JP2002127881A - 四輪駆動車の車体速度演算装置 - Google Patents

四輪駆動車の車体速度演算装置

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JP2002127881A
JP2002127881A JP2000330573A JP2000330573A JP2002127881A JP 2002127881 A JP2002127881 A JP 2002127881A JP 2000330573 A JP2000330573 A JP 2000330573A JP 2000330573 A JP2000330573 A JP 2000330573A JP 2002127881 A JP2002127881 A JP 2002127881A
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wheel
speed
vehicle speed
friction coefficient
acceleration
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Sota Yasuda
荘太 安田
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪速度に基づいて推定車体速度を演算する
場合に、加速スリップ時の推定車体速度を前後加速度セ
ンサを使用することなく正確に演算することができる四
輪駆動車の車体速度演算装置を提供する。 【解決手段】 車輪速度と推定車体速度とに基づいてア
ンチスキッド制御を行う四輪駆動車の制動制御装置にお
いて、車両が加速状態であることを検出したときに、四
輪の内の車体速度に適合する車輪速度を選択すると共
に、四輪の路面摩擦係数を算出し、算出した路面摩擦係
数の内から最適路面摩擦係数を選択し、選択した路面摩
擦係数に基づいて加速度上限値を算出し、算出した加速
度上限値で前記選択した車輪速度を制限することによ
り、推定車体速度を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪速度に基づいて車
体速度を演算する四輪駆動車の車体速度演算装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の四輪駆動車の車体速度演算装置と
しては、例えば本出願人が先に提案した特開平1−21
8953号公報(以下、単に従来例と称す)に記載され
ているものが知られている。この従来例には、四輪の車
輪速度を車輪速センサで個別に検出し、アンチスキッド
制御指令手段でアンチスキッド制御を指令していない場
合には、各車輪速度の中での最低値を車速として推定
し、アンチスキッド制御を指令している場合には各車輪
速度の中での最高値を車速として推定することにより、
四輪駆動車でホイールスピンを生じている車輪とホイー
ルスピンを生じていない車輪とが生じたときにホイール
スピンを生じていない車輪がスリップを発生していると
誤判断することを防止するようにしたアンチスキッド制
御装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、アンチスキッド制御を指令していない
場合に各車輪速度の中での最低値を車速として推定する
ので、四輪駆動車の加速状態で、ホイールスピンを生じ
ていない車輪が存在する場合には、実際の車体速度に対
応する推定車体速度を得ることができるが、加速状態で
四輪が共にスリップ状態であるときには、四輪の車輪速
度が実際の車体速度より過大となるため、推定車速速度
が過大となり、四輪加速スリップ直後にアンチスキッド
制御を開始すると、スリップ率が高すぎると判断され
て、車輪に対する制動圧を頻繁に減圧することになり、
車両減速度の低下が不足気味となるおそれがあるという
未解決の課題がある。
【0004】このため、スロットル開度制御及び制動制
御の双方を行って加速スリップを抑制するトラクション
制御を行うことが考えられるが、このトラクション制御
では、前輪側及び後輪側の車輪速度差が比較的小さい第
1の所定値以上となったときにスロットル開度を閉じ側
とする制御を行い、車速速度差が第1所定値より大きい
第2の所定値以上となったときにスロットル制御に加え
て車輪に制動力を作用させる制動制御を行うので、図6
に示すように、前輪側で発生する加速スリップに対して
後輪側で発生する加速スリップが大きい場合には、トラ
クション制御を開始してスロットル開度制御及び制動制
御を行うことにより、後輪側の車輪速度が抑制されると
共に、前輪側の車輪速度もスロットル開度制御によって
抑制されることになり、車輪速度の小さい前輪側の車輪
速度に基づいて算出される破線図示の推定車体速度を一
点鎖線図示の実車体速度に近似した値とすることができ
る。
【0005】ところが、図7に示すように、前輪側及び
後輪側の車輪速度差が第1の所定値以下の状態で四輪に
加速スリップを生じている場合には、トラクション制御
が開始されず、前後輪の加速スリップ状態が継続され
て、車輪速度の小さい前輪側の車輪速度に基づいて算出
される破線図示の推定車体速度が一点鎖線図示の実車体
速度からかけ離れてしまうおそれがあるという未解決の
課題がある。
【0006】そこで、本発明は、四輪駆動車において、
