JP2002128804A - アクリルシラップおよびその製造方法 - Google Patents
アクリルシラップおよびその製造方法Info
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Abstract
供する。 【解決手段】 メタクリル酸メチルを主成分とする単量
体原料の一部に消泡剤を添加した後、昇温し、系内組成
物の温度が沸点に達し還流を開始した時点で連鎖移動剤
を特定量添加し、還流を維持しながら残りの単量体を該
沸点での半減期が10〜300秒である重合開始剤とと
もに0.1〜10時間かけて添加し、添加終了後さらに
加熱を継続し、加熱終了後にヒンダードフェノール系重
合禁止剤を加える。
Description
を主成分とする単量体を重合して得られる重合体を含
む、アクリルシラップ組成物およびその製造方法に関す
る。
板、光伝送繊維や光導波路などの光学材料、アクリル人
造大理石、人工印材、床材、接着剤、粘着剤、文化財・
剥製等修復材料または医療用材料などの中間原料として
用いられている。このうちメタクリル酸メチルを主成分
とするシラップ製造方法は特許、文献等に多く紹介され
ており、アクリルシラップの製造方法は以下の2つに大
別される。1つは特開昭49−104937号公報、特
開平9−194673号公報等に開示されている、別途
調製した重合体を単量体に溶解する方法である。本発明
とは基本的に異なる製造方法であり、しかも一旦重合体
を取り出した後再度単量体に溶解するため、エネルギー
的にも経済的にも不利である。もう1つは、単量体を部
分的に塊状重合させる方法であり部分重合法とも呼ば
れ、更に部分重合法は回分法と連続法とに分けられる。
して、例えば特公昭36−3392号公報には、メタク
リル酸メチルを主成分とする単量体および連鎖移動剤か
らなる原料を80℃に昇温し、少量の2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリルまたは過酸化ベンゾイルを重合開
始剤として加え、同時に100℃に昇温して27〜50
分重合し、所定の粘度になった時点で重合禁止剤として
ハイドロキノンを含有する冷たいメタクリル酸メチルを
加えて急冷することによりアクリルシラップを製造する
方法が開示されている。しかしながら、この方法では重
合開始剤が完全に分解しない状態で重合を停止するた
め、得られたシラップ中に重合開始剤が残存しており、
たとえ重合禁止剤を加えても貯蔵安定性の劣ったものと
なる。例えば重合開始剤に用いる過酸化ベンゾイルの1
00℃での半減期は約22分であるから、所定の粘度に
達した時点では加えた量に対して42〜20%の重合開
始剤が製品中に残存している。また反応に必要な量の重
合開始剤を加えた後に昇温を行うため、僅かな温度変化
により製品の重合率、分子量、引いては製品粘度に大き
く影響するため安定した製造は行えない。
−67495号公報では、SMC(シートモールディン
グコンパウンド)またはBMC(バルクモールディング
コンパウンド)の中間原料としてシラップを製造するに
際し、メタクリル酸メチル89重量部、メタクリル酸5
重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート6
重量部からなる単量体100重量部に対しn−ドデシル
メルカプタン0.4重量部、2,2' −アゾビスイソブ
チロニトリル0.05重量部を含む原料を仕込み、80
℃で重合を行い、反応液が所定の粘度に達した時点で重
合禁止剤としてハイドロキノンおよびp−メトキシフェ
ノールを加え速やかに室温まで冷却し重合を停止する方
法により、カルボン酸を含むアクリルシラップを製造す
る方法が開示されている。しかしながら、この方法で得
られたシラップ中には重合開始剤が残存しており、たと
え重合禁止剤を加えても貯蔵安定性の劣ったものとな
り、貯蔵中に着色する原因ともなる。また反応に必要な
量の重合開始剤を一度に添加するために反応の制御が困
難であり、重合率、分子量及び製品粘度が大きく変化す
るので優れた製造方法とは言えない。重合開始剤が残存
しないようにするため重合温度での半減期の短い重合開
始剤を用いれば良いが、この場合多量の重合開始剤を必
要とするため、重合反応が急速に進行する結果となり反
応を制御することがはなはだ困難となる。このため回分
法で使用可能な重合開始剤は重合温度での半減期が長い
