JP2002126142A - ゴルフクラブのシャフトおよびその製造方法 - Google Patents
ゴルフクラブのシャフトおよびその製造方法Info
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- JP2002126142A JP2002126142A JP2000328939A JP2000328939A JP2002126142A JP 2002126142 A JP2002126142 A JP 2002126142A JP 2000328939 A JP2000328939 A JP 2000328939A JP 2000328939 A JP2000328939 A JP 2000328939A JP 2002126142 A JP2002126142 A JP 2002126142A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属パイプの強度を繊維強化プラスチッ
ク層で補強したゴルフクラブのシャフトにおいて、安価
で、繊維強化プラスチック層が金属パイプから剥離しに
くく、また、強化繊維の長手方向に裂けにくいものおよ
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属パイプの内部に内周面に沿って繊
維強化プラスチック層を設けて、金属パイプの内周面に
固着した。ここで、繊維強化プラスチック層の樹脂含浸
率は24重量%以上にするのが好ましい。また、このシ
ャフトの製造は金属パイプの内部に筒状に巻いたプリプ
レグを配置して、プリプレグを気体圧力で金属パイプの
内周面に加圧した状態で加熱することによりプリプレグ
外周面を金属パイプの内周面に溶着させる方法で行う。
ク層で補強したゴルフクラブのシャフトにおいて、安価
で、繊維強化プラスチック層が金属パイプから剥離しに
くく、また、強化繊維の長手方向に裂けにくいものおよ
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属パイプの内部に内周面に沿って繊
維強化プラスチック層を設けて、金属パイプの内周面に
固着した。ここで、繊維強化プラスチック層の樹脂含浸
率は24重量%以上にするのが好ましい。また、このシ
ャフトの製造は金属パイプの内部に筒状に巻いたプリプ
レグを配置して、プリプレグを気体圧力で金属パイプの
内周面に加圧した状態で加熱することによりプリプレグ
外周面を金属パイプの内周面に溶着させる方法で行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属パイプを繊維強化
プラスチック層で補強したシャフトにおいて、金属パイ
プと繊維強化プラスチック層との層間剥離や繊維強化プ
ラスチック層の傷や裂けを防止するとともに、製造コス
トも低減させたゴルフクラブのシャフトおよびその製造
方法に関する。
プラスチック層で補強したシャフトにおいて、金属パイ
プと繊維強化プラスチック層との層間剥離や繊維強化プ
ラスチック層の傷や裂けを防止するとともに、製造コス
トも低減させたゴルフクラブのシャフトおよびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来技術】ゴルフクラブのシャフトには、金属パイプ
を使用した金属シャフトや複数回巻き付けたプリプレグ
を加熱により相互に融着させ、繊維強化プラスチック製
のパイプとした非金属シャフトなどが主に使用されてい
るが、前者はスチ−ルパイプなどでもよいため、安価で
ある。しかし、強度的にある程度の肉厚パイプを使用し
なければならないため、重量が大きくなる。これに対し
て、後者は軽量であるが、高価なプリプレグを使用する
ため、価格が高くなる。
を使用した金属シャフトや複数回巻き付けたプリプレグ
を加熱により相互に融着させ、繊維強化プラスチック製
のパイプとした非金属シャフトなどが主に使用されてい
