個以上で、ブロックによってソース線抵抗に差が有る場
合には、この消去方法を適用できる。すなわち、ソース
線抵抗の比較的小さい複数のブロックには、同時に消去
電圧を印加し、ソース線抵抗の比較的大きなブロックに
ついては、1個ずつ、消去電圧を印加することによっ
て、消去動作時のソース電圧の降下を抑制しつつ、消去
時間の短縮を図ることができる。
【0207】さらにまた、この第7実施形態の方法と前
述の第6実施形態とを組み合わせることによって、さら
に効率的に消去動作を実行することができる。
【0208】(第8の実施の形態)次に、この発明の第8
実施形態としての不揮発性半導体記憶装置の消去方法を
説明する。
【0209】この第8実施形態は、前述の第6実施形態
と第7実施形態とを組み合わせた実施形態である。
【0210】前述の第6実施形態は、同時に消去電圧を
印加するブロックの個数を時間的に変化させる消去方法
の例である。また、前述の第7実施形態は、ソース線抵
抗によるソース線電圧の降下を考慮し、ソース線抵抗の
大小に応じて、同時に消去電圧を印加するブロックの個
数を減増させる消去方法の一例である。
【0211】図18と図20を参照して、この第8実施
形態を説明する。なお、この実施の形態の説明のため
に、消去動作の一例として、従来技術の説明で、図18
を用いて説明したときと同様の設定、すなわち、抵抗1
180a〜1180dがすべて10Ωであり、ブロック
1170a〜1170dは、各々、消去時に、最大10
mAの電流をソースから消費し、この消去時のソース電
圧は、昇圧回路1150が生成する電圧から、0.4V
まで降下することが許され、昇圧回路1150の電流供
給能力は十分にあるものとする。この第8実施形態は、
図20に示すように、時刻t0から時刻t1までの期間
に、ブロック1170aと1170cに消去電圧を印加
する。つまり、ブロック1170aと1170cの行選
択線群,ソース線に、負電圧,正電圧を印加する。
【0212】次に、時刻t1から時刻t2までの期間
に、ブロック1170dに消去電圧を印加する。次に、
時刻t2から時刻t3までの期間に、ブロック1170
aと1170bと1170cとに消去電圧を印加する。
次に、時刻t3から時刻t4までの期間に、ブロック1
170bと1170dに消去電圧を印加する。
【0213】この第8実施形態では、第6,第7実施形
態と同様に、消去電圧を印加しないブロックの行選択線
とソース線については、必ずしも、両方共に消去電圧を
印加しない構成にする必要はない。図20では、説明を
簡略にするために、消去電圧を印加しないブロックにつ
いては、行選択線とソース線の両方に消去電圧を印加し
ない場合の波形を示している。
【0214】図20に示すように、時刻t0から時刻t
1までの期間と、時刻t1から時刻t2までの期間と、
時刻t2から時刻t3までの期間とにおいては、消去電
圧を印加することによって、各ブロックでの消去を進行
させ、BTBT電流が半分以下になる時間を確保する。
通常、BTBT電流は、実験的に、消去電圧の印加時間
に対して、ほぼ指数関数的に振舞うので、消去に要する
時間の半分の時間が経過すれば、BTBT電流は半分以
下になることを期待できる。ここでは、説明を簡単にす
るために、BTBT電流が半分以下になるのに要する時
間を、1ブロックの消去に要する時間の半分としてい
る。
【0215】この第8実施形態では、前述の第6実施形
態で説明した、消去電圧を同時に印加するブロック数を
時間的に変化させる方法を採用している。すなわち、時
刻t0から時刻t1までの期間では、2個のブロック1
170a,1170cに消去電圧を印加し、時刻t1か
ら時刻t2までの期間では、1個のブロック1170d
に消去電圧を印加している。また、時刻t3から時刻t
4までの期間では、2個のブロック1170b,117
0dに消去電圧を印加している。
【0216】また、この第8実施形態では、前述の第7
実施形態で説明した、ソース線抵抗に応じて、同時に印
加するブロック数を変化させる方法を採用している。す
なわち、ソース線抵抗が比較的大きなブロック1170
dについては、最初の消去電圧印加時(t1〜t2)に、
この1つのブロック1170dにだけ消去電圧を印加す
る。一方、ブロック1170aと1170cについて
は、最初の消去時間(t0〜t1)に、この2個のブロッ
ク1170aと1170cに同時に消去電圧を印加す
る。
【0217】この時刻t0〜時刻t1の間では、ブロッ
ク1170aと1170cの消去が実行される。このと
き、ソース線抵抗1180a,1180b,1180c
に、それぞれ、最大値として、20mA,10mA,10
mAの電流が流れる。したがって、抵抗による電圧降下
は、ソース線抵抗1180a,1180b,1180c
で、それぞれ、0.2V,0.1V,0.1Vとなる。ゆえ
に、このとき、消去されるブロックのうちで、ソース線
の電圧が最も低いものは、ブロック1170cであり、
このブロック1170cでは、ソース線の電圧は、高電
圧1102から最大で0.4Vだけ降下する。この降下
した電圧は、消去時のソース線電圧の許容範囲内であ