車輪速度に基づいて推定車体速度を演算する場合に、加
速スリップ時の推定車体速度を前後加速度センサを使用
することなく正確に演算することができる四輪駆動車の
車体速度演算装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る四輪駆動車の車体速度演算装置は、
車輪速度に基づいて推定車体速度を演算する四輪駆動車
の車体速度演算装置において、車両が加速状態であるこ
とを検出したときに、四輪の内の車体速度に適合する車
輪速度を選択すると共に、四輪の路面摩擦係数を算出
し、算出した路面摩擦係数の内から最適路面摩擦係数を
選択し、選択した路面摩擦係数に基づいて加速度上限値
を算出し、算出した加速度上限値で前記選択した車輪速
度を制限することにより、推定車体速度を算出するよう
にしたことを特徴としている。
【0008】また、請求項2に係る四輪駆動車の車体速
度演算装置は、車輪速度に基づいて推定車体速度を演算
する四輪駆動車の車体速度演算装置において、四輪の車
輪速度を個別に検出する車輪速度検出手段と、自車両が
加速状態であることを検出する加速状態検出手段と、該
加速状態検出手段で加速状態を検出したときに、前記車
輪速度検出手段で検出した車輪速度から車体速度に適合
する車輪速度を選択する車輪速度選択手段と、前記四輪
の路面摩擦係数を個別に算出する路面摩擦係数算出手段
と、該路面摩擦係数算出手段で算出した路面摩擦係数か
ら最適摩擦係数を選択する摩擦係数選択手段と、該摩擦
係数選択手段で選択した摩擦係数に基づいて加速度上限
値を算出する加速度上限値算出手段と、前記加速状態検
出手段で加速状態を検出したときに、前記車輪速度選択
手段で選択した車輪速度を前記加速度上限値算出手段の
加速度上限値で制限して推定車体速度を算出する推定車
体速度算出手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】さらに、請求項3に係る四輪駆動車の車体
速度演算装置は、請求項2に係る発明において、前記加
速状態検出手段が、四輪の車輪加速度が正であるときに
加速状態であると判断するように構成されていることを
特徴としている。さらにまた、請求項4に係る四輪駆動
車の車体速度演算装置は、請求項2又は3に係る発明に
おいて、前記車輪速度選択手段が、四輪の車輪速度のう
ちトルク配分の最も小さい車輪及び車輪速度の最も遅い
車輪の何れかの車輪速度を選択するように構成されてい
ることを特徴としている。
【0010】なおさらに、請求項5に係る四輪駆動車の
車体速度演算装置は、請求項2乃至4の何れかの発明に
おいて、前記路面摩擦係数選択手段が、四輪の路面摩擦
係数のうちの1番目及び2番目に低い路面摩擦係数の何
れかを選択するように構成されていることを特徴として
いる。また、請求項6に係る四輪駆動車の車体速度演算
装置は、請求項2乃至5の何れかの発明において、前記
加速度上限値算出手段は、2輪駆動状態から前後のトル
ク配分が等しくなるまでの間でトルク配分の増加に応じ
て路面摩擦係数に対する加速度上限値が大きくなるよう
に設定された加速度上限値算出マップを参照して加速度
上限値を算出するように構成されていることを特徴とし
ている。
【0011】さらに、請求項7に係る四輪駆動車の車体
速度演算装置は、請求項2乃至6の何れかの発明におい
て、前記推定車体速度算出手段は、所定サンプリング周
期で推定車速速度を算出し、今回のサンプリング周期に
おける推定車体速度と前回のサンプリング周期における
推定車体速度との偏差と前記加速度上限値との何れか小
さい値を選択し、選択した値を前回のサンプリング周期
における推定車体速度に加算して推定車体速度を算出す
るように構成されていることを特徴としている。
【0012】
【発明の効果】請求項1又は2に係る発明によれば、車
両が加速状態であることを検出したときに、四輪の内の
車体速度に適合する車輪速度を選択すると共に、四輪の
路面摩擦係数を算出し、算出した路面摩擦係数の内から
最適路面摩擦係数を選択し、選択した路面摩擦係数に基
づいて加速度上限値を算出し、算出した加速度上限値で
前記選択した車輪速度を制限することにより、推定車体
速度を算出するので、四輪スリップ状態でも実車体速度
から乖離することなく正確な推定車体速度を算出するこ
とができるという効果が得られる。
【0013】また、請求項3に係る発明によれば、四輪
の車輪加速度が正であるときに加速状態であると判断す
ることにより、スプリット路での左側又は右側車輪のみ
の加速スリップ状態や、前輪又は後輪の二輪のみを駆動
する二輪駆動状態では加速状態を検出することがなく、
四輪で加速スリップを生じている加速状態を正確に検出
することができるという効果が得られる。
【0014】さらに、請求項4に係る発明によれば、車
両が加速状態であるので、トルク配分が最も小さい車輪
の車輪速度又は車輪速度の最も遅い車輪速度が実車体速
度に一番近く、この車輪速度を選択することにより、推
定車体速度の精度を向上させることができるという効果
が得られる。さらにまた、請求項5に係る発明によれ
ば、四輪の路面摩擦係数の内、1番目又は2番目に低い
路面摩擦係数を選択することにより、1番目に低い路面
摩擦係数を選択すると、この路面摩擦係数に対応する車
輪速度が四輪の中では実車体速度に一番近いので、推定
