JP2002127723A - 自動車のサスペンション装置 - Google Patents

自動車のサスペンション装置

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JP2002127723A
JP2002127723A JP2000324383A JP2000324383A JP2002127723A JP 2002127723 A JP2002127723 A JP 2002127723A JP 2000324383 A JP2000324383 A JP 2000324383A JP 2000324383 A JP2000324383 A JP 2000324383A JP 2002127723 A JP2002127723 A JP 2002127723A
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Kazunori Kawamura
一範 河村
Hiroyoshi Kumada
拡佳 熊田
Toshihide Koyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の乗り心地を低下させることなく、旋
回時にホイールアライメントが変化するのを効果的に抑
制する。 【解決手段】 ダッシュフロアパネル10の設置部から
車体の前方側に延びる左右一対のフロントサイドフレー
ム11と、このフロントサイドフレーム11に取り付け
られる前輪用のサスペンションクロスメンバ13と、こ
のサスペンションクロスメンバ13に支持されるサスペ
ンション部材とを備え、上記フロントサイドフレーム1
1に対してサスペンションクロスメンバ13を取り付け
るためマウント部30〜32を車体前後方向の三個所に
設けるとともに、これらのマウント部30〜32を、車
体の側面視において三角形を構成するように配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前輪を車体に懸架
する自動車のサスペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平7−81611号公
報に示されるように、車体幅方向に延設されたトランス
バースメンバと、このトランスバースメンバの両端部側
にそれぞれ連結されて車体の前後方向に延設された一対
のサイド支持部材とよりサスペンションメンバ(サスペ
ンションクロスメンバ)が構成され、このサスペンショ
ンメンバの前後両端部が、弾性体からなるインシュレー
タを介して車体に防振支持された自動車のサスペンショ
ン装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにサスペン
ション部材が取り付けられるサスペンションクロスメン
バの前後両端部を、弾性体からなるインシュレータを介
して車体のフロントサイドフレームに支持させた場合に
は、自動車の走行時に前輪から入力された振動および騒
音が車体側に伝達されるのを抑制して優れた乗り心地が
得られるという利点を有する反面、自動車の旋回時に作
用する前輪の反力が、サスペンション装置に入力される
ことにより、ホイールアライメントが変化して走行安定
性が低下し易いという問題がある。
【0004】上記ホイールアライメントの変化を抑制し
て自動車の走行安定性を向上させるために、サスペンシ
ョンクロスメンバの前後両端部を車体に取り付けるマウ
ント部のばね定数を大きな値に設定し、あるいは上記マ
ウント部に剛体マウント体を設けて上記サスペンション
クロスメンバを車体に対して強固に取り付けることも行
われているが、このように構成した場合には、自動車の
走行時に前輪から車体に伝達される振動および騒音を効
果的に低減することができず、乗り心地が悪くなるとい
う問題があった。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、自動車の乗り心地を低下させることなく、旋回
時にホイールアライメントが変化するのを効果的に抑制
することができる自動車のサスペンション装置を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
ダッシュフロアパネルの設置部から車体の前方側に延び
る左右一対のフロントサイドフレームと、このフロント
