JP2002122988A - 光重合性組成物及び光重合性平版印刷版 - Google Patents
光重合性組成物及び光重合性平版印刷版Info
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Abstract
領域の光に対して高感度を示すと共に、紫外線領域の光
に対するは感応性が低く、白色蛍光灯下における取扱性
に優れた光重合性組成物、及び光重合性平版印刷版を提
供する。 【解決手段】 下記の(A)成分、(B)成分、及び
(C)成分を含有してなる光重合性組成物、及び、支持
体表面に該光重合性組成物の層が形成されてなる光重合
性平版印刷。 (A)エチレン性不飽和化合物 (B)ポリメチン鎖を介して複素原子が結合された構造
を基本構造とする色素であって、ポリメチン鎖上に、色
素分子中で共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ
置換基を有し、且つ有機対アニオンを有する色素 (C)光重合開始剤
Description
び光重合性平版印刷版に関し、特に、長波長領域の光に
対して高感度を示す光重合性組成物及び光重合性平版印
刷版に関する。
画像形成方法として、例えば、エチレン性不飽和化合物
と光重合開始剤、或いは更に有機高分子結合材等からな
る光重合性組成物の層を支持体表面に形成し、画像露光
して露光部のエチレン性不飽和化合物を重合、硬化させ
た後、非露光部を溶解除去することにより硬化レリーフ
画像を形成する方法、露光により光重合性組成物層の支
持体への接着強度に変化を起こさせた後、支持体を剥離
することにより画像を形成する方法、及び、光重合性組
成物層の光によるトナー付着性の変化を利用した画像形
成方法等の各種の方法が知られており、その光重合開始
剤としては、いずれも、ベンゾイン、ベンゾインアルキ
ルエーテル、ベンジルケタール、ベンゾフェノン、アン
トラキノン、ベンジルケトン、或いはミヒラーケトン等
の、400nm以下の紫外線領域を中心とした短波長の
光に対して感応し得るものが用いられていた。
可視領域の光に対して高感度を示す感光性材料が強く要
請され、例えば、アルゴンイオンレーザーの488nm
の発振ビームを用いたレーザー製版方式に対応して50
0nm前後迄感度域を拡げた光重合性組成物が多数提案
され、更に、He−Neレーザーや半導体レーザーを用
いたレーザー製版方式や、フルカラー画像の複製技法に
対応して600nmを越える長波長領域の光に対する光
重合性組成物の研究も活発化している。
には、ラジカル発生剤として陽イオン染料−ボーレート
陰イオン錯体を含む光硬化性組成物が開示され、陽イオ
ン染料−ボーレート陰イオン錯体の例示の中には、λma
xが740nmにあるインドール系のシアニン染料とボ
ーレート陰イオン錯体の例も示されている。又、特開2
000−98602号公報には、特定のエレチン性モノ
マーと、シアニン系色素カチオンと有機硼素アニオンを
含有する光重合性組成物が開示され、種々のシアニン系
色素の列記中にはポリメチン鎖上にジフェニルアミノ基
を置換基を有する色素が記載されているが、感応感度が
低かった。しかしながら、通常、光重合開始剤の活性ラ
ジカル発生能力は、500nm以上、とりわけ600n
mを越えた波長の光に対しては、光励起エネルギーの低
下に伴って急激に感応性が減少することが知られてお
り、このような長波長領域の光に対して従来より提案さ
れている光重合性組成物は、いずれも感度的に満足でき
るものではなく、加えて、白色蛍光灯下における取扱時
に光重合反応が進行し、安定した品質のものが得られ難
いという問題もあった。
技術に鑑みてなされたものであって、従って、本発明
は、可視領域、ひいては近赤外線領域等の長波長領域の
光に対して高感度を示すと共に、紫外線領域の光に対し
ては感応せず、白色蛍光灯下における取扱性に優れた光
重合性組成物、及び光重合性平版印刷版を提供すること
を目的とする。
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリメチン鎖を介して
複素原子が結合された構造を基本構造とする色素であっ
て、該ポリメチン鎖上に特定の置換基を有する色素を含
有させた光重合性組成物が前記目的を達成できることを
見い出し本発明を完成したものであって、即ち、本発明
は、下記の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を
含有してなる光重合性組成物、及び、支持体表面に該光
重合性組成物の層が形成されてなる光重合性平版印刷、
を要旨とする。 (A)エチレン性不飽和化合物 (B)ポリメチン鎖を介して複素原子が結合された構造
を基本構造とする色素であって、ポリメチン鎖上に、色
素分子中で共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ
結合を有する置換基を有し、且つ有機対アニオンを有す
る色素 (C)光重合開始剤
る(A)成分のエチレン性不飽和化合物は、光重合性組
成物が活性光線の照射を受けたときに、後述する(C)
