JPH06311749A - スイッチング電源装置 - Google Patents
スイッチング電源装置Info
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- JPH06311749A JPH06311749A JP9343393A JP9343393A JPH06311749A JP H06311749 A JPH06311749 A JP H06311749A JP 9343393 A JP9343393 A JP 9343393A JP 9343393 A JP9343393 A JP 9343393A JP H06311749 A JPH06311749 A JP H06311749A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】内部雑音源によって生ずる雑音端子電圧が低
く、交流電源系統に対して雑音源にならないスイッチン
グ電源装置を得る。 【構成】交流電源系統11に接続される整流平滑回路2
と、この整流平滑回路に一次巻線が接続されたスイッチ
ングトランス4と、整流平滑回路と一次巻線との間に接
続されたスイッチング素子3とを含むAC/DCコンバ
−タ回路1と、整流平滑回路とその交流入力端子との間
に接続されたノイズフィルタ−とを備えたものにおい
て、特性が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−ドチョ−
クコイル23,24の従属接続体をノイズフィルタ−2
5として備える。
く、交流電源系統に対して雑音源にならないスイッチン
グ電源装置を得る。 【構成】交流電源系統11に接続される整流平滑回路2
と、この整流平滑回路に一次巻線が接続されたスイッチ
ングトランス4と、整流平滑回路と一次巻線との間に接
続されたスイッチング素子3とを含むAC/DCコンバ
−タ回路1と、整流平滑回路とその交流入力端子との間
に接続されたノイズフィルタ−とを備えたものにおい
て、特性が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−ドチョ−
クコイル23,24の従属接続体をノイズフィルタ−2
5として備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、商用周波数の交流電
源系統から電力の供給を受け、これを定電圧制御された
直流電力に変換して負荷に供給するスイッチング電源装
置、ことに交流電源系統に接続された他の電子機器に対
してスイッチング電源装置が雑音源となることを防止す
るノイズフィルタ−を交流入力側に備えたスイッチング
電源装置に関する。
源系統から電力の供給を受け、これを定電圧制御された
直流電力に変換して負荷に供給するスイッチング電源装
置、ことに交流電源系統に接続された他の電子機器に対
してスイッチング電源装置が雑音源となることを防止す
るノイズフィルタ−を交流入力側に備えたスイッチング
電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年電子機器,殊にデジタル機器の氾濫
に伴って雑音による機器相互の干渉が問題となってお
り、個々の機器が外部雑音源に影響されず、かつその装
置自体が環境に対して雑音源にならない電磁環境適合性
(EMC)の確立が求められており、ことに交流電源系
統から電力の供給を受けて大きなパワ−のスイッチング
制御を行うタイプのスイッチング電源装置に対しては、
スイッチング電源装置自体が雑音源となって交流電源系
統にノイズを伝導放出しないことが求められており、例
えば、電子機器の狭帯域伝導放出標準としてその測定法
および限度値がCISPR(The International Special
Committee on Radio Interference) から推奨されてい
る。
に伴って雑音による機器相互の干渉が問題となってお
り、個々の機器が外部雑音源に影響されず、かつその装
置自体が環境に対して雑音源にならない電磁環境適合性
(EMC)の確立が求められており、ことに交流電源系
統から電力の供給を受けて大きなパワ−のスイッチング
制御を行うタイプのスイッチング電源装置に対しては、
スイッチング電源装置自体が雑音源となって交流電源系
統にノイズを伝導放出しないことが求められており、例
えば、電子機器の狭帯域伝導放出標準としてその測定法
および限度値がCISPR(The International Special
Committee on Radio Interference) から推奨されてい
る。
【0003】図5は従来のスイッチング電源装置を示す