サイドフレームに取り付けられる前輪用のサスペンショ
ンクロスメンバと、このサスペンションクロスメンバに
支持されるサスペンション部材とを備え、上記フロント
サイドフレームに対してサスペンションクロスメンバを
取り付けるためマウント部を車体前後方向の三個所に設
けるとともに、これらのマウント部を、車体の側面視に
おいて三角形を構成するように配設したものである。
【0007】上記構成によれば、フロントサイドフレー
ムに対してサスペンションクロスメンバを取り付けるた
めマウント部が車体前後方向の三個所に設けられるとと
もに、これらのマウント部が、車体の側面視において三
角形を構成するように配設されることにより、自動車の
旋回時に、サスペンションクロスメンバを揺動変位させ
る方向に作用するモーメント荷重や、車体をロール変位
させようとする荷重等が安定して支持されることにな
る。したがって、自動車の乗り心地を向上させるため
に、ゴム製ブッシュ等からなる弾性マウント体を上記マ
ウント部に設けた場合においても、ホイールアライメン
トが変化するのを効果的に防止することが可能となる。
【0008】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の自動車のサスペンション装置において、車体前後方向
の三個所に配設された各マウント部のうち前方二個所に
位置するマウント部に剛性マウント体を設け、最後方側
に位置するマウント部に弾性マウント体を設けたもので
ある。
【0009】上記構成によれば、車室に最も近接した最
後方側に位置するマウント部に弾性マウント体が設けら
れているため、自動車の走行時に前輪から入力された振
動および騒音が車室内に伝達されるのを抑制して、自動
車の乗り心地を効果的に向上させることが可能となる。
また、上記前方二個所に位置するマウント部に設けられ
た剛性マウント体を介して、サスペンションクロスメン
バの前方部の二個所がフロントサイドフレームに対して
強固に取り付けられるため、自動車の旋回時に、サスペ
ンションクロスメンバの前方部を旋回方向に沿って曲げ
変形させようとする荷重に対する支持剛性が充分に確保
されることになる。
【0010】請求項3に係る発明は、上記請求項2記載
の自動車のサスペンション装置において、車体前後方向
の三個所に配設された各マウント部のうち中央に位置す
るマウント部に、二個のマウント体を設けるとともに、
この中央のマウント部の近傍に、サスペンション部材の
アッパアームを連結したものである。
【0011】上記構成によれば、自動車の旋回時等に前
輪からアッパアームに入力された反力が、上記サスペン
ションクロスメンバの側端部中央に配設された上記マウ
ント部において効果的に支持されることになる。
【0012】請求項4に係る発明は、上記請求項1記載
の自動車のサスペンション装置において、車体前後方向
の三個所に配設された各マウント部にそれぞれ弾性マウ
ント体を配設するとともに、最後方側に位置するマウン
ト部に設けられた弾性マウント体のばね定数を最も小さ
な値に設定したものである。
【0013】上記構成によれば、自動車の走行時に前輪
から入力された振動および騒音が、車室に最も近接した
最後方側に位置するマウント部において遮断され、上記
振動および騒音が車室内伝達されることによる乗り心地
の悪化が効果的に防止されることになる。
【0014】請求項5に係る発明は、上記請求項1記載
の自動車のサスペンション装置において、車体前部に配
設されたパワーユニットと、車体後部に配設されたディ
ファレンシャルとを、剛体フレームによって連結すると
ともに、上記パワーユニットをサスペンションクロスメ
ンバに取り付けたものである。
【0015】上記構成によれば、自動車の走行時に後輪
からディファレンシャルおよび剛体フレームを介してパ
ワーニットに伝達された駆動反力が、上記サスペンショ
ンクロスメンバにより安定して支持されることになる。
【0016】請求項6に係る発明は、上記請求項1記載
の自動車のサスペンション装置において、車体前後方向
の三個所に配設された各マウント部のうち最前方側およ
び最後方側に位置するマウント部をそれぞれアクスルシ
ャフトの前後に配設するとともに、このアクスルシャフ
トに対する操舵用タイロッドの設置部側に位置するマウ
ント部に弾性マウント体を配設するとともに、その反対
側に位置するマウント部に剛性マウント体を配設したも
