JP3636058B2 - 電子時計 - Google Patents

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JP3636058B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の電子部品により時計としての機能を確保している電子時計に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、水晶振動子、トランジスタ、ICおよびLSI等の電子素子を備えた電子回路で計時する電子時計が利用さている。このような電子時計にも、機械式の時計と同様に、時刻合わせ等の操作を行うために、竜頭および押しボタン等の外部操作部材が設けられている。
また、今日では、電子時計の多機能化が推進され、ラジオ、デジタルカメラおよびコンピュータが電子時計に組み込まれたものが開発されている。このような多機能化された電子時計には、外部機器からのプラグが差し込み可能となった外部接続端子が設けられている。
【0003】
そして、消費電力を少なくするために、上述のような電子時計には、主要電子素子として、MOS構造の電子素子が採用されている。
このため、電子時計は、静電気の影響をより受けやすく、外部接続端子にプラグを差し込む際、あるいは、外部操作部材を手動操作する際に、外部接続端子や外部操作部材を通じて内部に進入した静電気が電子回路に到達すると、静電気によって電子回路が誤動作するおそれがある。
【0004】
そこで、実願昭59−165560号(実開昭61−80489号)のマイクロフィルムには、プラグと接触する電極の一部分を、時計の金属製ケースに接触させ、当該電極を金属製ケースへ電荷を逃がす導通部材とし、プラグが外部接続端子に接触する際に、プラグに帯電した静電気を金属製ケースへ逃がすようにし、外部接続端子を通じて静電気が内部に進入しても、静電気が電子回路に到達しないようにした電子時計が示されている。
【0005】
また、特開平9−178867号公報には、外部操作部材である竜頭を支持する巻真、および、時計の金属製ケースの両方に接触する導電板を設け、この導電板を、金属製ケースへ電荷を逃がす導通部材とし、竜頭を回転操作する際に、人体や衣服に帯電した静電気を金属製ケースへ逃がし、竜頭から巻真を通じて静電気が内部に進入しても、静電気が電子回路に到達しないようにした電子時計が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような電子時計では、導通部材の固定手段として、ねじ止め、半田および接着剤が用いられているので、メンテナンスや修理の際に、電子時計を分解あるいは組立を行うにあたり、ねじ止めの場合には、ねじを緩める作業と締める作業が必要となり、半田の場合には、半田を溶かす作業および再度半田付けする作業が必要となり、接着剤の場合には、導通部材を強制的に引き剥がす等、大きな力を要する作業および時間のかかる再接着作業が必要となる。
このため、いずれの固定手段にしろ、導通部材の取り外しおよび取り付けが面倒となり、電子時計の分解・組立に時間がかかるという問題がある。
特に、メンテナンスや修理の際に、取り外す頻度が高い竜頭および巻真が外部操作部材として設けられている場合には、導通部材の弾性により、当該導通部材が巻真に密着している場合には、導通部材を取り外さないと、巻真の取り外しが行えないので、メンテナンスや修理に時間がかかるという問題がある。
また、導通部材を、その初期たわみによる弾性力で、外部操作部材に弾着させる構造を採用すると、複雑な形状を有する外部操作部材の場合、特に、アナログ電子時計の時刻を修正する、複雑な形状の巻真が外部操作部材となる場合、外部操作部材が導通部材に係止されるため、外部操作部材の着脱が非常に困難となるという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、静電気による誤動作を防止するようにしても、分解および組立が容易に行える電子時計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子時計は、時計としての機能を有するムーブメントの部品を支持する支持基板と、前記ムーブメントを内部に収納するケースと、前記ケースの外部から前記ムーブメントの操作を行うための外部操作部材と、前記ケースおよび前記外部操作部材の間に介装されて防水性を確保するシール部材とを備えている電子時計であって、 前記支持基板および前記シール部材が電気絶縁体からなるとともに、前記外部操作部材および前記ケースが電導体からなり、前記支持基板の形状は、その周縁部のうち、前記外部操作部材の近傍の一部分を切り欠いたサイドカット部を有するものとされ、前記サイドカット部と前記ケースとの間に設けられた導通部材が、前記ケースおよび前記外部操作部材を電気的に導通させており、前記サイドカット部の近傍には、前記導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられ、前記支持基板の表側面および裏側面の少なくとも一方と、前記ケースとの間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝部材が設けられ、前記緩衝部材には、前記支持基板の前記サイドカット部に隣接する段付部が設けられ、前記緩衝部材の前記段付部と前記支持基板の前記サイドカット部とは、前記導通部材の一部分をその間に挟んで位置決めする前記位置決め手段となっていることを特徴とする。
【0009】
このような本発明では、人体や衣服に帯電した静電気が外部操作部材を通じて内部に進入しても、当該静電気を導通部材が導電性を有するケースへ逃がすので、ムーブメントに設けられた電子回路に静電気が到達せず、静電気による誤動作が防止される。
また、支持基板のサイドカット部とケースとの間に導通部材を設けたので、導通部材を固定しなくとも、それ自身の弾性力で導通部材が移動しないようになり、導通部材の固定手段が不要となり、導通部材の取り外しおよび取り付けが容易に行え、電子時計の分解・組立に時間がかからず、ひいては、メンテナンスや修理に要する時間が短縮される。
