JP2002127632A - 平版印刷用版下シート - Google Patents

平版印刷用版下シート

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JP2002127632A
JP2002127632A JP2000322815A JP2000322815A JP2002127632A JP 2002127632 A JP2002127632 A JP 2002127632A JP 2000322815 A JP2000322815 A JP 2000322815A JP 2000322815 A JP2000322815 A JP 2000322815A JP 2002127632 A JP2002127632 A JP 2002127632A
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printing
resin
plate
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Pending
Application number
JP2000322815A
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English (en)
Inventor
Kiyosuke Kasai
清資 笠井
Takao Nakayama
隆雄 中山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000322815A priority Critical patent/JP2002127632A/ja
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷機の版胴上における平版印刷版の版伸び、
位置ずれを確実に防止でき、金属以外の材料を支持体と
する平版印刷版を、多色、多数枚の印刷にも適用可能と
し、かつ厳しい使用条件下での印刷性能および耐久性を
満足できる平版印刷版用版下シートを提供する。 【解決手段】 初期弾性率が350kgf/mm2以上
の支持体の少なくとも片面に凹凸形状を有する平版印刷
用版下シートにおいて、該凹凸形状が、粒径1〜100
μmの粒子と結着樹脂からなる凹凸面とその上に設けら
れたデュロ硬度(HD)60以下のオーバーコート層
からなる平版印刷用版下シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機の版胴上に
おける平版印刷版の版伸び及び位置ずれを防止するため
の平板印刷用版下シートに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平板印刷用印刷機においては、
平版印刷版を版胴に巻き付けて機械的に固定し、印刷を
行う。従来、平版印刷版の支持体としては、金属、プラ
スチックフィルム、紙等の材料からなるものが用いられ
ている。金属以外の材料を支持体とする平版印刷版は、
金属を支持体とする平版印刷版に比較して、取り扱い適
性に優れる反面、寸法安定性に欠ける。平版印刷では一
般に、版胴とブランケット胴の周速が異なり、版を引き
伸ばすような力が印刷中にかかり続ける。そのために、
金属以外の材料を支持体とする平版印刷版では、印刷
中、版が伸びたり、位置ずれを起こし、精密な位置制度
が要求されるフルカラー印刷には困難とされていた。
【0003】そこで、解決手段として、版を版胴上にス
プレー糊を用いて固定する方法(特開昭56−1125
8号)や粘着材を用いて固定する方法(特公平7−42
5号、特開昭61−104853号等)が提案されてい
るが、一度版胴に固定してしまうと、後に必要になる位
置合わせの微調整が困難になり、実際にこのような方法
は有効ではない。
【0004】さらに、金属以外の材料を支持体とする平
版印刷版では、支持体が軟らかいために版胴の先端での
位置合わせ、くわえの固定が難しいという問題も生じ
る。その解決策として、位置合わせを容易にする、多点
ピンを設けた位置合わせ方法(特開平10−24555
号)が提案されているが、版が軟らかいことに起因する
問題には、本質的に対応できない。
【0005】初期弾性率が300kgf/mm2以下の
シート材を用いることによって高速印刷時の位置精度や
寸法精度を改良し、更に化学的又は物理的に表面処理し
たり、微粒子をシート状素材の表面に固着して微細な凹
凸面(マット面)を設けることによって版胴と刷版の間
の摩擦抵抗を減少させて刷版の自在な滑動を確保し、見
当調節の実行を円滑にする版掛け方法(特開平11−2
0130号)が提案されている。しかし、この技術によ
り位置合わせやくわえの固定が可能になっても、版伸び
や位置ずれを充分に抑制することは出来ないことがわか
った。
【0006】一方、シート状基体の表面に特定の微小突
起を分布形成した、凹凸表面を有する版下シート(特開
平11−59012号)が提案されている。この版下シ
ートは平版印刷版裏面に食い込むことで平版印刷版の版
伸びを抑制し、さらには、表面の凹凸の効果で、微妙な
位置合わせが可能になるが、この版下シートであって
も、高い印圧で印刷した場合に、版下シート表面の凹凸
が破壊されやすく、厳しい使用条件下での耐久性に問題
を有している。特に粒子の脱着物が印刷後の脱着時に飛
びちり、周囲を汚染して印刷機や印刷性能に支障をきた
すため、この問題は大きい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、金属以外
の材料を支持体とする平版印刷版でフルカラー印刷を行
う場合、版のび防止、版の位置合わせ、繰り返し使用で
の耐久性等をすべて満足する技術がなく、このような平
版印刷版でのフルカラー印刷は極少部数印刷に限られる
という問題があった。
【0008】従って本発明の目的は、印刷機の版胴上に
おける平版印刷版の版伸び、位置ずれを確実に防止する
ことができ、これにより例えば金属以外の材料を支持体
とする平版印刷版を、多色、多数枚の印刷にも適用可能
とするとともに、厳しい使用条件下での印刷性能および
耐久性を満足することができる平版印刷版用版下シート
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の
(1)〜(2)の構成により達成されることが見出され
た。
【0010】(1)初期弾性率が350kgf/mm2
以上の支持体の少なくとも片面に凹凸形状を有する平版
印刷用版下シートにおいて、該凹凸形状が、粒径1〜1
00μmの粒子と結着樹脂からなる凹凸面とその上に設
けられたデュロ硬度(HDD)60以下のオーバーコー
ト層からなることを特徴とする平版印刷用版下シート。
【0011】(2)前記支持体の凹凸形状の中心線平均
粗さRaが2μm未満である上記(1)記載の平版印刷
用版下シート。
【0012】本発明では、初期弾性率が350kgf/
mm2以上の支持体の少なくとも片面に、特定の微粒子
を結着樹脂に分散させて凹凸面(この微粒子と結着樹脂
から形成される凹凸を特に凹凸面と称する)を形成した
後、その上にデュロ硬度(H DD)60以下のオーバー
コート層を設けることによって凹凸形状(このオーバー
コート層を設けて得られた凹凸を特に凹凸形状と称す
る)を得るものである。オーバーコート層を設けること