成分の光重合開始剤の作用により付加重合し、場合によ
り架橋、硬化するようなエチレン性不飽和二重結合を有
する単量体、及び、主鎖又は側鎖にこのような二重結合
を有する重合体を言う。尚、ここで言う単量体の意味す
るところは、いわゆる重合体に相対する概念であって、
狭義の単量体以外にも、二量体、三量体、その他オリゴ
マーをも包含するものである。
えば、(1) アクリル酸、メタクリル酸(尚、この両者を
纏めて「(メタ)アクリル酸」と言うことがある。)等
の不飽和カルボン酸類、(2) これらのアルキルエステル
類、(3) エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリ
レート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、及び
同様のイタコネート、クロトネート、マレエート等の脂
肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエス
テル類、(4) ヒドロキノンジ(メタ)アクリレート、レ
ゾルシンジ(メタ)アクリレート、ピロガロールトリ
(メタ)アクリレート等の芳香族ポリヒドロキシ化合物
と不飽和カルボン酸とのエステル類、(5) エチレングリ
コールと(メタ)アクリル酸とフタル酸との縮合物、ジ
エチレングリコールと(メタ)アクリル酸とマレイン酸
との縮合物、ペンタエリスリトールと(メタ)アクリル
酸とテレフタル酸との縮合物、ブタンジオールとグリセ
リンと(メタ)アクリル酸とアジピン酸との縮合物等の
ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸と多価カルボ
ン酸との縮合物類、(6) トリレンジイソシアネート等の
ポリイソシアネート化合物とヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートとの
付加反応物等のウレタン(メタ)アクリレート類、(7)
ポリイソシアネート化合物と水酸基含有ビニル化合物と
の付加反応物等のビニルウレタン類、(8) 多価エポキシ
化合物とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水
酸基含有(メタ)アクリレートとの付加反応物等のエポ
キシ(メタ)アクリレート類、(9) エチレンビス(メ
タ)アクリルアミド等のアクリルアミド類、(10)フタル
酸ジアリル等のアリルエステル類、(11)ジビニルフタレ
ート等のビニル基含有化合物、(12)(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルホスフェート、ビス((メタ)アクリロ
イルオキシエチル)ホスフェート等の(メタ)アクリロ
イル基含有燐酸エステル類、等が挙げられる。
ば、主鎖に二重結合を有するものとして、(1) 不飽和ジ
カルボン酸とジヒドロキシ化合物との重縮合反応により
得られるポリエステル類、(2) 不飽和ジカルボン酸とジ
アミン化合物との重縮合反応により得られるポリアミド
類等、側鎖に二重結合を有するものとして、(3) イタコ
ン酸、エチリデンマロン酸、プロピリデンコハク酸等と
ジヒドロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリ
エステル類、(4) イタコン酸、エチリデンマロン酸、プ
ロピリデンコハク酸等とジアミン化合物との重縮合反応
により得られるポリアミド類、(5) ポリビニルアルコー
ル、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポ
リエピクロルヒドリン等の側鎖にヒドロキシル基やハロ
ゲン化メチル基等の如き反応活性な官能基を有する重合
体と不飽和カルボン酸との反応により得られる重合体、
等が挙げられる。
成分の色素は、ポリメチン鎖を介して複素原子が結合さ
れた構造を有する色素であって、ポリメチン鎖上に色素
分子中で共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ結
合を有する色素である。尚、「色素分子中で共鳴する」
とは、換言すれば「色素の発色団と共鳴する」ことを意
味する。本発明の色素は、該置換基を有することによっ
て発色団のπ電子系が広がり、吸収ピークを通常20n
m以上長波長側へシフトさせ、特に波長域700〜13
00nmの近赤外線領域の吸収効率を向上させ得るもの
である。これらの近赤外線吸収色素は、前記波長域の光
を効率よく吸収し、その光励起エネルギーを後述する
(C)成分の光重合開始剤に伝え、該光重合開始剤を分
解し、(A)成分の前記エチレン性不飽和化合物の重合
を誘起する活性ラジカルを発生させる増感機能を有する
一方、紫外線領域の光は殆ど吸収しないか、吸収しても
実質的に感応せず、白色蛍光灯に含まれるような弱い紫
外線によっては組成物を変成させる作用のない化合物で
ある。
窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子等の複素原子がポリ
メチン(−CH=)n 鎖で結合された構造を基本構造と