のである。
【0017】上記構成によれば、自動車の旋回時に前輪
からフロントサスペンションに入力された反力に応じ、
コンプライアンスステアが大きく低下する方向にサスペ
ンションクロスメンバが変形するのを効果的に抑制する
ことが可能となる。
【0018】請求項7に係る発明は、上記請求項3記載
の自動車のサスペンション装置において、サスペンショ
ンクロスメンバを、その前方に位置するフロントクロス
メンバに連結して補強する補強部材を備えたものであ
る。
【0019】上記構成によれば、自動車の旋回時にサス
ペンションクロスメンバおよびフロントサイドフレーム
を揺動変位させる方向に作用するモーメント荷重や、車
体をロール変位させようとする荷重等が、さらに効果的
に支持されることになる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る自動車のサ
スペンション装置を有するシャーシ構造を示し、同図に
おいて、1はフロントサスペンション、2はリヤサスペ
ンション、3はパワートレインである。このパワートレ
イン3は、エンジンおよびトランスミッションからなる
パワーユニット4と、このパワーユニット4によって回
転駆動されるプロペラシャフト5と、このプロペラシャ
フト5の駆動力を後輪6の駆動軸7に伝達するディファ
レンシャル8とを有している。また、車体前部に配設さ
れた上記パワーユニット4と、車体後部に配設された上
記ディファレンシャル8とは、断面コ字状部材、角パイ
プ材または丸パイプ材等からなる剛体フレーム9によっ
て連結されている。
【0021】図2および図3に示すように、車体前部に
は、ダッシュロアパネル10の設置部から車体の前方側
に延びる左右一対のフロントサイドフレーム11と、こ
のフロントサイドフレーム11に取り付けられた前輪1
2用のサスペンションクロスメンバ13と、操舵用のタ
イロッド14とが設けられている。また、上記サスペン
ションクロスメンバ13には、前輪12を支持するロア
アーム16と、前後一対のアッパアーム17と、ショッ
クアブソーバ18とからなるサスペンション部材19が
支持されている。
【0022】上記サスペンションクロスメンバ13は、
ダッシュロアパネル10の下方部においてフロントサイ
ドフレーム11から前部外方側に突設された取付ブラケ
ット20に取り付けられたクロスメンバ本体21と、上
記ダッシュロアパネル10の前方部においてフロントサ
イドフレーム11の下面に取り付けられた取付部材22
とにより構成されている。
【0023】上記クロスメンバ本体21は、車幅方向に
延びる横架部23と、この横架部23の側端部から後方
に延びる側方部24とにより、上面から見てU字状に形
成され、上記側方部24には、パワーユニット4を取り
付けるためのマウント部25が設けられるとともに、上
記ロアアーム16の基端部が連結されている。また、上
記横架部23の側端部には、パイプ材またはロッド材等
により構成されるとともに、上記サスペンションクロス
メンバ13を、その前方に位置するフロントクロスメン
バ27に連結して補強する補強部材26が取り付けられ
ている。
【0024】上記サスペンションクロスメンバ13の取
付部材22は、クロスメンバ本体21を構成する上記横
架部23の側端部から上方に立設された起立部28と、
この起立部28の上端部から前後方向に延びる上方部2
9とにより、側面から見てT字状に形成されている。そ
して、上記サスペンションクロスメンバ13の取付部材
22を構成する上方部29の前後方向中央部には、前後
一対のアッパアーム17の基端部がそれぞれ取り付けら
れている。
【0025】上記取付部材22の上方部29には、フロ
ントサイドフレーム11に対して上記取付部材22を取
り付けるための金属製ブッシュを有する第1マウント部
30が、平面から見て前輪12のアクスルシャフト15
の前方側に配設されるとともに、その後方に、前後一対
の金属製ブッシュを有する第2マウント部31が設けら
れている。
【0026】また、上記クロスメンバ本体21の後端部
には、フロントサイドフレーム11の取付ブラケット2
0に対して上記クロスメンバ本体21を取り付けるため
のゴム製ブッシュを有する第3マウント部32が、平面
から見て前輪12のアクスルシャフト15の後方側に配
設されている。そして、図3に示すように、上記第1〜
