JP2002120288A - 熱収縮性ポリエステルチューブ - Google Patents

熱収縮性ポリエステルチューブ

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JP2002120288A
JP2002120288A JP2001196535A JP2001196535A JP2002120288A JP 2002120288 A JP2002120288 A JP 2002120288A JP 2001196535 A JP2001196535 A JP 2001196535A JP 2001196535 A JP2001196535 A JP 2001196535A JP 2002120288 A JP2002120288 A JP 2002120288A
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tube
heat
shrinkage
glycol
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JP2001196535A
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Yukihiro Tanaka
幸弘 田中
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Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収縮特性、耐熱性、被覆外観に優れているシ
ームレスの熱収縮性ポリエステルチューブを提供する。 【解決手段】 酸成分がテレフタル酸を主成分とし、グ
リコール成分がエチレングリコールを主成分とし、1,
4−ブタンジオールを含むものからなるポリエステルを
主成分とする樹脂組成物から製膜されてなるチューブで
あって、全グリコール残基中の1,4−ブタンジオール
残基の含有率が2〜25モル%の範囲であることを特徴
とするシームレスの熱収縮性ポリエステルチューブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱収縮性を付与した
シームレスのポリエステルチューブに係り、特に収縮特
性に優れ、熱収縮後の耐熱性、耐久性に優れたチューブ
であって、例えばアルミ固体コンデンサ、アルミ非固体
コンデンサ、1次電池、2次電池、各種アンテナ等の電
子部品への被覆材料や、蛍光灯、OA複合機器の光源、
鋼管等への被覆材料、さらにはキャップシールとしての
利用価値が大きい熱収縮性ポリエステルチューブに関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその課題】コンデンサ、電池等の電子
部品を被覆するための熱収縮性チューブ状電気絶縁材料
としては、通常、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)やポリ
エチレンテレフタレート樹脂(PET)からなる熱収縮
性チューブが使用されている。しかしながら、PVC製
チューブは安価であるが耐熱性に問題があり、また廃棄
物処理に伴う環境問題が起こり易いという問題がある。
また、PET製チューブは耐熱性に優れるが、コンデン
サ、電池等の円筒状物の胴体部から端面にかけて1ピー
スで被覆した場合、その端面において収縮したチューブ
がカール状になったり、局所的に収縮して塊状となる等
被覆仕上がり外観を大きく損ね、被覆対象物の最終寸法
精度を満足しないという問題がある。
【0003】そこで、被覆仕上がり外観を改良する手段
としてチューブの長さ方向の収縮率を径方向の収縮率よ
り小さくする方法が知られている。この方法では被覆対
象物への被覆仕上がり外観は改良されるが、例えばコン
デンサ等の実装工程等の高温下に曝された場合、一度収
縮したチューブが弛緩し、外観を損ねるばかりでなく、
印字の判読を困難にし、被覆対象物の最終寸法精度を満
足しないという問題がある。
【0004】さらに、PET製チューブはPVC製チュ
ーブに比べて、被覆対象物に被覆する場合に多くの熱量
を必要とし、エネルギーコストが割高になるという問題
がある。ユーザーの被覆装置によっては改造、新設せざ
るを得ない状況となり、設備投資が膨らむ点でも好まし
くない。そこで、従来のPET製チューブに比較して、
収縮開始温度が低い熱収縮性ポリエステルフィルムを使
用し、端部を背貼り加工してチューブ状とし使用する場
合があるが、加工可能なサイズが比較的大きいものに限
定され、背貼り加工後、背貼りチューブを巻き取る際、
貼り合わせ部分が厚いために巻き取り難く巻き上がり外
観を著しく損ね、また、被覆対象物への被覆仕上がり外
観を損ね易く、さらに貼り合せた部分に印刷した場合、
欠字するという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
消できる熱収縮性ポリエステルチューブを見出したもの
であって、その要旨とするところは、酸成分がテレフタ
ル酸を主成分とし、グリコール成分がエチレングリコー
ルを主成分とし、1,4−ブタンジオールを含むものか
らなるポリエステルを主成分とする樹脂組成物から製膜
されてなるチューブであって、全グリコール残基中の
1,4−ブタンジオール残基の含有率が2〜25モル%
の範囲であることを特徴とするシームレスの熱収縮性ポ
リエステルチューブにある。
【0006】本発明では、上記チューブで、その固有粘
度(測定方法:ASTM D2857による)が0.5〜
0.8dl/gの範囲のもの、さらに好ましくは、0.
