JP2016088593A - 食品用容器の蓋材および包装体 - Google Patents

食品用容器の蓋材および包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】熱封緘部への内容物の夾雑によっても、開封性を損なわずに密封性の低下を防止することができ、また、内容物への影響を与え難く、内容物からの影響も受け難い、食品用容器の蓋材および包装体を提供する。【解決手段】食品用容器2の蓋材4は、バリア性を有する基材層41と、基材層の内面に積層された熱封緘材層42とを備えている。熱封緘材層は、複数の樹脂層を有するシーラントフィルムからなる。シーラントフィルムの最内層に位置する第1樹脂層42aが、容器本体3のフランジ部31上面を構成する樹脂と同一の樹脂よりなる。蓋材は、開封時に、シーラントフィルムの隣り合う2つの樹脂層42a,42bの間で層間剥離する。【選択図】図3

Description

この発明は、食品、特にヨーグルト等の乳製品を充填包装するための容器に用いられる蓋材、および同蓋材を備えた容器に食品を充填包装してなる包装体に関する。
ヨーグルト等の乳製品を充填包装するための容器として、フランジ部を有するカップ状の容器本体と、容器本体のフランジ部上面に熱封緘されるシート状の蓋材とよりなるものが知られている。
蓋材は、通常、バリア性を有する基材層と、基材層の内面に積層された熱封緘材層とを備えている。基材層としては、アルミニウム箔が一般に用いられている。熱封緘材層は、シーラントフィルムによって構成されるか、または、基材層の内面にコーティングされたシール用コート剤によって構成される。蓋材の開封は、熱封緘材層の内面とフランジ部の上面との間で界面剥離することによって行われる(下記特許文献1参照)他、複数の層で構成される熱封緘材層の層間で剥離するか(下記特許文献2参照)、または、いずれかの層内で凝集破壊する(下記特許文献3参照)ことによって行われる。
また、この種の容器にあっては、多連式容器も少なからず採用されている。多連式容器は、複数の容器本体をフランジ部どうしが連なるように一体に成形するとともに、これら複数の容器本体のフランジ部上面に熱封緘される蓋体を連続した一体構造のものとし、フランジ部および蓋材の所要箇所に、単体の容器毎に切り離すための切れ目やミシン目等の切り離し手段を設けたものである(下記特許文献4参照)。
特開2003−246347号公報 特開平9−29898号公報 特開平9−40001号公報 実開平5−89216号公報
上述した従来の食品用容器にあっては、容器本体のフランジ部上面に内容物が付着した状態で蓋材の熱封緘が行われることにより、熱封緘部に内容物が夾雑し、容器の密封性が低下することがある。特に、多連式容器の場合、容器本体のフランジ部どうしが連結されているため、連結部分の合計面積が大きくなり、同部分に内容物が付着し易くなると考えられる。
このような内容物の夾雑による密封性の低下を防ぐためには、より強いシール条件で蓋材の熱封緘を行う必要があるが、シール条件を強くしすぎると、今度は蓋材の開封性が損なわれるという問題があった。
また、蓋材の熱封緘材層としてコート剤を使用した場合、コート剤には溶剤が残留しているため、それが内容物に移行するおそれがあり、他方、内容物の成分が、コート剤の層を通してそれよりも上の層をアタックし、層間の密着性を低下させるおそれがあった。
さらに、蓋材の基材層としてアルミニウム箔を使用した場合、金属探知機による金属異物の検出を行うことができない上、コストが高くつくという問題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みて考案されたものであって、熱封緘部への内容物の夾雑によっても、開封性を損なわずに密封性の低下を防止することができ、また、内容物への影響を与え難く、内容物からの影響も受け難い、食品用容器の蓋材および包装体を提供することを主たる目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)食品用容器における容器本体のフランジ部上面に熱封緘されるシート状の蓋材であって、バリア性を有する基材層と、基材層の内面に積層された熱封緘材層とを備えており、熱封緘材層は、複数の樹脂層を有するシーラントフィルムからなるものであって、シーラントフィルムの最内層に位置する第1樹脂層が、容器本体のフランジ部上面を構成する樹脂と同一の樹脂よりなり、開封時に、シーラントフィルムにおける隣り合ういずれか2つの樹脂層の間で層間剥離するか、または、シーラントフィルムにおける第1樹脂層以外のいずれか1つの樹脂層内で凝集剥離する、食品用容器の蓋材。
