JP2002129087A - ボールペン用水性インキ - Google Patents

ボールペン用水性インキ

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JP2002129087A
JP2002129087A JP2000331409A JP2000331409A JP2002129087A JP 2002129087 A JP2002129087 A JP 2002129087A JP 2000331409 A JP2000331409 A JP 2000331409A JP 2000331409 A JP2000331409 A JP 2000331409A JP 2002129087 A JP2002129087 A JP 2002129087A
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郁夫 高岸
Katsuji Arisawa
克二 有澤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 インキを直接収容する構造のインキ収容管に
充填して筆記時にインキ吐出が良く、筆跡にボテや線割
れのないインキ漏れの少ない水性ボールペン用インキを
提供する。 【解決手段】 少なくとも着色剤と剪断減粘性物質と水
とからなるインキに剪断力を加えて粘度を測定し、剪断
応力100〜200mPaの間の粘度と剪断応力との相
関係数の傾きを0以上にした水性ボールペン用インキま
た傾きを0以上にするための物質として粘土鉱物、架橋
型高分子を添加し、剪断減粘性物質としてキサンタンガ
ムを含有した水性ボールペン用インキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水を主とした水性
媒体中に、顔料や染料などの着色剤、剪断減粘性物質を
配合したインキであって、筆記媒体としてボールを回転
自在に備えるボールペンに使用されるボールペン用水性
インキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボールペン用のインキとして、数
千mPa・s以上の高粘度の油性インキを使用している
ものと、数mPa・sの低粘度の水性インキを使用した
ものとが知られている。上記油性インキは、高粘度であ
るが故に、流動性が低く、筆跡にボテや線割れが発生し
やすいという欠点を有している。これに対して、上記の
水性インキは、低粘度であるため流動性が高く、筆跡に
ボテや線割れを発生しにくいが、その代わりに、ペン先
からのインキ洩れの防止や吐出量制御のために繊維収束
体などの毛細管力を利用したインキ吸蔵・接続部材が必
要であり、部品点数も増え、構造上複雑になるという欠
点を有している。近年、前述の水性インキの欠点を改良
しようとして中間粘度領域(数百mPa・s〜数千mP
a・s)の水性インキを用いるボールペンが開発されて
いる。このインキは1000mPa・sを超えるような
比較的高い粘度領域のインキを上述の油性インキの如く
インキ収容管に充填した場合はペン先を下向きにして放
置してもインキがペン先から自然には漏出しにくくなっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の中間粘度領域の
水性インキであっても、1000mPa・s以下の比較
的低めの粘度のインキをインキ収容管に直接充填すると
インキ漏れを発生し易いものである。また、このインキ
は筆記時にはボールの回転による高剪断力で粘度がかな
り低下する性質を有しているのでボテが生じ難くなって
いるが、粘度が1000mPa・sを超えるインキを使
用すると剪断力により粘度低下してもボテや線割れを起
こさない程には粘度が下がらず、ボテを発生し易い欠点
が残っている。本発明の目的は、筆記具の構造上特別な
インキ保持手段やインキ導出手段を必要とせずに、安価
に製造でき、インキ残量が容易に確認出来る構造である
インキ収容管にインキを直接収容する構造に充填して、
筆記時のボテや、インキ漏れのない水性ボールペン用イ
ンキを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも着色剤と、剪断減粘性物質と、水とからなるインキ
に剪断力を加えて粘度を測定し、剪断応力が100mP
aから200mPaの間の粘度と剪断応力との相関係数
を算出した時に傾きが0以上であることを特徴とするボ
ールペン用水性インキを要旨とするものである。
【0005】
【発明の実施形態】以下、詳細に説明する。本発明に使
用する着色剤は、従来の水性インキに用いられる染料及
び顔料が使用可能であり、染料では酸性染料、直接染
料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。その
一例を挙げれば、ジャパノールファストブラックDコン
ク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブ
ラック100L(同19)、ウォーターブラックL−2
00(同19)、ダイレクトファストブラックB(同2
2)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダ
イレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクト
ファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグ
レイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアン
トエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレク
トファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラ
エローGCLH(同44)、ダイレクトファストエロー
R(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH
(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストス
カーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカー
レット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュ
リンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同3
7)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、
アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライ
トレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4
BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同8
3)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤ
ラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライト
ローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B
(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブ
ルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコ
ンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同
86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスタ
ーコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルー
FF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブ
ルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブル
ーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニ
グロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX
(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同2
6)、スミノールファストブラックBRコンク(同3
1)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼ
ンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、
スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBG
エクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブ
ラックTLB(同109)、スミノールミリングブラッ
クB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR
(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク
(同119)、ウォーターブラック187−L(同15
4)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.
