JP2002126689A - Pcb汚染物の除染方法 - Google Patents
Pcb汚染物の除染方法Info
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Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】溶媒除染方法でPCB汚染物、特に含浸性物質
を除染するにあたり、除染処理時間の短縮をはかり、除
染の効率を高める。 【解決手段】含浸性物質を含むPCB汚染物Mを洗浄槽
2,3内で、溶媒除染する方法において、上記被洗PC
B汚染物Mを細断、更に必要に応じて粉砕して回転ドラ
ム内に投入し洗浄する。使用後のPCBに汚染された洗
浄液は蒸留によりPCBと洗浄液に分離し、洗浄液は再
使用する。
を除染するにあたり、除染処理時間の短縮をはかり、除
染の効率を高める。 【解決手段】含浸性物質を含むPCB汚染物Mを洗浄槽
2,3内で、溶媒除染する方法において、上記被洗PC
B汚染物Mを細断、更に必要に応じて粉砕して回転ドラ
ム内に投入し洗浄する。使用後のPCBに汚染された洗
浄液は蒸留によりPCBと洗浄液に分離し、洗浄液は再
使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPCB汚染物の除染
方法、特にPCB汚染機器のうちの含浸性物質の除染方
法に関するものである。
方法、特にPCB汚染機器のうちの含浸性物質の除染方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PCB(ポリ塩化ビフェニル)はその有
用性から広く使用されて来たが、生体,環境への影響が
懸念され、昭和47年までに生産が中止され、昭和49
年までに製造・輸入・開放系用途での使用、新規使用が
禁じられ、保管が続けられて来た。そして、これらのP
CB処理については、従来の高温焼却処理に加えて、新
たに化学処理法が認められ、実施されている。一方、P
CBを使用した電気機器等の容器,内容物等もPCBが
付着もしくは含浸しており、これらも処理をしなければ
廃棄、処分することは出来ない。
用性から広く使用されて来たが、生体,環境への影響が
懸念され、昭和47年までに生産が中止され、昭和49
年までに製造・輸入・開放系用途での使用、新規使用が
禁じられ、保管が続けられて来た。そして、これらのP
CB処理については、従来の高温焼却処理に加えて、新
たに化学処理法が認められ、実施されている。一方、P
CBを使用した電気機器等の容器,内容物等もPCBが
付着もしくは含浸しており、これらも処理をしなければ
廃棄、処分することは出来ない。
【0003】かかるPCB汚染物としては代表的なもの
に図4に示すトランス(T)(変圧器)や図5に示すコ
ンデンサ(C)がある。これらの容器11,21は鋼板
であり、内容物はトランス(T)においては図4に示す
低圧巻線13,高圧巻線12の銅線、珪素鋼板製の積層
鋼板からなる鉄心14ならびに銅線の層間に挟まれた絶
縁紙、スペーサ用木材などであり、コンデンサCにおい
ては図5に示す素子22を構成するアルミ箔23,プラ
スチックフィルム24、絶縁紙25である。
に図4に示すトランス(T)(変圧器)や図5に示すコ
ンデンサ(C)がある。これらの容器11,21は鋼板
であり、内容物はトランス(T)においては図4に示す
低圧巻線13,高圧巻線12の銅線、珪素鋼板製の積層
鋼板からなる鉄心14ならびに銅線の層間に挟まれた絶
縁紙、スペーサ用木材などであり、コンデンサCにおい
ては図5に示す素子22を構成するアルミ箔23,プラ
スチックフィルム24、絶縁紙25である。
【0004】ところで、こられのPCB汚染物を処理す
るための処理方法の1つとして溶媒による抽出もしくは
洗浄、いわゆる溶媒除染方式が提案されている。溶媒除
染では、PCB汚染物のうち、金属・プラスティック等
の非含浸性物質に対しては汚染物を洗浄剤に浸漬させ
る、洗浄剤を汚染物表面に吹き付ける、もしくは洗浄剤
蒸気を被洗物表面で凝結させる等の方法により除染を行
う。そして、使用した洗浄剤は蒸留操作によりPCBと
洗浄剤を分離し、洗浄剤は再使用、PCBは例えば、化
学分解処理により無害化される。通常、洗浄剤としてト