5〜0.8dl/gの範囲であって、コンデンサに被覆
した後160℃で30分間の乾熱処理、及び260℃の
半田槽に被覆したコンデンサのリード線を30秒間浸積
する耐熱性試験(JISC−5141に準拠)におい
て、被覆チューブに弛緩、膨張が発生しないことを特徴
とするポリエステルチューブを含み、
【0007】また、上記チューブにおいて、沸騰水中、
5秒間浸漬時の長さ方向の収縮率が0〜30%、径方向
の収縮率が20〜70%、70℃温水中、5秒間浸漬時
の長さ方向の収縮率が0〜10%、径方向の収縮率が5
〜50%であるもの、さらに、上記チューブの全グリコ
ール残基中の1,4−ブタンジオール残基の含有率が4
〜20モル%であって、固有粘度(測定方法:ASTM D
2857による)が0.5〜0.8dl/gの範囲であ
り、沸騰水中、5秒間浸漬時の長さ方向の収縮率が0〜
20%、径方向の収縮率が30〜60%、70℃温水
中、5秒間浸漬時の長さ方向の収縮率が0〜8%、径方
向の収縮率が10〜50%であるものを含み、
【0008】さらに上記チューブの全グリコール残基中
の1,4−ブタンジオール残基100モルに対し、ポリ
テトラメチレングリコール残基を5〜40モルの比率で
含有するもの、
【0009】さらにチューブの厚みが0.02〜0.6
mmで、チューブを折り畳んだ状態の幅が4〜300mmで
あるものを含んでいる。
【0010】さらに上記シームレスの熱収縮ポリエステ
ルチューブを外周面に収縮被覆したアルミ固体コンデン
サ、アルミ非固体コンデンサ、1次電池、及び2次電池
から選ばれてなる電子部品を含んでいる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明チューブの原料樹脂としては、酸成分がテレフタ
ル酸を主成分とし、グリコール成分に1,4−ブタンジ
オールを含むポリエステルを主成分とする樹脂組成物を
使用する。本発明のチューブでは製膜したチューブに含
有される全グリコール残基中の1,4−ブタンジオール
残基の含有率を特定の範囲とする必要があり、使用する
樹脂としては混合物でも共重合体でもよい。
【0012】酸成分には上記以外にイソフタル酸、2−
メチルテレフタル酸、4,4―スチルベンジカルボン
酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、オルトフタル
酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メ
タン、アントラセンジカルボン酸シュウ酸、マロン酸、
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セパシン酸、フ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、1,
3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、ドデカン二酸等公知のジカルボン酸
の1種もしくは2種以上をさらに使用してもよく、
【0013】また1,4−ブタンジオール以外のグリコ
ール成分としてはエチレングリコールを主成分とし、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、プロパン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオー
ル、ヘキサンジオール、トリメチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ポ
リアルキレングリコール、1,3−シクロヘキサンジメ
タノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、デカ
メチレングリコール、シクロヘキサンジオール、p−キ
シレンジオール等公知のジオール成分の1種もしくは2
種以上をさらに使用してもよい。
【0014】チューブに含有される全グリコール残基中
の上記1,4−ブタンジオール残基の含有率は2〜25
モル%の範囲、好ましくは4〜20モル%である。含有
