JP2002113529A - プレートの製造方法、並びに該製造方法により製造したプレートを用いたインクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 - Google Patents
プレートの製造方法、並びに該製造方法により製造したプレートを用いたインクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 テーパ部14aとストレート部14bとによ
り構成されたノズル14を有するプレート64を高精度
かつ低コストで製造し、延いては、インクジェットヘッ
ド及びインクジェット式記録装置の高画質化を図る。 【解決手段】 先細パンチ72により底面が略平らなテ
ーパ部14aを形成する第1工程(P21,P22)
と、突出した部分64aを除去することによってプレー
ト64の他側の面を略平らにする第2工程(P23,P
24)と、略円柱状パンチ71でテーパ部14aの略平
らな底面部分を打ち抜き、ストレート部14bを形成す
る第3工程(P25,P26)とを備える。
り構成されたノズル14を有するプレート64を高精度
かつ低コストで製造し、延いては、インクジェットヘッ
ド及びインクジェット式記録装置の高画質化を図る。 【解決手段】 先細パンチ72により底面が略平らなテ
ーパ部14aを形成する第1工程(P21,P22)
と、突出した部分64aを除去することによってプレー
ト64の他側の面を略平らにする第2工程(P23,P
24)と、略円柱状パンチ71でテーパ部14aの略平
らな底面部分を打ち抜き、ストレート部14bを形成す
る第3工程(P25,P26)とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1開口部と第2
開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの製
造方法、並びに該製造方法により製造したプレートを用
いたインクジェットヘッド及びインクジェット式記録装
置に関する。
開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの製
造方法、並びに該製造方法により製造したプレートを用
いたインクジェットヘッド及びインクジェット式記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェットヘッドに用い
られるプレートであって、インク滴を吐出するためのノ
ズルが形成されたプレートが知られている。例えば、特
開平4−299150号公報には、上記ノズルとして、
ノズル径がノズル先端側に向かって小さくなるテーパ部
と、該テーパ部のノズル先端側に設けられたストレート
部とからなるものが記載されている。このようにテーパ
部を設けることによってインク滴の吐出速度の向上を図
ると共に、ストレート部を設けることによってインク滴
吐出の直進性の向上を図るようにしている。
られるプレートであって、インク滴を吐出するためのノ
ズルが形成されたプレートが知られている。例えば、特
開平4−299150号公報には、上記ノズルとして、
ノズル径がノズル先端側に向かって小さくなるテーパ部
と、該テーパ部のノズル先端側に設けられたストレート
部とからなるものが記載されている。このようにテーパ
部を設けることによってインク滴の吐出速度の向上を図
ると共に、ストレート部を設けることによってインク滴
吐出の直進性の向上を図るようにしている。
【0003】また、上記公報には、上記テーパ部とスト
レート部とからなるノズルを形成するプレートの製造方
法として、テーパ部を形成するための略円錐状の先細部
とこの先細部に連続して延びる第2開口部を形成するた
めの略円柱状の先端部とからなるパンチでプレートを打
ち抜いて、ノズルを形成する方法が記載されている。
レート部とからなるノズルを形成するプレートの製造方
法として、テーパ部を形成するための略円錐状の先細部
とこの先細部に連続して延びる第2開口部を形成するた
めの略円柱状の先端部とからなるパンチでプレートを打
ち抜いて、ノズルを形成する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ノズル
のストレート部は、その開口部にバリ等が生じていた
り、真円度が悪かったりすると、インク滴が安定して吐
出しなくなるため、高い加工精度が求められる。
のストレート部は、その開口部にバリ等が生じていた
り、真円度が悪かったりすると、インク滴が安定して吐
出しなくなるため、高い加工精度が求められる。
【0005】ところが、上記公報に記載されたプレート
の製造方法のように、先細部と先端部とからなるパンチ
を用いて、テーパ部とストレート部とからなるノズルを
一度に形成する方法では、例えば厚肉のプレートにノズ
ルを形成しようとする場合や、硬い材質のプレートにノ
ズルを形成しようとする場合には、パンチにおける先端
部の消耗が激しくなってしまう。このため、高い加工精
度を維持するにはパンチ全体を頻繁に交換しなければな
らず、加工コストの増大を招いてしまうという不都合が
ある。
の製造方法のように、先細部と先端部とからなるパンチ
を用いて、テーパ部とストレート部とからなるノズルを
一度に形成する方法では、例えば厚肉のプレートにノズ
ルを形成しようとする場合や、硬い材質のプレートにノ
ズルを形成しようとする場合には、パンチにおける先端
部の消耗が激しくなってしまう。このため、高い加工精
度を維持するにはパンチ全体を頻繁に交換しなければな
らず、加工コストの増大を招いてしまうという不都合が
ある。
【0006】また、特にインクジェットヘッド及びイン
クジェット式記録装置は記録の高画質化が求められてお
り、これを実現するには、ノズルにおけるストレート部
の小径化が必要となる。
クジェット式記録装置は記録の高画質化が求められてお
り、これを実現するには、ノズルにおけるストレート部
の小径化が必要となる。
【0007】ところが、小径のストレート部を形成する
には、上記パンチの先端部を小径にしなければならず、
上記先端部の折れや曲がりを招きやすくなってしまう。
このため、上記公報に記載されたプレートの製造方法で
は、小径ノズルを製造するにはパンチ全体をより一層頻
繁に交換する必要が生じてしまい、その結果、加工コス
トの大幅な増大を招いてしまうという不都合がある。
には、上記パンチの先端部を小径にしなければならず、
上記先端部の折れや曲がりを招きやすくなってしまう。
このため、上記公報に記載されたプレートの製造方法で
は、小径ノズルを製造するにはパンチ全体をより一層頻
繁に交換する必要が生じてしまい、その結果、加工コス
トの大幅な増大を招いてしまうという不都合がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、第1開口部
と、特に高い加工精度が要求される第2開口部とからな
る貫通孔を有するプレートを、高精度かつ低コストで製
造することにあり、併せて、このプレートを用いること
によってインクジェットヘッド及びインクジェット式記
録装置の高画質化を図ることにある。
たものであり、その目的とするところは、第1開口部
と、特に高い加工精度が要求される第2開口部とからな
る貫通孔を有するプレートを、高精度かつ低コストで製
造することにあり、併せて、このプレートを用いること
によってインクジェットヘッド及びインクジェット式記
録装置の高画質化を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1開口部を形成した後に、高い加工精
度が要求される第2開口部を形成することとした。
に、本発明は、第1開口部を形成した後に、高い加工精
度が要求される第2開口部を形成することとした。
【0010】具体的に、請求項1記載の発明は、プレー
トにおける一側の面に開口しかつ他側の面に向かって径
が縮小するテーパ状の第1開口部と、該第1開口部の最
小径部に連通すると共に上記他側の面に開口したストレ
ート状の第2開口部とにより構成された貫通孔を有する
プレートの製造方法を対象とする。
トにおける一側の面に開口しかつ他側の面に向かって径
が縮小するテーパ状の第1開口部と、該第1開口部の最
小径部に連通すると共に上記他側の面に開口したストレ
ート状の第2開口部とにより構成された貫通孔を有する
プレートの製造方法を対象とする。
【0011】そして、上記プレートの一側の面に凹状に
加工して第1開口部を形成する第1工程と、上記第1開
口部の底部を、パンチで上記プレートの一側から該プレ
ート厚み方向に打ち抜くことによって、上記第2開口部
を形成する第2工程とを備えることを特定事項とするも
のである。
加工して第1開口部を形成する第1工程と、上記第1開
口部の底部を、パンチで上記プレートの一側から該プレ
ート厚み方向に打ち抜くことによって、上記第2開口部
を形成する第2工程とを備えることを特定事項とするも
のである。
【0012】請求項1記載の発明によると、先ず、第1
工程において、上記プレートの一側の面に凹状に加工し
て第1開口部が形成される。これは、例えばエキシマレ
ーザ加工や放電加工等によって行えばよい。
工程において、上記プレートの一側の面に凹状に加工し
て第1開口部が形成される。これは、例えばエキシマレ