る。
【0218】次に、時刻t1〜時刻t2の間では、ブロ
ック1170dの消去が実行される。このとき、ソース
線抵抗1180a,1180b,1180c,1180d
に流れる電流の最大値は、それぞれ、10mA,10m
A,10mA,10mAとなる。したがって、ソース線抵
抗による電圧降下は、ソース線抵抗1180a,118
0b,1180c,1180dで、それぞれ、0.1V,
0.1V,0.1V,0.1Vとなる。ゆえに、このときに
消去されるブロック1170dのソース線電圧は、高電
圧1102から最大で、0.4Vだけ降下する。この降
下したソース線電圧は、消去時のソース線電圧の許容範
囲内である。
【0219】この時刻t2〜t3の間では、ブロック1
170a,ブロック1170b,ブロック1170cの消
去が実行される。このブロック1170aと1170c
は、時刻t0から時刻t1の間に消去が進行しているの
で、この時刻t2〜t3では、ソース線の消費電流の最
大値は、それぞれ、半分の5mA以下になる。このと
き、ソース線抵抗1180a,1180b,1180cに
流れる電流の最大値は、それぞれ、20mA,15mA,
5mAとなる。ゆえに、このときに、消去されるブロッ
ク1170a〜cのうちで、ソース線の電圧が最も低い
ものは、ブロック1170cであり、このブロック11
70cのソース線電圧は、高電圧1102から最大で、
0.4Vだけ降下した電圧になる。この電圧は、消去時
のソース線電圧の許容範囲内にある。
【0220】次に、時刻t3〜t4の間では、ブロック
1170bと1170dの消去が実行される。このブロ
ック1170bは、前の時刻t2〜t3の間に、最初の
消去が行われており、ブロック1170dは、前の時刻
t1〜t2の間に、最初の消去が行われている。したが
って、ソース線の消費電流の最大値は、それぞれ、半分
の5mA以下になる。このとき、ソース線抵抗1180
a,1180b,1180c,1180dには、それぞ
れ、10mA,10mA,5mA,5mAの最大電流が流
れる。したがって、ソース線抵抗1180a,1180
b,1180c,1180dによる電圧降下は、それぞ
れ、0.1V,0.1V,0.05V,0.05Vとなる。ゆ
えに、このとき、消去されるブロックのうちで、ソース
線の電圧が最も低いものは、ブロック1170dであ
り、そのソース線電圧は、高電圧1102から最大で、
0.3Vだけ降下した電圧である。この電圧は、消去時
のソース線電圧の許容範囲内にある。
【0221】このように、この第8実施形態では、上記
一連の消去動作において、すべての消去動作で、ソース
電圧の電圧降下が許容降下電圧以下に収まり、しかも、
消去に必要な時間を大幅に短縮している。
【0222】なお、この実施形態において、ある1つの
ブロック内での消去には、前述の第1,第2,第5の実施
の形態に示した消去方法を採用してもよい。
【0223】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の不
揮発性半導体記憶装置は、線群独立制御手段が複数の行
選択線群を独立して制御し、電圧発生回路が発生する電
圧を各行選択線群に対して時間をずらして加えることに
よって、消去電流のピークを抑制でき、消費電流を削減
できる。さらに、この発明では、電圧発生回路の消費電
流制限手段が、電圧発生回路の消費電流を制限すること
で、電圧発生回路から各行選択線群への電圧印加状況に
応じ、所定の電流値を越えない範囲で電圧を発生させる
ことができ、さらなる短いスケールでの消費電流の低減
を図れる。
【0224】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置は、独立制御手段が複数のソース線を独立して制御
し、電圧発生回路が発生する電圧を各ソース線に対して
時間をずらして加えることによって、消去電流のピーク
を抑制でき、消費電流を削減できる。さらに、この実施
形態では、電圧発生回路の消費電流制限手段が、電圧発
生回路の消費電流を制限することで、電圧発生回路から
各ソース線への電圧印加状況に応じ、所定の電流値を越
えない範囲で電圧を発生させることができ、さらなる短
いスケールでの消費電流の低減を図れる。
【0225】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置は、上記不揮発性半導体記憶装置において、上記消
費電流制限手段を、出力電流の制限回路で構成したか
ら、電圧発生手段は、この制限回路の動作によって、所
定の電流を超えない範囲で電圧を出力する。これによ
り、出力電流負荷が制限され、負荷電流による降下が低
減され、電圧発生手段の電力供給能力が軽減されるの
で、消費電流が制限される。この消費電流を低減する機
能によって、この電圧発生手段は、書き換え可能な不揮
発性半導体記憶装置のブロック消去動作時のソース電圧
生成回路に最適なものとなる。
【0226】また、一実施形態では、上記不揮発性半導
体記憶装置において、上記消費電流制限手段を、入力電
流の制限回路で構成したから、電圧発生手段の電源電流