ものに制限されると言うジレンマに陥る。
成形時間の短縮が可能となる。適当な粘度を有しかつ重
合体の含有量の大きいシラップを作るためには連鎖移動
剤を使用し、シラップ中の重合体の重合度を小さくする
方法が用いられる。しかし、この方法では重合反応の調
整は容易であるが大量の連鎖移動剤を使用しなくてはな
らず、得られたシラップ中に連鎖移動剤が未反応のまま
残留する。シラップ中にメルカプタンなどの連鎖移動剤
が多く残存すると、メルカプタンに起因する臭気が発生
することがある。またシラップ中にメルカプタンが残存
していると、貯蔵中に徐々に粘度が上昇し、場合によっ
てはゲル化する場合がある。つまり、メルカプタンが多
く残存しているシラップは、貯蔵安定性に劣ることにな
る。このような未反応連鎖移動剤の残っているメタクリ
ル酸メチル系のシラップを使用して成形品を製造すると
きは成形時間が著しく遅延されるばかりか、得られた成
形品の分子量が小さくなり、成形品の機械的特性等を大
きく損なうことになる。このようなシラップを用いて得
られた成形品は屋外において使用した場合、水、光、熱
などの複合反応により着色を生じ、耐候性を落とす場合
もある。
ことについては、例えば特公昭46−40693号公報
で連鎖移動剤としてメルカプタン類のように活性水素を
有する硫黄化合物を用い、重合開始剤を加えずに65〜
105℃で部分重合を行いアクリルシラップを製造する
方法が開示されている。この方法では所望の重合率まで
重合するためには大量の連鎖移動剤を必要とし、分子量
の高い重合体を含むアクリルシラップを得ることができ
ない。また分子量の高い重合体を含むアクリルシラップ
を得るためには少量の連鎖移動剤を用いて長時間反応す
ることが必要となり、いずれの場合にも実用的ではな
い。
公報ではメタクリル酸メチルを含む単量体混合物をメル
カプタン存在下にて部分重合してなるシラップ中に残存
するメルカプタン化合物を、無水マレイン酸および塩基
性化合物を用いて樹脂組成物を処理する方法が開示され
ている。しかしながら、この処理方法では冷却中または
冷却後に添加物を加えるために工程が煩雑となり、しか
も窒素を含む塩基性化合物により、メタクリル酸メチル
系シラップより製造する成形品が着色し、実用的ではな
い。また、この処理方法では、メルカプタン化合物が有
するメルカプト基を十分に失活させることができない。
このため、処理後の樹脂組成物にメルカプタン化合物の
臭気が残存していることがある。さらに、上記従来の処
理方法を用いて単量体を含む樹脂組成物を処理すること
によって得られる樹脂材料は、貯蔵安定性に劣る場合
や、該樹脂材料を硬化させてなる硬化物が耐溶剤性、耐
水性、耐候性に劣る場合がある。
法の上記のような問題点を解決し、種々の用途に適しか
つ安定した品質のアクリルシラップおよび該アクリルシ
ラップの効率的かつ簡便な製造方法を提供することにあ
る。
た結果、特定の製造方法によって種々の用途に適し、か
つ安定した品質のアクリルシラップを効率的、かつ容易
に製造し得ることを見いだし本発明に到った。すなわち
本発明は、(1)メタクリル酸メチルを主成分とする単
量体原料20〜70重量部に消泡剤を添加したのち、こ
の初めの単量体原料仕込み分に対して200〜1000
vol%の不活性ガスの吹き込みを行ってもよく、その
後、昇温し、(2)系内組成物の温度が沸点に達し、還
流を開始した時点で連鎖移動剤の全量を、単量体原料全
量100重量部に対し0〜0.1重量部となるよう添加
し、(3)還流を維持しながら、残りの単量体原料30
〜80重量部を、該沸点での半減期が10〜300秒で
ある重合開始剤とともに0.1〜10時間かけて連続的
又は分割して添加し、(4)添加終了後さらに加熱を継
続し、(5)加熱終了後にヒンダードフェノール系重合
禁止剤を加えることを特徴とするアクリルシラップの製
造方法に関する。また本発明は、(A)メタクリル酸メ
チルを主成分とする単量体74〜99重量部、(B)メ
タクリル酸メチル単位を主成分とする単量体から得ら
れ、GPCで測定した重量平均分子量が51万〜200
万である重合体1〜26重量部、(C)炭素数4〜20
のメルカプタン0〜0.1重量部、(D)炭素数1〜3
0の脂肪族カルボン酸とグリセリンとの部分エステル化
合物及び/又はブタジエンを主成分とする単量体から得
られたポリマー0.0001〜0.3重量部および
(E)ヒンダードフェノール系重合禁止剤0.001〜