第3マウント部30,31,32の取付中心A〜Cによ
り、車体の側面視において三角形が構成されるように、
上記第1〜第3マウント部30,31,32がそれぞれ
配設されている。
【0027】上記のようにフロントサイドフレーム11
に対してサスペンションクロスメンバ13を取り付ける
ための第1〜第3マウント部30,31,32を、車体
前後方向の三個所に設けるとともに、これらのマウント
部30,31,32を、車体の側面視において三角形を
構成するように配設したため、自動車の旋回時に、上記
サスペンションクロスメンバ13を変形させる方向に作
用するモーメント荷重や、車体をロール変位させようと
する荷重を、上記第1〜第3マウント部30,31,3
2において効果的に支持することができる。
【0028】例えば、上記サスペンションクロスメンバ
13を前後二個所のマウント部によりフロントサイドフ
レーム11に支持させるように構成した場合には、上記
両マウント部が一直線上に配列されるため、自動車の旋
回時に、車体に対して作用する遠心力と、これに対応し
て前輪12に作用する反力とにより、上記両マウント部
の配列軸線を支点にサスペンションクロスメンバ13を
揺動変位させる方向に作用するモーメント荷重を安定し
て支持することができず、上記サスペンションクロスメ
ンバ13が大きく揺動変位することにより、ホイールア
ライメントが変化することが避けられない。
【0029】これに対して上記のように第1〜第3マウ
ント部30,31,32を、車体の側面視において三角
形を構成するように配設した場合には、自動車の旋回時
に、上記第1〜第3マウント部30,31,32のうち
の二つを結ぶ軸線を支点にして作用する上記モーメント
荷重が、残りの一つのマウント部において支持されるた
め、上記サスペンションクロスメンバ13が揺動変位す
ることに起因したホイールアライメントの変化を効果的
に抑制することができる。
【0030】したがって、前輪12から入力された振動
および騒音が車体に伝達されるのを防止して乗り心地を
向上させるために、上記第1〜第3マウント部30,3
1,32の少なくとも一つにゴム製ブッシュ等からなる
弾性マウント体を設けることにより、上記振動および騒
音を遮断して車室内に伝達されないように構成した場合
においても、上記サスペンションクロスメンバ13が揺
動変位することに起因したホイールアライメントの変化
を効果的に抑制できるという利点がある。
【0031】上記実施形態では、車体前後方向の三個所
に配設された各マウント部30〜32のうち前方二個所
に位置する第1,第2マウント部30,31に、金属製
ブッシュからなる剛性マウント体を設け、車室に最も近
い後方側の第3マウント部32に、ゴムブッシュ等から
なる弾性マウント体を設けたため、自動車の走行時に前
輪から入力された振動および騒音を、上記第3マウント
部32において遮断することにより、自動車の乗り心地
を効果的に向上させることができる。
【0032】しかも、前方二個所に位置する第1,第2
マウント部30,31に設けられた金属製ブッシュ等か
らなる剛性マウント体を介して、サスペンションクロス
メンバ13の前方部二個所がフロントサイドフレーム1
1に強固に取り付けられるため、自動車の旋回時にサス
ペンションクロスメンバ13を曲げ変形させようとする
荷重に対する支持剛性を充分に確保することができる。
【0033】すなわち、自動車の旋回時には、図4に示
すように、前輪12の反力Rがサスペンションクロスメ
ンバ13に入力され、このサスペンションクロスメンバ
13の前方部を、旋回方向Sに沿って曲げ変形させるよ
うに上記前輪12の反力Rが作用する。このため、車体
前後方向の三個所に配設された各マウント部30a〜3
2aのうち最前部に位置する第1マウント部30aに、
ゴム製ブッシュからなる弾性マウント体を設けた場合に
は、上記前輪12の反力Rに応じてサスペンションクロ
スメンバ13の前方部が旋回方向Sに沿って変形するの
を、フロントクロスメンバ11によって効果的に抑制す
ることができず、上記サスペンションクロスメンバ13
の前方部が旋回方向Sに沿って大きく変形することに起
因したホイールアライメントの変化を抑制することがで
きない。
【0034】これに対して上記実施形態に示すように、
車体前後方向の三個所に配設された各マウント部30〜
