JP2002124270A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】固体高分子膜にアノード及びカソードを配して
なるセルを備えた燃料電池において、固体高分子膜及び
電極触媒層の湿潤性を均一化することよって、安定して
優れた特性で発電できるものを提供する。 【解決手段】 カソード触媒層22とカソード側セパレ
ータ板60とに挟まれたガス拡散層24において、酸化
剤ガス(空気)の入口側から一定の範囲では、酸化剤チ
ャネル65と対向する領域24Aでは、リブ66と対向
する領域24Bと比べて保水性が高くなるように調整さ
れている。このガス拡散層24における保水性の調整
は、チャネル対向部24Aにおける単位面積当たりの撥
水性材料の含有量を、リブ対向部24Bにおける単位面
積当たりの撥水性材料の含有量より小さく設定すること
によって行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質膜に固体高
分子膜を用いた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】この燃料電池としてはリン酸型、炭酸溶
融塩型など電解質の種類によって様々なものがあるが、
近年では、陽イオン交換型の固体高分子膜(proton ex
changemembrane)を電解質膜とし、比較的運転温度が低
温で且つ高性能で発電することができる燃料電池が積極
的に開発されている。
【0003】このタイプの燃料電池は、固体高分子膜の
一方の面にカソード、他方の面にアノードを配してなる
セルを、ガス流路及び当該流路間にリブが形成された一
対のプレートで挟持した基本構造を持ち、実用的な燃料
電池においては、このようなセルユニットが多数積層さ
れて高出力が得られるようになっている。そして、カソ
ード及びアノードの各々は一般的に、固体高分子膜上に
形成された電極触媒層とその上を覆って設けられたガス
拡散層とから構成されており、このガス拡散層は、電極
触媒層とガス流路との間に介在することによって、流路
を流通するガスを電極触媒層に行き渡らせると共に、電
極触媒層とプレートのリブとの間で導電性を確保する働
きをなす。
【0004】また、固体高分子膜や電極触媒層は、乾燥
状態ではイオン伝導性が低いので、一般的には燃料ガス
や酸化剤ガスを加湿してから燃料電池に供給することに
よって、固体高分子膜を湿潤させながら運転する方法が
とられているが、近年、燃料電池システムのコンパクト
化が要求されるのに伴って、酸化剤ガスとして空気を無
加湿で供給するタイプも出てきている。
【0005】ところで、このタイプの燃料電池を高性能
で発電するためには、固体高分子膜や電極触媒層を全体
的に均一に湿潤させることが望ましい。それは、固体高
分子膜や電極触媒層の湿潤度が領域毎にばらついて湿潤
不足もしくは湿潤過剰となる領域が生じると、湿潤不足
の領域ではイオン導電性が悪くなり、湿潤過剰の領域で
は電極触媒層におけるガス拡散性が悪くなるため、優れ
た発電性能が得られないからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際には、酸
化剤ガスの導入口付近(空気入口側)の領域において
は、出口側領域と比べて酸化剤ガス中に水分が蒸発しや
すいので、固体高分子膜や電極触媒層が湿潤不足となり
やすい傾向がある。また、酸化剤ガス流路に対向する領
域では、リブに対向する領域と比べて酸化剤ガス中に水
分が蒸発しやすいため、固体高分子膜や電極触媒層が湿
潤不足となりやすい傾向もある。
【0007】このため、無加湿の酸化剤ガス(空気)を
供給して発電する燃料電池の場合には、固体高分子膜及
び電極触媒層の湿潤性は不均一となりやすい。このよう
な問題に対して、例えば、特開平11−154523号
公報には、カソードのガス拡散層および/またはアノー
ドのガス拡散層のガス供給口側に近い部分が、ガス排出
口側に近い部分よりも、ガス透過度が小さくなるように
構成した固体高分子電解質型燃料電池の単セルが提案さ
れている。
【0008】この技術によれば、例えば図11に示すよ
うに、固体高分子膜401にカソード410及びアノー
ド420が配されたセル400において、カソード41
0に沿って酸化剤ガス(白矢印431)が流れ、アノー
ド420に沿って燃料ガス(白矢印432)が流れるこ
とによって発電するようになっているが、上記カソード
410において、ガス供給口側に近い領域411のガス
拡散層が、ガス排出口側に近い領域412のガス拡散層
よりも、ガス拡散性が小さく調整されている。
【0009】ガス拡散性の調整は、具体的には、ガス拡
散層の厚さや気孔率を変えることによってなされてい
る。即ち、入口部411では、ガス拡散層の気孔率を小
さくしたり、厚さを大きくしてガス拡散性を小さくし、
出口部412では、気孔率を大きくしたり、厚さを小さ
くすることによって、ガス拡散性を大きくしている。こ
の技術によれば、酸化剤ガス入口側における固体高分子
膜401の乾燥を抑えて、酸化剤ガス入口側と出口側と
で湿潤性を均一化することが可能と考えられるが、酸化
剤ガス流路に対向する領域とリブに対向する領域とで湿
潤性が不均一となる問題は残るので、燃料電池の性能を
向上させるためには、この点を改良することが望まれ
る。
【0010】また、上記のようにガス拡散性を領域毎に
調整する手法を用いた場合、酸化剤がカソード全体に均
一的に行き渡りにくくなるので、電極反応における濃度
分極が大きくなることによって出力低下する可能性もあ
る。本発明は、このような課題に鑑み、固体高分子膜に
アノード及びカソードを配してなるセルを備えた燃料電
池において、固体高分子膜及び電極触媒層の湿潤性を均
一化することよって、安定して優れた特性で発電できる
ものを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、固体高分子膜にアノード及びカソード
を配してなるセルを備えた燃料電池において、カソード
触媒層とカソード側プレートとの間に介挿されるガス拡
散層及びカソード触媒層の少なくとも一方を、酸化剤流
路と対向する領域で、リブと対向する領域と比べて保水
性が高くなるように構成した。
【0012】ここで、「層の保水性」というのは、層の
単位体積あたりに保持することのできる水分量を指すも
のであって、この水分量が大きいほど層の保水性が高い
ことになる。このようにして、カソード側ガス拡散層や
カソード触媒層の保水性を調整すれば、固体高分子膜及
び電極触媒層が、酸化剤ガス流路に対向する領域におい
てリブに対向する領域よりも乾燥しやすいという傾向を
抑え、これらをより均一的に保湿することができる。
【0013】ここで、少なくとも酸化剤入口側の領域に
おいては、ガス拡散層の保水性を調整することが効果的
である。これは、酸化剤入口側の領域においては、酸化
剤ガス中の水分量が少なく、酸化剤ガス中に水分が放散
しやすいため、酸化剤流路と対向する領域とリブと対向
する領域とで固体高分子膜及び電極層の湿潤が不均一に
なりやすいからである。
【0014】また、湿潤性を均一化する効果を得るため
には、ガス拡散層において、酸化剤の入口側端部から出
口側に向かう一定割合(好ましくはガス拡散層における
酸化剤の入口側端部から出口側端部までの全領域の面積
に対して10%〜90%の範囲の領域に上記のような保
水性調整を行うことが好ましい。このようなガス拡散層
における保水性の調整は、ガス拡散層を撥水性材料が含
有された導電性基材で形成し、酸化剤流路と対向する領
域では、リブと対向する領域と比べて撥水性材料の含有
量を小さく設定することによって行うことができる。
【0015】或は、ガス拡散層に、カーボン粉末と撥水
性材料とを含む混合物を充填して保水性調整層を形成
し、この保水性調整層の保水性を調整することによって
行うこともできる。例えば、酸化剤流路と対向する領域
では、リブと対向する領域と比べて、保水性調整材中の
カーボン粉末の保水性が高いもの(比表面積の大きいも
の)を用いることによって行うこともできる。
【0016】また、上記のようにカソード側ガス拡散層