ここで、「シーラントフィルムの最内層に位置する第1樹脂層が、容器本体のフランジ部上面を構成する樹脂と同一の樹脂よりなり」とは、双方が単一の樹脂よりなるときには、それらの樹脂が同一であることをいい、一方が単一の樹脂、他方が2以上の樹脂の混合物よりなるときには、前者の樹脂が後者の主成分をなす樹脂と同一であることをいい、双方が2以上の樹脂の混合物よりなるときには、これらの主成分をなす樹脂が同一であることをいうものとする。
2)シーラントフィルムの第1樹脂層が添加剤を含んでいない、上記1)の食品用容器の蓋材。
3)シーラントフィルムの第1樹脂層が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン・1−アルケン共重合樹脂、およびポリエステルのうちいずれか1つの樹脂または2つ以上の樹脂の混合物よりなる、上記1)または2)の食品用容器の蓋材。
4)基材層が、金属箔以外のバリア性材料を含んでいる、上記1)〜3)のいずれか1つの食品用容器の蓋材。
5)フランジ部を有する容器本体と、容器本体のフランジ部上面に熱封緘される上記1)〜4)のいずれか1つの蓋材とよりなる食品用容器に、食品を充填包装してなる、包装体。
6)食品用容器が、多連式容器である、上記5)の包装体。
7)食品が、発酵乳、乳酸菌飲料または乳飲料である、上記5)または6)の包装体。
上記1)の食品用容器の蓋材によれば、熱封緘材層が複数の樹脂層を有するシーラントフィルムからなり、シーラントフィルムの最内層に位置する第1樹脂層が、容器本体のフランジ部上面を構成する樹脂と同一の樹脂よりなるので、容器本体のフランジ部上面との熱封緘部の樹脂が完全に融着し、内容物が夾雑した場合でも、密封性が損なわれることがない。
しかも、上記1)の蓋材によれば、開封時に、シーラントフィルムにおける隣り合ういずれか2つの樹脂層の間で層間剥離するか、または、シーラントフィルムにおける第1樹脂層以外のいずれか1つの樹脂層内で凝集剥離するので、熱封緘部のシール条件に左右されることなく、所望の開封性が得られる。
また、上記1)の蓋材によれば、熱封緘材層がシーラントフィルムからなるので、内容物への影響を与え難く、内容物からの影響も受け難い。
上記2)の食品用容器の蓋材によれば、内容物と接する蓋材内面を構成しているシーラントフィルムの第1樹脂層が添加剤を含んでいないので、添加剤が内容物に移行して悪影響を及ぼすおそれがなく、安全性が高い。
上記3)の食品用容器の蓋材によれば、内容物と接する蓋材内面を構成しているシーラントフィルムの第1樹脂層が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン・1?アルケン共重合樹脂、およびポリエステルのうちいずれか1つの樹脂または2つ以上の樹脂の混合物よりなるものであり、これらの樹脂は、特にヨーグルト等の乳製品よりなる内容物と接する容器内面の構成材料として適しているので、ヨーグルト等の乳製品を内容物とする容器の蓋材として好適に使用することができる。
上記4)の食品用容器の蓋材によれば、基材層が、金属箔以外のバリア性を有する材料を含んでいるので、金属探知機による金属異物の検出を行うことが可能となり、また、コストも抑えられる。
上記5)の包装体によれば、容器本体のフランジ部と蓋材との熱封緘部に内容物が夾雑した場合でも、容器の密封性が損なわれず、また、蓋材の熱封緘材層が内容物への影響を与え難たり、熱封緘材層が内容物による影響を受けることもないので、内容物として食品を安全な包装状態で保存しておくことができ、さらに、使用時には、蓋材を容易に剥離して開封することができるので、使い勝手が良い。
上記6)の包装体によれば、容器本体のフランジ部上面への内容物の付着により熱封緘部に夾雑物が生じやすい多連式容器において、開封性を損なうことなく、密封性を保持することができるので、食品の小分け包装に適している。
上記7)の包装体によれば、発酵乳、乳酸菌飲料または乳飲料よりなる食品を安全に包装することができる。
