JP2002109805A - ディスク回転機構 - Google Patents

ディスク回転機構

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JP2002109805A
JP2002109805A JP2000295721A JP2000295721A JP2002109805A JP 2002109805 A JP2002109805 A JP 2002109805A JP 2000295721 A JP2000295721 A JP 2000295721A JP 2000295721 A JP2000295721 A JP 2000295721A JP 2002109805 A JP2002109805 A JP 2002109805A
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disk
turntable
disc
slip member
center
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JP2000295721A
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Hidenobu Fujita
秀信 藤田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ディスクのセンタリング(調芯)及び滑り止め
を確実に行う事が可能で、しかも高性能且つ低コストの
ディスク回転機構を提供する。 【解決手段】情報記録媒体であるディスクを保持し、回
転させるターンテーブルと、前記ディスクを前記ターン
テーブルに押圧するディスク押圧手段と、前記ディスク
中心を前記ターンテーブルの回転中心に略一致させる調
芯手段と、を有し、前記ターンテーブル上に、そのター
ンテーブルに対して前記ディスクがスリップする事を防
止する滑り止め部材を備えたディスク回転機構におい
て、前記ターンテーブル上で、前記滑り止め部材より前
記回転中心からの半径方向外側に、スリップ部材を設け
た構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円盤状の情報記録
媒体を回転駆動する、ディスク回転機構に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、CD−ROM等の、円盤状の情報
記録媒体(ディスク)を回転駆動するディスク回転機構
においては、記録情報を高速で読み取るために、ターン
テーブルの回転速度については益々高速化されてきてお
り、また回転の立ち上がりについては益々高加速度化さ
れてきている。このような回転の高速,高加速度のもと
では、装着されたディスクがそのターンテーブルに対し
て、スリップを起こしてしまう恐れがある。
【0003】ディスクがターンテーブルに対してスリッ
プを起こすと、記録情報の読み取りが正しく行えなくな
り、さらにはディスクのターンテーブルとの当接部に傷
が付き、また不快なスリップ音が発生する。このような
事態を回避するために、従来より、ディスクとターンテ
ーブルとの間に、ゴム等の滑り止め部材より成るフリク
ションシートを介在させて、その摩擦力によりディスク
のスリップを防止している。
【0004】一方、ディスクの情報記録密度は益々増加
してきており、記録情報の読み取りについては益々精度
が必要となってきている。このような状況において、タ
ーンテーブルの回転中心と、ディスクの記録情報が収め
られている信号トラックの中心とにズレが存在した場合
には、記録情報の正しい読み取りが困難となったり、場
合によっては読み取り不可能となってしまう恐れがあ
る。このような事態を回避するために、従来より、ター
ンテーブルの回転中心とディスクの中心とを一致させる
調芯機構が、そのターンテーブルに付与されている。
【0005】このような調芯機構を備えたディスク回転
機構の例として、特開平9−231674号公報に記載
されている如く、ディスク駆動装置が開示されている。
これは、モータと、前記モータの回転軸に装着されたタ
ーンテーブルとを含み、円形の孔が中心に形成された円
盤状の情報記録媒体を、その中心を前記回転軸の中心に
ほぼ一致させて前記ターンテーブル上に保持し回転駆動
するディスク駆動装置において、前記ターンテーブルに
設けられた複数の爪を備え、前記爪は、バネ性を有し、
前記回転軸の中心と前記爪とを結ぶ直線の方向に揺動可
能で、前記情報記録媒体が前記ターンテーブルに保持さ
れるとき前記情報記録媒体の前記孔の縁に当接する構成
としている。
【0006】そして、その情報記録媒体は、ターンテー
ブルに保持されるとき、情報記録媒体の孔の縁が各爪に
当接し、爪のバネ力に抗して各爪を回転軸の方向に押圧
し揺動させつつターンテーブルの支持面に当接するまで
移動する。その結果、情報記録媒体の孔の径にバラツキ
があっても情報記録媒体は常に正しくセンタリング(調
芯)されるとしている。またこのとき、情報記録媒体
(ディスク)の下面がターンテーブルの外周部に配設さ
れたフリクションシートに当接し、ターンテーブルに対
して固定されるとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の構成においては、フリクションシートが調芯機
構の調芯性能を劣化させてしまうという不具合が発生す
る。これについて以下に説明する。図13は、従来のデ
ィスク回転機構におけるターンテーブル周辺を示す正面
縦断面図である。同図(a)は、ディスクが傾いたまま
ターンテーブルに装着され始めている状態を示してお
り、また同図(b)は、ディスクがターンテーブルに装
着された状態を示している。
【0008】従来のディスク回転機構におけるターンテ
ーブル周辺の構成例を説明しておく。同図において、略