するものであり、代表的には、その複素原子が複素環を
形成し、ポリメチン鎖を介して複素環が結合された構造
を基本構造とする広義の所謂シアニン系色素、具体的に
は、例えば、キノリン系(所謂、シアニン系)、インド
ール系(所謂、インドシアニン系)、ベンゾチアゾール
系(所謂、チオシアニン系)、ピリリウム系、チアピリ
リウム系、スクアリリウム系、クロコニウム系、アズレ
ニウム系等、及び、ポリメチン鎖を介して非環式複素原
子が結合された構造の所謂ポリメチン系色素等が挙げら
れ、中で、キノリン系、インドール系、ベンゾチアゾー
ル系、ピリリウム系、チアピリリウム系等のシアニン系
色素、及びポリメチン系色素が好ましい。
中で、キノリン系色素としては、特に、下記一般式(I
a) 、(Ib)、又は(Ic)で表されるものが好ましい。
2 は各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有してい
てもよいフェニル基を示し、L1 は置換基として、色素
分子中で共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ置
換基を少なくとも有するトリ、ペンタ、ヘプタ、ノナ、
又はウンデカメチン基を示し、該ペンタ、ヘプタ、ノ
ナ、又はウンデカメチン基上の2つの置換基が互いに連
結して炭素数5〜7のシクロアルケン環、シクロアルケ
ノン環、シクロアルケンジオン環、又はシクロアルケン
チオン環を形成していてもよく、キノリン環は置換基を
有していてもよく、その場合、隣接する2つの置換基が
互いに連結して縮合ベンゼン環を形成していてもよい。
Xa - は有機対アニオンを示す。〕
及びR2 がアルキル基であるときの炭素数は、通常1〜
15、好ましくは1〜10、アルケニル基、アルキニル
基であるときの炭素数は、通常2〜15、好ましくは2
〜10であり、フェニル基も含めたそれらの置換基とし
ては、炭素数が通常1〜15、好ましくは1〜10のア
ルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシ基、又はフェニ
ル基等が挙げられ、L 1 における前記アミノ置換基以外
の置換基としては、同上炭素数のアルキル基、又はハロ
ゲン原子等が挙げられ、キノリン環における置換基とし
ては、同上炭素数のアルキル基、同上炭素数のアルコキ
シ基、ニトロ基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
系色素としては、特に、下記一般式(II)で表されるもの
が好ましい。
て、ジアルキルメチレン基又は硫黄原子を示し、R3 及
びR4 は各々独立して、置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換
基を有していてもよいアルキニル基、又は置換基を有し
ていてもよいフェニル基を示し、L2 は置換基として、
色素構造中で共鳴して、アミニウムカチオンを生じるア
ミノ置換基を少なくとも有するトリ、ペンタ、ヘプタ、
ノナ、又はウンデカメチン基を示し、該ペンタ、ヘプ
タ、ノナ、又はウンデカメチン基上の2つの置換基が互
いに連結して炭素数5〜7のシクロアルケン環、シクロ
アルケノン環、シクロアルケンジオン環、又はシクロア
ルケンチオン環を形成していてもよく、縮合ベンゼン環
は置換基を有していてもよく、その場合、隣接する2つ
の置換基が互いに連結して縮合ベンゼン環を形成してい
てもよい。Xa - は有機対アニオンを示す。〕
ル基であるときの炭素数は、通常1〜15、好ましくは
1〜10、アルケニル基、アルキニル基であるときの炭
素数は、通常2〜15、好ましくは2〜10であり、フ
ェニル基も含めたそれらの置換基としては、炭素数が通
常1〜15、好ましくは1〜10のアルコキシ基、フェ
ノキシ基、ヒドロキシ基、又はフェニル基等が挙げら
れ、L2 における前記アミノ置換基以外の置換基として
は、同上炭素数のアルキル基、又はハロゲン原子等が挙
げられ、縮合ベンゼン環における置換基としては、同上
炭素数のアルキル基、同上炭素数のアルコキシ基、ニト
ロ基、又はハロゲン原子等が挙げられる。
色素としては、特に、下記一般式(IIIa)、(IIIb)、又は
(IIIc)で表されるものが好ましい。
及びZ2 は各々独立して、酸素原子又は硫黄原子を示
し、R5 、R6 、R7 、及びR8 は各々独立して、水素
原子又はアルキル基、又は、R5 とR7 、及びR6 とR
8 が互いに連結して炭素数5又は6のシクロアルケン環
を形成していてもよく、L3 は置換基として、色素分子
中で共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ置換基
を少なくとも有するモノ、トリ、ペンタ、又はヘプタメ
チン基を示し、該トリ、ペンタ、又はヘプタメチン基上
の2つの置換基が互いに連結して炭素数5〜7のシクロ
アルケン環、シクロアルケノン環、シクロアルケンジオ
ン環、又はシクロアルケンチオン環を形成していてもよ
く、ピリリウム環及びチアピリリウム環は置換基を有し
ていてもよく、その場合、隣接する2つの置換基が互い