ーザ加工や放電加工等によって行えばよい。
【0013】次いで、上記第1開口部の底部を、パンチ
で上記プレートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜
く第2工程において、上記第2開口部が形成される。こ
のとき、上記パンチによって打ち抜くプレートの厚み
は、上記第1開口部を予め形成することによって、該第
1開口部の分だけ薄くなっている。このため、プレート
全体が厚肉であっても、又硬い材質のプレートであって
も、打ち抜き時のせん断力の低減化が図られる。これに
より、第2開口部の形成の際にバリ等が発生せず、ま
た、第2開口部の真円度が向上する。すなわち、上記第
2開口部が高い加工精度で形成される。しかも、せん断
力の低減化に伴い、上記パンチの消耗が抑制される。
で上記プレートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜
く第2工程において、上記第2開口部が形成される。こ
のとき、上記パンチによって打ち抜くプレートの厚み
は、上記第1開口部を予め形成することによって、該第
1開口部の分だけ薄くなっている。このため、プレート
全体が厚肉であっても、又硬い材質のプレートであって
も、打ち抜き時のせん断力の低減化が図られる。これに
より、第2開口部の形成の際にバリ等が発生せず、ま
た、第2開口部の真円度が向上する。すなわち、上記第
2開口部が高い加工精度で形成される。しかも、せん断
力の低減化に伴い、上記パンチの消耗が抑制される。
【0014】また、上記第2開口部が小径であっても、
プレート全体の厚み及びプレートの材質に拘わらず打ち
抜き加工を容易に行い得る。従って、小径の第2開口部
を高精度に加工可能であると共に、パンチの折れや曲が
りも抑制される。
プレート全体の厚み及びプレートの材質に拘わらず打ち
抜き加工を容易に行い得る。従って、小径の第2開口部
を高精度に加工可能であると共に、パンチの折れや曲が
りも抑制される。
【0015】さらに、パンチが消耗したときでも、この
パンチのみを交換すればよく、先細部と先端部とからな
るパンチ全体を交換しなければならない上記公報に記載
されたプレートの製造方法に比べて、加工コストの大幅
な低減化が図られる。
パンチのみを交換すればよく、先細部と先端部とからな
るパンチ全体を交換しなければならない上記公報に記載
されたプレートの製造方法に比べて、加工コストの大幅
な低減化が図られる。
【0016】請求項2記載の発明は、プレートにおける
一側の面に開口しかつ他側の面に向かって径が縮小する
テーパ状の第1開口部と、該第1開口部の最小径部に連
通すると共に上記他側の面に開口したストレート状の第
2開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの
製造方法を対象とする。
一側の面に開口しかつ他側の面に向かって径が縮小する
テーパ状の第1開口部と、該第1開口部の最小径部に連
通すると共に上記他側の面に開口したストレート状の第
2開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの
製造方法を対象とする。
【0017】そして、上記プレートの一側の面に、底面
が略平らになるように凹状に加工して第1開口部を形成
する第1工程と、上記第1開口部の略平らな底面部分
を、パンチで上記プレートの一側から該プレート厚み方
向に打ち抜くことによって、上記第2開口部を形成する
第2工程とを備えることを特定事項とするものである。
ここで、上記第1工程は、上述したように例えばエキシ
マレーザ加工や放電加工等によって行えばよい。
が略平らになるように凹状に加工して第1開口部を形成
する第1工程と、上記第1開口部の略平らな底面部分
を、パンチで上記プレートの一側から該プレート厚み方
向に打ち抜くことによって、上記第2開口部を形成する
第2工程とを備えることを特定事項とするものである。
ここで、上記第1工程は、上述したように例えばエキシ
マレーザ加工や放電加工等によって行えばよい。
【0018】請求項2記載の発明によると、上記請求項
1記載の発明による作用・効果に加えて、第1開口部の
底面が略平らに形成されるため、第2工程においてパン
チによる打ち抜きの際に、該パンチが位置ずれを起こし
たりせず、第2開口部をより一層高精度に形成し得る。
1記載の発明による作用・効果に加えて、第1開口部の
底面が略平らに形成されるため、第2工程においてパン
チによる打ち抜きの際に、該パンチが位置ずれを起こし
たりせず、第2開口部をより一層高精度に形成し得る。
【0019】請求項3記載の発明は、プレートにおける
一側の面に開口した第1開口部と、該第1開口部に連通
すると共に上記プレートにおける他側の面に開口した第
2開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの
製造方法を対象とする。
一側の面に開口した第1開口部と、該第1開口部に連通
すると共に上記プレートにおける他側の面に開口した第
2開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの
製造方法を対象とする。
【0020】そして、上記プレートを、第1のパンチで
上記プレートの一側から該プレートの他側に押し出すこ
とによって第1開口部を形成する第1工程と、少なくと
も上記プレートの他側の面よりも突出した部分を除去す
ることによって、上記他側の面を略平らにする第2工程
と、上記第1開口部の底部を、第2のパンチで上記プレ
ートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことによ
って、上記第2開口部を形成する第3工程とを備えるこ
とを特定事項とするものである。
上記プレートの一側から該プレートの他側に押し出すこ
とによって第1開口部を形成する第1工程と、少なくと
も上記プレートの他側の面よりも突出した部分を除去す
ることによって、上記他側の面を略平らにする第2工程
と、上記第1開口部の底部を、第2のパンチで上記プレ
ートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことによ
って、上記第2開口部を形成する第3工程とを備えるこ
とを特定事項とするものである。
【0021】請求項3記載の発明によると、先ず、プレ
ートを、第1のパンチによって該プレートの一側から該
プレートの他側に押し出す第1工程により、上記プレー
トに対して第1開口部が形成される。
ートを、第1のパンチによって該プレートの一側から該
プレートの他側に押し出す第1工程により、上記プレー
トに対して第1開口部が形成される。
【0022】次いで、少なくとも上記第1工程において
プレートの他側の面よりも突出した部分を、第2工程に
おいて除去して上記プレートの他側の面を略平らにす
る。これは、例えばバイトによる切削加工等により行え
ばよい。
プレートの他側の面よりも突出した部分を、第2工程に
おいて除去して上記プレートの他側の面を略平らにす
る。これは、例えばバイトによる切削加工等により行え
ばよい。
【0023】そして、第2のパンチで上記第1開口部の
底部を上記プレートの一側から該プレート厚み方向に打
ち抜く第3工程において、第2開口部が形成される。
底部を上記プレートの一側から該プレート厚み方向に打
ち抜く第3工程において、第2開口部が形成される。
【0024】従って、請求項3記載の発明によると、上
記請求項1記載の発明による作用・効果に加えて、第1
工程における第1開口部の形成を第1のパンチによる押
出加工によって行うため、加工コストの低減化が図られ
る。特に、第1開口部の加工精度として高い加工精度が
要求されていない場合には、上記第1のパンチの交換頻
度が低減するため、より一層の加工コストの低減化が図
られる。
記請求項1記載の発明による作用・効果に加えて、第1
工程における第1開口部の形成を第1のパンチによる押
出加工によって行うため、加工コストの低減化が図られ
る。特に、第1開口部の加工精度として高い加工精度が
要求されていない場合には、上記第1のパンチの交換頻
度が低減するため、より一層の加工コストの低減化が図
られる。
【0025】請求項4記載の発明は、プレートにおける
一側の面に開口した第1開口部と、該第1開口部に連通
すると共に上記プレートにおける他側の面に開口した第
2開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの
製造方法を対象とする。
一側の面に開口した第1開口部と、該第1開口部に連通
すると共に上記プレートにおける他側の面に開口した第
2開口部とにより構成された貫通孔を有するプレートの
製造方法を対象とする。
【0026】そして、上記プレートを、略平らな先端面
を有する第1のパンチで上記プレートの一側から該プレ
ートの他側に押し出すことによって、底面が略平らな第
1開口部を形成する第1工程と、少なくとも上記プレー
トの他側の面よりも突出した部分を除去することによっ
て、上記他側の面を略平らにする第2工程と、上記第1
開口部の略平らな底面部分を、第2のパンチで上記プレ
ートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことによ
