JP2002130337A - 車両用駆動装置の摩擦クラッチ制御装置 - Google Patents

車両用駆動装置の摩擦クラッチ制御装置

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JP2002130337A JP2000317655A JP2000317655A JP2002130337A JP 2002130337 A JP2002130337 A JP 2002130337A JP 2000317655 A JP2000317655 A JP 2000317655A JP 2000317655 A JP2000317655 A JP 2000317655A JP 2002130337 A JP2002130337 A JP 2002130337A
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチストロークセンサまたはクラッチ作
動油圧検出センサが不要であるとともに、摩擦クラッチ
の摩擦板のバラツキおよび経時変化の影響を受けること
なく、常に円滑なクラッチ接続制御を行うことができる
車両用駆動装置の摩擦クラッチ制御装置を提供する。 【解決手段】 車両に搭載されたエンジンと、該エンジ
ンによって作動せしめられる流体継手と、該流体継手と
変速機との間に配設された摩擦クラッチとを具備する車
両用駆動装置の摩擦クラッチ制御装置であって、アクセ
ル開度に基づいて目標伝達トルク制御マップから目標伝
達トルクを求め、流体継手のポンプ回転速度とタービン
回転速度に基づいて流体継手の伝達トルクを演算し、該
標伝達トルクと流体継手の伝達トルクとの差に基づいて
摩擦クラッチの接続制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用駆動装置、
更に詳しくはエンジンの駆動力を流体継手および摩擦ク
ラッチを介して変速機に伝達する車両用駆動装置の摩擦
クラッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用駆動装置は、一般にエンジンの駆
動力を摩擦クラッチを介して変速機に伝達するように構
成されている。このような車両用駆動装置においては、
摩擦クラッチの接続制御を次のように実行している。即
ち、乾式摩擦クラッチの接続制御は、クラッチストロー
クに基づいて半クラッチ領域における接続速度または係
合量を決定している。一方、湿式摩擦クラッチの接続制
御は、クラッチ作動油圧に基づいて接続速度または係合
量を決定している。
【0003】また、エンジンと摩擦クラッチとの間に流
体継手(フルードカップリング)やトルクコンバータ
(以下、本明細書において流体継手はトルクコンバータ
を含む)を配設した車両用駆動装置が実用化されてい
る。このような流体継手を装備した車両用駆動装置は、
エンジンのトルク変動を吸収して滑らかな動力伝達を行
うことができるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】而して、クラッチスト
ロークに基づいて半クラッチ領域における接続速度また
は係合量を決定する乾式摩擦クラッチの接続制御は、ク
ラッチストロークからクラッチの伝達トルクを予測して
接続速度または係合量を決定する方式であるが、クラッ
チストロークとクラッチ伝達トルクの相関関係を常に学
習する必要があるという問題がある。一方、クラッチ作
動油圧に基づいて接続速度または係合量を決定する湿式
摩擦クラッチの接続制御は、クラッチ作動油圧とクラッ
チ伝達トルクの相関関係にズレが生じた場合にショック
や滑りが発生するという問題がある。また、クラッチ作
動油圧に基づいて接続速度または係合量を決定するため
には、クラッチ作動油圧を検出するための油圧センサが
必要であるが、車両に搭載するには信頼性およびコスト
の面で問題がある。
【0005】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その主たる技術的課題は、クラッチストロークを検
出するためのクラッチストロークセンサまたはクラッチ
作動油圧を検出するための油圧センサが不要であるとと
もに、摩擦クラッチの摩擦板のバラツキおよび経時変化
の影響を受けることなく、常に円滑なクラッチ接続制御
を行うことができる車両用駆動装置の摩擦クラッチ制御