やカソード触媒層に対する保水性を調整するために、カ
ソード触媒層と第2プレートとの間に、第2プレート側
にガス拡散層、カソード触媒層側にイオン交換体を含有
する中間保水層を介挿させ、この中間保水層において、
酸化剤流路と対向する領域で、リブと対向する領域と比
べて保水性が高くなるよう調整してもよい。
【0017】なお、上記のようにガス拡散層やカソード
触媒層に保水性調整を施したり、中間保水層を設けて
も、当該層の全体領域においてガス拡散性を確保し、電
極全体に均一的に酸化剤を行き渡らせることは可能であ
る。よって、本発明によれば、固体高分子膜及び電極触
媒層の全体領域にわたって湿潤性とガス拡散性を確保す
ることができるので、高性能で燃料電池を発電すること
ができる。
【0018】特に無加湿の酸化剤ガス(空気)をカソー
ドに供給して発電する燃料電池の場合には、本発明を適
用することによって得られる効果も大きい。
【0019】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕まず、固体高分
子型燃料電池の基本構成を説明し、次にセル構成につい
て詳細に説明する。 <燃料電池システム全体の構成と動作>図1は、本実施
の形態1の固体高分子型燃料電池を構成するセルユニッ
ト10の組立図である。
【0020】本図に示すように、セルユニット10は全
体として、電極/高分子膜接合体(membrane/electrod
e assembly)20を、カソード側セパレータ板60と
アノード側セパレータ板50とで挟持して構成されてい
る。電極/高分子膜接合体20は、固体高分子膜21の
片面にカソード、他面にアノードが配されて構成されて
いる。
【0021】カソードは、固体高分子膜21上に形成さ
れたカソード触媒層22とその上に配されたガス拡散層
24からなり、アノードは、固体高分子膜21上に形成
されたアノード触媒層23とその上に配されたガス拡散
層25とからなる。従って、カソード触媒層22とカソ
ード側セパレータ板60の間にガス拡散層24が、アノ
ード触媒層23とアノード側セパレータ板50との間
に、ガス拡散層25が、それぞれ介挿されていることに
なる。
【0022】固体高分子膜21は、パーフルオロカーボ
ンスルホン酸からなる薄膜状の電解質である。カソード
触媒層22及びアノード触媒層23は、白金系触媒を担
持したカーボン粉末にイオン交換体(Nafion:Du Pont
社製、以下同様)及び撥水性樹脂が添加されたものから
なる膜であり、固体高分子膜21の主面中央部にそれぞ
れホットプレスにより密着加工されている。白金系触媒
としては、Pt触媒やPt−Ru触媒が用いられる。P
t触媒は燃料ガスに純水素を用いる場合に良好な触媒作
用を呈するが、燃料ガス中に一酸化炭素COが含まれる
と被毒し、触媒作用が低下することもあるが、Pt−R
uは比較的COに被毒されにくい。
【0023】なお図1において、アノード触媒層23は
固体高分子膜21の下面側にあるので破線で表示してい
る。ガス拡散層24、25は、集電体とも称され、導電
性を有するガス透過性の材料から成る層であって、カー
ボンペーパーをはじめとする導電性多孔質材料に、ガス
の拡散性を確保するため撥水性材料が添加されて形成さ
れている。ここでは、カーボンペーパーに、撥水性材料
としてふっ素樹脂を含浸したものを用いることとする
が、撥水処理を施したカーボンペーパーにカーボン粒子
を充填したものを用いることもできる。
【0024】アノード側セパレータ板50はフェノール
樹脂にカーボン粉末を混合したものを射出成形してなる
部材であって、ガス拡散層25と対向する面(図1で下
面)において、図面y方向に沿って燃料ガス(水素リッ
チな改質ガス)を流通させるチャネル55が形成される
と共に、チャネル55どうしの間にリブ56が形成され
ている。
【0025】カソード側セパレータ板60はアノード側
セパレータ板50とほぼ同様の部材であり、当図からは
見えないが、図面y方向に沿って酸化剤ガス(空気、図
中白抜き矢印A)を流通させる酸化剤チャネル65及び
リブ66(図3参照)が形成されている。更に、固体高
分子膜21、ガスケット30、40、アノード側セパレ
ータ板50、カソード側セパレータ板60にはその四隅
に開孔部61〜64、41〜44、211〜214、3
1〜34、51〜54(44、214、34、54は不
図示)が設けてある。
【0026】このうち開孔部53、33、213、4
3、63は、アノード側セパレータ板50のチャネル5
5に燃料ガスを供給するマニホールド、開孔部51、3
1、211、41、61は、燃料ガスを排出するマニホ
ールドを形成するものである。一方、開孔部54、3
4、214、44、64は、カソード側セパレータ板6
0のチャネルに酸化剤ガスを供給するマニホールド、開
孔部52、32、212、42、62は、酸化剤ガスを
排出するマニホールドを形成するものである。
【0027】なお、このような構成を有するセルユニッ
ト10は、図2に示すように、実際には高電圧・高電力
が取り出せるように、多数積層され、集電板70、電気
絶縁と熱絶縁を目的とする絶縁板71ならびに荷重を加
えて積層状態を保持するための締付板72によって挟持
し、ボルト73とナット74により締め付けられて燃料
電池スタックが形成されている。なお、締め付け荷重
は、皿バネ75により加えられている。
【0028】このような燃料電池において、その運転時
には、燃料ガス及び空気の一方または両方が、加湿され
てから各チャネルに供給され、以下のように発電に用い
られる。チャネル55に供給される燃料ガスは、ガス拡
散層25を介して、アノード触媒層23に供給される。
そして、アノード触媒層23において燃料ガス中の水素
はイオン化して電子を放出する(H2 → 2H+
2e-)。このとき生成されるプロトンは、固体高分子
膜21中をカソード触媒層22側へ移動する。なお、こ
のプロトンの移動に伴って、アノード触媒層23の水分
もカソード側に移動する。
【0029】一方、空気は、ガス拡散層24を介してカ
ソード触媒層22側に供給される。ガス拡散層24にお
いて、空気中の酸素は、固体高分子膜21中を移動して
来るプロトンと結合して水を生成する(1/2O2
2e- + 2H+ → H2O)。そして、電極/高
分子膜接合体20(特に固体高分子膜21やカソード触
媒層22)は、上記の加湿水及び生成水によって湿潤さ
れるが、電極/高分子膜接合体20(特に固体高分子膜
21やカソード触媒層22)からは酸化剤チャネル65
を流れる空気中に水分が放散される。
【0030】<セル構成についての詳細説明>次に、電
極/高分子膜接合体20の詳細な構成並びに作用につい
て説明する。カソード触媒層22とカソード側セパレー
タ板60とに挟まれたガス拡散層24において、酸化剤
ガス(空気)の入口側(開孔部64側)から一定の範囲
(図中20A)では、酸化剤チャネル65と対向する領
域(チャネル対向部24A)では、リブ66と対向する
領域(リブ対向部24B)と比べて保水性が高くなるよ
うに調整されている。
【0031】このガス拡散層24における保水性の調整
は、具体的には、チャネル対向部24Aにおける単位面
積当たりの撥水性材料の含有量を、リブ対向部24Bに
おける単位面積当たりの撥水性材料の含有量より小さく
設定することによって行う。ここで、チャネル対向部2
4Aにおける単位面積当たりの撥水性材料の含有量Xa
と、リブ対向部24Bにおける単位面積当たりの撥水性
材料の含有量Xbとの比率については、Xa/Xbが
0.2以上0.9以下となるように設定することが好ま
しい。その根拠については実施例1で後述する。
【0032】図3は、上記空気入口側の範囲20Aにお
いて、セルユニット10を厚み方向(図1におけるxz
平面)で切断した断面を摸式的に示す図である。このよ
うにガス拡散層24における保水性を調整することによ
って、以下のような効果を奏する。チャネル対向部24
Aでは、空気がその表面に沿って流通するため、図3中
に水分蒸発力をグラフで示しているように、リブ対向部
24Bと比べて水分が空気中に蒸発しやすい状態にあ
る。特に、空気入口側の範囲20Aにおいては、出口側