接続図であり、インバ−タ整流形のAC/DCコンバ−
タ回路を用いたスイッチング電源装置を例にその主回路
部分の構成を示したものである。図において、スイッチ
ング電源装置の主回路はAC/DCコンバ−タ回路1
と、その入力側に連結されたラインフィルタ−15とで
構成される。ラインフィルタ−15は交流電源系統11
に接続される交流入力端子12A,12Bに並列接続さ
れたコンデンサ16と、コモンモ−ドチョ−クコイル1
4とで構成される。コモンモ−ドチョ−クコイル14は
1つのコアに2つのコイル14A,14Bを密接して等
しい回数巻回したものからなり、一対のコイル14A,
14Bの反入力端子側はAC/DCコンバ−タ回路1の
整流ブリッジ2Dに接続される。
接続図であり、インバ−タ整流形のAC/DCコンバ−
タ回路を用いたスイッチング電源装置を例にその主回路
部分の構成を示したものである。図において、スイッチ
ング電源装置の主回路はAC/DCコンバ−タ回路1
と、その入力側に連結されたラインフィルタ−15とで
構成される。ラインフィルタ−15は交流電源系統11
に接続される交流入力端子12A,12Bに並列接続さ
れたコンデンサ16と、コモンモ−ドチョ−クコイル1
4とで構成される。コモンモ−ドチョ−クコイル14は
1つのコアに2つのコイル14A,14Bを密接して等
しい回数巻回したものからなり、一対のコイル14A,
14Bの反入力端子側はAC/DCコンバ−タ回路1の
整流ブリッジ2Dに接続される。
【0004】AC/DCコンバ−タ回路1は、コモンモ
−ドチョ−クコイル14を介して交流電流を受ける整流
ブリッジ2Dおよび平滑コンデンサ2Cからなる整流平
滑回路2と、その直流出力側に接続されたスイッチング
トランス4の一次巻線4Pとトランジスタなどのスイッ
チング素子3との直列回路と、スイッチングトランスの
二次巻線4Sに並列接続された主ダイオ−ド5および帰
還ダイオ−ド6の逆直列回路と、帰還ダイオ−ド6に並
列接続されたリアクトル7と平滑コンデンサ8の直列回
路と、平滑コンデンサ8の両端に設けた直流出力端子9
A,9Bとで構成される。
−ドチョ−クコイル14を介して交流電流を受ける整流
ブリッジ2Dおよび平滑コンデンサ2Cからなる整流平
滑回路2と、その直流出力側に接続されたスイッチング
トランス4の一次巻線4Pとトランジスタなどのスイッ
チング素子3との直列回路と、スイッチングトランスの
二次巻線4Sに並列接続された主ダイオ−ド5および帰
還ダイオ−ド6の逆直列回路と、帰還ダイオ−ド6に並
列接続されたリアクトル7と平滑コンデンサ8の直列回
路と、平滑コンデンサ8の両端に設けた直流出力端子9
A,9Bとで構成される。
【0005】このように構成されたインバ−タ整流形の
AC/DCコンバ−タ回路1においては、整流平滑回路
2の出力直流電流をスイッチング素子3でオンオフ制御
することによって方形波交流電圧に変換し、スイッチン
グトランス4で電圧を調整した後、スイッチングトラン
スの二次巻線側の回路で再び整流し、交流出力端子に定
電圧制御された直流電圧を発生するものであり、スイッ
チング素子3を図示しない駆動回路によって時比率制御
して方形波の時間幅を変えるとともに、スイッチングト
ランス4の巻数比を選択することにより任意の出力電圧
を得ることができる。また、スイッチング素子3のスイ
ッチング周波数を高めることにより、スイッチングトラ
ンス,リアクトル,コンデンサなどの構成部品を小型化
し、スイッチング電源装置が小型化される。
AC/DCコンバ−タ回路1においては、整流平滑回路
2の出力直流電流をスイッチング素子3でオンオフ制御
することによって方形波交流電圧に変換し、スイッチン
グトランス4で電圧を調整した後、スイッチングトラン
スの二次巻線側の回路で再び整流し、交流出力端子に定
電圧制御された直流電圧を発生するものであり、スイッ
チング素子3を図示しない駆動回路によって時比率制御
して方形波の時間幅を変えるとともに、スイッチングト
ランス4の巻数比を選択することにより任意の出力電圧
を得ることができる。また、スイッチング素子3のスイ
ッチング周波数を高めることにより、スイッチングトラ
ンス,リアクトル,コンデンサなどの構成部品を小型化
し、スイッチング電源装置が小型化される。
【0006】一方、スイッチングトランス4の一次巻線
に流れる電流をスイッチング素子3が繰り返し遮断する
ことによって一次巻線4Pにスパイク電圧が発生し、こ
のスパイク電圧によってスイッチングトランスの一次巻
線回路,二次巻線回路をそれぞれ循環するノ−マルモ−
ドノイズと、両回路の対地浮遊静電容量を介して大地側