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンの駆
動力を流体継手および摩擦クラッチを介して変速機に伝
達する車両用駆動装置においては、摩擦クラッチの伝達
トルクは流体継手の伝達トルクに略等しいことに着目
し、流体継手の伝達トルクを求めこの流体継手の伝達ト
ルクに基づいて摩擦クラッチの接続制御を実行するよう
にした。即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題
を解決するために、車両に搭載されたエンジンと、該エ
ンジンによって作動せしめられる流体継手と、該流体継
手と変速機との間に配設された摩擦クラッチとを具備す
る車両用駆動装置において、該エンジンの負荷を検出す
るアクセル開度検出手段と、該流体継手のポンプ回転速
度を検出するポンプ回転速度検出手段と、該流体継手の
タービン回転速度を検出するタービン回転速度検出手段
と、該摩擦クラッチの断・接を行うクラッチ作動手段
と、該アクセルセンサと該ポンプ回転速度検出センサお
よび該タービン回転速度検出センサからの検出信号に基
づいて、該クラッチ作動手段を制御する制御手段と、を
具備し、該制御手段は、アクセル開度に対応する目標伝
達トルクを設定した目標伝達トルク制御マップを備えて
おり、アクセル開度に基づいて該目標伝達トルク制御マ
ップから目標伝達トルクを求め、該ポンプ回転速度と該
タービン回転速度に基づいて該流体継手の伝達トルクを
演算し、該目標伝達トルクと該流体継手の伝達トルクと
の差に基づいて該クラッチ作動手段を制御する、ことを
特徴とする車両用駆動装置の摩擦クラッチ制御装置が提
供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
車両用駆動装置における摩擦クラッチ制御装置の好適実
施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に
説明する。
【0008】図1には、本発明に従って構成された車両
用駆動装置の摩擦クラッチ制御装置の一実施形態が示さ
れている。図示の車両用駆動装置は、ディーゼルエンジ
ン等からなる原動機としてのエンジン2と、流体継手
(フルードカップリング)3と、湿式多板摩擦クラッチ
4および手動変速機5とから構成され、これらは直列に
配設されている。
【0009】図示の実施形態における流体継手3は、ケ
ーシング31とポンプ32およびタービン33を具備し
ており、ケーシング31がエンジン2のクランク軸21
に装着されている。
【0010】ポンプ32は、椀状のポンプシェル321
と、該ポンプシェル321内に放射状に配設された複数
個のインペラ322とを備えており、ポンプシェル32
1が上記ケーシング31に溶接等の固着手段によって取
り付けられている。従って、ポンプ32のポンプシェル
321は、ケーシング31を介してエンジン2のクラン
ク軸21に連結される。このため、クランク軸21は流
体継手3の入力軸として機能する。
【0011】タービン33は上記ポンプ32とケーシン
グ31によって形成された室にポンプ32と対向して配
設されている。このタービン33は、上記ポンプ32の
ポンプシェル321と対向して配設された椀状のタービ
ンシェル331と、該タービンシェル331内に放射状
に配設された複数個のランナ332とを備えている。タ
ービンシェル331は、流体継手3の入力軸としての上
記クランク軸21と同一軸線上に配設された出力軸34
に取り付けられている。
【0012】次に、上記湿式多板摩擦クラッチ4につい
て説明する。湿式多板摩擦クラッチ4は、上記流体継手
3の出力軸34と同一軸線上に配設されたクラッチアウ
タ41と、該クラッチアウタ41と同一軸線上に配設さ
れたクラッチセンタ42とを具備している。クラッチア
ウタ41はドラム状に形成されており、その内周部には
上記流体継手3の出力軸34と連結するハブ411が設
けられている。クラッチアウタ41の外周部内面には内
歯スプライン412が設けられており、この内歯スプラ
イン412に複数枚の摩擦板43が軸方向に摺動可能に
嵌合されている。また、クラッチアウタ41の中間部に
は環状のシリンダ44が形成されており、この環状のシ
リンダ44内に上記摩擦板43と後述する摩擦板47を
押圧するための押圧ピストン45が配設されている。環
状のシリンダ44と押圧ピストン45とによって形成さ
