JP2798002B2 - ラケットフレームおよびその製法 - Google Patents

ラケットフレームおよびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、テニスラケットやバ
トミントンラケットなどのラケットのフレームに関し、
繊維強化プラスチック(FRP)からなるフレーム本体
を被覆したアイオノマーフィルム層と、このアイオノマ
ーフィルム層上に形成された塗膜との間にガス透過性空
隙含有材層を介在させることで、フレーム本体の内部や
該フレーム本体とアイオノマーフィルムとの間にボイド
が残るのを低減したものである。
【0002】
【従来の技術】この種のラケットフレームとしては、図
2に示すように硬質発泡ポリウレタンなどからなる中心
材1の周囲にエポキシ樹脂をマトリックス樹脂とする繊
維強化プリプレグ2を巻きつけ、この繊維強化プリプレ
グ2表面に溶解度パラメータが9.0〜11.5のポリ
ウレタンなどのプラスチックフィルム3を被覆し、これ
を加熱加圧して成形して得られたものが知られている。
この先行技術によれば、繊維強化プリプレグ2が硬化し
てなるフレーム本体とプラスチックフィルム3とが密着
して一体化するため、フレームの靱性が優れ、打球感が
良いと言う効果が得られるとされている。
【0003】ところが、このようにして得られたラケッ
トフレームにあっては、プラスチックフィルム3と上記
フレーム本体との密着性は必ずしも良好ではなく、また
プラスチックフィルム3とこの上に形成される塗膜との
密着性も良くなく、目的とする効果が十分に得られない
ことが判明した。
【0004】そこで、このような問題を解決するため、
図3に示すように硬質発泡ポリウレタンなどからなる芯
材4の周囲に、繊維強化プリプレグ5を巻き付け、つい
でこれをアイオノマーフィルム6で被覆したのち、成形
型に収め、加熱加圧して成形体とし、この成形体に塗装
を施し塗膜7を形成して得られたラケットフレームが考
えられている(特願平5−338337号)。しかしな
がらこのようにして得られたラケットフレームにあって
は、繊維強化プリプレグ5の内部や該プリプレグ5とア
イオノマーフィルム6との間に気泡が残留している場合
があり、その場合、上記気泡が成形後に繊維強化プラス
チックからなるフレーム本体の内部や該フレーム本体と
アイオノマーフィルムとの間にボイドとして残ることが
あり、強度の点で問題が残る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、フレーム本体の内部や該フレーム本体とア
イオノマーフィルムとの間にボイドが残るのを低減する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決するために、繊維強化プリプレグの内部や該プ
リプレグとアイオノマーフィルムとの間に残留している
気泡を成形型の外部に逃がすことに着目し、種々の検討
及び実験を重ねた結果以下のようなことが判った。ま
ず、アイオノマーフィルムに多数の孔をあけることで上
記気泡をアイオノマーフィルムの外に逃がすことができ
ることが判ったが、アイオノマーフィルムと成形型の内
面との間に気泡が残ってしまったり、上記孔から気泡と
ともに合成樹脂液が出て、この合成樹脂液が気泡を含ん
だまま硬化してしまい、アイオノマーフィルム層の表面
にピンホールやボイドができてしまう。また、上記気泡
がアイオノマーフィルム層の表面まで移動してきても、
加熱加圧の際、アイオノマーフィルムが軟化し、成形型
の内面と密着しているため、成形型の合せ目を通過させ
ることができず、成形型の外部に逃がすことができない
ことが判った。そこで、アイオノマーフィルム層と成形
型の内面との間に紙又は不織布を介在させると、上記気
泡は紙又は不織布を構成する繊維の隙間を通って移動し
ながら成形型の合せ目を通過して、成形型の外部に逃げ
ることが可能であることを究明した。
【0007】すなわち、本発明のラケットフレームで
は、繊維強化プラスチックからなるフレーム本体と、こ
のフレーム本体を被覆したアイオノマーフィルムと、こ
のアイオノマーフィルム層上に形成された塗膜からなる
ラケットフレームにおいて、上記アイオノマーフィルム
層と上記塗膜との間にガス透過性空隙含有材層を介在さ
せたことを上記課題の解決手段とした。また、本発明の
ラケットフレームの製法では、強化繊維に熱硬化性樹脂
を含浸したプリプレグを芯材に巻き付け、ついでこれを
アイオノマーフィルムで被覆し、さらにこのアイオノマ
ーフィルムの表面をガス透過性空隙含有材層で被覆した