の範囲20Bと比べて、酸化剤チャネル65を流通する
空気が乾燥しているので、チャネル対向部24Aにおけ
る水分が蒸発しやすい傾向が大きい。なお、酸化剤チャ
ネル65に無加湿の空気が供給される場合にはこの傾向
は特に顕著なものとなる。
【0033】これに対して、本セルユニット10では、
空気入口側の領域20Aにおいて、ガス拡散層24は、
チャネル対向部24Aでリブ対向部24Bよりも保水性
が高くなるように設定されているので、図3中に白抜き
矢印に示すように、ガス拡散層24において、リブ対向
部24Bからチャネル対向部24Aの方へ水分が移動す
る力が働く。これによって、リブ対向部24Bからチャ
ネル対向部24Aに水分が補給されることになる。
【0034】従って、酸化剤チャネル65に対向する部
分で固体高分子膜やカソード触媒層が乾燥しやすいとい
う傾向は抑えられ、電極/高分子膜接合体20における
酸化剤チャネル65に対向する部分とリブ66と対向す
る部分との間で湿潤性が均一化されることになる。とこ
ろで、一般的に酸化剤チャネル65を流通する空気は、
空気入口側の領域20Aを通過して出口側の範囲20B
に到るときには水分含有量がかなり大きくなっているの
で、出口側の範囲20Bでは、チャネル対向部24Aと
リブ対向部24Bとの水分蒸発力の差は小さい。従っ
て、空気出口側の領域20Bでも、空気入口側の領域A
と同様に保水性の調整を施すと、逆に、チャネル対向部
24Aの方がリブ対向部24Bよりも湿潤となる可能性
もある。
【0035】この点を考慮すると、湿潤性の均一化を図
るために、上述のように空気入口側の領域20Aだけに
ガス拡散層24に保水性調整を施すのが好ましいと考え
られる。そして、保水性の調整を施す空気入口側の領域
20Aの面積は、ガス拡散層24の全体面積に対して1
0%以上90%以下の範囲内に設定することが好まし
い。
【0036】但し、無加湿の空気を供給する場合など、
酸化剤チャネル65を流通する空気が出口付近でもかな
り乾燥している場合もある。そのような場合は、ガス拡
散層24の全体面積に対して保水性の調整することが好
ましいと考えられる。なお、ガス拡散層24において、
上記のように保水性を領域ごとに調整しても、ガス拡散
性はあまり影響を受けないので、ガス拡散層24の反応
領域全体においてガス拡散性の均一性を保つことが可能
である。従って、安定性よく優れたセル電圧で発電する
ことが可能となる。
【0037】〔実施例1〕上記実施の形態1に基づき、
以下の仕様で実施例のセル1〜5(単セル)を作製する
と共に、比較例としてセル6,7を作製し、セル電圧測
定試験を行った。
【0038】
【表1】
【0039】固体高分子膜:パーフルオロカーボンスル
ホン酸膜(Nafion112膜、12cm×12cm、厚さ
50μm) カソード触媒層22及びアノード触媒層23:10cm
×10cm、厚さ20μm ガス拡散層は、カソード側、アノード側とも、カーボン
ペーパーに、撥水性材料としてのポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)を含浸させて形成し、10cm×1
0cm、厚さ200μmとした。
【0040】但し、セル1〜5において、カソード側ガ
ス拡散層の空気入口側領域(全体面積に対して50%)
において、表1に示すように、チャネル対向部24Aで
はPTFE含有量Xaを(4、6、10、17、25wt
%とし、リブ対向部24BにおけるPTFE含有量Xb
(30wt%)と比べて小さく設定した。カソード側ガス
拡散層の空気出口側領域では、PTFE含有量は一律に
30wt%に設定した。
【0041】アノード側ガス拡散層のPTFE含有量
は、いずれも全体領域で一律に30wt%に設定した。比
較例のセル6,7では、カソード側ガス拡散層のチャネ
ル対向部24Aにおけるフッ素樹脂含有量を30、40
wt%の各値に設定した以外は、上記セル1〜5と同様に
作製した。
【0042】以下に各セルの具体的な作製方法を示す。 カソード側ガス拡散層:カーボンペーパー(厚み200
μm)を用意し、このカーボンペーパをPTFE分散溶
液に浸漬して、380℃で1時間焼成した。この時点で
のPTFE含有量は全体領域で一律的に所定の値(セル
1では4wt%、セル2では6wt%、セル3では10wt
%、セル4では17wt%、セル5では25wt%)となる
ように調整した。
【0043】そして、空気入口側領域のチャネル対向部
24Aに相当する領域にだけマスキングシートを置い
て、その上からPTFE分散溶液をスプレー塗布した
後、再度380℃で1時間焼成した。このとき、空気入
口側領域のチャネル対向部24A以外の領域でPTFE
含有量が30wt%となるように、PTFE分散溶液塗布
量を調整した。
【0044】このようにして、セル1〜5用のカソード
側ガス拡散層を作製した。セル6用のカソード側ガス拡
散層は、カーボンペーパをPTFE分散溶液に浸漬した
後に380℃で1時間焼成することによって作製した。
セル7用のカソード側ガス拡散層は、セル6用のカソー
ド側ガス拡散層と同じものに、更に、空気入口側領域の
チャネル対向部24Aに相当する部分だけを開口したマ
スキングシートを置いて、その上からPTFE分散溶液
をスプレー塗布した後、再度380℃で1時間焼成し
た。
【0045】このとき、PTFE分散溶液塗布量は、空
気入口側領域のチャネル対向部におけるPTFE含有量
が40wt%となるように調整した。以下の工程は、セル
1〜7において共通である。 アノード側のガス拡散層:カーボンペーパー(厚み20
0μm)を用意し、PTFE分散溶液に浸漬した後、3
80℃で1時間焼成した。これにより、PTFE含有量
が30wt%のアノード側のガス拡散層を作製した。
【0046】カソード触媒層およびアノード触媒層の形
成:Pt担持カーボン粉末、Nafion溶液、PTFE分散
溶液を、Pt担持カーボン粉末とNafionとPTFEの重
量比が100:20:10となる割合で混合してスラリ
ーを作製した。このスラリーを、前記各ガス拡散層に厚
さ20μmで塗布することによって、カソード触媒層お
よびアノード触媒層を形成した。
【0047】上記のように触媒層を形成したガス拡散層
(アノード及びカソード)を、固体高分子膜を介挿して
重ね、150℃−60secの条件でホットプレスする
ことによってセル1〜7を作製した。 (セル電圧測定試験)このように作製した実施例及び比
較例の各セル1〜7を、以下の条件で運転し、セル電圧
(電圧が安定したときの値)を測定した。
【0048】 電流密度:0.5A/cm2 セル内運転温度:80℃ 燃料ガス:純水素 酸化剤ガス:空気 燃料ガス利用率:70% 酸化剤ガス利用率:40% 図4は、各セルのセル電圧測定値を示すものであって、
空気入口側領域におけるリブ対向部24BのPTFE含
有量Xbに対するチャネル対向部24AにおけるPTF
E含有量Xaの比率(Xa/Xb)と、セル電圧(m
V)との関係を示す特性図である。
【0049】考察:図4では、セル2〜5は、セル6,
7と比べて、高いセル電圧が得られており、比率(Xa
/Xb)を0.2〜0.8の範囲に設定するのが好まし
いことがわかる。これは、セル2〜5では、カソード側
ガス拡散層において、比率(Xa/Xb)を0.2〜
0.8の範囲に設定しているので、チャネル対向部24
Aの保水性がリブ対向部24Bの保水性と比べて適度に
大きくなっており、それによって、チャネル対向部24
Aとリブ対向部24Bとで固体高分子膜及び電極層の湿
潤が均一化されているのに対して、セル6,7において
は、このような湿潤性均一化の作用がないためと考えら
れる。
【0050】なお、セル2〜5と比べてセル1では、セ
ル電圧がかなり低い。これは、セル1では、空気入口側
領域におけるチャネル対向部24Aのフッ素樹脂含有量
がかなり少ないので、この部分に水が滞留してガス拡散
性が極端に損なわれたためと考えられる。また、別の実
験によって、保水性を調整する範囲について調べたとこ
ろ、カソード側のガス拡散層の空気入口側端部から出口
側にかけて10wt%未満であると十分な撥水性が得られ
ず、逆に90wt%を超えるとガス拡散性が極端に失われ
