JP2002110387A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2002110387A
JP2002110387A JP2000300882A JP2000300882A JP2002110387A JP 2002110387 A JP2002110387 A JP 2002110387A JP 2000300882 A JP2000300882 A JP 2000300882A JP 2000300882 A JP2000300882 A JP 2000300882A JP 2002110387 A JP2002110387 A JP 2002110387A
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leakage transformer
discharge lamp
leakage
capacitor
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Masahito Onishi
雅人 大西
Kazuo Yoshida
和雄 吉田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リーケージトランスの漏れインダクタンス成分
の変化を抑えて放電灯の出力変化を軽減する。 【解決手段】リーケージトランスLTの2次巻線7の巻
終わり側の一端がコンデンサCxを介して金属製のケー
ス1に接続されている直流電源部DPの低電位側の出力
端に接続される。リーケージトランスLTを回路基板4
に実装してケース1内に収納する。このとき、リーケー
ジトランスLTの2次巻線7の巻終わりを直流電源部D
Pの低電位側の出力端に接続することにより、コンデン
サCxを介した反射板3との間の電位差を減少させるこ
とができる。而して、リーケージトランスLTの外側部
と反射板3との間の電位差が減少すれば、磁気抵抗Ra
を介した漏れ磁束φ3を軽減することができ、リーケー
ジトランスLTの漏れインダクタンス成分LIの変化を
抑えて放電灯Laの出力変化を軽減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リーケージトラン
スを用いた放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、放電灯点灯装置として図12に示
すような回路構成のものがある。この従来例(以下、
「従来例1」と呼ぶ)は、直流を出力する直流電源部D
Pと、直流電源部DPの直流出力を交流に変換して放電
灯Laに供給するインバータ部INVとを備えている。
直流電源部DPは交流電源ACを全波整流する全波整流
器DBと、全波整流器DBの脈流出力から所望の直流出
力を得るチョッパ回路CPとからなる。また、チョッパ
回路CPは、全波整流器DBの高電位側の出力端に一端
が接続されたチョークコイルL1と、チョークコイルL
1の他端にアノードが接続されたダイオードD1と、ダ
イオードD1のカソードに一端が接続されるとともに他
端が全波整流器DBの低電位側の出力端に接続された平
滑コンデンサC1と、ダイオードD1及び平滑コンデン
サC1に並列に接続されたFETからなるスイッチング
素子Q1とを具備し、後述する制御回路CNによりスイ
ッチング素子Q1がオン・オフ制御されて平滑コンデン
サC1の両端に所望の直流出力が得られるものである。
【0003】一方、インバータ部INVは、図示しない
寄生ダイオードが逆並列に接続されたFETからなる一
対のスイッチング素子Q21,Q22が直流電源部DP
の出力端(平滑コンデンサC1の両端)間に直列に接続
され、ローサイドのスイッチング素子Q22の両端間に
トランスT1の1次側及び直流阻止用のコンデンサC4
が直列に接続され、トランスT1の2次側に共振用のイ
ンダクタL2及び直流阻止用のコンデンサC3を介して
放電灯La及び共振用のコンデンサC2の並列回路が接
続され、インダクタL2とコンデンサC3の接続点に抵
抗R1を介して直流電源部1の低電位側の出力端が接続
され、制御回路CNにより各スイッチング素子Q21,
Q22が交互に高周波でオン・オフされるものである。
【0004】また、制御回路CNはチョッパ回路CPの
スイッチング素子Q1のゲートに図13(a)に示すよ
うな一定周期の矩形波パルスからなる駆動信号を出力す
るとともに、インバータ部INVの各スイッチング素子
Q21,Q22のゲートに図13(c)及び(d)に示
すような一定周期の矩形波パルスからなる駆動信号を出
力する。
【0005】ここで、図13及び図14を参照して従来
例1の動作を説明する。まず、チョッパ回路CPの動作
を説明すると、制御回路CNから駆動信号が出力されて
スイッチング素子Q1がオンする期間(図13における
時刻t0〜t2)では、交流電源ACから全波整流器D
Bを介してインダクタL1及びスイッチング素子Q1に
電流IL1が流れ、インダクタL1に磁気エネルギが蓄積
される(図14(c)(d)参照)。また、制御回路C
Nから駆動信号が出力されなくなってスイッチング素子
Q1がオフする期間(図13における時刻t2〜t4)
では、交流電源ACとインダクタL1を電源としダイオ
ードD1を介して流れるチョッパ電流I L1で平滑コンデ
ンサC1が充電される。而して、制御回路CNにより駆
動信号のオンデューティ比や周波数を可変することで平
滑コンデンサC1の両端に所望の直流出力(直流電圧)
が得られる。
【0006】次にインバータ部INVの動作を説明す
る。制御回路CNから出力される駆動信号によりハイサ
イドのスイッチング素子Q21がオン、ローサイドのス
イッチング素子Q22がオフしてからトランスT1の1
次側に流れる電流ITが略ゼロとなるまでの期間(図1
3における時刻t1〜tx)では、トランスT1に蓄積
された磁気エネルギを電源としてトランスT1の1次側
→スイッチング素子Q21の寄生ダイオード→平滑コン
デンサC1→コンデンサC4の経路で電流ITが流れ、
トランスT1の2次側→放電灯La及びコンデンサC2
→コンデンサC3→インダクタL2の経路で共振電流
(ランプ電流)ILaが流れる(図14(a)参照)。そ
して、トランスT1に蓄積された磁気エネルギが放出さ
れて電流ITが略ゼロとなってからスイッチング素子Q
21がオフ、スイッチング素子Q22がオンするまでの
期間(図13における時刻tx〜t3)では、直流電源
部DPから供給される直流出力により、直流電源部DP
→スイッチング素子Q21→トランスT1の1次側→コ
ンデンサC4の経路で電流ITが流れ、トランスT1の
2次側→インダクタL2→コンデンサC3→放電灯La