って、上記第2開口部を形成する第3工程とを備えるこ
とを特定事項とするものである。
を有する第1のパンチで上記プレートの一側から該プレ
ートの他側に押し出すことによって、底面が略平らな第
1開口部を形成する第1工程と、少なくとも上記プレー
トの他側の面よりも突出した部分を除去することによっ
て、上記他側の面を略平らにする第2工程と、上記第1
開口部の略平らな底面部分を、第2のパンチで上記プレ
ートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことによ
って、上記第2開口部を形成する第3工程とを備えるこ
とを特定事項とするものである。
【0027】請求項4記載の発明によると、上記請求項
3記載の発明による作用・効果に加えて、第1工程にお
ける第1開口部の形成を、略平らな先端面を有する第1
のパンチによる押出加工によって行うため、第1開口部
の底面が略平らに形成される。これにより、第3工程に
おいて第2のパンチによる打ち抜きの際に、該第2のパ
ンチが位置ずれを起こしたりせず、第2開口部をより一
層高精度に形成し得る。
3記載の発明による作用・効果に加えて、第1工程にお
ける第1開口部の形成を、略平らな先端面を有する第1
のパンチによる押出加工によって行うため、第1開口部
の底面が略平らに形成される。これにより、第3工程に
おいて第2のパンチによる打ち抜きの際に、該第2のパ
ンチが位置ずれを起こしたりせず、第2開口部をより一
層高精度に形成し得る。
【0028】この請求項4記載の発明においては、請求
項5記載の如く、第1開口部を、プレートにおける一側
の面から他側の面に向かって径が縮小するテーパ状に形
成してもよい。
項5記載の如く、第1開口部を、プレートにおける一側
の面から他側の面に向かって径が縮小するテーパ状に形
成してもよい。
【0029】また、請求項6記載の如く、第2開口部
を、ストレート状に形成してもよい。
を、ストレート状に形成してもよい。
【0030】さらに、請求項7記載の如く、第2開口部
を、該第2開口部のプレート厚み方向長さが第1開口部
のプレート厚み方向長さよりも短くなるように形成して
もよい。
を、該第2開口部のプレート厚み方向長さが第1開口部
のプレート厚み方向長さよりも短くなるように形成して
もよい。
【0031】このようなプレートの製造方法に用いるパ
ンチは、請求項8記載の如く、ダイヤモンド製とするの
が好ましい。尚、第1及び第2のパンチの少なくとも一
方をダイヤモンド製としてもよい。
ンチは、請求項8記載の如く、ダイヤモンド製とするの
が好ましい。尚、第1及び第2のパンチの少なくとも一
方をダイヤモンド製としてもよい。
【0032】また、請求項9記載の如く、上記第2開口
部は、プレート厚み方向の長さをL、直径をDとしたと
きに、L/D≦0.5を満たすように形成するのが好ま
しい。つまり、第2開口部の長さLを短くすることによ
って、この第2開口部を確実に高精度に加工することが
可能になる。
部は、プレート厚み方向の長さをL、直径をDとしたと
きに、L/D≦0.5を満たすように形成するのが好ま
しい。つまり、第2開口部の長さLを短くすることによ
って、この第2開口部を確実に高精度に加工することが
可能になる。
【0033】さらに、請求項9記載の発明においては、
請求項10記載の如く、第2開口部の直径を、25μm
以下とするのが好ましい。すなわち、上記請求項1〜請
求項7記載の発明は、第2開口部が小径であっても、高
精度に形成可能となる方法である。
請求項10記載の如く、第2開口部の直径を、25μm
以下とするのが好ましい。すなわち、上記請求項1〜請
求項7記載の発明は、第2開口部が小径であっても、高
精度に形成可能となる方法である。
【0034】請求項11記載の発明は、インクジェット
ヘッドに係るものであり、具体的には、請求項1〜請求
項10のいずれか一つに記載の製造方法により製造した
プレートと、インクが充填される圧力室と、上記圧力室
に圧力を印加する圧力印加手段とを備え、上記プレート
の貫通孔を、上記圧力室に連通して上記圧力印加手段の
作動によりインク滴を吐出するノズルに構成して、上記
貫通孔における第1開口部がノズル基端側となる一方、
第2開口部がノズル先端側となるように構成することを
特定事項とするものである。
ヘッドに係るものであり、具体的には、請求項1〜請求
項10のいずれか一つに記載の製造方法により製造した
プレートと、インクが充填される圧力室と、上記圧力室
に圧力を印加する圧力印加手段とを備え、上記プレート
の貫通孔を、上記圧力室に連通して上記圧力印加手段の
作動によりインク滴を吐出するノズルに構成して、上記
貫通孔における第1開口部がノズル基端側となる一方、
第2開口部がノズル先端側となるように構成することを
特定事項とするものである。
【0035】また、請求項12記載の発明は、インクジ
ェット式記録装置に係るものであり、具体的には、請求
項11に記載のインクジェットヘッドと、上記インクジ
ェットヘッドと記録媒体とを相対移動させる相対移動手
段とを備え、上記相対移動手段によりインクジェットヘ
ッドが記録媒体に対して相対移動しているときに、該イ
ンクジェットヘッドのノズルからインクを記録媒体に吐
出させて記録を行うように構成することを特定事項とす
るものである。
ェット式記録装置に係るものであり、具体的には、請求
項11に記載のインクジェットヘッドと、上記インクジ
ェットヘッドと記録媒体とを相対移動させる相対移動手
段とを備え、上記相対移動手段によりインクジェットヘ
ッドが記録媒体に対して相対移動しているときに、該イ
ンクジェットヘッドのノズルからインクを記録媒体に吐
出させて記録を行うように構成することを特定事項とす
るものである。
【0036】請求項11及び請求項12記載の発明によ
ると、ノズル(貫通孔)のストレート部(ストレート状
の第2開口部)が上記請求項1〜請求項10記載の発明
によって高精度に仕上げられているため、記録の高画質
化が図られたインクジェットヘッド及びインクジェット
式記録装置が構成される。特に、上記ストレート部の径
が小径であっても、高精度に仕上げられているため、イ
ンクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置にお
ける記録の高画質化を大幅に向上させることが可能にな
る。
ると、ノズル(貫通孔)のストレート部(ストレート状
の第2開口部)が上記請求項1〜請求項10記載の発明
によって高精度に仕上げられているため、記録の高画質
化が図られたインクジェットヘッド及びインクジェット
式記録装置が構成される。特に、上記ストレート部の径
が小径であっても、高精度に仕上げられているため、イ
ンクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置にお
ける記録の高画質化を大幅に向上させることが可能にな
る。
【0037】また、プレート製造に係る加工コストの低
減化が図られるため、インクジェットヘッド及びインク
ジェット式記録装置全体の製造コストの低減化も図られ
る。
減化が図られるため、インクジェットヘッド及びインク
ジェット式記録装置全体の製造コストの低減化も図られ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明におけるプ
レートの製造方法によると、パンチ又は第2のパンチに
よって打ち抜くプレートの厚みが、予め形成した第1開
口部の分だけ薄くなるため、打ち抜き時のせん断力を低
減させることができる。このため、プレート全体の厚み
が分厚い又はプレートの材質が硬いものであっても、第
2開口部の打ち抜き加工を高精度に行うことができると
共に、上記パンチ又は第2のパンチの消耗を抑制するこ
とができる。また、上記パンチ又は第2のパンチが消耗
したときも、このパンチだけを交換すればよいため、加
工コストの低減化を図ることができる。
レートの製造方法によると、パンチ又は第2のパンチに
よって打ち抜くプレートの厚みが、予め形成した第1開
口部の分だけ薄くなるため、打ち抜き時のせん断力を低
減させることができる。このため、プレート全体の厚み
が分厚い又はプレートの材質が硬いものであっても、第
2開口部の打ち抜き加工を高精度に行うことができると
共に、上記パンチ又は第2のパンチの消耗を抑制するこ
とができる。また、上記パンチ又は第2のパンチが消耗
したときも、このパンチだけを交換すればよいため、加
工コストの低減化を図ることができる。
【0039】また、上記第1開口部の底面を略平らに形
成すれば、第2開口部をより一層高精度に形成すること
ができる。
成すれば、第2開口部をより一層高精度に形成すること
ができる。
【0040】特に、第1開口部を第1のパンチを用いて
形成する場合は、加工コストの大幅な低減化を図ること
ができる。
形成する場合は、加工コストの大幅な低減化を図ること
ができる。
【0041】そして、上記プレートの製造方法により製
造されたプレートを、インクジェットヘッド及びインク
ジェット記録装置に用いることによって、ノズルのスト
レート部が小径であっても高精度に仕上げられているた
め、記録の高画質化を図ることができる。
造されたプレートを、インクジェットヘッド及びインク
ジェット記録装置に用いることによって、ノズルのスト