率が2モル%未満では70℃温水中、5秒間浸漬時の径
方向の収縮率が5%を下回り被覆対象物に被覆する場合
に多くの熱量を必要とし、エネルギーコストが割高にな
るという問題があり、更には被覆機の改造、新設が必要
となることもあり設備投資が膨らむため好ましくない。
25モル%を越えるものでは、例えばコンデンサ等の実
装工程等の高温下に曝された場合、一度収縮したチュー
ブが弛緩し、外観を損ねるばかりでなく、印字の判読を
困難にし、被覆対象物の最終寸法精度を満足しないとい
う点で耐熱性が劣るという問題がある。上記含有率の測
定法は製膜されたチューブを用いて、H−NMR(核
磁気共鳴スペクトル)分析により測定することができ
る。
【0015】上記含有率の範囲に調整する方法として
は、ホモのポリエチレンテレフタレート(PET)とポ
リブチレンテレフタレート(PBT)を適宜混合するこ
とにより達成することができる。例えば、PETを68
〜98重量%、PBTを2〜32重量%の範囲内で混合
すればよい。PBTが2重量%未満では製膜したチュー
ブの全グリコール残基中の1,4ブタンジオール残基の
含有率が2モル%を下回り易く、PBTが32重量%を
越えるものでは製膜したチューブのグリコール成分中の
1,4ブタンジオールの含有率が25モル%を上回り易
い。
【0016】上記樹脂組成物から得られるチューブは、
その固有粘度が0.5〜0.8dl/gの範囲、好まし
くは0.5〜0.65dl/gの範囲のものである。固
有粘度の測定はASTM D2857に準拠して行えば
よく、0.5dl/g未満では機械的強度に劣り易く、
0.8dl/gを越えるものでは、例えばコンデンサ等
の実装工程等の高温下に曝された場合、比較的短時間で
一度収縮したチューブが弛緩し、外観を損ねるばかりで
なく、印字の判読を困難にし、被覆対象物の最終寸法精
度を満足しないという問題がある。近年、コンデンサ等
の実装工程等における高温下に曝される条件が過酷にな
ってきた。そこで、本発明者はこのような過酷な使用条
件に耐えうるチューブについて検討した結果、上記組成
内容のチューブで、特定の固有粘度のものが好適に使用
できることを見出した。このような、より厳しい条件下
で使用される用途ではチューブの固有粘度を0.5〜
0.8dl/gの範囲にする必要がある。上記の範囲に
固有粘度を調整する方法としては、製膜時の固有粘度低
下を考慮して、適当な固有粘度のPET,PBTを適宜
混合することにより、達成することが出来る。
【0017】本発明のチューブでは、上記樹脂組成から
なり、特定の熱収縮特性を有するものが特にコンデンサ
や電池の被覆材としての性能が優れているものであり、
(1)沸騰水(100℃)中、5秒間浸漬時の長さ方向
の収縮率が0〜30%、好ましくは0〜20%の範囲、
径方向の収縮率が20〜70%、好ましくは30〜60
%の範囲、(2)70℃温水中、5秒間浸漬時の長さ方
向の収縮率が0〜10%、好ましくは0〜8%の範囲、
径方向の収縮率が5〜50%、好ましくは10〜50%
となるように調整することにより達成できる。
【0018】上記(1)、(2)の熱収縮特性の両者を
満足しないチューブでは、被覆外観が悪くなり、被覆対
象物に被覆する場合に多くの熱量を必要とし、エネルギ
ーコストが割高になる。さらには被覆機の改造、新設が
必要となることもあり設備投資が膨らむため好ましくな
い。上記(1)、(2)を満たせば、既存の被覆機を用
い、PVCチューブとほぼ同じ条件で被覆することが可
能となる。なお、上記収縮率は沸騰水や温水中に5秒間
浸漬した際に得られる収縮率であるが、これまでに同様
の評価において温水中に30秒間浸漬した際の収縮率を
用いる場合があるが、近年、生産性の向上を目的として
コンデンサ等にチューブを被覆する工程の速度が早くな
り、被覆に要する加熱が高温で時間が短くなる傾向があ
り、従来の測定時間では実際の生産工程と合致しない。
【0019】本発明のチューブでは、PVCチューブ代
替品として使用することを考慮し、PVCチューブに近
い腰強さを満足するために、上記樹脂組成からなり、特