さらに、いままでデッドスペースであったサイドカット部とケースと間の空間に導通部材を配置したので、当該空間が有効利用されるようになるうえ、導通部材を設けても、電子時計の構造を大きく変更する必要がないうえ、電子時計のデザインについては、何ら変更する必要がない。このため、既に製造を開始した電子時計にも大きな設計変更をすることなく容易に適用可能である。
【0010】
このような本発明の電子時計において、前記サイドカット部の近傍には、前記導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられていることが好ましい。
このような位置決め手段を支持基板あるいはケースに設ければ、分解した電子時計を、再度組み立てるにあたり、組立作業中に脱落しない程度に、導通部材が支持基板あるいはケースに固定されるようになり、組立作業が容易になり、メンテナンスや修理に要する時間が一層短縮される。
【0011】
この際、前記支持基板の表側面および裏側面の一方と前記ケースとの間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝部材が設けられている場合に、位置決め手段としては、前記緩衝部材に前記支持基板の前記サイドカット部に隣接する段付部を設け、この段付部と前記支持基板の前記サイドカット部との間に、前記導通部材の一部分を挟んで位置決めする挟持式のもの、あるいは、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部を前記緩衝部材に設け、前記支持基板の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部を前記導通部材に設け、これら第1および第2凹凸部からなる嵌入式のものが採用できる。
【0012】
一方、緩衝部材が設けられていない、あるいは、設けられていても利用したくない場合には、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部を前記支持基板に設け、前記支持基板の前記第1凹凸部に対応する第2凹凸部を前記導通部材に設け、これら第1および第2凹凸部が前記位置決め手段となっている嵌入式の位置決め手段を採用することができる。
そして、挟持式の位置決め手段としては、前記導通部材には、前記段付部と前記支持基板の前記サイドカット部との間に挟まれる爪部が設けられ、前記段付部の前記サイドカット部と対向する面には、前記爪部の形状に応じた凹部が形成されているものを採用することが望ましい。
【0013】
このような挟持式あるいは嵌入式の位置決め手段を採用すれば、位置決め手段を設けるにあたり、電子時計の構造を大きく変更する必要がないうえ、電子時計のデザインについては、何ら変更する必要がなく、しかも、煩雑な加工が一切必要ないので、様々な電子時計に容易に適用可能となるとともに、製造効率を低下させることがない。
【0014】
また、前述のような本発明の電子時計には、前記ムーブメントの部品として電子回路が設けられ、前記導通部材および前記電子回路は、平面視で当該電子時計の中心を挟んで互いに反対側に配置されていることが好ましい。
このように導通部材および電子回路を配置すれば、静電気の導通部分である外部操作部材の一部と導通部材とが電子回路から離れた位置に配置されるので、静電気の電子回路への到達が一層有効に回避されるようになり、静電気による誤動作の防止がより確実となる。
【0015】
さらに、本発明の電子時計は、時計としての機能を有するムーブメントの部品を支持する支持基板と、前記ムーブメントを内部に収納するケースと、前記ケースの外部から前記ムーブメントの操作を行うための外部操作部材と、前記ケースおよび前記外部操作部材の間に介装されて防水性を確保するシール部材とを備えている電子時計であって、前記支持基板および前記シール部材が電気絶縁体からなるとともに、前記外部操作部材および前記ケースが電導体からなり、前記支持基板の形状は、その周縁部のうち、前記外部操作部材の近傍の一部分を切り欠いたサイドカット部を有するものとされ、前記サイドカット部と前記ケースとの間に設けられた導通部材が、前記ケースおよび前記外部操作部材を電気的に導通させており、前記導通部材は、リング状になったものであり、前記ムーブメントの前記部品は、平面視で、環状に形成された前記導通部材の内側に配置され、前記導通部材の内側および外側の少なくとも一方には、当該導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられていることを特徴とする。
このような導通部材を採用すれば、当該導通部材の表面積が増えるので、静電気の吸収力が増加し、静電気の電子回路への静電気の到達が一層有効に回避されるようになり、静電気による誤動作の防止がより確実となる。
また、環状部の幅寸法を適宜設定し、環状部をケースとムーブメントとの隙間に収納する等により、導通部材を固定しなくとも、導通部材が移動しないようになり、導通部材の固定手段が不要となり、導通部材の取り外しおよび取り付けが容易に行え、電子時計の分解・組立に時間がかからず、ひいては、メンテナンスや修理に要する時間が短縮される。
さらに、ケースとムーブメントとの隙間に導通部材を配置すれば、導通部材の設置スペースを別途確保する必要がなく、電子時計の構造を大きく変更する必要がなくなるうえ、電子時計のデザインについては、何ら変更する必要がない。このため、既に製造を開始した電子時計にも大きな設計変更をすることなく容易に適用可能である。
【0016】
さらに、前記導通部材の内側および外側の少なくとも一方に当該導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられていることにより、分解した電子時計を、再度組み立てるにあたり、組立作業中に脱落しない程度に、支持基板あるいはケースに導通部材を固定することもできるため、組立作業が容易になり、メンテナンスや修理に要する時間が一層短縮される。
【0017】
この際、前記支持基板の表側面および裏側面の一方と前記ケースとの間に、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝部材が設けられている場合には、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部を前記緩衝部材に設け、前記緩衝部材の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部に前記導通部材を設け、これら第1および第2凹凸部からなる嵌入式の位置決め手段が採用できる。