及びコンデンサC2の経路でランプ電流ILaが反転して
流れる(図14(b)参照)。
【0007】さらに、制御回路CNから出力される駆動
信号によりハイサイドのスイッチング素子Q21がオ
フ、ローサイドのスイッチング素子Q22がオンしてか
らトランスT1の1次側に流れる電流ITが略ゼロとな
るまでの期間(図13における時刻t3〜ty)では、
トランスT1に蓄積された磁気エネルギを電源としてト
ランスT1の1次側→コンデンサC4→スイッチング素
子Q22の寄生ダイオードの経路で電流ITが流れ、ト
ランスT1の2次側→インダクタL2→コンデンサC3
→放電灯La及びコンデンサC2の経路でランプ電流I
Laが流れ続ける(図14(c)参照)。そして、トラン
スT1に蓄積された磁気エネルギが放出されて電流IT
が略ゼロとなってからスイッチング素子Q21がオン、
スイッチング素子Q22がオフするまでの期間(図13
における時刻ty〜t5)では、コンデンサC4を電源
として、コンデンサC4→トランスT1の1次側→スイ
ッチング素子Q22の経路で電流ITが反転して流れ、
トランスT2の2次側→放電灯La及びコンデンサC2
→コンデンサC3→インダクタL2の経路でランプ電流
Laが反転して流れる(図14(d)参照)。
【0008】上述の一連の動作により、チョッパ回路C
Pで入力電流歪みを改善しつつ、放電灯Laに共振電流
を供給することができる。また、上記従来例1の回路構
成では、トランスT1の2次側に共振用のインダクタL
2を接続しているから、外部への漏れ磁束がほとんどな
く、インバータ部INVの回路動作が安定するものであ
る。
【0009】ところで、従来例1におけるインバータ部
INVのトランスT1の代わりにリーケージトランスを
用い、共振用のインダクタL2をリーケージトランスの
漏れインダクタンスで代用することで部品点数を削減し
た従来例(以下、「従来例2」と呼ぶ)もある。なお、
従来例2の回路動作は従来例1と共通であるから説明は
省略する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な放電灯点灯装置は回路部品をプリント配線板に実装す
ることで実現され、照明器具のケース(器具本体)など
に収納されるのであるが、上述のように従来例1の場合
にはトランスT1とインダクタL2が必要で部品点数が
多くなり、プリント配線板の実装面積も大きくなって器
具の大型化やコストアップを招いてしまう。
【0011】一方、従来例2の場合にはリーケージトラ
ンスを用いることで部品点数の削減と実装面積の減少が
図れるが、従来例1と同様に鉄製のケースに収納すると
ケースとの間の磁気抵抗が小さいために漏れ磁束が増大
し、リーケージトランス単体の場合よりも漏れインダク
タンス成分が増加して共振回路の共振条件や共振周波数
等が変化し、その結果、放電灯Laの出力も変化してし
まうことになる。このような不具合を避けるためには漏
れ磁束を増加させない金属、例えば弱常磁性のアルミニ
ウム製のケースを用いる必要があるが、鉄に比較して高
価な金属材料を用いることでコストが上昇してしまうと
いう問題がある。
【0012】本発明は上記問題に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、リーケージトランスの
漏れインダクタンス成分の変化を抑えて放電灯の出力変
化を軽減することができる放電灯点灯装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、直流を出力する直流電源部と、
直流電源部の直流出力を交流に変換して放電灯に供給す
るインバータ部と、直流電源部及びインバータ部を収納
するケースとを備え、インバータ部は、ダイオードが逆
並列に接続された一対のスイッチング素子が直流電源部
の出力端間に直列に接続され、一方のスイッチング素子
の両端間にリーケージトランスの1次側及び直流阻止用
のコンデンサが直列に接続され、リーケージトランスの
2次側に直流阻止用のコンデンサを介して放電灯及び共
振用のコンデンサの並列回路が接続され、リーケージト
ランスの2次側の一端が直流電源部の低電位側の出力端
に接続されるとともに、各スイッチング素子を交互にオ
ン・オフ制御する制御回路を具備してなる放電灯点灯装
置において、導電性部材からなるケースに容量性素子を
介して直流電源部の低電位側の出力端が接続され、直流
電源部とインバータ部の基準電位となる一端がケースに
接続されるとともに、リーケージトランスの2次側の巻
線の巻終わりが直流電源部の低電位側の出力端に接続さ
れることを特徴とし、リーケージトランスの巻線の表面
(巻終わり側)の電位の振れが小さくなってケースとの
間の電位差が減少するため、リーケージトランスの巻線
表面から磁気抵抗を介してケースに漏れる磁束を軽減す
ることができ、リーケージトランスの漏れインダクタン
ス成分の変化を抑えて放電灯の出力変化を軽減すること
ができる。
【0014】請求項2の発明は、上記目的を達成するた
めに、直流を出力する直流電源部と、直流電源部の直流
出力を交流に変換して放電灯に供給するインバータ部
と、直流電源部及びインバータ部を収納するケースとを
備え、インバータ部は、ダイオードが逆並列に接続され
た一対のスイッチング素子の直列回路が直流電源部の出
力端間に2組並列に接続され、各組のスイッチング素子
の接続点間にリーケージトランスの1次側及び直流阻止
用のコンデンサが直列に接続され、リーケージトランス
の2次側に直流阻止用のコンデンサを介して放電灯及び
共振用のコンデンサの並列回路が接続され、リーケージ
トランスの2次側の一端が直流電源部の低電位側の出力
端に接続されるとともに、放電灯を挟んで対角辺の位置
にある一対のスイッチング素子を同時にオン・オフし且
つ直列回路を形成する一対のスイッチング素子を交互に
オン・オフ制御する制御回路を具備してなる放電灯点灯
装置において、導電性部材からなるケースに容量性素子
を介して直流電源部の低電位側の出力端が接続され、直
流電源部とインバータ部の基準電位となる一端がケース
に接続されるとともに、リーケージトランスの2次側の
巻線の巻終わりが直流電源部の低電位側の出力端に接続
されることを特徴とし、リーケージトランスの巻線の表
面(巻終わり側)の電位の振れが小さくなってケースと
の間の電位差が減少するため、リーケージトランスの巻
線表面から磁気抵抗を介してケースに漏れる磁束を軽減
することができ、リーケージトランスの漏れインダクタ
ンス成分の変化を抑えて放電灯の出力変化を軽減するこ
とができる。
【0015】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、リーケージトランスの1次側の巻線の巻終わりが、