車体速度の精度を向上させることができ、又2番目に低
い路面摩擦係数を選択すると、摩擦係数を算出する際の
バラツキを考慮したり、ノイズ影響を除去して、信頼性
の高い推定車体速度を算出することができるという効果
が得られる。
【0015】なおさらに、請求項6に係る発明によれ
ば、四輪駆動車の駆動トルク配分量に応じて路面摩擦係
数に対する加速度上限値が設定され、二輪駆動状態から
前後トルク配分が等しい四輪駆動状態となるにつれて加
速度上限値が大きな値となるので、前後の駆動トルク配
分に最適な加速度制限を行うことができ、推定車体速度
精度をより向上させることができるという効果が得られ
る。
【0016】また、請求項7に係る発明によれば、サン
プリング周期の前後で決定した推定車体速度の偏差即ち
加速度を表す速度変化量を路面摩擦係数を考慮した加速
度上限値で制限するので、正確な推定車体速度を演算す
ることができるという効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を伴って説明する。図1は、本発明をフロントエンジン
・リヤドライブ(FR)方式をベースにしたフルタイム
四輪駆動車に本発明を適用した場合の一実施形態を示す
概略構成図である。
【0018】四輪駆動車は、回転駆動源としてのエンジ
ン10と、前左右輪12FL及び12FRと、後左右輪
12RL及び12RRと、各車輪12FL〜12RRへ
の駆動力配分比を変更可能な駆動力伝達系14と、駆動
力伝達系14による駆動力配分を制御するために油圧を
供給する油圧供給装置16と、各車輪12FL〜12R
Rに配設されたホイールシリンダ35FL〜35RR
と、図示しないブレーキペダルの踏込みに応じてマスタ
シリンダ圧を発生させるマスタシリンダからのマスタシ
リンダ圧をもとに、ホイールシリンダ35FL〜35R
Rの供給圧力を制御する制動用アクチュエータ38と、
油圧供給装置16及び制動用アクチュエータ38を制御
し、駆動力配分制御及びアンチスキッド制御を行うコン
トローラ18とを備えている。
【0019】駆動力伝達系14は、エンジン10からの
駆動力を選択された歯車比で変速する変速機20と、こ
の変速機20から出力される駆動力を前輪12FL,1
2FR側及び後輪(常時駆動輪)12RL,12RR側
に分割するトランスファ22とを有している。そして、
駆動力伝達系14では、湿式多板クラッチを有するトラ
ンスファ22で分割された前輪駆動力が前輪側出力軸2
4、フロントディファレンシャルギヤ26及び前輪側ド
ライブシャフト28を介して、前輪12FL,12FR
に伝達され、一方、後輪側駆動力がプロペラシャフト
(後輪側出力軸)30、リヤディファレンシャルギヤ3
2及びドライブシャフト34を介して後輪12RL,1
2RRに伝達される。
【0020】一方、コントローラ18は、各車輪12F
L〜12RRの車輪速度を個別に検出する車輪速度検出
手段としての車輪速度センサ36FL〜36RRで検出
する車輪速度VwFL〜VwRRが入力され、これらに基づ
いて、推定車体速度Vi を演算する推定車体速度演算部
18Aと、前後輪の車輪速度差に応じて前後輪への駆動
力配分制御処理を行う駆動力配分制御部18Bと、ブレ
ーキペダルを踏込んだ制動時に車輪ロック状態を抑制す
るアンチスキッド制御処理を行うアンチスキッド制御部
18Cと、ヨーイング挙動を制御するヨーイング運動量
制御処理を行うヨーイング運動量制御部18Dと、トラ
クション制御処理を行うトラクション制御部18Eとを
備えており、駆動力配分制御部18Bで油圧供給装置1
6を制御すると共に、アンチスキッド制御部18C、ヨ
ーイング制御部18D及びトラクション制御部18Eで
制動用アクチュエータ38を制御する。
【0021】ここで、制動用アクチュエータ38は、図
2に示すように、ブレーキ操作部41と、各車輪12F
L〜12RRに配設したホイールシリンダ35FL〜3
5RRの制動圧を制御する制動圧制御部42とを備えて
いる。ブレーキ操作部41は、ブレーキペダル43と、
ブレーキペダル43の踏込力を増幅するブースタ44
と、増幅された力を受けてブレーキ液を圧縮してブレー
キ圧を発生させるマスタシリンダ(M/C)45と、ブ
レーキ液を溜めておくリザーバタンク46とを有する。
【0022】制動圧制御部42は、従来のアンチスキッ
ド装置と同様に、電磁弁で構成されるインレットバルブ
47FL,47FR,47RL,47RR及びアウトレ
ットバルブ48FL,48FR,48RL,48RRに
よって制動圧を制御する。その際、減圧により、リザー
バ49F及び49Rに溜まったブレーキ液は、電動モー
タ51で駆動されるポンプ50F及び50Rによってダ
ンパ室52F及び52Rに汲み上げられ、インレットバ
ルブ47FL,47FR,47RL,47RRの上流に
戻される。
【0023】運転者が非制動操作時にホイールシリンダ
35FL〜35RRに供給する制動圧を制御する場合、
電磁弁で構成されるインレットバルブ53FA及び53
RAを閉じてマスタシリンダ45とホイールシリンダ3
5FL〜35RRとの間を遮断すると共に、電磁弁で構
成されるアウトレットバルブ53FB及び53RBを開
いてリザーバタンク46からブレーキ液を汲み上げられ
るようにする。また、リリーフ弁54F及び54Rが夫
々、インレットバルブ53FA及び53RAと並列に介
