JP2002120990A - 建設機械の旋回制御装置 - Google Patents

建設機械の旋回制御装置

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JP2002120990A
JP2002120990A JP2000316219A JP2000316219A JP2002120990A JP 2002120990 A JP2002120990 A JP 2002120990A JP 2000316219 A JP2000316219 A JP 2000316219A JP 2000316219 A JP2000316219 A JP 2000316219A JP 2002120990 A JP2002120990 A JP 2002120990A
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valve
turning
control valve
pressure
pilot
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JP2000316219A
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恭介 ▲吉▼武
Kyosuke Yoshitake
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Sumitomo Heavy Industries Construction Crane Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Construction Crane Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の旋回制御装置においては、旋回特性を
一意的にしか設けられなかったため、作業状況等の変化
に対応できなかった。 【解決手段】 上部旋回体3の慣性モーメントが大きい
場合、マイコン25によって電磁切換弁23が23a側
に切り換えられ、油圧源17からの操作圧により流量制
御弁21は閉止弁21aに切り換えられる。この場合、
旋回油圧モータ8はパイロット切換弁15の開口面積特
性により回転駆動される。慣性モーメントが小さい場合
は、電磁切換弁23が23b側に切り換えられ、操作圧
が遮断されて流量制御弁21は絞り弁21bに切り換わ
る。絞り弁21bは、パイロットライン22cを介して
導かれるリモコン弁18が発生するパイロット圧によっ
て絞り調整される。従って、この場合、旋回油圧モータ
8は、パイロット切換弁15および絞り弁21bの開口
面積特性に依存して回転駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械の上部旋
回体の旋回動作を制御する建設機械の旋回制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】上部旋回体を備えた建設機械は、一般的
に、油圧により作動する旋回油圧モータによって上部旋
回体が回転駆動されており、上部旋回体の旋回制御は、
この旋回油圧モータの回転を制御することによって行わ
れている。
【0003】旋回油圧モータの回転制御は、このモータ
への圧油の供給量および供給方向を方向切換弁によって
制御することによって行われている。圧油の供給経路に
設けられた方向切換弁内のスプールには、メータイン絞
り、メータアウト絞りおよびブリードオフ絞りの3つの
流量制御機能が備えられており、方向切換弁を介する油
圧ポンプから旋回油圧モータへの圧油の供給量は、これ
ら各絞りの開口面積比によって規定される。方向切換弁
を介して規定された量の圧油が旋回油圧モータの出入ポ
ートへ供給され、旋回油圧モータはその供給量に応じて
回転駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の旋回制御装置のように方向切換弁のスプールに絞り
を形成する場合、スプール1本につき一意の開口面積特
性しか設定できなかった。従って、上記従来の建設機械