れる油圧室46は、後述する油圧作動回路6に連通して
いる。
【0013】上記クラッチセンタ42は円盤状に形成さ
れており、その内周部には変速機5の入力軸51と連結
するハブ421設けられている。クラッチセンタ42の
外周面には外歯スプライン422が設けられており、こ
の外歯スプライン422に複数枚の摩擦板47が軸方向
に摺動可能に嵌合されている。クラッチセンタ42に装
着された複数枚の摩擦板47と上記クラッチアウタ41
に装着された複数枚の摩擦板43とは、それぞれ交互に
配設されている。
【0014】図示の実施形態における湿式多板摩擦クラ
ッチ4は以上のように構成されており、後述する油圧作
動回路6によって作動油が油圧室46に供給されない状
態においては、複数枚の摩擦板43と複数枚の摩擦板4
7とは押圧されないので、複数枚の摩擦板43と複数枚
の摩擦板47とが摩擦係合せず、流体継手3の出力軸3
4から変速機5の入力軸51への動力伝達が遮断されて
いる。後述する油圧作動回路6によって作動油が油圧室
46に供給されると、押圧ピストン45が図1において
右方に移動せしめられる。この結果、複数枚の摩擦板4
3と複数枚の摩擦板47とが押圧され互いに摩擦係合す
るので、流体継手3の出力軸34に伝達された動力はク
ラッチアウタ41、複数枚の摩擦板43、47およびク
ラッチセンタ42を介して変速機5の入力軸51に伝達
される。
【0015】次に、クラッチ作動手段としての油圧作動
回路6について説明する。油圧作動回路6は、作動油を
収容するリザーブタンク61を具備しており、該リザー
ブタンク61内の作動油は油圧ポンプ62によって通路
63を通して吸い上げられ、通路64に吐出される。通
路64に吐出された作動油は、通路65を通して上記湿
式多板摩擦クラッチ4の油圧室46に供給される。通路
64と通路65との間には電磁切替弁67(V1)が配
設されている。この電磁切替弁67(V1)は、除勢
(OFF)している図1に示す状態のときには通路64
と通路65との連通が遮断されて通路65が戻り通路6
6と連通しており、付勢(ON)されると通路64と通
路65とが連通するようになっている。なお、電磁切替
弁67(V1)は、図示の実施形態においてはデューテ
ィ制御されるようになっている。このデューティ制御す
る際のデューティ比(R)は0から100に区分され、
デューティ比(R)が0のときにはOFF状態が維持さ
れ、デューティ比(R)が大きい程(100に近い程)
ON時間が長くなる。従って、デューティ比(R)が大
きい程、油圧室46内の圧力が高くなり、クラッチの伝
達トルクが大きくなる。
【0016】図示の摩擦クラッチ制御装置は、上記エン
ジン2の回転速度を検出するエンジン回転速度検出セン
サ7を具備している。このエンジン回転速度検出センサ
7は、図示の実施形態においてはエンジン2のクランク
軸21に連結された流体継手3のポンプ32の回転速度
を検出するポンプ回転速度検出手段として機能する。ま
た、図示の摩擦クラッチ制御装置は、上記湿式多板摩擦
クラッチ4のクラッチアウタ41の回転速度を検出する
クラッチ入力要素回転速度検出センサ8を具備してい
る。このクラッチ入力要素回転速度検出センサ8は、図
示の実施形態においてはクラッチアウタ41と出力軸3
4が連結された流体継手3のタービン33の回転速度を
検出するタービン回転速度検出手段として機能する。更
に、図示の摩擦クラッチ制御装置は、湿式多板摩擦クラ
ッチ4のクラッチセンタ42と連結された変速機5の入
力軸51の回転速度を検出するクラッチ出力要素回転速
度検出センサ9を具備している。また、図示の摩擦クラ
ッチ制御装置は、上記エンジン2の負荷を調整するアク
セルペダル10の踏み込み量を検出するアクセルペダル
センサ11を具備している。このアクセルペダルセンサ
11は、図示の実施形態においてはエンジン2の負荷を
検出するアクセル開度検出手段として機能する。これら
各センサは、その検出信号を後述する制御手段20に出
力する。
【0017】図示の実施形態における摩擦クラッチ制御
装置は、制御手段20を具備している。制御手段20
は、マイクロコンピュータによって構成されており、制
御プログラムに従って演算処理する中央処理装置(CP
U)201と、制御プログラムや目標伝達トルク制御マ
ップ、伝達トルク容量制御マップ等を格納するリードオ
ンリメモリ(ROM)202と、演算結果等を格納する
