JP2002128127A - 分離可能な蓋材 - Google Patents
分離可能な蓋材Info
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Abstract
容物がこぼれ出ない、通気層ろバリア層に分離が可能な
蓋材を提供すること。 【解決手段】基材11、バリア層12、接着層13、分
離層14、接着層15、シーラント層16が順次積層さ
れた複合フィルムからなる蓋材10であって、前記分離
層が、ヒートシールニス層、多層イージーピールフィル
ム層、押出し型イージーピール層のいずれかの層からな
る。
Description
容器の蓋材に関するものであり、特に使用する際、基材
フィルムのみを容器より剥離して、シーラントフィルム
側を容器蓋材として容器側に残すことのできる分離可能
な蓋材に関する。
で使用されている芳香剤は、除湿剤、香料等の内容物を
フランジ付きのプラスチック成形容器に収納し、その開
口部をヒートシール性の不織布、有孔フィルム、あるい
はヒートシール性ニスを処理した紙等から構成される通
気性蓋材で覆うことにより、内容物がこぼれず、かつ水
分あるいは芳香成分が該通気性蓋材を通過し得るように
してある。また、使用時まで前記通気性蓋材による通気
性を封印するため、この通気性蓋材をさらにポリエチレ
ンテレフタレート(PET)/ポリエチレン(PE)/
アルミニウム箔(Al)/PE、PETフィルムに珪素
酸化物またはアルミニウム酸化物の透明蒸着薄膜層を設
けた蒸着フィルム(VMPET)/ヒートシール性ニ
ス、延伸ナイロン(ONy)/ポリ塩化ビニリデン(P
VDC)/ONy/PE等の構成からなるバリア性の外
蓋で覆うということが行われている。
バリア性蓋材の2種類の蓋材をヒートシール等のシール
方法を用いて容器に密封シールすることになり、シール
を2工程で行わねばならず、加工費が高い、2種類の蓋
材を使用することによる蓋材のコストも高い、内容物が
液体の場合には通気性蓋材を透過して内容物が流出して
しまう等の問題があった。
E樹脂からなるフランジ付きプラスチック容器の蓋材に
関する以上のような問題点に着目してなされたもので、
1工程のシールで密封が可能で、転倒しても内容物がこ
ぼれ出ない、通気層とバリア層に分離が可能な蓋材を提
供することを課題とする。
は、フランジ付きプラスチック成形容器の開口部を覆
い、成形容器周縁に設けられたフランジ部分と密封シー
ルされる蓋材において、基材、バリア層、接着層、分離
層、接着層、シーラント層が順次積層された複合フィル
ムからなる蓋材であって、前記分離層が、ヒートシール
ニス層、単層るいは多層のイージーピールフィルム層、
押出し型イージーピール層のいずれかの層からなること
を特徴とする分離可能な蓋材である。
層、単層あるいは多層のイージーピールフィルム層、押
出し型イージーピール層のいずれかの層からなるので、
蓋材を容器から剥がすと、分離層から2分され、シーラ
ント層は容器と密着しているがバリア層を含む基材は容
器から剥がれる。
おいて、前記シーラント層が、未延伸ポリエチレンフィ
ルム又は未延伸ポリプロピレンフィルムのいずれかのフ
ィルムからなることを特徴とする分離可能な蓋材であ
る。
エチレンフィルム又は未延伸ポリプロピレンフィルムの
いずれかのフィルムからなるので、容器と蓋材は完全な
密封シールが可能である。
において、前記接着層は、ドライラミネート用接着剤、
ノンソルラミネート用接着剤、押出しラミネート用押出
し樹脂のいずれかであることを特徴とする分離可能な蓋
材である。
ート用接着剤、ノンソルラミネート用接着剤、押出しラ
ミネート用押出し樹脂のいずれかであるので、バリア層
を含む基材と分離層、あるいは分離層とシーラント層は
完全な接着が可能である。
は3の発明において、前記蓋材と成形容器とは、線シー
ルバーで強く密封シールされていることを特徴とする分
離可能な蓋材である。
ーバーで強くシールすることにより、蓋材開封時に線シ
ールバーでシールされている部分のシーラント層が切れ
分離層で容易に剥がれる。
形態に基づいて詳細に説明する。本発明の分離可能な蓋
材は、例えば図1に示すように、基材11、バリア層1
2、接着層13、分離層14、接着層15、シーラント
層16が順次積層された複合フィルムから成る構造を有
する。
フィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィル
ム、ONyフィルム等が好ましく使用できる。また、基
材は単層でも、上述したプラスチックフィルムや紙等を
適宜に組み合わせて複合した多層構成であっても良い。
さらに基材には、必要に応じて印刷層(図示せず)を設
けても良い。
ルム等のガスバリア性に優れたプラスチックフィルムや
金属箔が好ましく使用できる。