のち、成形型に収め、加熱加圧して成形体とし、この成
形体に塗装することを上記課題の解決手段とした。
【0008】
【作用】本発明にあっては、アイオノマーフィルムの表
面をガス透過性空隙含有材層で被覆することにより、繊
維強化プリプレグの内部や該プリプレグとアイオノマー
フィルムとの間に気泡が残留していても、該気泡はガス
透過性空隙含有材層内を通って移動しながら成形型の合
せ目を通過して、成形型の外部に逃げることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を更に理解しやすくするため、
実施例について説明する。かかる実施例は、本発明の一
態様を示すものであり、この発明を限定するものではな
い。本発明の範囲で任意に変更可能である。図1は、こ
の発明のラケットフレームの一例を示すもので、芯材1
1と、FRPからなるフレーム本体12と、アイオノマ
ーフィルム13と、ガス透過性空隙含有材層14と、塗
膜15とから構成されている。
【0010】芯材11は、硬質発泡ポリウレタン樹脂、
発泡スチレン樹脂などからなる棒状のものであって、ラ
ケットフレームの成形時にプリプレグを積層、巻き付け
るための芯となるものである。また、フレーム本体12
は、強化繊維にマトリックス樹脂としての熱硬化性樹脂
の未硬化液を含浸したプリプレグを芯材11に積層、巻
き付け、加熱加圧して硬化させたFRPからなる中空筒
状のものである。上記強化繊維としては、カーボン繊
維、ガラス繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化珪素
繊維、アラミド繊維、ステンレススチール繊維などが用
いられるが、なかでもカーボン繊維が好適である。
【0011】上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、フェノール樹脂などが用いられるが、なかでもエポ
キシ樹脂が好適である。アイオノマーフィルム13は、
FRPからなるフレーム本体12全体に融着して一体的
に被覆されたものであって、フレーム本体12の成形時
に溶融し、これに融着したものである。このフィルム1
3の厚みは0.01〜0.2mmの範囲とされ、好まし
くは0.05〜0.1mmの範囲とされる。
【0012】アイオノマーは、エチレンとアクリル酸と
の共重合体を主成分とし、分子内のカルボキシル基とナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などの金属陽
イオンとがイオン結合しているもので、商品名「サーリ
ン」、「ハイミラン」などとして販売されているものが
用いられる。このアイオノマー樹脂としては、その融点
が100〜120℃程度のものが好ましく、後述するプ
リプレグの加熱成形時に溶融するものがよい。
【0013】ガス透過性空隙含有材層14は、上記フレ
ーム本体12を被覆するアイオノマーフィルム13全体
に一体的に被覆されたものである。このガス透過性空隙
含有材層14には、フレーム本体12ならびにアイオノ
マーフィルム層の成形時に、アイオマーフィルム13を
なすアイオノマー樹脂が染み込んでいる。このようなガ
ス透過性空隙含有材層14としては、紙、不織布、ガラ
スクロスなどが用いられる。また、ガス透過性空隙含有
材層14の厚みは0.01〜0.1mmの範囲とされ、
好ましくは0.02〜0.07mmの範囲とされる。
【0014】また、塗膜15は、ガス透過性空隙含有材
層14上に設けられたもので、厚みが50〜150μm
の不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂などの塗料を塗布した塗膜が用いられ
る。
【0015】次に、このようなラケットフレームの製法
について説明する。まず、繊維強化プリプレグを用意
し、所定の形状寸法に裁断し、所定枚数芯材11に巻き
付ける。ついで、このものの表面全体にアイオノマーフ
ィルム13を被覆してゆく。具体的には、幅広のテープ
状のアイオノマーフィルム13を重ね巻きで巻回する方
法などが用いられる。ついで、芯材11に巻き付けられ
たアイオノマーフィルム13の表面全体にガス透過性空
隙含有材層14を被覆してゆく。具体的には、幅広のテ
ープ状のガス透過性空隙含有材層14を重ね巻きで巻回
する方法などが用いられる。
【0016】次に、このものをラケットフレームの形状
のキャビティーを有する成形型内に収め、所定の温度お
よび圧力で加熱、加圧して、プリプレグ中の熱硬化性樹
脂を硬化させて、フレーム形状の成形体とする。この加
熱加圧の際の温度は、アイオノマーフィルム13の融点