読み書き可能なランダムアクセスメモリ(RAM)20
3と、入力インターフェース204および出力インター
フェース205とを備えている。このように構成された
制御手段20の入力インターフェース204には、上記
エンジン回転速度検出センサ7、クラッチ入力要素回転
速度検出センサ8、クラッチ出力要素回転速度検出セン
サ9、アクセルペダルセンサ11等の検出信号が入力さ
れる。また、入力インターフェース204には、例えば
変速レバーに装着された変速開始を指示する変速開始ス
イッチ12および変速機5の変速操作終了を判定するた
めのシフト完了検出スイッチ13からの検出信号も入力
される。一方、出力インターフェース205からは、上
記電磁切替弁67(V1)に制御信号を出力する。
【0018】図示の実施形態における車両用駆動装置は
以上のように構成されており、エンジン2の駆動力は流
体継手3および湿式多板摩擦クラッチ4を介して手動変
速機5に伝達される。このように流体継手3と湿式多板
摩擦クラッチ4が直列に配設された駆動装置において
は、摩擦クラッチの伝達トルクは若干の時間的遅れやフ
リクション、イナーシャ分のズレはあるものの流体継手
の伝達トルクに略等しい。即ち、流体継手のタービンに
は摩擦クラッチの伝達トルクに相当する反力トルク(抵
抗トルク)が作用し、このタービンに作用する抵抗分だ
けポンプにも抵抗が作用する。従って、タービンに作用
している抵抗トルクとポンプに作用している駆動トルク
とが等しくなるまで両者間にスベリが生ずるからであ
る。
【0019】流体継手の伝達トルク(Tf)は、流体継
手の吸収トルク容量係数(伝達トルク容量係数)(τ)
とポンプ回転速度(ω1)から次の数式1によって求め
ることができる。
【0020】
【数1】Tf=τ×{(ω1)/10
【0021】ここで、流体継手の伝達トルク容量係数
(τ)について図3を参照して説明する。図3は流体継
手のポンプ回転速度(ω1)とタービン回転速度(ω
2)との比(ω1/ω2)、即ち速比(e)と伝達トル
ク容量係数(τ)との関係を示す伝達トルク容量係数マ
ップである。この伝達トルク容量係数マップにおける速
比(e)に対応する伝達トルク容量係数(τ)は、実験
によって求められる。なお、図3において、速比(e)
が0から1の間は図1に示す車両用駆動装置がエンジン
2によって駆動されている通常走行領域であり、速度
(e)が1以上の領域は車輪側即ち変速機5側からエン
ジン2が駆動されるエンジンブレーキ領域である。ま
た、速比(e)が0以下の領域は流体継手のポンプとタ
ービンが互いに逆方向に回転する領域である。
【0022】以上のように、流体継手の伝達トルク(T
f)は、流体継手の伝達トルク容量係数(τ)とポンプ
回転速度(ω1)から上記数式1によって求めることが
できるので、流体継手は摩擦クラッチのトルクセンサと
して機能することが判る。本発明は、流体継手の伝達ト
ルク(Tf)を求めることにより摩擦クラッチの伝達ト
ルク(Ta)を把握して、摩擦クラッチの係合量または
接続速度を決定する。
【0023】次に、上述した車両用駆動装置の摩擦クラ
ッチ制御装置における制御手段20のクラッチ接続制御
について、その動作手順を図2に示すフローチャートを
参照して説明する。なお、湿式多板摩擦クラッチ4は、
変速機5の変速操作時には断される。即ち、変速開始ス
イッチ12から変速開始信号が入力されると湿式多板摩
擦クラッチ4は断され、その後変速機5の変速操作が実
行されシフト完了検出スイッチ13から変速操作終了信
号が入力されるまで湿式多板摩擦クラッチ4は断状態が
維持される。制御手段20は、先ずステップS1におい
てクラッチ回転速度差、即ちクラッチ入力要素回転速度
検出センサ8によって検出されたクラッチアウタ41の
回転速度(流体継手3のタービン33の回転速度)(ω
2)と、クラッチ出力要素回転速度検出センサ9によっ
て検出されたクラッチセンタ42の回転速度(変速機5
の入力軸51の回転速度)(ω3)との差(絶対値)が
100rpm以下か否かをチェックする。ステップS1
においてクラッチ回転速度差(絶対値)が100rpm
以下の場合は、湿式多板摩擦クラッチ4を直ちに接続し
てもショックは生じないので、制御手段20は湿式多板
摩擦クラッチ4の伝達トルクを最大まで上げる制御を実
行する。即ち、制御手段20はステップS2に進んで電
磁切替弁67(V1)をデューティ制御するためのデュ