挿されている。
【0024】そして、インレットバルブ47FL〜47
RR,53FA,53RA及びアウトレットバルブ48
FL〜48RR,53FB,53RBがコントローラ1
8によって制御される。また、マスタシリンダ45から
出力されるマスタシリンダ圧が圧力センサ55で検出さ
れ、この圧力センサ55で検出されたマスタシリンダ圧
MCがアンチスキッド制御部18C、ヨーイング運動量
制御部18D及びトラクション制御部18Eに入力され
ると共に、車輪速度センサ36FL〜36RRで検出し
た車輪速度VwFL〜VwRRは推定車体速度演算部18
A、駆動力配分制御部18B、アンチスキッド制御部1
8C、ヨーイング運動量制御部18D及びトラクション
制御部18Eに夫々入力され、さらに、ヨーイング運動
量制御部18Dにはステアリングホイール(図示せず)
の操舵角θを検出する操舵角センサ56及び車両に生じ
る横加速度YG を検出する横加速度センサ57の検出信
号が夫々入力されている。
【0025】さらに、推定車体速度演算部18Aには、
各車輪12FL〜12RRに伝達される駆動トルクを検
出するドライブシャフト28及び34に配設された例え
ば磁歪式のトルクセンサ70FL〜70RRの検出信号
が入力されている。さらにまた、駆動力配分制御部18
Bは、前後駆動力配分比で四輪駆動状態であるか二輪駆
動状態であるかを表す制御信号CSB を推定車体速度演
算部18Aに出力し、トラクション制御部18Eもトラ
クション制御中であるか否かを表す制御信号CSE を推
定車体速度算部18Eに出力し、推定車体速度演算部1
8Aは演算した推定車体速度Vi を駆動力配分制御部1
8B、アンチスキッド制御部18C、ヨーイング運動量
制御部18D及びトラクション制御部18Eに夫々出力
する。
【0026】そして、トラクション制御部18Eは、前
後輪の車輪速度差が第1の設定値を越えるとエンジンの
スロットル開度を制御するスロットル開度アクチュエー
タ40を作動させて、スロットル開度を低下させること
により、エンジン出力を低下させて駆動輪に伝達する駆
動トルクを低下させることにより、駆動輪スリップを抑
制し、前後輪の車輪速度差が第1の設定値より大きい第
2の設定値を越えると制動用アクチュエータ38を作動
させて駆動輪に制動力を作用させて駆動輪スリップを抑
制する。
【0027】次に、上記実施形態の動作をコントローラ
18における推定車体速度演算部18Aで実行される推
定車体速度演算処理を示す図3のフローチャートを伴っ
て説明する。推定車体速度演算処理は、コントローラ1
8に電源が投入されることにより、制御開始され、所定
時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として
実行され、先ず、ステップS1で、車輪速度センサ36
FL〜36RRで検出した車輪速度VwFL〜VwRRを読
込み、次いでステップS2に移行して、トラクション制
御部18Eから入力される制御信号CSE に基づいてト
ラクション制御を実行しているか否かを判定し、トラク
ション制御が実行されているときには、ステップS3に
移行して、例えばステップS1で読込んだ各車輪速度V
FL〜VwRRの内前2輪の平均速度を推定車体速度Vi
として設定し、これを記憶装置の推定車体速度記憶領域
に更新記憶してからタイマ割込を終了して所定のメイン
プログラムに復帰する。
【0028】一方、ステップS2の判定結果が、トラク
ション制御が実行されていないものであるときには、ス
テップS4に移行して、駆動力配分制御部18Bから入
力される制御信号CSB に基づいて四輪駆動状態に制御
しているか否かを判定し、四輪駆動状態ではなく、後輪
のみの二輪駆動状態であるときには、非駆動輪となる前
輪12FL,12FRが車体速度に対応しているものと
判断して前記ステップS3に移行し、四輪駆動状態であ
るときには、ステップS5に移行する。
【0029】このステップS5では、車両が加速状態で
あるか否かを判定する。この判定は、四輪の車輪速度V
FL〜VwRRを微分するか単位時間当たりの変化量を算
出することにより、車輪加速度VwFL′〜VwRR′を算
出し、算出した車輪加速度VwFL′〜VwRR′の全てが
正であるか否かを判定するか、前二輪の平均速度Vw FM
を微分するか単位時間当たりの変化量を算出することに
より、平均加速度Vw FM′を算出しこれが正であるか否
かを判定するか、さらには後二輪の平均速度VwRMを微
分するか単位時間当たりの変化量を算出することによ
り、平均加速度VwRM′を算出しこれが正であるか否か
を判定することにより行い、車両が加速状態でないとき
には、ステップS6に移行して、ステップS1で読込ん
だ車輪速度VwFL〜VwRRの内第3番目に高い車輪速度
を推定車体速度Vi として設定し、これを記憶装置の推
定車体速度記憶領域に更新記憶してからタイマ割込処理
を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0030】また、ステップS5の判定結果が、車両が
加速状態であるときには、ステップS7に移行して、各
車輪12j(j=FL〜RR)の路面摩擦係数μj を算
出する。この路面摩擦係数算出処理は、各車輪12FL
〜12RRに駆動力を伝達するドライブシャフト28及
び34に例えば磁歪式のトルクセンサ70FL〜70R