直流電源部の低電位側に一端が接続される2つのスイッ
チング素子の内で直流電源部の低電位側と略同電位とな
る時間が長い方のスイッチング素子に接続されることを
特徴とし、リーケージトランスの1次側とケースとの間
の電位差が減少し、ケースに漏れる磁束をさらに軽減す
ることができる。
【0016】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、リーケージトランスの巻線の巻始め側
に直流阻止用のコンデンサが接続されることを特徴と
し、リーケージトランスの巻線表面と直流電源部の低電
位側の出力端を略同電位とすることができ、リーケージ
トランスの漏れインダクタンス成分の変化をさらに軽減
することができる。
【0017】請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、リーケージトランスとケースとの距離
を、リーケージトランスの漏れ磁束の変動が所定の許容
範囲内に収まるような距離に保つことを特徴とし、リー
ケージトランスの巻線表面から磁気抵抗を介してケース
に漏れる磁束を軽減してリーケージトランスの漏れイン
ダクタンス成分の変化を抑え、放電灯の出力変化を軽減
することができる。
【0018】請求項6の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、直流電源部及びインバータ部の基準電
位となる一端がインピーダンス素子を介してケースに接
続されることを特徴とし、請求項1〜4の何れかの発明
と同様の作用を奏する。
【0019】請求項7の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、直流電源部及びインバータ部の基準電
位となる一端が浮遊容量を介してケースに接続されるこ
とを特徴とし、インピーダンス素子が不要となって部品
点数の削減とコストダウンが図れる。
【0020】請求項8の発明は、上記目的を達成するた
めに、直流を出力する直流電源部と、直流電源部の直流
出力を交番した交流出力を放電灯に供給するインバータ
部と、直流電源部及びインバータ部を収納するケースと
を備え、インバータ部は、ダイオードが逆並列に接続さ
れた少なくとも一対のスイッチング素子が直流電源部の
出力端間に直列に接続され、一方のスイッチング素子の
両端間にリーケージトランスの1次側及び直流阻止用の
コンデンサが直列に接続され、リーケージトランスの2
次側に直流阻止用のコンデンサを介して放電灯及び共振
用のコンデンサの並列回路が接続され、リーケージトラ
ンスの2次側の一端が直流電源部の低電位側の出力端に
接続されるとともに、各スイッチング素子を交互にオン
・オフ制御する制御回路を具備し、導電性部材からなる
ケースに容量性素子を介して直流電源部の低電位側の出
力端が接続されてなる放電灯点灯装置において、プリン
ト配線板からなりリーケージトランスを含むインバータ
部の構成部品が実装される回路基板を備え、リーケージ
トランスの1次側と2次側の巻線の間にギャップ部が設
けられるとともに、ギャップ部と対向する位置にギャッ
プ部の一部を被うように回路基板の配線パターンが形成
されることを特徴とし、ギャップ部から漏れて回路基板
を通過した後にケースに鎖交する磁束を回路基板の配線
パターンによって調節することができ、回路基板の温度
上昇を抑えながらリーケージトランスの巻線表面から磁
気抵抗を介してケースに漏れる磁束を軽減し、リーケー
ジトランスの漏れインダクタンス成分の変化を抑えて放
電灯の出力変化を軽減することができる。
【0021】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、回路基板が多層プリント配線板からなり、リーケー
ジトランスの実装面に近い層の配線パターンがギャップ
部の一部を被うように形成されることを特徴とし、請求
項8の発明と同様の作用を奏する。
【0022】請求項10の発明は、請求項8又は9の発
明において、少なくともリーケージトランスと対向する
位置の配線パターンがスリット状に形成されることを特
徴とし、ケースと鎖交する磁束をさらに細かく調節する
ことができる。
【0023】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、スリット状の複数の配線パターン同士が接続さ
れるとともにこれらの配線パターンが直流電源部及びイ
ンバータ部の基準電位となる部位に接続されることを特
徴とし、請求項10の発明と同様の作用を奏する。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1に本実施形態
の概略回路構成図を示し、図2に一部省略した側断面図
を示す。但し、本実施形態の回路構成は従来例2(従来
例1のトランスT1とインダクタL2をリーケージトラ
ンスLTに置き換えたもの)と共通であるから、共通す
る構成については従来例1と同一の符号を付して説明を
省略する。
【0025】本実施形態は、図1に示すようにリーケー
ジトランスLTの2次巻線の巻終わり側の一端が、後述
するようにコンデンサCxを介して金属製のケース1に
接続されている直流電源部DPの低電位側の出力端に接
続されている点に特徴がある。なお、直流電源部DP及
びインバータ部INVの回路動作は従来例1とほぼ共通
であるから説明は省略する。
【0026】また、図2に示すように直流電源部DP及
びインバータ部INVを構成する回路部品(図2ではリ
ーケージトランスLTのみを図示)はプリント配線板か
らなる回路基板4に実装され、鉄製のケース1内に収納
される。このケース1は、例えば略円盤状に形成されて
天井に取り付けられる器具本体2と、上面が開口する略
円形の箱状に形成されて器具本体2の下面側に取り付け
られる反射板3とからなり、器具本体2に設けられるソ
ケット(図示せず)に装着された放電灯(例えば、環形
の蛍光灯等)Laが反射板3の下方に配置される。な
お、器具本体2と反射板3は機械的及び電気的に接続さ
れる。
【0027】回路基板4は器具本体2に固定されてお
り、コンデンサCxを介して器具本体2と電気的に接続
されている。回路基板4の下面(実装面)に実装される
リーケージトランスLTは図3に示すような構造を有す
る。すなわち、EE形のコア5の1次巻線6及び2次巻
線7が巻設される中央部に空隙(以下、「ギャップ部」
という)gが設けられ、このギャップ部gの磁気抵抗R
bが増大して磁束が制限される。このため、2次巻線7
から直接磁気抵抗Rcを介してコア5の外に漏れる磁束
(漏れ磁束)φ2が発生し、この漏れ磁束φ2が図4の
等価回路に示す2次側の漏れインダクタンス成分LIと