により、版伸び、版ずれ(位置ずれ)を生じることな
く、かつ微粒子の脱落を有効に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の版下シートにつ
いて詳しく説明する。
【0014】版下シートの支持体は、350kgf/m
2以上の初期弾性率を有するシート状のものであれば
よく、例えば金属板、樹脂シート、金属−樹脂複合シー
ト等が用いられ、好ましくはアルミニウム板、亜鉛板、
チタン板、ステンレス等の金属板、銅−アルミニウム
板、銅−ステンレス板、クロム−銅板等のパイメタル
板、クロム−銅−アルミニウム、クロム−鉛−鉄板、ク
ロム−銅−ステンレス板等のトライメタル板、PETシ
ート、PEシート、PPシート、ポリエステルシート、
ポリイミドシート、ポリアミドシート、アクリル樹脂シ
ート等の樹脂シート、アルミニウム−PETシート、ア
ルミニウム−PEシート、アルミニウム−ポリエステル
シート、チタン−PETシート、チタン−PEシート等
の金属−樹脂複合シートで、より好ましくはアルミニウ
ム板、ステンレス等の金属板、PETシート、PEシー
ト等の樹脂シート、アルミニウム−PETシート、アル
ミニウム−ポリエステルシート等の金属−樹脂複合シー
トが挙げられる。支持体の厚さは50〜250μm程度
が適当である。初期弾性率の測定は、JIS K712
7に従って行うことができる。
【0015】本発明の版下シート表面に凹凸面を形成す
るのに用いる粒子は、粒径1〜100μmの粒子であ
る。好ましくは平均粒径1〜80μmであり、より好ま
しくは平均粒径1〜50μmである。本発明の粒子の素
材は特に限定されず、無機材料、有機材料、有機無機複
合材料等よりなる粒子である。平版印刷版の支持体の裏
面より硬度の大きな粒子が好ましく用いられる。
【0016】無機粒子としては、例えば金属粉体、金属
酸化物、金属窒化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属
炭化物及びこれらの複合金属化合物等が挙げられ、好ま
しくはガラス、SiO2、TiO2、ZnO、Fe23
ZrO2、SnO2等の酸化物及びZnS、CuS等の硫
化物である。
【0017】有機粒子としては、例えば合成樹脂粒子、
天然高分子粒子等が挙げられ、好ましくはアクリル樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキ
サイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミ
ン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリイミド、カルボキシメチルセ
ルロース、ゼラチン、デンプン、キチン、キトサン等で
あり、より好ましくはアクリル樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン等の合成樹脂粒子である。
【0018】有機無機複合粒子としては、例えば、上記
の無機粒子及び有機粒子を形成する材料の少なくとも2
種以上の複合物等が挙げられ、好ましくは、ガラス、S
iO 2、TiO2、ZnO、Fe23、ZrO2、SnO2
等の酸化物及び/又はZnS、CuS等の硫化物とアク
リル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレ
ンイミン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリウレア、
ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、カルボキシメ
チルセルロース、ゼラチン、デンプン、キチン、キトサ
ン等の複合物等であり、より好ましくは、SiO2、T
iO2、ZnO、Fe23、ZrO2、SnO2等の酸化
物と水素結合性の官能基を有するアクリル樹脂、ポリエ
チレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエ
チレンイミン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、カルボキシメチルセルロ
ース、ゼラチン、デンプン、キチン、キトサン等の複合
物等である。
【0019】本発明では、このような凹凸面を形成する
粒子を分散、結着する結着樹脂として、一般的に用いら
れる有機樹脂(親油性樹脂、水溶性樹脂等)、有機樹脂
エマルジョン、無機樹脂、有機無機ハイブリッド樹脂
等、天然、半合成、合成樹脂の全てが利用でき、必要に
応じて硬化して用いることができる。
【0020】親油性有機樹脂としては、アクリル樹脂
(ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポ
リメタクリル酸エチル、各種アルキル、アラルキルまた
はアリールアクリレート共重合体、各種アルキル、アラ
ルキルまたはアリールメタクリレート共重合体等)、ア
ルキッド樹脂(メラミン樹脂、フェノール樹脂等)、ポ
リスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリアルキレン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン
等)、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げら
れる。
【0021】水溶性有機樹脂としては、セルロース、セ
ルロース誘導体(セルロースエステル類;硝酸セルロー
ス、硫酸セルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セ
ルロース、コハク酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸
コハク酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸フタル
酸セルロース等、セルロースエーテル類;メチルセルロ
ース、エチルセルロース、シアノエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース
等)、デンプン、デンプン誘導体(酸化デンプン、エス
テル化デンプン類;硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、コハク酸等のエステル化体、エーテル化
デンプン類;メチル化、エチル化、シアノエチル化、ヒ
ドロキシアルキル化、カルボキシメチル化等のエーテル
化体)、アルギン酸、ペクチン、カラギーナン、タマリ
ンドガム、天然ガム類(アラビアガム、グアーガム、ロ
ーカストビーンガム、トラガカントガム、キサンタンガ
ム等)、プルラン、デキストラン、カゼイン、ゼラチ
ン、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリア
ルキレングリコール〔ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、(エチレン/プロピレングリコー
ル)共重合体等〕、アリルアルコール共重合体、アクリ
ル酸共重合体、メタクリル酸共重合体、ポリアミノ酸、
ポリアミド(アクリルアミドもしくはメタクリルアミド