ーティ比(R)を前回のデューティ比(R)に正の定数
C1を加算して求める。次に、制御手段20はステップ
S3に進んで、ステップS2で求めたデューティ比
(R)が100より大きいか否かについてチェックす
る。デューティ比(R)が100より大きい場合には、
制御手段20はステップS3に進んでデューティ比
(R)を100にして、ステップS5に進み電磁切替弁
67(V1)をデューティ比(R)100で制御する。
一方、ステップS3においてデューティ比(R)が10
0より小さい場合には、制御手段20はステップS5に
進んで上記ステップS2で求めたデューティ比(R)に
よって電磁切替弁67(V1)を制御する。そして、ス
テップS1乃至ステップS5を繰り返し実行するとデュ
ーティ比(R)は最大の100となる。このように、ク
ラッチ回転速度差(絶対値)が100rpm以下の場合
は、湿式多板摩擦クラッチ4を直ちに接続してもショッ
クは生じないので、電磁切替弁67(V1)をデューテ
ィ制御するためのデューティ比(R)を最大まで上げる
制御を実行し、湿式多板摩擦クラッチ4の伝達トルクが
最大となるように制御する。
【0024】ステップS1においてクラッチ回転速度差
(絶対値)が100rpmより大きい場合は、湿式多板
摩擦クラッチ4を直ちに接続するとショックが生ずるの
で、制御手段20はステップS6以下の半クラッチ制御
を実行する。ステップS6において制御手段20は、ア
クセルペダルセンサ11からの検出信号に基づいてアク
セル開度に対応した目標伝達トルク(Ta)を求める。
即ち、制御手段20のリードオンリメモリ(ROM)2
02には図4に示すアクセル開度に対応した目標伝達ト
ルク(Ta)を設定した目標伝達トルク制御マップが格
納されており、この目標伝達トルク制御マップからアク
セル開度に対応した目標伝達トルク(Ta)を求める。
【0025】上記のようにして目標伝達トルク(Ta)
を求めたならば、制御手段20はステップS7に進んで
エンジン回転速度検出センサ7によって検出されたポン
プ回転速度(ω1)とクラッチ入力要素回転速度検出セ
ンサ8によって検出されたタービン回転速度(ω2)と
の比(ω2/ω1)、即ち速比(e)を求める。速比
(e)を求めたならば、制御手段20はステップS8に
進んで速比(e)に対応する伝達トルク容量係数(τ)
を求める。即ち、制御手段20のリードオンリメモリ
(ROM)202には図3に示す速比(e)に対応した
伝達トルク容量係数(τ)を設定した伝達トルク容量係
数マップが格納されており、この伝達トルク容量係数マ
ップから速比(e)に対応した伝達トルク容量係数
(τ)を求める。
【0026】次に、制御手段20はステップS9に進ん
で、流体継手3の伝達トルク(Tf)を演算する(Tf
={τ×(ω1)/10})。そして、制御手段2
0はステップS10に進んで、上記ステップS8で求め
た目標伝達トルク(Ta)と上記ステップS9で求めた
流体継手3の伝達トルク(Tf)に基づいて、電磁切替
弁67(V1)をデューティ制御するためのデューティ
比(R)を求める(R=R+(Ta−Tf)C2)。こ
のデューティ比(R)を求める数式において、C2は正
の定数である。即ち、デューティ比(R)は、前回のデ
ューティ比(R)に目標伝達トルク(Ta)と流体継手
3の伝達トルク(Tf)との差に正の定数C2を乗算し
た値((Ta−Tf)×C2)を加算して求める。な
お、最初のデューティ比(R)は、目標伝達トルク(T
a)と流体継手3の伝達トルク(Tf)との差に正の定
数C2を乗算した値((Ta−Tf)×C2)となる。
このようにしてデューティ比(R)を求めたならば、制
御手段20はステップS5に進んで上記ステップS10
で求めたデューティ比(R)によって電磁切替弁67
(V1)を制御する。なお、上記デューティ比(R)は
湿式多板摩擦クラッチ4の油圧室46内の油圧に相当す
るので、目標伝達トルク(Ta)と流体継手3の伝達ト
ルク(Tf)との差に基づいて求められたデューティ比
(R)は湿式多板摩擦クラッチ4の伝達トルクに相当す
る。以上のようにして、半クラッチ制御が実行され、上
記ステップS1においてクラッチ回転速度差(絶対値)
が100rpm以下になると、湿式多板摩擦クラッチ4
を直ちに接続してもショックは生じないので、制御手段
20は上記ステップS1乃至ステップS5を実行して湿
式多板摩擦クラッチ4の伝達トルクを最大まで上げる制