この発明の実施形態に係る包装体の全体構造を示す垂直断面図である。 同包装体の部分拡大垂直断面図である。 同包装体の開封時の状態を示す部分拡大垂直断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、この発明による包装体を示すものである。
図示の包装体(1)は、容器本体(3)および蓋材(4)よりなる容器(2)に、内容物としてヨーグルト等の食品(C)を充填包装してなるものである。
容器は、4つの容器(2)を一体に連結した多連式容器よりなる。より詳しく言うと、多連式容器は、4つの容器本体(3)が、これらのフランジ部(31)において連なるように一体に成形されているとともに、4つの容器本体(3)の開口を塞ぐ蓋材(4)が、1枚の連続したシートによって構成されているものである。
容器本体(3)は、4つが一体に成形された樹脂成形品よりなり、それぞれ同形同大のカップ状となされている。
容器本体(3)を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン・1−アルケン共重合樹脂、ポリエステルが挙げられ、これらの樹脂を単体でまたは2以上を混合して使用することができる。また、容器本体(3)は、2以上の層よりなるものであってもよいが、その場合、容器本体(3)内面およびフランジ部(31)上面を構成する層については、前述した単層構造の場合と同じ樹脂によって構成するのが好ましい。
容器本体(3)の成形方法についても、特に限定されず、射出成形、真空成形、圧空成形等、適宜の方法を用いて成形することができる。
各容器本体(3)の開口縁に径方向外向きに形成されたフランジ部(31)は、略方形の外形輪郭を有するものとなされている。そして、4つの容器本体(3)が平面よりみて縦横2列に配置され、隣り合う容器本体(3)のフランジ部(31)の1辺どうしが連結されている。容器本体(3)のフランジ部(31)どうしの連結部分には、容器本体(3)を単体毎に切り離すための切れ目(311)が形成されている。
蓋材(4)は、4つの容器本体(3)の開口を塞ぎうるだけの大きさを有する略方形状のものとなされており、連結された4つの容器本体(3)のフランジ部(31)上面にまたがって熱封緘されている。
また、蓋材(4)には、容器本体(3)のフランジ部(31)に形成された切れ目(311)に対応する箇所に、蓋材(4)を単体の容器本体(3)分ごとに切り離すためのミシン目(40)が形成されている。
図2は、蓋材(4)の層構造および容器本体(3)のフランジ部(31)との熱封緘部を詳しく示したものである。同図に示すように、蓋材(4)は、基材層(41)と、基材層(41)の内面(下面)に積層された熱封緘材層(42)と、基材層(41)の外面(上面)に積層された保護加飾材層(43)とを備えている。
基材層(41)としては、酸素透過性や水蒸気透過性が低いバリア性材料が用いられる。ここで、バリア性材料としては、アルミニウム箔等の金属箔を用いてもよいが、金属箔以外のもの、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィルム等を基材フィルムとするアルミニウム蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、シリカ蒸着フィルム等が好適に用いられる。バリア性材料としては、2軸延伸したフィルムがより好ましい。基材層(41)の厚みは、特に限定されないが、通常6〜50μm程度である。
熱封緘材層(42)は、2以上の樹脂層を有する多層シーラントフィルムからなる。図2に示す熱封緘材層(42)、すなわちシーラントフィルムは、3つの樹脂層を有している。
これらの樹脂層のうち最内層(最下層)に位置する第1樹脂層(42a)は、容器本体(3)のフランジ部(31)上面を構成する樹脂と同一の樹脂、すなわち、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、およびエチレン・1−アルケン共重合樹脂のうちいずれか1つの樹脂または2つ以上の樹脂の混合物により構成されている。例えば、フランジ部(31)上面がポリエチレンで構成されている場合、第1樹脂層(42a)もポリエチレンとする。また、フランジ部(31)上面がポリエチレンとポリプロピレンとの混合物(主成分はポリエチレン)よりなる場合、第1樹脂層(42a)は、これと同じ混合物とするか、あるいは同混合物の主成分であるポリエチレンとすればよい。以上のような材料構成により、両者(31)(42a)が熱封緘された際、同種の樹脂どうしが完全に融着して、高い密着性が得られる。