のN−置換体の重合体又は共重合体〔N−置換基とし
て、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、フェニル、モノメチロール、2−ヒドロキシエ
チル、3−ヒドロキシプロピル、1,1−ビス(ヒドロ
キシメチル)エチル、2,3,4,5,6−ペンタヒド
ロキシペンチル基等〕等)、ポリアミン(ポリエチレン
イミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン等)、ポ
リウレア(尿素樹脂等)等が挙げられる。
【0022】有機樹脂エマルジョンとしては、アクリル
樹脂(ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチ
ル、ポリメタクリル酸エチル、各種アルキル、アラルキ
ルまたはアリールアクリレート共重合体、各種アルキ
ル、アラルキルまたはアリールメタクリレート共重合体
等)エマルジョン、アルキッド樹脂(メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂等)エマルジョン、スチレン樹脂エマルジ
ョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂エマ
ルジョン、アルキレン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピ
レン等)エマルジョン、エステル樹脂エマルジョン、ウ
レタン樹脂エマルジョン等が挙げられる。
【0023】無機樹脂としては、金属原子が酸素原子ま
たは窒素原子を介して繋がった結合含有の樹脂(以下、
金属含有樹脂とも称する)が挙げられる。金属含有樹脂
は、「酸素原子(窒素原子)−金属原子−酸素原子(窒
素原子)」から成る結合を主として含有するポリマーを
示す。
【0024】金属含有樹脂の中で、酸素原子−金属原子
−酸素原子の結合を有する樹脂は、下記一般式(I)で
示される金属化合物の加水分解重縮合によって得られる
ポリマーであることが好ましい。ここで、加水分解重縮
合とは、反応性基が酸性ないし塩基性条件下で加水分
解、縮合を繰り返し、重合していく反応である。
【0025】一般式(I) (R0)nM(Y)x-n 〔一般式(I)中、R0は水素原子、炭化水素基または
ヘテロ環基を表し、Yは反応性基を表し、Mは3〜6価
の金属を表し、xは金属Mの価数を表し、nは0、1、
2、3又は4を表す。但しx−nは2以上である。〕
【0026】次に、一般式(I)で示される金属化合物
について詳しく説明する。一般式(I)中のR0は、好
ましくは、炭素数1〜12の置換されてもよい直鎖状も
しくは分岐状のアルキル基{例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシ
ル基等;これらの基に置換され得る基としては、ハロゲ
ン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素原子)、ヒドロキ
シ基、チオール基、カルボキシ基、スルホ基、シアノ
基、エポキシ基、−OR′基(R′は炭化水素基、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、プロペニ
ル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、2−
ヒドロキシエチル基、3−クロロプロピル基、2−シア
ノエチル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、2−ブ
ロモエチル基、2−(2−メトキシエチル)オキシエチ
ル基、2−メトキシカルボニルエチル基、3−カルボキ
シプロピル基、ベンジル基等を示す)、−OCOR′
基、−COOR′基、−COR′基、−N(R″)
(R″)(R″は、水素原子又は前記R′と同一の内容
を表し、各々同じでも異なってもよい)、−NHCON
HR′基、−NHCOOR′基、−Si(R′)3基、
−CONHR″基、−NHCOR′基等が挙げられる。
これらの置換基はアルキル基中に複数置換されてもよ
い)}、
【0027】炭素数2〜12の置換されてもよい直鎖状
又は分岐状のアルケニル基(例えば、ビニル基、プロペ
ニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、オ
クテニル基、デセニル基、ドデセニル基等、これらの基
に置換され得る基としては、前記アルキル基に置換され
得る基と同一の内容のものが挙げられ、また複数置換さ
れていてもよい)、炭素数7〜14の置換されてもよい
アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3
−フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチ
ルエチル基等;これらの基に置換され得る基としては、
前記アルキル基に置換され得る基と同一の内容のものが
挙げられ、また複数置換されてもよい)、炭素数5〜1
0の置換されてもよい脂環式基(例えば、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基、2−シクロヘキシルエチル
基、2−シクロペンチルエチル基、ノルボニル基、アダ
マンチル基等、これらの基に置換され得る基としては、
前記アルキル基の置換基と同一の内容のものが挙げら
れ、また複数置換されてもよい)、炭素数6〜12の置
換されてもよいアリール基(例えばフェニル基、ナフチ
ル基で、置換基としては前記アルキル基に置換され得る
基と同一の内容のものが挙げられ、また複数置換されて
もよい)、
【0028】又は、窒素原子、酸素原子及びイオウ原子
から選ばれる少なくとも1種の原子を合有する縮環して
もよいヘテロ環基(例えばヘテロ環としては、ピラン
環、フラン環、チオフェン環、モルホリン環、ピロール
環、チアゾール環、オキサゾール環、ピリジン環、ピペ
リジン環、ピロリドン環、ベンゾチアゾール環、ベンゾ
オキサゾール環、キノリン環、テトラヒドロフラン環等
で、置換基を含有してもよい。置換基としては、前記ア
ルキル基中の置換基と同一の内容のものが挙げられ、又
複数置換されてもよい)を表す。
【0029】反応性基Yは、好ましくは、ヒドロキシ
基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子又
はヨウ素原子を表す)、−OR1基、−OCOR2基、−
CH(COR3)(COR4)基、−CH(COR3
(COOR4)基又は−N(R5)(R6)基を表す。
【0030】−OR1基において、R1は炭素数1〜10
の置換されてもよい脂肪族基(例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、プ
ロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル
基、オクテニル基、デセニル基、2−ヒドロキシエチル
基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル
基、2−(メトキシエチルオキシ)エチル基、2−
(N,N−ジエチルアミノ)エチル基、2−メトキシプ
ロピル基、2−シアノエチル基、3−メチルオキシプロ