ント層16を2つに分ける層で、イージーピール性が必
要となるため、イージーピール性を有するヒートシール
ニス層、単層あるいは多層構成のイージーピールフィル
ム、押出しタイプのイージーピール樹脂層が好ましく使
用できる。
ジ21と密封シールされるため、未延伸のポリエチレン
フィルムや未延伸のポリプロピレンフィルムが好ましく
使用できる。
14とシーラント層16を積層させる方法は、ドライラ
ミネート法、ノンソルラミネート法、押出しラミネート
法等の一般的に公知のラミネート法を用いる。その際、
ドライラミネート法、ノンソルラミネート法において
は、接着剤が、押出しラミネート法においては、溶融押
出し樹脂が、接着層13、15となる。
2に示すように、液体芳香剤等の内溶液の入った成形容
器20の開口部に載置され、容器周縁に設けられたフラ
ンジ21を用いて密封シールされる。
/エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)/
PP/PE〔容器内側〕、〔容器外側〕PET/エチレ
ン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)/未延伸ナイロン
(CNy)/EVA〔容器内側〕等の複合シートをシー
ト成形した成形トレーが好ましく使用できる。いずれの
場合においても、成形容器の最内面は、蓋材のシーラン
ト層と同材質構成であることが必要である。
容器の最内面を融着して行われるが、密封シールの方法
は、ヒートシール法、インパルスシール法、超音波シー
ル法等の一般的に公知のシール法を用いれば良い。な
お、蓋材にはあらかじめ摘み片等を設けておくと使用時
に便利である。
明する。 〈実施例1〉先ず、基材11として厚さ12μmのPE
Tフィルムを、バリア層12として厚さ7μmのAl
を、分離層14として多層構成のイージーピールフィル
ムである、厚さ50μmのレイヨピールR(商品名;U
CB Transpac S.A.社製、PE/タイレ
イヤー/PE/タイレイヤー/PEという構成の多層フ
ィルムで、外層PEの凝集破壊タイプで剥離痕跡残る)
を、シーラント層16として厚さ100μmの未延伸ポ
リエチレン(CPE)フィルムを、それぞれ準備した。
ETフィルムとバリア層12である厚さ7μmのAlを
ドライラミネート法により貼り合わせ、PET(12μ
m)/Al(7μm)構成の複合フィルムを作製した。
l面と分離層14であるレイヨピールRXのPE面とを
接着層13となるPE(15μm)を介して押出しラミ
ネート法により貼り合わせ、PET(12μm)/Al
(7μm)/PE(15μm)/レイヨピールR(50
μm)構成の複合フィルムとした。
ピールRX面とシーラント層16である厚さ100μm
のCPEフィルムを接着層15となるPE(15μm)
を介して押出しラミネート法により貼り合わせ、PET
(12μm)/Al(7μm)/PE(15μm)/レ
イヨピールR(50μm)/PE(15μm)/CPE
(100μm)構成の実施例1の蓋材を作製した。
ルRの代わりに厚さ30μmの7601A(東レ合成フ
ィルム株式会社製、PEとPPの混合樹脂の押出しグレ
ード、ベース層PE/ピール層(PE・PP混合)の2
層品でピール層の凝集破壊により剥離するタイプ)を用
いた以外は実施例1と同じ材料、方法で、PET(12
μm)/Al(7μm)/PE(15μm)/7601
A(30μm)/PE(15μm)/CPE(100μ
m)構成の実施例2の蓋材を作製した。
材11として厚さ12μmのPETフィルムを、バリア
層12として厚さ7μmのAlを、シーラント層16と
して厚さ100μmの未延伸ポリエチレン(CPE)フ
ィルムを、それぞれ準備した。
ETフィルムとバリア層12である厚さ7μmのAlを
ドライラミネート法により貼り合わせ、PET(12μ
m)/Al(7μm)構成の複合フィルムを作製した。
さらに、このAl面に押出しラミネート法により厚さ1
5μmのPEを押し出し、PET(12μm)/Al
(7μm)/PE(15μm)構成の複合フィルムを作
製した。
l面とシーラント層16である厚さ100μmのCPE
フィルムとを、Al面に分離層14であるA812P
(大日本インキ化学工業株式会社製、対PEに接着可能
なポリオレフィン系ポリマーヒートシールニス剤、イー
ジーピールタイプ)を塗布しながら接着層15であるP
E(20μm)を介在させて、押出しラミネート法によ
り貼り合わせ、PET(12μm)/Al(7μm)/
PE(15μm)/A812P/PE(20μm)/C
PE(100μm)構成の実施例3の蓋材を作製した。
なお、この場合には、A812Pが接着層13と分離層
14を兼ねている。
μm)/PP(170μm)/PE(30μm)、B;