に連結して縮合ベンゼン環を形成していてもよい。Xa
- は有機対アニオンを示す。〕
のR5 、R6 、R7 、及びR8 がアルキル基であるとき
の炭素数は、通常1〜15、好ましくは1〜1であり、
L3における前記アミノ置換基以外の置換基としては、
同上炭素数のアルキル基、又はハロゲン原子等が挙げら
れ、ピリリウム環及びチアピリリウム環における置換基
としては、フェニル基等のアリール基等が挙げられる。
記一般式(IV)で表されるものが好ましい。
は各々独立して、アルキル基を示し、R13及びR14は各
々独立して、置換基を有していてもよいアリール基、フ
リル基、又はチエニル基を示し、L4 は置換基として、
色素分子中で共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミ
ノ置換基を少なくとも有するモノ、トリ、ペンタ、又は
ヘプタメチン基を示し、該トリ、ペンタ、又はヘプタメ
チン基上の2つの置換基が互いに連結して炭素数5〜7
のシクロアルケン環、シクロアルケノン環、シクロアル
ケンジオン環、又はシクロアルケンチオン環を形成して
いてもよく、キノン環及びベンゼン環は置換基を有して
いてもよい。Xa - は有機対アニオンを示す。〕
びR12のアルキル基の炭素数は、通常1〜15、好まし
くは1〜10、R13及びR14がアリール基であるときの
炭素数は、通常6〜20、好ましくは6〜15であり、
R13及びR14として具体的には、フェニル基、1−ナフ
チル基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル
基、2−チエニル基、3−チエニル基等が挙げられ、そ
れらの置換基としては、同上炭素数のアルキル基、同上
炭素数のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ヒドロキ
シ基、又はハロゲン原子等が挙げられ、L4 における前
記アミノ置換基以外の置換基としては、同上炭素数のア
ルキル基、又はハロゲン原子等が挙げられ、キノン環及
びベンゼン環における置換基としては、同上炭素数のア
ルキル基、同上炭素数のアルコキシ基、ニトロ基、又は
ハロゲン原子等が挙げられる。
c)、及び(IV)における有機対アニオンXa - としては、
具体的には、例えば、置換基を有していてもよいベンゼ
ンスルホン酸アニオン、置換基を有していてもよいナフ
タレンスルホン酸アニオン、置換基を有していてもよい
脂肪族カルボン酸アニオン、及び、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、フェニル、メトキシフェニル、ナフチ
ル、フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、ペンタフ
ルオロフェニル、チエニル、ピロリル、p−メチル−m
−クロロフェニル等の有機基を有する有機硼素アニオン
等の有機酸アニオンを挙げることができる。有機硼素ア
ニオンの中でも、下記式で表されるアニオンが好まし
い。
示し、Rd は炭化水素基またはハロゲン原子を表す。ま
た、kは0〜4の整数を表す。]Rc は置換基を有して
いても良いフェニル基を表すが置換基としてはアルキル
基、アルコキシ基、水酸基、フッ素原子、臭素原子、塩
素原子、ヨウ素原子、アシル基が好ましい。また、Rc
としては、フェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフ
ルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、3,5−
ジフルオロフェニル基、4−クロロ−3−メチルフェニ
ル基が更に好ましい。Rd は炭化水素基またはハロゲン
原子を表すが、なかでもアルキル基が好ましい。
リン系、前記一般式(II)で表されるインドール系又はベ
ンゾチアゾール系、前記一般式(IIIa 〜c)で表されるピ
リリウム系又はチアピリリウム系等のシアニン系色素、
及び前記一般式(IV)で表されるポリメチン系色素の中
で、本発明においては、前記一般式(II)で表されるイン
ドール系又はベンゾチアゾール系色素が特に好ましい。
及びL4 を含めたポリメチン鎖として、波長域700〜
850nmに対してはヘプタメチン鎖であるものが、波
長域850〜950nmに対してはノナメチン鎖である
ものが、波長域950〜1300nmに対してはウンデ
カメチン鎖であるものが、それぞれ好ましい。
は、ポリメチン鎖上に、色素分子中で共鳴してアミニウ
ムカチオンを生じるアミノ置換基を少なくとも有する構
造のものであることが必須であり、その共鳴機構は、例
えば、ノナメチン鎖を介して窒素原子が結合している構
造の色素を例にとると、下式の如くなる。
置換基としては、具体的には、下記一般式(V)で表され
るものが挙げられる。
素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基
を有していてもよいアリール基を表わす。
共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ置換基を少