Rを配設し、これらトルクセンサ70jで検出した駆動
トルクTj を読込み、下記(1)式の演算を行うことに
より、路面摩擦係数μj を算出する。
【0031】 μj =(Tj −I・ωj ′)/r・Wj …………(1) ここで、ωj ′は車輪12jの角加速度、Wj は各車輪
12jの輪荷重、Iは車輪のイナーシャ、rは車輪の動
半径である。次いで、ステップS8に移行して、ステッ
プS7で算出した各車輪12FL〜12RRの路面摩擦
係数μFL〜μRRの何れかが予め設定された閾値A以下で
あるか否かを判定し、路面摩擦係数μFL〜μRRの何れも
が閾値Aを超えている場合には、走行路面が高摩擦係数
路面であって、四輪が共に加速スリップする可能性が少
ないものと判断して前記ステップS3に移行し、路面摩
擦係数μFL〜μRRの何れかが閾値A以下であるときに
は、走行路面が低摩擦係数路面であって、四輪が共に加
速スリップする可能性があるものと判断してステップS
9に移行する。
【0032】このステップS9では、前記ステップS7
で算出した路面摩擦係数μFL〜μRRの内から推定車体速
度を制限するための路面状態に適合した最適な路面摩擦
係数μL を選択する。この路面摩擦係数μL の選択は、
四輪の路面摩擦係数μFL〜μ RRの内最小値となる路面摩
擦係数を選択するか(μL =min(μFL,μFR
μ RL,μRR)、ノイズの影響を除去して信頼性を確保す
るために、四輪の路面摩擦係数の内の2番目に小さい値
を路面摩擦係数μL として選択する。
【0033】次いで、ステップS10に移行して、ステ
ップS9で選択された路面摩擦係数μL に基づいて加速
度上限値f(μL )を算出する。この加速度上限値f
(μL )の算出は、先ず、駆動力配分制御部18Bで制
御中の駆動力配分比を読込み、この駆動力配分比と路面
摩擦係数μL とをもとに図4に示す加速度上限値算出マ
ップを参照して路面摩擦係数μL で最大加速可能な加速
度上限値f(μL )を算出する。
【0034】ここで、加速度上限値算出マップは、図4
に示すように、横軸に路面摩擦係数μL をとり、縦軸に
加速度上限値f(μL )をとると共に、駆動力配分制御
部18Bで制御中の駆動力配分比をパラメータとして構
成され、前後駆動力配分比が0:100である後輪側の
みの二輪駆動状態では、傾きが小さい特性線L1 が設定
されていることにより、路面摩擦係数μL の増加に比較
して比較的緩やかに加速度上限値f(μL )が増加し、
この状態から前輪側への駆動力配分が増加する毎に順次
傾きが大きくなり、前後駆動力配分比が50:50とな
る四輪駆動状態で最大(例えば45度)の傾きとなる特
性線L2 ……LN が設定され、路面摩擦係数μL が同一
値であっても、前後駆動力配分比が二輪駆動状態の0:
100から四輪駆動状態の50:50まで増加すること
により、加速度上限値f(μL )が増加するように構成
されている。
【0035】次いで、ステップS11に移行して、推定
車体速度の基礎となる実際の車体速度に適合した車輪速
度を選択してフィルタ前推定車体速度ViW(n) として決
定する。このフィルタ前推定車体速度ViW(n) の決定
は、ステップS1で読込んだ四輪車輪速度VwFL〜Vw
RRの内駆動トルクが最も小さい車輪の車輪速度VwTmin
をフィルタ前推定車体速度ViW(n) として決定するか、
又は四輪車輪速度VwFL〜VwRRの内最も遅い車輪速度
VwVmin(=min(VwFL,VwFR,VwRL,V
RR) min:最小値を選択する関数)をフィルタ前
推定車体速度ViW(n)として決定し、決定したフィルタ
前推定車体速度ViW(n) を今回値記憶領域に更新記憶す
る。
【0036】次いで、ステップS12に移行して、推定
車体速度記憶領域に記憶されている前回の推定車体速度
i (n) を前回推定車体速度Vi (n-1) として前回値記
憶領域に更新記憶すると共に、推定車体速度の制限処理
(フィルタ処理)を行って推定車体速度Vi (n) を算出
する。この推定車体速度の制限処理は、今回値記憶領域
に記憶されているフィルタ前推定車体速度ViW(n) 及び
前回推定車体速度記憶領域に記憶されている前回の推定
車体速度Vi (n-1) と加速度上限値f(μL )とに基づ
いて下記(2)式の演算を行って推定車体速度Vi (n)
を算出し、これを推定車体速度記憶領域に更新記憶して
からタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラム
に復帰する。 Vi (n) =Vi (n-1) +min{(ViW(n) −Vi (n-1))/ΔT,f(μL )} …………(2) ここで、minは最小値を選択する関数、ΔTは図3の
処理を行うタイマ割込周期である。
【0037】このステップS12では、ステップS11
で決定したフィルタ前推定車体速度ViW(n) から前回処
理時の推定車体速度Vi (n-1) を減算した値をタイマ割
込周期ΔTで除算することにより、単位時間当たりの速
度変化量即ち加速度を算出し、この加速度と加速度上限
値f(μL )とを比較して、両者の何れか小さい方を選
択し、選択した値を前回の推定車体速度Vi (n-1) に加
算することにより、今回の推定車体速度Vi (n) を算出
するので、加速度分を加速度上限値f(μL )で制限し