に漏れるコモンモ−ドノイズとが発生する。上記通流経
路が異なる二種類のノイズの内、ノ−マルモ−ドノイズ
は回路のコンデンサ2C,8,および16によって吸収
され、例えば、交流電源系統11側への流出が阻止され
る。また、1つのコアに2つのコイル14A,14Bを
密接して等しい回数巻回したコモンモ−ドチョ−クコイ
ル14は、2つのコイルのインダクタンスおよび相互イ
ンダクタンスが互いに等しい値を保持している。このた
め、2つのコイルを互いに逆向きに流れるノ−マルモ−
ドノイズ電流は、2つのコイルに発生するリアクタンス
電圧降下が互いに逆向きとなるため打ち消され、ノ−マ
ルモ−ドノイズに対してはノイズフィルタ−としての機
能を示さないが、2つのコイルを同じ方向に流れるコモ
ンモ−ドノイズ電流に対しては大きなリアクタンス電圧
降下を示し、交流電源系統11に流出するコモンモ−ド
ノイズを大幅に低減する機能が得られる。
に流れる電流をスイッチング素子3が繰り返し遮断する
ことによって一次巻線4Pにスパイク電圧が発生し、こ
のスパイク電圧によってスイッチングトランスの一次巻
線回路,二次巻線回路をそれぞれ循環するノ−マルモ−
ドノイズと、両回路の対地浮遊静電容量を介して大地側
に漏れるコモンモ−ドノイズとが発生する。上記通流経
路が異なる二種類のノイズの内、ノ−マルモ−ドノイズ
は回路のコンデンサ2C,8,および16によって吸収
され、例えば、交流電源系統11側への流出が阻止され
る。また、1つのコアに2つのコイル14A,14Bを
密接して等しい回数巻回したコモンモ−ドチョ−クコイ
ル14は、2つのコイルのインダクタンスおよび相互イ
ンダクタンスが互いに等しい値を保持している。このた
め、2つのコイルを互いに逆向きに流れるノ−マルモ−
ドノイズ電流は、2つのコイルに発生するリアクタンス
電圧降下が互いに逆向きとなるため打ち消され、ノ−マ
ルモ−ドノイズに対してはノイズフィルタ−としての機
能を示さないが、2つのコイルを同じ方向に流れるコモ
ンモ−ドノイズ電流に対しては大きなリアクタンス電圧
降下を示し、交流電源系統11に流出するコモンモ−ド
ノイズを大幅に低減する機能が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図6はプリント配線基
板に搭載された従来のスイッチング電源装置を模式化し
て示す配置図であり、狭い面積のプリント配線基板10
上に平面的に配置されたノイズフィルタ−15とスイッ
チングトランス4との間には、浮遊静電容量Caおよび
Cbによる静電容量結合と、スイッチングトランス4の
漏れ磁束Φによる磁気結合とが発生するが、スイッチン
グトランス4に対する交流入力端子12A側のラインの
距離と12B側のラインの距離とに差があるため、静電
容量結合および磁気結合によって2つのラインに発生す
るノイズレベルに差が発生する。従って、例えば交流入
力端子12A,12Bにラインインピ−ダンス安定器5
2を介して交流電源系統11を接続した状態で、交流電
源系統側の対地ノイズ電圧(雑音端子電圧と呼ぶ)をE
MI受信機51によって測定した場合、雑音端子電圧を
期待する程には低減できないという問題が発生する。
板に搭載された従来のスイッチング電源装置を模式化し
て示す配置図であり、狭い面積のプリント配線基板10
上に平面的に配置されたノイズフィルタ−15とスイッ
チングトランス4との間には、浮遊静電容量Caおよび
Cbによる静電容量結合と、スイッチングトランス4の
漏れ磁束Φによる磁気結合とが発生するが、スイッチン
グトランス4に対する交流入力端子12A側のラインの
距離と12B側のラインの距離とに差があるため、静電
容量結合および磁気結合によって2つのラインに発生す
るノイズレベルに差が発生する。従って、例えば交流入
力端子12A,12Bにラインインピ−ダンス安定器5
2を介して交流電源系統11を接続した状態で、交流電
源系統側の対地ノイズ電圧(雑音端子電圧と呼ぶ)をE
MI受信機51によって測定した場合、雑音端子電圧を
期待する程には低減できないという問題が発生する。
【0008】この発明の目的は、ノイズフィルタ−の構
造改善により、雑音端子電圧が低く、交流電源系統に対
して雑音源にならない電磁環境適合性(EMC)に優れ
たスイッチング電源装置を得ることにある。
造改善により、雑音端子電圧が低く、交流電源系統に対
して雑音源にならない電磁環境適合性(EMC)に優れ
たスイッチング電源装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、交流電源系統に接続される整流
平滑回路と、この整流平滑回路に一次巻線が接続された