一方、緩衝部材が設けられていない、あるいは、設けられていても利用したくない場合には、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部を前記支持基板に設け、前記支持基板の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部を前記導通部材に設け、これら第1および第2凹凸部からなる嵌入式の位置決め手段を採用することができる。
【0018】
このような位置決め手段を採用すれば、位置決め手段を設けるにあたり、電子時計の構造を大きく変更する必要がないうえ、電子時計のデザインについては、何ら変更する必要がなく、しかも、煩雑な加工が一切必要ないので、様々な電子時計に容易に適用可能となるとともに、製造効率を低下させることがない。
【0019】
また、前述のような本発明の電子時計において、前記外部操作部材が複数設けられている場合には、前記外部操作部材と接触する複数の接触部を前記導通部材に設けることが望ましい。
このような導通部材を設ければ、外部操作部材が複数設けられていても、一個の導通部材で静電気をケースへ逃がすことが可能となるので、部品数が増えることがなく、分解および組立が容易となる。
【0020】
この際、前記導通部材としては、前記ケース側と対向する面に前記ケース側へ突出する突出部が設けられて、前記支持基板の裏側面と前記ケースとの間に介装される緩衝部材を兼用しているものが採用できる。
このような導通部材を設ければ、緩衝部材を別途設ける必要がなくなるので、導通部材を増設しても、部品数が増えることがなく、製造時の組立作業が容易となる。
【0021】
そして、前記突出部としては、前記導通部材を折り曲げ加工することにより形成されたものが採用できる。
このような突出部を採用すれば、外部操作部材と導通する導通部をプレスで成形するのと同時に、突出部の成形も行えるので、緩衝部材を兼用できる形状としても、導通部材の製作が容易となる。
【0022】
さらに、前述のような本発明の電子時計において、前記導通部材の前記外部操作部材と接触する部分には、その端縁に向かうにつれて前記外部操作部材から離れるテーパー部が設けられていることが好ましい。
このようなテーパー部を導通部材に設ければ、導通部材の端縁に形成される角部が外部操作部材に接触せず、外部操作部材の操作を妨げる大きな摺動抵抗および回動抵抗が解消されるので、外部操作部材の操作がスムースとなる。
【0023】
なお、前記導通部材の前記外部操作部材と接触する部分の表面には、金メッキが施されていることが好ましい。
このようにすれば、導通部材および外部操作部材の間の接触による電気抵抗である接触抵抗が低減され、大電流の導通が可能となり、静電気がケースへ確実に逃げて、ムーブメントの電子回路に到達せず、静電気による誤動作が確実に行えるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る腕時計1が示されている。この腕時計1は、図示しない電子部品が設けられたムーブメント2を備え、このムーブメント2で時刻を示す複数の指針26を駆動するアナログ式の電子時計である。
腕時計1には、図1に示されるように、ムーブメント2の他に、ムーブメント2を内部に収納するケース3と、このケース3の外部からムーブメント2の操作を行うための外部操作部材である巻真4および竜頭5と、ケース3および竜頭5の間に介装されて防水性を確保するシール部材であるパッキン6と、時間を示す目盛り等が形成された文字板7と、指針26および文字板7を覆うガラス板8とが設けられている。
なお、ケース3としては、ステンレス、金およびチタン材等の金属製のものが採用されている。また、パッキン6の材質としては、合成樹脂エラストマやプラスチック等の弾性を有する電気絶縁体が採用されている。
【0025】
このうちケース3は、腕時計1の裏面を覆おう裏蓋31と、腕時計1の外周縁を囲む胴32と、裏蓋31および胴32の間に介装されて防水性を確保するパッキン33とを備えた有底容器状のものである。このうち、胴32には、文字板7の表面に沿って内側へ突き出たオーバーハング部32A が設けられている。
ケース3のオーバーハング部32A と、ムーブメント2との間には、前述の文字板7と、略リング状に形成された緩衝部材としての文字板受材34とが介装されている。また、ケース3の裏蓋31とムーブメント2との間には、略リング状に形成された緩衝部材としての中枠35が介装されている。
ここで、文字板受材34および中枠35は、ムーブメント2の厚さ方向の位置を決める位置決め材であり、これらの文字板受材34および中枠35の厚さを適宜設定することで、ムーブメント2の厚さ方向の位置が設定可能となっている。
【0026】
ムーブメント2には、図2の如く、IC21、コイル22、水晶振動子23、電池24および図示しないパルスモータ等の電子部品が設けられている。これらの部品21〜24は、図示しないフレキシブルプリント基板に取り付けられている。そして、部品21〜24は、フレキシブルプリント基板を介して回路押さえ板27に固定されている。この回路押さえ板27は、当該回路押さえ板27よりも一回り大きい地板28に固定されている。
【0027】
ここにおいて、地板28は、時計としての機能を有するムーブメント2の部品21〜24を支持する支持基板となっている。
地板28の平面形状は、その周縁部のうち、巻真4の近傍の一部分を直線的に切り欠いたサイドカット部20を有するものとなっている。サイドカット部20とケース3の裏蓋31との間には、弾性を有する平板部材を平面H形に打ち抜くとともに折り曲げ加工することで形成された導通部材40が設けられている。
ここで、電子回路としてのIC21は、消費電力の少ないMOS構造のものである。このIC21の地板28における位置は、平面視で腕時計1の中心を挟んで、導通部材40とは反対側の位置となっている。
【0028】
なお、巻真4の中間部分には、外径が減少している縮径部4Aが設けられている。この縮径部4Aには、図示しないオシドリが係合している。このオシドリは、回路押さえ板27に設けられたオシドリ押さえ部4Bにより縮径部4Aに向かって押圧されている。