なくとも有する構造のシアニン系色素、及びポリメチン
系色素の具体例を以下に示す。尚、以下の具体例中、A
は、アミノ置換基を示し、X a - は有機対アニオンを示
す。
基は、好ましくは、ジフェニルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基、エチルフェニルアミノ基である。
- は、好ましくは、ブチル−トリス(3−フルオロフェ
ニル)硼素アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオ
ン、又は1−ナフタレンスルホン酸アニオンである。
成分の光重合開始剤は、(B)成分の前記色素との共存
下で光照射されたときに、活性ラジカルを発生するラジ
カル発生剤であって、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導
体、特開昭62−143044号、特開昭62−150
242号、特開平9−188685号、特開平9−18
8686号、特開平9−188710号、特許第276
4769号等の各公報、及び、Kunz,Martin "Rad Tech'
98.Proceeding April 19-22,1998,Chicago" 等に記載さ
れる有機硼素酸塩、特開昭59−152396号、特開
昭61−151197号各公報等に記載されるチタノセ
ン化合物、特公平6−29285号公報等に記載される
ヘキサアリールビイミダゾール化合物、及び、ジアリー
ルヨードニウム塩、有機過酸化物等が挙げられ、本発明
においては、有機硼素酸塩が好ましい。
(VI)で表されるものが好ましい。
は各々独立して、置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を
有していてもよいアルキニル基、置換基を有していても
よいアリール基、又は複素環基を示し、これらは互いに
連結して環状構造を形成していてもよく、これらのうち
少なくとも一つは置換基を有していてもよいアルキル基
である。Xb + は対カチオンである。〕
びR18がアルキル基であるときの炭素数は通常1〜1
5、好ましくは1〜5、アルケニル基、アルキニル基で
あるときの炭素数は通常2〜15、好ましくは2〜5、
アリール基であるときの炭素数は通常6〜20、好まし
くは6〜15、複素環基であるときの炭素数は通常4〜
20、好ましくは4〜15であり、それらにおける置換
基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ
基、トリフルオロメチル基、トリメチルシリル基等が挙
げられる。
機硼素アニオンとしては、具体的には、例えば、n−ブ
チル−メチル−ジフェニル硼素アニオン、n−ブチル−
トリフェニル硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,
4,6−トリメチルフェニル)硼素アニオン、n−ブチ
ル−トリス(p−メトキシフェニル)硼素アニオン、n
−ブチル−トリス(p−フルオロフェニル)硼素アニオ
ン、n−ブチル−トリス(m−フルオロフェニル)硼素
アニオン、n−ブチル−トリス(2,6−ジフルオロフ
ェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(2,4,
6−トリフルオロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル
−トリス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ
ル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(p−クロロフ
ェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス(トリフル
オロフェニル)硼素アニオン、n−ブチル−トリス
(2,6−ジフルオロ−3−ピロリルフェニル)−硼素
アニオン、n−ブチル−トリス(3−フルオロ−4−メ
チルフェニル)−硼素アニオン等が挙げられる。
アルカリ金属カチオン、アンモニウムカチオン、ホスホ
ニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ヨードニウム
カチオン等のオニウム化合物、及び、ピリリウムカチオ
ン、チアピリリウムカチオン、インドリウムカチオン等
を挙げることができるが、テトラアルキルアンモニウム
等の有機アンモニウムカチオンが好ましい。
前記(C)成分の光重合開始剤としての有機硼素酸塩を
光重合性組成物中に存在させるには、前記色素の色素カ
チオンと適宜選択した有機対アニオンとの塩と、前記有
機硼素酸塩の有機硼素アニオンと適宜選択した対カチオ
ンとの塩とを配合する通常の方法の他、前記色素の色素
カチオンと前記有機硼素酸塩の有機硼素アニオンとで形
成された塩を配合する方法も採ることができ、本発明に
おいては、この後者方法が好適である。
分のエチレン性不飽和化合物、前記(B)成分の色素、
及び前記(C)成分の光重合開始剤を含有するが、前記
(A)成分の光重合性組成物全体に占める割合は、後述
