JP2002122684A - 電子時計 - Google Patents

電子時計

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JP2002122684A
JP2002122684A JP2000315824A JP2000315824A JP2002122684A JP 2002122684 A JP2002122684 A JP 2002122684A JP 2000315824 A JP2000315824 A JP 2000315824A JP 2000315824 A JP2000315824 A JP 2000315824A JP 2002122684 A JP2002122684 A JP 2002122684A
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清人 武田
Akihiko Maruyama
昭彦 丸山
Koji Fukui
幸司 福井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静電気による誤動作を防止するようにしても、
分解および組立が容易に行える電子時計の提供。 【解決手段】腕時計1のムーブメント2に形成されたサ
イドカット部20とケースを形成する裏蓋31との間に導通
部材40を設け、導通部材40の弾性力で導通部材40が移動
しないようにし、導通部材40の固定手段を不要にし、導
通部材40の取り外しおよび取り付けを容易にする。これ
により、腕時計1の分解・組立が容易となる。また、人
体や衣服に帯電した静電気は、巻真4に伝達されても、
導通部材40を介して裏蓋31へ逃げるので、IC21に静電
気が到達しなくなる。これにより、静電気による誤動作
が防止されるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC等の電子部品
により時計としての機能を確保している電子時計に関す
る。
【0002】
【背景技術】従来より、水晶振動子、トランジスタ、I
CおよびLSI等の電子素子を備えた電子回路で計時す
る電子時計が利用さている。このような電子時計にも、
機械式の時計と同様に、時刻合わせ等の操作を行うため
に、竜頭および押しボタン等の外部操作部材が設けられ
ている。また、今日では、電子時計の多機能化が推進さ
れ、ラジオ、デジタルカメラおよびコンピュータが電子
時計に組み込まれたものが開発されている。このような
多機能化された電子時計には、外部機器からのプラグが
差し込み可能となった外部接続端子が設けられている。
【0003】そして、消費電力を少なくするために、上
述のような電子時計には、主要電子素子として、MOS
構造の電子素子が採用されている。このため、電子時計
は、静電気の影響をより受けやすく、外部接続端子にプ
ラグを差し込む際、あるいは、外部操作部材を手動操作
する際に、外部接続端子や外部操作部材を通じて内部に
進入した静電気が電子回路に到達すると、静電気によっ
て電子回路が誤動作するおそれがある。
【0004】そこで、実願昭59−165560号(実
開昭61−80489号)のマイクロフィルムには、プ
ラグと接触する電極の一部分を、時計の金属製ケースに
接触させ、当該電極を金属製ケースへ電荷を逃がす導通
部材とし、プラグが外部接続端子に接触する際に、プラ
グに帯電した静電気を金属製ケースへ逃がすようにし、
外部接続端子を通じて静電気が内部に進入しても、静電
気が電子回路に到達しないようにした電子時計が示され
ている。
【0005】また、特開平9−178867号公報に
は、外部操作部材である竜頭を支持する巻真、および、
時計の金属製ケースの両方に接触する導電板を設け、こ
の導電板を、金属製ケースへ電荷を逃がす導通部材と
し、竜頭を回転操作する際に、人体や衣服に帯電した静
電気を金属製ケースへ逃がし、竜頭から巻真を通じて静
電気が内部に進入しても、静電気が電子回路に到達しな
いようにした電子時計が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような電子時計
では、導通部材の固定手段として、ねじ止め、半田およ
び接着剤が用いられているので、メンテナンスや修理の
際に、電子時計を分解あるいは組立を行うにあたり、ね
じ止めの場合には、ねじを緩める作業と締める作業が必
要となり、半田の場合には、半田を溶かす作業および再
度半田付けする作業が必要となり、接着剤の場合には、
導通部材を強制的に引き剥がす等、大きな力を要する作
業および時間のかかる再接着作業が必要となる。このた
め、いずれの固定手段にしろ、導通部材の取り外しおよ
び取り付けが面倒となり、電子時計の分解・組立に時間
がかかるという問題がある。特に、メンテナンスや修理
の際に、取り外す頻度が高い竜頭および巻真が外部操作
部材として設けられている場合には、導通部材の弾性に
より、当該導通部材が巻真に密着している場合には、導
通部材を取り外さないと、巻真の取り外しが行えないの
で、メンテナンスや修理に時間がかかるという問題があ
る。また、導通部材を、その初期たわみによる弾性力
で、外部操作部材に弾着させる構造を採用すると、複雑
な形状を有する外部操作部材の場合、特に、アナログ電
子時計の時刻を修正する、複雑な形状の巻真が外部操作
部材となる場合、外部操作部材が導通部材に係止される
ため、外部操作部材の着脱が非常に困難となるという問
題がある。
【0007】本発明の目的は、静電気による誤動作を防
止するようにしても、分解および組立が容易に行える電
子時計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、時計としての
機能を有するムーブメントの部品を支持する支持基板
と、前記ムーブメントを内部に収納するケースと、前記
ケースの外部から前記ムーブメントの操作を行うための
外部操作部材と、前記ケースおよび前記外部操作部材の
間に介装されて防水性を確保するシール部材とを備えて
いる電子時計であって、前記支持基板および前記シール
部材が電気絶縁体からなるとともに、前記外部操作部材
および前記ケースが電導体からなり、前記支持基板の形
状は、その周縁部のうち、前記外部操作部材の近傍の一
部分を切り欠いたサイドカット部を有するものとされ、
前記サイドカット部と前記ケースとの間に設けられた導