の電流を制限することによって消費電流を低減できる。
【0227】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置は、上記記載の不揮発性半導体記憶装置において、
上記消費電流制限手段は、上記電圧発生回路の一部のみ
を活性化することで、電圧発生回路の消費電流が低減さ
れる。このような消費電流を低減する機能によって、上
記電圧発生回路はブロック消去動作時のソース電圧生成
回路に最適に使用できる。
【0228】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、消去に必要な所定の電圧を同時に
印加する行選択線群の数を、メモリアレイ内のすべての
メモリセルの消去が完了するまで、予め定められた条件
に従って切り換える。これにより、消費電流のピーク値
の低減を図れる。
【0229】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置の記憶消去方法は、上記独立制御手段によって、独
立して制御可能な複数のソース線において、消去に必要
な所定の電圧を同時に印加するソース線の数を、メモリ
アレイ内のすべてのメモリセルの消去が完了するまで、
予め定められた条件に従って切り換える。これにより、
消費電流のピーク値の低減を図れる。
【0230】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、上記消去に必要な所定の電圧を同
時に印加する行選択線群またはソース線の数を、所定の
電圧を生成する電圧発生回路での消費電流が一定値以下
になる毎に切り替える。これにより、消費電流のピーク
値の低減を図れる。
【0231】また、他の実施形態は、上記不揮発性半導
体記憶装置の記憶消去方法において、上記消去に必要な
所定の電圧を同時に印加する行選択線群またはソース線
の数を、あらかじめ定められた一定時間毎に切り替え
る。これにより、消費電流のピーク値の低減を図れる。
【0232】また、一実施形態は、上記記載の不揮発性
半導体記憶装置の記憶消去方法において、上記消去に必
要な所定の電圧を同時に印加する行選択群またはソース
線の数を、消去対象のメモリセルの閾値が一定値以下に
なる毎に切り替える。これにより、消去動作において、
消去電圧を印加する行選択群またはソース線の数を、段
階的に切り替え、ピーク消費電流を効率よく低減でき
る。
【0233】また、他の実施形態は、不揮発性半導体記
憶装置のメモリアレイの記憶を消去する記憶消去方法で
あって、消去動作後の過消去ベリファイを、消去対象と
なる全てのメモリセルの消去動作が完了した後に行う。
これにより、過消去ベリファイ後に、消去ディスターブ
を受けることがないから、メモリセルの閾値が、過消去
べリファイ時に確認した基準の閾値以内に収まっている
ことを保証できる。すなわち、この発明では、従来の一
括消去方法と同等のべリファイ精度を得ることができ
る。
【0234】また、一実施形態の記憶消去方法は、行選
択線群の全てを同一動作に制御し、かつ、ソース線の全
てを同一の動作に制御することによって、上記行選択線
群およびソース線で選択されるメモリセルの領域である
ブロックを一括に消去する消去方法と、上記実施形態の
記憶消去方法とを切り替えて消去を行う。したがって、
電源の電流供給能力に合わせて、従来のブロック消去と
上記の消費電流のピークを削減する消去方法を切替える
ことが可能である。
【0235】また、他の実施形態の不揮発性半導体記憶
装置は、上記記載の不揮発性半導体記憶装置であって、
行選択線群の全てを同一動作に制御し、かつ、ソース線
の全てを同一の動作に制御することによって、上記行選
択線群およびソース線で選択されるメモリセルの領域で
あるブロックを一括に消去する消去方法と、上記実施形
態に記載の記憶消去方法とを切り替えて消去を行う消去
方法切替手段を備える。したがって、電源の電流供給能
力に合わせて、従来のブロック消去と上記の消費電流の
ピークを削減する消去方法を切替えることが可能であ
る。
【0236】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、消去に必要な所定の電圧を行選択
線に同時に印加するメモリブロックの数を、予め定めら
れた条件に従って変更することによって、消去時間の増
加を抑制しつつ、消去電流の低減を図れ、複数ブロック
の消去を効率的に実行できる。
【0237】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法は、上記消去に必要な所定の電圧が行
選択線あるいはソース線に同時に印加されるメモリブロ
ックの数を、所定の電圧を生成する電圧発生回路での消
費電流が所定値以下になる毎に、変更する。これによ
り、消去時間の増加を抑制しつつ、ピーク消費電流を効
率よく低減でき、複数ブロックの消去を効率的に実行で
きる。
【0238】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法では、接続されているソース線の配線