る影響があることが明らかになっている。
【0051】このことから、カソード側のガス拡散層の
空気入口側におけるフッ素樹脂含有量は10〜90wt%
の範囲が望ましいと考えられる。 〔実施の形態2〕図5は、本実施形態にかかるセルユニ
ットを、空気入口側の範囲において、厚み方向に切断し
た断面を摸式的に示す図である。
【0052】本実施形態のセルユニット110は、電極
/高分子膜接合体120におけるカソード側ガス拡散層
124の構成が上記実施形態1のカソード側ガス拡散層
24と異なっている以外は、実施の形態1の図1に示す
セルユニット10と同様の構成である。本実施形態のカ
ソード側ガス拡散層124においては、カーボンペーパ
ーをはじめとする導電性多孔質材料に、ガスの拡散性を
確保するため撥水性材料が添加されたものを用いている
点は上記ガス拡散層24と同様であるが、カソード触媒
層22と対向する側には、カーボン粒子に撥水性材料が
混合添加された混合物が塗布されることによって、保水
性調整層125が形成されている。
【0053】この保水性調整層125は、カーボン粒子
が混合されているため保水性に優れており、カソード触
媒層22に隣接してこの保水性調整層125が存在する
ため、固体高分子膜21及びカソード触媒層22は安定
して湿潤状態に保たれることになる。本実施形態では、
空気入口側の領域20Aにおいて、この保水性調整層1
25に保水性調整を施している。即ち、空気入口側の領
域20Aにおいて、酸化剤チャネル65と対向する部分
(チャネル対向部125A)では、リブ66と対向する
部分(リブ対向部125B)と比べて保水性が高くなる
ように調整している。
【0054】このような保水性調整層125における保
水性の調整は、具体的には、チャネル対向部125Aに
は比表面積が大きいカーボン粒子を用い、リブ対向部1
25Bには比表面積が小さいカーボン粒子を用いること
によってなされている。一般的に、比表面積が大きいカ
ーボン粒子ほどその保水性(一定重量のカーボン粉末に
含ませることができる水の量)が高いので、上記のよう
に保水性調整層125に用いるカーボン材料の比表面積
を規定することによって、チャネル対向部125Aでは
リブ対向部125Bと比べてより保水性を高くすること
ができる。
【0055】このように保水性が調整された保水性調整
層125をカソード側ガス拡散層124が備えることに
よって、上記実施の形態1で説明したのと同様の効果を
奏する。即ち、酸化剤チャネル65に対向する部分とリ
ブ66に対向する部分とで、固体高分子膜及び触媒層の
湿潤度を均一化することができる。なお、保水性調整層
125におけるカーボン材料の比表面積を変えても、ガ
ス透過性はあまり影響されないので、保水性調整層12
5における反応領域全体でガス透過性の均一性を保つこ
とは可能である。
【0056】〔実施例2〕上記実施の形態2に基づき、
カソード側ガス拡散層以外は上記実施例1と同様の仕様
で、実施例のセル8〜10を作製すると共に、比較例と
してセル11,12を作製し、セル電圧測定試験を行っ
た。
【0057】
【表2】
【0058】セル8〜10のカソード側ガス拡散層は、
カーボンペーパーに、撥水性材料としてPTFEを含浸
させて形成し(PTFE含有量は一律的に30wt%)、
10cm×10cm、厚さ200μmとしたものの表面
に、カーボン粉末とPTFEからなる混合物が塗布され
て保水性調整層が形成された構成であるが、当該保水性
調整層の空気入口側領域(全体面積に対して50%)に
おいて、表2に示す通り、チャネル対向部125Aに
は、リブ対向部125Bと比べて、比表面積の大きいカ
ーボン粉末を用いて保水性を高くした。
【0059】なお、保水性調整層を形成する混合物中の
PTFE含有量は30wt%で共通に設定した。また、表
2に示すように、比較例のセル11では、保水性調整層
において、チャネル対向部125Aとリブ対向部125
Bとに用いるカーボン粉末の比表面積を同等に設定し、
比較例のセル12では、保水性調整層125において、
チャネル対向部125Aでは、リブ対向部125Bと比
べて用いるカーボン粉末の比表面積を小さく設定するこ
とによって保水性を低くした。そして、それ以外は、上
記セル8〜10と同様に作製した。
【0060】以下に各セルの具体的な作製方法を示す。 カソード側ガス拡散層:カーボンペーパー(厚み200
μm)を用意し、このカーボンペーパをPTFE分散溶
液に浸漬して、380℃で1時間焼成した。この時点で
のPTFE含有量は全体領域で一律に30wt%となるよ
う調整した。比表面積254m2/gのカーボン粉末と
PTFE分散溶液とを混合して混合物スラリ(固形分中
のPTFE含有量は30wt%)を作製した。そして、空
気入口側領域におけるチャネル対向部124Aに相当す
る領域にだけマスキングシートを置いて、その上から、
この混合分散液を塗布した。
【0061】次に、比表面積が1270、800、34
3、254、56m2/gの各値を有するカーボン粉末
とPTFE分散溶液とを混合した混合物スラリ(固形分
中のPTFE含有量は30wt%)を作製した。そして、
空気入口側領域におけるチャネル対向部125Aに相当
する領域だけを開口したマスキングシートを置いて、そ
の上から、この各混合物スラリを塗布した後、380℃
で1時間焼成した。
【0062】このようにして、セル8〜12用のカソー
ド側ガス拡散層を作製した。そして、作製したカソード
側ガス拡散層を用いて、上記実施例1と同様にしてセル
8〜12を作製した。 (セル電圧測定試験)このように作製した実施例及び比
較例の各セルについて、上記実施例1におけるセル電圧
測定試験と同じ条件でセル電圧を測定した。
【0063】図6は、各セルのセル電圧測定値を示すも
のであって、空気入口側領域において、リブ対向部12
5Aに用いたカーボン粉末の比表面積Ybに対するチャ
ネル対向部125Bに用いたカーボン粉末の比表面積Y
aの比率(Ya/Yb)と、セル電圧(mV)との関係
を示す特性図である。 考察:図6から、セル8〜10は、セル11,12と比
べて、高いセル電圧が得られていることがわかる。
【0064】これは、セル8〜10では、保水性調整層
125の空気入口側領域において、上記比表面積の比率
Ya/Ybを1.35〜5の範囲に設定することによっ
て、チャネル対向部125Aの保水性がリブ対向部12
5Bの保水性に対して適度に大きくなっており、それに
よって、セル8〜10においては、チャネル対向部12
5Aとリブ対向部125Bとで固体高分子膜及び電極層
の湿潤が均一化されているのに対して、セル11,12
においては、このような湿潤性均一化の作用がないため
と考えられる。
【0065】〔実施の形態3〕本実施形態のセルユニッ
トは、実施の形態2のセルユニット110と同様の構成
であるが、保水性調整層125における保水性の調整方
法が異なっている。即ち、上記実施の形態2では、保水
性調整層125におけるチャネル対向部124Aとリブ
対向部125Bとの保水性を調整するのに、チャネル対
向部125Aとリブ対向部125Bとで用いるカーボン
粉末の比表面積を調整することによって行ったが、本実
施形態では、カーボン粉末に対する撥水性材料の添加量
を、チャネル対向部125Aではリブ対向部125Bよ
りも少なく設定することによって行う。
【0066】これによっても、上記実施の形態1で説明
したのと同様、酸化剤チャネル65と対向する部分で固
体高分子膜やカソード触媒層が乾燥しやすいという傾向
が抑えられ、電極/高分子膜接合体120における酸化
剤チャネル65に対向する部分とリブ66と対向する部
分との間で湿潤性が均一化されることになる。 〔実施例3〕上記実施の形態3に基づき、カソード側ガ
ス拡散層124以外は上記実施例1と同様の仕様で、実
施例のセル13〜17を作製すると共に、比較例として
セル18,19を作製し、セル電圧測定試験を行った。
【0067】
【表3】
【0068】セル13〜17のカソード側ガス拡散層
は、カーボンペーパーに、撥水性材料としてのPTFE
を含浸させて形成し(PTFE含有量は一律的に30wt
%)、10cm×10cm、厚さ200μmとしたもの