るが、前者はスチ−ルパイプなどでもよいため、安価で
ある。しかし、強度的にある程度の肉厚パイプを使用し
なければならないため、重量が大きくなる。これに対し
て、後者は軽量であるが、高価なプリプレグを使用する
ため、価格が高くなる。
【0003】そこで、金属シャフトと非金属シャフトの
長所だけを利用したハイブリッドシャフトが提案されて
いる。このシャフトは、金属パイプの肉厚を薄くするこ
とにより軽量化して、その軽量化に伴う金属パイプの強
度低下をその外周面に接着剤を介して繊維強化プラスチ
ック層を固着することにより補強し、プリプレグ使用量
を少なくしたものである(実公昭50−8685号公
報、実公平5−34672号公報)。
長所だけを利用したハイブリッドシャフトが提案されて
いる。このシャフトは、金属パイプの肉厚を薄くするこ
とにより軽量化して、その軽量化に伴う金属パイプの強
度低下をその外周面に接着剤を介して繊維強化プラスチ
ック層を固着することにより補強し、プリプレグ使用量
を少なくしたものである(実公昭50−8685号公
報、実公平5−34672号公報)。
【0004】しかしながら、このハイブリッドシャフト
は、非金属シャフトと同様に、仕上げに研磨、塗装など
を必要とするため、価格的には材料費の低減だけに止ま
り、また、品質的には、繊維強化プラスチック層が金属
パイプ表面から剥離し易く、また、繊維強化プラスチッ
ク層がプリプレグの繊維長手方向に裂け易いという欠点
があった。
は、非金属シャフトと同様に、仕上げに研磨、塗装など
を必要とするため、価格的には材料費の低減だけに止ま
り、また、品質的には、繊維強化プラスチック層が金属
パイプ表面から剥離し易く、また、繊維強化プラスチッ
ク層がプリプレグの繊維長手方向に裂け易いという欠点
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属パイプ
の強度を繊維強化プラスチック層で補強したシャフトに
おいて、上記問題を解決したゴルフクラブのシャフトお
よびその製造方法を提供するものである。
の強度を繊維強化プラスチック層で補強したシャフトに
おいて、上記問題を解決したゴルフクラブのシャフトお
よびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のゴルフクラブの
シャフトは、金属パイプの内部に内周面に沿って繊維強
化プラスチック層を設けて、金属パイプの内周面に固着
したことを特徴としている。ここで、繊維強化プラスチ
ック層の樹脂含浸率は24重量%以上にするのが好まし
い。また、このシャフトの製造は金属パイプの内部に筒
状に巻いたプリプレグを配置して、プリプレグを気体圧
力で金属パイプの内周面に加圧した状態で加熱すること
によりプリプレグ外周面を金属パイプの内周面に溶着さ
せることを特徴としている。
シャフトは、金属パイプの内部に内周面に沿って繊維強
化プラスチック層を設けて、金属パイプの内周面に固着
したことを特徴としている。ここで、繊維強化プラスチ
ック層の樹脂含浸率は24重量%以上にするのが好まし
い。また、このシャフトの製造は金属パイプの内部に筒
状に巻いたプリプレグを配置して、プリプレグを気体圧
力で金属パイプの内周面に加圧した状態で加熱すること
によりプリプレグ外周面を金属パイプの内周面に溶着さ
せることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施態様】図1は、本発明のゴルフクラブのシ
ャフトを示すもので、金属パイプ1の内部には繊維強化
プラスチック層2が内周面に沿って設けられ、固着され
ている。
ャフトを示すもので、金属パイプ1の内部には繊維強化
プラスチック層2が内周面に沿って設けられ、固着され
ている。
【0008】ここで、金属パイプ1としては、基部から
先端部に向かってテ−パ−状に細くなったスチ−ルパイ
プでよいが、外周面には金属シャフトのようにニッケル