スイッチングトランスと、前記整流平滑回路と一次巻線
との間に接続されたスイッチング素子とを含むAC/D
Cコンバ−タ回路と、前記整流平滑回路とその交流入力
端子との間に接続されたノイズフィルタ−とを備えたも
のにおいて、特性が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−
ドチョ−クコイルの従属接続体をノイズフィルタ−とし
て備えてなるものとする。
に、この発明によれば、交流電源系統に接続される整流
平滑回路と、この整流平滑回路に一次巻線が接続された
スイッチングトランスと、前記整流平滑回路と一次巻線
との間に接続されたスイッチング素子とを含むAC/D
Cコンバ−タ回路と、前記整流平滑回路とその交流入力
端子との間に接続されたノイズフィルタ−とを備えたも
のにおいて、特性が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−
ドチョ−クコイルの従属接続体をノイズフィルタ−とし
て備えてなるものとする。
【0010】また、一対のコモンモ−ドチョ−クコイル
間の接続線を互いに交差して接続してなるものとする。
さらに、スイッチングトランスの漏れ磁束によってノイ
ズフィルタ−に生ずるノ−マルモ−ドノイズレベルが最
小となるように、一対のコモンモ−ドチョ−クコイルと
スイッチングトランスとをプリント配線基板上に位置決
めしてなるものとする。
間の接続線を互いに交差して接続してなるものとする。
さらに、スイッチングトランスの漏れ磁束によってノイ
ズフィルタ−に生ずるノ−マルモ−ドノイズレベルが最
小となるように、一対のコモンモ−ドチョ−クコイルと
スイッチングトランスとをプリント配線基板上に位置決
めしてなるものとする。
【0011】
【作用】この発明において、ラインフィルタ−を、特性
が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−ドチョ−クコイル
の従属接続体、例えばリアクタンス値を従来の1/2に
低減した一対のコモンモ−ドチョ−クコイルの従属接続
体とするよう構成したことにより、コイルの巻き数の低
減および小型化によってコモンモ−ドノイズの低減効果
に悪影響を及ぼすコイルに並列な浮遊静電容量を低減し
てノイズ阻止機能を向上できるとともに、これを従属接
続することによってより高いノイズ阻止機能が得られる
ので、スイッチングトランスをノイズ発生源とするコモ
ンモ−ドノイズによって交流入力端子に生ずる対地ノイ
ズ電圧(雑音端子電圧)を低減する機能が得られる。
が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−ドチョ−クコイル
の従属接続体、例えばリアクタンス値を従来の1/2に
低減した一対のコモンモ−ドチョ−クコイルの従属接続
体とするよう構成したことにより、コイルの巻き数の低
減および小型化によってコモンモ−ドノイズの低減効果
に悪影響を及ぼすコイルに並列な浮遊静電容量を低減し
てノイズ阻止機能を向上できるとともに、これを従属接
続することによってより高いノイズ阻止機能が得られる
ので、スイッチングトランスをノイズ発生源とするコモ
ンモ−ドノイズによって交流入力端子に生ずる対地ノイ
ズ電圧(雑音端子電圧)を低減する機能が得られる。
【0012】また、ノイズフィルタ−に特性が互いに等
しい一対のコモンモ−ドチョ−クコイルを用い、一対の
コモンモ−ドチョ−クコイル間の接続線を互いに交差し
て接続するよう構成すれば、プリント配線基板上におい
て一対の交流入力端子に接続された2つのラインとスイ
ッチングトランスとの相対距離を均等化し、静電容量結
合によって2つのラインに発生するコモンモ−ドノイズ
を均等化できるので、不均等な静電容量結合によってラ
インフィルタ−に生ずるコモンモ−ドノイズを低減して
コモンモ−ドチョ−クコイルのノイズ阻止効果を高め、
雑音端子電圧を低減する機能が得られる。
しい一対のコモンモ−ドチョ−クコイルを用い、一対の
コモンモ−ドチョ−クコイル間の接続線を互いに交差し
て接続するよう構成すれば、プリント配線基板上におい
て一対の交流入力端子に接続された2つのラインとスイ
ッチングトランスとの相対距離を均等化し、静電容量結
合によって2つのラインに発生するコモンモ−ドノイズ
を均等化できるので、不均等な静電容量結合によってラ
インフィルタ−に生ずるコモンモ−ドノイズを低減して
コモンモ−ドチョ−クコイルのノイズ阻止効果を高め、
雑音端子電圧を低減する機能が得られる。
【0013】さらに、スイッチングトランスの漏れ磁束
によってノイズフィルタ−に生ずるノ−マルモ−ドノイ