の表面に、カーボン粉末とPTFE樹脂からなる混合物
が塗布されて保水性調整層が形成された構成であるが、
当該保水性調整層の空気入口側領域(全体面積に対して
50%)において、表3に示すように、チャネル対向部
125Aではリブ対向部125Bと比べてPTFE樹脂
の含有量を小さく設定して保水性を高くした。
【0069】また、表3に示すように、比較例のセル1
8では、保水性調整層125において、チャネル対向部
125Aとリブ対向部125BとでPTFE含有量を同
等に設定し、比較例のセル19では、保水性調整層12
5において、チャネル対向部125Aでは、リブ対向部
125Bと比べてPTFE含有量を大きく設定すること
によって、保水性を低く設定した。そして、それ以外
は、上記セル13〜17と同様に作製した。
【0070】以下に各セルの具体的な作製方法を示す。 カソード側ガス拡散層:カーボンペーパー(厚み200
μm)を用意し、このカーボンペーパをPTFE分散溶
液に浸漬して、380℃で1時間焼成した。この時点で
のPTFE含有量は全体領域で一律的に30wt%となる
よう調整した。比表面積254m2/gのカーボン粉末
とPTFE分散溶液とを混合して混合物スラリ(固形分
中のPTFE含有量は30wt%)を作製した。そして、
空気入口側領域におけるチャネル対向部125Aに相当
する領域にだけマスキングシートを置いて、その上か
ら、この混合分散液を塗布した。
【0071】次に、比表面積254m2/gのカーボン
粉末とPTFE分散溶液とを混合し、固形分中のPTF
E含有量を4、6、10、17、25、30、40wt%
の各値に設定した混合物スラリを作製した。そして、空
気入口側領域におけるチャネル対向部125Aに相当す
る部分だけを開口したマスキングシートを置いて、その
上から、上記各混合物スラリをそれぞれ塗布した後、3
80℃で1時間焼成した。
【0072】このようにして、セル13〜19用のカソ
ード側ガス拡散層を作製した。そして、作製したカソー
ド側ガス拡散層を用いて、上記実施例1と同様にしてセ
ル13〜19を作製した。 (セル電圧測定試験)このように作製した実施例及び比
較例の各セルについて、上記実施例1におけるセル電圧
測定試験と同じ条件でセル電圧を測定した。
【0073】図7は、各セルのセル電圧測定値を示すも
のであって、保水性調整層125の空気入口側領域にお
いて、リブ対向部125に含まれるPTFE含有率Zb
に対するチャネル対向部125Bに含まれるPTFE含
有率Zaの比率(Za/Zb)と、セル電圧(mV)と
の関係を示す特性図である。 考察:図7から、セル14〜17は、セル18,19と
比べて、高いセル電圧が得られており、保水性調整層1
25において、チャネル対向部125Aにおけるフッ素
樹脂含有量をリブ対向部125Bにおけるフッ素樹脂含
有量に対して0.2〜0.8の範囲内に設定することが
好ましいことがわかる。
【0074】これは、セル14〜17では、保水性調整
層125の空気入口側領域において、チャネル対向部1
25AにおけるPTFE含有量をリブ対向部125Bに
おけるPTFE含有量に対して0.2〜0.8の範囲内
に設定することによって、チャネル対向部125Aの保
水性がリブ対向部125Bの保水性に対して適度に大き
くなっており、それによって、チャネル対向部125A
とリブ対向部125Bとで固体高分子膜及び電極層の湿
潤が均一化されているのに対して、セル18,19にお
いては、このような湿潤性均一化の作用がないためと考
えられる。
【0075】なお、セル14〜17と比べてセル13で
は、セル電圧がかなり低い。これは、セル13では、空
気入口側領域におけるチャネル対向部125Aで保水性
調整層中のPTFE樹脂含有量がかなり少ないので、こ
の部分に水が滞留してガス拡散性が極端に損なわれたた
めと考えられる。 〔実施の形態4〕図8は、本実施形態にかかるセルユニ
ットを、空気入口側の範囲において、厚み方向に切断し
た断面を摸式的に示す図である。
【0076】本実施形態のセルユニット210は、実施
の形態1の図1に示すセルユニット10と同様の構成で
あるが、電極/高分子膜接合体220において、カソー
ド側ガス拡散層24とカソード触媒層22との間に、イ
オン交換体からなる中間保水層26が設けられており、
この中間保水層26において、チャネル対向部及びリブ
対向部の保水性が調整されている点が異なっている。
【0077】本実施形態のカソード側ガス拡散層24
は、カーボンペーパーをはじめとする導電性多孔質材料
に、ガスの拡散性を確保するため全体に均一的に撥水性
材料が添加されたものを用いる。そして、このカソード
側ガス拡散層24におけるカソード触媒層22側の表面
上で、空気入口側の領域20Aには、イオン交換樹脂が
塗布されることによって中間保水層26が積層されてい
る。
【0078】この中間保水層26は、イオン交換樹脂で
形成されているため保水性に優れており、カソード触媒
層22に隣接してこの中間保水層26が存在するため、
固体高分子膜21及びカソード触媒層22は安定して湿
潤状態に保たれることになる。また、酸化剤チャネル6
5と対向する部分(チャネル対向部26A)では、リブ
66と対向する部分(リブ対向部26B)と比べて保水
性が高くなるように調整している。
【0079】このような中間保水層26における保水性
の調整は、具体的には、チャネル対向部26Aにおいて
はイオン交換樹脂の塗布量を大きくし、リブ対向部26
Bにおいてはイオン交換樹脂の塗布量を小さくする(も
しくは、リブ対向部26Bにはイオン交換樹脂を塗布し
ない。)ことによってなすことができる。或は、チャネ
ル対向部26Aにおいては、イオン交換容量が大きいイ
オン交換樹脂を用い、リブ対向部26Bにおいてはイオ
ン交換容量が小さいイオン交換樹脂を用いることによっ
てもなすことができる。
【0080】上記のようにカソード触媒層22とカソー
ド側ガス拡散層24との間に、保水性が調整された中間
保水層26を設けることによって、上記実施の形態1で
説明したのと同様の効果を奏する。即ち、酸化剤チャネ
ル65に対向する部分とリブ66に対向する部分とで、
固体高分子膜21及びカソード触媒層22の湿潤度を均
一化することができる。
【0081】なお、中間保水層26を設ける空気入口側
の領域20Aの面積については、実施の形態1で説明し
たのと同様の理由で、ガス拡散層24の全体面積に対し
て10%以上90%以下の範囲内に設定することが好ま
しい。 〔実施例4〕上記実施の形態2に基づき、カソード側ガ
ス拡散層の表面上にイオン交換樹脂を塗布して中間保水
層を形成すること以外は上記実施例1と同様の仕様で、
実施例のセル20,21を作製し、セル電圧測定試験を
行った。
【0082】セル20,21のカソード側ガス拡散層
は、カーボンペーパーに、撥水性材料としてPTFEを
含浸させ、380℃で1時間焼成することによって形成
し(PTFE含有量は一律的に30wt%)、10cm×
10cm、厚さ200μmとした。セル20において
は、このカソード側ガス拡散層の表面に、空気入口側領
域(全体面積に対して50%)において、チャネル対向
部26Aに相当する部分だけを開口したマスキングシー
トを置いて、その上から、イオン交換容量1.0me
q./gのイオン交換樹脂(アルコール溶液)を塗布
し、80℃で20分間乾燥させてアルコールを除去し
た。この時、チャネル対向部26Aにおけるイオン交換
樹脂の塗布量は0.06mg/cm2とした。
【0083】これによってカソード側ガス拡散層の上に
形成される中間保水層26は、チャネル対向部26Aに
だけイオン交換樹脂が塗布され、リブ対向部26Bには
イオン交換樹脂が塗布されていない。従って、この中間
保水層26において、チャネル対向部26Aではリブ対
向部26Bよりも保水性が高くなる。セル21において
は、先ず、上記セル20と同様にして、カソード側ガス
拡散層の表面の空気入口側領域(全体面積に対して50
%)において、チャネル対向部26Aに相当する部分
に、イオン交換容量1.0meq./gのイオン交換樹
脂を塗布量0.06mg/cm2で塗布した。次に、カ
