JP2002113275A - 針装着具 - Google Patents

針装着具

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JP2002113275A
JP2002113275A JP2000305554A JP2000305554A JP2002113275A JP 2002113275 A JP2002113275 A JP 2002113275A JP 2000305554 A JP2000305554 A JP 2000305554A JP 2000305554 A JP2000305554 A JP 2000305554A JP 2002113275 A JP2002113275 A JP 2002113275A
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聡 丸尾
Eiji Sugano
英治 菅野
Hidekazu Shomura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミシンの針棒先端に設けられた針ホルダーに
針を装着するものであり、ホルダーへの針装着時におい
て、針装着作業時の手振れ等による針、針装着具及びミ
シンの針ホルダーの破損を防止すること。 【解決手段】 軸状の柄部6の先端に支持部本体Aを形
成し、該支持部本体Aには、ミシン針10の針軸部10
bが挿通可能な支持貫通孔4と、該支持貫通孔4に連通
して前記ミシン針10の針柄部10aの一部の針テーパ
ー部10cの回転方向を規制して支持する針支持溝部1
aとを設け、該針支持溝部1aの軸方向に沿ってスリ割
り状の割り溝部3を設けること。前記針支持溝部1a
は、前記ミシン針10の針柄部10aに形成された平坦
面10dと対応する平坦面を有する平坦凹部1a1 が形
成されること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンの針棒先端
に設けられた針ホルダーに針を装着するものであり、ホ
ルダーへの針装着時において、針装着作業時の手振れ等
による針、針装着具及びミシンの針ホルダーの破損を防
止することができる針装着具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ミシンの針交換,特にオーバ
ーロックミシンのように針が上方奥方向に傾斜してホル
ダーが奥まった位置に配置され、且つホルダーの前後
に、押さえ装置や可動メス装置が配置されているミシン
では、針を手で保持して交換する作業が困難であった。
更に複数の針の仕様のミシンでは、針同士が近接するた
めに、スペースはさらに狭くなって、その交換は極めて
面倒であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのために、種々の針
交換のための装置が存在しているが、特に複数の針の仕
様では、針の間隔がおよそ2〜3mmと狭いため、針交
換のための装置の針支持部の幅方向の大きさが制限さ
れ、肉厚を極めて薄くしなければならなかった。
【0004】このような肉厚の針交換のための装置で
は、ミシンの針ホルダーの装着孔に針を差し込むとき
に、手振れ等で、ミシンの針ホルダーの装着孔に正しく
誘導されない場合は、針の捩じれ方向に力がかかって、
針交換のための装置の針支持部の装着孔を変形させ、最
悪の場合には、破損することもある。本発明の目的は、
上述したような、針交換時における針装着孔の変形及び
破損を未然に防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は、上記
課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明
を、軸状の柄部の先端に針装着部を形成し、該針装着部
には、ミシン針の針軸部が挿通可能な支持貫通孔と、該
支持貫通孔に連通して前記ミシン針の針柄部の一部の針
テーパー部の回転方向を規制して支持する針支持溝部と
を設け、該針支持溝部の軸方向に沿ってスリ割り状の割
り溝部を設けてなる針装着具としたことにより、ホルダ
ーへの針装着時において、針装着作業時の手振れ等によ
る針、針装着具及びミシンの針ホルダー側へのそれぞれ
の破損を防止することができる。また、前記針支持溝部
は、前記ミシン針の針柄部に形成された平坦面と対応す
る平坦面を有する平坦凹部が形成されてなる針装着具と
したことにより、前記ミシン針は、固定保持部と弾性保
持部との間において安定した状態に装着することができ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。まず、ミシン針10は、通常の家庭
用ミシン針であって、大径の針柄部10aと、小径の針
軸部10bと、この間の針テーパー部10cとが形成さ