ズレベルが最小となるように、一対のコモンモ−ドチョ
−クコイルとスイッチングトランスとをプリント配線基
板上に位置決めするよう構成すれば、スイッチングトラ
ンスの漏れ磁束が180°捩じれた8字状のル−プと鎖
交することによって磁気結合にって2つのラインに発生
する起電力が打ち消されるので、ノ−マルモ−ドノイズ
に対しても大幅な低減機能が得られる。
によってノイズフィルタ−に生ずるノ−マルモ−ドノイ
ズレベルが最小となるように、一対のコモンモ−ドチョ
−クコイルとスイッチングトランスとをプリント配線基
板上に位置決めするよう構成すれば、スイッチングトラ
ンスの漏れ磁束が180°捩じれた8字状のル−プと鎖
交することによって磁気結合にって2つのラインに発生
する起電力が打ち消されるので、ノ−マルモ−ドノイズ
に対しても大幅な低減機能が得られる。
【0014】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。図1はこの発明の実施例になるスイッチング電源装
置の主回路部分を示す接続図であり、従来技術と同じ構
成部分には同一参照符号を付すことにより、重複した説
明を省略する。図において、ラインフィルタ−25は、
一対のコモンモ−ドチョ−クコイル23,24の従属接
続体と、交流入力端子12A,12Bに並列接続された
コンデンサ16とで構成される。コモンモ−ドチョ−ク
コイル23,24はそのリアクタンス値が従来のコモン
モ−ドチョ−クコイル14のそれの1/2程度の小型に
形成されることにより、コモンモ−ドノイズの低減効果
に悪影響を及ぼすコイル23A,23B,24A,24
B等に並列な浮遊静電容量Cpを低減することが可能と
なり、かつこれが従属接続されることにより、コモンモ
−ドノイズに対するコモンモ−ドチョ−クコイルのノイ
ズ低減効果が高まるので、交流入力端子の対地電圧であ
る雑音端子電圧を低減し、スイッチング電源装置がノイ
ズ源となって交流電源系統11に接続された他の電子機
器に干渉を及ぼすことを防ぎ、スイッチング電源装置の
電磁環境適合性(EMC)を向上できる利点が得られ
る。
る。図1はこの発明の実施例になるスイッチング電源装
置の主回路部分を示す接続図であり、従来技術と同じ構
成部分には同一参照符号を付すことにより、重複した説
明を省略する。図において、ラインフィルタ−25は、
一対のコモンモ−ドチョ−クコイル23,24の従属接
続体と、交流入力端子12A,12Bに並列接続された
コンデンサ16とで構成される。コモンモ−ドチョ−ク
コイル23,24はそのリアクタンス値が従来のコモン
モ−ドチョ−クコイル14のそれの1/2程度の小型に
形成されることにより、コモンモ−ドノイズの低減効果
に悪影響を及ぼすコイル23A,23B,24A,24
B等に並列な浮遊静電容量Cpを低減することが可能と
なり、かつこれが従属接続されることにより、コモンモ
−ドノイズに対するコモンモ−ドチョ−クコイルのノイ
ズ低減効果が高まるので、交流入力端子の対地電圧であ
る雑音端子電圧を低減し、スイッチング電源装置がノイ
ズ源となって交流電源系統11に接続された他の電子機
器に干渉を及ぼすことを防ぎ、スイッチング電源装置の
電磁環境適合性(EMC)を向上できる利点が得られ
る。
【0015】図2はこの発明の異なる実施例になるスイ
ッチング電源装置の要部を示す接続図、図3はプリント
配線基板に搭載された実施例になるスイッチング電源装
置を模式化して示す配置図である。図において、一対の
コモンモ−ドチョ−クコイル23,24のコイルを相互
に接続する2本の接続線26を交差して接続するよう構
成した点が前述の実施例と異なっており、プリント配線
基板10上に図3に示すように配置される。
ッチング電源装置の要部を示す接続図、図3はプリント
配線基板に搭載された実施例になるスイッチング電源装
置を模式化して示す配置図である。図において、一対の
コモンモ−ドチョ−クコイル23,24のコイルを相互
に接続する2本の接続線26を交差して接続するよう構
成した点が前述の実施例と異なっており、プリント配線
基板10上に図3に示すように配置される。
【0016】このように構成されたスイッチング電源装
置においては、交流入力端子12A側のラインにはスイ
ッチングトランス4から遠い位置にあるコイル23Aと
近い位置にあるコイル24Bとが直列接続され、交流入
力端子12B側のラインにはスイッチングトランス4か
ら近い位置にあるコイル23Bと遠い位置にあるコイル
24Aとが直列接続され、スイッチングトランス4と両
ラインとの間の距離が均等化されるので、浮遊静電容量
CaとCbが互いに等しく、この浮遊静電容量を介して