この発明による蓋材(4)にあっては、開封時に、熱封緘材層(42)を構成する多層シーラントフィルムにおける隣り合ういずれか2つの樹脂層の間で層間剥離するか、または、シーラントフィルムにおける第1樹脂層(42a)以外のいずれか1つの樹脂層内で凝集剥離するように構成される。
従って、熱封緘材層(42)における最内層から2番目以降に位置する第2樹脂層(42b)、第3樹脂層(42c)については、上記位置での層間剥離または凝集剥離が可能となるように、使用する樹脂や他の樹脂層・基材層とのラミネート方法等が適宜選定される。
例えば、開封時に、熱封緘材層(42)の第1樹脂層(42a)と第2樹脂層(42b)との間で層間剥離させる場合、第2樹脂層(42b)を第1樹脂層(42a)とは異なる樹脂によって構成するとともに、第1樹脂層(42a)と第2樹脂層(42b)とのラミネート強度が、全ての樹脂層(42a)(42b)(42c)の凝集破壊強度よりも小さくなるようにすればよい。具体的には、例えば、第2樹脂層(42b)を、第1樹脂層(42a)または第3樹脂層(42c)と同じ樹脂を主体として、これに第1樹脂層(42a)または第3樹脂層(42c)と融着や接着しにくい樹脂を混合したもので構成すればよい。
また、開封時に、熱封緘材層(42)の第2樹脂層(42b)内で凝集剥離させる場合には、第2樹脂層(42b)の凝集破壊強度が、他の樹脂層(42a)(42c)の凝集破壊強度よりも小さくなるようすればよく、具体的には、例えば、第2樹脂層(42b)を、主成分たる樹脂にこれと混ざり難い樹脂を混合したもので構成すればよい。
熱封緘材層(42)の最外面(上面)と基材層(41)との接合は、例えば2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤によってドライラミネートすることによって行われる。
保護加飾材層(43)は、蓋材(4)表面の保護面や印刷等による加飾面を構成するものであり、例えばポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等を使用することができる。保護加飾層(43)としては、2軸延伸したフィルムを使用するのがより好ましい。保護加飾材層(43)と基材層(41)との接合は、例えば2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤によってドライラミネートすることによって行われる。
なお、基材層(41)の外面(上面)を構成する材料等によっては、必ずしも保護加飾層を設けることを要しない。
図3は、蓋材(4)を容器本体(3)のフランジ部(31)から剥離して開封した状態を示したものである。なお、蓋材(4)の開封は、容器連結体から1つの容器(2)を切り離した状態で行われる。
図3に示すように、容器本体(3)のフランジ部(31)からはみ出した蓋材(4)の摘み部分を手指で摘んで引き上げると、蓋材(4)が、熱封緘材層(42)における第1樹脂層(42a)と第2樹脂層(42b)との間で層間剥離し、それによって開封される。この開封操作に必要とされる力は、第1樹脂層(42a)と第2樹脂層(42b)とのラミネート強度(接着力)によって定まり、容器本体(3)のフランジ部(31)上面と蓋材(4)とのシール条件には影響されない。また、前述した通り、熱封緘材層(42)の第1樹脂層(42a)と容器本体(3)のフランジ部(31)上面とは、全成分または主成分が同じ樹脂よりなるので、両者は、熱封緘により完全な融着状態となり、強固に接合一体化されている。
従って、容器本体(3)のフランジ部(31)上面と蓋材(4)の最内面との熱封緘部にヨーグルト等の内容物が夾雑物(C1)として残っている場合でも、蓋材(4)の開封性が損なわれることなく、優れた密閉性が得られる。
また、図示は省略したが、蓋材(4)が、熱封緘材層(42)の第2樹脂層(42b)内で凝集剥離し、それによって開封が行われる構成とした場合でも、上記とほぼ同様の作用効果が奏される。
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、この発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