やクロムのような金属めっきを施して、耐食性と外観を
高めておくのが好ましい。繊維強化プラスチック層2の
パイプ内周面への固着は接着剤層を介して行ってもよい
が、樹脂成分で融着させておくと、密着力が高くなる。
パイプ内周面は繊維強化プラスチック層2との密着性を
高めるため、表面を粗化したり、リン酸塩処理やクロメ
−ト処理のような化成処理を施しておくのが望ましい。
先端部に向かってテ−パ−状に細くなったスチ−ルパイ
プでよいが、外周面には金属シャフトのようにニッケル
やクロムのような金属めっきを施して、耐食性と外観を
高めておくのが好ましい。繊維強化プラスチック層2の
パイプ内周面への固着は接着剤層を介して行ってもよい
が、樹脂成分で融着させておくと、密着力が高くなる。
パイプ内周面は繊維強化プラスチック層2との密着性を
高めるため、表面を粗化したり、リン酸塩処理やクロメ
−ト処理のような化成処理を施しておくのが望ましい。
【0009】繊維強化プラスチック層2は、樹脂に繊維
を混合して、強度を強化したもので、樹脂としてはエポ
キシ樹脂、フェノ−ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂な
どが挙げられ、繊維としてはカ−ボン繊維、ガラス繊
維、ホウ素繊維、アラミド繊維のような高強度繊維が挙
げられる。この繊維強化プラスチック層2は繊維の種類
やその配向、樹脂の種類やその含浸率などが全体にわた
り同一な単層のものでも、それらの異なるものを複層に
積層したものでもよいが、金属パイプ1内周面に融着さ
れる外層の樹脂含浸率が24重量%未満であると、繊維
強化プラスチック層2を融着によりパイプ内周面に固着
する場合、加熱による樹脂の染み出しが少なく、パイプ
内周面との密着が十分でなくなる。このため、繊維強化
プラスチック層2の外層は樹脂含浸率を24重量%以上
にするのが好ましい。
を混合して、強度を強化したもので、樹脂としてはエポ
キシ樹脂、フェノ−ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂な
どが挙げられ、繊維としてはカ−ボン繊維、ガラス繊
維、ホウ素繊維、アラミド繊維のような高強度繊維が挙
げられる。この繊維強化プラスチック層2は繊維の種類
やその配向、樹脂の種類やその含浸率などが全体にわた
り同一な単層のものでも、それらの異なるものを複層に
積層したものでもよいが、金属パイプ1内周面に融着さ
れる外層の樹脂含浸率が24重量%未満であると、繊維
強化プラスチック層2を融着によりパイプ内周面に固着
する場合、加熱による樹脂の染み出しが少なく、パイプ
内周面との密着が十分でなくなる。このため、繊維強化
プラスチック層2の外層は樹脂含浸率を24重量%以上
にするのが好ましい。
【0010】本発明のシャフトは、金属パイプ1にプリ
プレグを挿入して、プリプレグを押し付けた後、加熱に
よりプリプレグを金属パイプ内周面に融着させ、繊維強
化プラスチック層2とする方法で製造すると、他の方
法、例えば、予め繊維強化プラスチック層2を成形によ
り製造して、それを金属パイプ1の内部に挿入し、接着
剤や融着で内周面に固着する方法などに比べ容易であ
る。図2から図7はこの方法により繊維強化プラスチッ
ク層2が2層より構成されているシャフトの製造方法を
具体的に示したものである。
プレグを挿入して、プリプレグを押し付けた後、加熱に
よりプリプレグを金属パイプ内周面に融着させ、繊維強
化プラスチック層2とする方法で製造すると、他の方
法、例えば、予め繊維強化プラスチック層2を成形によ
り製造して、それを金属パイプ1の内部に挿入し、接着
剤や融着で内周面に固着する方法などに比べ容易であ
る。図2から図7はこの方法により繊維強化プラスチッ
ク層2が2層より構成されているシャフトの製造方法を
具体的に示したものである。
【0011】マンドレル3は、図2に示すように、従来
より非金属シャフトの製造に使用されていたマンドレル