レート部が小径であっても高精度に仕上げられているた
め、記録の高画質化を図ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
基いて説明する。
【0043】図1は、本発明の実施形態に係るインクジ
ェット式記録装置を概略的に示し、このインクジェット
式記録装置は、後述の如く記録媒体としての記録紙41
にインクを吐出するインクジェットヘッド1を備えてい
る。このインクジェットヘッド1はキャリッジ31に支
持固定され、このキャリッジ31には、図示を省略する
キャリッジモータが設けられ、このキャリッジモータに
より上記インクジェットヘッド1及びキャリッジ31が
主走査方向(図1及び図2に示すX方向)に延びるキャ
リッジ軸32にガイドされてその方向に往復動するよう
になっている。このキャリッジ31、キャリッジ軸32
及びキャリッジモータにより、インクジェットヘッド1
と記録紙41とを相対移動させる相対移動手段が構成さ
れている。
ェット式記録装置を概略的に示し、このインクジェット
式記録装置は、後述の如く記録媒体としての記録紙41
にインクを吐出するインクジェットヘッド1を備えてい
る。このインクジェットヘッド1はキャリッジ31に支
持固定され、このキャリッジ31には、図示を省略する
キャリッジモータが設けられ、このキャリッジモータに
より上記インクジェットヘッド1及びキャリッジ31が
主走査方向(図1及び図2に示すX方向)に延びるキャ
リッジ軸32にガイドされてその方向に往復動するよう
になっている。このキャリッジ31、キャリッジ軸32
及びキャリッジモータにより、インクジェットヘッド1
と記録紙41とを相対移動させる相対移動手段が構成さ
れている。
【0044】上記記録紙41は、図示を省略する搬送モ
ータによって回転駆動される2つの搬送ローラ42に挟
まれていて、この搬送モータ及び各搬送ローラ42によ
り、上記インクジェットヘッド1の下側において上記主
走査方向と垂直な副走査方向(図1及び図2に示すY方
向)に搬送されるようになっている。
ータによって回転駆動される2つの搬送ローラ42に挟
まれていて、この搬送モータ及び各搬送ローラ42によ
り、上記インクジェットヘッド1の下側において上記主
走査方向と垂直な副走査方向(図1及び図2に示すY方
向)に搬送されるようになっている。
【0045】上記インクジェットヘッド1は、図2〜図
4に示すように、インクを供給するための供給口3a及
びインクを吐出するための吐出口3bを有する複数の圧
力室用凹部3が形成されたヘッド本体2を備えている。
このヘッド本体2の各凹部3は、該ヘッド本体2の上面
に上記主走査方向に延びるように開口されていて、互い
に上記副走査方向に略等間隔をあけた状態で並設されて
いる。上記各凹部3開口の全長は約1500μmに、幅
は約150μmにそれぞれ設定されている。尚、上記各
凹部3の開口の両端部は、略半円形状をなしている。
4に示すように、インクを供給するための供給口3a及
びインクを吐出するための吐出口3bを有する複数の圧
力室用凹部3が形成されたヘッド本体2を備えている。
このヘッド本体2の各凹部3は、該ヘッド本体2の上面
に上記主走査方向に延びるように開口されていて、互い
に上記副走査方向に略等間隔をあけた状態で並設されて
いる。上記各凹部3開口の全長は約1500μmに、幅
は約150μmにそれぞれ設定されている。尚、上記各
凹部3の開口の両端部は、略半円形状をなしている。
【0046】上記ヘッド本体2の各凹部3の側壁部は、
約200μm厚の感光性ガラス製の第1基板61で構成
され、各凹部3の底壁部は、この第1基板61の下面に
接着固定された第2基板62で構成されている。この第
2基板62は約30μm厚のステンレス鋼からなり、該
第2基板62に上記供給口3a及び吐出口3bが形成さ
れている。
約200μm厚の感光性ガラス製の第1基板61で構成
され、各凹部3の底壁部は、この第1基板61の下面に
接着固定された第2基板62で構成されている。この第
2基板62は約30μm厚のステンレス鋼からなり、該
第2基板62に上記供給口3a及び吐出口3bが形成さ
れている。
【0047】上記第2基板62の下面には、約300μ
m厚のステンレス鋼製の第3基板63が接着固定され、
この第3基板63には、上記各凹部3の供給口3aと接
続されかつ上記副走査方向に延びる1つの供給用インク
流路11と、上記吐出口3bとそれぞれ接続された複数
の吐出用インク流路12とが形成されている。上記供給
用インク流路11は図外のインクタンクと接続されて、
そのインクタンクより供給用インク流路11内にインク
が供給されるようになっている。尚、上記各凹部3の供
給口3a及び吐出口3b並びに吐出用インク流路12は
断面円形状に形成され、供給口3aの径は約30μmに
設定され、吐出口3b及び吐出用インク流路12の径は
共に約180μmに設定されている。
m厚のステンレス鋼製の第3基板63が接着固定され、
この第3基板63には、上記各凹部3の供給口3aと接
続されかつ上記副走査方向に延びる1つの供給用インク
流路11と、上記吐出口3bとそれぞれ接続された複数
の吐出用インク流路12とが形成されている。上記供給
用インク流路11は図外のインクタンクと接続されて、
そのインクタンクより供給用インク流路11内にインク
が供給されるようになっている。尚、上記各凹部3の供
給口3a及び吐出口3b並びに吐出用インク流路12は
断面円形状に形成され、供給口3aの径は約30μmに
設定され、吐出口3b及び吐出用インク流路12の径は
共に約180μmに設定されている。
【0048】上記第3基板63の下面には、インクジェ
ットヘッド1の下面を構成する第4基板(ノズルプレー
ト)64が接着固定されている。このノズルプレート6
4は、約70μm厚のステンレス鋼からなっていて、イ
ンク滴を上記記録紙41に向けて吐出するための複数の
ノズル14を有している。この各ノズル14は、上記吐
出用インク流路12とそれぞれ接続されていて、この吐
出用インク流路12を介して上記各凹部3の吐出口3b
にそれぞれ連通されており、インクジェットヘッド1の
下面に、上記副走査方向に列状に並ぶように設けられて
いる。このように、各ノズル14は、上記ノズルプレー
ト64の厚み方向に貫通する貫通孔とされている。尚、
図示は省略するが、上記ノズルプレート64の外表面
(後述の圧力室4側の面とは逆側の面)には、フッ素樹
脂からなる撥水膜が設けられている。
ットヘッド1の下面を構成する第4基板(ノズルプレー
ト)64が接着固定されている。このノズルプレート6
4は、約70μm厚のステンレス鋼からなっていて、イ
ンク滴を上記記録紙41に向けて吐出するための複数の
ノズル14を有している。この各ノズル14は、上記吐
出用インク流路12とそれぞれ接続されていて、この吐
出用インク流路12を介して上記各凹部3の吐出口3b
にそれぞれ連通されており、インクジェットヘッド1の
下面に、上記副走査方向に列状に並ぶように設けられて
いる。このように、各ノズル14は、上記ノズルプレー
ト64の厚み方向に貫通する貫通孔とされている。尚、
図示は省略するが、上記ノズルプレート64の外表面
(後述の圧力室4側の面とは逆側の面)には、フッ素樹
脂からなる撥水膜が設けられている。
【0049】上記各ノズル14は、図5に示すように、
ノズル径がノズル先端側に向かって小さくなる(後述の
圧力室4側に向かって大きくなる)第1開口部としての
テーパ部14aと、該テーパ部14aのノズル先端側に
連続して設けられた第2開口部としてのストレート部1
4bとからなっている。このストレート部14bのノズ
ル径Dは25μm以下であり、好ましくは約20μmで
ある。また、そのノズルプレート64の厚み方向長さL
は、1〜10μm程度であり、好ましくは5〜10μm
である。さらに、L/Dが0.5以下となるように、上
記ノズル14の長さL及び径Dを設定するのが好まし
い。
ノズル径がノズル先端側に向かって小さくなる(後述の
圧力室4側に向かって大きくなる)第1開口部としての
テーパ部14aと、該テーパ部14aのノズル先端側に
連続して設けられた第2開口部としてのストレート部1
4bとからなっている。このストレート部14bのノズ
ル径Dは25μm以下であり、好ましくは約20μmで
ある。また、そのノズルプレート64の厚み方向長さL
は、1〜10μm程度であり、好ましくは5〜10μm
である。さらに、L/Dが0.5以下となるように、上
記ノズル14の長さL及び径Dを設定するのが好まし
い。
【0050】上記ヘッド本体2の各凹部3の上側には、
圧電アクチュエータ21がそれぞれ設けられている。こ
の各圧電アクチュエータ21は、上記ヘッド本体2の上
面に接着固定された状態で該ヘッド本体2の各凹部3を
塞いで該凹部3と共に圧力室4を構成する約4μm厚の
Cr製振動板22を有している。この振動板22は、全
ての圧電アクチュエータ21に共通の1つのものからな
っていて、後述の全圧電素子23に共通の共通電極とし
ての役割をも果たしている。
圧電アクチュエータ21がそれぞれ設けられている。こ
の各圧電アクチュエータ21は、上記ヘッド本体2の上
面に接着固定された状態で該ヘッド本体2の各凹部3を
塞いで該凹部3と共に圧力室4を構成する約4μm厚の
Cr製振動板22を有している。この振動板22は、全