ピル基、2−クロロエチル基、シクロヘキシル基、シク
ロペンチル基、シクロオクチル基、クロロシクロヘキシ
ル基、メトキシシクロヘキシル基、ベンジル基、フェネ
チル基、ジメトキシベンジル基、メチルベンジル基、ブ
ロモベンジル基等が挙げられる)を表す。
【0031】−OCOR2基において、好ましくはR
2は、R1と同一の内容を表し、好ましくは脂肪族基又は
炭素数6〜12の置換されてもよい芳香族基(芳香族基
としては、前記R0中のアリール基で例示したと同様の
ものが挙げられる)を表す。
【0032】−CH(COR3)(COR4)基及び−C
H(COR3)(COOR4)基において、R3は炭素数
1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基等)又はアリール基(例えば、フェ
ニル基、トリル基、キシリル基等)を表し、R4は炭素
数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等)、
炭素数7〜12のアラルキル基(例えば、ベンジル基、
フェネチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル
基、メトキシベンジル基、カルボキシベンジル基、クロ
ロベンジル基等)又はアリール基(例えば、フェニル
基、トリル基、キシリル基、メシチル基、メトキシフェ
ニル基、クロロフェニル基、カルボキシフェニル基、ジ
エトキシフェニル基等)を表す。
【0033】また−N(R5)(R6)基において、R5
及びR6は、互いに同じでも異なってもよく、各々、好
ましくは水素原子又は炭素数1〜10の置換されてもよ
い脂肪族基(例えば、前記の−OR1基のR1と同様の内
容のものが挙げられる)を表す。より好ましくは、R5
とR6の炭素数の総和が12ヶ以内である。
【0034】金属Mは、好ましくは、遷移金属、希土類
金属、周期表III〜V族の金属が挙げられる。より好ま
しくはAl、Si、Sn、Ge、Ti、Zr等が挙げら
れ、更に好ましくは、Al、Si、Ti、Zr等が挙げ
られる。特にSiが好ましい。
【0035】一般式(I)で示される金属化合物の具体
例としては、以下のものが挙げられるが、これに限定さ
れるものではない。
【0036】メチルトリクロルシラン、メチルトリブロ
ムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチル
トリt−ブトキシシラン、エチルトリクロルシラン、エ
チルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシ
ラン、エチルトリt−ブトキシシラン、n−プロピルト
リクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−
プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキ
シシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n
−プロピルトリt−ブトキシシラン、n−ヘキシルトリ
クロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘ
キシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシ
シラン、n−へキシルトリイソプロポキシシラン、n−
ヘキシルトリt−ブトキシシラン、n−デシルトリクロ
ルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルト
リメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n
−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt
−ブトキシシラン、n−オクタデシルトリクロルシラ
ン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデ
シルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキ
シシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラ
ン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン、フェニ
ルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリ
t−ブトキシシラン、
【0037】テトラクロルシラン、テトラブロムシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジ
メトキシジエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジクロルシラ
ン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチル
ジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキ
シシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリブロムヒド
ロシラン、トリメトキシヒドロシラン、イソプロポキシ
ヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン、ビニル
トリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシ
ラン、トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフ
ルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピ
ルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエト
キシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシ
シラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラ
ン、
【0038】γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−
メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、
γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラ
ン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリt−ブトキシンラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラ
ン、
【0039】Ti(OR)4(Rはメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等)、
TiCl4、Zn(OR)2、Zn(CH3COCHCOC
3) 2、Sn(OR)4、Sn(CH3COCHCOCH3)
