JP2002110188A - 燃料電池用セパレータ及び燃料電池用セパレータを用いた燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及び燃料電池用セパレータを用いた燃料電池

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JP2002110188A
JP2002110188A JP2000299513A JP2000299513A JP2002110188A JP 2002110188 A JP2002110188 A JP 2002110188A JP 2000299513 A JP2000299513 A JP 2000299513A JP 2000299513 A JP2000299513 A JP 2000299513A JP 2002110188 A JP2002110188 A JP 2002110188A
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Akitsugu Tashiro
了嗣 田代
Katsuzo Murayama
勝三 村山
Atsushi Fujita
藤田  淳
Takayuki Suzuki
孝幸 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス不透過性、電気特性、寸法精度、液潤滑
性、機械強度等のセパレータ特性において問題がなく、
安価な燃料電池用セパレータ及びガス不透過性、電気特
性、寸法精度、液潤滑性、機械強度等のセパレータ特性
において問題がなく、安価な燃料電池用セパレータを有
する高性能な燃料電池を提供する。 【解決手段】 膨張黒鉛粉及び成形用樹脂を含む成形体
に液状樹脂を含浸してなる燃料電池用セパレータ並びに
このセパレータを有してなる燃料電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用セパレ
ータ及び燃料電池用セパレータを用いた燃料電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は近年、化石燃料消費による地
球温暖化防止策、省エネルギー対策等の観点から非常に
注目され、特に、国、大学の研究機関、大手企業等で固
体高分子型燃料電池を用いた定置型発電機、自動車の動
力への応用を中心に研究開発が加速度的な勢いで行われ
ている。
【0003】燃料電池の構成部材の一つであるセパレー
タの働きは、発生するエネルギーの原料となる水素及び
酸素の定量的な供給と発電時に発生する水の速やかな排
出にあり、経済性及び電池特性を左右する重要な部材で
ある。また、セパレータは一つの電池に数百枚使用され
るためコンパクト化が急務であり、現在各セパレータ開
発部門ともデザインの改良、一枚当たりの板厚、重量及
び体積を低減し、かつ安価なセパレータの開発に凌ぎを
けずっている。
【0004】従来型のセパレータは、黒鉛板を流路の形
状などをプログラムした高精度の切削機で長時間にわた
り慎重に加工して作製し、さらに得られたセパレータに
溶剤で希釈した樹脂を真空含浸して硬化させ、ガスの不
浸透化を行って製造していた。しかし、上記で得られる
セパレータは、流路切削工程及びガスの不透過処理に長
時間を要するため、セパレータ一枚当たりの価格が非常
に高くなり、その結果セパレータを数百枚単位で使用す
る燃料電池のコストを大幅に押し上げている。
【0005】上記の問題点に対し、本発明者らは、安価
で正確な流路を形成でき、かつ燃料電池の特性を損なわ
ないセパレータとして、膨張黒鉛粉、樹脂及び必要に応
じて他の材料を使用した新しい成形材料を提案した。し
かしながら、上記のセパレータの一部には、成形時に発
生する樹脂の反応ガス、膨張黒鉛粉に含まれる空気など
を取り込んだまま成形体となり、その結果、ガス不透過
性が低いものも得られた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜6記載の発
明は、ガス不透過性、電気特性、寸法精度、液潤滑性、
機械強度等のセパレータ特性において問題がなく、安価
な燃料電池用セパレータを提供するものである。請求項
7及び8記載の発明は、ガス不透過性、電気特性、寸法
精度、液潤滑性、機械強度等のセパレータ特性において
問題がなく、安価な燃料電池用セパレータを有する高性
能な燃料電池を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、膨張黒鉛粉及