の旋回制御装置では、あらゆる作業形態を代表する一意
の旋回特性しか持たせられなかった。
【0005】例えば、建設機械がクレーンの場合、作業
半径、吊荷負荷の大小により、上部旋回体の慣性モーメ
ントは広い範囲で変化する。このため、あらゆる作業形
態を代表する一意の旋回特性しか設定できない上記従来
の旋回制御装置では、クレーン作業の条件によっては、
旋回起動時や旋回停止時に上部旋回体にショックが発生
することがあった。特に、旋回速度が大きくなっている
状態から上部旋回体の旋回を停止させる場合は、ショッ
クが発生すると吊り荷の揺れを引き起こすため危険であ
り、このため、従来、スプールの開口面積特性をこの作
業に合わせこむか、レバー操作を慎重にせざるを得なか
った。しかし、スプールの開口面積を合わせこんでも、
さらに作業スタイル、作業内容といった作業形態が変わ
れば、上記と同様な問題が発生する。また、ショックを
引き起こさないようにレバー操作を慎重に行うと、作業
性が低下する。また、操作レバーの動きに対して上部旋
回体の動きが遅れることもあった。このような現象は、
機械の操作性を低下させる一因となり、作業性の低下に
もつながる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するためになされたもので、建設機械の上部旋
回体を回転駆動する旋回油圧モータへの一対の圧油の供
給経路を正転側または逆転側に切り換える方向制御弁
と、供給経路間を接続するバイパス油路と、このバイパ
ス油路の圧油の流れを遮断する閉止弁およびバイパス油
路を流れる圧油の流量を絞る絞り弁から成り,操作圧の
伝達によって閉止弁側または絞り弁側に切り換えられる
流量制御弁と、この流量制御弁への操作圧の伝達を断続
して流量制御弁を閉止弁側または絞り弁側に切り換える
弁切換手段と、オペレータによる旋回操作レバーの操作
方向に応じた方向制御弁の切換制御およびオペレータに
よる旋回操作レバーの操作量に応じた絞り弁の絞り調整
を行うリモコン制御手段とを備えて建設機械の旋回制御
装置を構成した。
【0007】このような構成においては、弁切換手段が
流量制御弁を切り換えてバイパス油路を流れる圧油の流
量を調整する。従って、旋回油圧モータに供給される圧
油の量および旋回油圧モータからの吐出油量は、方向制
御弁内のスプール開口面積特性と共に、バイパス油路を
流れる圧油の流量によっても調整され、上部旋回体の旋
回特性は、スプール開口面積特性にのみ依らず、バイパ
ス油路を流れる圧油の流量に依っても制御される。
【0008】また、オペレータによる旋回操作レバーの
操作量に応じてリモコン制御手段が絞り弁の絞り調整を
行うため、バイパス油路を流れる圧油の量は旋回操作レ
バーの操作量に応じて調整される。従って、旋回油圧モ
ータの回転速度は旋回操作レバーの操作量に応じて変化
し、また、旋回操作レバーの操作に即応する。
【0009】また、本発明は、弁切換手段が、油圧源か
ら流量制御弁への操作圧の伝達を断つ側または続ける側
に切り換える電磁切換弁と、上部旋回体の慣性モーメン
トを算出し,この算出値に基づいて電磁切換弁の切換制
御を行う演算手段とを備えて構成されることを特徴とす
る。
【0010】このような構成において、算出された上部
旋回体の慣性モーメントが大きい場合、演算手段は、油
圧源から流量制御弁への操作圧の伝達を続ける側へ電磁
切換弁を切り換える。流量制御弁は、この操作圧の伝達
によって閉止弁側に切り換えられる。従って、バイパス
油路への圧油の流入は停止し、旋回油圧モータへの圧油
の供給量および旋回油圧モータからの吐出油量は方向制
御弁のスプール開口面積特性によってのみ規定され、上
部旋回体の旋回特性はスプール開口面積特性によって一
意に定まる。
【0011】また、算出された上部旋回体の慣性モーメ
ントが小さい場合、演算手段は、油圧源から流量制御弁
への操作圧の伝達を断つ側へ電磁切換弁を切り換える。
流量制御弁は、操作圧の伝達が断たれたことによって絞
り弁側に切り換えられる。従って、バイパス油路に圧油
が流入し、旋回油圧モータへの圧油の供給量および旋回
油圧モータからの吐出油量は、方向制御弁のスプール開