と同様に横断面が円形のもので、基部から先端部に向か
って外形がテ−パ−状に細くなっていて、基部にはエア
−配管接続用のねじ切り部4が設けられている。そし
て、内部には基部端から一端閉鎖の中心穴5が長手方向
に沿ってあけられていて、その中心穴5からは外周面に
達する枝穴6が分岐して複数設けられている。なお、中
心穴5は金属パイプ1の先端まで貫通していてもよい。
より非金属シャフトの製造に使用されていたマンドレル
と同様に横断面が円形のもので、基部から先端部に向か
って外形がテ−パ−状に細くなっていて、基部にはエア
−配管接続用のねじ切り部4が設けられている。そし
て、内部には基部端から一端閉鎖の中心穴5が長手方向
に沿ってあけられていて、その中心穴5からは外周面に
達する枝穴6が分岐して複数設けられている。なお、中
心穴5は金属パイプ1の先端まで貫通していてもよい。
【0012】このマンドレル3には、図3に示すよう
に、まず、一端閉鎖のチュ−ブ7を基部まで被せ、次
に、このチュ−ブ7の外側に内層用プリプレグ8と外層
用プリプレグ9とを図4に示すように順次巻き付けて、
その後、図5のように、金属パイプ1に挿入する。ここ
で、チュ−ブ7にはシリコンゴムのように耐熱性弾性材
のものが好ましく、表面には離型剤を塗布してもよい。
また、内層用プリプレグ8と外層用プリプレグ9とには
目的に応じて材質や繊維方向などの異なるものを使用す
る。そして、外層用プリプレグ9には樹脂含浸率24重
量%以上のものを使用する。金属パイプ1への挿入後
は、チュ−ブ7の入り口をシ−ルバンド10でマンドレ
ル3の基部に絞め付けて、エア−がチュ−ブ7より漏れ
ないようにするとともに、ねじ切り部4にエア−プラグ
11を螺合させて、図6のように、スタンド12に起立
させる。起立はマンドレル3の先端側が下になるように
配置して、基部をスタンド12の支柱13に上下動可能
に装着されたア−ム14で保持することにより行う。
に、まず、一端閉鎖のチュ−ブ7を基部まで被せ、次
に、このチュ−ブ7の外側に内層用プリプレグ8と外層
用プリプレグ9とを図4に示すように順次巻き付けて、
その後、図5のように、金属パイプ1に挿入する。ここ
で、チュ−ブ7にはシリコンゴムのように耐熱性弾性材
のものが好ましく、表面には離型剤を塗布してもよい。
また、内層用プリプレグ8と外層用プリプレグ9とには
目的に応じて材質や繊維方向などの異なるものを使用す
る。そして、外層用プリプレグ9には樹脂含浸率24重
量%以上のものを使用する。金属パイプ1への挿入後
は、チュ−ブ7の入り口をシ−ルバンド10でマンドレ
ル3の基部に絞め付けて、エア−がチュ−ブ7より漏れ
ないようにするとともに、ねじ切り部4にエア−プラグ
11を螺合させて、図6のように、スタンド12に起立
させる。起立はマンドレル3の先端側が下になるように
配置して、基部をスタンド12の支柱13に上下動可能
に装着されたア−ム14で保持することにより行う。
【0013】起立させた後はエア−プラグ11にエア−
配管15を接続して、中心穴5にエア−を送り、その
後、金属パイプ1を加熱する。エア−が中心穴5に送ら
れると、エア−は枝穴6からチュ−ブ7に入るので、チ
ュ−ブ7を膨らませ、内層用プリプレグ8と外層用プリ
プレグ9とを巻緩めながら金属パイプ1の内周面に押し
付ける。この状態で金属パイプ1を加熱すると、両プリ
プレグは樹脂が溶融して、融着により一体になるととも
に、外層用プリプレグ9は金属パイプ1の内周面に融着
する。なお、金属パイプ1の加熱はスタンド12に起立
させた状態でオ−ブン室内に入れる方法によってもよ
い。両プリプレグが融着し、硬化したなら、加熱とエア
−供給を停止して、エア−プラグ11をねじ切り部4か
ら外し、中心穴5のエア−を放出させる。その後、スタ
ンド12よりマンドレル3を外し、金属パイプ1からマ
ンドレル3を抜くと、図7のように、金属パイプ1の内
周面には繊維強化プラスチック層2が形成される。
配管15を接続して、中心穴5にエア−を送り、その