通部材が、前記ケースおよび前記外部操作部材を電気的
に導通させていることを特徴とする。
【0009】このような本発明では、人体や衣服に帯電
した静電気が外部操作部材を通じて内部に進入しても、
当該静電気を導通部材が導電性を有するケースへ逃がす
ので、ムーブメントに設けられた電子回路に静電気が到
達せず、静電気による誤動作が防止される。また、支持
基板のサイドカット部とケースとの間に導通部材を設け
たので、導通部材を固定しなくとも、それ自身の弾性力
で導通部材が移動しないようになり、導通部材の固定手
段が不要となり、導通部材の取り外しおよび取り付けが
容易に行え、電子時計の分解・組立に時間がかからず、
ひいては、メンテナンスや修理に要する時間が短縮され
る。さらに、いままでデッドスペースであったサイドカ
ット部とケースと間の空間に導通部材を配置したので、
当該空間が有効利用されるようになるうえ、導通部材を
設けても、電子時計の構造を大きく変更する必要がない
うえ、電子時計のデザインについては、何ら変更する必
要がない。このため、既に製造を開始した電子時計にも
大きな設計変更をすることなく容易に適用可能である。
【0010】このような本発明の電子時計において、前
記サイドカット部の近傍には、前記導通部材の位置を決
める位置決め手段が設けられていることが好ましい。こ
のような位置決め手段を支持基板あるいはケースに設け
れば、分解した電子時計を、再度組み立てるにあたり、
組立作業中に脱落しない程度に、導通部材が支持基板あ
るいはケースに固定されるようになり、組立作業が容易
になり、メンテナンスや修理に要する時間が一層短縮さ
れる。
【0011】この際、前記支持基板の表側面および裏側
面の一方と前記ケースとの間には、前記支持基板の厚さ
方向の位置を決める緩衝部材が設けられている場合に、
位置決め手段としては、前記緩衝部材に前記支持基板の
前記サイドカット部に隣接する段付部を設け、この段付
部と前記支持基板の前記サイドカット部との間に、前記
導通部材の一部分を挟んで位置決めする挟持式のもの、
あるいは、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第
1凹凸部を前記緩衝部材に設け、前記支持基板の前記第
1凹凸部に対応した第2凹凸部を前記導通部材に設け、
これら第1および第2凹凸部からなる嵌入式のものが採
用できる。
【0012】一方、緩衝部材が設けられていない、ある
いは、設けられていても利用したくない場合には、凸部
および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部を前記
支持基板に設け、前記支持基板の前記第1凹凸部に対応
する第2凹凸部を前記導通部材に設け、これら第1およ
び第2凹凸部が前記位置決め手段となっている嵌入式の
位置決め手段を採用することができる。そして、挟持式
の位置決め手段としては、前記導通部材には、前記段付
部と前記支持基板の前記サイドカット部との間に挟まれ
る爪部が設けられ、前記段付部の前記サイドカット部と
対向する面には、前記爪部の形状に応じた凹部が形成さ
れているものを採用することが望ましい。
【0013】このような挟持式あるいは嵌入式の位置決
め手段を採用すれば、位置決め手段を設けるにあたり、
電子時計の構造を大きく変更する必要がないうえ、電子
時計のデザインについては、何ら変更する必要がなく、
しかも、煩雑な加工が一切必要ないので、様々な電子時
計に容易に適用可能となるとともに、製造効率を低下さ
せることがない。
【0014】また、前述のような本発明の電子時計に
は、前記ムーブメントの部品として電子回路が設けら
れ、前記導通部材および前記電子回路は、平面視で当該
電子時計の中心を挟んで互いに反対側に配置されている
ことが好ましい。このように導通部材および電子回路を
配置すれば、静電気の導通部分である外部操作部材の一
部と導通部材とが電子回路から離れた位置に配置される
ので、静電気の電子回路への到達が一層有効に回避され
るようになり、静電気による誤動作の防止がより確実と
なる。
【0015】さらに、前述のような本発明の電子時計と
しては、前記導通部材として、リング状の環状部が一体
成形されて全体が環状になったものが採用され、平面視
で、環状に形成された前記導通部材の内側に前記ムーブ
メントの前記部品が配置されているものも採用できる。
このような導通部材を採用すれば、当該導通部材の表面
積が増えるので、静電気の吸収力が増加し、静電気の電
子回路への静電気の到達が一層有効に回避されるように
なり、静電気による誤動作の防止がより確実となる。ま
た、環状部の幅寸法を適宜設定し、環状部をケースとム
ーブメントとの隙間に収納する等により、導通部材を固
定しなくとも、導通部材が移動しないようになり、導通
部材の固定手段が不要となり、導通部材の取り外しおよ
び取り付けが容易に行え、電子時計の分解・組立に時間
がかからず、ひいては、メンテナンスや修理に要する時
間が短縮される。さらに、ケースとムーブメントとの隙
間に導通部材を配置すれば、導通部材の設置スペースを
別途確保する必要がなく、電子時計の構造を大きく変更
する必要がなくなるうえ、電子時計のデザインについて
は、何ら変更する必要がない。このため、既に製造を開
始した電子時計にも大きな設計変更をすることなく容易
に適用可能である。
【0016】このような導通部材を採用する場合には、
前記導通部材の内側および外側の少なくとも一方に当該
導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられている
ことが好ましい。このような位置決め手段を設ければ、
分解した電子時計を、再度組み立てるにあたり、組立作
業中に脱落しない程度に、支持基板あるいはケースに導
通部材が固定されるようになり、組立作業が容易にな
り、メンテナンスや修理に要する時間が一層短縮され
る。
【0017】この際、前記支持基板の表側面および裏側
面の一方と前記ケースとの間に、前記支持基板の厚さ方
向の位置を決める緩衝部材が設けられている場合には、
凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部を
前記緩衝部材に設け、前記緩衝部材の前記第1凹凸部に
対応した第2凹凸部に前記導通部材を設け、これら第1
