JP2002131079A - 運行管理計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オプションデータのデジタコデータに対する
時間的関係を明確にすることができるとともに、メモリ
エリアの消費を低減できる運行管理計を提供すること。 【解決手段】 デジタルタコグラフデータＤＤとオプシ
ョンデータＯＤである運行管理データとを記録するよう
にした運行管理計において、前記オプションデータＯＤ
を、デジタルタコグラフデータＤＤにおける記録アドレ
スとともに記録するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、運送会社のトラ
ックなどの車両に搭載される運行管理計に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、運送業界におけるＯＡ化は、事務
所内だけでなくトラック内にまで及んでおり、乗務員が
手書きにより日常記録している乗務記録の内容や走行距
離、車速（瞬間速度）などを自動的に記録し、帰社後、
事務所内のコンピュータから出力する運行管理システム
が導入され、実用に供されるようになってきている。

【０００３】前記運行管理システムにおいては、車両に
搭載される運行管理計に、自動的に採取される走行速度
（瞬間速度、以下、単に速度という）、走行距離、時間
といった走行データと、例えば、「積込」、「荷卸」、
「手待」、「休憩」などといった一日に発生する作業内
容を表す運行管理データとを時系列的に記録している。

【０００４】ところで、最近では、上記運行管理システ
ムにおいては、前記走行データおよび運行管理データを
デジタルデータとして記録するデジタルタコグラフシス
テム（以下、デジタコシステムという）が実用に供され
るようになってきている。このようなデジタコシステム
においては、従来、デジタルタコグラフデータ（以下、
デジタコデータという）としての走行データと、そのオ
プションデータである運行管理データとは、図５および
図６に示すように、データ記録エリアに別々に記録され
ていた。

【０００５】すなわち、図５は、データ記録エリア２０
におけるデジタコデータＤＤの記録形態を示すもので、
このデジタコデータＤＤは、アドレス表示を横２１，縦
２２に形成してあるデータ記録エリア２０に、開始（出
発）時間２３としての年月日時分秒（００１００５１
３：００：００、すなわち、００年１０月５日１３時０
分０秒）および終了時間２４としての年月日時分秒（０
０１００５１６：００：００、すなわち、００年１０月
５日１６時０分０秒）の後に、速度（ｓ１，ｓ２，ｓ
３，ｓ４，……）２５と、この速度が継続した時間を秒
単位で表した継続時間（ｔ１，ｔ２，ｔ３，ｔ４，…
…）２６とが交互にそれぞれ１バイトで記録されてなる
ものである。つまり、例えば、ｓ１とｔ１とによって、
速度ｓ１の状態がｔ１秒間継続したことを示している。
ｓ２とｔ２以下においても同様である。

【０００６】また、図６は、データ記録エリア３０にお
けるオプションデータＯＤの記録形態を示すもので、こ
のオプションデータＯＤは、アドレス表示を横３１，縦
３２に形成してあるデータ記録エリア３０に、発生した
作業内容（イベントともいう）３３をその発生時刻３４
とともに経時的に記録したもので、ここでは、例えば、
「出発」（ＢＥ０４）が００年１０月５日１３時０分０
秒に発生し、「荷卸」（ＢＥ０２）が１３時２５分００
秒に発生したことを示している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のデジタコシステムにおいては、データ記録エリア２
０，３０に別々に記録されるデジタコデータＤＤとオプ
ションデータＯＤのそれぞれに時刻（時間情報）が付さ
れているものの、両データＤＤ，ＯＤにおけるイベント
が発生した時間的関連が分かりにくく、オプションデー
タＯＤのデジタコデータＤＤに対する時間的関係が不明
確であった。また、デジタコデータＤＤとオプションデ
ータＯＤのそれぞれに時刻を付しているため、特に、オ
プションデータＯＤの時刻表示に６バイトを使用してい
たので、データ記録エリア３０が徒に消費され、メモリ
として大容量のものが必要であった。

【０００８】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、オプションデータのデジタコデ
ータに対する時間的関係を明確にすることができるとと
もに、メモリエリアの消費を低減できる運行管理計を提
供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、デジタルタコグラフデータとオプシ
ョンデータである運行管理データとを記録するようにし
た運行管理計において、前記オプションデータを、デジ
タルタコグラフデータにおける記録アドレスとともに記
録するようにしている。

【００１０】上記データの記録方法によれば、デジタコ
システムにおけるデジタコデータに対するオプションデ
ータである運行管理データにおけるイベントの時間的関
連（発生した時間）を正確に捉えることができる。そし
て、時刻データ（時間情報）をデジタコデータとオプシ
ョンデータとにおいて共有することができるので、それ
だけデータ記録エリアの消費を抑えることができ、メモ
リ容量の小さいメモリで所望のデータを効率よく収集す
ることができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面を参照し
ながら説明する。図１〜図３は、この発明の一つの実施
の形態を示す。まず、図２において、１はトラックなど
の車両（図示していない）の運転席近傍に設けられる運
行管理計本体で、この運行管理計本体１は、図３に示す
ように、ＣＰＵ２、ＲＯＭ３、ＲＡＭ４、時計回路５、
電源回路６、インタフェース７などよりなり、速度セン
サ８やエンジン回転数センサ９など車両に設けられた各
種のセンサからの情報や時計回路５からの情報など自動
的に入力される走行データと、登録ターミナル１０を用
いて運転手が入力する運行管理データとを、運行管理計
本体１に着脱自在に装着されるメモリカードなどの記録
媒体１１に発生した時間とともに記録するように構成さ
れている。１２は運行管理計本体１の例えば前面に形成
される記録媒体装着部、１３は時刻などを表示する表示
部である。