PET(100μm)/EVA(20μm)/CNy
(20μm)/EVA(20μm)2種類の材質構成の
複合シートから成形したフランジ付き容器に液体芳香剤
を入れ、上記実施例1〜3の蓋材を被せてヒートシーラ
ーにより、シール幅1mmの線シールバーを用い、温
度;180°C、圧力;2.0×105 Pa、時間;2
秒の条件で密封シールした。この時、剥離する際のきっ
かけとなる部分(持ち手)は未シールで、シール部と未
シール部の境界は線シールで強くシールしてあり、エッ
ジ切れによる剥離開封を行う。そして各容器から蓋材を
剥がす際の、剥離強度、剥離状態、痕跡、香料透過、転
倒時のもれ、を下記する方法により測定観察した。その
結果を表1に示す。 剥離強度 ‥ 定速伸長型引張試験機を使用し、300
mm/min.の速度で、90°と180°の2条件で
蓋材を剥がした時の線シール部のシーラント層の剥離強
さを測定、単位はN/15mm幅 剥離状態 ‥ 剥離強度測定時の剥離状態を目視観察 痕跡 ‥ 剥離強度測定時の成形容器側に残る痕跡
を目視観察 香料透過 ‥ バリア層を取り除いた後の香料透過を官
能検査 転倒時のもれ‥バリア層剥離後の接着層/シーラント層
だけの蓋材で密封された状態の容器を横に倒して内容液
のもれを目視観察
近い角度で剥離するため、通気性内蓋とバリア性外蓋を
分離する際の剥離強度は2〜4N/15mm幅程度と推
測される。バリア層を取り除いた後のシーラント層を通
した香料の透過チェックでは、実施例1〜3のどの蓋材
においても適当な香料透過が確認された。バリア層剥離
後の内蓋により密封された状態の容器を横に倒して転倒
チェックした結果、内容物のもれはなかった。剥離状態
は、どの構成もイージーピール層の凝集破壊で剥離面に
剥離痕跡が残っていた。
重蓋構成と比較してコストダウンが可能である。すなわ
ち、蓋材が1枚にできるため生産コストの低下と充填ラ
インの簡易化が可能である。シーランント層、接着層の
厚みを調整することにより、容器内部からの香料の揮発
量、水蒸気透過度を調整できる。剥離面に剥離痕跡の残
るピール層を用いることにより、いたずら防止機能を付
加することができる。ポリエチレンフィルムが使用時の
内容物保護蓋となるため、従来の不織布や有孔フィルム
の蓋材と比較して内容物の形態を選ばない。特に内容物
が液ものでも外部に流出する危険性が少ない。
面説明図である。
封シールした状態を示す、断面説明図である。
断面説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】フランジ付きプラスチック成形容器の開口
部を覆い、成形容器周縁に設けられたフランジ部分と密
封シールされる蓋材において、 基材、バリア層、接着層、分離層、接着層、シーラント
層が順次積層された複合フィルムからなる蓋材であっ
て、前記分離層が、ヒートシールニス層、単層あるい多
層のイージーピールフィルム層、押出し型イージーピー
ル層のいずれかの層からなることを特徴とする分離可能
な蓋材。 - 【請求項2】前記シーラント層が、未延伸ポリエチレン
フィルム又は未延伸ポリプロピレンフィルムのいずれか
のフィルムからなることを特徴とする請求項1記載の分
離可能な蓋材。 - 【請求項3】前記接着層が、ドライラミネート用接着
剤、ノンソルラミネート用接着剤、押出しラミネート用
押出し樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1
記載の分離可能な蓋材。 - 【請求項4】前記蓋材と成形容器とは、線シールバーで
強く密封シールされていることを特徴とする請求項1、
2又は3記載の分離可能な蓋材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000323689A JP4677662B2 (ja) | 2000-10-24 | 2000-10-24 | 蓋材およびその蓋材を用いた容器 |
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JP4677662B2 JP4677662B2 (ja) | 2011-04-27 |
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- 2000-10-24 JP JP2000323689A patent/JP4677662B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP7521190B2 (ja) | 2020-01-10 | 2024-07-24 | Toppanホールディングス株式会社 | 包装体 |
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