および第2凹凸部からなる嵌入式の位置決め手段が採用
できる。一方、緩衝部材が設けられていない、あるい
は、設けられていても利用したくない場合には、凸部お
よび凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部を前記支
持基板に設け、前記支持基板の前記第1凹凸部に対応し
た第2凹凸部を前記導通部材に設け、これら第1および
第2凹凸部からなる嵌入式の位置決め手段を採用するこ
とができる。
【0018】このような位置決め手段を採用すれば、位
置決め手段を設けるにあたり、電子時計の構造を大きく
変更する必要がないうえ、電子時計のデザインについて
は、何ら変更する必要がなく、しかも、煩雑な加工が一
切必要ないので、様々な電子時計に容易に適用可能とな
るとともに、製造効率を低下させることがない。
【0019】また、前述のような本発明の電子時計にお
いて、前記外部操作部材が複数設けられている場合に
は、前記外部操作部材と接触する複数の接触部を前記導
通部材に設けることが望ましい。このような導通部材を
設ければ、外部操作部材が複数設けられていても、一個
の導通部材で静電気をケースへ逃がすことが可能となる
ので、部品数が増えることがなく、分解および組立が容
易となる。
【0020】この際、前記導通部材としては、前記ケー
ス側と対向する面に前記ケース側へ突出する突出部が設
けられて、前記支持基板の裏側面と前記ケースとの間に
介装される緩衝部材を兼用しているものが採用できる。
このような導通部材を設ければ、緩衝部材を別途設ける
必要がなくなるので、導通部材を増設しても、部品数が
増えることがなく、製造時の組立作業が容易となる。
【0021】そして、前記突出部としては、前記導通部
材を折り曲げ加工することにより形成されたものが採用
できる。このような突出部を採用すれば、外部操作部材
と導通する導通部をプレスで成形するのと同時に、突出
部の成形も行えるので、緩衝部材を兼用できる形状とし
ても、導通部材の製作が容易となる。
【0022】さらに、前述のような本発明の電子時計に
おいて、前記導通部材の前記外部操作部材と接触する部
分には、その端縁に向かうにつれて前記外部操作部材か
ら離れるテーパー部が設けられていることが好ましい。
このようなテーパー部を導通部材に設ければ、導通部材
の端縁に形成される角部が外部操作部材に接触せず、外
部操作部材の操作を妨げる大きな摺動抵抗および回動抵
抗が解消されるので、外部操作部材の操作がスムースと
なる。
【0023】なお、前記導通部材の前記外部操作部材と
接触する部分の表面には、金メッキが施されていること
が好ましい。このようにすれば、導通部材および外部操
作部材の間の接触による電気抵抗である接触抵抗が低減
され、大電流の導通が可能となり、静電気がケースへ確
実に逃げて、ムーブメントの電子回路に到達せず、静電
気による誤動作が確実に行えるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、本発明の
実施の形態を図面に基づいて説明する。図1には、本発
明の第1実施形態に係る腕時計1が示されている。この
腕時計1は、図示しない電子部品が設けられたムーブメ
ント2を備え、このムーブメント2で時刻を示す複数の
指針26を駆動するアナログ式の電子時計である。腕時計
1には、図1に示されるように、ムーブメント2の他
に、ムーブメント2を内部に収納するケース3と、この
ケース3の外部からムーブメント2の操作を行うための
外部操作部材である巻真4および竜頭5と、ケース3お
よび竜頭5の間に介装されて防水性を確保するシール部
材であるパッキン6と、時間を示す目盛り等が形成され
た文字板7と、指針26および文字板7を覆うガラス板8
とが設けられている。なお、ケース3としては、ステン
レス、金およびチタン材等の金属製のものが採用されて
いる。また、パッキン6の材質としては、合成樹脂エラ
ストマやプラスチック等の弾性を有する電気絶縁体が採
用されている。
【0025】このうちケース3は、腕時計1の裏面を覆
おう裏蓋31と、腕時計1の外周縁を囲む胴32と、裏蓋31
および胴32の間に介装されて防水性を確保するパッキン
33とを備えた有底容器状のものである。このうち、胴32
には、文字板7の表面に沿って内側へ突き出たオーバー
ハング部32A が設けられている。ケース3のオーバーハ
ング部32A と、ムーブメント2との間には、前述の文字
板7と、略リング状に形成された緩衝部材としての文字
板受材34とが介装されている。また、ケース3の裏蓋31
とムーブメント2との間には、略リング状に形成された
緩衝部材としての中枠35が介装されている。ここで、文
字板受材34および中枠35は、ムーブメント2の厚さ方向
の位置を決める位置決め材であり、これらの文字板受材
34および中枠35の厚さを適宜設定することで、ムーブメ
ント2の厚さ方向の位置が設定可能となっている。
【0026】ムーブメント2には、図2の如く、IC2
1、コイル22、水晶振動子23、電池24および図示しない
パルスモータ等の電子部品が設けられている。これらの
部品21〜24は、図示しないフレキシブルプリント基板に
取り付けられている。そして、部品21〜24は、フレキシ
ブルプリント基板を介して回路押さえ板27に固定されて
いる。この回路押さえ板27は、当該回路押さえ板27より
も一回り大きい地板28に固定されている。
【0027】ここにおいて、地板28は、時計としての機
能を有するムーブメント2の部品21〜24を支持する支持
基板となっている。地板28の平面形状は、その周縁部の
うち、巻真4の近傍の一部分を直線的に切り欠いたサイ
ドカット部20を有するものとなっている。サイドカット
部20とケース3の裏蓋31との間には、弾性を有する平板
部材を平面H形に打ち抜くとともに折り曲げ加工するこ
とで形成された導通部材40が設けられている。ここで、
電子回路としてのIC21は、消費電力の少ないMOS構
造のものである。このIC21の地板28における位置は、
平面視で腕時計1の中心を挟んで、導通部材40とは反対
側の位置となっている。
【0028】なお、巻真4の中間部分には、外径が減少
している縮径部4Aが設けられている。この縮径部4Aに
は、図示しないオシドリが係合している。このオシドリ
は、回路押さえ板27に設けられたオシドリ押さえ部4Bに