円盤状のターンテーブル6の中心には、軸孔6cが貫通
して開けられており、ディスクを回転する図示しないス
ピンドルモータの回転軸上端部に、この軸孔6cが嵌合
する事により、ターンテーブル6が同心に固着される。
ターンテーブル6の中央には、平面から見ると円形をし
た、ディスク取り付け基準となる凸部22が形成されて
おり、ディスク20は、この凸部22をディスク20中
央に形成された円形の孔30に挿入して、ターンテーブ
ル6に装着される。
【0009】凸部22は、基部24と、ディスクのセン
タリングを補助する補助部26と、連結部28とを含ん
で構成されている。基部24は概ね円筒形であり、前記
スピンドルモータの回転軸に圧入嵌合して固着される。
補助部26は環状をしており、基部24即ち軸孔6cと
同心に形成され、外径は上部ほど小さくて斜面を成し、
ディスク中央の孔をターンテーブル6の回転中心Oに向
けて案内する働きをしている。また連結部28は、断面
が略T字形の環状を呈し、基部24と補助部26との間
に配置され、基部24と補助部26とを連結している。
【0010】また、ターンテーブル6の周辺部に設けら
れたディスク支持部36と前記補助部26とに跨る周囲
数カ所には、貫通孔38が形成されている。各貫通孔3
8は、ターンテーブル6の中心から等距離の位置に形成
され、互いに等角度間隔で配置されている。そして、補
助部26から各貫通孔38に向かって、斜め下方向に調
芯爪8が延設されている。これらの調芯爪8は、補助部
26と同様に湾曲している。
【0011】ターンテーブル6は、例えば樹脂材料によ
り形成され、上述した基部24,連結部28,補助部2
6,及び調芯爪8は一体成形されているので、各調芯爪
8は適切なバネ性を有している。従って、調芯爪8は基
点8cを中心に、ターンテーブル6の回転中心Oと調芯
爪8とを結ぶ直線に沿って、揺動可能となっている。ま
た、調芯爪8の先端とターンテーブル6の回転中心Oと
の間の距離は、ディスク20中央に形成された円形の孔
30の半径より若干大きい値となっている。
【0012】ターンテーブル6の頭部には、例えば鉄板
を成形して成る環状のチャッキングヨーク44が軸孔6
cと同心に配設されており、全体が凸部22上端内側に
収納されている。チャッキングヨーク44下面には、周
囲数カ所に渡ってエンボス孔44aが開けられている。
各エンボス孔44aは、ターンテーブル6の中心から等
距離の位置に形成され、互いに等角度間隔で配置されて
いる。このエンボス孔44aに、連結部28上面より上
方に延びる溶着ボス6aを貫通させ、先端を塑性変形さ
せる事により、チャッキングヨーク44がターンテーブ
ル6に固着されている。
【0013】一方、ターンテーブル6との間でディスク
20を挟み込んで固定する働きを持つ、略円盤状のチャ
ッキングプーリ108は、下面中央部に環状の窪み10
8aを有している。そして、この窪み108aの中央よ
り下方へと、軸状の突起109が延びており、ディスク
のチャッキング時には、ターンテーブル6の軸孔6c上
端に設けた開口部6bに突起109が案内され、最終的
に軸孔6cに嵌合する。これにより、チャッキングプー
リ108がターンテーブル6に対してセンタリングされ
る。またこのとき、窪み108aにはターンテーブル6
の凸部22が収容される。
【0014】また、窪み108aの中央より上方へと、
略円筒状の基部110が延びており、この部分には環状
のマグネット126がはめ込まれ、上方より略環状の蓋
111により挟み込まれて、窪み108aの反対側の面
即ち上面に固定されている。ディスクのチャッキング時
には、このマグネット126が、ターンテーブル6の凸
部22に収納されているチャッキングヨーク44に吸着
する事により、結果的にディスク20がターンテーブル
6とチャッキングプーリ108との間に挟まれ、ターン
テーブル6に固定される。なお、チャッキングプーリ1
08の下面において、窪み108aの外側周辺には、環
状の突起108bが設けられており、ディスクのチャッ
キング時にはディスク20の対応箇所をこれにより押圧
するようになっている。
【0015】以上説明した従来の構成において、ディス
クをターンテーブルに装着する場合を考える。同図
(a)に示すように、ディスク20が若干左に傾いてタ
ーンテーブル6に装着され始めたとする。このとき、ま
ずディスク20は、ターンテーブル6の外周部上面に配
設された、フリクションシート42の外周端Aに当接す
る。また、ディスク20中央に形成された円形の孔30
における内縁部20aは、補助部26に一部当接しつつ
その斜面に沿って下方に移動し、続いて左側の調芯爪8
の揺動部分に掛かった状態で停止する。
【0016】この状態で、上方よりチャッキングプーリ
108が下降して、ディスク20をターンテーブル6と
の間で挟持する。ところが、上述したように、このとき
はディスク20がフリクションシート42の外周端Aに
当接しているので、ここでの摩擦力の影響により、調芯
爪8のバネ力ではディスク20をターンテーブル6に対
してセンタリングする事ができなくなっている。なぜな
らば、フリクションシート42はその摩擦力によりター
ンテーブル6に対するディスク20のスリップを防止す
るものであるため、非常に大きい摩擦係数の材料より成
るので、ここにディスク20が一旦当接すれば、その位
置から移動させるには大きな力が必要となるからであ
る。
【0017】即ち、同図(a)において、チャッキング
プーリ108が下降してディスク20を下方に押すと、
ディスク20の内縁部20aにより、左側の調芯爪8が
図の右方向に撓む。そして、そのバネ力による反力によ
り、内縁部20aが図の左方向に押圧される。ところ
が、ディスク20はフリクションシート42の当接部で
の摩擦力によって、左方向への移動が妨げられる。従っ
て、ディスク20がチャッキングプーリ108とターン
テーブル6との間で狭持されたときには、同図(b)に