1.0重量部からなり、25℃における粘度が10〜5
00,000mPa・sであることを特徴とするアクリ
ルシラップに関する。
およびその製造方法について具体的に説明する。本発明
では単量体成分としてメタクリル酸メチルを必須成分と
し、メタクリル酸メチルと共重合可能な他のビニル性単
量体成分を任意に加えて用いることができる。この単量
体成分はメタクリル酸メチルと共重合可能な単量体であ
れば特に限定されず、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸および/またはフマル酸などの不飽和カルボン
酸、メタクリル酸メチルを除く不飽和カルボン酸のエス
テル、ニトリルアミド、イミド及び/または酸無水物、
スチレンなどの芳香族ビニル、酢酸ビニルなどのカルボ
ン酸ビニルなど、エチレン性二重結合を有する化合物が
挙げられる。
れる。本発明ではメタクリル酸メチルを必須成分とする
単量体原料の初めの仕込み分に消泡剤を添加した後、単
量体原料の沸点まで昇温する。消泡剤としては、重合反
応および得られた製品に悪影響を及ぼさず、気泡を安定
化させる物質の活動を抑制し、液中より泡抜けをよくさ
せるもの、表面の泡を破泡するもの、かつ液体粘度を低
下させる性質を有する物質が選択される。この様な消泡
剤として本発明では炭素数1〜30の脂肪族カルボン酸
とグリセリンとの部分エステル化合物及び/又はブタジ
エンを主成分とする単量体から得られたポリマーからな
る消泡剤が用いられる。具体的にはビックケミー・ジャ
パン(株)「プラスチック添加剤」や、花王(株)「花
王のプラスチック用滑剤」等に記載されているカプリル
酸モノグリセリド、ラウリン酸モノグリセリド、ミリス
チン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、
リノレン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリ
ド、ステアリン酸モノグリセリドおよびベヘニン酸モノ
グリセリドなどの炭素数1〜30の脂肪酸とグリセリン
との部分エステル化合物;ブタジエンゴム、ニトリルゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン
−スチレンエラストマーなどのブタジエンを主成分とす
る単量体のポリマーである。
めに単量体原料全量(初めに仕込む単量体と後に加える
単量体との合計量)を100重量部としたとき、0.0
001〜0.3重量部とすることが望ましい。0.3重
量部を超えて添加しても消泡効果に大きな違いは見られ
ない。添加した消泡剤は最終製品を製造する際に気泡の
内包を抑制し、成型時の脱泡を良くするために、注型
板、光伝送繊維や光導波路などの光学材料、アクリル人
造大理石、人工印材、床材、接着剤、粘着剤、文化財・
剥製等修復材料または医用材料などの最終製品において
も外観不良率または機械的欠陥を低減させると言う効果
も期待できる。
消泡剤を添加した後、窒素などの不活性ガスで溶存酸素
を置換してもよく、次いで単量体原料の沸点まで昇温す
る。沸点に達したら、還流を開始する。還流の目的は追
加原料の添加により系内にもたらされる酸素を系外に除
去することにあり、それにより重合反応を安定に行うこ
とが出来る。単量体原料中に酸素が溶存していると、酸
素が単量体と反応してパーオキサイドや共重合体を生成
し、温度や酸素濃度等の条件により、重合を抑制した
り、あるいは逆に重合を開始したりするので重合反応が
不安定となる。本発明においては、消泡剤を添加した後
昇温する前に、初めに仕込む単量体原料に対し200〜
1000vol%の不活性ガスを単量体に接触させて溶
存酸素を置換してもよい。不活性ガスの量が200vo
l%未満では溶存酸素を十分低減することはできない。
1000vol%を超える量を用いることも可能である
がいたずらに不活性ガスの消費量を増加させるだけで経
済的でない。また不活性ガスを単量体に接触させる手段
には、バブリング、アトマイジングあるいはモーション
レスミキサーによる気液接触および気液の分離など、公
知の手段を用いることができる。
移動剤としては重合反応を阻害せず所望の分子量の製品
が得られるメルカプタン類が用いられ、例えば、1−ブ
タンチオール、2,2−ジメチルエタンチオール、1−
オクタンチオール、2,2−ジメチルヘキサンチオー
ル、1−ドデカンチオール、2,2−ジメチルデカンチ