なる。同様に、1次側においてもギャップ部gによって
1次巻線6から磁気抵抗Rdを介して漏れ磁束φ1が発
生し、この漏れ磁束φ1が図4の等価回路に示す1次側
の励磁インダクタンス成分Leとなる。なお、1次巻線
6及び2次巻線7はそれぞれコア5に多層巻きで巻設さ
れており、巻始めが内側(コア5に近い側)となり、巻
終わりが外側(コア5に遠い側)となる。
【0028】上述のように構成されるリーケージトラン
スLTを回路基板4に実装してケース1内に収納した場
合、図2に示すように1次巻線6及び2次巻線7の巻終
わり側であるリーケージトランスLTの外側面から、磁
気抵抗Raを介してケース1(反射板3)に漏れる磁束
φ3が増加する。ここで、反射板3が強磁性体の鉄製で
ある場合、弱常磁性体のアルミニウム製である場合より
も磁気抵抗Raが小さくなり、両者を比較したときに鉄
製の方がアルミニウム製よりも多くの漏れ磁束が発生
し、リーケージトランスLT単体の場合よりも漏れイン
ダクタンス成分が増加して共振回路の共振条件や共振周
波数等が変化し、その結果、放電灯Laの出力も変化し
てしまうことになる。
【0029】また、漏れ磁束を増加させる別の要因とし
て、リーケージトランスLTの巻線外側部と反射板3と
の間の電位差が大きいこともあげられる。この電位差に
比例して磁気抵抗Raを介する漏れ磁束φ3が増加する
ことにより、リーケージトランスLTの漏れインダクタ
ンス成分がさらに増加して出力変化も顕著に現れること
になる。
【0030】そこで、本実施形態ではリーケージトラン
スLTの2次巻線7の巻終わりを直流電源部DPの低電
位側の出力端に接続することにより、コンデンサCxを
介した反射板3との間の電位差を減少させている。つま
り、リーケージトランスLTの2次巻線7は多層巻きで
巻設されているために巻終わりが外側になっており、反
射板3との距離がより近い巻終わりを直流電源部DPの
低電位側の出力端に接続することにより、リーケージト
ランスLTの外側面の電位の振れが小さくなって反射板
3との間の電位差が減少することになる。なお、本実施
形態では2次巻線7の巻終わりを直流電源部DPの低電
位側の出力端に直接接続しているが、インピーダンス素
子等を介して接続する場合であっても反射板3との電位
差を減少することは可能である。
【0031】而して、リーケージトランスLTの外側部
と反射板3との間の電位差が減少すれば、磁気抵抗Ra
を介した漏れ磁束φ3を軽減することができ、リーケー
ジトランスLTの漏れインダクタンス成分LIの変化を
抑えて放電灯Laの出力変化を軽減することができる。
その結果、ケース1(特に反射板3)をアルミニウム製
よりも安価な鉄製としながらリーケージトランスLTを
使用することが可能となり、回路部品の部品点数削減と
回路基板4の実装面積の削減によるケース1の小型化及
びコストダウンが図れるものである。なお、本実施形態
ではコンデンサCxを介して直流電源部DPの低電位側
の出力端に金属製のケース1を接続しているが、コンデ
ンサCxを介さずに直接接続しても良いし、あるいはコ
ンデンサCxの代わりに浮遊容量等を介して接続するよ
うにしても良い。
【0032】ところで、本実施形態においてはインバー
タ部INVの直流阻止用のコンデンサC4をリーケージ
トランスLTの1次巻線6の巻始め側(電位の高い側)
に接続している。つまり、リーケージトランスLTの1
次巻線6の巻終わり側と直流電源部DPの低電位側の出
力端との間にコンデンサC4のような電位を持つ素子が
あると電位の振れが大きくなって漏れ磁束が増加してし
まうから、コンデンサC4をリーケージトランスLTの
1次巻線6の巻始め側に接続することでリーケージトラ
ンスLTの巻線表面と直流電源部DPの低電位側の出力
端を略同電位とすることができ、リーケージトランスL
Tの漏れインダクタンス成分の変化をさらに軽減するこ
とができる。なお、1次側の直流阻止用のコンデンサC
4だけでなく、2次側の直流阻止用のコンデンサC3も
リーケージトランスLTの2次巻線7の巻始め側に接続
すればさらに漏れインダクタンス成分の低減が図れる。
【0033】また、リーケージトランスLTの外側面と
反射板3との間の磁気抵抗Raは両者の間の距離が離れ
るほど大きくなるから、リーケージトランスLTの漏れ
磁束φ3が所定の許容範囲内に収まるように両者の間の
距離をケース1の寸法の制限内で最大限に大きくすれ
ば、磁気抵抗Raを等価的に増大させて漏れ磁束φ3を
軽減してリーケージトランスLTの漏れインダクタンス
成分を減少させ、放電灯Laの出力変化を軽減すること
ができる。
【0034】(実施形態2)本実施形態は、図5に示す
ようにインバータ部INVをフルブリッジ型とした点に
特徴があり、それ以外の構成は実施形態1と共通であ
る。よって、共通する構成については同一の符号を付し
て図示並びに説明は省略する。
【0035】本実施形態におけるインバータ部INV
は、図5に示すように直流電源部DPの出力端間にFE
Tからなる一対のスイッチング素子Q21,Q22の直
列回路と、同じくFETからなる一対のスイッチング素
子Q23,Q24の直列回路とが並列に接続され、スイ
ッチング素子Q21,Q22の接続点とスイッチング素
子Q23,Q24の接続点との間に直流阻止用のコンデ
ンサC4を介してリーケージトランスLTの1次側が接
続される。なお、リーケージトランスLTの2次側は実
施形態1と同一の回路構成であるから説明を省略する。
【0036】制御回路CNは、インバータ部INVの各
スイッチング素子Q21〜Q24のゲートに図6(a)
及び(b)に示すような一定周期の矩形波パルスからな
る駆動信号を出力し、放電灯Laを挟んで対角辺の位置
にある一対のスイッチング素子Q21とQ24及びQ2
2とQ23を同時にオン・オフし且つ直列回路を形成す
る一対のスイッチング素子Q21とQ22及びQ23と
Q24を交互にオン・オフ制御する。
【0037】ここで、図6及び図7を参照して本実施形
態におけるインバータ部INVの動作を説明する。
【0038】制御回路CNから出力される駆動信号によ
りスイッチング素子Q21,Q24がオン、スイッチン
グ素子Q22,Q23がオフしてからリーケージトラン
スLTの1次側に流れる電流(共振電流)ITが略ゼロ
となるまでの期間(図6における時刻t0〜tx)で
は、リーケージトランスLTに蓄積された磁気エネルギ
による保持電流により、リーケージトランスLTの1次
側→コンデンサC4→スイッチング素子Q21の寄生ダ
イオード→平滑コンデンサC1→スイッチング素子Q2
4の寄生ダイオードの経路で共振電流ITが流れ、リー
ケージトランスLTの2次側→コンデンサC3→放電灯
La及びコンデンサC2の経路で共振電流(ランプ電