示すように、ターンテーブル6の回転中心Oに対して図
の右方向へ、寸法Bで示すような偏心が残る事となる。
【0018】このように、同図(b)においては、ディ
スク20は右方向に偏心し、左側の調芯爪8は右方向に
撓んでおり、右側の調芯爪8は殆ど撓んでいないという
チャッキングの状態となっている。つまり、このような
従来のディスク回転機構においては、ディスク20が装
着途中で傾いてしまった場合には、調芯爪8によってデ
ィスク20の調芯(センタリング)が完了する前に、デ
ィスク20の一部がフリクションシート42に当接して
しまう場合があり得る。こうなると、フリクションシー
ト42は摩擦係数が大きいため、ディスク20は容易に
は移動する事ができなくなり、調芯爪8による調芯作用
が得られない事となる。
【0019】このような事態を回避するためには、例え
ば、調芯爪8による調芯能力がフリクションシート42
による摩擦力にうち勝つように、調芯爪8のバネ力を大
きくする事が有効である。ところが、調芯爪8のバネ力
を大きくすると、ディスク20の装着時の負荷が大きく
なり、チャッキングプーリ108のディスク20への押
圧力が、調芯爪8のバネ力に負けて、ディスク20のタ
ーンテーブル6への装着が不完全になる恐れがある。そ
こで、装着が不完全になる事を回避するために、チャッ
キングプーリ108にはめ込まれたマグネット126の
吸着力(磁力)を大きくすると、チャッキング解除時の
負荷が増大したり、チャッキング時の騒音が増大したり
するという不具合が生じる。
【0020】また、調芯機能を優先して、フリクション
シート42を廃止すると、ターンテーブル6とディスク
20との間でスリップを発生させないようにするため
に、やはりマグネット126の吸着力を大きくする事が
必要となり、同様にしてチャッキング解除時の負荷が増
大したり、チャッキング時の騒音が増大したりするとい
う不具合が生じる。
【0021】本発明は、上述したような不具合点に鑑
み、ディスクのセンタリング(調芯)及び滑り止めを確
実に行う事が可能で、しかも高性能且つ低コストのディ
スク回転機構を提供する事を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、情報記録媒体であるディスクを保持
し、回転させるターンテーブルと、前記ディスクを前記
ターンテーブルに押圧するディスク押圧手段と、前記デ
ィスク中心を前記ターンテーブルの回転中心に略一致さ
せる調芯手段と、を有し、前記ターンテーブル上に、そ
のターンテーブルに対して前記ディスクがスリップする
事を防止する滑り止め部材を備えたディスク回転機構に
おいて、前記ターンテーブル上で、前記滑り止め部材よ
り前記回転中心からの半径方向外側に、スリップ部材を
設けた事を特徴とする。
【0023】また、前記滑り止め部材を前記スリップ部
材より若干高くした事を特徴とする。また、前記ターン
テーブルは樹脂材料より成り、そのターンテーブルに前
記スリップ部材を一体的に形成した事を特徴とする。ま
た、前記滑り止め部材は、前記ターンテーブル上にフリ
クション塗装を施したものである事を特徴とする。
【0024】前記ディスクが前記スリップ部材の外周端
に当接しつつ前記滑り止め部材の外周端に当接するまで
は、前記調芯手段は前記ディスクを調芯可能である事を
特徴とする。
【0025】或いはまた、情報記録媒体であるディスク
を保持し、回転させるターンテーブルと、前記ディスク
を前記ターンテーブルに押圧するディスク押圧手段と、
前記ディスク中心を前記ターンテーブルの回転中心に略
一致させる調芯手段と、を有し、前記ターンテーブル上
に、そのターンテーブルに対して前記ディスクがスリッ
プする事を防止する滑り止め部材を備えたディスク回転
機構において、前記ターンテーブルから前記ディスクを
離反させる方向に付勢する弾性部材を設けた事を特徴と
する。
【0026】また、前記弾性部材は、ディスク支持部材
と、そのディスク支持部材を前記ターンテーブルから離
反させる方向に付勢するスプリングとから成る事を特徴
とする。
【0027】或いは、前記弾性部材は板バネである事を
特徴とする請求項6に記載のディスク回転機構。また、
一枚のバネ基板より前記板バネを前記ターンテーブルの
回転中心周りに放射状に配置した事を特徴とする。ま
た、前記板バネ先端に樹脂材料を一体成形した事を特徴
とする。
【0028】また、前記ターンテーブルは樹脂材料より
成り、そのターンテーブルに前記弾性部材を一体的に形
成した事を特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のデ
ィスク回転機構の第1の実施形態における、ターンテー
ブル周辺を示す平面図、図2は正面縦断面図である。そ
して、図2において、(a)はディスクが傾いてターン
テーブルに装着されようとしている状態、(b)はディ
スクが少し押し込まれた状態、(c)はディスクが更に
押し込まれた状態、(d)はディスクが完全に装着され
た状態、をそれぞれ示している。また、(e)〜(h)
はそれぞれ(a)〜(d)の状態における、D部で示す
ターンテーブル外周部の拡大図である。
【0030】本実施形態のディスク回転機構におけるタ
ーンテーブル周辺の構成を説明しておく。同図におい
て、略円盤状のターンテーブル6の中心には、軸孔6c
が貫通して開けられており、ディスクを回転する図示し
ないスピンドルモータの回転軸上端部に、この軸孔6c
が嵌合する事により、ターンテーブル6が同心に固着さ
れる。ターンテーブル6の中央には、平面から見ると円
形をした、ディスク取り付け基準となる凸部22が形成
されており、ディスク20は、この凸部22をディスク
20中央に形成された円形の孔30に挿入して、ターン
テーブル6に装着される。
【0031】凸部22は、基部24と、ディスクのセン
タリングを補助する補助部26と、連結部28とを含ん
で構成されている。基部24は概ね円筒形であり、前記