まず、カップ状をしたフランジ部付き容器本体を、ポリエチレンの射出成形により作製した。容器本体は、その開口内径を64mm、開口外径を70mm、フランジ部幅を3mmとした。
基材層として、厚さ12μmのアルミニウム蒸着フィルム(基材フィルム:PET)を用意した。また、熱封緘材層として、ポリエチレン層(第1樹脂層)、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレンの混合層(第2樹脂層)およびポリエチレン層(第3樹脂層)をこの順に積層してなる厚さ40μmの3層シーラントフィルムを用意した。さらに、保護加飾材層として、厚さ12μmのPETフィルムを用意した。そして、アルミニウム蒸着フィルムの片面に、2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤によって、3層シーラントフィルムの第3樹脂層側の面を貼り合せると共に、アルミニウム蒸着フィルムの他面に、2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤によって、PETフィルムを貼り合せ、こうして得られた複合シートを所定の形状・寸法に断裁することにより、蓋材を作製した。
そして、容器本体内に、内容物として前発酵タイプのソフトヨーグルトを充填した後、容器本体のフランジ部上面に蓋材を熱封緘した。熱封緘は、以下の2パターンのシール条件下で行った。なお、パターンb)では、熱封緘部にごく少量のヨーグルトを夾雑させるようにした。
a)夾雑物:なし
シール幅:2mm
シール温度:180℃
シール荷重:900N
シール時間:0.7秒
b)夾雑物:あり(ヨーグルト)
シール幅:2mm
シール温度:220℃
シール荷重:1000N
シール時間:0.7秒
以上により、実施例1の包装体を作製した。
<比較例1>
実施例1と同じ容器本体を用意した。
基材層、保護加飾材層として、実施例1と同じアルミニウム蒸着フィルム、PETフィルムを用意した。また、熱封緘材層として、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレンの混合層(第1樹脂層)およびポリエチレン層(第2樹脂層)をこの順に積層してなる厚さ40μnの2層シーラントフィルムを用意した。
そして、アルミニウム蒸着フィルムの片面に、2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤によって、2層シーラントフィルムの第2樹脂層側の面を貼り合せると共に、アルミニウム蒸着フィルムの他面に、2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤によって、PETフィルムを貼り合せ、こうして得られた複合シートを所定の形状・寸法に断裁することにより、蓋材を作製した。
そして、容器本体内に、内容物として前発酵タイプのソフトヨーグルトを充填した後、容器本体のフランジ部上面に蓋材を熱封緘した。熱封緘は、以下の2パターンのシール条件下で行った。なお、パターンb)では、熱封緘部にごく少量のヨーグルトを夾雑させるようにした。
a)夾雑物:なし
シール幅:2mm
シール温度:180℃
シール荷重:900N
シール時間:0.7秒
b)夾雑物:あり(ヨーグルト)
シール幅:2mm
シール温度:225℃
シール荷重:1000N
シール時間:0.7秒
以上により、比較例1の包装体を作製した。
<比較例2>
実施例1と同じ容器本体を用意した。
基材層、保護加飾材層として、実施例1と同じアルミニウム蒸着フィルム、PETフィルムを用意した。
そして、アルミニウム蒸着フィルムの片面に、2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤によって、2層シーラントフィルムの第2樹脂層側の面を貼り合せると共に、アルミニウム蒸着フィルムの他面に、熱封緘材層として厚さ5μmのヒートシール性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂層をコーティングにより形成し、こうして得られた複合シートを所定の形状・寸法に断裁することにより、蓋材を作製した。
そして、容器本体内に、内容物として前発酵タイプのソフトヨーグルトを充填した後、容器本体のフランジ部上面に蓋材を熱封緘した。熱封緘は、以下の3パターンのシール条件下で行った。なお、パターンc)では、熱封緘部にごく少量のヨーグルトを夾雑させるようにした。