後、金属パイプ1を加熱する。エア−が中心穴5に送ら
れると、エア−は枝穴6からチュ−ブ7に入るので、チ
ュ−ブ7を膨らませ、内層用プリプレグ8と外層用プリ
プレグ9とを巻緩めながら金属パイプ1の内周面に押し
付ける。この状態で金属パイプ1を加熱すると、両プリ
プレグは樹脂が溶融して、融着により一体になるととも
に、外層用プリプレグ9は金属パイプ1の内周面に融着
する。なお、金属パイプ1の加熱はスタンド12に起立
させた状態でオ−ブン室内に入れる方法によってもよ
い。両プリプレグが融着し、硬化したなら、加熱とエア
−供給を停止して、エア−プラグ11をねじ切り部4か
ら外し、中心穴5のエア−を放出させる。その後、スタ
ンド12よりマンドレル3を外し、金属パイプ1からマ
ンドレル3を抜くと、図7のように、金属パイプ1の内
周面には繊維強化プラスチック層2が形成される。
【0014】
【実施例】実施例1 基部から先端に向かって直径がテ−パ−状に細くなり、
基部径15.0mm、先端径9.0mm、肉厚0.2mm
であるスチ−ルパイプの外周面にクロムめっきを施した
後、内周面をフレックスホ−ンで研磨して、汚れを除去
した。このスチ−ルパイプとは別に図2に示すようなマ
ンドレル3を用意して、その外側にシリコンゴム製の一
端閉鎖のチュ−ブ7を図3のように被せ、その表面にシ
リコン油の離型剤を塗布した。そして、そのチュ−ブ7
の外側にまず内層用プリプレグ8として、カ−ボン繊維
にエポキシ樹脂を含浸させ、その樹脂含浸率が36重量
%であるプリプレグをカ−ボン繊維がマンドレル軸に対
して+45゜の角度になるように巻き付け、次に、その
上に外層用プリプレグ9として、同一のプリプレグをカ
−ボン繊維がマンドレル軸に対して−45゜の角度にな
るように巻き付け、図5のように、スチ−ルパイプに挿
入した。
基部径15.0mm、先端径9.0mm、肉厚0.2mm
であるスチ−ルパイプの外周面にクロムめっきを施した
後、内周面をフレックスホ−ンで研磨して、汚れを除去
した。このスチ−ルパイプとは別に図2に示すようなマ
ンドレル3を用意して、その外側にシリコンゴム製の一
端閉鎖のチュ−ブ7を図3のように被せ、その表面にシ
リコン油の離型剤を塗布した。そして、そのチュ−ブ7
の外側にまず内層用プリプレグ8として、カ−ボン繊維
にエポキシ樹脂を含浸させ、その樹脂含浸率が36重量
%であるプリプレグをカ−ボン繊維がマンドレル軸に対
して+45゜の角度になるように巻き付け、次に、その
上に外層用プリプレグ9として、同一のプリプレグをカ
−ボン繊維がマンドレル軸に対して−45゜の角度にな
るように巻き付け、図5のように、スチ−ルパイプに挿
入した。
【0015】スチ−ルパイプに挿入後は、チュ−ブ7の
入り口をシ−ルバンド10でマンドレル3の基部に絞め
付けて、ねじ切り部4へのエア−プラグ11の螺合を行
った後、図6のように、スタンド12に起立させて、エ
ア−プラグ11に3気圧のエア−配管15を接続し、そ
の後、スタンド12ごとオ−ブン室に入れて、150℃
で45分間加熱した。加熱後エア−供給を停止して、エ
ア−プラグ11をねじ切り部4から外し、エア−の放出
を行った後、スタンド12よりマンドレル3をスチ−ル
パイプとともに外し、スチ−ルパイプからマンドレル3
を抜いた。そして、冷却後両端を15mmずつ切断し
て、長さを990mmにした。
入り口をシ−ルバンド10でマンドレル3の基部に絞め
付けて、ねじ切り部4へのエア−プラグ11の螺合を行
った後、図6のように、スタンド12に起立させて、エ
ア−プラグ11に3気圧のエア−配管15を接続し、そ
の後、スタンド12ごとオ−ブン室に入れて、150℃
で45分間加熱した。加熱後エア−供給を停止して、エ
ア−プラグ11をねじ切り部4から外し、エア−の放出
を行った後、スタンド12よりマンドレル3をスチ−ル
パイプとともに外し、スチ−ルパイプからマンドレル3
を抜いた。そして、冷却後両端を15mmずつ切断し