口面積特性および流量制御弁の絞り弁の絞り量によって
規定され、上部旋回体の旋回特性は、スプール開口面積
特性にのみ依らず、バイパス油路を流れる圧油の流量に
よっても制御される。
【0012】また、本発明は、弁切換手段が、オペレー
タによって操作されるスイッチと、このスイッチの操作
に応じて油圧源から流量制御弁への操作圧の伝達を断つ
側または続ける側に切り換えられる電磁切換弁とを備え
て構成されることを特徴とする。
【0013】このような構成においては、オペレータの
スイッチ操作に応じて電磁切換弁は切り換えられる。従
って、オペレータの任意により電磁切換弁を切り換え、
流量制御弁を閉止弁側または絞り弁側に任意に切り換え
ることが出来る。よって、上部旋回体の旋回特性は、オ
ペレータの意志に応じて選択される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明による建設機械の旋
回制御装置をクローラクレーンに適用した一実施形態に
ついて説明する。
【0015】図1に示すように、クローラクレーン1
は、下部走行体であるクローラ式走行体2に上部旋回体
3が搭載され、ブーム4等のフロントアタッチメントよ
りロープ5によってフック6が吊り下げられて構成され
ている。
【0016】図2は、本実施形態によるクローラクレー
ン1の上部旋回体3の旋回を制御する旋回制御装置の構
成を示す油圧回路図である。上部旋回体3には、減速機
7を介して旋回油圧モータ8が接続されている。旋回油
圧モータ8には、ポート9,10を介して一対の圧油の
供給経路である配管11,12が接続されており、この
配管11,12によって旋回油圧モータ8と油圧ポンプ
13およびタンク14とは接続されている。また、圧油
の供給経路の途中には、方向制御弁であるパイロット切
換弁15が設けられている。
【0017】このパイロット切換弁15は、パイロット
圧によって切り換えられ、圧油の供給経路を正転側15
a、逆転側15bまたは中立位置15cに切り換える3
位置6ポートパイロット切換弁である。パイロット切換
弁15のスプールには、メータイン絞り、メータアウト
絞りおよびブリードオフ絞りが形成されており、これら
の絞りの設定によってパイロット切換弁15を介する圧
油の流量は一意的に設定される。
【0018】パイロット切換弁15を切り換えるパイロ
ット圧は、パイロットポート15d,15eに接続され
たパイロットライン16a,16bによって油圧源17
より導かれる。パイロットライン16a,16bは、リ
モコン弁18につなげられている。このリモコン弁18
は、旋回操作レバー19の所定方向への傾倒操作によ
り、いずれか所定方向側のパイロットライン16a,1
6bにつながるリモコン弁18自身のパイロットポート
を開通させ、パイロット切換弁15のいずれかのパイロ
ットポート15d,15eにパイロット圧を伝える。こ
こで、リモコン弁18は、オペレータによる旋回操作レ
バー19の操作方向に応じてパイロット切換弁15の切
換制御を行うリモコン制御手段を構成している。
【0019】リモコン弁18を介するパイロット圧P
は、図3にグラフで示すように、旋回操作レバー19の
操作角度Xに応じて変化する。同グラフの横軸は操作角
度X、縦軸はパイロット圧Pである。旋回操作レバー1
9が中立位置Nのときは、リモコン弁18からパイロッ
ト圧は生じず、旋回操作レバー19が中立位置より所定
角度操作されるとリモコン弁18はパイロット圧を発生
する。以後、操作角度Xの増加に応じてパイロット圧P
は上昇し、旋回操作レバー19が最大操作角度Mまで操
作されたときリモコン弁18が発生するパイロット圧P
は最大となる。
【0020】パイロット切換弁15のスプールに形成さ
れた各絞りの開口面積Sとリモコン弁18が発生するパ
イロット圧Pとの関係を図4にグラフで示す。同グラフ
の横軸はパイロット圧P、縦軸は開口面積Sである。メ
ータイン絞りAの開口面積は、リモコン弁18が発生す
るパイロット圧Pが所定値まで上昇すると、パイロット
圧Pの上昇に伴って増加する。メータアウト絞りBの開
口面積は、リモコン弁18が発生するパイロット圧Pの
上昇に伴い減少する。同様に、ブリードオフ絞りCの開