32のうち最後部に位置する第3マウント部32に、ゴ
ム製ブッシュ等からなる弾性マウント体を設け、他のマ
ウント部30,31に金属製ブッシュ等からなる剛性マ
ウント体を設けた場合には、上記前輪11の反力Rに応
じてサスペンションクロスメンバ13が変形するのを上
記フロントサイドフレーム11によって効果的に防止で
きるため、ホイールアライメントの変化を抑制して走行
安定性を向上させることができる。
【0035】また、上記実施形態では、車体前後方向の
三個所に配設された各マウント部30〜32のうち中央
に位置する第2マウント部31に、二個の剛性マウント
体を設けるとともに、この第2マウント部31の近傍
に、サスペンション部材19のアッパアーム16を連結
したため、自動車の旋回時等に、前輪12からアッパア
ーム16に入力された反力を、上記サスペンションクロ
スメンバ13の側端部中央に配設された上記第2マウン
ト部31において効果的に支持できるという利点があ
る。
【0036】なお、上記のように前方二個所に設けられ
た第1,第2マウント部30,31に、金属製ブッシュ
からなる剛性マウント体を設けてなる上記実施形態に代
え、車体前後方向の三個所に配設された各マウント部3
0〜32に、それぞれゴム製ブッシュ等からなる弾性マ
ウント体を設け、車室に最も近接した最後方側に位置す
る第3マウント部32に設けられた弾性マウント体のば
ね定数を最も小さな値に設定するとともに、前方部およ
び中央部の第1,第2マウント部30,31に設けられ
た弾性マウント体のばね定数を比較的大きな値に設定し
た構造としてもよい。
【0037】上記構成によれば、サスペンションクロス
メンバ13の変形を抑制しつつ、自動車の走行時に前輪
12から入力された振動および騒音を上記第3マウント
部32において遮断することにより、上記振動および騒
音が車室内伝達されるのを効果的に抑制して、自動車の
乗り心地を向上させることができるという利点がある。
なお、上記各マウント部30〜32に設けられた各ゴム
製ブッシュ等からなる弾性マウント体のばね定数を同じ
値に設定するとともに、最後方に位置する第1マウント
部32の弾性マウント体の直径を最も大きな値に設定
し、あるいは第1マウント部32の弾性マウント体に空
隙部を設けることによっても、同様の効果を得ることが
できる。
【0038】また、上記実施形態に示すように、車体前
部に配設されたパワーユニット4と、車体後部に配設さ
れたディファレンシャル8とを、断面コ字状部材、角パ
イプ材または丸パイプ材等からなる剛体フレーム9によ
って連結するとともに、上記パワーユニット4をサスペ
ンションクロスメンバ13に取り付けた場合には、上記
剛性フレーム9により、パワーユニット4の振動を抑制
できるとともに後輪6から入力されたトルク反力に応じ
てディファレンシャル8がワインドアップすることを効
果的に抑制できるという利点がある。
【0039】この反面、後輪6の駆動反力および振動が
上記剛体フレーム9を介してパワーユニット4に伝達さ
れ易く、このパワーユニット4の支持力が充分である
と、パワーユニット4が振動することが避けられない
が、パワーユニット4が取り付けられた上記サスペンシ
ョンクロスメンバ13を、側面視において三角形を構成
するように配設された前後三個所のマウント部30〜3
2を介してフロントサイドフレーム11に取り付けるよ
うに構成した場合には、上記剛体フレーム9を介して伝
達される後輪6の駆動反力等により上記パワーユニット
4が振動するのを効果的に防止することができる。
【0040】特に、上記剛体フレーム9を角パイプ材ま
たは丸パイプ材等の閉断面部材により形成した場合に
は、剛体フレーム9がねじれ変形することによる放射音
の発生を防止できるという利点を有する反面、後輪6の
駆動反力等が上記剛体フレーム9を介してパワーユニッ
ト4に伝達され易いという欠点がある。このため、上記
パワーユニット4が取り付けられたサスペンションクロ
スメンバ13を、側面視において三角形を構成するよう
に配設された前後三個所のマウント部30〜32を介し
てフロントサイドフレーム11に取り付けることによ
り、上記のように放射音の発生を防止するように構成し
たにも拘わらず、パワーユニット4の振動を効果的に防
止できるという顕著な効果が得られることになる。
【0041】また、図5に示すように、上記アクスルシ