I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同
17)、キシレンライトエロー2G140%(同1
7)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダ
イワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同
23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイ
アシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミ
リングエローO(同38)、スミノールミリングエロー
MR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カ
ヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリング
エロー3G(同72)、スミノールファストエローG
(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、
カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリ
ングエロー4G200%(同141)、カヤノールエロ
ーNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW
(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同1
42)、スミトモファストスカーレットA(C.I.ア
シッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同
9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニ
ューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同2
6)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリン
グブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビ
ノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同5
1)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミ
ノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイア
シッドアリザリンルビノールF3G200%(同8
2)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピ
ンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB
(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミ
リングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミ
リングルビン3BW(同129)、スミノオールミリン
グブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミ
ノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、
アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノール
ミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カ
ヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、
カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同2
65)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、
ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッド
バイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN
(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.
I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106
(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブ
ルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノ
ールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーO
BC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL
(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同2
5)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブル
ーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE
(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエク
ストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカ
イブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシ
アニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−
6B350%(同90)、ウォーターブルー#115
(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同9
3)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、
カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、
カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼ
ンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニア
グリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッド
ブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリ
ーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG
(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)
等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH
(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロ
ンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアク
リルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロ
ー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL
(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED
(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、
アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシック
オレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH
(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシック
レッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、
スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、
アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロ
ンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレ
ッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット
(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリ
スタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB
(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシッ
クブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチ
レンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同4
1)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、ア
イゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシック
グリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、
ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン
1)等の塩基性染料が挙げられる。
【0006】顔料ではアゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニ
トロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て
染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料
等の有機系顔料、黄土、バリウム黄、紺青、カドミウム
レッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カー
ボンブラック等の無機顔料等が挙げられ、これらは単独
あるいは混合して使用することが出来る。具体例を挙げ
るとアニリンブラック(C.I.50440)、シアニ
ンブラック、ナフトールエローS(C.I.1031
6)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハ
ンザエロー5G(C.I.11660),ハンザエロー
3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.
I.11680),ハンザエローGR(C.I.117
30)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハン
ザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR
(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.
I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.210
90)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、
ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマ
ネントエローNCG(C.I.20040)、バルカン
ファストエロー5G(C.I.21220)、バルカン
ファストエローR(C.I.21135)、タートラジ
ンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレー
キ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL
(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、
パーマネントエローH10G、パーマネントエローH
R、アンスラピリミジンエロー(C.I.6842
0)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネン
トオレンジ(C.I.12075)、リソールファスト
オレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレン
ジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R
(C.I.11725)、バルカンファストオレンジG
G(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG
(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.
I.15510)、インダンスレンブリリアントオレン
ジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリ
アントオレンジRK(C.I.59105)、インダン
スレンブリリアントオレンジGR(C.I.7110
5)、パーマネントブラウンFG(C.I.1248
0)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネ
ントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド
(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.
12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.
I.12090)、リソールファストスカーレット、ブ
リリアントファストスカーレット(C.I.1231
5)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド
F2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF
4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFR
L(C.I.12440)、パーマネントレッドFRL
L(C.I.12460),パーマネントレッドF4R
H(C.I.12420)、ファストスカーレットV
D、バルカンファストルビンB(C.I.1232
0)、バルカンファストピンクG(C.I.1233
0),ライトファストレッドトーナーB(C.I.12
450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.
12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.1
2490)、ピラゾロンレッド(C.I.1212
0)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキ
レッドC(C.I.15585)、レーキレッドD
(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18
030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15
800)、リソールルビンGK(C.I.1582
5)、パーマネントレッドF5R(C.I.1586
5)、ブリリアントカーミン6B(C.I.1585
0)、ピグメントスカーレット3B(C.I.1610
5)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジ
ンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボル
ドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーB
L(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.
15880)、ボンマルーンライト(C.I.1582
5)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、
エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレ
ーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY
(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.