オール、1−ヘキサデカンチオール、1−オクタデカン
チオール、ベンゼンチオール、チオクレゾール、チオナ
フトールなど炭素数4〜20のメルカプタン類の少なく
とも1種を使用する。本発明では得られる重合体の分子
量を目的の大きさにするため、連鎖移動剤の添加量を制
御することが重要であり、その添加量は単量体原料全量
を100重量部としたとき0〜0.1重量部である。
を該沸点での半減期が10〜300秒である重合開始剤
とともに0.1〜10時間かけて連続的又は分割して添
加する。本発明で使用する重合開始剤は、反応温度での
半減期が10〜300秒になるような重合開始剤であ
り、この様な重合開始剤を用いることにより重合開始剤
を完全に消費させ、得られるシラップの貯蔵安定性を向
上させることができる。この様な重合開始剤は日本油脂
(株)「有機過酸化物」資料第13版、アトケム吉富
(株)技術資料 および和光純薬工業(株)「Azo
Polymerization Initiator
s」等に記載の諸定数等により容易に求めることがで
き、例えば2,2' −アゾビスイソブチロニトリル、
2,2' −アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2' −アゾビス(2,4ジメチル−4−メト
キシバレロニトリル)、1,1' −アゾビスシクロヘキ
サンカルボニトリル、ラウロイルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、t−ブチルピバレート、t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネートおよび/またはビス(
4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネ
ートなどが例示される。
合わせて用いることができ、所望の重合率を得るために
必要な量が添加される。そして重合開始剤は単独で添加
する方法、または単量体原料と混合して添加する方法の
いずれも用いることができる。本発明により製造された
アクリルシラップの粘度は重合率、分子量および重合体
中のメタクリル酸メチルと共重合可能な不飽和単量体単
位の組成により影響を受けるが、必要な粘度範囲を満足
するためには、重合開始剤の使用量は単量体原料全量を
100重量部としたとき5 .0×10-5〜2.0重量部
が好ましく、5.0×10-4〜1.0重量部がさらに好
ましい。
10時間を超えることも可能であるが、仕込から製品取
出までの工程時間が長くなり生産性の点から好ましくな
い。また、連鎖移動剤としてメルカプタン類を用いた場
合には僅かずつ重合が進行することが知られている。最
初に仕込む原料中にメルカプタン類を加えた状態で昇温
すると、昇温速度の長短により重合率が変動するため安
定した製造が行えない。また、重合開始剤と同時に連鎖
移動剤を調合すると、重合開始剤と連鎖移動剤とのレド
ックス反応による原料槽内での重合が起こる虞があり好
ましくない。
剤との添加終了後、一定時間加熱を継続し重合反応を完
結させた後、重合禁止剤を添加した後冷却し製品を取り
出す。加熱終了時に重合禁止剤を加えることにより、冷
却操作中にメルカプタン類による重合を完全に防止し、
さらに安全に製造でき、安定した製品品質のアクリルシ
ラップを製造することができる。また加熱終了時に重合
禁止剤を加えることによりアクリルシラップの貯蔵安定
性は良好となるため、アクリルシラップ中に残存するメ
ルカプタン類の不活性化処理を行う必要はない。
ため、本発明ではヒンダードフェノール系重合禁止剤を
用いる。ヒンダードフェノール系重合禁止剤としては、
例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、6−t−ブチル−2,4−ジメチルフェノール、
4,4' −チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフ
ェノール)および/または2,2' −メチレンビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げら
れる。これらのヒンダードフェノール系重合禁止剤は単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。ヒンダードフェノール系重合禁止剤の添加量は単量
体原料全量を100重量部としたとき0.001〜1.