抵抗が比較的大きなブロックと、接続されているソース
線の配線抵抗が比較的小さなブロックとで、行選択線群
とソース線の両方に同時に消去電圧を印加するブロック
数を異ならせる。これにより、消去動作時のソース電圧
の降下を抑制しつつ、消去時間の短縮を図って、複数ブ
ロックの消去の高速化を図れる。
【0239】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法では、上記ソース線に印加する電圧を
生成する電圧発生回路の出力から消去を行うブロックに
入力されるソース線までの電位降下の最大値が、予め定
められた許容範囲内になるように、消去電圧を同時に印
加するブロックを選択する。これにより、消去動作時の
ソース電圧の降下を、許容範囲内に抑制しつつ、消去時
間の短縮を図って、複数ブロックの消去の高速化を図れ
る。
【0240】また、一実施形態の不揮発性半導体記憶装
置の記憶消去方法では、消去の対象となるブロック内の
メモリアレイに対して、請求項6乃至10のいずれか1
つに記載の消去方法で消去を行う。これにより、消去の
対象となるブロック内のメモリアレイを効率良く消去で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は、この発明の第1実施形態におけ
る消去方法を説明するためのブロック図であり、図1
(B)は、上記消去時における印加電圧波形および消費電
流波形を示す波形図である。
【図2】 図2(A)は、この発明の第2実施形態におけ
る消去方法を説明するためのブロック図であり、図2
(B)は、消去時における印加電圧波形および消費電流波
形を示す波形図である。
【図3】 図3(A)は、上記第1,第2実施形態におけ
るメモリアレイ構成の一例を示す回路図であり、図3
(B)は、上記メモリアレイ構成の他の例を示す回路図で
ある。
【図4】 図4(A),(B),(C)は、それぞれ、上記第
1,第2実施形態で消去動作に用いられる昇圧回路30
0,400,500のブロック図である。
【図5】 この発明の第3実施形態である記憶消去方法
を説明するフローチャートである。
【図6】 この発明の第4実施形態である記憶消去方法
を説明するフローチャートである。
【図7】 この発明の第5実施形態の不揮発性半導体記
憶装置のブロック図である。
【図8】 上記第5実施形態での消去動作を表す電圧,
電流波形図である。
【図9】 図9(A)は、EEPROMの代表的なメモリ
セル構造を示す図であり、図9(B)は、フラッシュメモ
リのアレイ構造を示す図である。
【図10】 図10(A)は、EEPROMにおけるBT
BT電流を説明する模式図であり、図10(B)は、上記
BTBT電流を説明するエネルギーバンド図である。
【図11】 従来の不揮発性半導体記憶装置の昇圧回路
の回路図である。
【図12】 従来の不揮発性半導体記憶装置のブロック
図である。
【図13】 従来のソース消去における消費電流の一例
を表わす電流波形図である。
【図14】 複数ブロックの消去方法を説明するための
ブロック図である。
【図15】 従来の消去動作を表す電圧電流波形図であ
る。
【図16】 従来の消去動作を表す電圧電流波形図であ
る。
【図17】 本発明の第6実施形態としての消去方法で
の消去動作を表す電圧電流波形図である。
【図18】 本発明の第7実施形態としての消去方法を
説明するためのブロック図である。
【図19】 本発明の第7実施形態の消去動作を表す電
圧電流波形図である。
【図20】 本発明の第8実施形態の消去動作を表す電
圧電流波形図である。
【符号の説明】
101,201,601,1001…負電圧、 102,202,602,1002,1102,1102a
〜d…高電圧、 110,210,1010,1015…メモリアレイ、 120,220,1020,1025…ロウデコーダ、 130,230,630,1030,1035…カラムデコ
ーダ、 131,231,631,1031,1036…列選択線
群、 121,122,221,621,622,623,624,
1021,1026…行選択線群、 141,241,242,641,1041,1046…ソ
ース線、 140,240,640,1040,1045…ソース制御
回路、 150,250,650,1050,1150…昇圧回路、 160,260,660,1060…降圧回路、 1180a〜d…ソース線抵抗、 R1〜R6…行選択線、C1,C2…列選択線、 1070,1075,1070a〜1070d…消去ブロ
ック、 300,400,500…昇圧回路、 301,401,501…電源電圧、 302,402,502,503…高電圧、 310,410,510…発振回路、 311,312,411,412,511,512…クロッ
ク信号、 331,431,531…制御信号、 320,321,420,520…チャージポンプ回路、 330,430,530…検出回路、350,351…イ
ネーブル信号、 440,540…電流制限回路。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のメモリセルからなるメモリアレイ