58000)、チオインジゴレッドB(C.I.733
00)、チオインジゴマルーン(C.I.7338
5)、パーマネントレッドFGR(C.I.1237
0)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライ
トファストレッドYS(C.I.59300)、パーマ
ネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバ
イオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジ
ンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42
750A、C.I.42770A)、ピーコックブルー
レーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレー
キ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ
(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.
I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.7
4180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69
800)、インダンスレンブルーBC(C.I.698
25)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメント
グリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリー
ンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.
I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイ
トグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシア
ニングリーン等が挙げられる。これらの着色剤の使用量
は、インキ全量に対して0.5〜30重量%が好まし
い。0.5重量%未満では、薄くて筆跡としての性能を
果たさず、30重量%を超えるとチップ内でのドライア
ップが増長し書き出し性能が悪くなる傾向が有る。
【0007】着色剤に顔料を用いた場合は顔料を安定に
分散させるために分散剤を使用することは差し支えな
い。分散剤として従来一般に用いられている水溶性樹脂
もしくは水可溶性樹脂や、アニオン系もしくはノニオン
系の界面活性剤などの顔料の分散剤として用いられるも
のが使用できる。一例として、高分子分散剤として、リ
グニンスルホン酸塩、セラックなどの天然高分子、ポリ
アクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビ
ニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタ
レンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、リン
酸塩、などの陰イオン性高分子やポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコールなどの非イオン性高分子な
どが挙げられる。また、界面活性剤として、アルキル硫
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N
−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリ
ン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ア
ルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエス
テル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステ
ル類などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0008】これら水可溶性樹脂及び界面活性剤は、そ
の1種または2種以上を選択し、併用しても使用でき
る。その使用量は、顔料10重量部に対し0.05〜2
0重量部が好ましい。0.05重量部より少ない場合は
添加する目的である分散効果が弱く、20重量部より多
くしてもそれ以上の分散効果が望めず不経済である。顔
料の場合は、更に、水性媒体に分散した水性インキベー
スを用いることは、顔料インキ製造上有利なことであ
る。具体的には、Fuji SP Black803
1、同8119、同8167、同8276、同838
1、同8406、Fuji SP Red 5096、
同5111、同5193、同5220、Fuji SP
Bordeaux 5500、Fuji SP Bl
ue 6062、同6133、同6134、同640
1、Fuji SP Green 7051、Fuji
SP Yellow 4060、同4178、Fuj
i SP Violet 9011、Fuji SP
Pink 9524、同9527、Fuji SP O
range 534、FUji SP Brown 3
074、FUJI SP RED 5543、同554
4(以上、富士色素(株)製)、Emacol Bla
ck CN、Emacol Blue FBB、同F
B、同KR、Emacol Green LXB、Em
acol Violet BL、Emacol Bro