0重量部が好ましく、0.005〜0.3重量部がより
好ましい。
プは、(A)メタクリル酸メチルを主成分とする単量体
74〜99重量部、(B)メタクリル酸メチル単位を主
成分とする単量体から得られ、GPCで測定した重量平
均分子量が51万〜200万である重合体1〜26重量
部、(C)炭素数4〜20のメルカプタン0〜0.1重
量部、(D)炭素数1〜30の脂肪族カルボン酸とグリ
セリンとの部分エステル化合物及び/又はブタジエンを
主成分とする単量体から得られたポリマー0.0001
〜0.3重量部および(E)ヒンダードフェノール系重
合禁止剤0.001〜1.0重量部からなり、25℃に
おける粘度が10〜500,000mPa・sである。
ップは注型板、光伝送繊維や光導波路などの光学材料、
アクリル人造大理石、人工印材、床材、接着剤、粘着
剤、文化財・剥製等修復材料または医用材料などの中間
原料として用いることができる。必要に応じ充填材、繊
維補強材、低収縮剤、滑剤、可塑剤、増粘剤、有機溶剤
等の希釈剤、架橋剤、レベリング剤、沈降防止剤、離型
剤、酸化防止剤、UV吸収剤、顔料および/または染料
等の公知の添加剤を混合し用いることもできる。
はこれらに限定されるものではない。重合率は重量法に
より、試料を大量の冷ヘキサン中に投入し生じた沈澱物
を精製・減圧乾燥し求めた。重合体の分子量は東ソー
(株)製8010型ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)により、シラップ中の残存メルカプタ
ン量はGLサイエンス(株)製GL―390Bにより測
定した。粘度はB型粘度計を用い25℃で測定した。
た2リットルセパラブル四つ口フラスコに、メタクリル
酸メチル840gおよびブタジエンを主成分とする単量
体のポリマー(ビックケミー社、商品名BYK−A51
5)0.084gからなる混合物を投入し、100rp
mで攪拌しながら昇温した。温度が100℃に達したと
ころで連鎖移動剤としての1−ドデカンチオール0.4
54gをすばやく加え、次いで重合開始剤としての2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
0.0151gを溶解したメタクリル酸メチル840g
を3時間かけて定量ポンプを用いて4.7g/分で滴下
した。滴下終了後0.25時間加熱を継続し重合禁止剤
としての2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル0.34gを加え重合を停止した。その後室温まで冷
却し、無色透明なアクリルシラップを得た。重合の進行
に伴い反応溶液の粘度が高くなり泡が発生したが、界面
に於いて直ちに破泡し、重合後期及び終了時に於いても
泡の相はみられなかった。得られたシラップの重合率は
13.5%で、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は
59.6万、25℃における粘度は2,200mPa・
sであった。またシラップ中に残存する1−ドデカンチ
オールは0.3gであった。
4−ジメチルバレロニトリル)を0.0580gに、ま
たBYK−A515を0.168gに変更する以外は、
実施例1と同様の仕込み組成で反応を行いアクリルシラ
ップを得た。重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高くな
り泡が発生したが、界面に於いて直ちに破泡し、重合後
期及び終了時に於いても泡の相はみられなかった。得ら
れたアクリルシラップは無色透明であり、重合率は1
7.5%で、重量平均分子量(Mw)は61.5万、2
5℃における粘度は20,500mPa・sであった。
またシラップ中に残存する1−ドデカンチオールは0.