て、長さを990mmにした。
【0016】実施例2 実施例1において、内層用、外層用のプリプレグ9とし
て、カ−ボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させ、その樹脂
含浸率が24重量%であるものを使用した。
て、カ−ボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させ、その樹脂
含浸率が24重量%であるものを使用した。
【0017】実施例3 実施例1において、内層用、外層用9のプリプレグとし
て、カ−ボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させ、その樹脂
含浸率が20重量%であるものを使用した。
て、カ−ボン繊維にエポキシ樹脂を含浸させ、その樹脂
含浸率が20重量%であるものを使用した。
【0018】以上のようにして得られた実施例1〜3の
シャフトについて以下の調査を行った。この結果を表1
に示す。 (1)トルク 先端より840mmの位置を固定し、先端部に1 lb
f・ft(0.014kgf・m)のトルクをかけた時
の先端部のねじれ角度を測定した。 (2)フレックス 先端より25mmの位置を片側支点、これより790m
m離れた位置を反対側支点とする2点でシャフトを支え
た後、片側支点より350mmの箇所に荷重をかけて、
その箇所での変位が30mmになる荷重(kgf)を測
定した。 (3)バランス 重心位置が先端から全長の何%の位置にあるかを測定し
た。
シャフトについて以下の調査を行った。この結果を表1
に示す。 (1)トルク 先端より840mmの位置を固定し、先端部に1 lb
f・ft(0.014kgf・m)のトルクをかけた時
の先端部のねじれ角度を測定した。 (2)フレックス 先端より25mmの位置を片側支点、これより790m
m離れた位置を反対側支点とする2点でシャフトを支え
た後、片側支点より350mmの箇所に荷重をかけて、
その箇所での変位が30mmになる荷重(kgf)を測
定した。 (3)バランス 重心位置が先端から全長の何%の位置にあるかを測定し
た。
【0019】
【表1】
【0020】また、実施例1〜3のシャフトに3番アイ
アンヘッドを取り付けて、3番アイアンクラブとした
後、エア−キャノン試験機にセットして、ゴルフボ−ル
打ち出し打撃耐久試験を行った。表2にこの結果を示
す。なお、この試験での合格基準はゴルフボ−ル速度毎
秒55kmで3000回とされている。
アンヘッドを取り付けて、3番アイアンクラブとした
後、エア−キャノン試験機にセットして、ゴルフボ−ル
打ち出し打撃耐久試験を行った。表2にこの結果を示
す。なお、この試験での合格基準はゴルフボ−ル速度毎
秒55kmで3000回とされている。
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明のハイブリッドシ
ャフトは、繊維強化プラスチック層を金属パイプの内周
面に沿って設けて、その内周面に固着したものであるの
で、金属パイプが露出し、金属シャフトと同様になる。
このため、金属パイプとして、従来金属シャフトに使用
されていたものの肉薄のものを使用すれば、仕上げに研
磨や塗装などを必要としないので、その分製造コストが
低下する。また、繊維強化プラスチック層は金属パイプ
で被覆され、その変形は金属パイプにより制御されてい
るので、金属パイプの内周面から剥離しにくく、強化繊
維の長手方向に裂け難い。とくに、繊維強化プラスチッ
ク層は樹脂含浸率を24重量%以上にすると、金属パイ
プとの密着性が良好になる。さらに、製造を金属パイプ
の内部に筒状に巻いたプリプレグを配置して、プリプレ
グを気体圧力で金属パイプの内周面に加圧した状態で加
熱することによりプリプレグ外周面を金属パイプの内周
面に溶着させる方法で行うと、プリプレグの金属パイプ
内周面への押し付けは気体圧力によるものであるので、