ャフト15の後方側に操舵用タイロッド14が配設され
た自動車では、前輪12がトーアウト方向に変位するこ
とが、上記操舵タイロッド14により抑制されて、前輪
12がオーバステア状態となり易い傾向がある。このた
め、上記アクスルシャフト15の設置部側、つまり車体
の後方側に位置する第3マウント部32に弾性マウント
体を配設するとともに、上記アクスルシャフト15の設
置部の反対側、つまり車体の前方側に位置する第1マウ
ント部30に剛性マウント体を配設することにより、上
記オーバステア状態が助長されるのを防止するように構
成することが望ましい。
【0042】すなわち、上記のように車体の前方側に位
置する第1マウント部30に剛性マウント体を配設する
とともに、車体の後方側に位置する第3マウント部32
に弾性マウント体を配設した場合には、自動車の旋回時
に前輪12からフロントサスペンション1に入力される
反力Rに応じて前輪12がトーイン状態となる方向にサ
スペンションクロスメンバ13が変形するのを、上記第
1マウント部30により抑制することができる。しか
も、上記第3マウント部32が配設されたサスペンショ
ンクロスメンバ13の後部が、前輪12と逆方向に変位
して、前輪12をトーアウト方向に変位させることが許
容されるため、前輪12がオーバステア状態となるのを
抑制してコンプライアンスステアの低下を効果的に防止
できるという利点がある。
【0043】一方、図6に示すように、上記アクスルシ
ャフト15の前方側に操舵用タイロッド14が配設され
た自動車では、逆に前輪12がトーイン方向に変位する
ことが上記操舵様態ロッド14により抑制されて、前輪
12がアンダステア状態となり易い傾向があるため、車
体の前方側に位置する第1マウント部30aに弾性マウ
ント体を配設するとともに、車体の後方側に位置する第
3マウント部30aに剛性マウント体を配設することが
好ましい。このように構成することにより、上記前輪1
2の反力Rに応じて前輪12がトーアウト状態となる方
向にサスペンションクロスメンバ13が変形するのを抑
制できるとともに、上記第1マウント部30aが配設さ
れたサスペンションクロスメンバ13の前部が、前輪1
2と同方向に変位して、前輪12をトーイン方向に変位
させることが許容されるため、上記アンダステア傾向が
助長されるのを効果的に防止することができる。
【0044】また、上記実施形態では、サスペンション
クロスメンバ13を、その前方に位置するフロントクロ
スメンバ27に連結して補強する補強部材26を設けた
ため、自動車の旋回時にサスペンションクロスメンバ1
3およびフロントサイドフレームを揺動変位させる方向
に作用するモーメント荷重や、車体をロール変位させよ
うとする荷重等を、上記補強部材26により効果的に支
持して、ホイールアライメントの変化を効果的に抑制で
きるという利点がある。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ダッシ
ュフロアパネルの設置部から車体の前方側に延びる左右
一対のフロントサイドフレームと、このフロントサイド
フレームに取り付けられる前輪用のサスペンションクロ
スメンバと、このサスペンションクロスメンバに支持さ
れるサスペンション部材とを備え、上記フロントサイド
フレームに対してサスペンションクロスメンバを取り付
けるためマウント部を車体前後方向の三個所に設けると
ともに、これらのマウント部を、車体の側面視において
三角形を構成するように配設したため、上記マウント部
に弾性マウント体を設けることにより、自動車の走行時
に前輪から入力された振動および騒音が車体側に伝達さ
れるのを防止して優れた乗り心地が得られるように構成
した場合においても、自動車の旋回時に、上記サスペン
ションクロスメンバを変形させる方向に作用するモーメ
ント荷重や、車体をロール変位させようとする荷重を、
上記マウント部において安定して支持し、ホイールアラ
イメントの変化を効果的に抑制できるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体のシャーシ構造を示す平面図である。
【図2】本発明に係る自動車サスペンション装置の実施
形態を示す平面図である。
【図3】本発明に係る自動車サスペンション装置の実施
形態を示す側面図である。
【図4】サスペンションクロスメンバの変形状態を示す
説明図である。
