JP2002121100A - 半導体単結晶の製造方法 - Google Patents
半導体単結晶の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 縦型ボード法によってGaAsなどの半導体
単結晶を成長させる際に、ポリ結晶や双晶の発生率を低
減して、歩留まりの低下を防止できる半導体単結晶の製
造方法を提供する。 【解決手段】 原料収容部12とこの原料収容部12の
底部に設けられた種結晶収容部14とからなる容器10
を用いて半導体単結晶を製造する方法において、種結晶
収容部14の内径より0.1mm乃至0.399mmだ
け小さい外径の種結晶16を種結晶収容部内14に収容
し、固体原料18および封止剤20を原料収容部12に
収容した後、容器10内を昇温させることにより、固体
原料18および封止剤20を融解させて原料融液19と
するとともに、種結晶16の上部を融解させ、この状態
で容器10内の温度を20分間以下の時間保持し、その
後、容器10内を徐々に冷却することにより、種結晶1
6と原料融液19の界面から種結晶16の結晶方位を再
現しながら結晶を成長させて、半導体単結晶を製造す
る。
単結晶を成長させる際に、ポリ結晶や双晶の発生率を低
減して、歩留まりの低下を防止できる半導体単結晶の製
造方法を提供する。 【解決手段】 原料収容部12とこの原料収容部12の
底部に設けられた種結晶収容部14とからなる容器10
を用いて半導体単結晶を製造する方法において、種結晶
収容部14の内径より0.1mm乃至0.399mmだ
け小さい外径の種結晶16を種結晶収容部内14に収容
し、固体原料18および封止剤20を原料収容部12に
収容した後、容器10内を昇温させることにより、固体
原料18および封止剤20を融解させて原料融液19と
するとともに、種結晶16の上部を融解させ、この状態
で容器10内の温度を20分間以下の時間保持し、その
後、容器10内を徐々に冷却することにより、種結晶1
6と原料融液19の界面から種結晶16の結晶方位を再
現しながら結晶を成長させて、半導体単結晶を製造す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、VB法やVGF法
などの縦型ボード法によってGaAs単結晶などの半導
体単結晶を製造する方法に関する。
などの縦型ボード法によってGaAs単結晶などの半導
体単結晶を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs(ガリウムヒ素)単結晶などの
半導体単結晶の製造方法として、縦型ブリッジマン法
(VB法)や垂直温度勾配法(VGF法)などの縦型ボ
ード法が知られている。この縦型ボード法は、原料融液
を収容する容器の底部に予め配置した種結晶により結晶
成長を開始して、容器に対する温度勾配を相対的に移動
させることにより、徐々に上方に結晶を成長させる方法
であり、小さい温度勾配の下で結晶を成長させることが
できるので、転位などの結晶欠陥の少ない半導体単結晶
を低コストで製造できるという利点がある。
半導体単結晶の製造方法として、縦型ブリッジマン法
(VB法)や垂直温度勾配法(VGF法)などの縦型ボ
ード法が知られている。この縦型ボード法は、原料融液
を収容する容器の底部に予め配置した種結晶により結晶
成長を開始して、容器に対する温度勾配を相対的に移動
させることにより、徐々に上方に結晶を成長させる方法
であり、小さい温度勾配の下で結晶を成長させることが
できるので、転位などの結晶欠陥の少ない半導体単結晶
を低コストで製造できるという利点がある。
【0003】この縦型ボード法によってGaAs単結晶
などの半導体単結晶を製造する場合、まず、原料収容部
とこの原料収容部の底部に設けられた種結晶収容部(ノ
ズル部)とからなる容器(るつぼ)を用意する。このる
つぼのノズル部内に種結晶を収容するとともに、原料収
容部内に固体原料を収容し、この固体原料の上部に封止
剤を配置する。その後、るつぼの外周を取り囲むように
配置されたヒータによって、所定の温度分布になるよう
にるつぼ内を昇温させることによって、固体原料および
封止剤を融解させるとともに、種結晶の上部を数mmだ