4、Sn(OCOR)4、SnCl4、Zr(OR)4、Zr
(CH3COCHCOCH3)4、Al(OR)3。上記金属
化合物は、単独乃至組み合わせて金属含有樹脂の製造に
用いられる。
【0040】窒素原子−金属原子−窒素原子の結合を有
する金属含有樹脂は、例えばポリシラザンが挙げられ
る。
【0041】本発明では更に、結着樹脂として、上記金
属含有樹脂と、該樹脂と水素結合を形成し得る基を含有
する有機ポリマーとの複合体を用いることが好ましい。
金属含有樹脂と有機ポリマーとの複合体とは、ゾル状物
質及びゲル状物質を含む意味に用いる。
【0042】上記有機ポリマーは、金属含有樹脂と水素
結合を形成し得る基(以下、特定の結合基ともいう)を
含有する。特定の結合基としては、好ましくは、アミド
結合(カルボン酸アミド結合及びスルホンアミド結合を
含む)、ウレタン結合及びウレイド結合から選ばれる少
なくとも一種の結合及び水酸基を挙げることができる。
【0043】有機ポリマーは、繰り返し単位成分とし
て、本発明の特定の結合基をポリマーの主鎖及び/又は
側鎖に含有するものが挙げられる。好ましくは、繰り返
し単位成分として、−N(R11)CO−、−N(R11
SO2−、−NHCONH−及び−NHCOO−から選
ばれる少なくとも1種の結合がポリマーの主鎖及び/又
は側鎖に存在する成分、及び/又は−OH基を含有する
成分が挙げられる。上記アミド結合中のR11は、水素原
子又は有機残基を表し、有機残基としては、一般式
(I)中のR0における炭化水素基及びヘテロ環基と同
一の内容のものが挙げられる。
【0044】ポリマー主鎖に本発明の特定の結合基を含
有するポリマーとしては、−N(R 11)CO−結合また
は−N(R11)SO2−結合を有するアミド樹脂、−N
HCONH−結合を有するウレイド樹脂、−NHCOO
−結合を含有するウレタン樹脂が挙げられる。
【0045】アミド樹脂製造に供されるジアミン類とジ
カルボン酸類又はジスルホン酸類、ウレイド樹脂に用い
られるジイソシアナート類、ウレタン樹脂に用いられる
ジオール類としては、例えば高分子学会編「高分子デー
タハンドブック−基礎編−」第I章(株)培風舘刊(1
986年)、山下晋三、金子東助編「架橋剤ハンドブッ
ク」大成社刊(1981年)等に記載されている化合物
を用いることができる。
【0046】また、他のアミド結合を有するポリマーと
して、下記一般式(II)で示される繰り返し単位含有の
ポリマー、ポリアルキレンイミンのN−アシル化体また
はポリビニルピロリドンとその誘導体が挙げられる。
【0047】
【化1】
【0048】式(II)中、Z1は−CO−、−SO2−又
は−CS−を表す。R20は式(I)中のR0と同一の内
容のものを表す。r1は水素原子又は炭素数1〜6のア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基等)を表す。r1は同
じでも異なってもよい。pは2又は3の整数を表す。
【0049】一般式(II)で示される繰り返し単位を含有
するポリマーのうち、Z1が−CO−結合を表し、pが
2を表すポリマーは、置換基を有していてもよいオキサ
ゾリンを触媒の存在下で開環重合することにより得られ
る。触媒としては、例えば、硫酸ジメチル、p−トルエ
ンスルホン酸アルキルエステルなどの硫酸エステルやス
ルホン酸エステル;ヨウ化アルキル(例えばヨウ化メチ
ル)などのハロゲン化アルキル;フリーデルクラフツ触
媒のうち金属フッ素化物;硫酸、ヨウ化水素、p−トル
エンスルホン酸などの酸や、これらの酸とオキサゾリン
との塩であるオキサゾリニウム塩などが使用できる。な
お、このポリマーは単独重合体であってもよく、共重合
体であってもよい。また、他のポリマーにこのポリマー
がグラフトした共重合体であってもよい。
【0050】オキサゾリンの具体例としては、例えば、
2−オキサゾリン、2−メチル−2−オキサゾリン、2
−エチル−2−オキサゾリン、2−プロピル−2−オキ
サゾリン、2−イソプロピル−2−オキサゾリン、2−
ブチル−2−オキサゾリン、2−ジクロロメチル−2−
オキサゾリン、2−トリクロロメチル−2−オキサゾリ
ン、2−ペンタフルオロエチル−2−オキサゾリン、2
−フェニル−2−オキサゾリン、2−メトキシカルボニ
ルエチル−2−オキサゾリン、2−(4−メチルフェニ
ル)−2−オキサゾリン、2−(4−クロロフェニル)
−2−オキサゾリンなどが挙げられる。好ましいオキサ
ゾリンには、2−オキサゾリン、2−メチル−2−オキ
サゾリン、2−エチル−2−オキサゾリンなどが含まれ
る。このようなオキサゾリンのポリマーは一種又は二種
以上使用できる。
【0051】一般式(II)で示される繰り返し単位を有す
る他のポリマーについても、オキサゾリンの代わりにチ
アゾリン、4,5−ジヒドロ−1,3−オキサジン又は
4,5−ジヒドロ−1,3−チアジンを用いて同様に得
ることができる。
【0052】ポリアルキレンイミンのN−アシル化体と
しては、カルボン酸ハライド類との高分子反応で得られ
る−N(CO−R20)−を含むカルボン酸アミド体、又
はスルホニルハライド類との高分子反応で得られる−N
(SO2−R20)−を含むスルホンアミド体(ここで、
20は上記式(II)におけるR20と同義である)が挙げら
れる。
【0053】また、ポリマーの側鎖に特定の結合基を含
有するポリマーとしては、少なくとも該特定の結合基か
ら選ばれた結合基の少なくとも1種を含有する成分を主
成分として含有するものが挙げられる。このような成分
としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、クロトンアミド、ビニル酢酸アミドあるいは以下の
化合物が挙げられる。但し、これらに限定されるもので
はない。
【0054】
【化2】
【0055】
【化3】
【0056】一方、水酸基含有の有機ポリマーとして
は、天然水溶性高分子、半合成水溶性高分子、合成高分
子のいずれでもよく、具体的には小竹無二雄監修「大有
機化学19、天然高分子化合物I」朝倉書店刊(196
0年)、経営開発センター出版部編「水溶性高分子・水
分散型樹脂総合技術資料集」経営開発センター出版部刊
(1981年)、長友新治「新・水溶性ポリマーの応用
と市場」(株)シーエムシー刊(1988年)、「機能
性セルロースの開発」(株)シーエムシー刊(1985
年)等に記載のものが挙げられる。
【0057】例えば、天然及び半合成の高分子として
は、セルロース、セルロース誘導体(セルロースエステ
ル類;硝酸セルロース、硫酸セルロース、酢酸セルロー
ス、プロピオン酸セルロース、コハク酸セルロース、酪
酸セルロース、酢酸コハク酸セルロース、酢酸酪酸セル
ロース、酢酸フタル酸セルロース等、セルロースエーテ
ル類;メチルセルロース、エチルセルロース、シアノエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシ
エチルセルロース等)、デンプン、デンプン誘導体(酸
化デンプン、エステル化デンプン類;硝酸、硫酸、リン
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸等のエステル
化体、エーテル化デンプン類;メチル化、エチル化、シ
アノエチル化、ヒドロキシアルキル化、カルボキシメチ