以上とすることが好ましい。これにより、繊維強化プリ
プレグの内部や該プリプレグとアイオノマーフィルム1
3との間に気泡が残留していても、該気泡はガス透過性
空隙含有材層14内を通って移動しながら成形型の合せ
目を通過して、成形型の外部に逃げることができるの
で、フレーム本体12の内部や該フレーム本体12とア
イオノマーフィルム13との間にボイドとして残るのを
低減できる。また、このガス透過性空隙含有材層14に
アイオノマー樹脂が染み込むので、アイオノマーフィル
ム13がガス透過性空隙含有材層14で補強された状態
となる。また、プリプレグ硬化物とアイオノマーフィル
ム13とが溶融一体化し、これらの密着性が極めて良く
なる。
【0017】ついで、この成形体の表面に上述の塗料を
用いて塗装を施し、塗膜15を形成するが、フレーム本
体12がアイオノマーフィルム13で被われているの
で、極めて平滑であり、塗装の下地調整が不要となり、
かつ表面にピンホールやボイド等がないため、塗膜厚み
を薄くすることもできる。また、このガス透過性空隙含
有材層14にアイオノマー樹脂が染み込んでいるので、
ガス透過性空隙含有材層14と塗膜15との密着性が極
めて良くなる。
【0018】また、別の製法として、芯材にシリコーン
ゴムなどの可撓性材料からなるチューブを使用し、この
チューブにプリプレグとアイオノマーフィルム13とガ
ス透過性空隙含有材層14を積層したのち、これを成形
型に収め、チューブ内に加圧空気などの加圧流体を圧入
し、内部から加圧するとともに加熱して成形して成形体
とする方法をとることもできる。
【0019】このようなラケットフレームにあっては、
アイオノマーフィルム13の表面をガス透過性空隙含有
材層14で被覆するようにしているので、繊維強化プリ
プレグの内部や該プリプレグとアイオノマーフィルム1
3との間に気泡が残留していても、該気泡はガス透過性
空隙含有材層14内を通って移動しながら成形型の合せ
目を通過して、成形型の外部に逃げることができ、フレ
ーム本体12の内部や該フレーム本体12とアイオノマ
ーフィルム13との間にボイドとして残ることが少なく
なり、また、アイオノマーフィルム13がガス透過性空
隙含有材層14で補強されているので、機械的強度が優
れたものとなる。
【0020】また、アイオノマーフィルム13を使用し
てFRPからなるフレーム本体12全体を被覆するよう
にしているので、フレーム本体12とアイオノマーフィ
ルム13とが極めて良く密着している。このため、ボイ
ド、ピンホールなどの欠陥がなくなり、機械的強度が高
く、しかもしなやかさが付与されて打球感も良好とな
る。また、表面が平滑となるので、後工程の塗装の下地
調整が不要となり、しかも塗膜15の膜厚を薄くするこ
とができる。さらに、アイオノマーフィルム13の表面
をガス透過性空隙含有材層14で被覆したのち、加熱加
圧して成形体を形成するようにしているので、このアイ
オノマーフィルム13をなすアイオノマー樹脂がガス透
過性空隙含有材層14に染込む。このため、こののちガ
ス透過性空隙含有材層14上に塗装を施すと、塗膜15
の密着性が良好なものとなる。
【0021】以下、具体例を示す。(実施例1)強化繊
維として繊維径6.5μmのPAN系炭素繊維のクロス
を使用し、マトリックス樹脂として、ビスフェノールA
タイプのエポキシ樹脂を使用して、繊維量(Vf)が6
0%のプリプレグを作成した。このプリプレグを3枚積
層し、その一方の表面にアイオノマーフィルム(厚さ
0.07mm)を積層し、さらにこのアイオノマーフィ
ルムの表面にガス透過性空隙含有材層として紙(厚さ
0.02mm)、不織布(厚さ0.02mm)をそれぞ
れ積層して積層プリプレグ(サンプルNo.1、2)を
作った。また、比較として上記アイオノマーフィルムの
表面にガス透過性空隙含有材層を積層しない以外は上述
のものと同様の積層プリプレグ(サンプルNo.3)を
作った。
【0022】これらの積層プリプレグを成形型に収め、
温度135℃、圧力1.2MPa、時間20分の条件で
加熱加圧して平板状の成形物を得た。これらの成形物内
のボイドの発生状況ならびに機械的強度について調べ
た。ここでの機械的強度の測定は、インストロン型材料
試験機を使用し、試験方法はJIS K−7074−8
8炭素繊維強化プラスチックの曲げ試験方法にて測定し
た。その結果を表1に示す。また、これらの成形物をそ
れぞれ1/2に切断し、それらの一方の表面にポリウレ
タン樹脂系塗料を塗布、固化させて厚み20〜70μm
の塗膜を形成した。次に、塗膜のない成形物および塗膜
のある成形物の表面に市販のセロハンテープを貼りつけ