そして、オシドリを操作して、巻真4とオシドリとの係合を解除すると、巻真4は、ムーブメント2から容易に抜き出せるようになっている。
【0029】
ここで、ケース3、巻真4、竜頭5および導通部材40は、電気抵抗が小さく、電気が導通しやすい金属等の電導体からなる一方、パッキン6および地板28は、電気抵抗が著しく、電気がほとんど導通しない合成樹脂等の電気絶縁体からなっている。
これらのうち、導通部材40には、図3ないし図5に示されるように、略長方形状に形成された第1接触部41と、第1接触部41の両端縁から裏蓋31に向かって斜めに延びる一対の弾性変形部42と、弾性変形部42の先端に設けられた第2接触部43と、第1接触部41の両端縁から弾性変形部42とは逆方向へ延びる一対の脚部44と、脚部44の先端から第1接触部41と平行になって互いに離れる方向へ延びる一対のベース部45と、このベース部45の端縁に沿って設けられるとともに、第1接触部41から離れる方向に延びる爪部46とが設けられている。
第1接触部41は、巻真4に接触させるためのものであり、第2接触部43は、ケース3の裏蓋31に接触させるためものである。
【0030】
導通部材40は、巻真4および裏蓋31の間に弾性変形部42を配置した状態で、裏蓋31を胴32側へ押圧して閉じることにより、弾性変形部42が変形し、その弾性力で、第1接触部41が巻真4に密着するとともに、第2接触部43が裏蓋31に密着し、巻真4と裏蓋31とを電気的に導通させるものとなっている。
巻真4と接触する第1接触部41には、巻真4と交差する方向の端縁に沿って延びるとともに、当該端縁に向かうにつれて巻真4から離れるテーパー部47が設けられている。これらのテーパー部47により、巻真4を回動操作および摺動操作する際に、当該操作を妨げる大きな摺動抵抗および回動抵抗が発生しないようになっている。
【0031】
また、導通部材40の巻真4と接触する部分の表面には、金メッキが施されており、これにより、導通部材40および巻真4の間の接触による電気抵抗である接触抵抗が低減され、大電流の導通が可能とっている。
【0032】
このような本第1実施形態では、分解を行うにあたり、裏蓋31を胴32から外すと同時に導通部材40が開放され、導通部材40の取り外しが容易に行える。導通部材40を取り外した後には、導通部材40が巻真4の縮径部4Aに引っかかることがないので、巻真4の抜き取りが容易に行える。
このため、裏蓋31を開けた後、速やかに、オシドリ押さえ部4Bの操作が行え、オシドリ押さえ部4Bを操作して、巻真4とオシドリとの係合を解除し、竜頭5とともに巻真4をムーブメント2およびケース3から取り外せば、ムーブメント2がケース3から開放されるので、ムーブメント2の取り外しが容易に行えるようになる。
【0033】
前述のような本第1実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、巻真4と裏蓋31とを電気的に導通させる導通部材40を設け、人体や衣服に帯電した静電気が巻真4を通じて内部に進入しても、当該静電気を導通部材40が裏蓋31へ逃がすので、ムーブメント2に設けられたIC21に静電気が到達せず、静電気による誤動作を防止することができ、IC21がワンチップでCPU(中央処理装置)を構成するマイクロプロセッサである場合には、静電気によるリセットが回避でき、リセットによる初期化を未然に防止できる。
【0034】
また、地板28のサイドカット部20とケース3との間に導通部材40を設けたので、裏蓋31を閉じれば、導通部材40を固定しなくとも、それ自身の弾性力で導通部材40が移動せず、導通部材40の固定手段が不要となり、導通部材40の取り外しおよび取り付けが容易に行え、腕時計1の分解・組立を短時間で行うことができ、ひいては、メンテナンスや修理に要する時間を短縮できる。
【0035】
さらに、組立作業を容易にするために設けていたサイドカット部20は、通常の時計では、時計としての機能の実現に寄与しないデッドスペースとなっていたが、このサイドカット部20とケース3との間の空間に導通部材40を配置したので、当該空間が有効利用されるようになるうえ、導通部材40を設けても、腕時計1の構造を大きく変更する必要がなくなるとともに、腕時計1のデザインについても何ら変更する必要がなく、様々な腕時計に導通部材40を設けることができる。しかも、既に製造を開始した腕時計にも大きな設計変更をすることなく、容易に導通部材40を設けることができる。
【0036】
また、IC21の地板28における位置を、平面視で腕時計1の中心を挟んで、導通部材40とは反対側の位置にしたので、巻真4の静電気が導通する部分がIC21から離れた位置に配置され、静電気のIC21への到達が一層有効に回避されるようになり、IC21が静電気の影響を受けやすいMOS構造であっても、IC21の静電気による誤動作を確実に防止できる。
【0037】
さらに、巻真4と接触する第1接触部41に、巻真4と交差する方向の端縁に沿って延びるとともに、当該端縁に向かうにつれて巻真4から離れるテーパー部47を設けたので、導通部材40の端縁に形成される角部が巻真4に接触せず、竜頭5の操作を妨げる大きな摺動抵抗および回動抵抗が解消され、竜頭5の操作をスムースに行うことができる。
【0038】
また、導通部材40の巻真4と接触する部分の表面に、金メッキを施し、導通部材40および巻真4の間の接触抵抗を低減し、大電流の導通を可能としたので、静電気がケース3へ確実に逃げて、ムーブメント2のIC21に到達せず、静電気による誤動作を確実に防止できる。
【0039】
[第2実施形態]
図6ないし図8には、本発明の第2実施形態が示されている。本第2実施形態は、前記第1実施形態における腕時計1に、凹凸嵌入式の位置決め手段を追加したものである。
すなわち、地板28のサイドカット部20とケース3の裏蓋31との間には、図6および図7に示されるように、導通部材40A が配置されている。ここで、サイドカット部20の近傍には、地板28の厚さ方向の中間位置において、裏蓋31に対して平行となった平面を有する庇状部50が設けられている。
この庇状部50の平面には、導通部材40A のベース部45が配置されるとともに、一対の凸部51が突設されている。
【0040】