スピンドルモータの回転軸に圧入嵌合して固着される。
補助部26は環状をしており、基部24即ち軸孔6cと
同心に形成され、外径は上部ほど小さくて斜面を成し、
ディスク中央の孔をターンテーブル6の回転中心Oに向
けて案内する働きをしている。また連結部28は、断面
が略T字形の環状を呈し、基部24と補助部26との間
に配置され、基部24と補助部26とを連結している。
【0032】ターンテーブル6の周辺部に設けられたデ
ィスク支持部36と前記補助部26とに跨る周囲5カ所
には、貫通孔38が形成されている。各貫通孔38は、
ターンテーブル6の中心から等距離の位置に形成され、
互いに等角度間隔で配置されている。そして、補助部2
6から各貫通孔38に向かって、斜め下方向に調芯爪8
が延設されている。これらの調芯爪8は、補助部26と
同様に湾曲している。
【0033】ターンテーブル6は、例えば合成樹脂によ
り形成され、上述した基部24,連結部28,補助部2
6,調芯爪8は一体成形されているので、各調芯爪8は
適切なバネ性を有している。従って、調芯爪8は基点8
cを中心に、ターンテーブル6の回転中心Oと調芯爪8
とを結ぶ直線に沿って、揺動可能となっている。また、
調芯爪8の先端とターンテーブル6の回転中心Oとの間
の距離は、ディスク20中央に形成された円形の孔30
の半径より若干大きい値となっている。
【0034】ターンテーブル6の頭部には、例えば鉄板
を成形して成る環状のチャッキングヨーク44が軸孔6
cと同心に配設されており、全体が凸部22上端内側に
収納されている。チャッキングヨーク44下面には、周
囲3カ所に渡ってエンボス孔44aが開けられている。
各エンボス孔44aは、ターンテーブル6の中心から等
距離の位置に形成され、互いに等角度間隔で配置されて
いる。このエンボス孔44aに、連結部28上面より上
方に延びる溶着ボス6aを貫通させ、先端を塑性変形さ
せる事により、チャッキングヨーク44がターンテーブ
ル6に固着されている。
【0035】なお、図2のチャッキングヨーク44につ
いては、図1におけるGG断面を図示しており、調芯爪
8については、GOH断面を図示している。
【0036】さらに、ターンテーブル6の外周部上面に
は、スリップ部材7が環状に配設されている。但し、タ
ーンテーブル6に樹脂材料を用いている場合は、摩擦係
数が十分小さくなるので、これらを一体的に成形しても
良い。また、ターンテーブル上面でスリップ部材7の半
径方向内側には、摩擦係数の大きいフリクションシート
42が環状に配設され、接着等の手段によってターンテ
ーブル6に固着されている。ターンテーブル6上面から
の、スリップ部材7上面の高さとフリクションシート4
2上面の高さとの関係は、同等若しくは僅かにフリクシ
ョンシート42上面の方が高い状態となっている。
【0037】図2(a),(e)は、ディスク20が傾
いてターンテーブル6に装着されようとしている状態で
あり、このときディスク20の下面は、スリップ部材7
の外周端Eに当接している。この状態で、上記図13で
示した従来の構成と同様にして、チャッキングプーリ1
08(図2では不図示)が下降してディスク20を下方
に押すと、外周端Eにおいては摩擦係数が小さいので、
ディスク20を軽い力で図の左方向に移動させる事がで
きる。従って、ディスク20の内縁部20aは、ターン
テーブル6の凸部22上部に形成された補助部26の斜
面に沿って、スムーズに案内される。
【0038】図2(b),(f)は、ディスク20がタ
ーンテーブル6側に少し押し込まれた状態であり、この
ときディスク20の下面は、上記と同様にしてスリップ
部材7の外周端Eに当接している。そして、ディスク2
0の内縁部20aは、各調芯爪8に当接しており、これ
ら調芯爪8を撓ませた反力によって、ディスク20はそ
の中心がターンテーブル6の回転中心Oに一致する方向
に移動されるべく、調芯される。この位置では、ディス
ク20の下面は、スリップ部材7の外周端Eに当接して
いるのみであるので、ディスク20を軽い力で移動させ
る事ができる。
【0039】図2(c),(g)は、ディスク20がタ
ーンテーブル6側に更に押し込まれた状態であり、この
ときディスク20の下面は、フリクションシート42の
外周端Fに当接している。フリクションシート42は摩
擦係数が大きいので、この状態においては、ディスク2
0を図の左右方向に移動させるには、大きな力が必要と
なる。従って、この状態に至るまでは、ディスク20は
調芯爪8によって調芯される。つまり、フリクションシ
ート42上面とスリップ部材7上面の高さの差が小さい
ほど、ディスク20の調芯範囲が広くなる。
【0040】図2(d),(h)は、ディスク20がタ
ーンテーブル6に完全に装着された状態であり、ディス
ク20はフリクションシート42と当接しているが、ス
リップ部材7とは隙間を持って位置している。ここでは
ディスク20はターンテーブル6に対して正しく調芯さ
れ、しかもスリップが防止された状態となっている。
【0041】図3は、本発明のディスク回転機構の第2
の実施形態における、ターンテーブル周辺を示す平面
図、図4は正面縦断面図である。そして、図4におい
て、(a)はディスクが傾いてターンテーブルに装着さ
れようとしている状態、(b)はディスクが少し押し込
まれた状態、(c)はディスクが更に押し込まれた状
態、(d)はディスクが完全に装着された状態、をそれ
ぞれ示している。また、(e)〜(h)はそれぞれ
(a)〜(d)の状態における、D部で示すターンテー
ブル外周部の拡大図である。
【0042】本実施形態のディスク回転機構におけるタ
ーンテーブル周辺の構成は、基本的には上記第1の実施
形態と同様である。なお、図4のチャッキングヨーク4
4については、図3におけるGG断面を図示しており、
調芯爪8については、GOH断面を図示している。
【0043】さらに、ターンテーブル6の外周部上面に