    と、各メモリセルに接続される行選択線,列選択線,ソー
    ス線をそれぞれ制御する行選択線制御回路,列選択線制
    御回路,ソース線制御回路と、行選択線およびソース線
    に印加する電圧を個別に生成する電圧発生回路とを備
    え、上記メモリアレイは行選択線およびソース線に所定
    の電圧を印加することで消去される不揮発性半導体記憶
    装置において、 上記行選択線制御回路は、少なくとも1つの行選択線か
    らなる複数の行選択線群を各々独立して制御可能な線群
    独立制御手段を備え、 上記電圧発生回路はその電圧発生回路の消費電流を制限
    する消費電流制限手段を備えることを特徴とする不揮発
    性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 複数のメモリセルからなるメモリアレイ
    と、各メモリセルに接続される行選択線,列選択線,ソー
    ス線をそれぞれ制御する行選択線制御回路,列選択線制
    御回路,ソース線制御回路と、行選択線およびソース線
    に印加する電圧を個別に生成する電圧発生回路とを備
    え、上記メモリアレイは行選択線およびソース線に所定
    の電圧を印加することで消去される不揮発性半導体記憶
    装置において、 上記ソース線制御回路は、複数のソース線を各々独立し
    て制御可能な独立制御手段を備え、 上記電圧発生回路はその電圧発生回路の消費電流を制限
    する消費電流制限手段を備えることを特徴とする不揮発
    性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の不揮発性半導
    体記憶装置において、 上記消費電流制限手段を、 出力電流の制限回路で構成したことを特徴とする不揮発
    性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の不揮発性半導
    体記憶装置において、 上記消費電流制限手段を、 入力電流の制限回路で構成したことを特徴とする不揮発
    性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の不揮発性半導
    体記憶装置において、 上記消費電流制限手段は、上記電圧発生回路の一部のみ
    を活性化することを特徴とする不揮発性半導体記憶装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1,3乃至5のいずれか1つに記
    載の半導体記憶装置のメモリアレイの記憶を消去する記
    憶消去方法であって、 上記線群独立制御手段によって、独立して制御可能な複
    数の行選択線群において、 消去に必要な所定の電圧を同時に印加する行選択線群の
    数を、メモリアレイ内のすべてのメモリセルの消去が完
    了するまで、予め定められた条件に従って切り換えるこ
    とを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の記憶消去方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項2または請求項3乃至5のいずれ
    か1つに記載の半導体記憶装置のメモリアレイの記憶を
    消去する記憶消去方法であって、 上記独立制御手段によって、独立して制御可能な複数の
    ソース線において、 消去に必要な所定の電圧を同時に印加するソース線の数
    を、メモリアレイ内のすべてのメモリセルの消去が完了
    するまで、予め定められた条件に従って切り換えること
    を特徴とする不揮発性半導体記憶装置の記憶消去方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の不揮発性半導
    体記憶装置の記憶消去方法において、 上記消去に必要な所定の電圧を同時に印加する行選択線
    群またはソース線の数を、所定の電圧を生成する電圧発
    生回路での消費電流が一定値以下になる毎に切り替える
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の記憶消去方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項6または7に記載の不揮発性半導
    体記憶装置の記憶消去方法において、 上記消去に必要な所定の電圧を同時に印加する行選択線
    群またはソース線の数を、あらかじめ定められた一定時
    間毎に切り替えることを特徴とする不揮発性半導体記憶
    装置の記憶消去方法。
  10. 【請求項10】 請求項6または7に記載の不揮発性半
    導体記憶装置の記憶消去方法において、 上記消去に必要な所定の電圧を同時に印加する行選択群
    またはソース線の数を、消去対象のメモリセルの閾値が
    一定値以下になる毎に切り替えることを特徴とする不揮