口面積も、パイロット圧Pの上昇に伴い減少する。
【0021】図2に示す配管11と配管12との間には
バイパス油路となる配管20が設けられており、この配
管20には流量制御弁21が設けられている。流量制御
弁21は、閉止弁21aと絞り弁21bとで構成され、
パイロットライン22aを介するパイロット圧によって
いずれかの弁21a,21bに切り換えられる。操作圧
となるパイロット圧は、油圧源17から電磁切換弁23
を介し、シャトル弁24によって接続されるパイロット
ライン22a、22bを介して流量制御弁21に導かれ
る。電磁切換弁23は、マイコン25と接続されてお
り、このマイコン25によって切換制御され、油圧源1
7から流量制御弁21へのパイロット圧の伝達を続ける
側23aまたは断つ側23bに切り換えられる。
【0022】図1に示した上部旋回体3の旋回時には慣
性モーメントが発生し、この慣性モーメントは、ブーム
4の長さや角度、ならびにフック6に吊られる荷の重さ
等に起因して広範囲で変化する。演算手段であるマイコ
ン25は、このような慣性モーメントをブーム4の長
さ、角度および荷重負荷から算出し、算出値に基づいて
電磁切換弁23の切換制御を行う。また、マイコン25
には、電磁切換弁23の切換制御を有効にするか無効に
するかをその操作によって選択できるスイッチ26が設
けられている。
【0023】図5は、マイコン25による電磁切換弁2
3の切換制御を概念的に示す表である。スイッチ26が
オフの時に、マイコン25の制御を有効にした場合の例
を示す。マイコン25は、上部旋回体3の慣性モーメン
トを算出し、スイッチ26がオフされた状態でその算出
値が小さい場合、電磁切換弁23を23b側に切り換え
て油圧源17から流量制御弁21へのパイロット圧の伝
達を断つ。パイロット圧を断たれた流量制御弁21は絞
り弁21b側に位置する。
【0024】一方、スイッチ26がオフされた状態で算
出値が大きい場合、マイコン25は、電磁切換弁23を
23a側に切り換えて油圧源17から流量制御弁21へ
のパイロット圧の伝達を続けさせる。パイロット圧が伝
達された流量制御弁21は、閉止弁21a側に切り換え
られる。但し、スイッチ26がオンされた場合は、慣性
モーメントの算出値に関わらずマイコン25の制御は無
効となり、電磁切換弁23は常に23a側に位置して油
圧源17から流量制御弁21へのパイロット圧の伝達を
続けさせ、流量制御弁21を閉止弁21a側に切り換え
たままとする。ここで、マイコン25および電磁切換弁
23は、流量制御弁21を閉止弁21a側または絞り弁
21b側に切り換える弁切換手段を構成している。
【0025】また、シャトル弁24によってパイロット
ライン22aに接続される他方のパイロットライン22
cを介してもパイロット圧が流量制御弁21へ導かれ
る。この経路は、リモコン弁18を介して油圧源17へ
接続されており、旋回操作レバー19が傾倒操作された
場合に開通される。パイロットライン22cは、電磁切
換弁23が23b側に切り換えられてパイロットライン
22bがタンクラインへつながれているときに、シャト
ル弁24によってパイロットライン22aに接続され
る。従って、電磁切換弁23が23b側に切り換えられ
ているとき、リモコン弁18より発生され、パイロット
ライン22c、22aを介して流量制御弁21へ伝達さ
れるパイロット圧によって、絞り弁21bの絞り調整が
行われる。ここでリモコン弁18は、オペレータによる
旋回操作レバー19の操作量に応じた絞り弁21bの絞
り調整を行うリモコン制御手段を構成している。
【0026】図6は、絞り弁21bの開口面積特性の一
例を示すグラフである。同グラフの横軸はリモコン弁1
8より発生されるパイロット圧P、縦軸は絞り弁21b
の開口面積SSである。絞り弁21bの開口面積SS
は、リモコン弁18が発生するパイロット圧Pが低いと
き、つまり、旋回操作レバー19の操作角度Xが小さい
ときに、最大となる。この最大開口面積は、リモコン弁
18が発生するパイロット圧Pが所定値に達するまで一
定に保たれる。リモコン弁18が発生するパイロット圧
Pが所定値を超えると、絞り弁21bの開口面積SS
は、パイロット圧Pの上昇に伴って減少していく。パイ