れている。また、前記針柄部10aには回転方向を規制
するためにカットされた平坦面10dが形成されてい
る。
【0007】次に、本発明は、図1(A)に示すよう
に、柄部6の先端に針保持部1を有する針装着部Aを設
けて構成されている。その針保持部1には、ミシン針1
0の小径の針軸部10bが挿通可能な支持貫通孔4が形
成されている。該支持貫通孔4の上部には、これに連通
してミシン針10の柄の一部の針テーパー部10cを受
け入れて支持する針支持溝部1aが形成されている。該
針支持溝部1aはミシン針10を軸方向に支持するとと
もに回転方向を規制する役目もなす。
【0008】その針装着部Aは針保持部1,割り溝部3
及び支持貫通孔4から構成され、前記針保持部1は、針
支持溝部1a、固定保持部1b,弾性保持部1cから構
成されている。前記針保持部1は、前記割り溝部3を介
して固定保持部1bと弾性保持部1cとに分離してお
り、且つ前記針支持溝部1aにおいては軸方向に沿って
前記割り溝部3が位置し、該割り溝部3を介して針支持
溝部1aが二つに分離した状態となっている〔図1
(B),(C)及び図3(A)等参照〕。
【0009】そして、前記割り溝部3によって分離され
た針支持溝部1aは、その一方側が固定保持部1b側
に、他方側が弾性保持部1c側にそれぞれ溝状として形
成されている。その割り溝部3によって二つに分離され
た針支持溝部1aの弾性保持部1c側では、偏平状浅溝
状の平坦凹部1a1 として形成され、該平坦凹部1a1
の底面部分が平坦面に形成されている〔図2(A)参
照〕。また、針支持溝部1aの固定保持部1b側の形状
は、略円弧状溝とした固定溝1a2 である〔図1
(A),(B)参照〕。
【0010】また、上記とは反対に、固定溝1a2 が弾
性保持部1c側に平坦凹部1a1 が固定保持部1b側に
形成されるものであってもよい。前記支持貫通孔4と針
支持溝部1aとで、ミシン針10を垂直状に支持するこ
とができる。その針支持溝部1aにより、ミシン針10
の針軸部10b及び針テーパ部10cを支持する。ま
た、前記ミシン針10の針柄部10aは、前記針装着部
Aの針保持部1の頂部,即ち針支持溝部1aの頂部箇所
から突出した状態でミシン針10を保持する〔図2
(B)参照〕。
【0011】その針保持部1において、前記弾性保持部
1cは、前記固定保持部1bに対して前記割り溝部3の
形成箇所で前記柄部6の長手方向に離間し、且つ弾性を
有して変形自在となっている〔図3(A)参照〕。この
ような性質を有するものとして、針装着部Aは、ゴム材
又は軟質性を有する合成樹脂等から形成されることが好
ましい。
【0012】その弾性保持部1cは、その下端箇所、即
ち割り溝部3の底面3aとの付根箇所(固定保持部1b
と弾性保持部1cとの連結部位)を略回動中心として、
回動するようにして変形するものである。前記弾性保持
部1cは、一旦,変形しても、外部の力が解除されると
復元する。また、弾性保持部1cは、弾性的に屈曲し易
いようにするために、比較的板厚が薄く形成され、僅か
の荷重に対しても容易に弾性変形することができるよう
になっている。
【0013】次に一般に、前記ミシン針10の針柄部1
0aは、円形状であり、前述したようにその一部に平坦
面10dが形成されている〔図2(A),(B)参
照〕。前記ミシン針10の平坦面10d側が収納される
針支持溝部1aの平坦凹部1a1は、弾性保持部1c側
において、その高さ方向に沿って形成され、且つ前記支
持貫通孔4に連続している。また、針支持溝部1aの固
定保持部1b側では、ミシン針10の針軸部10b及び
針テーパ部10cの範囲を保持するものである。或い
は、針支持溝部1aのミシン針10の保持範囲は、針柄
部10aの一部に及ぶこともある。
【0014】その針装着部Aには柄部6が装着されてい
る。該柄部6は、円筒形状をなしており、握りやすい太
さとなっている。ミシン針10の装着作業は、その柄部
を介して行うものである〔図1(A)参照〕。前記針保
持部1と柄部6との間には、接続部5が存在している。
該接続部5は、前記固定保持部1bと略一体成形されて
いる。また、接続部5が固定保持部1bとは別部材、例
えば軸部材等が使用されることもある。
【0015】また、柄部6の針装着具の設置側と反対側
には、種々の装置類等の補助具12が設置可能である。
図1(A)の実施形態では、その補助具として糸通し具
が具備されている。針装着具と糸通し具とを一体とする
ことで、針装着作業と糸通し作業とを効率的に行うこと
ができる。
【0016】
【作用】次に、ミシン側ホルダー部11にミシン針10
を装着することについて説明する。まず、ミシン針10
を支持本体Aの針支持溝部1aに配置する〔図2
(A),(B)参照〕。そして、ミシン針10の針柄部
10a付近(具体的には針軸部10b,針テーパ部10