ル化等の誘導体)、アルギン酸、ペクチン、カラギーナ
ン、タマリンドガム、天然ガム類(アラビアガム、グア
ーガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、キ
サンタンガム等)、プルラン、デキストラン、カゼイ
ン、ゼラチン、キチン、キトサン等が挙げられる。
【0058】合成高分子としては、例えばポリビニルア
ルコール、ポリアルキレングリコール(ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、(エチレングリ
コール/プロピレングリコール)共重合体等)、アリル
アルコール共重合体、水酸基を少なくとも1種含有のア
クリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの重合
体もしくは共重合体(エステル置換基として、例えば2
−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、
2,3−ジヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシ−2
−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピル基、3−ヒド
ロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチル)プロピル基、
ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、
等)、アクリルアミド又はメタクリルアミドのN−置換
体の重合体もしくは共重合体(N−置換基として、例え
ば、モノメチロール基、2−ヒドロキシエチル基、3−
ヒドロキシプロピル基、1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)エチル基、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシ
ペンチル基、等)等が挙げられる。但し、合成高分子と
しては、繰り返し単位の側鎖置換基中に少なくとも1個
の水酸基を含有するものであれば、特に限定されるもの
ではない。
【0059】本発明に供される有機ポリマーの重量平均
分子量は、好ましくは103〜106、より好ましくは5
×103〜4×105である。
【0060】本発明の金属含有樹脂と有機ポリマーとの
複合体において、金属含有樹脂と有機ポリマーの割合は
広い範囲で選択できるが、金属含有樹脂/有機ポリマー
の質量比で10/90〜90/10、より好ましくは2
0/80〜80/20である。
【0061】上記複合体を含有する結着樹脂は、例え
ば、前記金属化合物の加水分解重縮合により生成した金
属含有樹脂の場合、そのヒドロキシル基と、有機ポリマ
ー中の前記特定の結合基とが水素結合作用により均一な
有機、無機ハイブリッドを形成し、相分離することなく
ミクロ的に均質となる。金属含有樹脂に炭化水素基が存
在する場合にはその炭化水素基に起因して、有機ポリマ
ーとの親和性がさらに向上するものと推定される。上記
複合体は、有機無機の両特性を有するため、無機系およ
び有機系粒子のいずれに対しても強い相互作用を有し、
結着樹脂が粒子に強く吸着する。また、この複合体は成
膜性に優れている。
【0062】金属含有樹脂と有機ポリマーとの複合体
は、前記金属化合物を加水分解重縮合し、有機ポリマー
と混合することにより製造するか、または有機ポリマー
の存在下、前記金属化合物を加水分解重縮合することに
より製造される。好ましくは、有機ポリマーの存在下、
前記金属化合物をゾル−ゲル法により加水分解重縮合す
ることにより有機・無機ポリマー複合体を得ることがで
きる。生成した有機・無機ポリマー複合体において、有
機ポリマーは、金属化合物の加水分解重縮合により生成
したゲルのマトリックス(すなわち無機金属酸化物の三
次元微細ネットワーク構造体)中に均一に分散してい
る。
【0063】上記好ましい方法としてのゾル−ゲル法
は、従来公知のゾル−ゲル法を用いて行なうことができ
る。具体的には、「ゾル−ゲル法による薄膜コーティン
グ技術」(株)技術情報協会(刊)(1995年)、作
花済夫「ゾル−ゲル法の科学」(株)アグネ承風社
(刊)(1988年)、平島碩「最新ゾル−ゲル法によ
る機能性薄膜作成技術」総合技術センター(刊)(19
92年)等の成書に詳細に記載の方法に従って実施でき
る。
【0064】凹凸面を形成するために用いる溶媒は水、
有機溶媒等から適宜選択される。有機溶媒としては、ア
ルコール類(メタノール、エタノール、プロピルアルコ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、エチ
レングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコー
ルジメチルエーテル、テトラヒドロピラン、等)、ケト
ン類(アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセト
ン等)、エステル類(酢酸メチル、エチレングリコール
モノメチルモノアセテート等)、アミド類(ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、ピロリドン、N−メチル
ピロリドン等)等が挙げられる。溶媒は1種あるいは2
種以上を併用してもよい。
【0065】更に上記複合体を用いる場合には、一般式
(I)で示される前記の金属化合物の加水分解及び重縮
合反応を促進するために、酸性触媒又は塩基性触媒を併
用することが好ましい。触媒は、酸または塩基性化合物
をそのままか、あるいは水またはアルコールなどの溶媒
に溶解させた状態のもの(以下、それぞれ酸性触媒、塩
基性触媒という)を用いる。そのときの濃度については
特に限定しないが、濃度が濃い場合は加水分解及び重縮
合速度が速くなる傾向がある。但し、濃度の濃い塩基性
触媒を用いると、ゾル溶液中で沈殿物が生成する場合が
あるため、塩基性触媒の濃度は1N(mol/L)(水溶液
での濃度換算)以下が望ましい。
【0066】酸性触媒または塩基性触媒の種類は特に限
定されないが、濃度の濃い触媒を用いる必要がある場合
には、焼結後に触媒結晶粒中にほとんど残留しないよう
な元素から構成される触媒がよい。具体的には、酸性触
媒としては、塩酸などのハロゲン化水素、硝酸、硫酸、
亜硫酸、硫化水素、過塩素酸、過酸化水素、炭酸、蟻酸
や酢酸などのカルボン酸、構造式RCOOHのRを他元
素または置換基によって置換した置換カルボン酸、ベン
ゼンスルホン酸などのスルホン酸など、塩基性触媒とし
ては、アンモニア水などのアンモニア性塩基、エチルア
ミンやアニリンなどのアミン類などが挙げられる。
【0067】結着樹脂は、粒子100重量部に対して、
一般に8〜50重量部、好ましくは10〜30重量部の
割合で用いられる。この範囲において、本発明の効果が
有効に発現する。
【0068】また、架橋剤を添加してもよい。架橋剤と
しては、通常架橋剤として用いられる化合物を挙げるこ
とができる。具体的には、山下晋三、金子東助編「架橋
剤ハンドブック」大成社刊(1981年)、高分子学会
編「高分子データハンドブック、基礎編」培風舘(19
86年)等に記載されている化合物を用いることができ