Aライン,Bラインに発生するコモンモ−ドノイズのレ
ベルも均等化されるので、コモンモ−ドチョ−クコイル
23,24のノイズ阻止効果を高め、雑音端子電圧を低
減できる利点が得られる。
置においては、交流入力端子12A側のラインにはスイ
ッチングトランス4から遠い位置にあるコイル23Aと
近い位置にあるコイル24Bとが直列接続され、交流入
力端子12B側のラインにはスイッチングトランス4か
ら近い位置にあるコイル23Bと遠い位置にあるコイル
24Aとが直列接続され、スイッチングトランス4と両
ラインとの間の距離が均等化されるので、浮遊静電容量
CaとCbが互いに等しく、この浮遊静電容量を介して
Aライン,Bラインに発生するコモンモ−ドノイズのレ
ベルも均等化されるので、コモンモ−ドチョ−クコイル
23,24のノイズ阻止効果を高め、雑音端子電圧を低
減できる利点が得られる。
【0017】一方、接続線26を交差することによりノ
−マルモ−ドノイズに対しては、2つのラインはその両
端がコンデンサ16および2Cで終端され、交差点で1
80°捩じれた8字状のル−プを形成することになるの
で、180°捩じれた2つのル−プに鎖交するスイッチ
ングトランスの漏れ磁束が等しくなるようコモンモ−ド
チョ−クコイル23,24とスイッチングトランス4と
をプリント配線基板10上に位置決めすることにより、
磁気結合によって2つのル−プに誘導される電圧は互い
に逆位相となって打ち消され、ノ−マルモ−ドノイズを
も大幅に低減できる利点が得られる。なお、端子12A
から流入した直流電流はコイル23A,24Bを通って
整流ブリッジ2Dで整流され、コイル24A,24Bを
逆向きに流れて端子12Bに還流するが、一対のコモン
モ−ドチョ−クコイルの各コイルのインダクタンス値が
互いに等しいので、還流電流に対するリアクタンス電圧
降下は打ち消され、コイルの抵抗電圧降下以上に大きな
電圧降下を生ずることなく交流電流をAC/DCコンバ
−タ回路1に供給することができる。
−マルモ−ドノイズに対しては、2つのラインはその両
端がコンデンサ16および2Cで終端され、交差点で1
80°捩じれた8字状のル−プを形成することになるの
で、180°捩じれた2つのル−プに鎖交するスイッチ
ングトランスの漏れ磁束が等しくなるようコモンモ−ド
チョ−クコイル23,24とスイッチングトランス4と
をプリント配線基板10上に位置決めすることにより、
磁気結合によって2つのル−プに誘導される電圧は互い
に逆位相となって打ち消され、ノ−マルモ−ドノイズを
も大幅に低減できる利点が得られる。なお、端子12A
から流入した直流電流はコイル23A,24Bを通って
整流ブリッジ2Dで整流され、コイル24A,24Bを
逆向きに流れて端子12Bに還流するが、一対のコモン
モ−ドチョ−クコイルの各コイルのインダクタンス値が
互いに等しいので、還流電流に対するリアクタンス電圧
降下は打ち消され、コイルの抵抗電圧降下以上に大きな
電圧降下を生ずることなく交流電流をAC/DCコンバ
−タ回路1に供給することができる。
【0018】図4は実施例になるスイッチング電源装置
で得られた雑音端子電圧を従来のスイッチング電源装置
のそれと比較して示す特性線図であり、CISPRが推
奨する電子機器の狭帯域伝導放出測定法で測定した従来
のスイッチング電源装置(図4)の雑音端子電圧は比較
例曲線に示すように限度値曲線を越えているが、実施例
になるスイッチング電源装置(図2)に付いて得られた
実施例曲線は限度値を下回るレベルにまで低減され、こ
の実施例になるノイズフィルタ−25がコモンモ−ドノ
イズに対して大きなノイズ低減効果を有することが実証
された。なお、ノイズフィルタ−25は他の方式のAC
/DCコンバ−タ回路と組み合わせても、コモンモ−ド
ノイズに対して大きなノイズ低減効果を示すことは、前
述の実施例に付いての説明から容易に推測することがで
きる。
で得られた雑音端子電圧を従来のスイッチング電源装置
のそれと比較して示す特性線図であり、CISPRが推
奨する電子機器の狭帯域伝導放出測定法で測定した従来
のスイッチング電源装置(図4)の雑音端子電圧は比較
例曲線に示すように限度値曲線を越えているが、実施例
になるスイッチング電源装置(図2)に付いて得られた
実施例曲線は限度値を下回るレベルにまで低減され、こ
の実施例になるノイズフィルタ−25がコモンモ−ドノ
イズに対して大きなノイズ低減効果を有することが実証
された。なお、ノイズフィルタ−25は他の方式のAC
/DCコンバ−タ回路と組み合わせても、コモンモ−ド
ノイズに対して大きなノイズ低減効果を示すことは、前
述の実施例に付いての説明から容易に推測することがで
きる。
【0019】