け融解させ(以下、この種結晶の上部の融解を「メルト
バック」という)、この状態を所定時間(以下、この時
間を「種付保持時間」または「メルトバック保持時間」
という)保持する。その後、温度分布を上方に移動させ
ることによって、るつぼ内の温度を徐々に下げる。これ
により、種結晶と原料融液との界面から、種結晶の結晶
方位を再現しながら結晶が成長し、半導体単結晶が得ら
れる。
などの半導体単結晶を製造する場合、まず、原料収容部
とこの原料収容部の底部に設けられた種結晶収容部(ノ
ズル部)とからなる容器(るつぼ)を用意する。このる
つぼのノズル部内に種結晶を収容するとともに、原料収
容部内に固体原料を収容し、この固体原料の上部に封止
剤を配置する。その後、るつぼの外周を取り囲むように
配置されたヒータによって、所定の温度分布になるよう
にるつぼ内を昇温させることによって、固体原料および
封止剤を融解させるとともに、種結晶の上部を数mmだ
け融解させ(以下、この種結晶の上部の融解を「メルト
バック」という)、この状態を所定時間(以下、この時
間を「種付保持時間」または「メルトバック保持時間」
という)保持する。その後、温度分布を上方に移動させ
ることによって、るつぼ内の温度を徐々に下げる。これ
により、種結晶と原料融液との界面から、種結晶の結晶
方位を再現しながら結晶が成長し、半導体単結晶が得ら
れる。
【0004】このような縦型ボード法において、従来で
は、るつぼ内の温度が十分に安定する時間を考慮して種
付保持時間を例えば30分にするとともに、目的とする
結晶方位の再現性を考慮して種結晶の外径とるつぼの種
結晶収容部(ノズル部)の内径との差を0.4〜0.7
mmにしていた。
は、るつぼ内の温度が十分に安定する時間を考慮して種
付保持時間を例えば30分にするとともに、目的とする
結晶方位の再現性を考慮して種結晶の外径とるつぼの種
結晶収容部(ノズル部)の内径との差を0.4〜0.7
mmにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の種付保
持時間や、種結晶の外径と種結晶収容部の内径との差に
すると、種付部分において、不良結晶であるポリ結晶や
双晶が発生を発生し易く、歩留まりが安定しないという
問題があった。
持時間や、種結晶の外径と種結晶収容部の内径との差に
すると、種付部分において、不良結晶であるポリ結晶や
双晶が発生を発生し易く、歩留まりが安定しないという
問題があった。
【0006】したがって、本発明は、縦型ボード法によ
って半導体単結晶を成長させる際に、ポリ結晶や双晶の
発生率を低減して、歩留まりの低下を防止できる半導体
単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
って半導体単結晶を成長させる際に、ポリ結晶や双晶の
発生率を低減して、歩留まりの低下を防止できる半導体
単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、縦型ボード法によ
って半導体単結晶を成長させる際に、種付保持時間と、
種結晶の外面とるつぼノズルの内面との間の間隙(クリ
アランス)との少なくとも一方の最適化を図ることによ
り、ポリ結晶や双晶の発生を防止して、歩留まりの低下
を防止できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
を解決するために鋭意研究した結果、縦型ボード法によ
って半導体単結晶を成長させる際に、種付保持時間と、
種結晶の外面とるつぼノズルの内面との間の間隙(クリ
アランス)との少なくとも一方の最適化を図ることによ
り、ポリ結晶や双晶の発生を防止して、歩留まりの低下
を防止できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明による半導体単結晶の製
造方法は、原料を収容する原料収容部とこの原料収容部
の底部に設けられて種結晶を収容する種結晶収容部とか
らなる容器を用いて半導体単結晶を製造する方法におい
て、種結晶の外径を種結晶収容部の内径より0.1mm
乃至0.399mmだけ小さくすることを特徴とする。
造方法は、原料を収容する原料収容部とこの原料収容部