流)ILaが流れる(図6(c)及び図7(a)参照)。
そして、リーケージトランスLTに蓄積された磁気エネ
ルギが放出されて共振電流ITが略ゼロとなってからス
イッチング素子Q21,Q24がオフ、スイッチング素
子Q22,Q23がオンするまでの期間(図6における
時刻tx〜t1)では、直流電源部DPから供給される
直流出力により、直流電源部DP→スイッチング素子Q
21→コンデンサC4→リーケージトランスLTの1次
側→スイッチング素子Q24の経路で共振電流ITが流
れ、リーケージトランスLTの2次側→放電灯La及び
コンデンサC2→コンデンサC3の経路でランプ電流I
Laが反転して流れる(図6(c)及び図7(b)参
照)。
【0039】さらに、制御回路CNから出力される駆動
信号によりスイッチング素子Q21,Q24がオフ、ス
イッチング素子Q22,Q23がオンしてからリーケー
ジトランスLTの1次側に流れる共振電流ITが略ゼロ
となるまでの期間(図6における時刻t1〜ty)で
は、リーケージトランスLTに蓄積された磁気エネルギ
による保持電流により、リーケージトランスLTの1次
側→スイッチング素子Q23の寄生ダイオード→平滑コ
ンデンサC1→スイッチング素子Q22の寄生ダイオー
ド→コンデンサC4の経路で共振電流ITが流れ、リー
ケージトランスLTの2次側→放電灯La及びコンデン
サC2→コンデンサC3の経路でランプ電流ILaが流れ
続ける(図6(c)及び図7(c)参照)。そして、リ
ーケージトランスLTに蓄積された磁気エネルギが放出
されて共振電流ITが略ゼロとなってからスイッチング
素子Q21,Q24がオン、スイッチング素子Q22,
Q23がオフするまでの期間(図6における時刻ty〜
t2)では、直流電源部DPから供給される直流出力に
より、直流電源部DP→スイッチング素子Q23→リー
ケージトランスLTの1次側→コンデンサC4→スイッ
チング素子Q22の経路で共振電流ITが反転して流
れ、リーケージトランスLTの2次側→コンデンサC3
→放電灯La及びコンデンサC2の経路でランプ電流I
Laが反転して流れる(図6(c)及び図7(d)参
照)。
【0040】上述の一連の動作により、チョッパ回路C
Pで入力電流歪みを改善しつつ、放電灯Laに共振電流
(ランプ電流)ILaを供給することができる。
【0041】本実施形態においても、リーケージトラン
スLTの2次巻線7の巻終わりを直流電源部DPの低電
位側の出力端に接続することにより、コンデンサCxを
介した反射板3との間の電位差を減少させている。この
ため、実施形態1と同様に磁気抵抗Raを介した漏れ磁
束φ3を軽減することができ、リーケージトランスLT
の漏れインダクタンス成分LIの変化を抑えて放電灯L
aの出力変化を軽減することができる。その結果、ケー
ス1(特に反射板3)をアルミニウム製よりも安価な鉄
製としながらリーケージトランスLTを使用することが
可能となり、回路部品の部品点数削減と回路基板4の実
装面積の削減によるケース1の小型化及びコストダウン
が図れるものである。
【0042】ところで、本実施形態におけるインバータ
部INVは、直流電源部DPの低電位側の出力端とリー
ケージトランスLTの1次側とが常時接続される回路構
成ではなく、リーケージトランスLTの1次側がローサ
イドの2つのスイッチング素子Q22,Q24を介して
直流電源部DPの低電位側の出力端に接続されるため、
2つのスイッチング素子Q22,Q24のオン時間が長
い方(本実施形態ではスイッチング素子Q24)にリー
ケージトランスLTの1次巻線6の巻終わりを接続して
いる。すなわち、リーケージトランスLTの1次巻線6
の巻終わりが、直流電源部1の低電位側の出力端に一端
が接続される2つのスイッチング素子Q22,Q24の
内で直流電源部1の低電位側の出力端と略同電位となる
時間が長い方のスイッチング素子Q24に接続されるの
で、リーケージトランスLTの1次側とケース1との間
の電位差が減少し、ケース1に漏れる磁束をさらに軽減
することができるという利点がある。
【0043】また、本実施形態においてもインバータ部
INVの直流阻止用のコンデンサC4をリーケージトラ
ンスLTの1次巻線6の巻始め側(電位の高い側)に接
続することによって、リーケージトランスLTの巻線表
面と直流電源部DPの低電位側の出力端を略同電位とす
ることができ、リーケージトランスLTの漏れインダク
タンス成分の変化をさらに軽減することができる。な
お、1次側の直流阻止用のコンデンサC4だけでなく、
2次側の直流阻止用のコンデンサC3もリーケージトラ
ンスLTの2次巻線7の巻始め側に接続すればさらに漏
れインダクタンス成分の低減が図れる。
【0044】なお、本実施形態ではコンデンサCxを介
して直流電源部DPの低電位側の出力端に金属製のケー
ス1を接続しているが、コンデンサCxを介さずに直接
接続しても良いし、あるいはコンデンサCxの代わりに
浮遊容量等を介して接続するようにしても良い。
【0045】(実施形態3)本実施形態の回路構成は実
施形態1又は実施形態2と同一であるから図示並びに説
明は省略する。本実施形態は、図8に示すようにリーケ
ージトランスLTのギャップ部gと対向する位置にギャ
ップ部gの一部を被うように回路基板4の配線パターン
Pが形成される点に特徴がある。
【0046】すなわち、リーケージトランスLTのギャ
ップ部gからもれる漏れ磁束は、回路基板4の反実装面
(実装面を表面とした場合の裏面)に形成されている配
線パターンPとの距離が近くなるから最も影響を与え易
く、さらに回路基板4を挟んでリーケージトランスLT
と反対側にあるケース1(器具本体2)にも影響を与え
ることになる。ここで、器具本体2が鉄製であるから、
配線パターンが弱反磁性の銅で形成されている場合、器
具本体2の上方から見てギャップ部gが全面的に被われ
るように銅製の配線パターンが形成されると配線パター
ンの部位を磁束が通過できないために器具本体2に達す
る磁束が減少するが、配線パターンでの発熱量が増大し
てしまう。その結果、回路基板4に使用される配線パタ
ーンの厚み程度では温度が異常に上昇してしまうことに
なり、他の回路部品に対して熱による悪影響を与える虞
がある。
【0047】そこで本実施形態では、図8に示すように
リーケージトランスLTのギャップ部gと対向する位置
にギャップ部gの一部を被うように回路基板4の配線パ
ターンPを形成しているため、配線パターンPの発熱に
よる温度上昇を許容範囲内に抑えながら器具本体2での
漏れ磁束による損失を低減することができる。これによ
り、ギャップ部gから漏れて回路基板4を通過した後に
器具本体2に鎖交する磁束を回路基板4の配線パターン
Pによって調節することができ、回路基板4(配線パタ