ロット圧Pが最大になったとき、つまり、旋回操作レバ
ー19が最大角まで操作されたとき、絞り弁21bの開
口面積SSはゼロとなり、配管20は遮断される。
【0027】このような構成において、上部旋回体3が
旋回すると、上部旋回体3には慣性モーメントが発生す
る。この慣性モーメントの値は、クローラクレーン1の
各所に取り付けられた図示しない各種センサ等によって
検出される信号に基づきマイコン25によって算出さ
れ、ブーム4の長さおよび角度、吊り荷等による負荷荷
重などに応じた値になる。
【0028】マイコン25は、図5の表に従い、この慣
性モーメントの算出値が大きい場合は、電磁切換弁23
を23a側に切り換えて、上述のように流量制御弁21
を閉止弁21a側に切り換えさせ、旋回油圧モータ8へ
の圧油の供給量および旋回油圧モータ8からの吐出油量
をパイロット切換弁15の開口面積特性に依存させる。
【0029】また、慣性モーメントの算出値が小さい場
合、マイコン25は電磁切換弁23を23b側に切り換
えてパイロットライン22bを閉鎖させる。パイロット
ライン22bを介するパイロット圧が遮断されると、操
作圧を断たれた流量制御弁21は絞り弁21b側に切り
換わり、また、シャトル弁24によってパイロットライ
ン22c,22aが接続され、リモコン弁18が発生す
るパイロット圧が絞り弁21bへ導かれる。絞り弁21
bの開口面積SSは、図6に示したように、リモコン弁
18が発生するパイロット圧Pが小さいときに開口面積
を最大とし、パイロット圧Pが所定値を超えると、パイ
ロット圧Pの上昇に伴って減少し、パイロット圧Pが最
大のとき開口面積SSはゼロとなる。従って、上部旋回
体3の慣性モーメントが小さい場合、旋回操作レバー1
9の操作角度Xに応じて絞り弁21bの開口面積SSが
制御され、旋回油圧モータ8への圧油の供給量および旋
回油圧モータ8からの吐出油量は、パイロット切換弁1
5の開口面積特性に加えて、絞り弁21bの絞り量によ
っても制御される。
【0030】図7は、パイロット切換弁15のスプール
に形成されたメータアウト絞りBの開口面積特性に流量
制御弁21の絞り弁21bの開口面積特性を合成した開
口面積特性を表すグラフである。なお、同図において図
4と同一または相当する部分には同一符号を付してその
説明は省略する。折れ線Dは、図4に示したメータアウ
ト絞りBの開口面積特性に図6に示した絞り弁21bの
開口面積特性を加えた開口面積特性を表している。斜線
部で示された分だけ、メータアウト絞りBの開口面積が
増加することになる。つまり、同じ旋回操作レバー19
の操作量であっても、パイロット切換弁15のみを介す
る場合に比べて、旋回油圧モータ8より吐出される圧油
の絞られ方が緩くなる。
【0031】従って、パイロット切換弁15のスプール
に形成されたメータアウト絞りBと絞り弁21bとは、
上部旋回体3の旋回停止時に旋回油圧モータ8より慣性
によって吐出される圧油を従来よりも緩く絞る働きをす
る。この働きによって配管11,12内の圧力上昇は従
来よりも緩くなり、旋回油圧モータ8の急速な回転停止
を和らげる働きをする。
【0032】一方、旋回油圧モータ8へ供給される圧油
の量は、旋回操作レバー19の操作角Xが小さいうちは
パイロット切換弁15のみを介する場合よりも抑えら
れ、旋回油圧モータ8の急速な回転開始が和らげられて
いる。しかし、操作角Xが所定角以上に操作されると、
パイロット切換弁15のみを介する場合の圧油供給量に
急速に近づき、最大角まで操作されると、パイロット切
換弁15のみを介する場合と等しい圧油供給量になる。
【0033】また、マイコン25による電磁切換弁23
の切換制御は、スイッチ26がオンされることによって
無効となる。この場合、上部旋回体3の慣性モーメント
の大小に関わらず、電磁切換弁23は常に23a側に位
置し、油圧源17から流量制御弁21へのパイロット圧
の伝達を続けさせ、バイパス油路となる配管20を遮断
する。
【0034】以上のように本実施形態によるクローラク
レーン1の旋回制御装置によれば、旋回操作レバー19
の操作角度Xが小さい領域、すなわち、上部旋回体3の