cを含む)が針保持部1の固定保持部1bと弾性保持部
1cとの間、即ち割り溝部3に配置され、前記針柄部1
0aの平坦面10dが弾性保持部1c側に形成された平
坦凹部1a1 の平坦状に形成された底面に当接する。ま
た、前記平坦面10dの他端側が固定保持部1bの針支
持溝部1aに収納される。これによって、前記ミシン針
10は、固定保持部1bと弾性保持部1cとの間にて支
持され、且つ空転しなようにすることができる〔図4
(A)参照〕。
【0017】次に、柄部6を握りながら前記針装着部A
をミシン側ホルダー部11に配置し、針柄部10aを針
取付け部に挿入する〔図5(A)参照〕。該針柄部10
aをミシン側ホルダー部11に挿入後、該ミシン側ホル
ダー部11の締付け用螺子にて、針柄部10aを押圧す
るようにして締めつける。その後、針装着部Aをミシン
に装着したミシン針10から外して、作業が完了する。
【0018】このとき、ミシン側ホルダー部11に装着
されたミシン針10は、柄部6の軸方向に水平方向に捩
じれた場合には、割り溝部3内でミシン針10が相対的
に角度θ1 だけ捩じれるが、上記のように、針装着部A
がゴム材又は軟質性を有する合成樹脂等から形成されて
いれば、その捩じれに対して前記弾性保持部1cが容易
に弾性変形して、針装着部Aの破損を防止するととも
に、ミシン針10,ミシン側ホルダー部11への影響も
少ない〔図4(B)参照〕。
【0019】さらに、ミシン針10をミシン側ホルダー
部11に装着後、針装着部Aをミシン側ホルダー部11
側から引き離すときに、操作する作業員の手が柄部6に
捩じれを生じさせて、角度θ2 の捩じれが生じたとして
も、ミシン針10を支持する弾性保持部1cが弾性変形
して、ミシン針10を介して針装着部Aにかかる荷重を
吸収することができ、針装着部Aの破損を防止すること
ができる〔図5(B)参照〕。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、ミシン
針10のミシン側ホルダー部11への針装着時におい
て、針装着作業時の手振れ等による針、針装着具及びミ
シンの針ホルダー側へのそれぞれの破損を防止すること
ができる。即ち、針装着部Aは、支持貫通孔4と、針支
持溝部1aとを有しており、ミシン針10を回転方向に
規制するとともに、たとえ操作時の手振れ等によりミシ
ン針10がミシン側ホルダー部11に対して振れる等の
不都合が生じて、ミシン針10に曲げを生じる荷重がか
かっても、前記弾性保持部1cがその荷重を吸収する。
これによってミシン針10の装着作業時に針装着部Aが
破損することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の斜視図 (B)は本発明の支持本体の拡大斜視図 (C)は支持本体の一部切除した要部拡大斜視図
【図2】(A)は針装着部と針の斜視図 (B)は針装着部に針が装着された斜視図
【図3】(A)は針装着部の縦断側面図 (B)は(A)のX1 ─X1 矢視断面図 (C)は(B)のX2 ─X2 矢視断面図
【図4】(A)は針装着部にて針を支持した縦断平面図 (B)は針装着部が針に対して捩じれた状態の縦断平面
【図5】(A)は針をミシン側ホルダー部に装着する状
態の作用図 (B)は針に対して針装着部が垂直方向に変移した作用
【符号の説明】
A…針装着部 1a…針支持溝部 1a1 …平坦凹部 3…隙間部 4…支持貫通孔 6…柄部 10…ミシン針 10a…針柄部 10b…針軸部 10c…針テーパー部 10d…平坦面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄村 英一 東京都中央区京橋3丁目1番1号 蛇の目 ミシン工業株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA08 CE06 CE22 CE23 CE27 DC07 RA14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸状の柄部の先端に針装着部を形成し、
    該針装着部には、ミシン針の針軸部が挿通可能な支持貫
    通孔と、該支持貫通孔に連通して前記ミシン針の針柄部
    の一部の針テーパー部の回転方向を規制して支持する針
    支持溝部とを設け、該針支持溝部の軸方向に沿ってスリ
    割り状の割り溝部を設けてなることを特徴とする針装着
    具。
  2. 【請求項2】 前記針支持溝部は、前記ミシン針の針柄
    部に形成された平坦面と対応する平坦面を有する平坦凹
    部が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の針
    装着具。
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