ての圧電アクチュエータ21に共通の1つのものからな
っていて、後述の全圧電素子23に共通の共通電極とし
ての役割をも果たしている。
【0051】また、上記各圧電アクチュエータ21は、
上記振動板22の上記圧力室4と反対側面(上面)にお
いて圧力室4に対応する部分(凹部3開口に対向する部
分)にそれぞれ接合されかつチタン酸ジルコン酸鉛(P
ZT)からなる約4μm厚の圧電素子23(圧電定数8
×10-11m/V程度)と、この各圧電素子23の上記
振動板22と反対側面(上面)にそれぞれ接合され、該
振動板22と共に各圧電素子23に電圧(駆動電圧)を
それぞれ印加するための約0.1μm厚のPt製個別電
極24とを有している。上記各圧電素子23及び個別電
極24は、互いに重なった状態で、上記ヘッド本体2の
凹部3開口の幅方向略中央部において該凹部3開口と同
じ方向(主走査方向)に延びるように設けられており、
その長さは約1440μmに、幅は約90μmにそれぞ
れ設定され、両端部は、凹部3開口と同様に略半円形状
をなしている。尚、上記振動板22、圧電素子23及び
個別電極24は、例えばスパッタ法により薄膜で形成さ
れてなっている。
上記振動板22の上記圧力室4と反対側面(上面)にお
いて圧力室4に対応する部分(凹部3開口に対向する部
分)にそれぞれ接合されかつチタン酸ジルコン酸鉛(P
ZT)からなる約4μm厚の圧電素子23(圧電定数8
×10-11m/V程度)と、この各圧電素子23の上記
振動板22と反対側面(上面)にそれぞれ接合され、該
振動板22と共に各圧電素子23に電圧(駆動電圧)を
それぞれ印加するための約0.1μm厚のPt製個別電
極24とを有している。上記各圧電素子23及び個別電
極24は、互いに重なった状態で、上記ヘッド本体2の
凹部3開口の幅方向略中央部において該凹部3開口と同
じ方向(主走査方向)に延びるように設けられており、
その長さは約1440μmに、幅は約90μmにそれぞ
れ設定され、両端部は、凹部3開口と同様に略半円形状
をなしている。尚、上記振動板22、圧電素子23及び
個別電極24は、例えばスパッタ法により薄膜で形成さ
れてなっている。
【0052】上記各圧電アクチュエータ21は、その振
動板22と各個別電極24とを介して各圧電素子23に
駆動電圧を印加することにより該振動板22の圧力室4
に対応する部分(凹部3開口部分)を変形させること
で、該圧力室4内のインクを吐出口3bないしノズル1
4から吐出させるようになっている。すなわち、振動板
22と個別電極24との間にパルス状の電圧を印加する
と、そのパルス電圧の立ち上がりにより圧電素子23が
圧電効果によりその厚み方向と垂直な幅方向に収縮する
のに対し、振動板22及び個別電極24は収縮しないの
で、いわゆるバイメタル効果により振動板22の圧力室
4に対応する部分が圧力室4側へ凸状に撓んで変形す
る。この撓み変形により圧力室4内に圧力が生じ、この
圧力で圧力室4内のインクが吐出口3b及び吐出用イン
ク流路12を経由してノズル14よりインク滴として記
録紙41へ吐出されて、該記録紙41面にドット状に付
着することとなる。このことで、各圧電アクチュエータ
21は、圧力室4に圧力を印加して該圧力室4内のイン
クをノズル14から吐出させる圧力印加手段を構成して
いることになる。そして、上記パルス電圧の立ち下がり
により圧電素子23が伸長して振動板22の圧力室4に
対応する部分が元の状態に復帰し、このとき、圧力室4
内には上記インクタンクより供給用インク流路11及び
供給口3aを介してインクが充填される。尚、各圧電素
子23に印加するパルス電圧としては、上記のように押
し引きタイプのものでなくても、第1の電圧から該第1
の電圧よりも低い第2の電圧まで立ち下がった後に上記
第1の電圧まで立ち上がる引き押しタイプのものであっ
てもよい。
動板22と各個別電極24とを介して各圧電素子23に
駆動電圧を印加することにより該振動板22の圧力室4
に対応する部分(凹部3開口部分)を変形させること
で、該圧力室4内のインクを吐出口3bないしノズル1
4から吐出させるようになっている。すなわち、振動板
22と個別電極24との間にパルス状の電圧を印加する
と、そのパルス電圧の立ち上がりにより圧電素子23が
圧電効果によりその厚み方向と垂直な幅方向に収縮する
のに対し、振動板22及び個別電極24は収縮しないの
で、いわゆるバイメタル効果により振動板22の圧力室
4に対応する部分が圧力室4側へ凸状に撓んで変形す
る。この撓み変形により圧力室4内に圧力が生じ、この
圧力で圧力室4内のインクが吐出口3b及び吐出用イン
ク流路12を経由してノズル14よりインク滴として記
録紙41へ吐出されて、該記録紙41面にドット状に付
着することとなる。このことで、各圧電アクチュエータ
21は、圧力室4に圧力を印加して該圧力室4内のイン
クをノズル14から吐出させる圧力印加手段を構成して
いることになる。そして、上記パルス電圧の立ち下がり
により圧電素子23が伸長して振動板22の圧力室4に
対応する部分が元の状態に復帰し、このとき、圧力室4
内には上記インクタンクより供給用インク流路11及び
供給口3aを介してインクが充填される。尚、各圧電素
子23に印加するパルス電圧としては、上記のように押
し引きタイプのものでなくても、第1の電圧から該第1
の電圧よりも低い第2の電圧まで立ち下がった後に上記
第1の電圧まで立ち上がる引き押しタイプのものであっ
てもよい。
【0053】上記各圧電素子23への駆動電圧の印加
は、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走
査方向において記録紙41の一端から他端まで略一定速
度で移動させているときに所定時間(例えば50μs程
度:駆動周波数20kHz)毎に行われ(但し、インク
ジェットヘッド1が記録紙41におけるインク滴を着弾
させない箇所に達したときには電圧が印加されない)、
このことで、記録紙41の所定位置にインク滴を着弾さ
せる。そして、1走査分の記録が終了すると、搬送モー
タ及び各搬送ローラ42により記録紙41を副走査方向
に所定量搬送し、再度、インクジェットヘッド1及びキ
ャリッジ31を主走査方向に移動させながらインク滴を
吐出させて、新たな1走査分の記録を行う。この動作を
繰り返すことによって、記録紙41全体に所望の画像が
形成される。
は、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走
査方向において記録紙41の一端から他端まで略一定速
度で移動させているときに所定時間(例えば50μs程
度:駆動周波数20kHz)毎に行われ(但し、インク
ジェットヘッド1が記録紙41におけるインク滴を着弾
させない箇所に達したときには電圧が印加されない)、
このことで、記録紙41の所定位置にインク滴を着弾さ
せる。そして、1走査分の記録が終了すると、搬送モー
タ及び各搬送ローラ42により記録紙41を副走査方向
に所定量搬送し、再度、インクジェットヘッド1及びキ
ャリッジ31を主走査方向に移動させながらインク滴を
吐出させて、新たな1走査分の記録を行う。この動作を
繰り返すことによって、記録紙41全体に所望の画像が
形成される。
【0054】<第1実施形態>次に、本発明の第1実施
形態に係る上記ノズルプレート64の製造方法につい
て、図6を参照しながら説明する。
形態に係る上記ノズルプレート64の製造方法につい
て、図6を参照しながら説明する。
【0055】先ず、例えばエキシマレーザ加工や放電加
工等によって、上記ノズルプレート64の一側の面(圧
力室4側の面)に対して、この一側の面に開口しかつ他
側の面(圧力室4と反対側の面)に向かって径が縮小す
るテーパ状の第1開口部(ノズル14のテーパ部14
a)を形成する(同図のP11参照)。このテーパ部1
4aは、その底面が略平らとなるように形成されている
と共に、この底面の径はストレート部14bの径と略同
一となるように形成されている。
工等によって、上記ノズルプレート64の一側の面(圧
力室4側の面)に対して、この一側の面に開口しかつ他
側の面(圧力室4と反対側の面)に向かって径が縮小す
るテーパ状の第1開口部(ノズル14のテーパ部14
a)を形成する(同図のP11参照)。このテーパ部1
4aは、その底面が略平らとなるように形成されている
と共に、この底面の径はストレート部14bの径と略同
一となるように形成されている。
【0056】次いで、略円柱形状に構成された略円柱状
パンチ71と第1のダイス81とを用いて、上記ノズル
プレート64に打ち抜き加工を施し、ノズル14のスト
レート部14bを形成する。
パンチ71と第1のダイス81とを用いて、上記ノズル
プレート64に打ち抜き加工を施し、ノズル14のスト
レート部14bを形成する。
【0057】上記略円柱状パンチ71は、例えばダイヤ
モンドからなり、所定径(ノズル14のストレート部1
4bの径)を有している。一方、上記第1のダイス81
は、上記略円柱状パンチ71の径よりも僅かに大径の孔
81aを有している。
モンドからなり、所定径(ノズル14のストレート部1
4bの径)を有している。一方、上記第1のダイス81
は、上記略円柱状パンチ71の径よりも僅かに大径の孔
81aを有している。
【0058】そして、上記打ち抜き加工は、上記第1の
ダイス81の孔81aとノズルプレート64のテーパ部