導通部材40A は、図8に示されるように、前記第1実施形態における導通部材40から爪部46を省略するとともに、ベース部45に凹部としての挿通孔52を設けたものである。
図6および図7に戻って、地板28側の凸部51は、第1凹凸部であり、導通部材40A 側の挿通孔52は、地板28側の凸部51が嵌入される第2凹凸部となっている。これら凸部51および挿通孔52が位置決め手段となっている。
【0041】
このような第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様な作用、効果を得ることができる他、次のような効果が付加できる。
すなわち、地板28側の凸部51および導通部材40A 側の挿通孔52からなる位置決め手段を設けたので、分解した電子時計を、再度組み立てるにあたり、組立作業中に脱落しない程度に、地板28に導通部材40A を固定できるうえ、裏蓋31がねじ込み式であっても、裏蓋31のねじ込みの際に、導通部材40A が移動することがなく、組立作業を容易に行うことができ、メンテナンスや修理に要する時間を一層短縮できる。
【0042】
また、凸部51および挿通孔52からなる位置決め手段を採用したので、位置決め手段を設けても、腕時計1の構造を大きく変更する必要がないうえ、腕時計1のデザインについては、何ら変更する必要がなく、しかも、煩雑な加工を一切必要としないので、様々な電子時計に容易に導通部材40A およびその位置決め手段を設けることができ、導通部材40A およびその位置決め手段を設けても、製造効率を低下させることがない。
【0043】
[第3実施形態]
図9ないし図11には、本発明の第3実施形態が示されている。本第3実施形態は、前記第2実施形態における地板28に設けられた凸部51を、文字板受材34A に設けられた凸部51としたものである。
すなわち、地板28のサイドカット部20とケース3の裏蓋31との間には、図9に示されるように、導通部材40A が配置されている。この導通部材40A は、前記第2実施形態で説明したものと同じなので、説明は省略する。
そして、地板28の表側に配置された文字板受材34A は、図10の如く、略リング状に形成されるとともに、図11の如く、他の部分よりも厚い圧肉部53を備えている。
【0044】
図9ないし図11において、圧肉部53は、サイドカット部20と裏蓋31との間に形成された空間に応じた形状を備えたものである。圧肉部53の裏蓋31と対向する面53A には、巻真4を挿通させるために、その中心線に沿った溝部54が設けられている。この溝部54の両側には、導通部材40A のベース部45が配置されるとともに、面53A から裏蓋31へ向かって突出する一対の凸部51が設けられている。
文字板受材34A 側の凸部51は、第2凹凸部である導通部材40A 側の挿通孔52に嵌入される第2凹凸部となっている。これら凸部51および挿通孔52が位置決め手段となっている
このような第3実施形態においても、前記第2実施形態と同様な作用、効果を得ることができる。
【0045】
[第4実施形態]
図12ないし図15には、本発明の第3実施形態が示されている。本第3実施形態は、前記第2および第3実施形態おける凹凸嵌入式の位置決め手段を、挟持式の位置決め手段としたものである。
すなわち、地板28のサイドカット部20とケース3の裏蓋31との間には、図12に示されるように、導通部材40が配置されている。この導通部材40は、前記第1実施形態で説明したものと同じなので、説明は省略する。
そして、地板28の表側に配置された文字板受材34B は、図13の如く、略リング状に形成されるとともに、図14の如く、他の部分よりも厚い段付部55を備えている。
【0046】
図12ないし図15において、段付部55は、サイドカット部20と裏蓋31との間に形成された空間に応じた形状を備えたものである。
段付部55の裏蓋31と対向する面55A には、巻真4を挿通させるために、その中心線に沿った溝部54が設けられている。
段付部55のサイドカット部20と対向する面55B には、文字板受材34B の厚さ方向に延びる一対の凹部56が形成されている。これらの凹部56は、導通部材40の爪部46の形状に応じた形状のものであり、溝部54の両側に配置されている。
導通部材40は、爪部46が凹部56に嵌入された状態で、段付部55とサイドカット部20との間に挟まれることで位置決めされるようになっている。
ここにおいて、文字板受材34B の段付部55と地板28のサイドカット部20とは、導通部材40の爪部46をその間に挟んで位置決めする挟持式の位置決め手段となっている。
このような第4実施形態においても、前記第2および第3実施形態と同様な作用、効果を得ることができる。
【0047】
[第5実施形態]
図16ないし図18には、本発明の第5実施形態が示されている。本第5実施形態は、前記第1ないし第4実施形態おける、全体がサイドカット部20と裏蓋31との間に収納されてしまう導通部材40,40Aを、ムーブメント2の外周縁に沿った環状部を備えた環状の導通部材40B としたものである。
すなわち、導通部材40B は、図16に示されるように、巻真4および裏蓋31を相互に導通する導通部61と、リング状に形成された環状部62とを備えたものとなっている。
導通部61には、前記第1実施形態における導通部材40と同様に、巻真4と接触する第1接触部41と、弾性変形する弾性変形部42と、裏蓋31と接触する第2接触部43と、第1接触部41の両端縁から延びる脚部44とが設けられている。
環状部62には、導通部61から90度移動した角度位置に一対の凸部63が設けられている。これらの凸部63は、互いに対向するとともに、環状部62の内側へ向かって突出している。
【0048】
腕時計1のムーブメント2およびその部品21〜24は、図17および図18に示されるように、導通部材40B の内側に配置されている。
そして、地板28A は、その周面に段付部64が形成されたものとなっている。
この段付部64の裏蓋31と対向する面には、導通部材40B の環状部62を介して中枠35の端面が当接している。また、段付部64の周面には、導通部材40B の凸部63に応じて、第1凹凸部としての凹部65が設けられている。
なお、導通部材40B の導通部61は、サイドカット部20と裏蓋31との間に配置されている。