する他の成分の含有もあって、20〜80重量%である
のが好ましく、30〜70重量%であるのが特に好まし
い。又、前記(A)成分100重量部に対して、前記
(B)成分と(C)成分との合計量が0.1〜30重量
部であるのが好ましく、0.5〜20重量部であるのが
特に好ましい。
との割合は、(B):(C)が重量比で1:20乃至1
0:1の範囲であるのが好ましく、1:8乃至4:1の
範囲であるのが特に好ましい。尚、前述のように、
(B)成分における色素カチオンと(C)成分における
有機硼素アニオンとで形成された塩を用いる場合は、前
記(A)成分100重量部に対して、(B)成分と
(C)成分との合計量として0.1〜30重量部である
のが好ましく、0.5〜20重量部であるのが特に好ま
しい。
分以外に、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)
アクリルアミド、マレイン酸、スチレン、酢酸ビニル、
塩化ビニリデン、マレイミド等の単独又は共重合体、並
びに、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ
ウレタン、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレンオキシド、アセチルセルロース等の有
機高分子物質が結合材として、前記(A)成分のエチレ
ン性不飽和化合物100重量部に対して10〜500重
量部、特には20〜200重量部の範囲で含有されてい
るのが好ましい。
ば、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール等の熱重合防止剤が2
重量部以下、有機又は無機の染顔料からなる着色剤が5
0重量部以下、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタ
レート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペ
ート、トリエチレングリコールジカプリレート等の可塑
剤が40重量部以下、三級アミン、チオール等の感度改
善剤が5重量部以下、トリアリールメタン、ビスアリー
ルメタン、キサンテン化合物、フルオラン化合物、チア
ジン化合物、並びに、その部分骨格としてラクトン、ラ
クタム、スルトン、スピロピラン構造を形成させた化合
物等の色素ロイコ体等の色素前駆体が20重量部以下の
各範囲で添加されていてもよい。特に、エチルバイオレ
ット、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレッ
ト等のものが、白色灯下におけるセーフライト性、耐印
刷性、着色性に優れ好ましい。
しての使用形態は、使用目的に応じて、例えば、無溶媒
で又は適当な溶媒で希釈して支持体表面に塗布し、乾燥
させた形態、或いは更にその上に酸素遮断のためのオー
バーコート層を設けた形態、異相媒体中に小滴分散させ
て複数種の感光材として多層に塗布した形態、マイクロ
カプセル中に内包させて支持体上に塗布した形態等を採
り得るが、本発明の光重合性組成物は、該組成物を適当
な溶媒に溶解した溶液として支持体表面に塗布した後、
加熱、乾燥することにより、支持体表面に本発明の光重
合性組成物の層が形成された光重合性平版印刷版として
の使用形態が好適である。
して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるもので
あれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ル等のプロピレングリコール系溶媒、酢酸ブチル、酢酸
アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレー
ト、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレ
ート、エチルアセトアセテート、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶
媒、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコー
ル、フルフリルアルコール等のアルコール系溶媒、シク
ロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶媒、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン等の高極性溶媒、或いはこれらの混合溶
媒、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が
挙げられる。溶媒の使用割合は、光重合性組成物の総量
に対して、通常、重量比で1〜20倍程度の範囲であ
る。
法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及
びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途