14aとの位置を合わせてノズルプレート64を上記第
1のダイス81上に載置し、上記略円柱状パンチ71に
よって、上記テーパ部14aの底面を上記ノズルプレー
ト64の一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことに
よって行う(同図のP12参照)。これにより、ストレ
ート状の第2開口部(ノズル14のストレート部14
b)が形成される(同図のP13参照)。
ダイス81の孔81aとノズルプレート64のテーパ部
14aとの位置を合わせてノズルプレート64を上記第
1のダイス81上に載置し、上記略円柱状パンチ71に
よって、上記テーパ部14aの底面を上記ノズルプレー
ト64の一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことに
よって行う(同図のP12参照)。これにより、ストレ
ート状の第2開口部(ノズル14のストレート部14
b)が形成される(同図のP13参照)。
【0059】このように、ノズルプレート64に予めテ
ーパ部14aを形成しておき、その後略円柱状パンチ7
1によって上記ノズルプレート64を打ち抜くため、こ
の略円柱状パンチ71によって打ち抜くプレート64の
厚みは、該テーパ部14aの分だけ薄くなっている。こ
のため、ノズルプレート64全体が厚肉であっても、又
硬い材質のノズルプレート64であっても、打ち抜き時
のせん断力の低減化が図られる。
ーパ部14aを形成しておき、その後略円柱状パンチ7
1によって上記ノズルプレート64を打ち抜くため、こ
の略円柱状パンチ71によって打ち抜くプレート64の
厚みは、該テーパ部14aの分だけ薄くなっている。こ
のため、ノズルプレート64全体が厚肉であっても、又
硬い材質のノズルプレート64であっても、打ち抜き時
のせん断力の低減化が図られる。
【0060】これにより、バリ等が発生することなくス
トレート部14bを形成することが可能になると共に、
上記ストレート部14bの真円度が向上する。すなわ
ち、ストレート部14bを高い加工精度で形成すること
ができる。しかも、せん断力が低減することによって、
上記略円柱状パンチ71の消耗を抑制することができ
る。
トレート部14bを形成することが可能になると共に、
上記ストレート部14bの真円度が向上する。すなわ
ち、ストレート部14bを高い加工精度で形成すること
ができる。しかも、せん断力が低減することによって、
上記略円柱状パンチ71の消耗を抑制することができ
る。
【0061】また、上記ストレート部14bが小径であ
っても、ノズルプレート64全体の厚み及びノズルプレ
ート64の材質に拘わらず、打ち抜き加工を容易に行い
得る。これにより、上記略円柱状パンチ71の折れや曲
がりを抑制することができる。
っても、ノズルプレート64全体の厚み及びノズルプレ
ート64の材質に拘わらず、打ち抜き加工を容易に行い
得る。これにより、上記略円柱状パンチ71の折れや曲
がりを抑制することができる。
【0062】ここで、上述したようにストレート部14
bの長さLと径Dとを、L/D≦0.5を満たすように
それぞれ設定すれば、上記ストレート部14bを確実に
高い加工精度で形成することができるため好ましい。
bの長さLと径Dとを、L/D≦0.5を満たすように
それぞれ設定すれば、上記ストレート部14bを確実に
高い加工精度で形成することができるため好ましい。
【0063】さらに、テーパ部14aの底面を略平らに
形成することによって、略円柱状パンチ71による打ち
抜きの際に該略円柱状パンチ71が位置ずれを起こした
りせず、上記ストレート部14bをより一層高精度に形
成することができる。
形成することによって、略円柱状パンチ71による打ち
抜きの際に該略円柱状パンチ71が位置ずれを起こした
りせず、上記ストレート部14bをより一層高精度に形
成することができる。
【0064】加えて、略円柱状パンチ71が消耗したと
きでも、この略円柱状パンチ71のみを交換すればよ
く、先細部と先端部とからなるパンチ全体を交換しなけ
ればならない場合に比べて、加工コストの低減化を図る
ことができる。
きでも、この略円柱状パンチ71のみを交換すればよ
く、先細部と先端部とからなるパンチ全体を交換しなけ
ればならない場合に比べて、加工コストの低減化を図る
ことができる。
【0065】そして、このプレートの製造方法によって
ノズル14を形成することにより、バリ等がなく真円度
の高いノズル14が形成されるため、良好なインク吐出
が実現する。その結果、記録の高画質化が図られたイン
クジェットヘッド1及びインクジェット式記録装置が構
成される。
ノズル14を形成することにより、バリ等がなく真円度
の高いノズル14が形成されるため、良好なインク吐出
が実現する。その結果、記録の高画質化が図られたイン
クジェットヘッド1及びインクジェット式記録装置が構
成される。
【0066】尚、本第1実施形態においては、上記テー
パ部14aの底面の径を、上記略円柱状パンチ71の径
と略同一に設定しているが、上記テーパ部14aの底面
の径は、略円柱状パンチ71の径より僅かに大径として
もよい。但しこの場合、ノズル14においてテーパ部1
4aとストレート部14bとの間で段差が形成されるた
め、インクジェットヘッド1においてはこの段差部分に
気泡が溜まる虞がある。このため、上記テーパ部14a
の底面の半径と略円柱状パンチ71の半径との差は5μ
m以下とするのが好ましい。
パ部14aの底面の径を、上記略円柱状パンチ71の径
と略同一に設定しているが、上記テーパ部14aの底面
の径は、略円柱状パンチ71の径より僅かに大径として
もよい。但しこの場合、ノズル14においてテーパ部1
4aとストレート部14bとの間で段差が形成されるた
め、インクジェットヘッド1においてはこの段差部分に
気泡が溜まる虞がある。このため、上記テーパ部14a
の底面の半径と略円柱状パンチ71の半径との差は5μ
m以下とするのが好ましい。
【0067】また、上記ノズルプレート64に予め形成
する第1開口部(テーパ部14a)は、必ずしも略平ら
な底面を有していなくてもよく、縦断面が逆三角形とな
るような円錐状に形成してもよい。
する第1開口部(テーパ部14a)は、必ずしも略平ら
な底面を有していなくてもよく、縦断面が逆三角形とな
るような円錐状に形成してもよい。
【0068】尚、本第1実施形態に係るプレートの製造
方法によれば、上述したようにバリの発生が防止できる
が、上記ストレート部14bの先端部分に僅かなバリが
生じてしまった場合には、例えば電解研磨等の2次加工
を施せばよい。
方法によれば、上述したようにバリの発生が防止できる
が、上記ストレート部14bの先端部分に僅かなバリが
生じてしまった場合には、例えば電解研磨等の2次加工
を施せばよい。
【0069】<第2実施形態>図7は本発明の第2実施
形態に係るプレートの製造方法の手順を示していて、こ
のプレートの製造方法は、第1開口部(テーパ部14
a)の形成を、第1のパンチとしての先細パンチ72と
第2のダイス82とを用いた押出加工により行う点が、
上記第1実施形態とは異なる。
形態に係るプレートの製造方法の手順を示していて、こ
のプレートの製造方法は、第1開口部(テーパ部14
a)の形成を、第1のパンチとしての先細パンチ72と
第2のダイス82とを用いた押出加工により行う点が、
上記第1実施形態とは異なる。
【0070】上記先細パンチ72は、先細となった先細
部72aとこの先細部72aの先端で略平らな先端面7
2bとを有している。この先細パンチ72もダイヤモン
ド製とするのが好ましい。一方、第2のダイス82に
は、上記先細パンチ72の先細部72aの径と、ノズル
プレート64の厚みとに応じて設定された径を有する孔
82aが形成されている。
部72aとこの先細部72aの先端で略平らな先端面7
2bとを有している。この先細パンチ72もダイヤモン
ド製とするのが好ましい。一方、第2のダイス82に
は、上記先細パンチ72の先細部72aの径と、ノズル
プレート64の厚みとに応じて設定された径を有する孔
82aが形成されている。
【0071】そして、上記第2のダイス82上に載置さ
れたノズルプレート64に対し、上記先細パンチ72
で、ノズルプレート64の一側から該プレートの他側に
押し出すようにして、第1開口部(テーパ部14a)を
形成する(同図のP21,P22参照)。このテーパ部
14aは、上記第2のダイス72の先端面72bによっ
て、略平らな底面を有している。
れたノズルプレート64に対し、上記先細パンチ72
で、ノズルプレート64の一側から該プレートの他側に
押し出すようにして、第1開口部(テーパ部14a)を
形成する(同図のP21,P22参照)。このテーパ部
14aは、上記第2のダイス72の先端面72bによっ
て、略平らな底面を有している。
【0072】次に、この押出加工によって上記ノズルプ
レート64の他側の面よりも突出した部分64aをバイ
ト9によって切削して、上記ノズルプレート64の他側
の面を略平らにする(同図のP23,P24参照)。
レート64の他側の面よりも突出した部分64aをバイ
ト9によって切削して、上記ノズルプレート64の他側
の面を略平らにする(同図のP23,P24参照)。
【0073】このとき、ノズルプレート64の他側の面