定の熱収縮特性を有し、さらに上記チューブの全グリコ
ール残基中の1,4−ブタンジオール残基100モルに
対し、ポリテトラメチレングリコール残基を5〜40モ
ル、好ましくは10〜30モルの比率で含むものが好ま
しい。1,4−ブタンジオール残基100モルに対する
ポリテトラメチレングリコール残基の含有量が5モル未
満ではPVCチューブに近い腰の強さを満たせず、PVC
チューブより硬いチューブとなり易い。また、ポリテト
ラメチレングリコール残基の含有量が40モルを超える
範囲ではチューブの腰が無くなり、コンデンサ並びに電
池の自動機においてコンデンサ並びに電池への挿入性、
チューブの送り性が悪くなる傾向がある。
【0020】本発明のチューブの製造方法は通常のチュ
ーブラ法により製膜することができ、上記記載のポリエ
ステル原料を溶融後チューブ状に環状ダイで円筒状に押
出して成形加工することにより達成される。本発明の収
縮率を得るために、上記のように押し出した未延伸チュ
ーブを長さ方向に1.0〜2.0倍、径方向に1.2〜
4.5倍延伸する製膜法がある。得られるチューブの厚
みが0.02〜0.6mmで、チューブを折り畳んだ状態
の幅(以下「折り径」という)が4〜300mmの範囲の
ものは汎用のコンデンサの被覆、汎用の電池の被覆、汎
用の電池のパッケージング全般に対応できる点で好まし
い。本発明の熱収縮性ポリエステルチューブでは、チュ
ーブの滑性、開口性、自動被覆機等での装着性、被覆対
象物への挿入性を向上させるため有機滑剤、無機滑剤、
無機充填剤を添加したり、また必要に応じて可塑剤、安
定剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難
燃助剤等の助剤を配合することが出来る。
【0021】以下、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明するが、本発明は実施例の内容に限定されるもの
ではない。
【0022】
【実施例】実施例中の物性は下記の方法で測定した。
【0023】収縮率:70℃の温水及び沸騰水(100
℃)中に5秒間浸漬した前後の長さ及び折り径を測定し
て、算出した。 長さ方向収縮率[%]=[(温水浸漬前の長さ−温水浸
漬後の長さ)/(温水浸漬前の長さ)]×100 径方向収縮率[%]=[(温水浸漬前の折り径−温水浸
漬後の折り径)/(温水浸漬前の折り径)]×100
【0024】収縮特性: (○)コンデンサに被覆する際、PVC製チューブを用
いる場合と比べてほぼ同条件で被覆可能であり、収縮加
工性に優れている (△)コンデンサに被覆する際、PVC製チューブを用
いる場合と比べて若干の条件変更又は/及び被覆機の若
干の改造で被覆可能である (×)コンデンサに被覆する際、PVC製チューブを用
いる場合と比べて大幅な条件変更又は/及び被覆機の大
幅は改造、場合により被覆機の新設が必要であり、収縮
加工性に劣る
【0025】コンデンサの耐熱性(1):コンデンサ
(φ8)に熱収縮性チューブを被覆した後、160℃の
熱風循環式オーブンに5分間入れて加熱して、加熱後の
チューブ外観を目視で評価した。 (○)チューブに膨れ、緩みなど無く、生地の変化もな
く外観が良好 (△)チューブに膨れ、緩みなどが若干発生して、生地
も若干変化するが、使用可能の範囲 (×)チューブに膨れ、緩みなどが顕著に発生して、生
地も変化して外観不良のため使用出来ない
【0026】コンデンサの耐熱性(2):コンデンサ
(φ8)に熱収縮性チューブを被覆した後、160℃の
熱風循環式オーブンに30分間入れて加熱して、加熱後
のチューブ外観を目視で評価した。 (○)チューブに膨れ、緩みなど無く、生地の変化もな
く外観が良好 (△)チューブに膨れ、緩みなどが若干発生して、生地
も若干変化するが、使用可能の範囲 (×)チューブに膨れ、緩みなどが顕著に発生して、生
地も変化して外観不良のため使用出来ない
【0027】コンデンサの耐熱性(3):コンデンサ
(φ8)に熱収縮性チューブを被覆した後、JIS C
−5141に準じて被覆済みコンデンサのリード線を2
60℃の半田槽に30秒間入れて加熱して、加熱後のチ