る。
【0069】例えば、塩化アンモニウム、金属イオン、
有機過酸化物、ポリイソシアナート系化合物(例えばト
ルイレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシ
アナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、ポ
リメチレンフェニルイソシアナート、ヘキサメチレンジ
イソシアナート、イソホロンジイソシアナート、高分子
ポリイソシアナート等)、ポリオール系化合物(例え
ば、1,4−ブタンジオール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシエチレングリコール、1,1,1
−トリメチロールプロパン等)、ポリアミン系化合物
(例えば、エチレンジアミン、γ−ヒドロキシプロピル
化エチレンジアミン、フェニレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、変性脂肪
族ポリアミン類等)、ポリエポキシ基含有化合物及びエ
ポキシ樹脂(例えば、垣内弘編著「新エポキシ樹脂」昭
晃堂1985年刊)、橋本邦之編著「エポキシ樹脂」日
刊工業新聞社(1969年刊)等に記載された化合物
類)、メラミン樹脂(例えば、三輪一郎、松永英夫編著
「ユリア・メラミン樹脂」日刊工業新聞社(1969年
刊)等に記載された化合物類)、ポリ(メタ)クリレー
ト系化合物(例えば、大河原信、三枝武夫、東村敏延編
「オリゴマー」講談社(1976年刊)、大森英三「機
能性アクリル系樹脂」テクノシステム(1985年刊)
等に記載された化合物類)が挙げられる。
【0070】版下シートの支持体表面に凹凸面を形成す
るには、粒子を結着樹脂に分散させた分散物を塗布、乾
燥させる方法、結着樹脂膜を表面に形成した後、粒子を
機械的圧力で結着樹脂膜中に押し込む方法等が挙げられ
る。
【0071】本発明のオーバーコート層は成膜性樹脂か
らなり、上記凹凸面を形成する結着樹脂に関して記載し
たものと同様のものが用いられる。好ましくは、凹凸面
との密着性が良好なように、親水性結着樹脂を含む凹凸
面には親水性オーバーコート層、疎水性結着樹脂を含む
凹凸面には疎水性オーバーコート層が用いられる。
【0072】また、デュロ硬度60以下のオーバーコー
ト層を作成するには、デュロ硬度60以下の樹脂を単独
層として使用する場合の外、加硫ゴム(デュロ硬度4
0)、合成ゴム系(デュロ硬度50以下)、スチレン−
ブタジエン(デュロ硬度51)、顔料を分散した顔料配
合ゴム(例えば、カーボン45部配合ゴム:デュロ硬度
51)等をブレンドして作ることもできる。本発明で言
うデュロ硬度とは、米国ショアー社製造のスプリング式
硬さ試験器(デュロメーター)のAタイプを使用して測
定した値(デュロメータ硬さ)である。
【0073】本発明のオーバーコート層は、上記成膜性
樹脂及び溶媒を含む塗布液を上記凹凸面上に、従来公知
の塗布方法を用いて塗布、乾燥し、成膜することにより
得ることができる。溶媒としては、前記の溶媒を適宜使
用することができる。塗布方法としては、コータ塗布
(エアドクター、ブレード、ロッド、スクイズ、グラビ
ア等)、スプレー塗布(エアスプレイ、静電スプレイ
等)等が挙げられる。
【0074】本発明の版下シートの凹凸形状を有する表
面は、その中心線平均粗さRaが好ましくは2μm未
満、より好ましくは1.5μm未満である。これによ
り、印刷汚れが起こりにくくなる。
【0075】本発明の版下シートを版胴に固定するに
は、従来公知の方法が用いられる。例えば、版下シート
の支持体の裏面に、スプレー糊、両面テープ等の接着剤
若しくは粘着剤を付与する方法、あるいは、版下シート
の先端及び後端を版胴に設けた爪部によって係止する方
法等が挙げられる。また、これらを組み合わせた方法を
用いることもできる。
【0076】平版印刷用印刷機による印刷時、平版印刷
版は版胴上に本発明の版下シートを介して装着される。
この際、版下シート表面の凹凸が平版印刷版の裏面に圧
接されることにより、凸部が平版印刷版の裏面に食い込
むように作用する。これにより版下シートは、ブランケ
ット胴及び圧胴による印圧を調整するとともに、加圧に
伴う平版印刷版の版胴上における位置ずれを防止するこ
とができる。
【0077】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に詳述する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】比較例1 厚さ150μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)上に、無機粒子A#320(株式会社フジミインコ
ーポレイテッド社製)120g、結着剤としてアクリル
樹脂(富士写真フィルム社製、Tg=37℃、40%ト
ルエン溶液)100gをトルエン200gと混合し、エ
クセル・オートホモジナイザー(日本精機社製)で1
2,000rpmで15分間分散した後、ワイヤーバー
にて乾燥塗布量10g/m2になるように塗布して、1
20℃で3分乾燥して印刷用版下シートNo.1を作成し
た(オーバーコート層なし)。この塗布面の中心線平均
粗さ(Ra)は15μmであった。
【0079】印刷時の印刷版の版伸びの測定は、オリバ
ー52印刷機(桜井機械販売社製)を使用し、標準の印
刷条件で行った。平版印刷版は、厚さ100μmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)を支持体とする銀塩
拡散転写感光材料であるスーパーマスタープラス(アグ
ファゲバルト社製、総厚さ130μm)を、専用プレー
トメーカーSPM415で製版したものを用いた。平版
印刷版は、印刷前に処理液G671をしみ込ませたスポ
ンジで表面を均一に処理した。印刷機上の湿し水として
は、前記処理液を水で1:1に希釈したものを用い、イ
ンキとしてはNew Champion Fグロス85(大日本インキ
化学工業社製)を用いた。130μmのスーパーマスタ
ープラス印刷版の下にここで作成した150μmの版伸
び防止用版下材料を重ねて、先頭と尻部を印刷機の版胴
固定用のクランプで絞めた。
【0080】使用インキと湿し水はこの系の標準材料を
使用した。2000枚印刷後に、印刷スタート時点から
の版の伸びを印刷したコート紙上で実測した。測定は印
刷版に画像として版胴の回転方向に30cmの間隔に引
いた2本の罫線の間隔をスタートと2000枚後の印刷
物上で実測し、その差を版伸びとした。また印刷に使用
した版下シートを取り外し、版下シート表面の粒子の剥
がれ具合を光学顕微鏡にて観察し、目視判定を行うこと
で評価した。その結果を表−1に示す。
【0081】実施例1 比較例1と全く同じ版伸び防止用版下シートNo.1を作
り、この上にデュロ硬度51のアクリル樹脂ラテックス
AE610(c)(日本合成ゴム(株)製)5gを水1
0gに撹拌した後、オーバーコート層としてワイヤーバ
ーにて乾燥塗布量3g/m2になるように塗布して、1
10℃で5分間乾燥して平版印刷用版下シートNo.2を
得た。
【0082】実施例1の版下シートNo.1の替わりに上
記版下シートNo.2を実施例1と同様に用いて2000
枚印刷後、実施例1とまったく同様の方法で版の伸びを