    発性半導体記憶装置の記憶消去方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至5のいずれか1つに記載
    の不揮発性半導体記憶装置のメモリアレイの記憶を消去
    する記憶消去方法であって、 消去動作後の過消去ベリファイを、消去対象となる全て
    のメモリセルの消去動作が完了した後に行うことを特徴
    とする不揮発性半導体記憶装置の記憶消去方法。
  12. 【請求項12】 請求項1または2に記載の不揮発性半
    導体記憶装置の記憶を消去する方法であって、 行選択線群の全てを同一動作に制御し、かつ、ソース線
    の全てを同一の動作に制御することによって、上記行選
    択線群およびソース線で選択されるメモリセルの領域で
    あるブロックを一括に消去する消去方法と、請求項6乃
    至11のいずれか1つに記載の記憶消去方法とを切り替
    えて消去を行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装
    置の記憶消去方法。
  13. 【請求項13】 請求項1または2に記載の不揮発性半
    導体記憶装置であって、 行選択線群の全てを同一動作に制御し、かつ、ソース線
    の全てを同一の動作に制御することによって、上記行選
    択線群およびソース線で選択されるメモリセルの領域で
    あるブロックを一括に消去する消去方法と、請求項6乃
    至11のいずれか1つに記載の記憶消去方法とを切り替
    えて消去を行う消去方法切替手段を備えることを特徴と
    する不揮発性半導体記憶装置。
  14. 【請求項14】 複数のメモリセルからなるメモリアレ
    イを含む複数のメモリブロックと、上記各メモリブロッ
    クにおいて、各メモリセルに接続される行選択線,列選
    択線,ソース線をそれぞれ制御する行選択線制御回路,列
    選択線制御回路,ソース線制御回路と、行選択線および
    ソース線に印加する電圧を個別に生成する電圧発生回路
    とを備える不揮発性半導体記憶装置に対し、上記各メモ
    リブロックを、行選択線およびソース線に所定の電圧を
    印加することで消去する不揮発性半導体記憶装置の記憶
    消去方法において、 上記行選択線制御回路は、上記メモリブロックに接続さ
    れる行選択線を同時に選択し、 上記ソース線制御回路は、上記メモリブロックに接続さ
    れるソース線を同時に選択し、 消去が実行されるメモリブロックに含まれる全てのメモ
    リセルの消去が完了するまで、消去に必要な所定の電圧
    を行選択線に同時に印加する上記メモリブロックの数
    を、予め定められた条件に従って変更することを特徴と
    する不揮発性半導体記憶装置の記憶消去方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の不揮発性半導体記
    憶装置の消去方法において、 上記消去に必要な所定の電圧が行選択線あるいはソース
    線に同時に印加されるメモリブロックの数を、所定の電
    圧を生成する電圧発生回路での消費電流が所定値以下に
    なる毎に、変更することを特徴とする不揮発性半導体記
    憶装置の記憶消去方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の不揮発性半導体記
    憶装置の消去方法において、 接続されているソース線の配線抵抗が比較的大きなブロ
    ックと、接続されているソース線の配線抵抗が比較的小
    さなブロックとで、行選択線群とソース線の両方に同時
    に消去電圧を印加するブロック数を異ならせることを特
    徴とする不揮発性半導体記憶装置の記憶消去方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の不揮発性半導体記
    憶装置の消去方法において、 上記ソース線に印加する電圧を生成する電圧発生回路の
    出力から消去を行うブロックに入力されるソース線まで
    の電位降下の最大値が、予め定められた許容範囲内にな
    るように、消去電圧を同時に印加するブロックを選択す
    ることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の記憶消去
    方法。
  18. 【請求項18】 請求項14乃至17のいずれか1つに
    記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法において、 消去の対象となるブロック内のメモリアレイに対して、
    請求項6乃至10のいずれか1つに記載の消去方法で消
    去を行うことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の記
    憶消去方法。
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