の底部に設けられて種結晶を収容する種結晶収容部とか
らなる容器を用いて半導体単結晶を製造する方法におい
て、種結晶の外径を種結晶収容部の内径より0.1mm
乃至0.399mmだけ小さくすることを特徴とする。
【0009】また、本発明による半導体単結晶の製造方
法は、原料を収容する原料収容部とこの原料収容部の底
部に設けられて種結晶を収容する種結晶収容部とからな
る容器を用いて半導体単結晶を製造する方法において、
種結晶収容部内に種結晶を収容し、原料収容部に固体原
料を収容した後、容器内を昇温させることにより、固体
原料を融解させて原料融液とするとともに、種結晶の上
部を融解させ、この状態で容器内の温度を20分間以下
の時間保持することを特徴とする。あるいは、本発明に
よる半導体単結晶の製造方法は、原料収容部とこの原料
収容部の底部に設けられた種結晶収容部とからなる容器
を用いて半導体単結晶を製造する方法において、種結晶
収容部内に種結晶を収容し、原料収容部に固体原料を収
容した後、容器内を昇温させることにより、固体原料を
融解させて原料融液とするとともに、種結晶の上部を融
解させ、この状態で容器内の温度を20分間以下の時間
保持し、その後、容器内を徐々に冷却することにより、
種結晶と原料融液の界面から種結晶の結晶方位を再現し
ながら結晶を成長させることを特徴とする。これらの半
導体単結晶の製造方法において、種結晶の外径を種結晶
収容部の内径より0.1mm乃至0.399mmだけ小
さくするのが好ましい。
法は、原料を収容する原料収容部とこの原料収容部の底
部に設けられて種結晶を収容する種結晶収容部とからな
る容器を用いて半導体単結晶を製造する方法において、
種結晶収容部内に種結晶を収容し、原料収容部に固体原
料を収容した後、容器内を昇温させることにより、固体
原料を融解させて原料融液とするとともに、種結晶の上
部を融解させ、この状態で容器内の温度を20分間以下
の時間保持することを特徴とする。あるいは、本発明に
よる半導体単結晶の製造方法は、原料収容部とこの原料
収容部の底部に設けられた種結晶収容部とからなる容器
を用いて半導体単結晶を製造する方法において、種結晶
収容部内に種結晶を収容し、原料収容部に固体原料を収
容した後、容器内を昇温させることにより、固体原料を
融解させて原料融液とするとともに、種結晶の上部を融
解させ、この状態で容器内の温度を20分間以下の時間
保持し、その後、容器内を徐々に冷却することにより、
種結晶と原料融液の界面から種結晶の結晶方位を再現し
ながら結晶を成長させることを特徴とする。これらの半
導体単結晶の製造方法において、種結晶の外径を種結晶
収容部の内径より0.1mm乃至0.399mmだけ小
さくするのが好ましい。
【0010】また、上記の半導体単結晶の製造方法にお
いて、原料としてGaAs多結晶を使用し、種結晶とし
てGaAs単結晶を使用し、半導体単結晶としてGaA
s単結晶を使用することができる。さらに、原料の上部
にB2O3などの封止剤を配置するのが好ましい。
いて、原料としてGaAs多結晶を使用し、種結晶とし
てGaAs単結晶を使用し、半導体単結晶としてGaA
s単結晶を使用することができる。さらに、原料の上部
にB2O3などの封止剤を配置するのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明による半導体単結晶の製造
方法の実施の形態では、GaAs単結晶などの半導体単
結晶をVGF法などの縦型ボード法によって以下のよう
に製造する。
方法の実施の形態では、GaAs単結晶などの半導体単
結晶をVGF法などの縦型ボード法によって以下のよう
に製造する。
【0012】原料収容部とこの原料収容部の底部に設け
られた種結晶収容部(ノズル部)とからなる容器、例え
ばPBNからなるるつぼを用意する。このるつぼのノズ
ル部内にGaAs単結晶などの半導体単結晶からなる種
結晶を収容する。この種結晶の外面とノズル部の内面と
の間の間隙(クリアランス)は、種結晶の外径がノズル
部の内径よりも0.1〜0.399mmだけ小さくなる
ように設定する。0.1mm未満では、種結晶の収容が
困難であり、0.4mm以上では、種結晶収容部の内面
と種結晶との間の間隙への原料融液の垂れに起因するポ