により異なるが、乾燥膜厚として、通常、0.3〜7μ
m、好ましくは0.5〜5μm、特に好ましくは1〜3
μmの範囲とする。尚、その際の乾燥温度としては、例
えば、60〜170℃程度、好ましくは70〜150℃
程度、乾燥時間としては、例えば、5秒〜10分間程
度、好ましくは10秒〜5分間程度が採られる。
は、酸素による重合禁止作用を防止するために、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン
オキシド、セルロース等の酸素遮断層が設けられる。
亜鉛、銅、鋼等の金属板、アルミニウム、亜鉛、銅、
鉄、クロム、ニッケル等をメッキ又は蒸着した金属板、
紙、樹脂を塗布した紙、アルミニウム等の金属箔を貼着
した紙、プラスチックフィルム、親水化処理したプラス
チックフィルム、及びガラス板等が挙げられる。中で、
好ましいのはアルミニウム板であり、塩酸又は硝酸溶液
中での電解エッチング又はブラシ研磨による砂目立て処
理、硫酸溶液中での陽極酸化処理、及び必要に応じて封
孔処理等の表面処理が施されたアルミニウム板がより好
ましい。又、支持体表面の粗さとしては、JIS B0
601に規定される平均粗さRa で、通常、0.3〜
1.0μm、好ましくは0.4〜0.8μm程度とす
る。
画像露光する光源としては、カーボンアーク、高圧水銀
灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ラン
プ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、HeNeレ
ーザー、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、H
eCdレーザー、半導体レーザー、ルビーレーザー等の
レーザー光源が挙げられるが、特に、600nm以上の
可視光線から近赤外線レーザー光線を発生する光源が好
ましく、例えば、ルビーレーザー、YAGレーザー、半
導体レーザー等の固体レーザーを挙げることができ、特
に、小型で長寿命な半導体レーザーやYAGレーザーが
好ましい。これらの光源により、通常、走査露光した
後、現像液にて現像し画像が形成される。
00nmの近赤外線領域の範囲で、例えば、半導体レー
ザーを用いて108 W/m2 以上の高密度光強度で露光
した場合、102 W/m2 以下の低密度光強度で露光し
て場合に比して5倍以上、好ましくは10倍以上の感度
を示し、そして、この感度の差により、通常の白色蛍光
灯下におけるセーフライト性(作業適性)を発現させる
ことができる。
光した感光体の現像に用いる現像液としては、例えば、
珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム、珪酸ア
ンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第
二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、第二燐酸アン
モニウム、第三燐酸アンモニウム、硼酸ナトリウム、硼
酸カリウム、硼酸アンモニウム等の無機アルカリ塩、モ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、
モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、
モノブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミン等の有機アミン化
合物の0.1〜5重量%程度の水溶液からなるアルカリ
現像液を用いる。中で、無機アルカリ塩である珪酸ナト
リウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属の珪酸塩が好ま
しい。
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
(厚さ0.24mm)を支持体として用い、該アルミニ
ウム板支持体表面に、(A)成分としてトリメチロール
プロパントリアクリレート100重量部、(B)成分と
して下記式(B−1)のシアニン系色素2重量部、
(C)成分として下記式(C−1)の塩5重量部、及び
高分子結合材として、メタクリル酸メチル/メタクリル
酸共重合体(モル比90/10、重量平均分子量500
00)100重量部及びエチルバイオレット5重量部
を、メチルセロソルブ700重量部及びシクロヘキサノ
ン700重量部に室温で10分間攪拌して調液した塗布
液をワイヤーバーを用いて塗布し、80℃で2分間乾燥
させて膜厚2μmの光重合性組成物層を形成し、更にそ
の上に、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドン
を90:10重合比で含有する水溶液を塗布し、80℃
で2分間乾燥させて膜厚3μmのオーバーコート層を形
成して光重合性平版印刷版を作製した。
mのアルミニウム製回転ドラムに、光重合性組成物層が
外側になるように固定した後、830nm、30mWの
半導体レーザー(アプライドテクノ社製)のビームを2