リクロルエチレン、パークロルエチレン、ノルマルヘキ
サンを用いるが、上記以外にもイソオクタン、キシレ
ン、ジクロロメタン、イソプロパノール、HCFC22
5等の油汚れに対して有効である洗浄剤が適用可能であ
る。
るための処理方法の1つとして溶媒による抽出もしくは
洗浄、いわゆる溶媒除染方式が提案されている。溶媒除
染では、PCB汚染物のうち、金属・プラスティック等
の非含浸性物質に対しては汚染物を洗浄剤に浸漬させ
る、洗浄剤を汚染物表面に吹き付ける、もしくは洗浄剤
蒸気を被洗物表面で凝結させる等の方法により除染を行
う。そして、使用した洗浄剤は蒸留操作によりPCBと
洗浄剤を分離し、洗浄剤は再使用、PCBは例えば、化
学分解処理により無害化される。通常、洗浄剤としてト
リクロルエチレン、パークロルエチレン、ノルマルヘキ
サンを用いるが、上記以外にもイソオクタン、キシレ
ン、ジクロロメタン、イソプロパノール、HCFC22
5等の油汚れに対して有効である洗浄剤が適用可能であ
る。
【0005】一方、含浸性物質に対しては、洗浄剤の浸
漬・吹き付けで、ある程度の除染はできるが、有効な方
法とは云えない。そこで、含浸性物質に対しては、図3
に示すような網目等洗浄剤が出入できる構造の回転する
ドラムを用いて、被洗物を投入口8より該ドラム7に入
れ、洗浄剤を入れた密閉可能な洗浄槽6の中で回転軸9
によって回転させることにより除染している。この技術
は既にカナダにおいて実用化されていることが報ぜられ
ている。
漬・吹き付けで、ある程度の除染はできるが、有効な方
法とは云えない。そこで、含浸性物質に対しては、図3
に示すような網目等洗浄剤が出入できる構造の回転する
ドラムを用いて、被洗物を投入口8より該ドラム7に入
れ、洗浄剤を入れた密閉可能な洗浄槽6の中で回転軸9
によって回転させることにより除染している。この技術
は既にカナダにおいて実用化されていることが報ぜられ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記溶媒除染
において、特に含浸性物質に対しては汚染物を洗浄剤に
浸漬させたり、表面に吹き付けたり、洗剤液蒸気を表面
で凝結させるなどの手段が講じられるにしても、洗浄剤
の内部への浸透や洗浄効果を考慮すると、確実な除染効
果を得るには相当な時間を要することを免れず、効率面
で問題を有している。
において、特に含浸性物質に対しては汚染物を洗浄剤に
浸漬させたり、表面に吹き付けたり、洗剤液蒸気を表面
で凝結させるなどの手段が講じられるにしても、洗浄剤
の内部への浸透や洗浄効果を考慮すると、確実な除染効
果を得るには相当な時間を要することを免れず、効率面
で問題を有している。
【0007】本発明は係る実状に対処し、溶媒除染のう
ち、特に含浸性物質の除染において、被洗汚染物の細小
化を見出すことなどより除染処理時間の短縮化を図り、
除染効率を高めることを目的とするものである。
ち、特に含浸性物質の除染において、被洗汚染物の細小
化を見出すことなどより除染処理時間の短縮化を図り、
除染効率を高めることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
る本発明方法は、PCB含浸性物質を含むPCB汚染物
を洗浄槽内で溶媒除染する方法において、上記被洗汚染
物を2cm角もしくはφ2cm以下に細断して洗浄する
ことにある。
る本発明方法は、PCB含浸性物質を含むPCB汚染物
を洗浄槽内で溶媒除染する方法において、上記被洗汚染
物を2cm角もしくはφ2cm以下に細断して洗浄する
ことにある。
【0009】請求項2及び3の発明は、上記のより具体
的な実施形態であり、前者は被洗汚染物を更に細かく1
mm以下に粉砕して洗浄すること、後者は該粉砕を洗浄
槽内で行うことを特徴としている。
的な実施形態であり、前者は被洗汚染物を更に細かく1
mm以下に粉砕して洗浄すること、後者は該粉砕を洗浄
槽内で行うことを特徴としている。
【0010】請求項4の発明は含浸性物質の除染におい
て、除染効率を高めるため洗浄液を交換する際、洗浄力
を最大限有効ならしめる方法であり、PCB含浸性物質
を含むPCB汚染物を洗浄槽内で溶媒除染する方法にお
いて、洗浄槽内に回転ドラムを設け、被洗汚染物を投入