ここで、導通部材40B の凸部63は、地板28A 側の凹部65に嵌入される第2凹凸部である。これら凸部51および凹部65が導通部材40B の位置決め手段となっている。
このような第5実施形態においても、前記第2ないし第4実施形態と同様な作用、効果を得ることができる他、次のような効果が付加できる。
すなわち、環状の導通部材40B を採用し、導通部材40B の表面積を増やしたので、導通部材40B の静電気吸収力が増加し、静電気のIC21への静電気の到達が一層有効に回避されるようになり、静電気による誤動作をより確実に防止することができる。
【0049】
また、導通部材40B の環状部62を地板28A と中枠35との間に介装したので、導通部材40B の設置スペースを別途確保する必要がなく、腕時計1の構造を大きく変更する必要がなくなるうえ、腕時計1のデザインについては、何ら変更する必要がなく、環状の導通部材40B を採用しても、様々な腕時計に適用でき、新規設計の腕時計に限らず、既に製造を開始した腕時計であっても、大きな設計変更をすることなく容易に適用できる。
【0050】
[第6実施形態]
図19には、本発明の第6実施形態が示されている。本第6実施形態は、前記第5実施形態おける地板28A に設けられた第1凹凸部を、緩衝部材である中枠35A に設けられた第1凹凸部としたものである。
すなわち、地板28A は、図19の如く、その周面に形成された鍔部66を備えたものとなっている。この鍔部66の裏蓋31と対向する面には、中枠35A の端面が当接している。
また、中枠35A の周面には、導通部材40B の凸部63に応じて、第1凹凸部としての凹部67が設けられている。そして、導通部材40B の凸部63は、中枠35A の凹部67に嵌入される第2凹凸部となっている。これら凸部51および凹部67が導通部材40B の位置決め手段となっている。
このような第6実施形態においても、前記第5実施形態と同様な作用、効果を得ることができる。
【0051】
[第7実施形態]
図20および図21には、本発明の第7実施形態が示されている。本第7実施形態は、前記第5実施形態おける外部操作部材を1個のみ備えた腕時計を、複数の外部操作部材が設けられた腕時計1Aとしたものである。
すなわち、腕時計1Aのムーブメント2Aは、図20に示されるように、外部操作部材として、巻真4の他に、複数の押しボタン68を備えたものとなっている。
このようなムーブメント2Aに対し、導通部材40C は、図21に示されるように、巻真4および裏蓋31を相互に導通する導通部61の他に、裏蓋31に押しボタン68を導通させる複数の導通部61A を備えたものとなっている。
各導通部61A には、導通部61と同様に、押しボタン68と接触する第1接触部41と、弾性変形する弾性変形部42と、裏蓋31と接触する第2接触部43と、第1接触部41の両端縁から延びる脚部44とが設けられている。
ただし、導通部61には、第1接触部41および弾性変形部42が一対設けられているのに対し、導通部61A の各々には、第1接触部41および弾性変形部42が1個のみ設けられている。
【0052】
このような第7実施形態においても、前記第5実施形態と同様な作用、効果を得ることができる他、次のような効果が付加できる。
すなわち、外部操作部材として、腕時計1Aに設けられた巻真4および押しボタン68のいずれを操作しても、巻真4および押しボタン68は、導通部61および導通部61A を介して裏蓋31に導通しているので、静電気がIC21に到達せず、静電気による誤動作を防止することができる。
しかも、外部操作部材が複数設けられていても、一個の導通部材40C で静電気でケース3の裏蓋31へ逃がすことが可能となるので、部品数が増えることがなく、この点からも、分解および組立を容易に行うことができる。
【0053】
[第8実施形態]
図22には、本発明の第8実施形態が示されている。本第8実施形態は、前記第5実施形態おける平板状の環状部62を備えた導通部材40B を、凹凸のある環状部62A を備えた導通部材40D としたものである。
すなわち、導通部材40D は、図22に示されるように、導通部材40D の環状部62A を折り曲げ加工することにより形成された突出部69を備えたものとなっている。突出部69は、環状部62A の裏蓋31と対向する面に裏蓋31側へ突出するものとなっている。この突出部69により、導通部材40D は、地板28A の裏側面とケース3の裏蓋31との間に介装される緩衝部材である中枠35を兼用している。
【0054】
このような第8実施形態においても、前記第5実施形態と同様な作用、効果を得ることができる他、次のような効果が付加できる。
すなわち、導通部材40D が中枠35を兼用するので、中枠35を省略でき、部品数が減り、分解および組立を一層容易に行うことができる。
そのうえ、折り曲げ加工で突出部69を形成するようにしたので、巻真4および押しボタン68のそれぞれに接触する導通部61および導通部61A をプレスで成形するのと同時に、突出部69の成形も行えるので、導通部材40D で中枠35を兼用するようにしても、導通部材40D を容易に製作できる。
【0055】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
例えば、ケースとしては、裏蓋と胴とに分割されたツーピースのものに限らず、裏蓋と胴とが一体成形されたにワンピースのものや、三個以上に分割されたものでもよい。
この際、ケースとしては、金属製のものに限らず、合成樹脂を所定の形状に成形するとともに、その内側の面にアルミニウムの蒸着膜や、金属メッキ層が形成されたものでもよく、要するに、少なくとも、内側の面に導電性が確保され、外部操作部材から進入した静電気を吸収し、静電気の電子回路への到達を防止し、静電気による誤動作回避を実現できるものであればよい。
【0056】
また、第1凹凸部としては、凸部および凹部のいずれか一方を備えたものに限らず、凸部および凹部の両方を備えたものでもよく、同等に、第2凹凸部としては、凸部および凹部のいずれか一方を備えたものに限らず、凸部および凹部の両方を備えたものでもよく、要するに、第1凹凸部と第2凹凸部とが互いに嵌合あるいは遊嵌できればよい。
【0057】
さらに、環状の導通部材としては、その内側に位置決め手段が設けられたものに限らず、外側の位置決め手段が設けられたものや、内側および外側の両方に位置決め手段が設けられたものでもよい。