リ結晶や双晶の発生率が極端に増加するからである。ま
た、原料収容部内にGaAs多結晶などの半導体多結晶
からなる固体原料を収容するとともに、この固体原料の
上部にB 2O3などからなる封止剤を配置する。次い
で、るつぼの外周を取り囲むように配置されたヒータに
よって、所定の温度分布になるようにるつぼ内を昇温さ
せることによって、固体原料および封止剤を融解させる
とともに、種結晶の上部を数mmだけ融解させ、この状
態を所定の種付保持時間(20分間以下)保持する。そ
の後、温度分布を上方に0.5mm〜20mm/hrで
移動させることによって、るつぼ内の温度を徐々に下げ
る。これにより、種結晶と原料融液との界面から、種結
晶の結晶方位を再現しながらGaAs単結晶などの半導
体単結晶が成長し、所定の直径のポリ結晶や双晶のない
良好なGaAs単結晶などの半導体単結晶が得られる。
られた種結晶収容部(ノズル部)とからなる容器、例え
ばPBNからなるるつぼを用意する。このるつぼのノズ
ル部内にGaAs単結晶などの半導体単結晶からなる種
結晶を収容する。この種結晶の外面とノズル部の内面と
の間の間隙(クリアランス)は、種結晶の外径がノズル
部の内径よりも0.1〜0.399mmだけ小さくなる
ように設定する。0.1mm未満では、種結晶の収容が
困難であり、0.4mm以上では、種結晶収容部の内面
と種結晶との間の間隙への原料融液の垂れに起因するポ
リ結晶や双晶の発生率が極端に増加するからである。ま
た、原料収容部内にGaAs多結晶などの半導体多結晶
からなる固体原料を収容するとともに、この固体原料の
上部にB 2O3などからなる封止剤を配置する。次い
で、るつぼの外周を取り囲むように配置されたヒータに
よって、所定の温度分布になるようにるつぼ内を昇温さ
せることによって、固体原料および封止剤を融解させる
とともに、種結晶の上部を数mmだけ融解させ、この状
態を所定の種付保持時間(20分間以下)保持する。そ
の後、温度分布を上方に0.5mm〜20mm/hrで
移動させることによって、るつぼ内の温度を徐々に下げ
る。これにより、種結晶と原料融液との界面から、種結
晶の結晶方位を再現しながらGaAs単結晶などの半導
体単結晶が成長し、所定の直径のポリ結晶や双晶のない
良好なGaAs単結晶などの半導体単結晶が得られる。
【0013】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明による化合物
半導体単結晶の製造方法について詳細に説明する。
半導体単結晶の製造方法について詳細に説明する。
【0014】[実施例1]図1に示すように、原料収容
部12と、この原料収容部12の底部に設けられた種結
晶収容部(ノズル部)14とからなる容器(PBNから
なるるつぼ)10を用意した。このるつぼ10のノズル
部14内にGaAs単結晶からなる種結晶16を収容し
た。種結晶16の外面とノズル部14の内面との間の間
隙(クリアランス)は、種結晶16の外径がノズル部1
4の内径よりも0.2〜0.35mmだけ小さくなるよ
うに設定した。また、原料収容部12内にGaAs多結
晶からなる固体原料18を収容するとともに、固体原料
18の上部にB2O3からなる封止剤20を配置した。
部12と、この原料収容部12の底部に設けられた種結
晶収容部(ノズル部)14とからなる容器(PBNから
なるるつぼ)10を用意した。このるつぼ10のノズル
部14内にGaAs単結晶からなる種結晶16を収容し
た。種結晶16の外面とノズル部14の内面との間の間
隙(クリアランス)は、種結晶16の外径がノズル部1
4の内径よりも0.2〜0.35mmだけ小さくなるよ
うに設定した。また、原料収容部12内にGaAs多結
晶からなる固体原料18を収容するとともに、固体原料
18の上部にB2O3からなる封止剤20を配置した。
【0015】次いで、図2に示すように、るつぼ10の
外周を取り囲むように配置されたヒータ22によって、
図2に示す温度分布になるようにるつぼ10内を昇温さ
せることによって、固体原料18を融解させて原料融液
19とし、封止剤20を融解させて封止剤融液21とす
るとともに、種結晶16の上部を数mmだけ融解させ、
この状態を15分間(種付保持時間)保持した。その