し、ドラムを回転させ洗浄する際の洗浄液の交換にあた
り、洗浄液をドレンした後、回転ドラムを再び回転し遠
心分離によって被洗汚染物に残留するPCB汚染洗浄液
の液切りを行って新しい洗浄液を洗浄槽に入れることを
特徴とする。
て、除染効率を高めるため洗浄液を交換する際、洗浄力
を最大限有効ならしめる方法であり、PCB含浸性物質
を含むPCB汚染物を洗浄槽内で溶媒除染する方法にお
いて、洗浄槽内に回転ドラムを設け、被洗汚染物を投入
し、ドラムを回転させ洗浄する際の洗浄液の交換にあた
り、洗浄液をドレンした後、回転ドラムを再び回転し遠
心分離によって被洗汚染物に残留するPCB汚染洗浄液
の液切りを行って新しい洗浄液を洗浄槽に入れることを
特徴とする。
【0011】請求項5の発明は上記請求項4の発明の具
体的な態様であり、回転ドラムを数100rpm〜数1
000rpmの回転速度で回転させ、被洗物に残留する
PCBに汚染された洗浄液を被洗物から遠心分離するこ
とを特徴とする。
体的な態様であり、回転ドラムを数100rpm〜数1
000rpmの回転速度で回転させ、被洗物に残留する
PCBに汚染された洗浄液を被洗物から遠心分離するこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、更に本発明の具体的な実施
態様について詳述する。
態様について詳述する。
【0013】本発明は前記の如くPCB汚染物、特に含
浸性物質を洗浄槽内で溶媒除染する際の効率的な除染方
法であり、除染の効率を高めるため被洗物を細断するこ
とを基本とし、必要に応じて更に粉砕して除染すること
を特徴としている。
浸性物質を洗浄槽内で溶媒除染する際の効率的な除染方
法であり、除染の効率を高めるため被洗物を細断するこ
とを基本とし、必要に応じて更に粉砕して除染すること
を特徴としている。
【0014】図1はかかる本発明方法の処理系統の1例
を示したものであり、最初に細断機(シュレッダー)に
より粗く細断したのち、回転ドラム洗浄を行い、次に粉
砕機(ホモジナイザー)を内蔵する洗浄槽でさらに細か
く粉砕しながら洗浄する処理系統を示している。
を示したものであり、最初に細断機(シュレッダー)に
より粗く細断したのち、回転ドラム洗浄を行い、次に粉
砕機(ホモジナイザー)を内蔵する洗浄槽でさらに細か
く粉砕しながら洗浄する処理系統を示している。
【0015】即ち、図1に示すこの本発明方法にあって
は、先ず、PCB含浸性物質の部材よりなる被洗物Mは
予め細断機1で約2cm角、もしくはφ2cm以下、好
ましくはφ1cm程度に細断され、第1の洗浄槽2内に
配設具備されている回転ドラム2A内に投入される。回
転ドラムは既知図3に示す如きドラム構造が使用可能で
ある。その後、この第1の洗浄槽2に洗浄剤を投入し、
一定時間、ドラム2Aを回転させ洗浄したのち、洗浄液
をドレンする。ドレン後、新しい洗浄液を第1の洗浄槽
2に適正量入れ、ドラム回転,ドレンを繰り返す。そし
て、これを1回から十数回程度、繰り返した後、被洗物
を回転ドラム3Aと粉砕機3Bを備えた第2の洗浄槽3
に移し、これに洗浄剤を投入した後、粉砕機3Bを稼働
させる。稼働中は洗浄剤は粉砕機3Bにより撹拌される
が、粉砕機停止時でも撹拌を行うため、別途、攪拌機3
Cを設けるようにする。数十分から数時間、粉砕を行っ
た後、洗浄液をドレンし、新しい洗浄剤を投入する。こ
れを1回から十数回繰り返した後、被染物を第2の洗浄
槽3内で乾燥させ、除染後の粉砕物M1として取り出
す。
は、先ず、PCB含浸性物質の部材よりなる被洗物Mは
予め細断機1で約2cm角、もしくはφ2cm以下、好
ましくはφ1cm程度に細断され、第1の洗浄槽2内に
配設具備されている回転ドラム2A内に投入される。回
転ドラムは既知図3に示す如きドラム構造が使用可能で
ある。その後、この第1の洗浄槽2に洗浄剤を投入し、
一定時間、ドラム2Aを回転させ洗浄したのち、洗浄液
をドレンする。ドレン後、新しい洗浄液を第1の洗浄槽
2に適正量入れ、ドラム回転,ドレンを繰り返す。そし
て、これを1回から十数回程度、繰り返した後、被洗物
を回転ドラム3Aと粉砕機3Bを備えた第2の洗浄槽3
に移し、これに洗浄剤を投入した後、粉砕機3Bを稼働