ソード側ガス拡散層の表面の空気入口側領域(全体面積
に対して50%)において、リブ対向部26Bに相当す
る部分だけ開口したマスキングシートを置いて、その上
から、イオン交換容量0.91meq./gのイオン交
換樹脂(アルコール溶液)を塗布し、80℃で20分間
乾燥させてアルコールを除去した。リブ対向部26Bに
おけるイオン交換樹脂の塗布量も0.06mg/cm2
とした。
【0084】これによってカソード側ガス拡散層の上に
形成される中間保水層26は、チャネル対向部26Aに
イオン交換容量の比較的大きいイオン交換樹脂が塗布さ
れ、リブ対向部26Bにはイオン交換容量の比較的小さ
いイオン交換樹脂が塗布されている。従って、この中間
保水層26において、チャネル対向部26Aではリブ対
向部26Bよりも保水性が高くなる。
【0085】(比較例)また、比較例として、カソード
側ガス拡散層の表面の空気入口側領域(全体面積に対し
て50%)において、イオン交換容量1.0meq./
gのイオン交換樹脂を均一的に塗布して中間保水層を形
成し、それ以外は、上記セル20,21と同様にしてセ
ル22〜29を作製した。
【0086】ここで、セル22〜29におけるイオン交
換樹脂の塗布量は、表4に示す値に設定した。
【0087】
【表4】
【0088】なお、セル30は、イオン交換樹脂を塗布
しない(中間保水層を形成しない)以外は、上記セル2
0,21と同様にして作製したものである。 (セル電圧測定試験)このように作製した実施例及び比
較例の各セルについて、次の条件でセル電圧を測定し
た。
【0089】 電流密度:0.5A/cm2 セル内運転温度:80℃ 燃料ガス:純水素 酸化剤ガス:空気 燃料ガス利用率:70% 酸化剤ガス利用率:40% ガス加湿温度:燃料側は80℃、酸化剤側は無加湿 その結果、実施例のセル20ではセル電圧測定値が63
2mV、セル21ではセル電圧測定値が643mVであ
った。
【0090】比較例のセル25ではセル電圧測定値が6
34mVであった。図9は、比較例の各セルのセル電圧
測定値を示すものである。 考察:図9から、イオン交換樹脂の塗布量が0.02〜
0.12mg/cm2であるセル23〜28は、イオン交換
樹脂の塗布量が0.01mg/cm2以下であるセル22、
30あるいはイオン交換樹脂の塗布量が0.15mg/cm
2であるセル29と比べて高いセル電圧が得られている
ことがわかる。
【0091】これは、酸化剤側を無加湿で運転した場
合、中間保水層がないと電極/高分子膜接合体から水分
がたくさん蒸発することによって高いセル電圧を得にく
いのに対して、適度な保水力を持つ中間保水層を設ける
と水分の蒸発が抑えられるためセル電圧が得られること
を示している。また、中間保水層のイオン交換樹脂の塗
布量が大きすぎても高いセル電圧が得られにくいことも
示しているが、これは、イオン交換樹脂自体は非導電性
なので、イオン交換樹脂の塗布量が大きすぎると、カソ
ード触媒層とガス拡散層との間の電気抵抗が大きくなる
ためと考えられる。
【0092】次に、実施例のセル20と比較例のセル2
5とを比べると、セル20のイオン交換樹脂の総塗布量
はセル25の半分程度であるが、同等のセル電圧が得ら
れている。また、実施例のセル20と比較例のセル23
やセル24と比べると、イオン交換樹脂の総塗布量は同
等であるが、セル20の方がセル23やセル24よりも
高いセル電圧が得られている。
【0093】これは、実施例のセル24では、空気入口
側領域において、中間保水層のチャネル対向部の保水性
がリブ対向部の保水性に対して適度に大きくなってお
り、それによって、チャネル対向部とリブ対向部とで固
体高分子膜及び電極層の湿潤が均一化されているのに対
して、比較例のセルにおいては、このような湿潤性均一
化の作用がないためと考えられる。
【0094】〔実施の形態5〕図10は、本実施形態に
かかるセルユニットを、空気入口側の範囲において、厚
み方向に切断した断面を摸式的に示す図である。本実施
形態のセルユニット310では、電極/高分子膜接合体
220におけるカソード側ガス拡散層324には保水性
の調整を施さず、カソード触媒層322に保水性の調整
を施している以外は、実施の形態1の図1に示すセルユ
ニット10と同様の構成である。
【0095】本実施形態のカソード触媒層322は、上
記カソード触媒層22と同様に白金系触媒担持カーボン
によって形成されているが、酸化剤チャネル65と対向
するチャネル対向部322Aでは、リブ66と対向する
リブ対向部322Bと比べて保水性を高く設定してい
る。このカソード触媒層322における保水性の調整
は、具体的には、チャネル対向部322Aには触媒担持
体として比表面積が大きいカーボン粒子(保水性の大き
いカーボン粒子)を用い、リブ対向部222Bには比表
面積が小さいカーボン粒子(保水性の小さいカーボン粒
子)を用いることによってなされている。
【0096】そして、このように保水性が調整されたカ
ソード触媒層322を備えることによっても、上記実施
の形態1で説明したのと同様の効果を奏する。即ち、酸
化剤チャネル65に対向する部分とリブ66に対向する
部分とで、固体高分子膜及び触媒層の湿潤度を均一化す
ることができる。 〔実施例5〕上記実施の形態5に基づき、カソード触媒
層322及びカソード側ガス拡散層324以外は上記実
施例1と同様の仕様で、実施例5のセルを作製した。
【0097】本実施例のカソード側ガス拡散層324
は、カーボンペーパーに、撥水性材料としてのPTFE
を含浸させて形成し(PTFE含有量は均一的に30wt
%)、10cm×10cm、厚さ200μmとしたもの
を用いた。またカソード触媒層322は、何れの領域で
も、Pt担持カーボン粉末とNafionとPTFEの重量比
は100:20:10で共通であるが、チャネル対向部
322Aに担持体として用いられているカーボン粉末は
比表面積が800m2/gであるのに対して、リブ対向
部322Bに担持体として用いられているカーボン粉末
は比表面積が254m2/gである。
【0098】以下にセルの具体的な作製方法を示す。比
表面積254m2/gのカーボン粉末に白金担持させて
Pt担持カーボン粉末を作製し、このPt担持カーボン
粉末とNafion溶液とPTFEとを、Pt担持カーボン粉
末とNafionとPTFEの重量比が100:20:10と
なるように混合し、混合スラリAを作製した。
【0099】また、比表面積800m2/gのカーボン
粉末に白金担持させてPt担持カーボン粉末を作製し、
このPt担持カーボン粉末とNafion溶液とPTFEと
を、Pt担持カーボン粉末とNafionとPTFEの重量比
が100:20:10となるように混合し、混合スラリ
Bを作製した。そして、撥水性材料を含浸させたカーボ
ンペーパー(カソード側ガス拡散層)に対して、空気入
口側領域におけるチャネル対向部322Aに相当する領
域だけ開口したマスキングシートを置いて、その上か
ら、混合スラリBを塗布した。
【0100】次に、空気入口側領域におけるリブ対向部
322Bに相当する部分だけを開口したマスキングシー
トを置いて、その上から、混合物スラリAを塗布するこ
とによって、カソード触媒層322を形成した。そし
て、このように作製したカソード側ガス拡散層にカソー
ド触媒層を形成したものを用いて、上記実施例1と同様
にしてセルを作製した。
【0101】このように作製した実施例のセルと、カソ
ード触媒層のチャネル対向部322Aとリブ対向部32
2Bとで用いるカーボン比表面積の調整を施していない
比較例セルとを、上記実施例1と同様にしてセル電圧測
定試験を行ったところ、実施例セルの方が高いセル電圧
が得られた。 〔実施の形態6〕本実施形態のセルユニットは、実施の
形態5のセルユニット310と同様の構成であるが、カ
ソード触媒層322における保水性の調整方法が異なっ
ている。
【0102】即ち、上記実施の形態5では、カソード触
媒層322におけるチャネル対向部322Aとリブ対向
部322Bとの保水性を調整をするのに、チャネル対向
部322Aとリブ対向部322Bとで担持体として用い
るカーボン材料の比表面積を調整することによって行っ
たが、本実施形態では、カソード触媒層322に添加す