よりも突出した部分64aのみを切削してもよいが、ノ
ズルプレート64の他側の面全体を薄く削るように(例
えば同図P23における一点鎖線位置で切削するよう
に)してもよい。
よりも突出した部分64aのみを切削してもよいが、ノ
ズルプレート64の他側の面全体を薄く削るように(例
えば同図P23における一点鎖線位置で切削するよう
に)してもよい。
【0074】このようにしてテーパ部14aが形成され
れば、上記第1実施形態と同様に、第2のパンチとして
の略円柱状パンチ71と第1のダイス81とによって、
上記ノズルプレート64を厚み方向に挟み込んで、上記
テーパ部14aの底面を上記プレートの一側から該プレ
ート厚み方向に打ち抜く(同図のP25参照)。これに
より、ストレート状の第2開口部、すなわち、ノズル1
4のストレート部14bが形成される(同図のP26参
照)。
れば、上記第1実施形態と同様に、第2のパンチとして
の略円柱状パンチ71と第1のダイス81とによって、
上記ノズルプレート64を厚み方向に挟み込んで、上記
テーパ部14aの底面を上記プレートの一側から該プレ
ート厚み方向に打ち抜く(同図のP25参照)。これに
より、ストレート状の第2開口部、すなわち、ノズル1
4のストレート部14bが形成される(同図のP26参
照)。
【0075】このように第2実施形態においては、上記
第1実施形態における作用・効果に加えて、テーパ部1
4aを先細パンチ72によって形成するため、加工コス
トの低減化を図ることができる。また、上記テーパ部1
4aはストレート部14bに比べて加工精度が低くても
よい。このため、上記先細パンチ72の交換頻度の低減
化が図られ、より一層の加工コストの低減化を図ること
ができる。
第1実施形態における作用・効果に加えて、テーパ部1
4aを先細パンチ72によって形成するため、加工コス
トの低減化を図ることができる。また、上記テーパ部1
4aはストレート部14bに比べて加工精度が低くても
よい。このため、上記先細パンチ72の交換頻度の低減
化が図られ、より一層の加工コストの低減化を図ること
ができる。
【0076】−変形例− 図8は第2実施形態の変形例に係るプレートの製造方法
の手順を示していて、この製造方法において用いるテー
パ部14aを形成する円錐状パンチ73(第1のパン
チ)は、上記第2実施形態の先細パンチ72とは異なり
先端面72bを有さず、先端が尖った円錐状の円錐部7
3aを有している。
の手順を示していて、この製造方法において用いるテー
パ部14aを形成する円錐状パンチ73(第1のパン
チ)は、上記第2実施形態の先細パンチ72とは異なり
先端面72bを有さず、先端が尖った円錐状の円錐部7
3aを有している。
【0077】このため、上記円錐状パンチ73を用い、
上記ノズルプレート64の一側から該プレート厚み方向
に該プレート64を押し出すことによって形成された第
1開口部(テーパ部14a)は、その底部が円錐状に尖
っている(同図のP31,P32参照)。
上記ノズルプレート64の一側から該プレート厚み方向
に該プレート64を押し出すことによって形成された第
1開口部(テーパ部14a)は、その底部が円錐状に尖
っている(同図のP31,P32参照)。
【0078】このテーパ部14aが形成された後に、上
記ノズルプレート64の他側の面よりも突出した部分6
4bを、バイト9によって切削して、上記ノズルプレー
ト64の他側の面を略平らにすることは上記第2実施形
態と同様である(同図のP33,P24参照)。尚、上
記突出した部分64bを切削した際に、上記ノズルプレ
ート64の他側の面に上記テーパ部14aが開口しても
よいが、その開口径はストレート部14bの径よりも小
さくしなければならない。
記ノズルプレート64の他側の面よりも突出した部分6
4bを、バイト9によって切削して、上記ノズルプレー
ト64の他側の面を略平らにすることは上記第2実施形
態と同様である(同図のP33,P24参照)。尚、上
記突出した部分64bを切削した際に、上記ノズルプレ
ート64の他側の面に上記テーパ部14aが開口しても
よいが、その開口径はストレート部14bの径よりも小
さくしなければならない。
【0079】そして、テーパ部14aが形成されれば、
上記第1又は第2実施形態と同様に、略円柱形状の略円
柱状パンチ71と第1のダイス81とによって、上記ノ
ズルプレート64を厚み方向に挟み込んで、上記テーパ
部14aの円錐状底部を上記プレート64の一側から該
プレート厚み方向に打ち抜く(同図のP35参照)。こ
れにより、ノズル14のストレート部14bが形成され
る(同図のP36参照)。
上記第1又は第2実施形態と同様に、略円柱形状の略円
柱状パンチ71と第1のダイス81とによって、上記ノ
ズルプレート64を厚み方向に挟み込んで、上記テーパ
部14aの円錐状底部を上記プレート64の一側から該
プレート厚み方向に打ち抜く(同図のP35参照)。こ
れにより、ノズル14のストレート部14bが形成され
る(同図のP36参照)。
【0080】この場合でも、上記第2実施形態と同様
に、テーパ部14aとストレート部4bからなるノズル
14を高精度にかつ低コストで形成することができる。
に、テーパ部14aとストレート部4bからなるノズル
14を高精度にかつ低コストで形成することができる。
【0081】<他の実施形態>尚、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を
包含するものである。すなわち、本発明に係るプレート
の製造方法は、上記実施形態の如く、インクジェットヘ
ッド1のノズルプレート64の製造に限らず、その他第
1開口部と第2開口部とからなる貫通孔をプレートに形
成する場合に適用することができる。ここで、第1開口
部はテーパ状に限るものではなく、また、第2開口部も
ストレート状に限るものではない。
態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を
包含するものである。すなわち、本発明に係るプレート
の製造方法は、上記実施形態の如く、インクジェットヘ
ッド1のノズルプレート64の製造に限らず、その他第
1開口部と第2開口部とからなる貫通孔をプレートに形
成する場合に適用することができる。ここで、第1開口
部はテーパ状に限るものではなく、また、第2開口部も
ストレート状に限るものではない。
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット式記録
装置を示す概略斜視図である。
装置を示す概略斜視図である。
【図2】インクジェットヘッドの部分底面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】ノズルの詳細を示す拡大断面図である。
【図6】第1実施形態に係るプレートの製造方法の手順
を示す図である。
を示す図である。
【図7】第2実施形態に係るプレートの製造方法の手順
を示す図である。
を示す図である。
【図8】第2実施形態の変形例に係るプレートの製造方
法の手順を示す図である。
法の手順を示す図である。
1 インクジェットヘッド 14 ノズル(貫通孔) 14a テーパ部(第1開口部) 14b ストレート部(第2開口部) 31 キャリッジ(相対移動手段) 32 キャリッジ軸(相対移動手段) 41 記録紙(記録媒体) 64 ノズルプレート(プレート) 71 略円柱状パンチ(第2のパンチ) 72 先細パンチ(第1のパンチ) 72a 先細部(先細パンチ) 72b 先端面(先細パンチ)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/135 B41J 3/04 103N (72)発明者 曽我美 淳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 立川 雅一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF93 AG14 AG44 AN01 AP02 AP13 AP21 AP22 AP23 4E048 LA01 LA14
Claims (12)
- 【請求項1】 プレートにおける一側の面に開口しかつ
他側の面に向かって径が縮小するテーパ状の第1開口部
と、該第1開口部の最小径部に連通すると共に上記他側
の面に開口したストレート状の第2開口部とにより構成
された貫通孔を有するプレートの製造方法であって、 上記プレートの一側の面に凹状に加工して第1開口部を
形成する第1工程と、 上記第1開口部の底部を、パンチで上記プレートの一側
から該プレート厚み方向に打ち抜くことによって、上記
第2開口部を形成する第2工程とを備えていることを特
徴とするプレートの製造方法。 - 【請求項2】 プレートにおける一側の面に開口しかつ
他側の面に向かって径が縮小するテーパ状の第1開口部
と、該第1開口部の最小径部に連通すると共に上記他側
の面に開口したストレート状の第2開口部とにより構成
された貫通孔を有するプレートの製造方法であって、 上記プレートの一側の面に、底面が略平らになるように
凹状に加工して第1開口部を形成する第1工程と、 上記第1開口部の略平らな底面部分を、パンチで上記プ
レートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことに
よって、上記第2開口部を形成する第2工程とを備えて
いることを特徴とするプレートの製造方法。 - 【請求項3】 プレートにおける一側の面に開口した第
1開口部と、該第1開口部に連通すると共に上記プレー
トにおける他側の面に開口した第2開口部とにより構成
された貫通孔を有するプレートの製造方法であって、 上記プレートを、第1のパンチで上記プレートの一側か
ら該プレートの他側に押し出すことによって第1開口部
を形成する第1工程と、 少なくとも上記プレートの他側の面よりも突出した部分
を除去することによって、上記他側の面を略平らにする
第2工程と、 上記第1開口部の底部を、第2のパンチで上記プレート
の一側から該プレート厚み方向に打ち抜くことによっ
て、上記第2開口部を形成する第3工程とを備えている
ことを特徴とするプレートの製造方法。 - 【請求項4】 プレートにおける一側の面に開口した第
1開口部と、該第1開口部に連通すると共に上記プレー
トにおける他側の面に開口した第2開口部とにより構成
された貫通孔を有するプレートの製造方法であって、 上記プレートを、略平らな先端面を有する第1のパンチ
で上記プレートの一側から該プレートの他側に押し出す
ことによって、底面が略平らな第1開口部を形成する第
1工程と、 少なくとも上記プレートの他側の面よりも突出した部分
を除去することによって、上記他側の面を略平らにする
第2工程と、 上記第1開口部の略平らな底面部分を、第2のパンチで
上記プレートの一側から該プレート厚み方向に打ち抜く
ことによって、上記第2開口部を形成する第3工程とを
備えていることを特徴とするプレートの製造方法。 - 【請求項5】 請求項4において、第1開口部を、プレ
ートにおける一側の面から他側の面に向かって径が縮小
するテーパ状に形成することを特徴とするプレートの製
造方法。 - 【請求項6】 請求項4において、 第2開口部を、ストレート状に形成することを特徴とす
るプレートの製造方法。 - 【請求項7】 請求項4において、 第2開口部を、該第2開口部のプレート厚み方向長さが
第1開口部のプレート厚み方向長さよりも短くなるよう
に形成することを特徴とするプレートの製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかにおい
て、 パンチは、ダイヤモンド製であることを特徴とするプレ
ートの製造方法。 - 【請求項9】 請求項1〜請求項7のいずれかにおい
て、 第2開口部を、該第2開口部のプレート厚み方向の長さ
をL、第2開口部の直径をDとしたときに、 L/D≦0.5 を満たすように形成することを特徴とするプレートの製
造方法。 - 【請求項10】 請求項9において、 第2開口部の直径は、25μm以下であることを特徴と
するプレートの製造方法。 - 【請求項11】 請求項1〜請求項10のいずれか一つ
に記載の製造方法により製造したプレートと、 インクが充填される圧力室と、 上記圧力室に圧力を印加する圧力印加手段とを備え、 上記プレートの貫通孔が、上記圧力室に連通して上記圧
力印加手段の作動によりインク滴を吐出するノズルに構
成されており、 上記貫通孔における第1開口部がノズル基端側となる一
方、第2開口部がノズル先端側となるように構成されて
いることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項12】 請求項11に記載のインクジェットヘ
ッドと、 上記インクジェットヘッドと記録媒体とを相対移動させ
る相対移動手段とを備え、 上記相対移動手段によりインクジェットヘッドが記録媒
体に対して相対移動しているときに、該インクジェット
ヘッドのノズルからインクを記録媒体に吐出させて記録
を行うように構成されていることを特徴とするインクジ
ェット式記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000305196A JP2002113529A (ja) | 2000-10-04 | 2000-10-04 | プレートの製造方法、並びに該製造方法により製造したプレートを用いたインクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000305196A JP2002113529A (ja) | 2000-10-04 | 2000-10-04 | プレートの製造方法、並びに該製造方法により製造したプレートを用いたインクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002113529A true JP2002113529A (ja) | 2002-04-16 |
Family
ID=18786101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000305196A Pending JP2002113529A (ja) | 2000-10-04 | 2000-10-04 | プレートの製造方法、並びに該製造方法により製造したプレートを用いたインクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002113529A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7086154B2 (en) | 2002-06-26 | 2006-08-08 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Process of manufacturing nozzle plate for ink-jet print head |
US8393716B2 (en) | 2009-09-07 | 2013-03-12 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid ejection head including flow channel plate formed with pressure generating chamber, method of manufacturing such liquid ejection head, and image forming apparatus including such liquid ejection head |
US8596105B2 (en) | 2005-03-29 | 2013-12-03 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Punch |
JP2016155357A (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-01 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出装置及び液体吐出装置の製造方法 |
US9889656B2 (en) | 2015-09-04 | 2018-02-13 | Ricoh Company, Ltd. | Channel substrate, method of producing channel substrate, liquid discharge head, ink cartridge, and liquid discharge apparatus |
WO2018179706A1 (ja) * | 2017-03-31 | 2018-10-04 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェット記録装置 |
WO2021187827A3 (ko) * | 2020-03-19 | 2021-11-11 | 경북대학교 산학협력단 | 압흔을 이용한 미세 슬릿 가공방법 |
-
2000
- 2000-10-04 JP JP2000305196A patent/JP2002113529A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2018179706A1 (ja) * | 2017-03-31 | 2018-10-04 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェット記録装置 |
CN110475670A (zh) * | 2017-03-31 | 2019-11-19 | 柯尼卡美能达株式会社 | 喷墨记录装置 |
JPWO2018179706A1 (ja) * | 2017-03-31 | 2020-02-06 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェット記録装置 |
JP7020480B2 (ja) | 2017-03-31 | 2022-02-16 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェット記録装置 |
WO2021187827A3 (ko) * | 2020-03-19 | 2021-11-11 | 경북대학교 산학협력단 | 압흔을 이용한 미세 슬릿 가공방법 |
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