たフィルタ処理を行う。
【0038】この図3の処理において、ステップS5の
処理が加速状態検出手段に対応し、ステップS7の処理
が路面摩擦係数算出手段に対応し、ステップS9の処理
が摩擦係数選択手段に対応し、ステップS10の処理が
加速度上限値算出手段に対応し、ステップS11の処理
が車輪速度選択手段に対応し、ステップS12の処理が
推定車体速度算出手段に対応している。
【0039】したがって、今、車両が前後輪の車輪速度
差が少なく駆動力配分制御部18Bで後輪12RL及び
12RRのみを駆動する二輪駆動状態に制御されて乾燥
した平坦なコンクリート舗装路等の高摩擦係数路面を定
速で直進走行しているものとすると、この走行状態で
は、トラクション制御部18Eでもトラクション制御が
非制御状態であるので、図3の処理が実行されたとき
に、ステップS2からステップS3に移行して、各車輪
12FL〜12RRの車輪速度VwFL〜VwRRの内前2
輪の平均速度を推定車体速度Vi (n) として設定し、こ
れを推定車体速度記憶領域に更新記憶する。
【0040】このため、非駆動輪となる前二輪12F
L,12FRの平均速度が推定車体速度Vi (n) として
設定されるので、実際の車体速度に正確に対応した推定
車体速度Vi (n) を算出することができる。したがっ
て、算出された推定車体速度Vi(n) に基づいてアンチ
スキッド制御部18C、ヨーイング制御部18D及びト
ラクション制御部18Eで夫々走行状態を判定すること
になり、車両が定速走行しているので、アンチスキッド
制御部18C、ヨーイング制御部18D及びトラクショ
ン制御部18Eがともに非制御状態を維持する。
【0041】この高摩擦係数路面における定速の直進走
行状態から、降雨路、雪路、凍結路等の低摩擦係数路面
を走行する状態となって、前後輪の車輪速度差が発生す
ると、駆動力配分制御部18Bで前後の車輪速度差に応
じた前輪側配分トルクを前輪12FL及び12FRに伝
達するように油圧供給装置16が制御されて、この油圧
供給装置16から発生されるクラッチ制御圧がトランス
ファ22の湿式多板クラッチに供給されることにより、
この湿式多板クラッチが締結状態となって、変速機20
から出力される駆動力が後輪12RL及び12RRと前
輪12FL及び12FRとに所定トルク配分比で分配し
て伝達されて四輪駆動状態となる。
【0042】一方、トラクション制御部18Eでは、前
後輪の車輪速度差が大きくならない状態では、非制御状
態を継続するが、ヨーイング制御部18Dでは、低摩擦
係数路面を走行することになって、車両にヨーイングが
発生すると、これを抑制するように制動圧を制御するヨ
ーイング抑制制御が開始される。このように、トラクシ
ョン制御部18Eが非制御状態で、四輪駆動状態となる
と、図3の処理が実行されたときに、ステップS4から
ステップS5に移行し、四輪スリップ状態の加速状態で
あるか否かを判定し、低摩擦係数路面を走行しているの
で、四輪12FL〜12RRが加速スリップ状態となっ
たときには、加速状態と判断されて、ステップS7に移
行して、各車輪12FL〜12RRの路面摩擦係数μFL
〜μRRを算出し、低摩擦係数路面を走行しており、路面
摩擦係数μ FL〜μRRが閾値A以下となるので、ステップ
S9に移行して、実際の路面摩擦係数に適合する最小値
又は2番目に小さい路面摩擦係数が路面摩擦係数μL
して選択さ、選択された路面摩擦係数μL と前後分配ト
ルク比とをもとに図4の加速度上限値算出マップを参照
して路面摩擦係数μL でスリップしないで最大加速可能
な加速度上限値f(μL )を算出する(ステップS1
0)。
【0043】そして、四輪12FL〜12RRのうちの
駆動トルクが最小の車輪の車輪速度又は最も遅い車輪速
度をフィルタ前推定車体速度ViW(n) として算出し(ス
テップS11)、このフィルタ前推定車体速度ViW(n)
と、前回の推定車体速度Vi(n-1) と、加速度上限値f
(μL )とに基づいて前記(2)式の演算を行って、推
定車体速度Vi (n) を算出する。
【0044】このため、図5に示すように、四輪12F
L〜12RRが共に加速スリップ状態となって、各車輪
12FL〜12RRの車輪速度VwFL〜VwRRが実際の
車体速度VR より高い方に増加した場合でも、フィルタ
前推定車体速度ViW(n) と前回の推定車体速度Vi (n-
1) との偏差をタイマ割込周期ΔTで除算した加速度
が、実際の路面摩擦係数に相当する路面摩擦係数μL
基づいて算出される加速度上限値f(μL )に制限され
ることにより、推定車体速度Vi (n) が実際の車体速度
R から大きく乖離することを抑制して正確な推定車体
速度を算出することができる。
【0045】その後、この四輪加速スリップ状態で、前
後輪の車輪速度差が第1の所定値以上となると、トラク
ション制御部18Eでトラクション制御が開始されるこ
とにより、スロットル開度を小さくして、エンジン10
の出力トルクを減少させる制御を行い、このスロットル
開度制御状態で、前後円の車輪速度差が第1の所定値よ
り大きい第2の所定値以上となると、後輪12FL,1
2RRに対して制動力を作用させる制動圧指令値が制動
用アクチュエータ38に出力されることにより、ホイー
ルシリンダ35RL,35RRで制動力が発生されて、
前後輪の車輪速度差を解消するように制御される。この