ーンP)の温度上昇を抑えながらリーケージトランスL
Tの巻線表面から磁気抵抗を介して器具本体2に漏れる
磁束を軽減し、リーケージトランスLTの漏れインダク
タンス成分の変化を抑えて放電灯Laの出力変化を軽減
することができる。但し、図8の紙面に垂直な方向にお
いては配線パターンPを連続的に形成してリーケージト
ランスLTのギャップ部gをとぎれなく一様に被うよう
にしても良い。
【0048】ここで、図9に示すように少なくともリー
ケージトランスLT(同図中に点線で示す)と対向する
位置の配線パターンPをスリット状に形成すれば、各配
線パターンPの間隔Mを可変することで器具本体2と鎖
交する磁束をさらに細かく調節することができるという
利点がある。また、図10に示すように配線パターンP
同士を一端部で接続するとともにこれらの配線パターン
Pを直流電源部DP及びインバータ部INVの基準電位
となる部位(直流電源部DPの低電位側の出力端)に接
続すれば、器具本体2に漏れる磁束をさらに軽減し、リ
ーケージトランスLTの漏れインダクタンス成分の変化
を抑えて放電灯Laの出力変化をさらに軽減することが
できる。
【0049】なお、インバータ部INVの回路構成は実
施形態1又は実施形態2のものと必ずしも共通である必
要はなく、例えば放電灯Laに矩形波の交流を供給する
ような回路構成であっても良い。
【0050】(実施形態4)本実施形態の基本構成は実
施形態3と共通であるから、共通する構成には同一の符
号を付して説明を省略する。本実施形態は、回路基板4
が多層プリント配線板からなり、リーケージトランスL
Tの実装面に近い層の配線パターンP1がギャップ部g
の一部を被うように形成される点に特徴がある。
【0051】本実施形態における回路基板4は、図11
に示すように2層の多層プリント配線板からなり、リー
ケージトランスLTの実装面に近い層である中間層の配
線パターンP1がギャップ部gの一部を被うように形成
される。なお、回路基板4の裏面の層の配線パターンP
2は、ギャップ部gを被う率がゼロ又は中間層の配線パ
ターンP1よりも高くなるように形成される。
【0052】而して、本実施形態においても配線パター
ンP1,P2の発熱による温度上昇を許容範囲内に抑え
ながら器具本体2での漏れ磁束による損失を低減するこ
とができ、ギャップ部gから漏れて回路基板4を通過し
た後に器具本体2に鎖交する磁束を回路基板4の配線パ
ターンP1,P2によって調節することができ、回路基
板4の温度上昇を抑えながらリーケージトランスLTの
巻線表面から磁気抵抗を介してに器具本体2に漏れる磁
束を軽減し、リーケージトランスLTの漏れインダクタ
ンス成分の変化を抑えて放電灯Laの出力変化を軽減す
ることができる。
【0053】なお、実施形態3と同様に配線パターンP
1,P2をスリット状に形成しても良いし、さらに配線
パターンP1,P2同士を一端部で接続するとともにこ
れらの配線パターンP1,P2を直流電源部DPの低電
位側の出力端に接続しても良い。
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明は、直流を出力する直流
電源部と、直流電源部の直流出力を交流に変換して放電
灯に供給するインバータ部と、直流電源部及びインバー
タ部を収納するケースとを備え、インバータ部は、ダイ
オードが逆並列に接続された一対のスイッチング素子が
直流電源部の出力端間に直列に接続され、一方のスイッ
チング素子の両端間にリーケージトランスの1次側及び
直流阻止用のコンデンサが直列に接続され、リーケージ
トランスの2次側に直流阻止用のコンデンサを介して放
電灯及び共振用のコンデンサの並列回路が接続され、リ
ーケージトランスの2次側の一端が直流電源部の低電位
側の出力端に接続されるとともに、各スイッチング素子
を交互にオン・オフ制御する制御回路を具備してなる放
電灯点灯装置において、導電性部材からなるケースに容
量性素子を介して直流電源部の低電位側の出力端が接続
され、直流電源部とインバータ部の基準電位となる一端
がケースに接続されるとともに、リーケージトランスの
2次側の巻線の巻終わりが直流電源部の低電位側の出力
端に接続されるので、リーケージトランスの巻線の表面
(巻終わり側)の電位の振れが小さくなってケースとの
間の電位差が減少するため、リーケージトランスの巻線
表面から磁気抵抗を介してケースに漏れる磁束を軽減す
ることができ、リーケージトランスの漏れインダクタン
ス成分の変化を抑えて放電灯の出力変化を軽減すること
ができるという効果がある。
【0055】請求項2の発明は、直流を出力する直流電
源部と、直流電源部の直流出力を交流に変換して放電灯
に供給するインバータ部と、直流電源部及びインバータ
部を収納するケースとを備え、インバータ部は、ダイオ
ードが逆並列に接続された一対のスイッチング素子の直
列回路が直流電源部の出力端間に2組並列に接続され、
各組のスイッチング素子の接続点間にリーケージトラン
スの1次側及び直流阻止用のコンデンサが直列に接続さ
れ、リーケージトランスの2次側に直流阻止用のコンデ
ンサを介して放電灯及び共振用のコンデンサの並列回路
が接続され、リーケージトランスの2次側の一端が直流
電源部の低電位側の出力端に接続されるとともに、放電
灯を挟んで対角辺の位置にある一対のスイッチング素子
を同時にオン・オフし且つ直列回路を形成する一対のス
イッチング素子を交互にオン・オフ制御する制御回路を
具備してなる放電灯点灯装置において、導電性部材から
なるケースに容量性素子を介して直流電源部の低電位側
の出力端が接続され、直流電源部とインバータ部の基準
電位となる一端がケースに接続されるとともに、リーケ
ージトランスの2次側の巻線の巻終わりが直流電源部の
低電位側の出力端に接続されるので、リーケージトラン
スの巻線の表面(巻終わり側)の電位の振れが小さくな
ってケースとの間の電位差が減少するため、リーケージ
トランスの巻線表面から磁気抵抗を介してケースに漏れ
る磁束を軽減することができ、リーケージトランスの漏
れインダクタンス成分の変化を抑えて放電灯の出力変化
を軽減することができるという効果がある。
【0056】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、リーケージトランスの1次側の巻線の巻終わりが、
直流電源部の低電位側に一端が接続される2つのスイッ
チング素子の内で直流電源部の低電位側と略同電位とな
る時間が長い方のスイッチング素子に接続されるので、
リーケージトランスの1次側とケースとの間の電位差が
減少し、ケースに漏れる磁束をさらに軽減することがで
きるという効果がある。