させる。稼働中は洗浄剤は粉砕機3Bにより撹拌される
が、粉砕機停止時でも撹拌を行うため、別途、攪拌機3
Cを設けるようにする。数十分から数時間、粉砕を行っ
た後、洗浄液をドレンし、新しい洗浄剤を投入する。こ
れを1回から十数回繰り返した後、被染物を第2の洗浄
槽3内で乾燥させ、除染後の粉砕物M1として取り出
す。
【0016】この工程では被洗物は例えばマイクロテッ
ク・ニチオン社製のホモジナイザー(商品名;ヒスコト
ロン)を用いて20,000rpmで稼働して数μm〜
数十μm程度に粉砕される。また被洗物の大きさが十分
小さくなれば粉砕機3Bの運転を止めて洗浄は可能であ
る。また、被洗物が細断機1による細断のみで十分、小
さい場合は第2の洗浄槽3を、粉砕機3Bを稼働するこ
となしに洗浄のみを行うようにしてもよい。なお、使用
後のPCBに汚染された洗浄液は貯槽4に貯えられて蒸
留器5で蒸留によりPCBと洗浄液に分離され、洗浄液
は再使用され、PCBは別途のPCB処理装置で無害化
される。
ク・ニチオン社製のホモジナイザー(商品名;ヒスコト
ロン)を用いて20,000rpmで稼働して数μm〜
数十μm程度に粉砕される。また被洗物の大きさが十分
小さくなれば粉砕機3Bの運転を止めて洗浄は可能であ
る。また、被洗物が細断機1による細断のみで十分、小
さい場合は第2の洗浄槽3を、粉砕機3Bを稼働するこ
となしに洗浄のみを行うようにしてもよい。なお、使用
後のPCBに汚染された洗浄液は貯槽4に貯えられて蒸
留器5で蒸留によりPCBと洗浄液に分離され、洗浄液
は再使用され、PCBは別途のPCB処理装置で無害化
される。
【0017】更に、本発明による含浸性物質除染では、
除染効率を高めるため、各回の洗浄後の洗浄液交換を行
う前に回転ドラムを高速回転することで生じる遠心力に
より被洗物に残留しているPCB及びPCBに汚染され
た洗浄液を被洗物から分離し、次回の洗浄に投入する洗
浄液による洗浄力が最大限、有効に発揮される状態で除
染されるようにすることが好適であり、かつ有利であ
る。このように機械的要素に起因する洗浄力が強化され
ることにより、従来における同一の洗浄液を用いた場合
より遙かに処理時間の短縮が画かれ、効率のよい除染が
可能である。
除染効率を高めるため、各回の洗浄後の洗浄液交換を行
う前に回転ドラムを高速回転することで生じる遠心力に
より被洗物に残留しているPCB及びPCBに汚染され
た洗浄液を被洗物から分離し、次回の洗浄に投入する洗
浄液による洗浄力が最大限、有効に発揮される状態で除
染されるようにすることが好適であり、かつ有利であ
る。このように機械的要素に起因する洗浄力が強化され
ることにより、従来における同一の洗浄液を用いた場合
より遙かに処理時間の短縮が画かれ、効率のよい除染が
可能である。
【0018】図2はこのような洗浄液交換を含む工程に
係る実施態様であり、被洗物Mは洗浄槽2内に備え付け
られた回転ドラム2A内に投入し、次いで同洗浄槽2に
洗浄剤を投入し、一定時間、ドラム2Aを数rpm〜数
十rpm程度の回転速度で回転させ、洗浄液をドレンす
る。そしてその後に回転ドラム2Aを再び数100rp
m〜数1000rpmの回転速度で回転させ、被洗物に
残留するPCBに汚染された洗浄液を被洗物から遠心分
離し、液切りする。この液切りの後、新しい洗浄液を洗
浄槽2に入れ、ドラム回転,ドレン,液切りを繰り返
す。
係る実施態様であり、被洗物Mは洗浄槽2内に備え付け
られた回転ドラム2A内に投入し、次いで同洗浄槽2に
洗浄剤を投入し、一定時間、ドラム2Aを数rpm〜数
十rpm程度の回転速度で回転させ、洗浄液をドレンす
る。そしてその後に回転ドラム2Aを再び数100rp
m〜数1000rpmの回転速度で回転させ、被洗物に
残留するPCBに汚染された洗浄液を被洗物から遠心分
離し、液切りする。この液切りの後、新しい洗浄液を洗
浄槽2に入れ、ドラム回転,ドレン,液切りを繰り返
す。
【0019】かくて、これを第1の洗浄槽2、更に図1
の如く第2の洗浄槽3があるときは第2の洗浄槽3につ
いて夫々1回乃至十数回程度、繰り返し、除染後の部材
M2を取り出すと共に、使用後のPCBに汚染された洗
浄液は貯槽4に貯留し、蒸留器5で蒸留されてPCBと
洗浄液とに分離し、PCBを別途に無害化処理する一