び成形用樹脂を含む成形体に液状樹脂を含浸してなる燃
料電池用セパレータに関する。また、本発明は、セパレ
ータが、凹凸部、フラット部及び穴部から構成される前
記の燃料電池用セパレータに関する。また、本発明は、
膨張黒鉛粉が、膨張黒鉛シート粉砕粉である前記の燃料
電池用セパレータに関する。
【0008】また、本発明は、膨張黒鉛粉が、平均粒径
5μm〜1000μmである前記の燃料電池用セパレー
タに関する。また、本発明は、成形用樹脂が、粉末で、
かつその平均粒径が1μm〜1000μmである前記の
燃料電池用セパレータ関する。また、本発明は、液状樹
脂が、熱硬化性樹脂であり、含浸時の粘度が0.1Pa・s
〜10Pa・sである前記の燃料電池用セパレータに関す
る。
【0009】また、本発明は、前記のセパレータを有し
てなる燃料電池に関する。さらに、本発明は、固体高分
子型である前記の燃料電池に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、成形用樹脂の性
状に制限はないが、安全性、製造工程の短縮(低コス
ト)等を考慮すれば、乾式混合(無溶剤混合)が可能で
粒度分布が安定した樹脂が好ましい。
【0011】また、使用する成形用樹脂の化学構造及び
種類に制限はなく、一般的には成形方法によって熱硬化
性樹脂又は熱可塑性樹脂の使い分けを行う。例えば圧縮
成形の場合、粉末エポキシ樹脂(粉末状硬化剤と併
用)、粉末フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が好まし
く、連続成形(押し出し成形など)の場合、成形機中で
の樹脂トラブル(樹脂のゲル化、硬化等)を考慮する
と、、粉末フェノキシ樹脂、粉末ポリスチレン樹脂等の
熱可塑性樹脂が好ましい。
【0012】上記に示す樹脂の中でも成形設備、金型等
が比較的安価で一般的な圧縮成形法でセパレータを製造
する場合、粉末フェノール樹脂が、経済性、作業性、硬
化後の特性バランスが優れるので好ましい。
【0013】使用する粉末フェノール樹脂は特に制限は
なく、粉体特性として粒径が均一であり、またブロッキ
ング(粉末状樹脂の凝集)が少ないこと、反応時に発生
するガスが少なく、また樹脂流れがよく成形が容易であ
ること、熱処理が短時間で終了するなどの特長を備えた
樹脂を用いることが好ましく、特に一般式(A)及び
(B)に示す化学構造単位を有する粉末フェノール樹脂
が、成形性、揮発性ガスの制御及び耐熱性の面で好まし
い。
【0014】
【化1】 (式中、芳香環に結合する水素はヒドロキシル基のオル
ト位の1つを除き、置換基で置換されていてもよい)。
【0015】
【化2】 (式中、R1は、炭化水素基であり、芳香環に結合する
水素は、置換基で置換されていてもよい)。
【0016】粉末フェノール樹脂の平均粒径についても
特に制限はないが、乾式混合性を考慮すれば、数平均粒
径で1μm〜1000μmの範囲が好ましく、10μm
〜800μmの範囲がさらに好ましい。数平均粒径が1
μm未満の粉末フェノール樹脂を使用した場合、樹脂の
凝集が問題となり、膨張黒鉛粉との均一混合が望めなく
なる傾向があり、一方、1000μmを超える粉末フェ
ノール樹脂を使用した場合、上記と同様に均一な混合が
難しく、得られる成形体の密度が部分的にばらつくおそ
れがある。
【0017】本発明で使用する膨張黒鉛粉としては、膨
張黒鉛をシート化し、密度を向上させて強度をもたせた
膨張黒鉛シート粉砕粉を用いることが好ましい。
【0018】膨張黒鉛の製法については特に制限はない
が、例えば原料黒鉛を酸性物質及び酸化剤を含む溶液中
に浸漬して黒鉛層間化合物を生成させ、その後高温処理
して黒鉛結晶のC軸方向を膨張させて得ることができ
る。
【0019】前記の原料黒鉛としては特に制限はない
が、天然黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解黒鉛等の高度に結
晶が発達した黒鉛が好ましいものとして挙げられる。得
られる特性と経済性のバランスを考慮すると天然黒鉛が
好ましい。用いる天然黒鉛としては、特に制限はなく、
F48C(日本黒鉛(株)製、商品名)、H−50(中越
黒鉛(株)製、商品名)等の市販品を用いることができ
る。
【0020】原料黒鉛の処理に用いられる酸性物質は、
一般に硫酸又は硫酸と硝酸との混液が使用される。酸の
濃度は、95重量%以上であることが好ましい。酸性物
質の使用量については特に制限はなく、目的とする膨張
倍率で決定され、例えば、黒鉛100重量部に対して1
00重量部〜1000重量部使用することが好ましい。