後、図2に示す温度分布を上方(図2の矢印の方向)に
0.5mm〜20mm/hrで移動させることによっ
て、るつぼ10内の温度を徐々に下げた。これにより、
種結晶16と原料融液19との界面から、種結晶16の
結晶方位を再現しながらGaAs単結晶が成長し、直径
80mmのポリ結晶や双晶のない良好なGaAs単結晶
が得られた。
外周を取り囲むように配置されたヒータ22によって、
図2に示す温度分布になるようにるつぼ10内を昇温さ
せることによって、固体原料18を融解させて原料融液
19とし、封止剤20を融解させて封止剤融液21とす
るとともに、種結晶16の上部を数mmだけ融解させ、
この状態を15分間(種付保持時間)保持した。その
後、図2に示す温度分布を上方(図2の矢印の方向)に
0.5mm〜20mm/hrで移動させることによっ
て、るつぼ10内の温度を徐々に下げた。これにより、
種結晶16と原料融液19との界面から、種結晶16の
結晶方位を再現しながらGaAs単結晶が成長し、直径
80mmのポリ結晶や双晶のない良好なGaAs単結晶
が得られた。
【0016】[比較例1]種結晶16の外径とるつぼ1
0のノズル部14の内径との差を0.5〜1.0mmと
し、種付保持時間を30分間として、実施例1と同様の
操作を行った。この比較例1により得られた結晶では、
種結晶との溶着部付近よりポリ結晶が発生し、良好なG
aAs単結晶が得られなかった。
0のノズル部14の内径との差を0.5〜1.0mmと
し、種付保持時間を30分間として、実施例1と同様の
操作を行った。この比較例1により得られた結晶では、
種結晶との溶着部付近よりポリ結晶が発生し、良好なG
aAs単結晶が得られなかった。
【0017】[実施例2]種結晶16の外径とるつぼ1
0のノズル部14の内径との差を0.5mmとし、種付
保持時間を0〜1分、15分、20分として、実施例1
と同様の操作を繰り返し行って、それぞれの種付保持時
間におけるGaAs結晶の種付部でのポリ結晶化や双晶
化の発生率(以下、「不良率」という)を調べた。その
結果、種付保持時間が0〜1分、15分、20分のと
き、それぞれ不良率が0%(=0/18)、16.7%
(=1/6)、0%(=0/5)であり、0分〜20分
の合計では、不良率が3.4%(=1/29)であっ
た。
0のノズル部14の内径との差を0.5mmとし、種付
保持時間を0〜1分、15分、20分として、実施例1
と同様の操作を繰り返し行って、それぞれの種付保持時
間におけるGaAs結晶の種付部でのポリ結晶化や双晶
化の発生率(以下、「不良率」という)を調べた。その
結果、種付保持時間が0〜1分、15分、20分のと
き、それぞれ不良率が0%(=0/18)、16.7%
(=1/6)、0%(=0/5)であり、0分〜20分
の合計では、不良率が3.4%(=1/29)であっ
た。
【0018】[比較例2]種付保持時間を30分、60
分として、実施例2と同様の操作を繰り返し行って、そ
れぞれの種付保持時間におけるGaAs結晶の不良率を
調べた。その結果、種付保持時間が30分、60分のと
き、それぞれ不良率が15.0%(=27/180)、
24.3%(=9/37)であり、30分〜60分の合
計では、不良率が16.6%(=36/217)であっ
た。
分として、実施例2と同様の操作を繰り返し行って、そ
れぞれの種付保持時間におけるGaAs結晶の不良率を
調べた。その結果、種付保持時間が30分、60分のと
き、それぞれ不良率が15.0%(=27/180)、
24.3%(=9/37)であり、30分〜60分の合
計では、不良率が16.6%(=36/217)であっ
た。
【0019】[実施例3]種結晶16の外径とるつぼ1
0のノズル部14の内径との差を0.1〜0.199m
m、0.2〜0.299mm、0.3〜0.399mm
とし、種付保持時間を15分として、実施例1と同様の
操作を繰り返し行って、それぞれのGaAs結晶の不良
率を調べた。その結果、種結晶16の外径とるつぼ10
のノズル部14の内径との差が0.1〜0.199m
m、0.2〜0.299mm、0.3〜0.399mm
のとき、それぞれ不良率が0%(=0/5)、6.3%
(=2/32)、6.8%(=5/73)であり、0.