方、洗浄液は再使用に供する。なお、取り出し前に洗浄
された除染後の部材は洗浄槽内で乾燥させるが、これは
一般的に洗浄剤の環境への放出を抑制し、かつ洗浄剤を
回収するためのものであり、洗浄剤の性質によっては必
ずしも必要な工程ではない。
の如く第2の洗浄槽3があるときは第2の洗浄槽3につ
いて夫々1回乃至十数回程度、繰り返し、除染後の部材
M2を取り出すと共に、使用後のPCBに汚染された洗
浄液は貯槽4に貯留し、蒸留器5で蒸留されてPCBと
洗浄液とに分離し、PCBを別途に無害化処理する一
方、洗浄液は再使用に供する。なお、取り出し前に洗浄
された除染後の部材は洗浄槽内で乾燥させるが、これは
一般的に洗浄剤の環境への放出を抑制し、かつ洗浄剤を
回収するためのものであり、洗浄剤の性質によっては必
ずしも必要な工程ではない。
【0020】また、上記図1,図2に示す例では、何れ
も回転ドラム式の洗浄槽が用いられ、特に図1では回転
ドラムに粉砕機を備えつけた洗浄槽が用いられている
が、細断,粉砕で除染効率が高まるため必ずしも回転ド
ラム式に限らず、通常の洗浄槽であっても利用可能であ
る。
も回転ドラム式の洗浄槽が用いられ、特に図1では回転
ドラムに粉砕機を備えつけた洗浄槽が用いられている
が、細断,粉砕で除染効率が高まるため必ずしも回転ド
ラム式に限らず、通常の洗浄槽であっても利用可能であ
る。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上説明したようにPCB汚染
物を洗浄槽内で溶媒除染するにあたり、同被洗汚染物を
細断,粉砕して洗浄する方法であり、通常、細断・粉砕
は、除染効率の観点からは、細かい程良くなる一方、細
かく粉砕するには粉砕に時間がかかり、また粉砕機を粗
粉砕と微粉砕の2段に分ける等、取扱い上の煩わしさが
生じるのに対し、本発明では被洗物を粗く細断する細断
機と更に細かく粉砕する粉砕機とを設けることにより、
最終的な被洗物の大きさが小さくなり、除染効率が高ま
る。
物を洗浄槽内で溶媒除染するにあたり、同被洗汚染物を
細断,粉砕して洗浄する方法であり、通常、細断・粉砕
は、除染効率の観点からは、細かい程良くなる一方、細
かく粉砕するには粉砕に時間がかかり、また粉砕機を粗
粉砕と微粉砕の2段に分ける等、取扱い上の煩わしさが
生じるのに対し、本発明では被洗物を粗く細断する細断
機と更に細かく粉砕する粉砕機とを設けることにより、
最終的な被洗物の大きさが小さくなり、除染効率が高ま
る。
【0022】また、洗浄中に粉砕することにより、粉砕
に要する時間により全処理時間が長くなることはなく、
また、粉砕後に洗浄槽へ被洗物を移し替える工程を省略
することができ、省力化が可能となるなどの各効果を有
すると共に、更に回転ドラムを高速回転することで生じ
る遠心力により、被洗物に残留しているPCBに汚染さ
れた洗浄液を被洗物から分離することができるので、洗
浄液を投入した際に発生する、前の回の残留洗浄液によ
る汚染を最小限に留めることが可能となり、しかも、こ
のことから各回ともに投入する洗浄液の洗浄力が最大限
に発揮され、従来技術による同一の洗浄液を用いた場合
より短時間での除染が可能となる顕著な効果が期待され
る。
に要する時間により全処理時間が長くなることはなく、
また、粉砕後に洗浄槽へ被洗物を移し替える工程を省略
することができ、省力化が可能となるなどの各効果を有
すると共に、更に回転ドラムを高速回転することで生じ
る遠心力により、被洗物に残留しているPCBに汚染さ
れた洗浄液を被洗物から分離することができるので、洗
浄液を投入した際に発生する、前の回の残留洗浄液によ
る汚染を最小限に留めることが可能となり、しかも、こ
のことから各回ともに投入する洗浄液の洗浄力が最大限
に発揮され、従来技術による同一の洗浄液を用いた場合
より短時間での除染が可能となる顕著な効果が期待され
る。
【図1】本発明除染方法の1例を示す処理系統図であ
る。
る。
【図2】本発明除染方法の他の例を示す処理系統図であ
る。
る。
【図3】洗浄に用いる回転ドラムを示す一部切欠斜視断
面図である。
面図である。
【図4】PCB汚染物の1例を示すトランス概要図であ
る。
る。
【図5】同じくPCB汚染物の他の例であるコンデンサ