wn 3101、Emacol Carmmine F
B、Emacol Red BS、Emacol Or
ange R、Emacol Yellow FD、同
IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F
5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye
Super Black K、同C、Sandye
Super Grey B、Sandye Super
Brown SB、同FRL、同RR、Sandye
Super Green L5G、同GXB、Sand
ye Super Navy Blue HRL、同G
LL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同F
BB、Sandye Super Violet BL
H/C、同BL、Sandye Super Bor
deaux FR、Sandye Super Pin
k FBL、同F5B、Sandye Super R
ubine FR、Sandye super Car
mmine FB、SandyeSuper Red
FFG、同RR、同BS、Sandye SuperO
range FL、同R、同BO、Sandye Go
ld Yellow5GR、同R、同3R、Sandy
e Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FG
N、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−
130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)
製)、Rio Fast BlackFx 8012、
同8313、同8169、Rio Fast Red
Fx8209、同8172、Rio Fast Red
S Fx 8315、同8316、Rio Fast
Blue Fx 8170、Rio FastBlu
e FX 8170、Rio Fast Blue S
Fx 8312、Rio Fast Green S
Fx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、NK
W−2101、同2102、同2103、同2104、
同2105、同2106、同2107、同2108、同
2117、同2127、同2137、同2167、同2
101P、同2102P、同2103P、同2104
P、同2105P、同2106P、同2107P、同2
108P、同2117P、同2127P、同2137
P、同2167P、NKW−3002、同3003、同
3004、同3005、同3007、同3077、同3
008、同3402、同3404、同3405、同34
07、同3408、同3477、同3602、同360
3、同3604、同3605、同3607、同367
7、同3608、同3702、同3703、同370
4、同3705、同3777、同3708、同601
3、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)
製)、コスモカラーS1000Fシリーズ(東洋ソーダ
(株)製)、ビクトリアエロー G−11、同G−2
0、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビク
トリアレッドG−19、同G−22、ビクトリアピンク
G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−1
8、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−
25(以上、御国色素(株)製)、ポルックスPC5T
1020、ポルックスブラックPC8T135、ポルッ
クスレッドIT1030等のポルックスシリーズ(以
上、住化カラー(株)製)などが挙げられるものであ
り、これらは1種又は2種以上選択して併用できるもの
である。
【0009】本発明において、インキに剪断力を加えて
粘度を測定し、剪断応力が100mPaから200mP
aの間の粘度と剪断応力との相関係数を算出した時に傾
きを0以上にするには水性媒体と強固に水素結合をする
かそれ自身でフロキュレートをし、インキ中で構造を形
成するような物質を添加することで達成される。例え
ば、架橋型のポリアクリル酸、架橋型のアクリル酸とメ
タクリル酸アルキル共重合体、ベントナイト等の粘土鉱
物などの様にインキ中で微粒子状であり、インキ媒体及
び/またはそれ自身で水素結合したり相互にフロキュレ
ートして構造を形成するようなものが挙げられる。具体
的には架橋型ポリアクリル酸として、レオジック250
H(日本純薬(株)製)、ジュンロンPW111(日本
純薬(株)製)、Uジェリ・CP(昭和電工(株)
製)、カーボポール934、同940、同941、同9
80、同981、同1342、同1382、同298
4、同5984、同ETD2020、同ETD205
0、EZ−1(B.F.Goodrich社製)等が挙
げられる。アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体と
してはペミュレンTR−1、同TR−2(B.F.Go
odrich社製)等が挙げられる。ベントナイト等の
粘土鉱物としてはベンゲルW−200U、同W−300
U、同W−300HP(アニオン系ポリマー複合精製ベ
ントナイト、(株)豊順洋行製)等があり、単独或いは
複数混合して使用可能である。これらは各種アルカリ化
剤で中和して使用することも出来る。これらの使用量は