てゴバン目テストを実施し、フィルムとプリプレグ硬化
物との間の密着性(密着性Aとする。)と、塗膜とフィ
ルムとの密着性(密着性Bとする。)を評価した。その
結果を表1に示す。また、ボイドの発生状況は、得られ
た成形物の表面上のボイドの発生状況について調べた。
その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1での密着性の評価は、ゴバン目テスト
で、セロハンテープ側に着いて剥がれた切片が5/10
0以下のものを○とし、5/100を越えるものを×と
した。 また、ボイドの発生状況の評価は、ボイドが5
ケ以下のものを○、5ケを超えて10ケ未のものを△、
10ケ以上のものを×とした。また、機械的強度(曲げ
強さ)は下記の式(i)により計算した。 σ=3PL/2bh2 ・・・(i) (式中、σは曲げ強さ(kgf/mm2)、Pは試験片
が折れたときの荷重(kgf)、Lは支点間距離(m
m)、bは試験片の幅(mm)、hは試験片の厚さ(m
m)を表す。)この表1の結果から明らかなように、ア
イオノマーフィルムの表面にガス透過性空隙含有材層が
積層されたもの(サンプルNo.1、2)を用いた成形
物は、アイオノマーフィルムの表面にガス透過性空隙含
有材層が積層されていないもの(サンプルNo.3)を
用いた成形物に比べてボイドが少なく、かつ機械的強度
が優れていることが判明した。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明のラケットフ
レームにあっては、アイオノマーフィルムの表面がガス
透過性空隙含有材層で被覆されたものであるので、繊維
強化プリプレグの内部や該プリプレグとアイオノマーフ
ィルムとの間に気泡が残留していても、該気泡は上記ガ
ス透過性空隙含有材層内を通って移動しながら成形型の
合せ目を通過して、成形型の外部に逃げることができ、
フレーム本体の内部や該フレーム本体とアイオノマーフ
ィルムとの間にボイドとして残ることが少なくなり、ま
た、アイオノマーフィルムがガス透過性空隙含有材層で
補強されているので、機械的強度が優れたものとなる。
【0026】また、FRPからなるフレーム本体をアイ
オノマーフィルムで被覆したものであるので、フレーム
本体とアイオノマーフィルムとが極めて良く密着してい
る。このため、ボイド、ピンホールなどの欠陥がなくな
り、機械的強度が高く、しかもしなやかさが付与されて
打球感も良好となる。また、表面が平滑となるので、後
工程の塗装の下地調整が不要となり、しかも塗膜の膜厚
を薄くすることができる。さらに、アイオノマーフィル
ムの表面をガス透過性空隙含有材層で被覆したのち、加
熱加圧して成形体を形成するようにしたものにあって
は、このアイオノマーフィルムをなすアイオノマー樹脂
が上記ガス透過性空隙含有材層に染込んでいるので、透
過性フィルム上に塗装が施されると、上記ガス透過性空
隙含有材層と塗膜とが良く密着したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラケットフレームの一例を示す概略
断面図である。
【図2】 従来のラケットフレームの一例を示す概略断
面図である。
【図3】 従来のラケットフレームのその他の例を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
12…フレーム本体、13…アイオノマーフィルム、1
4・・・ガス透過性空隙含有材層、15…塗膜。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化プラスチックからなるフレーム
    本体と、このフレーム本体を被覆したアイオノマーフィ
    ルムと、このアイオノマーフィルム層上に形成された塗
    膜からなるラケットフレームにおいて、上記アイオノマ
    ーフィルム層と上記塗膜との間にガス透過性空隙含有材
    層が介在されていることを特徴とするラケットフレー
    ム。
  2. 【請求項2】 強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸したプリ
    プレグを芯材に巻き付け、ついでこれをアイオノマーフ
    ィルムで被覆し、さらにこのアイオノマーフィルムの表
    面をガス透過性空隙含有材層で被覆したのち、成形型に
    収め、加熱加圧して成形体とし、この成形体に塗装する
    ラケットフレームの製法。
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