プリプレグは金属パイプ内周面全体に押し付けられる。
そして、プリプレグはその状態で加熱により金属パイプ
内周面に融着させられるので、形成される繊維強化プラ
スチック層は金属パイプ内周面全体に密着する。
ャフトは、繊維強化プラスチック層を金属パイプの内周
面に沿って設けて、その内周面に固着したものであるの
で、金属パイプが露出し、金属シャフトと同様になる。
このため、金属パイプとして、従来金属シャフトに使用
されていたものの肉薄のものを使用すれば、仕上げに研
磨や塗装などを必要としないので、その分製造コストが
低下する。また、繊維強化プラスチック層は金属パイプ
で被覆され、その変形は金属パイプにより制御されてい
るので、金属パイプの内周面から剥離しにくく、強化繊
維の長手方向に裂け難い。とくに、繊維強化プラスチッ
ク層は樹脂含浸率を24重量%以上にすると、金属パイ
プとの密着性が良好になる。さらに、製造を金属パイプ
の内部に筒状に巻いたプリプレグを配置して、プリプレ
グを気体圧力で金属パイプの内周面に加圧した状態で加
熱することによりプリプレグ外周面を金属パイプの内周
面に溶着させる方法で行うと、プリプレグの金属パイプ
内周面への押し付けは気体圧力によるものであるので、
プリプレグは金属パイプ内周面全体に押し付けられる。
そして、プリプレグはその状態で加熱により金属パイプ
内周面に融着させられるので、形成される繊維強化プラ
スチック層は金属パイプ内周面全体に密着する。
【図1】本発明のゴルフクラブシャフトの1例を示すも
ので、(A)はシャフトの斜視図、(B)は(A)に示
したシャフトの縦断面図である。
ので、(A)はシャフトの斜視図、(B)は(A)に示
したシャフトの縦断面図である。
【図2】本発明のゴルフクラブシャフト製造に使用する
マンドレルを示すもので、(A)はマンドレルの斜視
図、(B)は(A)に示したマンドレルの中心部縦断面
図である。
マンドレルを示すもので、(A)はマンドレルの斜視
図、(B)は(A)に示したマンドレルの中心部縦断面
図である。
【図3】図2に示したマンドレルにチュ−ブを被せた状
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【図4】チュ−ブを被せたマンドレルにプリプレグを巻
き付ける状態を示す斜視図である。
き付ける状態を示す斜視図である。
【図5】プリプレグ巻付けを完了したマンドレルを金属
パイプに挿入した状態を示す斜視図である。
パイプに挿入した状態を示す斜視図である。
【図6】プリプレグ巻付けを完了したマンドレルの加熱
方法を示すもので、中間部を省略してある。
方法を示すもので、中間部を省略してある。
【図7】実施例で製造したゴルフクラブシャフトを示す
もので、(A)はシャフトの斜視図、(B)は(A)に
示したシャフトの縦断面図である。
もので、(A)はシャフトの斜視図、(B)は(A)に
示したシャフトの縦断面図である。
1 金属パイプ 2 繊維強化プラスチック層 3 マンドレル 4 ねじ切り部 5 中心穴 6 枝穴 7 チュ−ブ 8 内層用プリプレグ 9 外層用プリプレグ 10 シ−ルバンド 11 エア−プラグ 12 スタンド 13 支柱 14 ア−ム 15 エア−配管
Claims (3)
- 【請求項1】 金属パイプの内部に内周面に沿って繊
維強化プラスチック層を設けて、金属パイプの内周面に
固着したことを特徴とするゴルフクラブのシャフト。 - 【請求項2】 繊維強化プラスチック層は樹脂含浸率
が24重量%以上であることを特徴とする請求項1に記
載のゴルフクラブのシャフト。 - 【請求項3】 金属パイプの内部に筒状に巻いたプリ
プレグを配置して、プリプレグを気体圧力で金属パイプ
の内周面に加圧した状態で加熱することによりプリプレ
グ外周面を金属パイプの内周面に溶着させることを特徴
とするゴルフクラブのシャフトの製造方法。
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