【図5】サスペンションクロスメンバの変形状態を示す
説明図である。
【図6】サスペンションクロスメンバの変形状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
4 パワーユニット 8 ディファレンシャル 9 剛性フレーム 10 ダッシュロアパネル 11 フロントサイドフレーム 12 前輪 13 サスペンションクロスメンバ 14 操舵ロッド 15 アクスルシャフト 17 アッパアーム 26 補強部材 27 フロントクロスメンバ 30,31,32 マウント部
フロントページの続き (72)発明者 熊田 拡佳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 小山 敏秀 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA02 AA12 BA03 CA01 DA00 3D003 AA06 BB01 CA05 CA09 CA18 DA29 3D034 BA07 BC02 BC04 BC25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダッシュフロアパネルの設置部から車体
    の前方側に延びる左右一対のフロントサイドフレーム
    と、このフロントサイドフレームに取り付けられる前輪
    用のサスペンションクロスメンバと、このサスペンショ
    ンクロスメンバに支持されるサスペンション部材とを備
    え、上記フロントサイドフレームに対してサスペンショ
    ンクロスメンバを取り付けるためマウント部を車体前後
    方向の三個所に設けるとともに、これらのマウント部
    を、車体の側面視において三角形を構成するように配設
    したことを特徴とする自動車のサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 車体前後方向の三個所に配設された各マ
    ウント部のうち前方二個所に位置するマウント部に剛性
    マウント体を設け、最後方側に位置するマウント部に弾
    性マウント体を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    自動車のサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 車体前後方向の三個所に配設された各マ
    ウント部のうち中央に位置するマウント部に、二個のマ
    ウント体を設けるとともに、この中央のマウント部の近
    傍に、サスペンション部材のアッパアームを連結したこ
    とを特徴とする請求項2記載の自動車のサスペンション
    装置。
  4. 【請求項4】 車体前後方向の三個所に配設された各マ
    ウント部にそれぞれ弾性マウント体を配設するととも
    に、最後方側に位置するマウント部に設けられた弾性マ
    ウント体のばね定数を最も小さな値に設定したことを特
    徴とする請求項1記載の自動車のサスペンション装置。
  5. 【請求項5】 車体前部に配設されたパワーユニット
    と、車体後部に配設されたディファレンシャルとを、剛
    体フレームによって連結するとともに、上記パワーユニ
    ットをサスペンションクロスメンバに取り付けたことを
    特徴とする請求項1記載の自動車のサスペンション装
    置。
  6. 【請求項6】 車体前後方向の三個所に配設された各マ
    ウント部のうち最前方側および最後方側に位置するマウ
    ント部をそれぞれアクスルシャフトの前後に配設すると
    ともに、このアクスルシャフトに対する操舵用タイロッ
    ドの設置部側に位置するマウント部に弾性マウント体を
    配設するとともに、その反対側に位置するマウント部に
    剛性マウント体を配設したことを特徴とする請求項1記
    載の自動車のサスペンション装置。
  7. 【請求項7】 サスペンションクロスメンバを、その前
    方に位置するフロントクロスメンバに連結して補強する
    補強部材を備えたことを特徴とする請求項3記載の自動
    車のサスペンション装置。
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