3gであった。
4−ジメチルバレロニトリル)を0.0042gに、ま
たBYK−A515をステアリン酸モノグリセリド2.
520gに変更する以外は、実施例1と同様の仕込み組
成で反応を行いアクリルシラップを得た。重合の進行に
伴い反応溶液の粘度が高くなり泡が発生したが、界面に
於いて直ちに破泡し、重合後期及び終了時に於いても泡
の相はみられなかった。得られたアクリルシラップは無
色透明であり、重合率は10.1%で、重量平均分子量
(Mw)は60.3万、25℃における粘度は230m
Pa・sであった。またシラップ中に残存する1−ドデ
カンチオールは0.2gであった。
4−ジメチルバレロニトリル)を0.0461gに、ま
た1−ドデカンチオールを0.168gに変更する以外
は、実施例1と同様の仕込み組成で反応を行いアクリル
シラップを得た。重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高
くなり泡が発生したが、界面に於いて直ちに破泡し、重
合後期及び終了時に於いても泡の相はみられなかった。
得られたアクリルシラップは無色透明であり、重合率は
15.8%で、重量平均分子量(Mw)は75万、25
℃における粘度は33,000mPa・sであった。ま
たシラップ中に残存する1−ドデカンチオールは0.1
gであった。
4−ジメチルバレロニトリル)を0.0084gに、ま
た1−ドデカンチオールを加えない以外は、実施例1と
同様の仕込み組成で反応を行いアクリルシラップを得
た。重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高くなり泡が発
生したが、界面に於いて直ちに破泡し、重合後期及び終
了時に於いても泡の相はみられなかった。得られたアク
リルシラップは無色透明であり、重合率は9.9%で、
重量平均分子量(Mw)は150万、25℃における粘
度は7,500mPa・sであった。
タクリル酸メチル821g、メタクリル酸19.3gお
よびBYK−A515の0.084gを仕込み、100
rpmで攪拌しながら85ml/分の吹き込み速度で3
0分間窒素置換を行ったのち昇温した。温度が101℃
に達したところで連鎖移動剤としての1−ドデカンチオ
ール0.454gをすばやく加え、次いで重合開始剤と
しての2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)0.0336gを溶解したメタクリル酸メチル
840gを3時間かけて定量ポンプより加えた。滴下終
了後0.25時間加熱を継続し重合禁止剤としての6−
t−ブチル−2,4−ジメチルフェノール0.85gを
加え重合を停止した。その後室温まで冷却し、無色透明
なアクリルシラップを得た。重合の進行に伴い反応溶液
の粘度が高くなり泡が発生したが、界面に於いて直ちに
破泡し、重合後期及び終了時に於いても泡の相はみられ
なかった。得られたシラップの重合率は15.4%で、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より測定した重量平均分子量(Mw)は57.2万であ
った。また、25℃における粘度は6,000mPa・
sであった。またシラップ中に残存する1−ドデカンチ
オールは0.2gであった。
み溶液中のメタクリル酸メチルを834gに、また2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を
0.1132gに、さらに連鎖移動剤1−ドデカンチオ
ールを6.050gに変更する以外は、実施例1と同様
の仕込み組成で反応を行った。重合の進行に伴い反応溶
液の粘度が高くなり泡が発生したが、界面に於いて直ち
に破泡し、重合後期及び終了時に於いても泡の相はみら
れなかった。得られたアクリルシラップは無色透明であ
り、重合率は32.8%で、重量平均分子量(Mw)は
8.1万、25℃における粘度は2,300mPa・s
であった。またシラップ中に残存する1−ドデカンチオ
ールは2.5gであった。この時得られたシラップはメ
ルカプタンに起因すると思われる臭気が発生した。
み溶液中のメタクリル酸メチルを823gに、また2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を
0.0580gに、さらに1−ドデカンチオールを1
6.81gに、変更する以外は、実施例1と同様の仕込
み組成で反応を行いアクリルシラップを得た。重合の進
行に伴い反応溶液の粘度が高くなり泡が発生したが、界
面に於いて直ちに破泡し、重合後期及び終了時に於いて
も泡の相はみられなかった。得られたアクリルシラップ
は無色透明であり、重合率は37.6%で、重量平均分
子量(Mw)は3.2万、25℃における粘度は1,6
00mPa・sであった。またシラップ中に残存する1
−ドデカンチオールは9.7gであった。この時得られ
たシラップはメルカプタンに起因すると思われる強烈な
臭気が発生した。
み溶液中のメタクリル酸メチルを835gに、また2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を
0.0580gに、さらに1−ドデカンチオールを4.