1〜0.399mmの合計では、不良率が6.4%(=
7/110)であった。
0のノズル部14の内径との差を0.1〜0.199m
m、0.2〜0.299mm、0.3〜0.399mm
とし、種付保持時間を15分として、実施例1と同様の
操作を繰り返し行って、それぞれのGaAs結晶の不良
率を調べた。その結果、種結晶16の外径とるつぼ10
のノズル部14の内径との差が0.1〜0.199m
m、0.2〜0.299mm、0.3〜0.399mm
のとき、それぞれ不良率が0%(=0/5)、6.3%
(=2/32)、6.8%(=5/73)であり、0.
1〜0.399mmの合計では、不良率が6.4%(=
7/110)であった。
【0020】[比較例3]種結晶16の外径とるつぼ1
0のノズル部14の内径との差を0.4〜0.499m
m、0.5〜0.599mm、0.6〜0.699m
m、0.7〜0.799mm、0.8mm以上として、
実施例3と同様の操作を繰り返し行って、それぞれのG
aAs結晶の不良率を調べた。その結果、種結晶16の
外径とるつぼ10のノズル部14の内径との差が0.4
〜0.499mm、0.5〜0.599mm、0.6〜
0.699mm、0.7〜0.799mm、0.8mm
以上のとき、それぞれ不良率が25.0%(=16/6
4)、17.8%(=8/45)、15.4%(=2/
13)、16.7%(=1/6)、37.5%(=3/
8)であり、0.4mm以上の合計では、不良率が2
2.1%(=30/136)であった。
0のノズル部14の内径との差を0.4〜0.499m
m、0.5〜0.599mm、0.6〜0.699m
m、0.7〜0.799mm、0.8mm以上として、
実施例3と同様の操作を繰り返し行って、それぞれのG
aAs結晶の不良率を調べた。その結果、種結晶16の
外径とるつぼ10のノズル部14の内径との差が0.4
〜0.499mm、0.5〜0.599mm、0.6〜
0.699mm、0.7〜0.799mm、0.8mm
以上のとき、それぞれ不良率が25.0%(=16/6
4)、17.8%(=8/45)、15.4%(=2/
13)、16.7%(=1/6)、37.5%(=3/
8)であり、0.4mm以上の合計では、不良率が2
2.1%(=30/136)であった。
【0021】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、原料
収容部とこの原料収容部の底部に設けられた種結晶収容
部とからなる容器を用いて半導体単結晶を製造する方法
において、種結晶収容部の内径より0.1mm乃至0.
399mmだけ小さい外径の種結晶を種結晶収容部内に
収容し、種付保持時間を20分間以下にすることによ
り、ポリ結晶などの発生率を低減して、歩留まりの低下
を防止することができる。
収容部とこの原料収容部の底部に設けられた種結晶収容
部とからなる容器を用いて半導体単結晶を製造する方法
において、種結晶収容部の内径より0.1mm乃至0.