より縮径部4Aに向かって押圧されている。そして、オシ
ドリを操作して、巻真4とオシドリとの係合を解除する
と、巻真4は、ムーブメント2から容易に抜き出せるよ
うになっている。
【0029】ここで、ケース3、巻真4、竜頭5および
導通部材40は、電気抵抗が小さく、電気が導通しやすい
金属等の電導体からなる一方、パッキン6および地板28
は、電気抵抗が著しく、電気がほとんど導通しない合成
樹脂等の電気絶縁体からなっている。これらのうち、導
通部材40には、図3ないし図5に示されるように、略長
方形状に形成された第1接触部41と、第1接触部41の両
端縁から裏蓋31に向かって斜めに延びる一対の弾性変形
部42と、弾性変形部42の先端に設けられた第2接触部43
と、第1接触部41の両端縁から弾性変形部42とは逆方向
へ延びる一対の脚部44と、脚部44の先端から第1接触部
41と平行になって互いに離れる方向へ延びる一対のベー
ス部45と、このベース部45の端縁に沿って設けられると
ともに、第1接触部41から離れる方向に延びる爪部46と
が設けられている。第1接触部41は、巻真4に接触させ
るためのものであり、第2接触部43は、ケース3の裏蓋
31に接触させるためものである。
【0030】導通部材40は、巻真4および裏蓋31の間に
弾性変形部42を配置した状態で、裏蓋31を胴32側へ押圧
して閉じることにより、弾性変形部42が変形し、その弾
性力で、第1接触部41が巻真4に密着するとともに、第
2接触部43が裏蓋31に密着し、巻真4と裏蓋31とを電気
的に導通させるものとなっている。巻真4と接触する第
1接触部41には、巻真4と交差する方向の端縁に沿って
延びるとともに、当該端縁に向かうにつれて巻真4から
離れるテーパー部47が設けられている。これらのテーパ
ー部47により、巻真4を回動操作および摺動操作する際
に、当該操作を妨げる大きな摺動抵抗および回動抵抗が
発生しないようになっている。
【0031】また、導通部材40の巻真4と接触する部分
の表面には、金メッキが施されており、これにより、導
通部材40および巻真4の間の接触による電気抵抗である
接触抵抗が低減され、大電流の導通が可能とっている。
【0032】このような本第1実施形態では、分解を行
うにあたり、裏蓋31を胴32から外すと同時に導通部材40
が開放され、導通部材40の取り外しが容易に行える。導
通部材40を取り外した後には、導通部材40が巻真4の縮
径部4Aに引っかかることがないので、巻真4の抜き取り
が容易に行える。このため、裏蓋31を開けた後、速やか
に、オシドリ押さえ部4Bの操作が行え、オシドリ押さえ
部4Bを操作して、巻真4とオシドリとの係合を解除し、
竜頭5とともに巻真4をムーブメント2およびケース3
から取り外せば、ムーブメント2がケース3から開放さ
れるので、ムーブメント2の取り外しが容易に行えるよ
うになる。
【0033】前述のような本第1実施形態によれば、次
のような効果が得られる。すなわち、巻真4と裏蓋31と
を電気的に導通させる導通部材40を設け、人体や衣服に
帯電した静電気が巻真4を通じて内部に進入しても、当
該静電気を導通部材40が裏蓋31へ逃がすので、ムーブメ
ント2に設けられたIC21に静電気が到達せず、静電気
による誤動作を防止することができ、IC21がワンチッ
プでCPU(中央処理装置)を構成するマイクロプロセ
ッサである場合には、静電気によるリセットが回避で
き、リセットによる初期化を未然に防止できる。
【0034】また、地板28のサイドカット部20とケース
3との間に導通部材40を設けたので、裏蓋31を閉じれ
ば、導通部材40を固定しなくとも、それ自身の弾性力で
導通部材40が移動せず、導通部材40の固定手段が不要と
なり、導通部材40の取り外しおよび取り付けが容易に行
え、腕時計1の分解・組立を短時間で行うことができ、
ひいては、メンテナンスや修理に要する時間を短縮でき
る。
【0035】さらに、組立作業を容易にするために設け
ていたサイドカット部20は、通常の時計では、時計とし
ての機能の実現に寄与しないデッドスペースとなってい
たが、このサイドカット部20とケース3との間の空間に
導通部材40を配置したので、当該空間が有効利用される
ようになるうえ、導通部材40を設けても、腕時計1の構
造を大きく変更する必要がなくなるとともに、腕時計1
のデザインについても何ら変更する必要がなく、様々な
腕時計に導通部材40を設けることができる。しかも、既
に製造を開始した腕時計にも大きな設計変更をすること
なく、容易に導通部材40を設けることができる。
【0036】また、IC21の地板28における位置を、平
面視で腕時計1の中心を挟んで、導通部材40とは反対側
の位置にしたので、巻真4の静電気が導通する部分がI
C21から離れた位置に配置され、静電気のIC21への到
達が一層有効に回避されるようになり、IC21が静電気
の影響を受けやすいMOS構造であっても、IC21の静
電気による誤動作を確実に防止できる。
【0037】さらに、巻真4と接触する第1接触部41
に、巻真4と交差する方向の端縁に沿って延びるととも
に、当該端縁に向かうにつれて巻真4から離れるテーパ
ー部47を設けたので、導通部材40の端縁に形成される角
部が巻真4に接触せず、竜頭5の操作を妨げる大きな摺
動抵抗および回動抵抗が解消され、竜頭5の操作をスム
ースに行うことができる。
【0038】また、導通部材40の巻真4と接触する部分
の表面に、金メッキを施し、導通部材40および巻真4の
間の接触抵抗を低減し、大電流の導通を可能としたの
で、静電気がケース3へ確実に逃げて、ムーブメント2
のIC21に到達せず、静電気による誤動作を確実に防止
できる。
【0039】[第2実施形態]図6ないし図8には、本
発明の第2実施形態が示されている。本第2実施形態
は、前記第1実施形態における腕時計1に、凹凸嵌入式
の位置決め手段を追加したものである。すなわち、地板
28のサイドカット部20とケース3の裏蓋31との間には、
図6および図7に示されるように、導通部材40A が配置
されている。ここで、サイドカット部20の近傍には、地
板28の厚さ方向の中間位置において、裏蓋31に対して平
行となった平面を有する庇状部50が設けられている。こ
の庇状部50の平面には、導通部材40A のベース部45が配
置されるとともに、一対の凸部51が突設されている。