は、スリップ部材7が環状に配設されている。但し、タ
ーンテーブル6に樹脂材料を用いている場合は、摩擦係
数が十分小さくなるので、これらを一体的に成形しても
良い。また、スリップ部材7上面の内周側には、摩擦係
数の大きい例えばゴム系のフリクション塗装42aが環
状に施されている。そして、スリップ部材7上面の外周
側は、その生地が露出している。即ち、ターンテーブル
6上面からの、スリップ部材7上面の高さとフリクショ
ン塗装42a上面の高さとの関係は、僅かにフリクショ
ン塗装42上面の方が高い状態となっている。
【0044】図4(a),(e)は、ディスク20が傾
いてターンテーブル6に装着されようとしている状態で
あり、このときディスク20の下面は、スリップ部材7
の外周端Eに当接している。この状態で、上記図13で
示した従来の構成と同様にして、チャッキングプーリ1
08(図4では不図示)が下降してディスク20を下方
に押すと、外周端Eにおいては摩擦係数が小さいので、
ディスク20を軽い力で図の左方向に移動させる事がで
きる。従って、ディスク20の内縁部20aは、ターン
テーブル6の凸部22上部に形成された補助部26の斜
面に沿って、スムーズに案内される。
【0045】図4(b),(f)は、ディスク20がタ
ーンテーブル6側に少し押し込まれた状態であり、この
ときディスク20の下面は、上記と同様にしてスリップ
部材7の外周端Eに当接している。そして、ディスク2
0の内縁部20aは、各調芯爪8に当接しており、これ
ら調芯爪8を撓ませた反力によって、ディスク20はそ
の中心がターンテーブル6の回転中心Oに一致する方向
に移動されるべく、調芯される。この位置では、ディス
ク20の下面は、スリップ部材7の外周端Eに当接して
いるのみであるので、ディスク20を軽い力で移動させ
る事ができる。
【0046】図4(c),(g)は、ディスク20がタ
ーンテーブル6側に更に押し込まれた状態であり、この
ときディスク20の下面は、フリクション塗装42aの
外周端Fに当接している。フリクション塗装42aは摩
擦係数が大きいので、この状態においては、ディスク2
0を図の左右方向に移動させるには、大きな力が必要と
なる。従って、この状態に至るまでは、ディスク20は
調芯爪8によって調芯される。つまり、フリクション塗
装42a上面とスリップ部材7上面の高さの差が小さい
ほど(即ちフリクション塗装が薄いほど)、ディスク2
0の調芯範囲が広くなる。
【0047】図4(d),(h)は、ディスク20がタ
ーンテーブル6に完全に装着された状態であり、ディス
ク20はフリクション塗装42aと当接しているが、ス
リップ部材7とは隙間を持って位置している。ここでは
ディスク20はターンテーブル6に対して正しく調芯さ
れ、しかもスリップが防止された状態となっている。
【0048】図5は、本発明のディスク回転機構の第3
の実施形態における、ターンテーブル周辺を示す平面
図、図6は正面縦断面図である。そして、図6におい
て、(a)はディスクがターンテーブルに装着されよう
としている状態、(b)はディスクが途中まで装着され
た状態、(c)はディスクが完全に装着された状態、を
それぞれ示している。
【0049】本実施形態のディスク回転機構におけるタ
ーンテーブル周辺の構成は、基本的には上記第1,第2
の実施形態と同様である。なお、図6は基本的には図5
におけるII断面を図示しており、後述するディスク支
持板9については、JOI断面を図示している。
【0050】さらに、ターンテーブル6の外周部より、
突起6dが上方に延びて環状を成している。この突起6
d上面には、摩擦係数の大きいフリクションシート42
が環状に配設され、接着等の手段によって突起6dに固
着されている。また、ターンテーブル6上面に対向する
位置に、円盤状のディスク支持板9が配置されている。
ディスク支持板9中央には貫通孔9aが開けられてお
り、ここをターンテーブル6の凸部22が貫通した状態
となっている。
【0051】ディスク支持板9の下面外周部5箇所よ
り、柱状の案内部9bが下方に延びており、これはター
ンテーブル6の回転中心を基準として等角度間隔で形成
されている。案内部9bは、それぞれターンテーブル6
側の貫通孔6eに貫入されて、ディスク支持板9を上下
に摺動移動可能にしている。また、案内部9bの先端に
は抜け止め部9cが形成されており、ディスク支持板9
がターンテーブル6から離脱するのを防止している。
【0052】そして、ディスク支持板9とターンテーブ
ル6との間には、略環状の圧縮コイルバネであるスプリ
ング10が、凸部22を囲むように配置され、ディスク
支持板9とターンテーブル6が互いに離反する方向に付
勢している。この状態で、ディスク支持板9上面は、フ
リクションシート42上面より若干高い位置となってい
る。なおディスク支持板9は、摩擦係数の小さい例えば
樹脂材料にて形成されている。
【0053】図6(a)は、ディスク20がターンテー
ブル6に装着されようとしている状態であり、この状態
から、ディスクが下方に移動してくると、同図(b)に
示すように、ディスク20はディスク支持板9上に載置
され、水平状態になる。このとき仮にディスク20が傾
いて移動してきたとしても、ディスク20の下面はディ
スク支持板9の外周端に当接するのみであり、この外周
端においては摩擦係数が小さいので、ディスク20を軽
い力で例えば図の左右方向に移動させる事ができる。従
って、ディスク20の内縁部20aは、ターンテーブル
6の凸部22上部に形成された補助部26の斜面に沿っ
て、スムーズに案内される。
【0054】同図(b)の状態から、上記図13で示し
た従来の構成と同様にして、チャッキングプーリ108
(図6では不図示)が下降してディスク20を下方に押
すと、ディスク20は更に下方に移動する。このとき、
ディスク20の内縁部20aは、各調芯爪8に当接して
おり、これら調芯爪8を撓ませた反力によって、ディス