ューブ外観を目視で評価した。 (○)チューブに膨れ、緩みなど無く、生地の変化もな
く外観が良好 (△)チューブに膨れ、緩みなどが若干発生して、生地
も若干変化するが、使用可能の範囲 (×)チューブに膨れ、緩みなどが顕著に発生して、生
地も変化して外観不良のため使用出来ない
【0028】自動機適性:チューブを送り出し、一定寸
法に切断し、この切断されたチューブ内にコンデンサを
挿入し、引き続きヒーターの設置された加熱部にコンデ
ンサを搬送し、ヒーターからの加熱によりチューブを収
縮被覆させる工程を全て自動で行えるチューブ被覆用自
動機を用いてテストを実施した。従来のPVC製熱収縮
性チューブは、チューブの腰の強さ、(又は/及び)温
度変化並びに温度の分布に対して、収縮率の変化が緩慢
でありることより、自動機での使用に適応しやすい傾向
がある。 (○)コンデンサに被覆する際、送り出し部,開口部,
挿入部,加熱部において特に問題無く被覆可能であり、
収縮加工性に優れている (△)コンデンサに被覆する際、自動機各部の若干の改
造又は/及び若干の条件変更で被覆可能である (×)コンデンサに被覆する際、自動機各部の大幅な改
造や、改造によっても対応できない場合は自動機の新設
が必要であり、収縮加工性に劣る
【0029】被覆外観:コンデンサに被覆した際の仕上
がり外観を目視にて評価した。 (○)胴体部の皺、端面の立ち上がり等が無く外観が極
めて良好 (×)胴体部の皺、端面の立ち上がり等が発生し、外観
が極めて悪い
【0030】[実験NO1〜13]表1、2に記載した
内容の樹脂組成物をシリンダー温度270℃に設定した
押出機で溶融させ丸ダイを通して延伸前の原チューブを
成形する。この原チューブを引き続きチューブラ成形加
工し、外径φ8.8mm、厚み75μmのシームレスの熱
収縮性ポリエステルチューブを得た。長さ方向の収縮率
の調整は、チューブラ延伸する際の引き取り速度を調整
することにより行い、径方向の収縮率の調整は、延伸前
の原チューブの径と延伸後のチューブの径の比率を調整
することにより行ない、長さ方向に1.05〜1.20
倍、径方向に1.8〜2.0倍の範囲で行った。得られ
たチューブについて特性を評価した結果を表1、2に示
した。
【0031】なお、表1、2に示した各略称は下記の内
容を意味している。 樹脂組成物 A:ポリエチレンテレフタレート樹脂(固
有粘度0.7) 樹脂組成物 B:ポリエチレンテレフタレート樹脂(固
有粘度0.84) 樹脂組成物 C:ポリエチレンテレフタレート樹脂(固
有粘度1.2) 樹脂組成物 D:ポリブチレンテレフタレート共重合体
(固有粘度0.9) (1,4−ブタンジオール残基:ポリテトラメチレング
リコール残基=100:23) 樹脂組成物 E:ポリブチレンテレフタレート樹脂(固
有粘度0.86) 樹脂組成物 F:ポリブチレンテレフタレート共重合体
(固有粘度0.86) (1,4−ブタンジオール残基:ポリテトラメチレング
リコール残基=100:45) 樹脂組成物 G:ポリブチレンテレフタレート共重合体
(固有粘度0.86) (1,4−ブタンジオール残基:ポリテトラメチレング
リコール残基=100:7)
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】表1、2より本発明の熱収縮性ポリエステ
ルチューブである実験NO1乃至6、12、13は収縮
特性、耐熱性、自動機適性、及び被覆外観に優れている
ことが分かる。
【0035】
【発明の効果】本発明の熱収縮性ポリエステルチューブ
は熱収縮性、被覆外観、耐熱性及び、長期保存性に優れ
ている。従って、従来の塩化ビニル系熱収縮性チューブ
やポリエステル系熱収縮性シームレスチューブで用いら
れているコンデンサ、1次電池、2次電池等の電子部品
への被覆以外にも蛍光灯、OA複合機器の光源、鋼管への
被覆、さらにはキャップシール等の雑貨用途への有用性
も大である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分がテレフタル酸を主成分とし、グ