399mmだけ小さい外径の種結晶を種結晶収容部内に
収容し、種付保持時間を20分間以下にすることによ
り、ポリ結晶などの発生率を低減して、歩留まりの低下
を防止することができる。
【図1】本発明による半導体単結晶の製造方法の実施の
形態に使用するるつぼを概略的に示す図。
形態に使用するるつぼを概略的に示す図。
【図2】本発明による半導体単結晶の製造方法の実施の
形態に使用するるつぼとそのるつぼ内の温度分布との関
係を示す図。
形態に使用するるつぼとそのるつぼ内の温度分布との関
係を示す図。
10 るつぼ 12 原料収容部 14 種結晶収容部(ノズル部) 16 種結晶 18 固体原料 19 原料融液 20 封止剤 21 封止剤融液 22 ヒータ
フロントページの続き (72)発明者 竹内 桂三 東京都千代田区丸の内一丁目8番2号 同 和鉱業株式会社内 (72)発明者 中村 良一 東京都千代田区丸の内一丁目8番2号 同 和鉱業株式会社内 Fターム(参考) 4G077 AA02 BE46 CD04 ED01 HA12 MB08
Claims (7)
- 【請求項1】 原料を収容する原料収容部とこの原料収
容部の底部に設けられて種結晶を収容する種結晶収容部
とからなる容器を用いて半導体単結晶を製造する方法に
おいて、前記種結晶の外径を前記種結晶収容部の内径よ
り0.1mm乃至0.399mmだけ小さくすることを
特徴とする、半導体単結晶の製造方法。 - 【請求項2】 原料を収容する原料収容部とこの原料収
容部の底部に設けられて種結晶を収容する種結晶収容部
とからなる容器を用いて半導体単結晶を製造する方法に
おいて、前記種結晶収容部内に種結晶を収容し、前記原
料収容部に固体原料を収容した後、前記容器内を昇温さ
せることにより、前記固体原料を融解させて原料融液と
するとともに、前記種結晶の上部を融解させ、この状態
で前記容器内の温度を20分間以下の時間保持すること
を特徴とする、半導体単結晶の製造方法。 - 【請求項3】 原料収容部とこの原料収容部の底部に設
けられた種結晶収容部とからなる容器を用いて半導体単
結晶を製造する方法において、前記種結晶収容部内に種
結晶を収容し、前記原料収容部に固体原料を収容した
後、前記容器内を昇温させることにより、前記固体原料
を融解させて原料融液とするとともに、前記種結晶の上
部を融解させ、この状態で前記容器内の温度を20分間
以下の時間保持し、その後、前記容器内を徐々に冷却す
ることにより、前記種結晶と前記原料融液の界面から前
記種結晶の結晶方位を再現しながら結晶を成長させるこ
とを特徴とする、半導体単結晶の製造方法。 - 【請求項4】 前記種結晶の外径を前記種結晶収容部の
内径より0.1mm乃至0.399mmだけ小さくする
ことを特徴とする、請求項2または3に記載の半導体単
結晶の製造方法。 - 【請求項5】 前記原料がGaAs多結晶であり、前記
種結晶がGaAs単結晶であり、前記半導体単結晶がG
aAs単結晶であることを特徴とする、請求項1乃至4
のいずれかに記載の半導体単結晶の製造方法。 - 【請求項6】 前記原料の上部に封止剤を配置すること
を特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の半導
体単結晶の製造方法。 - 【請求項7】 前記封止剤がB2O3であることを特徴
とする、請求項6に記載の半導体単結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000314448A JP2002121100A (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | 半導体単結晶の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000314448A JP2002121100A (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | 半導体単結晶の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002121100A true JP2002121100A (ja) | 2002-04-23 |
Family
ID=18793704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000314448A Pending JP2002121100A (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | 半導体単結晶の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002121100A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0524964A (ja) * | 1991-07-16 | 1993-02-02 | Kobe Steel Ltd | 化合物半導体単結晶の製造方法 |
JPH07237990A (ja) * | 1994-02-23 | 1995-09-12 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 縦型容器内凝固法による単結晶成長方法及びその装置 |
JPH0848591A (ja) * | 1994-08-08 | 1996-02-20 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 結晶育成用るつぼ |
JPH11335194A (ja) * | 1997-12-26 | 1999-12-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体結晶およびその製造方法ならびに製造装置 |
JP2000154089A (ja) * | 1998-11-17 | 2000-06-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | るつぼ壁面被覆用b2o3材料及びその製造方法並びに、それを用いた単結晶製造方法及びその方法により製造された単結晶 |
-
2000
- 2000-10-10 JP JP2000314448A patent/JP2002121100A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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