ク20はその中心がターンテーブル6の回転中心Oに一
致する方向に移動されるべく、調芯される。この位置で
は、ディスク20の下面は、ディスク支持板9上面に当
接しているが、ディスク支持板9は摩擦係数が小さい部
材で形成されており、ディスク20がここから受ける摩
擦力は小さいので、ディスク20を軽い力で移動させる
事ができる。
【0055】その後、更にディスク20がターンテーブ
ル6側に押され、ディスク支持板9はスプリング10の
付勢力に抗して押し下げられる。そして同図(c)に示
すように、ディスク20がターンテーブル6に完全に装
着された状態となり、ディスク20はフリクションシー
ト42と当接する。更にチャッキングプーリのマグネッ
ト力によって、ディスク20は一定の力で、フリクショ
ンシート42に押圧される。ここではディスク20はタ
ーンテーブル6に対して正しく調芯され、しかもスリッ
プが防止された状態となっている。
【0056】図7は、本発明のディスク回転機構の第4
の実施形態における、ターンテーブル周辺を示す平面
図、図8は正面縦断面図である。そして、図8におい
て、(a)はディスクがターンテーブルに装着されよう
としている状態、(b)はディスクが途中まで装着され
た状態、(c)はディスクが完全に装着された状態、を
それぞれ示している。
【0057】本実施形態のディスク回転機構におけるタ
ーンテーブル周辺の構成は、基本的には上記第1〜第3
の実施形態と同様である。さらに、ターンテーブル6の
外周部上面には、摩擦係数の大きいフリクションシート
42が環状に配設され、接着等の手段によってターンテ
ーブル6に固着されている。また、ターンテーブル6上
面で凸部22周囲には、環状のディスク支持バネ11が
配置されている。ディスク支持バネ11外周端より、緩
やかな斜め上方に向かって、5本の板バネ11aが放射
状に延びており、これはターンテーブル6の回転中心を
基準として等角度間隔で形成されている。
【0058】板バネ11aは、根元にある支点11bを
中心として上下に揺動可能である。またディスク支持バ
ネ11の外周端には、別途5個の孔11cが開けられて
おり、これはターンテーブル6の回転中心を基準として
同様に等角度間隔で形成されている。この孔11cに、
ターンテーブル6上面より上方に延びる溶着ボス6fを
貫通させ、先端を塑性変形させる事により、ディスク支
持バネ11がターンテーブル6に固着されている。この
状態で、板バネ11a先端は、フリクションシート42
上面より若干高い位置となっている。
【0059】図8(a)は、ディスク20がターンテー
ブル6に装着されようとしている状態であり、この状態
から、ディスクが下方に移動してくると、同図(b)に
示すように、ディスク20はディスク支持バネ11の板
バネ11a上に載置され、水平状態になる。このとき仮
にディスク20が傾いて移動してきたとしても、ディス
ク20の下面は板バネ11aの先端に当接するのみであ
り、ここでは摩擦係数が小さいので、ディスク20を軽
い力で例えば図の左右方向に移動させる事ができる。従
って、ディスク20の内縁部20aは、ターンテーブル
6の凸部22上部に形成された補助部26の斜面に沿っ
て、スムーズに案内される。
【0060】同図(b)の状態から、上記図13で示し
た従来の構成と同様にして、チャッキングプーリ108
(図8では不図示)が下降してディスク20を下方に押
すと、ディスク20は更に下方に移動する。このとき、
ディスク20の内縁部20aは、各調芯爪8に当接して
おり、これら調芯爪8を撓ませた反力によって、ディス
ク20はその中心がターンテーブル6の回転中心Oに一
致する方向に移動されるべく、調芯される。この位置で
は、ディスク20の下面は、板バネ11a先端に当接し
ているが、板バネ11a(即ちディスク支持バネ11)
は、研磨された金属等の、摩擦係数が小さい部材で形成
されており、ディスク20がここから受ける摩擦力は小
さいので、ディスク20を軽い力で移動させる事ができ
る。
【0061】その後、更にディスク20がターンテーブ
ル6側に押され、板バネ11aは押し下げられる。そし
て同図(c)に示すように、ディスク20がターンテー
ブル6に完全に装着された状態となり、ディスク20は
フリクションシート42と当接する。更にチャッキング
プーリのマグネット力によって、ディスク20は一定の
力で、フリクションシート42に押圧される。ここでは
ディスク20はターンテーブル6に対して正しく調芯さ
れ、しかもスリップが防止された状態となっている。
【0062】図9は、本発明のディスク回転機構の上述
した第4の実施形態の、一変形例におけるターンテーブ
ル周辺を示す平面図、図10は正面縦断面図である。そ
して、図10において、(a)はディスクがターンテー
ブルに装着されようとしている状態、(b)はディスク
が途中まで装着された状態、(c)はディスクが完全に
装着された状態、をそれぞれ示している。
【0063】ここでは板バネ11aの先端に、アウトサ
ート等の手段によって、樹脂材料12を固着させてい
る。これにより、ディスク20下面との当接部は樹脂と
なるので、摩擦係数は更に小さいものとなっている。デ
ィスクのチャッキング動作は、上記図8で説明したもの
と同様である。
【0064】図11は、本発明のディスク回転機構の上
述した第4の実施形態の、他の変形例におけるターンテ
ーブル周辺を示す平面図、図12は正面縦断面図であ
る。そして、図12において、(a)はディスクがター
ンテーブルに装着されようとしている状態、(b)はデ
ィスクが途中まで装着された状態、(c)はディスクが
完全に装着された状態、をそれぞれ示している。
【0065】ここではターンテーブル6上面で凸部22
周囲より、緩やかな斜め上方に向かって、5本の板バネ
11aが放射状に延びており、これはターンテーブル6
の回転中心を基準として等角度間隔で形成されている。
そして、ターンテーブル6に一体成形されている。板バ