【0040】導通部材40A は、図8に示されるように、
前記第1実施形態における導通部材40から爪部46を省略
するとともに、ベース部45に凹部としての挿通孔52を設
けたものである。図6および図7に戻って、地板28側の
凸部51は、第1凹凸部であり、導通部材40A 側の挿通孔
52は、地板28側の凸部51が嵌入される第2凹凸部となっ
ている。これら凸部51および挿通孔52が位置決め手段と
なっている。
【0041】このような第2実施形態においても、前記
第1実施形態と同様な作用、効果を得ることができる
他、次のような効果が付加できる。すなわち、地板28側
の凸部51および導通部材40A 側の挿通孔52からなる位置
決め手段を設けたので、分解した電子時計を、再度組み
立てるにあたり、組立作業中に脱落しない程度に、地板
28に導通部材40A を固定できるうえ、裏蓋31がねじ込み
式であっても、裏蓋31のねじ込みの際に、導通部材40A
が移動することがなく、組立作業を容易に行うことがで
き、メンテナンスや修理に要する時間を一層短縮でき
る。
【0042】また、凸部51および挿通孔52からなる位置
決め手段を採用したので、位置決め手段を設けても、腕
時計1の構造を大きく変更する必要がないうえ、腕時計
1のデザインについては、何ら変更する必要がなく、し
かも、煩雑な加工を一切必要としないので、様々な電子
時計に容易に導通部材40A およびその位置決め手段を設
けることができ、導通部材40A およびその位置決め手段
を設けても、製造効率を低下させることがない。
【0043】[第3実施形態]図9ないし図11には、
本発明の第3実施形態が示されている。本第3実施形態
は、前記第2実施形態における地板28に設けられた凸部
51を、文字板受材34Aに設けられた凸部51としたもので
ある。すなわち、地板28のサイドカット部20とケース3
の裏蓋31との間には、図9に示されるように、導通部材
40A が配置されている。この導通部材40A は、前記第2
実施形態で説明したものと同じなので、説明は省略す
る。そして、地板28の表側に配置された文字板受材34A
は、図10の如く、略リング状に形成されるとともに、
図11の如く、他の部分よりも厚い圧肉部53を備えてい
る。
【0044】図9ないし図11において、圧肉部53は、
サイドカット部20と裏蓋31との間に形成された空間に応
じた形状を備えたものである。圧肉部53の裏蓋31と対向
する面53A には、巻真4を挿通させるために、その中心
線に沿った溝部54が設けられている。この溝部54の両側
には、導通部材40A のベース部45が配置されるととも
に、面53A から裏蓋31へ向かって突出する一対の凸部51
が設けられている。文字板受材34A 側の凸部51は、第2
凹凸部である導通部材40A 側の挿通孔52に嵌入される第
2凹凸部となっている。これら凸部51および挿通孔52が
位置決め手段となっているこのような第3実施形態にお
いても、前記第2実施形態と同様な作用、効果を得るこ
とができる。
【0045】[第4実施形態]図12ないし図15に
は、本発明の第3実施形態が示されている。本第3実施
形態は、前記第2および第3実施形態おける凹凸嵌入式
の位置決め手段を、挟持式の位置決め手段としたもので
ある。すなわち、地板28のサイドカット部20とケース3
の裏蓋31との間には、図12に示されるように、導通部
材40が配置されている。この導通部材40は、前記第1実
施形態で説明したものと同じなので、説明は省略する。
そして、地板28の表側に配置された文字板受材34B は、
図13の如く、略リング状に形成されるとともに、図1
4の如く、他の部分よりも厚い段付部55を備えている。
【0046】図12ないし図15において、段付部55
は、サイドカット部20と裏蓋31との間に形成された空間
に応じた形状を備えたものである。段付部55の裏蓋31と
対向する面55A には、巻真4を挿通させるために、その
中心線に沿った溝部54が設けられている。段付部55のサ
イドカット部20と対向する面55B には、文字板受材34B
の厚さ方向に延びる一対の凹部56が形成されている。こ
れらの凹部56は、導通部材40の爪部46の形状に応じた形
状のものであり、溝部54の両側に配置されている。導通
部材40は、爪部46が凹部56に嵌入された状態で、段付部
55とサイドカット部20との間に挟まれることで位置決め
されるようになっている。ここにおいて、文字板受材34
B の段付部55と地板28のサイドカット部20とは、導通部
材40の爪部46をその間に挟んで位置決めする挟持式の位
置決め手段となっている。このような第4実施形態にお
いても、前記第2および第3実施形態と同様な作用、効
果を得ることができる。
【0047】[第5実施形態]図16ないし図18に
は、本発明の第5実施形態が示されている。本第5実施
形態は、前記第1ないし第4実施形態おける、全体がサ
イドカット部20と裏蓋31との間に収納されてしまう導通
部材40,40Aを、ムーブメント2の外周縁に沿った環状部
を備えた環状の導通部材40B としたものである。すなわ
ち、導通部材40B は、図16に示されるように、巻真4
および裏蓋31を相互に導通する導通部61と、リング状に
形成された環状部62とを備えたものとなっている。導通
部61には、前記第1実施形態における導通部材40と同様
に、巻真4と接触する第1接触部41と、弾性変形する弾
性変形部42と、裏蓋31と接触する第2接触部43と、第1
接触部41の両端縁から延びる脚部44とが設けられてい
る。環状部62には、導通部61から90度移動した角度位
置に一対の凸部63が設けられている。これらの凸部63
は、互いに対向するとともに、環状部62の内側へ向かっ
て突出している。
【0048】腕時計1のムーブメント2およびその部品
21〜24は、図17および図18に示されるように、導通
部材40B の内側に配置されている。そして、地板28A
は、その周面に段付部64が形成されたものとなってい
る。この段付部64の裏蓋31と対向する面には、導通部材
40B の環状部62を介して中枠35の端面が当接している。
また、段付部64の周面には、導通部材40B の凸部63に応
じて、第1凹凸部としての凹部65が設けられている。な
お、導通部材40B の導通部61は、サイドカット部20と裏