また、支持基板としては、地板に限らず、プラスチック製の輪列受けや、合成樹脂製の回路押さえ板でもよく、要するに、電気を導通しない材質で形成されるとともに、時計としての機能を有するムーブメントの部品を支持できるものであればよい。
【0058】
さらに、ムーブメントとしては、真円の一部を切り欠いた平面形状を有するものに限らず、楕円の一部を切り欠いた平面形状を有するものや、サイドカット部が複数形成されて多角形となったものでもよい。
具体的には、図23に示されるように、略楕円の平面形状を有し、その長軸の両端に設けられたサイドカット部20A と、短軸の一端に設けられたサイドカット部20B とを有するムーブメント2Cでもよい。このようなムーブメント2Cを採用すれば、楕円形のケース3Aに収納することができる。
あるいは、図24に示されるように、楕円の長軸および短軸の両端にサイドカット部20を設け、平面形状が多角形となったムーブメント2Dでもよい。このようなムーブメント2Dを採用すれば、楕円形のケース3Aおよび長方形のケース3Bの両方に収納することができる。
【0059】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、電子時計の静電気による誤動作を防止できるうえ、電子時計の分解および組立も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る腕時計を示す断面図である。
【図2】前記第1実施形態の腕時計のムーブメントを示す底面図である。
【図3】前記第1実施形態の導通部材を示す斜視図である。
【図4】前記第1実施形態のムーブメントおよび導通部材を示す側面図である。
【図5】前記第1実施形態の要部を示す側面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るムーブメントを示す底面図である。
【図7】前記第2実施形態のムーブメントおよび導通部材を示す側面図である。
【図8】前記第2実施形態の導通部材を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るムーブメントを示す底面図である。
【図10】前記第3実施形態の緩衝部材である文字板受材を示す底面図である。
【図11】前記第3実施形態のムーブメントおよび導通部材を示す側面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係るムーブメントを示す底面図である。
【図13】前記第4実施形態の文字板受材を示す底面図である。
【図14】前記第4実施形態のムーブメントおよび導通部材を示す側面図である。
【図15】前記第4実施形態の要部を示す側面図である。
【図16】本発明の第5実施形態に係る導通部材を示す底面図および矢視(A)における側面図である。
【図17】前記第5実施形態のムーブメントを示す底面図である。
【図18】前記第5実施形態のムーブメントおよび導通部材を示す一部破断した側面図である。
【図19】本発明の第6実施形態に係るムーブメントおよび導通部材を示す一部破断した側面図である。
【図20】本発明の第7実施形態に係るムーブメントを示す底面図である。
【図21】本発明の第7実施形態に係る導通部材を示す底面図および矢視(A)〜(C)における側面図である。
【図22】本発明の第8実施形態に係る導通部材を示す底面図および矢視(A)、(B)における側面図である。
【図23】本発明の変形例のムーブメントを示す底面図である。
【図24】本発明の異なる変形例に係るムーブメントを示す底面図である。
【符号の説明】
1,1A 時計としての腕時計
2,2A,2C,2D ムーブメント
3,3A,3B ケース
4 外部操作部材としての巻真
6 シール部材としてのパッキン
20,20A,20B サイドカット部
21 電子回路としてのIC
28,28A,28B 支持基板としての地板
31 ケースを構成する裏蓋
34,34A,34B 緩衝部材としての文字板受材
35,35A 緩衝部材としての中枠
40,40A〜40D 導通部材
41 接触部である第1接触部
46 爪部
47 テーパー部
51,63 位置決め手段を構成する凸部
52 位置決め手段を構成する凹部としての挿通孔
56 爪部の形状に応じた凹部
62,62A 環状部
65,67 位置決め手段を構成する凹部
68 外部操作部材としての押しボタン
69 突出部

Claims (12)

  1. 時計としての機能を有するムーブメントの部品を支持する支持基板と、前記ムーブメントを内部に収納するケースと、前記ケースの外部から前記ムーブメントの操作を行うための外部操作部材と、前記ケースおよび前記外部操作部材の間に介装されて防水性を確保するシール部材とを備えている電子時計であって、
    前記支持基板および前記シール部材が電気絶縁体からなるとともに、前記外部操作部材および前記ケースが電導体からなり、前記支持基板の形状は、その周縁部のうち、前記外部操作部材の近傍の一部分を切り欠いたサイドカット部を有するものとされ、前記サイドカット部と前記ケースとの間に設けられた導通部材が、前記ケースおよび前記外部操作部材を電気的に導通させており、
    前記サイドカット部の近傍には、前記導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられ、
    前記支持基板の表側面および裏側面の少なくとも一方と、前記ケースとの間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝部材が設けられ、前記緩衝部材には、前記支持基板の前記サイドカット部に隣接する段付部が設けられ、前記緩衝部材の前記段付部と前記支持基板の前記サイドカット部とは、前記導通部材の一部分をその間に挟んで位置決めする前記位置決め手段となっていることを特徴とする電子時計。
  2. 請求項1に記載の電子時計において、前記導通部材には、前記段付部と前記支持基板の前記サイドカット部との間に挟まれる爪部が設けられ、前記段付部の前記サイドカット部と対向する面には、前記爪部の形状に応じた凹部が形成されていることを特徴とする電子時計。