ネ11aは、根元にある支点11bを中心として上下に
揺動可能である。この状態で、板バネ11a先端は、フ
リクションシート42上面より若干高い位置となってい
る。ここではディスク20下面との当接部は樹脂となる
ので、摩擦係数は小さいものとなっている。ディスクの
チャッキング動作は、上記図8で説明したものと同様で
ある。
【0066】ところで、上述した、ディスク支持板9を
付勢するスプリング10や板バネ11aによる反力は、
ディスク20をフリクションシート42等に押圧するチ
ャッキングプーリ108の押圧力を打ち消す方向に作用
するので、ディスク20の滑り止め効果が部分的に打ち
消される事になる。もし、これにより、フリクションシ
ート42等の滑り止め部材を用いないときの滑り止め効
果をも下回るようであれば、本発明の意義はない事とな
る。
【0067】そこで、ディスクのスリップ力,摩擦係
数,及び押圧力の関係を明らかにする。ここでは以下の
式が成り立つ。 T=μ・P・r 但し、 T:スリップトルク μ:摩擦係数 P:ディスクに対する押圧力 r:ディスク当接部半径 である。
【0068】一般的な数値として、 P=300g r=15mm が設定される。また、スリップ部材の摩擦係数は、プラ
スチック樹脂の場合、 μ=0.3 であり、滑り止め部材の摩擦係数は、ゴムシートならば
通常最低 μ=2.0 である。
【0069】一方、上記スプリングや板バネ等、弾性部
材の反力Rをディスクの自重の2倍程度に設定すると、 R=32g となるので、滑り止め部材のスリップトルクは、 T=2.0×(300−32)×1.5=804g−c
m となり、弾性部材の反力があった場合でも、充分大きい
スリップトルクが得られるので、その滑り止め効果が発
揮される。
【0070】ちなみに、滑り止め部材及び弾性部材を有
しない場合、スリップ部材のスリップトルクは、 T=0.3×300×1.5=135g−cm に過ぎない。従って、上述した構成によれば、調芯効果
と滑り止め効果の両方を効率的に作用させる事が可能な
ディスク回転機構を提供する事ができる。
【0071】なお、特許請求の範囲で言うディスク押圧
手段は、実施形態におけるチャッキングプーリに対応し
ており、ディスク支持部材はディスク支持板に、バネ基
板はディスク支持バネに、それぞれ対応している。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディスクのセンタリング(調芯)及び滑り止めを確実に
行う事が可能で、しかも高性能且つ低コストのディスク
回転機構を提供する事ができる。
【0073】また、上記スリップ部材を設けた構成によ
れば、ディスク装着途中にディスクが傾いた場合でも、
ディスクはまずスリップ部材に当接するので、調芯手段
によってディスクは摺動移動し、調芯される。そして、
充分調芯された後に、ディスクは摩擦係数の大きい滑り
止め部材に当接して押圧され、チャッキングされるの
で、これにより充分な滑り止め効果を得る事ができる。
【0074】また、スリップ部材を樹脂製のターンテー
ブルと一体的に形成した構成によれば、安定した寸法が
得られるので、滑り止め部材とスリップ部材との高さ寸
法の差を極限まで小さくする事ができる。これにより、
チャッキング時には調芯がより正確に行われる事とな
り、且つディスクが確実に滑り止め部材に当接する事と
なる。
【0075】ところで、この構成においては、滑り止め
部材とスリップ部材の段差は僅かであるため、滑り止め
部材を廃止しても、ディスクはスリップ部材に当接し、
上記ディスク押圧手段(チャッキングプーリ)によって
押圧支持され、ディスクの保持高さも僅かしか変化しな
い。この場合、スリップ部材のディスク保持力は、言う
までもなく滑り止め部材による場合よりも小さいが、デ
ィスクの低速回転での使用には充分耐え得る程度の保持
力は有する。即ち、高速回転仕様で強いディスク保持力
が必要な場合には、滑り止め部材を貼り付けるように
し、低速回転仕様であまり強いディスク保持力を必要と
しない場合には、滑り止め部材を貼り付けないようにす
る事により、同一部品を様々な用途に用いる事が可能と
なり、金型投資を抑える事ができて、コストダウンを図
る事ができる。
【0076】また、ターンテーブルにフリクション塗装
を施す構成によれば、ターンテーブルの塗装を施す面
と、スリップ部材となる面とを同一平面に仕上げ、外周
を残して滑り止め部材を塗装するだけで済む。即ち、一
つの面のみ平面に仕上げれば良いので、金型の精度が出
やすく、また加工も平易である。また、フリクションシ
ートよりもフリクション塗装の方が薄いので、ターンテ
ーブル全体を薄くする事ができる。
【0077】また、ディスクがスリップ部材の外周端に
当接しつつ滑り止め部材の外周端に当接するまでは、調
芯手段によりディスクを調芯可能である構成とする事に
より、チャッキング時には、調芯がほぼ完了してからデ
ィスクが滑り止め部材に当接するので、そのままディス
ク押圧手段によりディスクがターンテーブルに押圧保持
された場合でも、ディスクの調芯及び滑り止めが確実に
行われる。
【0078】また、上記弾性部材を設けた構成によれ
ば、ディスク装着途中にディスクが傾いた場合でも、デ
ィスクはまず弾性部材に当接するので、調芯手段によっ
てディスクは摺動移動し、調芯される。そして、充分調
芯された後に、ディスク押圧手段により弾性部材の付勢
力に抗して、ディスクは摩擦係数の大きい滑り止め部材
に当接して押圧され、チャッキングされるので、これに
より充分な滑り止め効果を得る事ができる。
【0079】また、弾性部材がディスク支持部材とこれ
をターンテーブルから離反させる方向に付勢するスプリ
ングとから成る構成によれば、ディスクがラジアル方向
への不要な力を受けないので、調芯手段により精度良く
調芯される事となる。
【0080】また、弾性部材を板バネとする構成によれ
ば、ディスク支持部材の案内手段が不要となり、構造が