    リコール成分がエチレングリコールを主成分とし、1,
    4−ブタンジオールを含むものからなるポリエステルを
    主成分とする樹脂組成物から製膜されてなるチューブで
    あって、全グリコール残基中の1,4−ブタンジオール
    残基の含有率が2〜25モル%の範囲であることを特徴
    とするシームレスの熱収縮性ポリエステルチューブ。
  2. 【請求項2】 固有粘度(測定方法:ASTM D2857
    による)が0.5〜0.8dl/gであることを特徴と
    する請求項1記載のシームレスの熱収縮性ポリエステル
    チューブ。
  3. 【請求項3】 固有粘度(測定方法:ASTM D2857
    による)が0.5〜0.8dl/gであり、コンデンサ
    に被覆した後160℃で30分間の乾熱処理、及び26
    0℃の半田槽に被覆したコンデンサのリード線を30秒
    間浸積する耐熱性試験(JISC−5141に準拠)に
    おいて、被覆チューブに弛緩、膨張が発生しないことを
    特徴とする請求項1記載のシームレスの熱収縮性ポリエ
    ステルチューブ。
  4. 【請求項4】 沸騰水中、5秒間浸漬時の長さ方向の収
    縮率が0〜30%、径方向の収縮率が20〜70%、7
    0℃温水中、5秒間浸漬時の長さ方向の収縮率が0〜1
    0%、径方向の収縮率が5〜50%であることを特徴と
    する請求項1乃至3の少なくとも1項記載のシームレス
    の熱収縮性ポリエステルチューブ。
  5. 【請求項5】 酸成分がテレフタル酸を主成分とし、グ
    リコール成分がエチレングリコールを主成分とし、1,
    4−ブタンジオールを含むものからなるポリエステルを
    主成分とする樹脂組成物から製膜されてなるチューブで
    あって、全グリコール残基中の1,4−ブタンジオール
    残基の含有率が4〜20モル%の範囲であるとともに、
    固有粘度(測定方法:ASTM D2857による)が0.
    5〜0.8dl/gの範囲であり、沸騰水中、5秒間浸
    漬時の長さ方向の収縮率が0〜20%、径方向の収縮率
    が30〜60%、70℃温水中、5秒間浸漬時の長さ方
    向の収縮率が0〜8%、径方向の収縮率が10〜50%
    であることを特徴とするシームレスの熱収縮性ポリエス
    テルチューブ。
  6. 【請求項6】 酸成分がテレフタル酸を主成分とし、グ
    リコール成分がエチレングリコールを主成分とし、1,
    4−ブタンジオールを含むものからなるポリエステルを
    主成分とする樹脂組成物から製膜されてなるチューブで
    あって、当該1,4−ブタンジオール残基100モルに
    対してポリテトラメチレングリコール残基を5〜40モ
    ルの比率で含むことを特徴とする請求項1乃至5の少な
    くとも1項記載のシームレスの熱収縮性ポリエステルチ
    ューブ。
  7. 【請求項7】 チューブの厚みが0.02〜0.6mm
    で、チューブを折り畳んだ状態の幅が4〜300mmであ
    ることを特徴とする請求項1乃至4の少なくとも1項記
    載のシームレスの熱収縮性ポリエステルチューブ。
  8. 【請求項8】 前記請求項1乃至7の少なくとも1項記
    載のシームレスの熱収縮性ポリエステルチューブを外周
    面に収縮被覆してなるアルミ固体コンデンサ、アルミ非
    固体コンデンサ、1次電池、及び2次電池から選ばれて
    なる電子部品。
JP2001196535A 2000-06-30 2001-06-28 熱収縮性ポリエステルチューブ Pending JP2002120288A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109844984A (zh) * 2016-10-20 2019-06-04 凸版印刷株式会社 蓄电装置用封装材料以及使用其的蓄电装置

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