御を実行する。
【0027】以上、本発明を図示の実施形態の基づいて
説明したが、本発明は実施形態のみに限定されるもので
はなく、本発明の技術思想の範囲で種々の変形は可能で
ある。例えば、図示の実施形態においては、摩擦クラッ
チとして湿式多板摩擦クラッチを用いた例を示したが、
乾式単板摩擦クラッチを用いた車両用駆動装置に本発明
を適用してもよい。また、本発明はトルクコンバータを
装備した車両用駆動装置に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明による車両用駆動装置の摩擦クラ
ッチ制御装置は以上のように構成されているので、以下
に述べる作用効果を奏する。
【0029】即ち、本発明によれば、アクセル開度に基
づいて目標伝達トルク制御マップから目標伝達トルクを
求め、ポンプ回転速度とタービン回転速度に基づいて流
体継手の伝達トルクを演算し、目標伝達トルクと流体継
手の伝達トルクとの差に基づいてクラッチ作動手段を制
御するので、従来のクラッチ制御装置のようにクラッチ
ストロークを検出するためのクラッチストロークセンサ
またはクラッチ作動油圧を検出するための油圧センサが
不要であるとともに、摩擦クラッチの摩擦板のバラツキ
および経時変化の影響を受けることなく、常に円滑なク
ラッチ接続制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された車両用駆動装置の摩
擦クラッチ制御装置の一実施形態を示す概略構成ブロッ
ク図。
【図2】図1に示す車両用駆動装置の摩擦クラッチ制御
装置に装備される制御手段の動作手順を示すフローチャ
ート。
【図3】流体継手のポンプ回転速度とタービン回転速度
との比(速比)と伝達トルク容量係数との関係を示す伝
達トルク容量係数マップ。
【図4】アクセル開度に対応した目標伝達トルクを設定
した目標伝達トルク制御マップ。
【符号の説明】
2:内燃機関 21:クランク軸 3:流体継手 31:流体継手のケーシング 32:流体継手のポンプ 33:流体継手のタービン 34:流体継手の出力軸 4:湿式多板摩擦クラッチ 41:湿式多板摩擦クラッチのクラッチアウタ 42:湿式多板摩擦クラッチのクラッチセンタ 43:湿式多板摩擦クラッチの摩擦板 44:湿式多板摩擦クラッチの環状のシリンダ 45:湿式多板摩擦クラッチの押圧ピストン 46:湿式多板摩擦クラッチの油圧室 47:湿式多板摩擦クラッチの摩擦板 6:油圧作動回路 61:リザーブタンク 62:油圧ポンプ 67:電磁切替弁(V1) 7:エンジン回転速度検出センサ(ポンプ回転速度検出
手段) 8:クラッチ入力要素回転速度検出センサ(タービン回
転速度検出手段) 9:クラッチ出力要素回転速度検出センサ 10:アクセルペダルセンサ(アクセル開度検出手段) 11:アクセルペダルセンサ 12:変速開始スイッチ 13:シフト完了検出スイッチ 20:制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されたエンジンと、該エンジ
    ンによって作動せしめられる流体継手と、該流体継手と
    変速機との間に配設された摩擦クラッチとを具備する車
    両用駆動装置において、 該エンジンの負荷を検出するアクセル開度検出手段と、 該流体継手のポンプ回転速度を検出するポンプ回転速度
    検出手段と、 該流体継手のタービン回転速度を検出するタービン回転
    速度検出手段と、 該摩擦クラッチの断・接を行うクラッチ作動手段と、 該アクセルセンサと該ポンプ回転速度検出センサおよび
    該タービン回転速度検出センサからの検出信号に基づい
    て、該クラッチ作動手段を制御する制御手段と、を具備
    し、 該制御手段は、アクセル開度に対応する目標伝達トルク
    を設定した目標伝達トルク制御マップを備えており、ア
    クセル開度に基づいて該目標伝達トルク制御マップから
    目標伝達トルクを求め、該ポンプ回転速度と該タービン
    回転速度に基づいて該流体継手の伝達トルクを演算し、
    該目標伝達トルクと該流体継手の伝達トルクとの差に基
    づいて該クラッチ作動手段を制御する、 ことを特徴とする車両用駆動装置の摩擦クラッチ制御装
    置。
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