ため、前述した図11に示すように、トラクション制御
によって前後輪の車輪速度VwF 及びVwR が実際の車
体速度V R に沿った状態となることにより、図3の処理
が実行されたときに、ステップS2からステップS3に
移行して、前二輪の平均車輪速度を推定車体速度V
i (n)として設定する通常の推定車体速度演算処理を行
う。
【0046】一方、トラクション制御部18Eが非制御
状態である四輪駆動状態からブレーキペダルを踏込むこ
とにより、減速状態とした場合には、ステップS5の判
定結果が、加速状態ではなくなるので、ステップS6に
移行して、各車輪12FL〜12RRの車輪速度VwFL
〜VwRRの内第3番目に高い車輪速度が推定車体速度V
i (n) として算出されるので、この推定車体速度V
i (n) が実際の車体速度V R に対応した値となり、この
推定車体速度Vi (n) をアンチスキッド制御部18Cで
使用することにより、推定車体速度Vi (n) と各車輪速
度VwFL〜VwRRとマスターシリンダ圧PMCとに基づい
てアンチスキッド制御を良好に行うことができる。
【0047】また、低摩擦係数路面を四輪駆動状態で発
進する場合にも、前述した図7に示すように、四輪12
FL〜12RRが加速スリップ状態となり、このときの
前後輪における車輪速度差が小さい場合には、トラクシ
ョン制御部18Eでトラクション制御が開始されないの
で、前述した高摩擦係数路面から低摩擦係数路面を走行
する状態に移行した場合と同様に、図3の処理で、路面
摩擦係数μFL〜μRRを算出し、これらから最適路面摩擦
係数μL を選択し、この最適路面摩擦係数μLに基づい
て加速度上限値f(μL )を算出し、この加速度上限値
f(μL )に基づいてフィルタ前推定車体速度ViW(n)
を制限することにより、高精度の推定車体速度Vi (n)
を求めることができる。したがって、この直後にブレー
キペダル43を踏込んで制動状態としたときに、アンチ
スキッド制御部18Cで最適なアンチスキッド制御処理
を行うことができる。
【0048】なお、上記実施形態においては、後輪駆動
をベースとする四輪駆動車について説明したが、これに
限定されるものではなく、前輪駆動をベースとする四輪
駆動車にも本発明を適用することができ、さらには前輪
をエンジンで駆動し、後輪を電動モータで駆動するハイ
ブリッド型四輪駆動車にも本発明を適用することができ
る。またさらには、四輪駆動車に限らず、二輪以上の車
輪を備えた全輪駆動車であっても構わない。
【0049】また、上記実施形態においては、アンチス
キッド制御部18C、ヨーイング運動量制御部18D及
びトラクション制御部18Eを備えた四輪駆動車につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、アンチ
スキッド制御部18C、ヨーイング運動量制御部18D
及びトラクション制御部18Eの何れか1つ又複数を省
略した四輪駆動車にも本発明を適用することができ、要
は推定車体速度演算部18Aで演算した推定車体速度を
使用して制御を行う少なくとも1つの制御部が存在すれ
ばよい。この場合、トラクション制御部18Eを省略し
たときには、図3におけるステップS2の判定処理を省
略すればよい。
【0050】さらに、上記実施形態においては、アンチ
スキッド制御部18Cとして、推定車体速度Vi (n) に
基づいて目標車体速度Vi (n) * を算出する場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、目標車
体速度Vi (n) と各車輪速度VwFL〜VwRRとから各車
輪12FL〜12RRの車輪スリップ率SFL〜SRRを算
出すると共に、車輪加減速度をVwFL′〜VwRR′を算
出し、これらに基づいて増圧モード、減圧モード、保持
モードを設定して、制動用アクチュエータを制御するよ
うにしてもよい。
【0051】さらにまた、上記実施形態においては、ス
テップS8で各車輪12FL〜12RRの路面摩擦係数
μFL〜μRRの全てが閾値Aより小さいか否かを判定し、
路面摩擦係数μFL〜μRRの全てが閾値Aより小さいとき
に、ステップS9移行に移行して、推定車体速度制限処
理を行うようにした場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、ステップS8の路面摩擦係数判
定処理を省略して、ステップS7から直接ステップS9
に移行するようにしてもよい。
【0052】なおさらに、上記実施形態においては、各
車輪12FL〜12RRに伝達する駆動トルクをトルク
センサ70FL〜70RRで検出した場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、変速機20か
らの出力トルクと、トランスファ22での駆動力配分比
と、操舵角センサ56で検出した操舵角θとに基づいて
各車輪12FL〜12RRに伝達する駆動トルクを推定
するようにしてもよいし、駆動力配分制御部18Bから
前後輪の各駆動トルク値を推定車体速度演算部18Aへ
出力するようにして、さらに左右輪の各駆動トルクは横
加速度センサの検出値に基づいて推定するようにしても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】制動用アクチュエータを示す油圧系統図であ