【発明の効果】この発明は前述のように、スイッチング
電源装置の交流入力側にノイズフィルタ−として、特性
が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−ドチョ−クコイル
の従属接続体、例えばリアクタンス値を従来の1/2に
低減した一対のコモンモ−ドチョ−クコイルの従属接続
体を設けるよう構成した。その結果、コイルの巻き数の
低減およびコモンモ−ドチョ−クコイルの小型化に伴っ
てコモンモ−ドノイズの低減効果に悪影響を及ぼすコイ
ルに並列な浮遊静電容量を低減できるので、コモンモ−
ドノイズに対する低減効果の高いノイズフィルタ−を備
えたスイッチング電源装置を提供することができる。
電源装置の交流入力側にノイズフィルタ−として、特性
が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−ドチョ−クコイル
の従属接続体、例えばリアクタンス値を従来の1/2に
低減した一対のコモンモ−ドチョ−クコイルの従属接続
体を設けるよう構成した。その結果、コイルの巻き数の
低減およびコモンモ−ドチョ−クコイルの小型化に伴っ
てコモンモ−ドノイズの低減効果に悪影響を及ぼすコイ
ルに並列な浮遊静電容量を低減できるので、コモンモ−
ドノイズに対する低減効果の高いノイズフィルタ−を備
えたスイッチング電源装置を提供することができる。
【0020】また、一対のコモンモ−ドチョ−クコイル
間の接続線を互いに交差して接続するよう構成すれば、
A,B2つのラインとスイッチングトランスとの相対距
離が均等化され、浮遊静電容量結合により2つのライン
に発生するコモンモ−ドノイズのレベルを均等化してノ
イズ低減効果が高まるとともに、ノイズフィルタ−が捩
じれた8字状ル−プを形成して磁気結合によって生ずる
起電力を打ち消し、ノ−マルモ−ドノイズに対しても低
減効果が得られるので、ノイズフィルタ−のノイズ低減
効果を一層高めることが可能となり、入力端子の対地電
圧である雑音端子電圧を低減し、スイッチング電源装置
がノイズ源となって交流電源系統に接続された他の電子
機器に干渉を及ぼすことを防ぎ、電磁環境適合性の優れ
たスイッチング電源装置を提供することができる。
間の接続線を互いに交差して接続するよう構成すれば、
A,B2つのラインとスイッチングトランスとの相対距
離が均等化され、浮遊静電容量結合により2つのライン
に発生するコモンモ−ドノイズのレベルを均等化してノ
イズ低減効果が高まるとともに、ノイズフィルタ−が捩
じれた8字状ル−プを形成して磁気結合によって生ずる
起電力を打ち消し、ノ−マルモ−ドノイズに対しても低
減効果が得られるので、ノイズフィルタ−のノイズ低減
効果を一層高めることが可能となり、入力端子の対地電
圧である雑音端子電圧を低減し、スイッチング電源装置
がノイズ源となって交流電源系統に接続された他の電子
機器に干渉を及ぼすことを防ぎ、電磁環境適合性の優れ
たスイッチング電源装置を提供することができる。
【図1】この発明の実施例になるスイッチング電源装置
の主回路部分を示す接続図
の主回路部分を示す接続図
【図2】この発明の異なる実施例になるスイッチング電
源装置の要部を示す接続図
源装置の要部を示す接続図
【図3】プリント配線基板に搭載された実施例になるス
イッチング電源装置を模式化して示す配置図
イッチング電源装置を模式化して示す配置図
【図4】実施例になるスイッチング電源装置で得られた
雑音端子電圧を従来のスイッチング電源装置のそれと比
較して示す特性線図
雑音端子電圧を従来のスイッチング電源装置のそれと比
較して示す特性線図
【図5】従来のスイッチング電源装置を示す接続図
【図6】プリント配線基板に搭載された従来のスイッチ
ング電源装置を模式化して示す配置図
ング電源装置を模式化して示す配置図
1 AC/DCコンバ−タ回路 2 整流平滑回路 3 スイッチング素子 4 スイッチングトランス 5 主ダイオ−ド 6 帰還ダイオ−ド 7 リアクトル 8 平滑コンデンサ 10 プリント基板 11 交流電源系統 12A 交流入力端子 12B 交流入力端子 14 コモンモ−ドチョ−クコイル 15 ラインフィルタ− 16 コンデンサ 23 コモンモ−ドチョ−クコイル 24 コモンモ−ドチョ−クコイル 25 ラインフィルタ− 26 接続線 51 EMI受信機 52 ラインインピ−ダンス安定器
Claims (3)
- 【請求項1】交流電源系統に接続される整流平滑回路
と、この整流平滑回路に一次巻線が接続されたスイッチ
ングトランスと、前記整流平滑回路と一次巻線との間に
接続されたスイッチング素子とを含むAC/DCコンバ