を示し、(イ)は一部切欠全体斜視概要図、(ロ)は
(イ)の素子を示す斜視概要図である。
を示し、(イ)は一部切欠全体斜視概要図、(ロ)は
(イ)の素子を示す斜視概要図である。
M PCB汚染物 M1 除染後の粉砕物 M2 除染後の部材 1 細断機 2 第1の洗浄槽 2A 回転ドラム 3 第2の洗浄槽 3A 回転ドラム 3B 粉砕機 3C 攪拌機 4 貯槽 5 蒸留器
Claims (5)
- 【請求項1】PCB含浸性物質を含むPCB汚染物を洗
浄槽内で溶媒除染する方法において、上記被洗汚染物を
2cm角もしくはφ2cm以下に細断して洗浄すること
を特徴とするPCB汚染物の除染方法。 - 【請求項2】被洗汚染物を更に1mm以下に粉砕して洗
浄する請求項1記載のPCB汚染物の除染方法。 - 【請求項3】粉砕を洗浄槽の中で行う請求項2記載のP
CB汚染物の除染方法。 - 【請求項4】PCB含浸性物質を含むPCB汚染物を洗
浄槽内で溶媒除染する方法において、洗浄槽内に回転ド
ラムを設け、該ドラムに被洗汚染物を投入し、ドラムを
回転させ洗浄する際の洗浄液の交換にあたり、洗浄液を
ドレンした後、回転ドラムを再び回転し遠心分離によっ
て被洗物に残留するPCB汚染洗浄液の液切りを行って
新しい洗浄液を洗浄槽に入れることを特徴とするPCB
汚染物の除染方法。 - 【請求項5】回転ドラムを数100rpm〜数1000
rpmの回転速度で回転させ、被洗物に残留するPCB
に汚染された洗浄液を被洗物から遠心分離する請求項4
記載のPCB汚染物の除染方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000324879A JP2002126689A (ja) | 2000-10-25 | 2000-10-25 | Pcb汚染物の除染方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000324879A JP2002126689A (ja) | 2000-10-25 | 2000-10-25 | Pcb汚染物の除染方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002126689A true JP2002126689A (ja) | 2002-05-08 |
Family
ID=18802336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000324879A Withdrawn JP2002126689A (ja) | 2000-10-25 | 2000-10-25 | Pcb汚染物の除染方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002126689A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006150277A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Nichiyo Engineering Kk | Pcb含有コンデンサの処理方法 |
-
2000
- 2000-10-25 JP JP2000324879A patent/JP2002126689A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006150277A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Nichiyo Engineering Kk | Pcb含有コンデンサの処理方法 |
JP4695869B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2011-06-08 | 日陽エンジニアリング株式会社 | Pcb含有コンデンサの処理方法 |
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Date | Code | Title | Description |
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