【0057】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、リーケージトランスの巻線の巻始め側
に直流阻止用のコンデンサが接続されるので、リーケー
ジトランスの巻線表面と直流電源部の低電位側の出力端
を略同電位とすることができ、リーケージトランスの漏
れインダクタンス成分の変化をさらに軽減することがで
きるという効果がある。
【0058】請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、リーケージトランスとケースとの距離
を、リーケージトランスの漏れ磁束の変動が所定の許容
範囲内に収まるような距離に保つので、リーケージトラ
ンスの巻線表面から磁気抵抗を介してケースに漏れる磁
束を軽減してリーケージトランスの漏れインダクタンス
成分の変化を抑え、放電灯の出力変化を軽減することが
できるという効果がある。
【0059】請求項6の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、直流電源部及びインバータ部の基準電
位となる一端がインピーダンス素子を介してケースに接
続されるので、請求項1〜4の何れかの発明と同様の効
果を奏する。
【0060】請求項7の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、直流電源部及びインバータ部の基準電
位となる一端が浮遊容量を介してケースに接続されるの
で、インピーダンス素子が不要となって部品点数の削減
とコストダウンが図れるという効果がある。
【0061】請求項8の発明は、直流を出力する直流電
源部と、直流電源部の直流出力を交番した交流出力を放
電灯に供給するインバータ部と、直流電源部及びインバ
ータ部を収納するケースとを備え、インバータ部は、ダ
イオードが逆並列に接続された少なくとも一対のスイッ
チング素子が直流電源部の出力端間に直列に接続され、
一方のスイッチング素子の両端間にリーケージトランス
の1次側及び直流阻止用のコンデンサが直列に接続さ
れ、リーケージトランスの2次側に直流阻止用のコンデ
ンサを介して放電灯及び共振用のコンデンサの並列回路
が接続され、リーケージトランスの2次側の一端が直流
電源部の低電位側の出力端に接続されるとともに、各ス
イッチング素子を交互にオン・オフ制御する制御回路を
具備し、導電性部材からなるケースに容量性素子を介し
て直流電源部の低電位側の出力端が接続されてなる放電
灯点灯装置において、プリント配線板からなりリーケー
ジトランスを含むインバータ部の構成部品が実装される
回路基板を備え、リーケージトランスの1次側と2次側
の巻線の間にギャップ部が設けられるとともに、ギャッ
プ部と対向する位置にギャップ部の一部を被うように回
路基板の配線パターンが形成されるので、ギャップ部か
ら漏れて回路基板を通過した後にケースに鎖交する磁束
を回路基板の配線パターンによって調節することがで
き、回路基板の温度上昇を抑えながらリーケージトラン
スの巻線表面から磁気抵抗を介してケースに漏れる磁束
を軽減し、リーケージトランスの漏れインダクタンス成
分の変化を抑えて放電灯の出力変化を軽減することがで
きるという効果がある。
【0062】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、回路基板が多層プリント配線板からなり、リーケー
ジトランスの実装面に近い層の配線パターンがギャップ
部の一部を被うように形成されるので、請求項8の発明
と同様の効果を奏する。
【0063】請求項10の発明は、請求項8又は9の発
明において、少なくともリーケージトランスと対向する
位置の配線パターンがスリット状に形成されるので、ケ
ースと鎖交する磁束をさらに細かく調節することができ
るという効果がある。
【0064】請求項11の発明は、請求項10の発明に
おいて、スリット状の複数の配線パターン同士が接続さ
れるとともにこれらの配線パターンが直流電源部及びイ
ンバータ部の基準電位となる部位に接続されるので、請
求項10の発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す概略回路構成図である。
【図2】同上をケースに収納した状態の要部の側断面図
である。
【図3】同上におけるリーケージトランスの概略構造を
示す平面図である。
【図4】同上におけるリーケージトランスの等価回路図
である。
【図5】実施形態2を示す概略回路構成図である。
【図6】同上の回路動作を説明する説明図である。
【図7】同上の回路動作を説明する説明図である。
【図8】実施形態3をケースに収納した状態の要部の側
断面図である。
【図9】同上における配線パターンの説明図である。
【図10】同上における他の構成の配線パターンの説明
図である。
【図11】実施形態4をケースに収納した状態の要部の
側断面図である。
【図12】従来例1を示す概略回路構成図である。
【図13】同上の回路動作を説明する説明図である。
【図14】同上の回路動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
DP 直流電源部 C1 平滑コンデンサ INV インバータ部 Q21,Q22 スイッチング素子 LT リーケージトランス La 放電灯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 41/232 H01F 31/06 501K 501B 501C Fターム(参考) 3K072 AA02 BA05 BC02 BC03 CA16 DB03 DD04 GA02 GB12 GB18 GC04 3K083 AA92 BA05 BA13 BA20 BA25 BA26 BE40 5H007 AA02 BB03 CA02 CB09 CB17 CC12 CC32 HA01 HA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流を出力する直流電源部と、直流電源
    部の直流出力を交流に変換して放電灯に供給するインバ
    ータ部と、直流電源部及びインバータ部を収納するケー
    スとを備え、インバータ部は、ダイオードが逆並列に接
    続された一対のスイッチング素子が直流電源部の出力端
    間に直列に接続され、一方のスイッチング素子の両端間
    にリーケージトランスの1次側及び直流阻止用のコンデ
    ンサが直列に接続され、リーケージトランスの2次側に
    直流阻止用のコンデンサを介して放電灯及び共振用のコ
    ンデンサの並列回路が接続され、リーケージトランスの
    2次側の一端が直流電源部の低電位側の出力端に接続さ