インキ全量に対して0.01重量%〜5重量%が好まし
い。0.1重量%未満ではインキ漏れ防止効果が小さ
く、5重量%を超えるとインキの粘度が高くなり筆記時
にチップ小口に出来たインキの玉が紙面に落ちるいわゆ
るボテの発生を引き起こす恐れがある。
【0010】本発明のボールペン用水性インキは、上述
の課題を解決するために粘度特性を考慮したものであ
り、この場合の粘度特性は、剪断応力と粘度との相関係
数によって表すことができるものである。即ち、相関係
数は、2変数の相関を、相関が無い相関係数0と直線状
の相関関係である相関係数1(又は−1)との間の程度
で表すことができ、また、その値が正の値か負の値か0
かで、一連の測定値の増減傾向をみる目安とすることが
できるものである。本発明においては、相関係数が正の
値を採れば剪断力の増大に伴い粘度も増大し、相関係数
が負の値を採れば剪断力の増大に伴い粘度は減少し、そ
して0となるときは剪断力による粘度の増減は無いこと
になる。本発明のインキにおいて剪断応力が100mP
aから200mPaの間で相関係数が0以上であるとい
うことは、剪断応力が100mPaから200mPaの
間において、剪断減粘性となる傾向を示さないインキで
あるということを表すものである。相関係数を算出する
ための剪断応力と粘度の測定において、測定点数は相関
係数の精度に影響するので多い方が好ましいが、剪断応
力の幅から考えて5〜20点程度が適当と考えられる。
【0011】本発明において粘度を調整するには通常の
剪断減粘性物質を適宜調整して使用することで調整でき
る。剪断減粘性物質としては、HPC−SL、同L、同
M、同H(以上、日本曹達(株)製)、アビセルPH−
101、同102、同301、同M06、TG−101
(以上、旭化成(株)製)等のセルロース類、ケルザ
ン、ケルザンS、ケルザンF、ケルザンAR、ケルザン
M、ケルザンD(以上、三晶(株)製)、コージン、コ
ージンF、コージンT、コージンK(以上、(株)興人
製)等のキサンタンガム、レオザン(三唱(株)製)等
のサクシノグルカン、K1A96(三唱(株)製)等の
ウエランガム、K1A112、K7C2433(以上、
三唱(株)製)等のラムザンガム、ジャガー8111、
同8600、同HP−8、同HP−60、CP−13
(以上、三唱(株)製)等のグァーガム類、プルラン
((株)林原商事製)等の水溶性多糖類、GX−20
5、NA−010(昭和電工(株)製)等のN−ビニル
アセトアミド重合架橋物等の水溶性合成高分子、スメク
トンSA(スメクタイト、クニミネ工業(株)製)、ク
ニピア−F、クニピア−G(モンモリロナイト、クニミ
ネ工業(株)製)、ベンゲルHV、同FW、同15、同
23(ベントナイト、(株)豊順洋行製)、エスベン、
同C、同W、同N400(4級アンモニウムカチオン変
性モンモリロナイト、(株)豊順洋行製)等の無機粘土
鉱物が挙げられる。これらの内、キサンタンガムが、大
きな剪断減粘性を持つことから筆記時にインキの粘度が
大きく下がりその結果として筆記時のボテや線割れが発
生し難いことや、温度変化に対する安定性、pHに対す
る安定性、塩に対する安定性の点から特に好ましい。上
記剪断減粘性物質は複数種を混合して使用することもで
きるが、その使用量は剪断減粘性物質それぞれの性質に
よるので一概に言えないが、筆記時のインキ吐出や筆跡
のカスレ、線割れ、インキ漏れ等を考えてインキ粘度が
剪断速度10sec-1の時1000mPa・s以下とな
るようにするのが好ましい。
【0012】インキの着色材を紙面に定着させるために
結合材として各種樹脂を併用することもできる。具体的
には、セラック、スチレン−マレイン酸共重合体、スチ
レン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン
塩、同アンモニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル
酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン塩、同アンモニ
ウム塩、といった水溶性樹脂を用いることができる。ま
た、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブ
タジエン共重合物などの水不溶性樹脂などを用いること
もできる。尚、水不溶性樹脂は、水性エマルジョン形態
で使用する。
【0013】水は主溶剤として使用される。また、水と
共に各種水溶性有機溶剤が、インキの乾燥防止、低温時
での凍結防止などの目的で使用される。具体的には、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
1,3−ブチレングリコール、2−ピロリドン等が使用
できる。その使用量はインキ全量に対し5〜50重量%
が好ましい。5重量%未満ではインキの乾燥防止や低温
時の凍結防止の効果が弱く、50重量%を超えると筆跡
の乾燥性が悪くなる恐れがある。
【0014】その他、上記各成分以外、従来、筆記具用
の水性インキに用いられる種々の添加剤を適宜必要に応
じて使用することもできる。例えば、インキの蒸発防止
のためにソルビット、キシリット等の糖アルコールを用
いたり、筆記感を向上させるためにポリエチレングリコ
ール、ポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピ
レングリコール、オレイン酸のアルカリ金属塩やアミン
塩等の潤滑剤を用いたりすることができる。
【0015】さらに、アニオン系、ノニオン系、カチオ
ン系の各種界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ
素系界面活性剤等の表面張力調整剤、デヒドロ酢酸ナト
リウム、1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンなど
の防腐防黴剤、ベンゾトリアゾール、エチレンジアミン
四酢酸などの防錆剤、pH調整剤として水酸化ナトリウ
ム、アルカノールアミン、アミン、アンモニウム等のア
ルカリ化剤なども用いることもできる。
【0016】ボールペンのチップとしてはボールホルダ
ーに金属を使用した金属チップおよび主に合成樹脂を使
用した樹脂チップを使用出来る。金属を使用したボール
ホルダーの材質としては、洋白、真鍮、ステンレス等一
般的に使用されているものは使用可能である。また、主
に合成樹脂からなるボールホルダーの主材料としては、
一般成形用樹脂が使用でき、100%これら合成樹脂に
て成型しても良い。具体的には、ポリアセタール樹脂、
ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ナイロン樹
脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアクリレー
ト樹脂等が使用できる。筆記感触の滑らかさからポリア
セタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂が特に好ましい。これらの
樹脂に各種の充填剤を潤滑性向上、耐摩耗性向上、強度
向上等の目的で添加することが可能である。その充填剤
の一例を挙げるとモリブデン、チタン酸カリウム、ガラ
ス繊維、炭酸カルシウム、マイカ等が挙げられる。これ
らの充填剤の量は30%以下が好ましい。40%を超え
て添加すると成型時に充填剤が偏って成形されチップの
形状が損なわれる恐れがある。
【0017】ボールホルダーに把持するボール材質とし
て一例を挙げると、タングステンカーバイドを主成分と
した超硬、炭化珪素を主成分としたもの、ジルコニアを
主成分としたもの等のボールが使用可能である。
【0018】インキを直接充填するインキ収容管の材質
としてはポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、
シリコン樹脂等が使用可能であるが、透湿性、透明性、
コスト等を考えるとポリプロピレン製が好ましい。
【0019】
【作用】インキに剪断力を加えた時に剪断応力と粘度の
相関係数が0以上であるということはインキに100〜
200mPaの力が掛かったとき粘度が変わらないかや
や高くなるということである。剪断減粘性物質を含有す
るインキが漏れるのは、チップにおいてボールとボール
ハウスの空隙のインキが重力による剪断力でインキが流
動し粘度が下がるが、粘度が下がることで更に流動し易
くなるのでインキが漏れやすいものと考えられるが、こ
れに対して本発明のインキは100〜200mPaの微
小な剪断力の領域では減粘性を示さず粘度が大きく下降
傾向を示さないといえるので、ペン先を下向きにしても
ボールハウスとボールの僅かな空隙ではインキは流動し
にくい状態のまま保たれるのでインキの漏れが防止でき
るものと思われる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を示す。
なお、各実施例および比較例インキの剪断応力と粘度の
測定はCVO120レオメーター(Bohlin In
struments(株)製)にてコーンローター(4
0mm、4度)を用い30mPa〜1000mPaまで
の領域を30秒で低い方から高い方へ剪断力を増す方向
で測定を行った。また、インキ粘度の測定も同様の装置
を用いて剪断速度10sec-1で測定した。いずれも測
定時の温度は25℃であった。
【0021】 実施例1 ウォーターブラック #108−L(C.I.DIRECT BLACK19の 14%水溶液、オリエント化学工業(株)製) 40.0部 ケルザン AR(キサンタンガム、剪断減粘樹脂、三晶(株)製) 0.2部 エチレングリコール 10.0部 グリセリン 10.0部 ベンゾトリアゾール 0.5部 プロクセル GXL (1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、防腐剤、I CI(株)製) 0.3部 ベンゲルW300HP(アニオン系ポリマー複合ベントナイト、豊順洋行(株) 製) 0.1部 イオン交換水 38.9部 上記成分中、ケルザンARの全量と水5.0部とをラボ
ミキサーにて30分間攪拌して均一に溶解しケルザン水
溶液を調整した。次いでベンゲルW300HPの全量と
水10部をラボミキサーで1時間攪拌してベンゲルW3
00HP分散液を調整した。ケルザンAR水溶液とベン
ゲルW300HP分散液と残りの各成分を加えて、更に
2時間混合攪拌して剪断速度10sec-1の時の粘度7
0mPa・sの黒色インキを得た。
【0022】 実施例2 ウォーター レッド #2(C.I.ACID RED87、オリエント化学工 業(株)製) 5.0部 ウォーター イエロー #6C(C.I.ACID YELLOW23、オリエ ント化学工業(株)製) 3.0部 ケルザン AR 0.5部 エチレングリコール 25.0部 グリセリン 10.0部 サルコシネートOH(N−オレオイルサルコシン、界面活性剤、日光ケミカルズ (株)製) 0.1部 ベンゾトリアゾール 0.5部 プロクセル GXL 0.3部 ベンゲルW200U(アニオン系ポリマー複合ベントナイト、豊順洋行(株)製 ) 0.05部 イオン交換水 55.55部 上記成分中、ケルザンARの全量と水5.0部とをラボ
ミキサーにて30分間攪拌して均一に溶解しケルザン水