蓋31との間に配置されている。ここで、導通部材40B の
凸部63は、地板28A 側の凹部65に嵌入される第2凹凸部
である。これら凸部51および凹部65が導通部材40B の位
置決め手段となっている。このような第5実施形態にお
いても、前記第2ないし第4実施形態と同様な作用、効
果を得ることができる他、次のような効果が付加でき
る。すなわち、環状の導通部材40B を採用し、導通部材
40B の表面積を増やしたので、導通部材40B の静電気吸
収力が増加し、静電気のIC21への静電気の到達が一層
有効に回避されるようになり、静電気による誤動作をよ
り確実に防止することができる。
【0049】また、導通部材40B の環状部62を地板28A
と中枠35との間に介装したので、導通部材40B の設置ス
ペースを別途確保する必要がなく、腕時計1の構造を大
きく変更する必要がなくなるうえ、腕時計1のデザイン
については、何ら変更する必要がなく、環状の導通部材
40B を採用しても、様々な腕時計に適用でき、新規設計
の腕時計に限らず、既に製造を開始した腕時計であって
も、大きな設計変更をすることなく容易に適用できる。
【0050】[第6実施形態]図19には、本発明の第
6実施形態が示されている。本第6実施形態は、前記第
5実施形態おける地板28A に設けられた第1凹凸部を、
緩衝部材である中枠35A に設けられた第1凹凸部とした
ものである。すなわち、地板28A は、図19の如く、そ
の周面に形成された鍔部66を備えたものとなっている。
この鍔部66の裏蓋31と対向する面には、中枠35A の端面
が当接している。また、中枠35A の周面には、導通部材
40B の凸部63に応じて、第1凹凸部としての凹部67が設
けられている。そして、導通部材40B の凸部63は、中枠
35Aの凹部67に嵌入される第2凹凸部となっている。こ
れら凸部51および凹部67が導通部材40B の位置決め手段
となっている。このような第6実施形態においても、前
記第5実施形態と同様な作用、効果を得ることができ
る。
【0051】[第7実施形態]図20および図21に
は、本発明の第7実施形態が示されている。本第7実施
形態は、前記第5実施形態おける外部操作部材を1個の
み備えた腕時計を、複数の外部操作部材が設けられた腕
時計1Aとしたものである。すなわち、腕時計1Aのムーブ
メント2Aは、図20に示されるように、外部操作部材と
して、巻真4の他に、複数の押しボタン68を備えたもの
となっている。このようなムーブメント2Aに対し、導通
部材40C は、図21に示されるように、巻真4および裏
蓋31を相互に導通する導通部61の他に、裏蓋31に押しボ
タン68を導通させる複数の導通部61A を備えたものとな
っている。各導通部61A には、導通部61と同様に、押し
ボタン68と接触する第1接触部41と、弾性変形する弾性
変形部42と、裏蓋31と接触する第2接触部43と、第1接
触部41の両端縁から延びる脚部44とが設けられている。
ただし、導通部61には、第1接触部41および弾性変形部
42が一対設けられているのに対し、導通部61A の各々に
は、第1接触部41および弾性変形部42が1個のみ設けら
れている。
【0052】このような第7実施形態においても、前記
第5実施形態と同様な作用、効果を得ることができる
他、次のような効果が付加できる。すなわち、外部操作
部材として、腕時計1Aに設けられた巻真4および押しボ
タン68のいずれを操作しても、巻真4および押しボタン
68は、導通部61および導通部61A を介して裏蓋31に導通
しているので、静電気がIC21に到達せず、静電気によ
る誤動作を防止することができる。しかも、外部操作部
材が複数設けられていても、一個の導通部材40C で静電
気でケース3の裏蓋31へ逃がすことが可能となるので、
部品数が増えることがなく、この点からも、分解および
組立を容易に行うことができる。
【0053】[第8実施形態]図22には、本発明の第
8実施形態が示されている。本第8実施形態は、前記第
5実施形態おける平板状の環状部62を備えた導通部材40
B を、凹凸のある環状部62A を備えた導通部材40D とし
たものである。すなわち、導通部材40D は、図22に示
されるように、導通部材40D の環状部62A を折り曲げ加
工することにより形成された突出部69を備えたものとな
っている。突出部69は、環状部62A の裏蓋31と対向する
面に裏蓋31側へ突出するものとなっている。この突出部
69により、導通部材40D は、地板28A の裏側面とケース
3の裏蓋31との間に介装される緩衝部材である中枠35を
兼用している。
【0054】このような第8実施形態においても、前記
第5実施形態と同様な作用、効果を得ることができる
他、次のような効果が付加できる。すなわち、導通部材
40D が中枠35を兼用するので、中枠35を省略でき、部品
数が減り、分解および組立を一層容易に行うことができ
る。そのうえ、折り曲げ加工で突出部69を形成するよう
にしたので、巻真4および押しボタン68のそれぞれに接
触する導通部61および導通部61A をプレスで成形するの
と同時に、突出部69の成形も行えるので、導通部材40D
で中枠35を兼用するようにしても、導通部材40D を容易
に製作できる。
【0055】以上、本発明について好適な実施形態を挙
げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるも
のでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の改良並びに設計の変更が可能である。例えば、ケース
としては、裏蓋と胴とに分割されたツーピースのものに
限らず、裏蓋と胴とが一体成形されたにワンピースのも
のや、三個以上に分割されたものでもよい。この際、ケ
ースとしては、金属製のものに限らず、合成樹脂を所定
の形状に成形するとともに、その内側の面にアルミニウ
ムの蒸着膜や、金属メッキ層が形成されたものでもよ
く、要するに、少なくとも、内側の面に導電性が確保さ
れ、外部操作部材から進入した静電気を吸収し、静電気
の電子回路への到達を防止し、静電気による誤動作回避
を実現できるものであればよい。
【0056】また、第1凹凸部としては、凸部および凹
部のいずれか一方を備えたものに限らず、凸部および凹