旋回起動時においては、旋回油圧モータ8へ供給される
圧油の量が従来より絞られて旋回油圧モータ8の回転加
速度が従来より抑えられ、上部旋回体3の旋回は滑らか
に開始する。また、上部旋回体3の旋回停止時において
は、旋回油圧モータ8からの吐出油量の絞られ方が従来
より緩やかになるので、旋回油圧モータ8に働くブレー
キを掛けようとする力は従来より緩やかになり、上部旋
回体3の停止動作は滑らかになる。この結果、スイッチ
26がオフでマイコン25が有効の時、上部旋回体3の
旋回起動時および旋回停止時に発生するショックを抑制
することが出来る。また、同様にマイコン25が有効の
時、旋回操作レバー19の操作に対して上部旋回体3の
旋回動作が即応するため、旋回起動時に発生しやすい旋
回操作レバー19の動きに対する上部旋回体3の起動の
遅れが無くなる。従って、上部旋回体3の旋回操作性が
向上し、作業効率が向上する。
【0035】上述した本実施形態においては、マイコン
25が電磁切換弁23を切換制御し、そのマイコン25
の制御を有効または無効に切り替えるスイッチ26を設
けた構成としたが、本発明はこれに限定されることはな
い。例えば、オペレータのスイッチの切り換えにより、
直接電磁切換弁23を切り換える構成としてもよい。
【0036】図8は、本発明の他の実施形態による、ク
ローラクレーン1の上部旋回体3の旋回を制御する旋回
制御装置の構成を示す油圧回路図である。なお、同図に
おいて図2と同一または相当する部分には同一符号を付
してその説明は省略する。
【0037】図8の実施形態では、電磁切換弁23には
スイッチ27だけが接続されている。スイッチ27がオ
フの時、電磁切換弁23は23a側に位置し、油圧源1
7から流量制御弁21へのパイロット圧の伝達が続けら
れている。スイッチ27がオンされると、電磁切換弁2
3が23b側に切り換わり、油圧源17から流量制御弁
21へのパイロット圧の伝達が断たれる。
【0038】従って、オペレータの好みや作業の状況等
によりスイッチ27を切り替え、起動時および停止時近
傍において上部旋回体3の旋回加速度が抑えられる旋回
操作を行うか、パイロット切換弁15の一意的な開口面
積特性によって一意的な旋回操作を行うかをオペレータ
の意志によって選択することが出来る。スイッチ27を
オンして前者の旋回操作を選択した場合には、上述した
実施形態と同様に、上部旋回体3の旋回起動時および旋
回停止時に発生するショックを抑制することが出来る。
また、スイッチ27をオンした場合には、上述した実施
形態と同様に、旋回操作レバー19の操作に対して上部
旋回体3の旋回動作が即応するため、旋回起動時に発生
しやすい旋回操作レバー19の動きに対する上部旋回体
3の起動の遅れが無くなる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、旋
回油圧モータに供給される圧油の量および旋回油圧モー
タからの吐出油量は、方向制御弁内のスプール開口面積
特性の他、バイパス油路を流れる圧油の流量によっても
調整され、上部旋回体の旋回特性は、スプール開口面積
特性にのみ依らず、バイパス油路を流れる圧油の流量に
依っても制御される。このため、旋回油圧モータの回転
速度は旋回操作レバーの操作量に応じて変化し、また、
旋回操作レバーの操作に即応する。従って、上部旋回体
は、慣性モーメントの小さい旋回起動時および旋回停止
時においても滑らかに旋回し、旋回起動時および旋回停
止時に発生しやすいショックが抑制される。また、旋回
起動時に発生しやすい旋回操作レバーの動きに対する上
部旋回体の起動の遅れが無くなる。この結果、上部旋回
体の旋回操作性が向上し、作業性が向上する。
【0040】また、電磁切換弁をオペレータの任意のス
イッチ操作に応じて切り換える構成とした場合、流量制
御弁を閉止弁側または絞り弁側に任意に切り換えること
が出来る。この結果、オペレータの好みや、作業内容に
応じて上部旋回体の旋回特性を任意に選択できるので、
操作性および作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるクローラクレーンの
側面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるクローラクレーンの
上部旋回体の旋回を制御する旋回制御装置の構成を示す
油圧回路図である。
【図3】本発明の一実施形態による旋回制御装置におけ
るリモコン弁が発生するパイロット圧Pと旋回操作レバ
ーの操作角度Xとの関係を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施形態による旋回制御装置におけ
るパイロット切換弁のスプールに形成された各絞りの開
口面積Sとリモコン弁が発生するパイロット圧Pとの関
係を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施形態による旋回制御装置におけ
るマイコンによる電磁切換弁の切換制御を概念的に示す
表である。
【図6】本発明の一実施形態による旋回制御装置におけ
る流量制御弁の絞り弁の開口面積特性の一例を表すグラ
フである。
【図7】本発明の一実施形態による旋回制御装置におけ
るパイロット切換弁の開口面積特性に流量制御弁の絞り
弁の開口面積特性を合成した開口面積特性の一例を表す
グラフである。
【図8】本発明の他の実施形態によるクローラクレーン
の上部旋回体の旋回を制御する旋回制御装置の構成を示
す油圧回路図である。
【符号の説明】
3…上部旋回体 8…旋回油圧モータ 11,12,20…配管 13…油圧ポンプ 15…パイロット切換弁 16a,16b,22a,22b,22c…パイロット
ライン 17…油圧源 18…リモコン弁 19…旋回操作レバー 21…流量制御弁 21a…閉止弁 21b…絞り弁 23…電磁切換弁 24…シャトル弁 25…マイコン 26,27…スイッチ
フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA06 AB02 AC10 BA01 BA02 BB02 CA02 DA03 DA04 DB01 DB04 DB05 FA02 3F205 AA07 AC01 BA01 CA01 DA02 EA07 3H089 AA22 AA23 AA24 AA42 AA43 BB06 BB07 CC08 DB13 DB47 DB49 EE22 EE35 EE36 GG02 JJ01 JJ08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械の上部旋回体を回転駆動する旋
    回油圧モータへの一対の圧油の供給経路を正転側または
    逆転側に切り換える方向制御弁と、前記供給経路間を接
    続するバイパス油路と、このバイパス油路の圧油の流れ
    を遮断する閉止弁および前記バイパス油路を流れる圧油
    の流量を絞る絞り弁から成り,操作圧の伝達によって閉
    止弁側または絞り弁側に切り換えられる流量制御弁と、
    この流量制御弁への前記操作圧の伝達を断続して前記流
    量制御弁を前記閉止弁側または前記絞り弁側に切り換え
    る弁切換手段と、オペレータによる旋回操作レバーの操
    作方向に応じた前記方向制御弁の切換制御およびオペレ
    ータによる旋回操作レバーの操作量に応じた前記絞り弁
    の絞り調整を行うリモコン制御手段とを備えて構成され
    る建設機械の旋回制御装置。
  2. 【請求項2】 前記弁切換手段は、油圧源から前記流量
    制御弁への操作圧の伝達を断つ側または続ける側に切り
    換える電磁切換弁と、前記上部旋回体の慣性モーメント
    を算出し,この算出値に基づいて前記電磁切換弁の切換
    制御を行う演算手段とを備えて構成されることを特徴と
    する請求項1に記載の建設機械の旋回制御装置。
  3. 【請求項3】 前記弁切換手段は、オペレータによって
    操作されるスイッチと、このスイッチの操作に応じて油
    圧源から前記流量制御弁への前記操作圧の伝達を断つ側
    または続ける側に切り換えられる電磁切換弁とを備えて
    構成されることを特徴とする請求項1に記載の建設機械
    の旋回制御装置。
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