0μmに集光したビームスポットを用いて、200〜1
000rpmの各種回転数にて走査露光し、次いで、ア
ルカリ現像液(コニカ社製ネガ現像液「SDN−21」
の8倍希釈液)を用いて現像することにより走査線画像
を形成させた。線画像が形成される露光ドラムの最高回
転数が高い程、高感度であることとなるが、本実施例で
は、最高回転数400rpmであった。
光灯(三菱電機社製36W白色蛍光灯「ネオルミスーパ
ーFLR40S−W/M/36」)下に10分間放置し
た平版印刷版と、放置しない平版印刷版とを、前記と同
様の現像処理を施した後、現像インキ(富士写真フィル
ム工業社製「PI−2」)を用いてインキ盛りを行った
が、放置の有無にかかわらず、インキの付着は全く認め
られず、白色蛍光灯による光重合性組成物層の溶解性の
低下に差が生じていないことが確認された。
機対アニオンを有するシアニン色素(BC−2)を用い
た外は、実施例1と同様にして、光重合性平版印刷版を
作製し現像したところ、露光ドラムの最高回転数は50
0rpmであった。
おけるポリメチン鎖上に置換基を有さないシアニン系色
素のみを用いた外は、実施例1と同様にして、光重合性
平版印刷版を作製し現像したところ、200rpmにお
いても画像が形成されなかった。尚、光重合性組成物層
中にはシアニン系色素の結晶粒子による塗布欠陥が見ら
れた。
おける対アニオンとしてClO4 -を用いた以外は、実施
例1と同様にして、光重合性平版印刷版を作製し現像し
たところ、200rpmにおいても画像が形成されなか
った。
赤外線領域等の長波長領域の光に対して高感度を示すと
共に、紫外線領域の光に対しては感光性が低くせず、白
色蛍光灯下における取扱性に優れる光重合性組成物、及
び光重合性平版印刷版を提供することができる。更に、
本発明の光重合性組成物は、溶媒に対する溶解性に優れ
るので、溶液としての支持体表面への塗布による光重合
性組成物層の形成を効率的に行うことができ、生産性の
優れた平版印刷版を提供することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記の(A)成分、(B)成分、及び
(C)成分を含有してなることを特徴とする光重合性組
成物。 (A)エチレン性不飽和化合物 (B)ポリメチン鎖を介して複素原子が結合された構造
を基本構造とする色素であって、ポリメチン鎖上に、色
素分子中で共鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ
置換基を有し、且つ有機対アニオンを有する色素 (C)光重合開始剤 - 【請求項2】 (B)成分の色素が、ポリメチン鎖を介
して複素環が結合された構造を基本構造とするシアニン
系色素である請求項1に記載の光重合性組成物。 - 【請求項3】 (B)成分のシアニン系色素が下記一般
式(II)で表される近赤外線吸収色素である請求項2に記
載の光重合性組成物。 【化1】 〔式(II)中、Y1 及びY2 は各々独立して、ジアルキル
メチレン基又は硫黄原子を示し、R3 及びR4 は各々独
立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基
を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していて
もよいアルキニル基、又は置換基を有していてもよいフ
ェニル基を示し、L2 は置換基として、色素分子中で共
鳴してアミニウムカチオンを生じるアミノ結合を有する
置換基を少なくとも有するトリ、ペンタ、ヘプタ、ノ
ナ、又はウンデカメチン基を示し、該ペンタ、ヘプタ、
ノナ、又はウンデカメチン基上の2つの置換基が互いに
連結して炭素数5〜7のシクロアルケン環、シクロアル
ケノン環、シクロアルケンジオン環、又はシクロアルケ
ンチオン環を形成していてもよく、縮合ベンゼン環は置
換基を有していてもよく、その場合、隣接する2つの置
換基が互いに連結して縮合ベンゼン環を形成していても
よい。Xa - は有機対アニオンを示す。〕 - 【請求項4】 (B)成分の色素におけるポリメチン鎖
上のアミノ結合を有する置換基が、下記一般式(V)で表
されるものである請求項1乃至3のいずれかに記載の光
重合性組成物。 【化2】 〔式(V)中、Ra、Rbは各々独立して水素原子、置換基
を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していて
もよいアリール基を表わす。 - 【請求項5】 (C)成分の光重合開始剤が、有機硼素
酸塩である請求項1乃至4のいずれかに記載の光重合性
組成物。 - 【請求項6】 (B)成分の色素と(C)成分の光重合
開始剤が、(B)成分の色素の色素カチオンと(C)成
分の有機硼素酸塩の有機硼素アニオンとで形成された塩
である請求項1乃至5のいずれかに記載の光重合性組成
物。 - 【請求項7】 支持体表面に、請求項1乃至6のいずれ
かに記載の光重合性組成物の層が形成されてなることを
特徴とする光重合性平版印刷版。
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