【0021】また、酸性物質と共に用いられる酸化剤と
しては、過酸化水素、塩酸を用いることが、良好な膨張
黒鉛が得られるので好ましい。酸化剤として過酸化水素
を用いる場合、過酸化水素の濃度については特に制限は
ないが、20重量%〜40重量%が好ましい。その量に
ついても特に制限はないが、黒鉛100重量部に対して
過酸化水素水として5重量部〜60重量部配合すること
が好ましい。
【0022】また、本発明で好ましいものとして使用す
る膨張黒鉛シート粉砕粉の製法についても特に制限はな
いが、一般的には上記で得た膨張黒鉛を、プレス、ロー
ル等で圧力を加えてシート化し、粗粉砕、微粉砕及び必
要に応じて行う分級工程並びに粉砕後に含まれる酸性根
を低減させるための処理(例えば高温処理)を行って得
ることができる。
【0023】なお、膨張黒鉛をシート化したときのシー
トの厚さ及び密度については特に制限はないが、厚さが
0.5mm〜1.5mmの範囲及び密度が0.2g/cm3
1.2g/cm3の範囲のものが好ましい。
【0024】膨張黒鉛シート粉砕粉の粒径は、数平均粒
径で5μm〜1000μmの範囲が好ましく、50μm
〜800μmの範囲がさらに好ましい。数平均粒径が5
μm未満の場合、膨張黒鉛粉の性質が薄れ、ガス不透過
性、電気特性及び機械強度が低下する傾向があり、一
方、1000μmを超える場合、成形用樹脂との混合性
が悪化し、上記と同様の現象が発生する傾向がある。
【0025】膨張黒鉛粉と成形用樹脂との混合割合は、
目標とする最終成形体の要求諸特性値で任意に決定され
るが、通常は、膨張黒鉛粉/樹脂=95/5〜40/6
0(重量比)の範囲が好ましく、90/10〜50/5
0(重量比)の範囲がさらに好ましい。ここで混合する
膨張黒鉛粉の配合量が95重量%を超える場合、ガス不
透過性及び機械強度が低下する傾向があり、一方、40
重量%未満の場合、導電性物質である膨張黒鉛粉の配合
量が少なすぎ電気特性が悪化する傾向がある。
【0026】膨張黒鉛粉と成形用樹脂の混合方法につい
ては特に制限はないが、膨張黒鉛シート粉砕粉の微粉化
を防止する上で混合時に該粉砕粉に大きな剪断力が加わ
らないシェイカー、Vブレンダ等を使用した乾式混合を
行うことが好ましい。さらなる混合性を望む場合、上記
で得られた混合物をロール、プレス等で圧延し、粗粉砕
後再度前記機械で処理することが好ましい。混合時に膨
張黒鉛シート粉砕粉が破壊された場合、得られる成形体
の機械強度が低下する傾向がある。
【0027】なお、上記混合粉は直接成形材料として使
用できるが、成形時の作業性を考慮すれば、混合粉を成
形用シート(グリーンシート)にして使用することが好
ましい。成形用シートの製法に特に制限はないが、混合
粉を圧縮し含まれる樹脂の一部を溶融するか、圧縮しな
がら含まれる樹脂の一部を溶融する方法等があり、この
ような方法によれば成形用シート全体の強度が増し取り
扱い性(ハンドリング)が向上するので好ましい。
【0028】具体的な成形用シートの製法としては、例
えば混合物貯蔵タンク、混合物を一定厚さ及び一定幅に
するためのナイフ、前記加工材料を移送する移送装置、
シート化する加熱型ロール等から構成される成形用シー
ト製造装置などを使用することができる。
【0029】本発明においては、上記の材料以外に必要
に応じてガス不透過性シートが用いられる。このガス不
透過性シートは、ガスが通過する凹凸(リブ)部の外周
部を形成するフラット(平坦)部に使用され、凹凸部の
密度がフラット部に比較し大きく、ガス漏れや肉薄化対
策時の場合に使用される。
【0030】なお、ガス不透過性シートの材質について
は特に制限はなく、例えばガラスクロス、ガラスストラ
ンドマット、カーボン繊維クロス等の繊維に樹脂などを
含浸させ作業性を改善したもの(プリプレグ)、膨張黒
鉛シート等が使用できる。またプリプレグの樹脂量、膨
張黒鉛シートの密度については特に制限はない。
【0031】ガス不透過性の向上を目的に、成形体に含
浸する液状樹脂の種類及び含浸方法については特に制限
はなく、液状樹脂としては例えばフェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましい。多
孔性物質の含浸性、価格等を考慮すればフラン樹脂が好
ましい。
【0032】フラン樹脂を使用する場合、通常硬化促進
剤としてパラトルエンスルホン酸(PTS)が使用さ
れ、このパラトルエンスルホン酸はフラン樹脂に対して
0.7重量%〜3重量%の範囲で作業温度に応じて使用
される。
【0033】上記液状樹脂の粘度は、成形体への含浸性