るイオン交換体の添加量を、チャネル対向部322Aで
はリブ対向部322Bよりも大きくすることによって行
う。
【0103】これによっても、酸化剤チャネル65が対
向する部分で固体高分子膜やカソード触媒層が乾燥しや
すいという傾向が抑えられ、電極/高分子膜接合体32
0における酸化剤チャネル65に対向する部分とリブ6
6と対向する部分との間で湿潤性が均一化されることに
なる。 〔実施例6〕上記実施の形態6に基づき、カソード触媒
層322以外は上記実施例5と同様の仕様でセルを作製
した。
【0104】本実施例のカソード触媒層322は、何れ
の領域でも、担持体として用いられているカーボン粉末
の比表面積は254m2/gと共通であるが、チャネル
対向部322Aにおいては、Pt担持カーボン粉末とNa
fionとPTFEの重量比が100:40:10であるの
に対して、リブ対向部322Bでは、Pt担持カーボン
粉末とNafionとPTFEの重量比が100:20:10
である。
【0105】以下にセルの具体的な作製方法を示す。上
記実施例5で説明したのと同様の混合スラリAを作製し
た。また、比表面積254m2/gのカーボン粉末に白
金担持させてPt担持カーボン粉末を作製し、このPt
担持カーボン粉末とNafion溶液とPTFEとを、Pt担
持カーボン粉末とNafionとPTFEの重量比が100:
40:10となるように混合し、混合スラリCを作製し
た。
【0106】そして、撥水性材料を含浸させたカーボン
ペーパー(カソード側ガス拡散層)に対して、空気入口
側領域におけるチャネル対向部322Aに相当する領域
だけを開口したマスキングシートを置いて、その上か
ら、混合スラリCを塗布した。次に、空気入口側領域に
おけるリブ対向部322Bに相当する部分だけを開口し
たマスキングシートを置いて、その上から、混合物スラ
リAを塗布することによって、カソード触媒層322を
形成した。
【0107】そして、このように作製したカソード側ガ
ス拡散層にカソード触媒層を形成したものを用いて、上
記実施例1と同様にしてセルを作製した。このように作
製した実施例のセルと、カソード触媒層のチャネル対向
部322Aとリブ対向部322BとでNafion量の調整を
施していない比較例のセルとを、上記実施例1と同様に
してセル電圧測定試験を行ったところ、実施例のセルの
方が高いセル電圧が得られた。
【0108】〔変形例など〕 *上記実施の形態2,3では、保水性調整層125を、
カソード側ガス拡散層124のカソード触媒層22と対
向する側にのみ設けた例を示したが、保水性調整層12
5を設ける位置はこれに限らず、ガス流路側に設けて
も、或いはガス拡散層の厚み方向全域に設けてもよい。 *実施の形態1と同様、実施の形態2〜6においても、
湿潤性を均一化する効果を得るためには、カソード側ガ
ス拡散層或はカソード触媒層、もしくは中間保水層にお
いて、酸化剤の入口側端部から出口側に向かう一定割合
(好ましくはカソード側ガス拡散層或はカソード触媒層
における酸化剤の入口側端部から出口側端部までの全領
域の面積に対して10%〜90%の領域)に対して、チ
ャネル対向部とリブ対向部との間で上記のように保水性
調整を行うことが好ましい。 *上記各実施の形態においては、カソード側ガス拡散層
やカソード触媒層において、酸化剤ガス入口側の端部か
ら一定範囲の領域において保水性の調整を施す例を示し
たが、このように保水性の調整を施す範囲は、酸化剤ガ
ス入口側に寄っていれば、酸化剤ガス入口側端部から少
し離れたところに施しても、同様の効果を奏する。 *上記実施の形態1〜6に示したカソード側ガス拡散層
或はカソード触媒層に対する保水性調整方法は、その2
つ以上を組み合わせて用いることも可能である。 *実施の形態2においては、カソード側ガス拡散層だけ
に、カーボン粉末と撥水性材料を混合した混合物からな
る保水性調整層を形成する例を示したが、アノード側ガ
ス拡散層にもカーボン粉末と撥水性材料を混合した混合
物からなる保水性調整層を形成してもよく、固体高分子
膜に対するより高い保湿効果が期待できる。 *上記各実施の形態では、酸化剤ガスと燃料ガスの流れ
が平行なセルユニットに基づいて説明したが、セルユニ
ットの構成はこれに限定されず、例えばカソード側とア
ノード側の各セパレータ板のチャネルが直交する構成の
セルユニットであってもよい。 *上記実施の形態で説明したチャネル対向部とリブ対向
部との間における保水性の調整に加えて更に、空気入口
側領域20Aおいて、空気出口側領域20Bと比べてガ
ス拡散層の撥水性が高くなるよう、撥水性材料の含有量
を調整することも可能である。
【0109】このような空気入口側領域及び出口側領域
の調整を組み合わせれば、空気入口側領域20Aで、空
気出口側領域20Bと比べて水分蒸発が抑制されるの
で、空気入口側と出口側との間における固体高分子膜及
び触媒層の湿潤性も均一化できる。 *上記実施の形態においては、燃料ガスを用いて発電す
る一般的な固体高分子型燃料電池を例にとって説明した
が、本発明は、燃料ガスの代りにメタノールをアノード
側に直接供給しながら発電するDMFCに適用すること
も可能である。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、固体高
分子膜にアノード及びカソードを配してなるセルを備え
た燃料電池において、カソード触媒層とカソード側プレ
ートとの間に介挿されるガス拡散層及びカソード触媒層
の少なくとも一方を、酸化剤流路と対向する領域で、リ
ブと対向する領域と比べて保水性が高くなるように構成
することによって、或は、カソード側ガス拡散層とカソ
ード触媒層との間にイオン交換体を含有する中間保水層
を介挿させ、その中間保水層において、酸化剤流路と対
向する領域で、リブと対向する領域と比べて保水性が高
くなるよう調整することによって、固体高分子膜及び電
極触媒層を、酸化剤ガス流路に対向する領域とリブに対
向する領域とで均一的に保湿することを可能とした。
【0111】このような発明によれば、固体高分子膜及
び電極触媒層の全体領域にわたって湿潤性とガス拡散性
を確保することができるので、高性能で燃料電池を発電
することができる。特に無加湿の空気をカソードに供給
して発電する燃料電池の場合には、本発明を適用するこ
とによって得られる効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる固体高分子型燃料電池を
構成するセルユニットの組立図である。
【図2】実施の形態にかかる燃料電池スタックの構成を
示す図である。
【図3】実施の形態1にかかるセルユニットの構成を示
す断面摸式図である。
【図4】実施例1にかかる各セルのセル電圧測定値を示
す特性図である。
【図5】実施の形態2にかかるセルユニットの構成を示
す断面摸式図である。
【図6】実施例2にかかる各セルのセル電圧測定値を示
す特性図である。
【図7】実施例3にかかる各セルのセル電圧測定値を示
す特性図である。
【図8】実施の形態4にかかるセルユニットの構成を示
す断面摸式図である。
【図9】実施例4の比較例にかかる各セルのセル電圧測
定値を示す特性図である。
【図10】実施の形態5にかかる燃料電池のセルユニッ
ト構成を示す断面摸式図である。
【図11】従来技術にかかる燃料電池の一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 セルユニット 20 電極/高分子膜接合体 21 固体高分子膜 22 カソード触媒層 23 アノード触媒層 24 カソード側ガス拡散層 24A チャネル対向部 24B リブ対向部 25 アノード側ガス拡散層 26 中間保水層 26A チャネル対向部 26B リブ対向部 30 ガスケット 50 アノード側セパレータ板 55 燃料ガスチャネル 56 リブ 60 カソード側セパレータ板 65 酸化剤チャネル 66 リブ 125 保水性調整層 125A チャネル対向部 125B リブ対向部 322 カソード触媒層 322A チャネル対向部 322B リブ対向部 324 カソード側ガス拡散層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近野 義人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 株本 浩揮 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H018 AA06 AS03 DD10 EE05 EE17 EE18 HH02 HH05 5H026 AA06 CC03 CC08 EE05 EE18 EE19 HH02 HH05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子膜の一方側にカソード触媒