a)夾雑物:なし
シール幅:2mm
シール温度:180℃
シール荷重:900N
シール時間:0.7秒
b)夾雑物:なし
シール幅:2mm
シール温度:200℃
シール荷重:1000N
シール時間:0.7秒
c)夾雑物:あり(ヨーグルト)
シール幅:2mm
シール温度:225℃
シール荷重:1000N
シール時間:0.7秒
以上により、比較例2の包装体を作製した。
<密封性・開封性評価>
実施例1および比較例1,2の包装体について、密封性および開封性を評価した。
まず、密封性は、各包装体内に10秒で内圧が13.3kPaとなる様に一定流量でエアーを供給し、熱封緘部からのエアーの漏れの有無と漏れた時の圧力を測定し、これを以下の基準によって評価した。
◎:内圧が13.3kPaに達しても(10秒経過しても)漏れがなく、漏れる時の内圧が26kPa以上ある。
○:内圧が13.3kPaに達するまでは(10秒経過までは)漏れがないが、15kPa程度で漏れが発生する。
×:内圧が13.3kPaに達する前に(10秒経過する前に)漏れが発生する。
また、開封性については、各包装体を剥離角度が45度、剥離速度が100mm/minで開封して、ピークの強度を測定し、以下の基準によって評価した。
○:開封強度が10〜20Nである。
△:開封強度が20〜25Nである。
×:開封強度が25N以上か、若しくは、密封強度が不十分で開封が弱すぎる。
結果を以下の表1に示す。
Figure 2016088593
表1から明らかなように、実施例1の包装体では、夾雑物のあるなしにかかわらず、密閉性および開封性について良好な結果が得られた。
一方、比較例1の包装体では、パターンb)のシール条件下で熱封緘を行うと、夾雑物により密封性の低下が見られ、開封性については強度が高すぎて開封が困難であった。
比較例2の包装体の場合、パターンa)のシール条件下で熱封緘を行うと、密封性が不十分で、開封強度が弱くなりすぎ、また、パターンc)のシール条件下で熱封緘を行うと、夾雑物により密封性の低下が見られ、開封性については強度が高すぎて開封が困難であった。
この発明は、食品、特にヨーグルト等の乳製品を包装するための容器の蓋材、および同蓋材を備えた容器にヨーグルト等の乳製品を充填包装してなる包装体として、好適に使用することができる。
(1):包装体
(2):容器
(3):容器本体
(31):フランジ部
(4):蓋材
(41):基材層
(42):熱封緘材層
(42a):第1樹脂層
(42b):第2樹脂層
(42c):第3樹脂層
(C):内容物

Claims (7)

  1. 食品用容器における容器本体のフランジ部上面に熱封緘されるシート状の蓋材であって、バリア性を有する基材層と、基材層の内面に積層された熱封緘材層とを備えており、熱封緘材層は、複数の樹脂層を有するシーラントフィルムからなるものであって、シーラントフィルムの最内層に位置する第1樹脂層が、容器本体のフランジ部上面を構成する樹脂と同一の樹脂よりなり、開封時に、シーラントフィルムにおける隣り合ういずれか2つの樹脂層の間で層間剥離するか、または、シーラントフィルムにおける第1樹脂層以外のいずれか1つの樹脂層内で凝集剥離する、食品用容器の蓋材。
  2. シーラントフィルムの第1樹脂層が添加剤を含んでいない、請求項1記載の食品用容器の蓋材。
  3. シーラントフィルムの第1樹脂層が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン・1?アルケン共重合樹脂、およびポリエステルのうちいずれか1つの樹脂または2つ以上の樹脂の混合物よりなる、請求項1または2記載の食品用容器の蓋材。
  4. 基材層が、金属箔以外のバリア性材料を含んでいる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の食品用容器の蓋材。
  5. フランジ部を有する容器本体と、容器本体のフランジ部上面に熱封緘される請求項1〜4のいずれか1つに記載の蓋材とよりなる食品用容器に、食品を充填包装してなる、包装体。
  6. 食品用容器が、多連式容器である、請求項5記載の包装体。
  7. 食品が、発酵乳、乳酸菌飲料または乳飲料である、請求項5または6記載の包装体。
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