を考慮すれば0.1Pa・s〜10Pa・sの範囲が好ましく、
0.3Pa・s〜8Pa・sの範囲がさらに好ましい。液状樹脂
の粘度が0.1Pa・s未満の場合、所定量の樹脂を含浸す
るのに時間を要する傾向があり、10Pa・sを超える場
合、成形体に多量の樹脂が付着するため、樹脂の拭き取
り作業が必要であるばかりでなく、完全に拭き取れない
箇所が発生し、その結果電気特性が悪化する傾向があ
る。
【0034】液状樹脂の含浸量は、セパレータに対して
0.05重量%〜1重量%の範囲が好ましく、0.1重
量%〜0.7重量%の範囲がさらに好ましい。上記液状
樹脂を成形体に含浸する方法に制限はなく、例えば液状
樹脂を直接成形体に刷り込む方法、液状樹脂を満たした
含浸槽に成形体を入れ加圧して含浸する方法等が挙げら
れるが、含浸効果及び含浸効率を考慮すれば後者の方法
で行うことが好ましい。
【0035】加圧して含浸する方法による場合は、含浸
する成形体を真空状態に保ち、成形体表面に付着した微
細な異物を取り除き、液状樹脂が含浸し易い状態にした
後、加圧して成形体に液状樹脂を含浸することが好まし
い。なお、本発明においては、含浸効率を上げるため必
要に応じてセパレータ表面をかるく研磨してもよい。
【0036】成形体(燃料電池用セパレータ)を得るた
めの成形方法については特に制限はないが、圧縮(加
圧)成形法で成形することが好ましい。得られる燃料電
池用セパレータは、上記に示す、凹凸部及びフラット部
の他に穴部から構成される。また、本発明になる燃料電
池用セパレータの寸法については特に制限はなく、燃料
電池の大きさにより適宜選定する。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0038】実施例1 (1)膨張黒鉛シート粉砕粉の製造 硫酸(濃度99重量%)600gと硝酸(濃度99重量
%)200gを3リットルのガラスフラスコに入れた。
このものに黒鉛F48C(固定炭素99重量%以上、日
本黒鉛(株)製、商品名)400gを配合し、ガラス製の
撹拌羽根を取り付けた撹拌モータ(150min-1)で5
分間撹拌し、その後過酸化水素(濃度35重量%)32
gを添加し、15分間撹拌した。撹拌終了後、減圧濾過
で酸処理黒鉛と酸成分を分離し、得られた酸処理黒鉛を
別容器に移し、5リットルの水を加え、大型撹拌羽根で
10分間撹拌して、減圧濾過で洗浄酸処理黒鉛と洗浄水
を分離した。
【0039】得られた洗浄酸処理黒鉛をホーロー製のバ
ットに移し均一に均し、110℃に昇温した乾燥器で1
時間熱処理して水分を除去した。このものをさらに80
0℃に昇温した加熱炉に5分間入れ、膨張黒鉛を得た。
冷却後、この膨張黒鉛をロールで圧延して密度が1.0
g/cm3で厚さが1.0mmのシートを作製した。得られた
シートを粗粉砕機(ホソカワミクロン(株)製、ロートプ
レックス(商品名))で粉砕後、微粉砕機(奈良機械製
作所(株)製、自由粉砕機M−3(商品名))で粉砕し、
平均粒径が250μmの膨張黒鉛シート粉砕粉を得た。
【0040】(2)使用する成形用樹脂 成形時揮発性ガスが少なく、前記一般式(A)及び
(B)に示す化学構造単位を有する粉末フェノール樹脂
として、HR1060(日立化成工業(株)製、(商品
名)、平均粒径:20μm)を使用した。
【0041】(3)成形用シート(グリーンシート)の
製造 (1)で得た膨張黒鉛シート粉砕粉(かさ密度:0.2
3g/cm3)400gと(2)の粉末フェノール樹脂10
0g(膨張黒鉛シート粉砕粉/樹脂=80/20(重量
比))を、小型Vブレンダーに投入し3分間混合し、混
合成形粉を得た。次いでこの混合成形粉を、混合物貯蔵
タンク、調整ナイフ、移送装置(移送ベルト)及び圧延
ロールから構成される自作製成形用シート製造装置を使
用して、1m2当たり1200gの成形用シートを得た。
【0042】(4)モデルセパレータの製造 図1及び図2に示す形状(170mm×150mm×厚さ
1.5mm)の片リブ付きモデルセパレータを作製できる
圧縮成形用金型を180℃に昇温し、(3)で得た成形
用シートを挿設し、76トンプレスでゲージ圧力880
Paの条件で10分間加熱加圧成形し、片リブ付きの6枚
の成形体を得た。成形後、得られた成形体を200℃で
30分間熱処理してモデルセパレータを得た。
【0043】(5)液状樹脂の含浸 5リットルの耐圧容器(真空、加圧兼用)に、(4)で
得た6枚のモデルセパレータを入れた後、真空ポンプを
取り付け、真空度400Paの条件で1時間の真空処理を
行った。
【0044】真空処理後、常圧に戻しモデルセパレータ