簡単となる。また、スプリングを配置するスペースを確
保する必要がないので、ターンテーブルの薄型化が可能
となる。
【0081】また、一枚のバネ基板より板バネをターン
テーブルの回転中心周りに放射状に配置した構成によれ
ば、複数の板バネを一枚のバネ部材で形成する事ができ
るので、部品コスト及び組立コストを低減する事が可能
となる。
【0082】また、板バネ先端に樹脂材料を一体成形し
た構成によれば、ディスクとの当接部の摩擦係数が小さ
くなり、調芯がされやすくなる。さらに、板バネが金属
製の場合は、金属がディスクに当接する事による、ディ
スクの傷付きも防止する事ができる。
【0083】ターンテーブルを樹脂材料とし、ターンテ
ーブルに弾性部材を一体的に形成した構成によれば、部
品点数が減少し、部品コスト,組立コストの低減が可能
となり、さらには組立時間が短くなるので、生産余力を
向上させる事ができる。また、多数の部品の組み合わせ
による組立精度のバラツキが少なくなるので、調芯精度
や滑り止め効果がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるターンテーブ
ル周辺を示す平面図。
【図2】図1の正面縦断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態におけるターンテーブ
ル周辺を示す平面図。
【図4】図3の正面縦断面図。
【図5】本発明の第3の実施形態におけるターンテーブ
ル周辺を示す平面図。
【図6】図5の正面縦断面図。
【図7】本発明の第4の実施形態におけるターンテーブ
ル周辺を示す平面図。
【図8】図7の正面縦断面図。
【図9】本発明の第4の実施形態の、一変形例における
ターンテーブル周辺を示す平面図。
【図10】図9の正面縦断面図。
【図11】本発明の第4の実施形態の、他の変形例にお
けるターンテーブル周辺を示す平面図。
【図12】図11の正面縦断面図。
【図13】従来のディスク回転機構におけるターンテー
ブル周辺を示す正面縦断面図。
【符号の説明】
6 ターンテーブル 7 スリップ部材 8 調芯爪 9 ディスク支持板 10 スプリング 11 ディスク支持バネ 12 樹脂材料 20 ディスク 22 凸部 24 基部 26 補助部 28 連結部 30 孔 36 ディスク支持部 38 貫通孔 42 フリクションシート 44 チャッキングヨーク

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体であるディスクを保持し、
    回転させるターンテーブルと、 前記ディスクを前記ターンテーブルに押圧するディスク
    押圧手段と、 前記ディスク中心を前記ターンテーブルの回転中心に略
    一致させる調芯手段と、 を有し、 前記ターンテーブル上に、該ターンテーブルに対して前
    記ディスクがスリップする事を防止する滑り止め部材を
    備えたディスク回転機構において、 前記ターンテーブル上で、前記滑り止め部材より前記回
    転中心からの半径方向外側に、スリップ部材を設けた事
    を特徴とするディスク回転機構。
  2. 【請求項2】 前記滑り止め部材を前記スリップ部材よ
    り若干高くした事を特徴とする請求項1に記載のディス
    ク回転機構。
  3. 【請求項3】 前記ターンテーブルは樹脂材料より成
    り、該ターンテーブルに前記スリップ部材を一体的に形
    成した事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のデ
    ィスク回転機構。
  4. 【請求項4】 前記滑り止め部材は、前記ターンテーブ
    ル上にフリクション塗装を施したものである事を特徴と
    する請求項1〜請求項3のいずれかに記載のディスク回
    転機構。
  5. 【請求項5】 前記ディスクが前記スリップ部材の外周
    端に当接しつつ前記滑り止め部材の外周端に当接するま
    では、前記調芯手段は前記ディスクを調芯可能である事
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のデ
    ィスク回転機構。
  6. 【請求項6】 情報記録媒体であるディスクを保持し、
    回転させるターンテーブルと、 前記ディスクを前記ターンテーブルに押圧するディスク
    押圧手段と、 前記ディスク中心を前記ターンテーブルの回転中心に略
    一致させる調芯手段と、を有し、 前記ターンテーブル上に、該ターンテーブルに対して前
    記ディスクがスリップする事を防止する滑り止め部材を
    備えたディスク回転機構において、 前記ターンテーブルから前記ディスクを離反させる方向
    に付勢する弾性部材を設けた事を特徴とするディスク回
    転機構。
  7. 【請求項7】 前記弾性部材は、ディスク支持部材と、
    該ディスク支持部材を前記ターンテーブルから離反させ
    る方向に付勢するスプリングとから成る事を特徴とする
    請求項6に記載のディスク回転機構。
  8. 【請求項8】 前記弾性部材は板バネである事を特徴と
    する請求項6に記載のディスク回転機構。
  9. 【請求項9】 一枚のバネ基板より前記板バネを前記タ
    ーンテーブルの回転中心周りに放射状に配置した事を特
    徴とする請求項8に記載のディスク回転機構。
  10. 【請求項10】 前記板バネ先端に樹脂材料を一体成形
    した事を特徴とする請求項8又は請求項9に記載のディ
    スク回転機構。
  11. 【請求項11】 前記ターンテーブルは樹脂材料より成
    り、該ターンテーブルに前記弾性部材を一体的に形成し
    た事を特徴とする請求項6に記載のディスク回転機構。
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