−タ回路と、前記整流平滑回路とその交流入力端子との
間に接続されたノイズフィルタ−とを備えたものにおい
て、特性が互いにほぼ等しい一対のコモンモ−ドチョ−
クコイルの従属接続体をノイズフィルタ−として備えて
なることを特徴とするスイッチング電源装置。 - 【請求項2】一対のコモンモ−ドチョ−クコイル間の接
続線を互いに交差して接続してなることを特徴とする請
求項1記載のスイッチング電源装置。 - 【請求項3】スイッチングトランスの漏れ磁束によって
ノイズフィルタ−に生ずるノ−マルモ−ドノイズレベル
が最小となるように、一対のコモンモ−ドチョ−クコイ
ルとスイッチングトランスとをプリント配線基板上に位
置決めしてなることを特徴とする請求項1または請求項
2記載のスイッチング電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09343393A JP3156440B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | スイッチング電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09343393A JP3156440B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | スイッチング電源装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06311749A true JPH06311749A (ja) | 1994-11-04 |
JP3156440B2 JP3156440B2 (ja) | 2001-04-16 |
Family
ID=14082181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09343393A Expired - Fee Related JP3156440B2 (ja) | 1993-04-21 | 1993-04-21 | スイッチング電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3156440B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998012798A1 (en) * | 1996-09-20 | 1998-03-26 | The Foxboro Company | Power supply circuit |
KR100484823B1 (ko) * | 2002-11-15 | 2005-04-22 | 엘지전자 주식회사 | 노이즈가 제거된 인버터 시스템 |
CN100438284C (zh) * | 2003-01-17 | 2008-11-26 | 松下电工株式会社 | 开关式电源设备 |
CN104485810A (zh) * | 2014-12-08 | 2015-04-01 | 厦门银江智慧城市技术有限公司 | 一种电源滤波电路 |
JP2015228758A (ja) * | 2014-06-02 | 2015-12-17 | 株式会社デンソー | 電源装置 |
-
1993
- 1993-04-21 JP JP09343393A patent/JP3156440B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1998012798A1 (en) * | 1996-09-20 | 1998-03-26 | The Foxboro Company | Power supply circuit |
KR100484823B1 (ko) * | 2002-11-15 | 2005-04-22 | 엘지전자 주식회사 | 노이즈가 제거된 인버터 시스템 |
CN100438284C (zh) * | 2003-01-17 | 2008-11-26 | 松下电工株式会社 | 开关式电源设备 |
JP2015228758A (ja) * | 2014-06-02 | 2015-12-17 | 株式会社デンソー | 電源装置 |
CN104485810A (zh) * | 2014-12-08 | 2015-04-01 | 厦门银江智慧城市技术有限公司 | 一种电源滤波电路 |
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---|---|
JP3156440B2 (ja) | 2001-04-16 |
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