測定した。その結果を表−1に示す。また、印刷後、使
用したスーパープレートプラスを取り外し、版下シート
の表面の粒子の剥がれ具合を実施例1と同様に観察し
た。その結果も、表−1に示す。
【0083】比較例2 比較例1で使用した平版印刷版スーパーマスタープラス
(アグファゲバルト社製)を、電子写真製版方法で得ら
れたELP2X平版印刷用マスター(富士写真フィルム
社製)に変えた以外は比較例1と同様にして同じ印刷機
上にセットした。セットされたELP2Xマスターの表
面を印刷前に、親水化処理液ELP−E2(富士写真フ
ィルム社製)の原液をコットンにしみ込ませて表面を親
水化処理した。印刷機上の湿し水は、ELP−E2を水
にて7倍に希釈した液を使用した。これ以外は比較例1
と全く同様に印刷し、同じ評価を行った。この結果も、
表−1に示した。
【0084】実施例2 実施例1で使用した平版印刷版スーパーマスタープラス
(アクファゲバルト社製)を、電子写真製版方法で得ら
れたELP2X平版印刷用マスター(富士写真フィルム
社製)に変えた以外は実施例1と全く同様にして同じ印
刷機上にセットした。印刷前処理、印刷および評価は比
較例1と全く同様に行った。この結果も、表−1に示し
た。
【0085】比較例3 比較例1で作成した版下シートNo.1に用いたポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルムの厚さを150
μmから75μmに変更した以外は比較例1と同様にし
て版下シートNo.3を作成した。この版下シートNo.3
を、処理液で処理されたスーパーマスタープラス(アグ
ファゲバルト社製)の裏面と75μmの版下フィルム
(富士フイルム社製版下用PTフィルム)を重ね合わ
せ、版の頭部分を版胴固定用のクランプで絞めた。75
μmの版下フィルムと130μmのスーパーマスタープ
ラス印刷版との間に、ここで作成した75μmの版下シ
ートNo.3で長さが4cm短いサンプルを挿入して、7
5μmのフィルムと130μmのスーパーマスタープラ
ス印刷版の尻部をクランプで絞め上げた。使用インキと
湿し水は比較例1と同じ材料を使用した。この結果も表
−1に示した。
【0086】実施例3 実施例1で作成した版下シートNo.2に用いたポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルムの厚さを150
μmから75μmに変更した以外は実施例1と同様にし
て版下シートNo.4を作成した。比較例3の版下シート
の替わりに該版下シートNo.4を用いて2000枚印刷
後、比較例1と全く同様の方法で版伸びを測定した。そ
の結果を表−1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】〈評価基準〉 版伸び:20μm以下;○、20〜50μm;△、50
μm以上;× 粒子剥がれ:なし;○、少ない;△、多い;×
【0089】実施例4〜9及び比較例4〜10 実施例1における版下シートNo.2で使用したオーバー
コート用のアクリル樹脂ラテックスの替わりに表−2の
実施例4〜9及び比較例4〜10に示した材料を用いた
以外は実施例1と同様にして版下シートNo.5〜17を
作成した。これらを用いて比較例1と同様に印刷と評価
を行った結果を表−3に示した。
【0090】実施例10及び比較例11〜12 比較例1における版下シートNo.1と全く同様にして版
下シートを作成し、この上に表−2の実施例10及び比
較例11〜12に示す各樹脂を、ペレットの状態から通
常の溶融混練したからの押出法により、7μmの厚みに
ラミネートして均一な被覆層を形成して各版下シートN
o.18〜20を作成した。これらの版下シートを用いて
比較例1と全く同様に印刷と評価を行った。この結果も
表−3に示した。
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】比較例13 アクリルエマルジョンAE322(日本合成ゴム社製)
20gを水50gに撹拌しながら加え、さらに、平均粒
径30μmのガラス粒子GB731(東芝ガラス社製)
を加え、ガラスビーズとともに、ペイントシェーカー
(東洋精機社製)に入れ、10分間分散後ガラスビーズ
を濾過し、分散物を得た。この分散液を厚さ150μm
のポリエチレンテレフタレート(PET)支持体上に、
ワイヤーバーにて4g/m2になるように塗布し、11
0℃で3分間乾燥して印刷用版下シートNo.21を作成
した(オーバーコートなし)。この塗布面の中心線平均
粗さ(Ra)は12μmであった。
【0094】印刷時の印刷版の版伸びの測定は、比較例
1と同じように、オリバー52印刷機(桜井機械販売社
製)を使用し、標準の印刷条件で行った。平版印刷版
も、銀塩拡散転写感光材料であるスーパーマスタープラ
ス(アグファゲバルト社製、総厚さ130μm)を使用
し、版伸び、版下シート表面の粒子の剥がれも比較例1
と同様に測定した。この結果を表−4に示した。
【0095】実施例11〜18及び比較例14〜22 比較例13で作成した版下シートNo.21上に、実施例
1で作成した版下シートNo.2で用いたオーバーコート
材料、デュロメータ硬度51のアクリル樹脂ラテックス
AE1610(c)(日本合成ゴム(株)製)、および
実施例4〜10及び比較例4〜12で作成した版下シー
トNo.5〜20で用いたオーバーコート材料をそれぞれ
全く同じようにオーバーコートした。印刷、および版伸
び測定、粒子の剥がれも実施例1と全く同じように行っ
た。得られた結果を表−4に示した。
【0096】
【表4】
【0097】
【発明の効果】本発明に従い、初期弾性率が350kg
f/mm2以上の支持体の少なくとも片面に、粒径1〜
100μmの粒子と結着樹脂とからなる凹凸面と、その
上に設けられたデュロ硬度(HDD)60以下のオーバ
ーコート層を有する版下シートを用いることにより、オ
ーバーコート層のない場合に比べて、版伸びが低減でき
ると同時に、粒子の剥がれも抑えることができ、版ずれ
を有効に防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA35 AB24 BA02 CA01 4J002 AA001 AB032 AB042 AB052 AD012 BB032 BB122 BC032 BG002 CF002 CF061 CH012 CH022 CK012 CK022 CL002 CM042 DE096 DE106 DE116 DE136 DG026 DJ016 DL006 GT00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 初期弾性率が350kgf/mm2以上
    の支持体の少なくとも片面に凹凸形状を有する平版印刷
    用版下シートにおいて、該凹凸形状が、粒径1〜100
    μmの粒子と結着樹脂からなる凹凸面とその上に設けら
    れたデュロ硬度(HDD)60以下のオーバーコート層
    からなることを特徴とする平版印刷用版下シート。
  2. 【請求項2】 前記支持体の凹凸形状の中心線平均粗さ
    Raが2μm未満である請求項1記載の平版印刷用版下
    シート。
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