部の両方を備えたものでもよく、同等に、第2凹凸部と
しては、凸部および凹部のいずれか一方を備えたものに
限らず、凸部および凹部の両方を備えたものでもよく、
要するに、第1凹凸部と第2凹凸部とが互いに嵌合ある
いは遊嵌できればよい。
【0057】さらに、環状の導通部材としては、その内
側に位置決め手段が設けられたものに限らず、外側の位
置決め手段が設けられたものや、内側および外側の両方
に位置決め手段が設けられたものでもよい。また、支持
基板としては、地板に限らず、プラスチック製の輪列受
けや、合成樹脂製の回路押さえ板でもよく、要するに、
電気を導通しない材質で形成されるとともに、時計とし
ての機能を有するムーブメントの部品を支持できるもの
であればよい。
【0058】さらに、ムーブメントとしては、真円の一
部を切り欠いた平面形状を有するものに限らず、楕円の
一部を切り欠いた平面形状を有するものや、サイドカッ
ト部が複数形成されて多角形となったものでもよい。具
体的には、図23に示されるように、略楕円の平面形状
を有し、その長軸の両端に設けられたサイドカット部20
A と、短軸の一端に設けられたサイドカット部20B とを
有するムーブメント2Cでもよい。このようなムーブメン
ト2Cを採用すれば、楕円形のケース3Aに収納することが
できる。あるいは、図24に示されるように、楕円の長
軸および短軸の両端にサイドカット部20を設け、平面形
状が多角形となったムーブメント2Dでもよい。このよう
なムーブメント2Dを採用すれば、楕円形のケース3Aおよ
び長方形のケース3Bの両方に収納することができる。
【0059】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、電子時計
の静電気による誤動作を防止できるうえ、電子時計の分
解および組立も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る腕時計を示す断面
図である。
【図2】前記第1実施形態の腕時計のムーブメントを示
す底面図である。
【図3】前記第1実施形態の導通部材を示す斜視図であ
る。
【図4】前記第1実施形態のムーブメントおよび導通部
材を示す側面図である。
【図5】前記第1実施形態の要部を示す側面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るムーブメントを示
す底面図である。
【図7】前記第2実施形態のムーブメントおよび導通部
材を示す側面図である。
【図8】前記第2実施形態の導通部材を示す斜視図であ
る。
【図9】本発明の第3実施形態に係るムーブメントを示
す底面図である。
【図10】前記第3実施形態の緩衝部材である文字板受
材を示す底面図である。
【図11】前記第3実施形態のムーブメントおよび導通
部材を示す側面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係るムーブメントを
示す底面図である。
【図13】前記第4実施形態の文字板受材を示す底面図
である。
【図14】前記第4実施形態のムーブメントおよび導通
部材を示す側面図である。
【図15】前記第4実施形態の要部を示す側面図であ
る。
【図16】本発明の第5実施形態に係る導通部材を示す
底面図および矢視(A)における側面図である。
【図17】前記第5実施形態のムーブメントを示す底面
図である。
【図18】前記第5実施形態のムーブメントおよび導通
部材を示す一部破断した側面図である。
【図19】本発明の第6実施形態に係るムーブメントお
よび導通部材を示す一部破断した側面図である。
【図20】本発明の第7実施形態に係るムーブメントを
示す底面図である。
【図21】本発明の第7実施形態に係る導通部材を示す
底面図および矢視(A)〜(C)における側面図であ
る。
【図22】本発明の第8実施形態に係る導通部材を示す
底面図および矢視(A)、(B)における側面図であ
る。
【図23】本発明の変形例のムーブメントを示す底面図
である。
【図24】本発明の異なる変形例に係るムーブメントを
示す底面図である。
【符号の説明】
1,1A 時計としての腕時計 2,2A,2C,2D ムーブメント 3,3A,3B ケース 4 外部操作部材としての巻真 6 シール部材としてのパッキン 20,20A,20B サイドカット部 21 電子回路としてのIC 28,28A,28B 支持基板としての地板 31 ケースを構成する裏蓋 34,34A,34B 緩衝部材としての文字板受材 35,35A 緩衝部材としての中枠 40,40A〜40D 導通部材 41 接触部である第1接触部 46 爪部 47 テーパー部 51,63 位置決め手段を構成する凸部 52 位置決め手段を構成する凹部としての挿通孔 56 爪部の形状に応じた凹部 62,62A 環状部 65,67 位置決め手段を構成する凹部 68 外部操作部材としての押しボタン 69 突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 幸司 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2F002 AA03 AA09 AA12 AB02 AB04 AB06 AC02 AD08 BA06 BA08 2F082 AA04 EE02 EE03 EE08 FF01 FF05 FF10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時計としての機能を有するムーブメントの
    部品を支持する支持基板と、前記ムーブメントを内部に
    収納するケースと、前記ケースの外部から前記ムーブメ
    ントの操作を行うための外部操作部材と、前記ケースお
    よび前記外部操作部材の間に介装されて防水性を確保す
    るシール部材とを備えている電子時計であって、 前記支持基板および前記シール部材が電気絶縁体からな
    るとともに、前記外部操作部材および前記ケースが電導
    体からなり、前記支持基板の形状は、その周縁部のう
    ち、前記外部操作部材の近傍の一部分を切り欠いたサイ
    ドカット部を有するものとされ、前記サイドカット部と
    前記ケースとの間に設けられた導通部材が、前記ケース
    および前記外部操作部材を電気的に導通させていること