    層、他方側にアノード触媒層が配されているセルを、前
    記アノード触媒層に対向して燃料が流通する燃料流路が
    形成された第1プレートと、前記カソード触媒層に対向
    して酸化剤が流通する酸化剤流路及びリブが形成された
    第2プレートとで挟持して構成された燃料電池であっ
    て、 前記カソード触媒層と第2プレートとの間にガス拡散層
    が介挿され、 当該ガス拡散層及びカソード触媒層の少なくとも一方
    は、 前記酸化剤流路と対向する領域で、前記リブと対向する
    領域と比べて保水性が高くなるよう構成されていること
    を特徴とする燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記ガス拡散層及びカソード触媒層の少
    なくとも一方は、 酸化剤入口付近の領域において、 前記酸化剤流路と対向する領域で、前記リブと対向する
    領域と比べて保水性が高くなるよう構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記ガス拡散層及びカソード触媒層の少
    なくとも一方は、 酸化剤の入口側端部から出口側に向かう一定の領域にお
    いて、 前記リブと対向する領域と比べて保水性が高くなるよう
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電
    池。
  4. 【請求項4】 前記一定の領域の面積は、 前記ガス拡散層における酸化剤の入口側端部から出口側
    端部までの全領域の面積に対して10%以上90%以下
    であることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
  5. 【請求項5】 前記ガス拡散層は、 導電性基材に撥水性材料が含まれたもので形成され、 前記酸化剤流路と対向する領域で、前記リブと対向する
    領域と比べて、撥水性材料含有量を小さく設定されてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の燃料
    電池。
  6. 【請求項6】 前記ガス拡散層は、 前記酸化剤流路と対向する領域における撥水性材料含有
    量が、前記リブと対向する領域の撥水性材料含有量に対
    して0.2〜0.8倍の範囲内に設定されていることを
    特徴とする請求項5記載の燃料電池。
  7. 【請求項7】 前記ガス拡散層には、 カーボン粉末を含有する混合物が充填されることによっ
    て保水性調整層が形成され、 当該保水性調整層は、前記酸化剤流路と対向する領域
    で、前記リブと対向する領域と比べて保水性が高くなる
    よう調整されていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか記載の燃料電池。
  8. 【請求項8】 前記ガス拡散層において、 前記酸化剤流路と対向する領域に用いられるカーボン粉
    末の保水性は、前記リブと対向する領域に用いられるカ
    ーボン粉末の保水性より大きいことを特徴とする請求項
    7記載の燃料電池。
  9. 【請求項9】 前記ガス拡散層において、 前記酸化剤流路と対向する領域に用いられるカーボン粉
    末の比表面積は、前記リブと対向する領域に用いられる
    カーボン粉末の比表面積より大きいことを特徴とする請
    求項7記載の燃料電池。
  10. 【請求項10】 前記保水性調整層は、カーボン粉末と
    撥水性材料との混合物が充填されることによって形成さ
    れ、 前記酸化剤流路と対向する領域に充填される混合物中の
    撥水性材料含有量が、前記リブと対向する領域に充填さ
    れる混合物中の撥水性材料含有量に対して0.2〜0.
    8倍の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項
    7記載の燃料電池。
  11. 【請求項11】 前記カソード触媒層は、 触媒が担持されたカーボン粉末にイオン交換体が添加さ
    れた混合物からなり、 前記リブと対向する領域に用いられるカーボン粉末の比
    表面積は、酸化剤出口側に用いられるカーボン粉末の比
    表面積より大きいことを特徴とする請求項1記載の燃料
    電池。
  12. 【請求項12】 前記カソード触媒層は、 触媒が担持されたカーボン粉末にイオン交換体が添加さ
    れた混合物からなり、 前記酸化剤流路と対向する領域では、前記リブと対向す
    る領域と比べてイオン交換体の添加量が大きいことを特
    徴とする請求項1の記載の燃料電池。
  13. 【請求項13】 固体高分子膜の一方側にカソード触媒
    層、他方側にアノード触媒層が配されているセルを、前
    記アノード触媒層に対向して燃料が流通する燃料流路が
    形成された第1プレートと、前記カソード触媒層に対向
    して酸化剤が流通する酸化剤流路及びリブが形成された
    第2プレートとで挟持して構成された燃料電池であっ
    て、 前記カソード触媒層と第2プレートとの間には、 ガス拡散層と、当該ガス拡散層よりカソード触媒層側に
    位置するイオン交換体を含有する中間保水層とが介挿さ
    れ、 当該中間保水層は、前記酸化剤流路と対向する領域で、
    前記リブと対向する領域と比べて保水性が高くなるよう
    調整されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電
    池。
  14. 【請求項14】 前記中間保水層は、 酸化剤の入口側端部から出口側に向かう一定の領域に設
    けられていることを特徴とする請求項13記載の燃料電
    池。
  15. 【請求項15】 前記一定の領域の面積は、 前記ガス拡散層における酸化剤の入口側端部から出口側
    端部までの全領域の面積に対して10%以上90%以下
    であることを特徴とする請求項14記載の燃料電池。
  16. 【請求項16】 前記中間保水層において、 前記酸化剤流路と対向する領域には、前記リブと対向す
    る領域と比べて多くのイオン交換体が含まれていること
    を特徴とする請求項13〜15のいずれか記載の燃料電
    池。
  17. 【請求項17】 前記中間保水層において、 前記リブと対向する領域に含まれているイオン交換体よ
    りも、前記酸化剤流路と対向する領域に含まれているイ
    オン交換体の方が、イオン交換容量が大きいことを特徴
    とする請求項13〜15のいずれか記載の燃料電池。
  18. 【請求項18】 前記イオン交換体は、 パーフルオロスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポ
    リベンズイミダゾールスルホン酸、ポリエーテルケトン
    スルホン酸から選択されたものであることを特徴とする
    請求項13〜17の何れか記載の燃料電池。
  19. 【請求項19】 前記酸化剤流路と対向する領域におい
    て、 前記中間保水層中に含まれるイオン交換体の量は、0.
    02〜0.12mg/cm2の範囲内であることを特徴
    とする請求項13〜18の何れか記載の燃料電池。
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