る。
【図3】図1のコントローラにおける推定車体速度算出
部18Aで実行される推定車体速度演算処理を示すフロ
ーチャートである。
【図4】前後駆動力配分比をパラメータとして路面摩擦
係数と加速度上限値との関係を示す加速度上限値算出マ
ップを示す説明図である。
【図5】四輪加速スリップ状態での動作の説明に供する
タイムチャートである。
【図6】トラクション制御状態における車輪速度及び推
定車体速度の変化を示すタイムチャートである。
【図7】トラクション制御を行わない状態における車輪
速度及び推定車体速度の変化を示すタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
10 エンジン 12FL,12FR 前輪 12RL,12RR 後輪 16 圧供給装置 18 コントローラ 18A 推定車体速度演算部 18B 駆動力配分制御部 18C アンチスキッド制御部 18D ヨーイング運動量制御部 18E トラクション制御部 20 変速機 22 トランスファ 35FL〜35RR ホイールシリンダ 36FL〜36RR 車輪速度センサ 38 制動用アクチュエータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪速度に基づいて推定車体速度を演算
    する四輪駆動車の車体速度演算装置において、車両が加
    速状態であることを検出したときに、四輪の内の車体速
    度に適合する車輪速度を選択すると共に、四輪の路面摩
    擦係数を算出し、算出した路面摩擦係数の内から最適路
    面摩擦係数を選択し、選択した路面摩擦係数に基づいて
    加速度上限値を算出し、算出した加速度上限値で前記選
    択した車輪速度を制限することにより、推定車体速度を
    算出するようにしたことを特徴とする四輪駆動車の車体
    速度演算装置。
  2. 【請求項2】 車輪速度に基づいて推定車体速度を演算
    する四輪駆動車の車体速度演算装置において、四輪の車
    輪速度を個別に検出する車輪速度検出手段と、自車両が
    加速状態であることを検出する加速状態検出手段と、該
    加速状態検出手段で加速状態を検出したときに、前記車
    輪速度検出手段で検出した車輪速度から車体速度に適合
    する車輪速度を選択する車輪速度選択手段と、前記四輪
    の路面摩擦係数を個別に算出する路面摩擦係数算出手段
    と、該路面摩擦係数算出手段で算出した路面摩擦係数か
    ら最適摩擦係数を選択する摩擦係数選択手段と、該摩擦
    係数選択手段で選択した摩擦係数に基づいて加速度上限
    値を算出する加速度上限値算出手段と、前記加速状態検
    出手段で加速状態を検出したときに、前記車輪速度選択
    手段で選択した車輪速度を前記加速度上限値算出手段の
    加速度上限値で制限して推定車体速度を算出する推定車
    体速度算出手段とを備えたことを特徴とする四輪駆動車
    の車体速度演算装置。
  3. 【請求項3】 前記加速状態検出手段は、四輪の車輪加
    速度が正であるときに加速状態であると判断するように
    構成されていることを特徴とする請求項2記載の四輪駆
    動車の車体速度演算装置。
  4. 【請求項4】 前記車輪速度選択手段は、四輪の車輪速
    度のうちトルク配分の最も小さい車輪及び車輪速度の最
    も小さい車輪の何れかの車輪速度を選択するように構成
    されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の四
    輪駆動車の車体速度演算装置。
  5. 【請求項5】 前記摩擦係数選択手段は、四輪の路面摩
    擦係数のうちの1番目及び2番目に低い路面摩擦係数の
    何れかを選択するように構成されていることを特徴とす
    る請求項2乃至4の何れかに記載の四輪駆動車の車体速
    度演算装置。
  6. 【請求項6】 前記加速度上限値算出手段は、二輪駆動
    状態から前後のトルク配分が等しくなるまでの間でトル
    ク配分の増加に応じて路面摩擦係数に対する加速度上限
    値が大きくなるように設定された加速度上限値算出マッ
    プを参照して加速度上限値を算出するように構成されて
    いることを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の
    四輪駆動車の車体速度演算装置。
  7. 【請求項7】 前記推定車体速度算出手段は、所定サン
    プリング周期で推定車速速度を算出し、今回のサンプリ
    ング周期における推定車体速度と前回のサンプリング周
    期における推定車体速度との偏差と前記加速度上限値と
    の何れか小さい値を選択し、選択した値を前回のサンプ
    リング周期における推定車体速度に加算して推定車体速
    度を算出するように構成されていることを特徴とする請
    求項2乃至6の何れかに記載の四輪駆動車の車体速度演
    算装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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