  3. 時計としての機能を有するムーブメントの部品を支持する支持基板と、前記ムーブメントを内部に収納するケースと、前記ケースの外部から前記ムーブメントの操作を行うための外部操作部材と、前記ケースおよび前記外部操作部材の間に介装されて防水性を確保するシール部材とを備えている電子時計であって、
    前記支持基板および前記シール部材が電気絶縁体からなるとともに、前記外部操作部材および前記ケースが電導体からなり、前記支持基板の形状は、その周縁部のうち、前記外部操作部材の近傍の一部分を切り欠いたサイドカット部を有するものとされ、前記サイドカット部と前記ケースとの間に設けられた導通部材が、前記ケースおよび前記外部操作部材を電気的に導通させており、
    前記サイドカット部の近傍には、前記導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられ、
    前記支持基板の表側面および裏側面の一方と前記ケースとの間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝部材が設けられ、前記緩衝部材には、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部が設けられ、前記導通部材には、前記緩衝部材の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部が設けられ、これら第1および第2凹凸部が前記位置決め手段となっていることを特徴とする電子時計。
  4. 時計としての機能を有するムーブメントの部品を支持する支持基板と、前記ムーブメントを内部に収納するケースと、前記ケースの外部から前記ムーブメントの操作を行うための外部操作部材と、前記ケースおよび前記外部操作部材の間に介装されて防水性を確保するシール部材とを備えている電子時計であって、
    前記支持基板および前記シール部材が電気絶縁体からなるとともに、前記外部操作部材および前記ケースが電導体からなり、前記支持基板の形状は、その周縁部のうち、前記外部操作部材の近傍の一部分を切り欠いたサイドカット部を有するものとされ、前記サイドカット部と前記ケースとの間に設けられた導通部材が、前記ケースおよび前記外部操作部材を電気的に導通させており、
    前記サイドカット部の近傍には、前記導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられ、
    前記支持基板には、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部が設けられ、前記導通部材には、前記支持基板の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部が設けられ、これら第1および第2凹凸部が前記位置決め手段となっていることを特徴とする電子時計。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電子時計において、前記ムーブメントの部品として電子回路が設けられ、前記導通部材および前記電子回路は、平面視で当該電子時計の中心を挟んで互いに反対側に配置されていることを特徴とする電子時計。
  6. 時計としての機能を有するムーブメントの部品を支持する支持基板と、前記ムーブメントを内部に収納するケースと、前記ケースの外部から前記ムーブメントの操作を行うための外部操作部材と、前記ケースおよび前記外部操作部材の間に介装されて防水性を確保するシール部材とを備えている電子時計であって、
    前記支持基板および前記シール部材が電気絶縁体からなるとともに、前記外部操作部材および前記ケースが電導体からなり、前記支持基板の形状は、その周縁部のうち、前記外部操作部材の近傍の一部分を切り欠いたサイドカット部を有するものとされ、前記サイドカット部と前記ケースとの間に設けられた導通部材が、前記ケースおよび前記外部操作部材を電気的に導通させており、
    前記導通部材は、リング状になったものであり、前記ムーブメントの前記部品は、平面視で、環状に形成された前記導通部材の内側に配置され、
    前記導通部材の内側および外側の少なくとも一方には、当該導通部材の位置を決める位置決め手段が設けられていることを特徴とする電子時計。
  7. 請求項6に記載の電子時計において、前記支持基板の表側面および裏側面の一方と前記ケースとの間には、前記支持基板の厚さ方向の位置を決める緩衝部材が設けられ、前記緩衝部材には、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部が設けられ、前記導通部材には、前記緩衝部材の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部が設けられ、これら第1および第2凹凸部が前記位置決め手段となっていることを特徴とする電子時計。
  8. 請求項6に記載の電子時計において、前記支持基板には、凸部および凹部の少なくとも一方からなる第1凹凸部が設けられ、前記導通部材には、前記支持基板の前記第1凹凸部に対応した第2凹凸部が設けられ、これら第1および第2凹凸部が前記位置決め手段となっていることを特徴とする電子時計。
  9. 請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の電子時計において、前記外部操作部材が複数設けられ、前記導通部材には、前記外部操作部材と接触する複数の接触部が設けられていることを特徴とする電子時計。
  10. 請求項6ないし請求項9のいずれかに記載の電子時計において、前記導通部材は、前記ケース側と対向する面に前記ケース側へ突出する突出部が設けられて、前記支持基板の裏側面と前記ケースとの間に介装される緩衝部材を兼用していることを特徴とする電子時計。
  11. 請求項10に記載の電子時計において、前記突出部は、前記導通部材を折り曲げ加工することにより形成されたものであることを特徴とする電子時計。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の電子時計において、前記導通部材の前記外部操作部材と接触する部分には、その端縁に向かうにつれて前記外部操作部材から離れるテーパー部が設けられていることを特徴とする電子時計。
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