溶液を調整した。次いでベンゲルW200Uの全量と水
10部をラボミキサーで1時間攪拌してベンゲルW20
0U分散液を調整した。ケルザンAR水溶液とベンゲル
W200U分散液と残りの各成分を加えて、更に2時間
混合攪拌して粘度350mPa・sの赤色インキを得
た。
【0023】 実施例3 ウォーター ブラック #108−L(C.I.DIRECT BLACK19 の14%水溶液、オリエント化学工業(株)製) 40.0部 CMC#2200(カルボキシメチルセルロース、剪断減粘樹脂、ダイセル化学 工業(株)製) 1.0部 エチレングリコール 10.0部 グリセリン 10.0部 ベンゾトリアゾール 0.5部 プロクセル GXL (1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、防腐剤、I CI(株)製) 0.3部 カーボポール941(架橋型ポリアクリル酸、B.F.Goodrich社製) 0.1部 イオン交換水 38.4部 上記成分を混合し2時間攪拌して均一に溶解して粘度1
120mPa・sの黒色インキを得た。
【0024】 実施例4 FUJI SP BLACK 8922(カーボンブラック20%分散液、富士 色素(株)製) 25.0部 ケルザン AR 0.2部 エチレングリコール 10.0部 グリセリン 10.0部 ベンゾトリアゾール 0.5部 プロクセル GXL (1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、防腐剤、I CI(株)製) 0.3部 ペミュレンTR−1(架橋型のアクリル酸とアクリル酸エステル共重合体、B. F.Goodrich社製) 0.3部 イオン交換水 50.7部 上記成分中、ケルザンARの全量と水10部とをラボミ
キサーにて30分間攪拌して均一に溶解しケルザンAR
水溶液を調整した。次いでペミュレンTR−1の全量と
水10部をラボミキサーにて1時間攪拌してペミュレン
TR−1水溶液を調整した。残りの各成分を混合し均一
になるまで30分攪拌した液にケルザンAR水溶液とペ
ミュレンTR−1水溶液とを加えて更に2時間混合攪拌
して粘度260mPa・sの黒色インキを得た。
【0025】比較例1 実施例1においてベンゲルW300HPを抜いてその分
水を添加した以外は同様に為し、粘度が62mPa・s
の黒色インキを得た。
【0026】比較例2 実施例2においてベンゲルW200Uを抜いてその分水
を増やした以外は実施例2と同様に為して粘度が347
mPa・sの赤色インキを得た。
【0027】比較例3 実施例3において、カーボポール941を抜いてその分
水の量を増やした以外は実施例3と同様に為して粘度が
1100mPa・sの赤色インキを得た。
【0028】比較例4 実施例4において、ペミュレンTR−1を抜いて、その
分水の量を増やした以外は実施例4と同様に為して粘度
が63mPa・sの赤色インキを得た。
【0029】
【発明の効果】以上、実施例1〜4及び比較例1〜4の
各インキの相関係数を算出した結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】相関係数の算出:相関係数は化学大辞典
(共立出版(株)、昭和36年第1刷発行)の相関係数
の項に記載された式(式1)に依って計算した。
【0032】
【式1】
【0033】実施例1〜4及び比較例1〜4の各インキ
をぺんてる(株)製ハイブリッドKF6からボールペン
チップとボールペンチップホルダーを取り外し、代わり
にぺんてる(株)製ボールぺんてるB−50に使用して
いるポリオキシメチレン製の樹脂製ボールペンチップを
装着した構造のものに充填して試験用サンプルとした。
【0034】インキ漏れ:キャップを外しペン先を下向
きにして1時間放置したときにペン先に漏れ出て溜まっ
たインキの玉の大きさ、又はペン先からのインキ滴の漏
れ落ちの有無を測定した。
【0035】ボテ:円周が1mのドラムにJISP筆記
用紙Aを巻き付け、これに筆記角度50℃、筆記荷重1
00g、筆記速度7cm/secになるようボールペン
を取り付けてドラムをモーターで回転させ、1回転で5
mm筆記位置がずれるようにして10m筆記した時に発
生するボテの個数を数えた。尚、カウントするボテは平
均の筆跡幅の1.5倍を超えた部分をボテとした。
【0036】
【表2】
【0037】以上、詳細に説明したように、本発明のイ
ンキは水性ボールペンに充填して筆記時のインキ吐出が
良く、筆跡にボテがなく、インキ漏れの少ない水性ボー
ルペン用インキである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤と、剪断減粘性物質
    と、水とからなるインキに剪断力を加えて粘度を測定
    し、剪断応力が100mPaから200mPaの間の粘
    度と剪断応力との相関係数を算出した時に傾きが0以上
    であることを特徴とするボールペン用水性インキ。
  2. 【請求項2】 前記インキにおいて傾きを0以上にする
    ための物質として粘土鉱物、架橋型高分子が添加されて
    いることを特徴とする請求項1記載のボールペン用水性
    インキ。
  3. 【請求項3】 前記インキが剪断減粘性物質としてキサ
    ンタンガムを含有することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載のボールペン用水性インキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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