を取り出し、真空ポンプを加圧ポンプに交換しその後、
フラン樹脂(日立化成工業(株)製、VF−303(商品
名):測定粘度1Pa・s)4.5kg(パラトルエンスルホ
ン酸1重量%含有)を容器に入れ、モデルセパレータを
ゆっくり浸漬した後容器の蓋を閉め、次いで加圧ポンプ
で容器内部を加圧し、空気圧10Paで止めこの状態で
1.5時間放置し、その後常圧に戻した。
【0045】次に、容器からフラン樹脂含浸モデルセパ
レータを取り出し、該フラン樹脂含浸モデルセパレータ
に付着している余分な樹脂を洗浄溶剤で洗いとり、表面
をよく拭きとった。その後、50℃で1時間、100℃
で2時間、160℃で5時間の熱処理を行い含浸したフ
ラン樹脂を硬化させた。6枚のモデルセパレータに含浸
されたフラン樹脂の含浸量は0.1重量%〜0.5重量
%の範囲であった。
【0046】比較例1 液状樹脂を含浸しない以外は、実施例1と同様の工程を
経て3枚のモデルセパレータを得た。
【0047】〔評価〕次に、実施例1及び比較例1で得
られた各々3枚のモデルセパレータについて、ガス不透
過性の評価を行った。その結果を表1に示す。なお、評
価は、各モデルセパレータの凹凸(リブ)部全体を切り
取り、自作したガス不透過性試験治具(ガス接触面積、
100mm×100mm)にセットし、ガスが漏れないよう
にシール剤で完全にシールした。このものを水中に入
れ、試験片内部に空気(圧力2P)で加圧して2分間放
置し、放置している間水中に発生する気泡の数でガス不
透過性のレベルとした。
【0048】
【表1】
【0049】表1に示されるように、樹脂含浸を行った
実施例1のモデルセパレータは、比較例1の未含浸のモ
デルセパレータに比較してガス不透過性に優れているこ
とが明らかである。
【0050】
【発明の効果】請求項1〜6記載の燃料電池用セパレー
タは、ガス不透過性、電気特性、寸法精度、液潤滑性、
機械強度等のセパレータ特性において問題がなく、かつ
安価な燃料電池用セパレータである。請求項7及び8記
載の燃料電池は、ガス不透過性、電気特性、寸法精度、
液潤滑性、機械強度等のセパレータ特性において問題が
なく、かつ安価な燃料電池用セパレータを有する高性能
な燃料電池である。
【図面の簡単な説明】
【図1】片リブ付きモデルセパレータを示す平面図であ
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 凹凸(リブ)部 2 フラット(平坦)部 3 穴部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 孝幸 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎事業所内 Fターム(参考) 5H026 AA06 BB03 BB06 CC03 EE06 EE18 HH00 HH01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨張黒鉛粉及び成形用樹脂を含む成形体
    に液状樹脂を含浸してなる燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 セパレータが、凹凸部、フラット部及び
    穴部から構成される請求項1記載の燃料電池用セパレー
    タ。
  3. 【請求項3】 膨張黒鉛粉が、膨張黒鉛シート粉砕粉で
    ある請求項1又は2記載の燃料電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 膨張黒鉛粉が、平均粒径5μm〜100
    0μmである請求項1、2又は3記載の燃料電池用セパ
    レータ。
  5. 【請求項5】 成形用樹脂が、粉末で、かつその平均粒
    径が1μm〜1000μmである請求項1、2、3又は
    4記載の燃料電池用セパレータ。
  6. 【請求項6】 液状樹脂が、熱硬化性樹脂であり、含浸
    時の粘度が0.1Pa・s〜10Pa・sである請求項1、2、
    3、4又は5記載の燃料電池用セパレータ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載のセパレータを有して
    なる燃料電池。
  8. 【請求項8】 固体高分子型である請求項7記載の燃料
    電池。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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