    れるとともに、各スイッチング素子を交互にオン・オフ
    制御する制御回路を具備してなる放電灯点灯装置におい
    て、導電性部材からなるケースに容量性素子を介して直
    流電源部の低電位側の出力端が接続され、直流電源部と
    インバータ部の基準電位となる一端がケースに接続され
    るとともに、リーケージトランスの2次側の巻線の巻終
    わりが直流電源部の低電位側の出力端に接続されること
    を特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 直流を出力する直流電源部と、直流電源
    部の直流出力を交流に変換して放電灯に供給するインバ
    ータ部と、直流電源部及びインバータ部を収納するケー
    スとを備え、インバータ部は、ダイオードが逆並列に接
    続された一対のスイッチング素子の直列回路が直流電源
    部の出力端間に2組並列に接続され、各組のスイッチン
    グ素子の接続点間にリーケージトランスの1次側及び直
    流阻止用のコンデンサが直列に接続され、リーケージト
    ランスの2次側に直流阻止用のコンデンサを介して放電
    灯及び共振用のコンデンサの並列回路が接続され、リー
    ケージトランスの2次側の一端が直流電源部の低電位側
    の出力端に接続されるとともに、放電灯を挟んで対角辺
    の位置にある一対のスイッチング素子を同時にオン・オ
    フし且つ直列回路を形成する一対のスイッチング素子を
    交互にオン・オフ制御する制御回路を具備してなる放電
    灯点灯装置において、導電性部材からなるケースに容量
    性素子を介して直流電源部の低電位側の出力端が接続さ
    れ、直流電源部とインバータ部の基準電位となる一端が
    ケースに接続されるとともに、リーケージトランスの2
    次側の巻線の巻終わりが直流電源部の低電位側の出力端
    に接続されることを特徴とする放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 リーケージトランスの1次側の巻線の巻
    終わりが、直流電源部の低電位側に一端が接続される2
    つのスイッチング素子の内で直流電源部の低電位側と略
    同電位となる時間が長い方のスイッチング素子に接続さ
    れることを特徴とする請求項2記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 リーケージトランスの巻線の巻始め側に
    直流阻止用のコンデンサが接続されることを特徴とする
    請求項1又は2又は3記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 リーケージトランスとケースとの距離
    を、リーケージトランスの漏れ磁束の変動が所定の許容
    範囲内に収まるような距離に保つことを特徴とする請求
    項1〜4の何れかに記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 直流電源部及びインバータ部の基準電位
    となる一端がインピーダンス素子を介してケースに接続
    されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載に
    記載の放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 直流電源部及びインバータ部の基準電位
    となる一端が浮遊容量を介してケースに接続されること
    を特徴とする請求項1〜4の何れかに記載に記載の放電
    灯点灯装置。
  8. 【請求項8】 直流を出力する直流電源部と、直流電源
    部の直流出力を交番した交流出力を放電灯に供給するイ
    ンバータ部と、直流電源部及びインバータ部を収納する
    ケースとを備え、インバータ部は、ダイオードが逆並列
    に接続された少なくとも一対のスイッチング素子が直流
    電源部の出力端間に直列に接続され、一方のスイッチン
    グ素子の両端間にリーケージトランスの1次側及び直流
    阻止用のコンデンサが直列に接続され、リーケージトラ
    ンスの2次側に直流阻止用のコンデンサを介して放電灯
    及び共振用のコンデンサの並列回路が接続され、リーケ
    ージトランスの2次側の一端が直流電源部の低電位側の
    出力端に接続されるとともに、各スイッチング素子を交
    互にオン・オフ制御する制御回路を具備し、導電性部材
    からなるケースに容量性素子を介して直流電源部の低電
    位側の出力端が接続されてなる放電灯点灯装置におい
    て、プリント配線板からなりリーケージトランスを含む
    インバータ部の構成部品が実装される回路基板を備え、
    リーケージトランスの1次側と2次側の巻線の間にギャ
    ップ部が設けられるとともに、ギャップ部と対向する位
    置にギャップ部の一部を被うように回路基板の配線パタ
    ーンが形成されることを特徴とする放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】 回路基板が多層プリント配線板からな
    り、リーケージトランスの実装面に近い層の配線パター
    ンがギャップ部の一部を被うように形成されることを特
    徴とする請求項8記載の放電灯点灯装置。
  10. 【請求項10】 少なくともリーケージトランスと対向
    する位置の配線パターンがスリット状に形成されること
    を特徴とする請求項8又は9記載の放電灯点灯装置。
  11. 【請求項11】 スリット状の複数の配線パターン同士
    が接続されるとともにこれらの配線パターンが直流電源
    部及びインバータ部の基準電位となる部位に接続される
    ことを特徴とする請求項10記載の放電灯点灯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100942347B1 (ko) * 2005-05-30 2010-02-12 우시오덴키 가부시키가이샤 방전램프 점등 회로 및 방전램프 점등 장치, 광원 장치

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KR100942347B1 (ko) * 2005-05-30 2010-02-12 우시오덴키 가부시키가이샤 방전램프 점등 회로 및 방전램프 점등 장치, 광원 장치

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