【００１２】前記登録ターミナル１０は、運行管理計本
体１に対して着脱自在に接続され、その表面に作業内容
（イベント）や数字を入力するための各種の入力キー１
４および登録内容を表示するための例えば液晶タイプの
表示部１５を備えている。

【００１３】図１および図２は、前記運行管理計本体１
の記録媒体装着部１２に装着される記録媒体としてのメ
モリカード１１のメモリ部（データ記録エリア）におけ
るデータ記録エリアを概略的に示す図で、この発明の運
行管理計においては、デジタコデータＤＤのデータ記録
エリアについては、図５に示したデータ記録エリア２０
と変わるところはない。すなわち、図１は、デジタコデ
ータＤＤを記録するためのデータ記録エリアの構成を概
略的に示す図で、この図は、前記図５と同じである。

【００１４】そして、オプションデータＯＤである運行
管理データは、データ記録エリア３０に、発生したイベ
ントとそのイベントの発生した時刻を記録するのではな
く、図２に示すように、発生したイベンと、これが発生
したタイミング（時刻）のデジタコデータＤＤの記録ア
ドレスを記録するのである。すなわち、図２において、
３３は発生したイベントを表し、３５は発生した時刻に
相当するデジタコデータＤＤの記録アドレスで、この記
録アドレス３５は、図１の符号２１および２２で表され
るアドレス（記録アドレス）で、２バイトで表されるこ
の記録アドレス３５は、デジタコデータＤＤを記録する
データ記録エリア２０の記録時間のスタート点を起算点
として連続した量で、この記録アドレス３５によって、
前記スタート点からの経過時間を正確に把握することが
できる。

【００１５】図２に示した例では、記録アドレス００１
５Ｈ（図１中の符号３５ａで示す）においてイベントＢ
Ｅ０４（出発）が発生し、記録アドレス００４９Ｈ（図
１中の符号３５ｂで示す）においてイベントＢＥ０２
（荷卸）が発生したことを示している。

【００１６】そして、運行管理計のデータ上において
は、前記デジタコデータＤＤを記録するデータ記録エリ
ア２０における記録アドレスが時刻を表しているので、
オプションデータＯＤを記録するためのデータ記録エリ
ア３０に、従来の時刻を表すデータ（例えば１３：０
０：２０）がなくても、前記記録アドレスによって、デ
ジタコデータＤＤとオプションデータＯＤの時間軸が共
通化され、その結果、デジタコデータＤＤに対するオプ
ションデータＯＤである運行管理データにおけるイベン
トの時間的関連（発生した時間）を正確に把握すること
ができる。

【００１７】そして、上述のように、デジタコデータＤ
ＤとオプションデータＯＤの時間軸が共通化され、しか
も、各イベント３３について従来においては記録アドレ
スを表すのに６バイト必要であったのに対し、上述の実
施の形態においては、２バイトで済み、したがって、上
述の実施の形態においては、４バイト分だけ、オプショ
ンデータＯＤを記録するためのデータ記録エリア３０の
消費を抑えることができ、したがって、メモリ容量の小
さいメモリで所望のデジタコデータＤＤおよびオプショ
ンデータＯＤを効率よく収集することができる。

【００１８】なお、記録媒体１１として、登録ターミナ
ル１０内のカートリッジメモリを設け、これを用いるよ
うにしてもよい。

【００１９】そして、この発明の運行管理計は、上記運
送業界のみならず、タクシー業界など運行管理計を用い
る分野に広く適用できることはいうまでもない。

【００２０】

【発明の効果】この発明のデータの記録方法によれば、
デジタコシステムにおけるデジタコデータと、そのオプ
ションデータである運行管理データのそれぞれのデータ
の時間的関係が明確となり、より明快な運行管理のため
のデータを得ることができる。そして、前記デジタコデ
ータとオプションデータの時間軸（時間情報）を共通化
することができるので、これらのデ−タを記録するため
のメモリとして小容量のものを用いても、所望のデータ
収集を確実に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の運行管理計におけるデジタコデータ
を記録するためのデータ記録エリアの構成を概略的に示
す図である。

【図２】前記運行管理計におけるオプションデータを記
録するためのデータ記録エリアの構成を概略的に示す図
である。

【図３】運行管理計本体および登録ターミナルの一例を
示す斜視図である。

【図４】運行管理計本体の構成を概略的に示す図であ
る。

【図５】従来の運行管理計におけるデジタコデータを記
録するためのデータ記録エリアの構成を概略的に示す図
である。

【図６】従来の運行管理計におけるオプションデータを
記録するためのデータ記録エリアの構成を概略的に示す
図である。

【符号の説明】

ＤＤ…デジタルタコグラフデータ、ＯＤ…オプションデ
ータ（運行管理データ）、３５…記録アドレス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 デジタルタコグラフデータとオプション
   データである運行管理データとを記録するようにした運
   行管理計において、前記オプションデータを、デジタル
   タコグラフデータにおける記録アドレスとともに記録す
   ることを特徴とする運行管理計。