706gに、変更する以外は、実施例1と同様の仕込み
組成で反応を行いアクリルシラップを得た。得られたア
クリルシラップは無色透明であり、重合率は37.0%
で、重量平均分子量(Mw)は10.0万、25℃にお
ける粘度は20,300mPa・sであった。またシラ
ップ中に残存する1−ドデカンチオールはシラップに対
して2.4gであった。この時得られたシラップはメル
カプタンに起因すると思われる臭気が発生した。
ラップ中に残存する連鎖移動剤が極めて少量であるた
め、メルカプタンに起因する臭気の問題もなく、貯蔵安
定性に優れている。またこのようなシラップを使用する
ことにより成形時間が短縮されるばかりではなく、得ら
れた成形品の耐溶剤性、耐水性、耐候性、耐煮沸性およ
び強度において優れているという特徴を有する。
Claims (4)
- 【請求項1】 (1)メタクリル酸メチルを主成分とす
る単量体原料20〜70重量部に消泡剤を添加したのち
昇温し、(2)系内組成物の温度が沸点に達し、還流を
開始した時点で連鎖移動剤の全量を、単量体原料全量1
00重量部に対し0〜0.1重量部となるよう添加し、
(3)還流を維持しながら、残りの単量体原料30〜8
0重量部を、該沸点での半減期が10〜300秒である
重合開始剤とともに0.1〜10時間かけて連続的又は
分割して添加し、(4)添加終了後さらに加熱を継続
し、(5)加熱終了後にヒンダードフェノール系重合禁
止剤を加えることを特徴とするアクリルシラップの製造
方法。 - 【請求項2】 連鎖移動剤が炭素数4〜20のメルカプ
タンである請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 単量体原料の初めの仕込み分に対して2
00〜1000vol%の不活性ガスの吹き込みを行っ
たのちに昇温を開始する請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 (A)メタクリル酸メチルを主成分とす
る単量体74〜99重量部、(B)メタクリル酸メチル
単位を主成分とする単量体から得られ、GPCで測定し
た重量平均分子量が51万〜200万である重合体1〜
26重量部、(C)炭素数4〜20のメルカプタン0〜
0.1重量部、(D)炭素数1〜30の脂肪族カルボン
酸とグリセリンとの部分エステル化合物及び/又はブタ
ジエンを主成分とする単量体から得られたポリマー0.
0001〜0.3重量部および(E)ヒンダードフェノ
ール系重合禁止剤0.001〜1.0重量部からなり、
25℃における粘度が10〜500,000mPa・s
であることを特徴とするアクリルシラップ。
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---|---|---|---|---|
JP2005083054A (ja) * | 2003-09-08 | 2005-03-31 | Mitsui Kagaku Sanshi Kk | 樹脂製タイルおよびその接着方法 |
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2000
- 2000-10-26 JP JP2000326625A patent/JP4424459B2/ja not_active Expired - Fee Related
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