    を特徴とする電子時計。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子時計において、前記
    サイドカット部の近傍には、前記導通部材の位置を決め
    る位置決め手段が設けられていることを特徴とする電子
    時計。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の電子時計において、前記
    支持基板の表側面および裏側面の少なくとも一方と、前
    記ケースとの間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を
    決める緩衝部材が設けられ、前記緩衝部材には、前記支
    持基板の前記サイドカット部に隣接する段付部が設けら
    れ、前記緩衝部材の前記段付部と前記支持基板の前記サ
    イドカット部とは、前記導通部材の一部分をその間に挟
    んで位置決めする前記位置決め手段となっていることを
    特徴とする電子時計。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の電子時計において、前記
    導通部材には、前記段付部と前記支持基板の前記サイド
    カット部との間に挟まれる爪部が設けられ、前記段付部
    の前記サイドカット部と対向する面には、前記爪部の形
    状に応じた凹部が形成されていることを特徴とする電子
    時計。
  5. 【請求項5】請求項2に記載の電子時計において、前記
    支持基板の表側面および裏側面の一方と前記ケースとの
    間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝部
    材が設けられ、前記緩衝部材には、凸部および凹部の少
    なくとも一方からなる第1凹凸部が設けられ、前記導通
    部材には、前記緩衝部材の前記第1凹凸部に対応した第
    2凹凸部が設けられ、これら第1および第2凹凸部が前
    記位置決め手段となっていることを特徴とする電子時
    計。
  6. 【請求項6】請求項2に記載の電子時計において、前記
    支持基板には、凸部および凹部の少なくとも一方からな
    る第1凹凸部が設けられ、前記導通部材には、前記支持
    基板の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部が設けら
    れ、これら第1および第2凹凸部が前記位置決め手段と
    なっていることを特徴とする電子時計。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の電子時計において、前記ムーブメントの部品として電
    子回路が設けられ、前記導通部材および前記電子回路
    は、平面視で当該電子時計の中心を挟んで互いに反対側
    に配置されていることを特徴とする電子時計。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の電子時計において、前記
    導通部材は、リング状の環状部が一体成形されて全体が
    環状になったものであり、前記ムーブメントの前記部品
    は、平面視で、環状に形成された前記導通部材の内側に
    配置されていることを特徴とする電子時計。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の電子時計において、前記
    導通部材の内側および外側の少なくとも一方には、当該
    導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられている
    ことを特徴とする電子時計。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の電子時計において、前
    記支持基板の表側面および裏側面の一方と前記ケースと
    の間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝
    部材が設けられ、前記緩衝部材には、凸部および凹部の
    少なくとも一方からなる第1凹凸部が設けられ、前記導
    通部材には、前記緩衝部材の前記第1凹凸部に対応した
    第2凹凸部が設けられ、これら第1および第2凹凸部が
    前記位置決め手段となっていることを特徴とする電子時
    計。
  11. 【請求項11】請求項9に記載の電子時計において、前
    記支持基板には、凸部および凹部の少なくとも一方から
    なる第1凹凸部が設けられ、前記導通部材には、前記支
    持基板の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部が設けら
    れ、これら第1および第2凹凸部が前記位置決め手段と
    なっていることを特徴とする電子時計。
  12. 【請求項12】請求項8ないし請求項11のいずれかに
    記載の電子時計において、前記外部操作部材が複数設け
    られ、前記導通部材には、前記外部操作部材と接触する
    複数の接触部が設けられていることを特徴とする電子時
    計。
  13. 【請求項13】請求項8ないし請求項12のいずれかに
    記載の電子時計において、前記導通部材は、前記ケース
    側と対向する面に前記ケース側へ突出する突出部が設け
    られて、前記支持基板の裏側面と前記ケースとの間に介
    装される緩衝部材を兼用していることを特徴とする電子
    時計。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の電子時計において、
    前記突出部は、前記導通部材を折り曲げ加工することに
    より形成されたものであることを特徴とする電子時計。
  15. 【請求項15】請求項1ないし請求項14のいずれかに
    記載の電子時計において、前記導通部材の前記外部操作
    部材と接触する部分には、その端縁に向かうにつれて前
    記外部操作部材から離れるテーパー部が設けられている
    ことを特徴とする電子時計。
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