JP2002107505A - 反射防止膜 - Google Patents
反射防止膜Info
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Abstract
い範囲の可視光領域で反射防止効果に優れ、また曲率の
強いプラスチックレンズ基板であっても、その周辺部で
の反射防止機能に優れたプラスチック光学部品の反射防
止膜を提供すること。 【解決手段】 プラスチック基板への反射防止膜であっ
て、基板側から数えてi番目の層の屈折率をni、設計
主波長をλ0としたときに下記の条件を満足することを
特徴とする6層構成の反射防止膜: 基板の屈折率ns;1.45≦ns≦1.85; 1.40≦n1≦1.55; 1.60≦n2≦1.80; 1.80≦n3≦2.40; 1.40≦n4≦1.55; 1.80≦n5≦2.40; 1.40≦n6≦1.55。
Description
の反射防止膜に関する。
するとともに、光学ユニットの軽量コンパクト化の要求
と相俟って、プロジェクターの投影レンズなどの光学部
品にプラスチック材料が用いられることが多くなってき
ている。
スチック基板+SiO+ZrO2+ZrTiO4+SiO2+空気で構成
された4層構成の反射防止膜が知られており、400〜700n
mの可視域で反射率1〜2%以下の反射防止膜が提案され
ている。
る投影レンズのようにプラスチック基板を用いた光学部
品は曲率の強い光学部品が用いられることが多い。一般
に、プラスチック基板上に反射防止膜を形成する場合、
各種無機物質を蒸着により形成するが、曲率の強いプラ
スチックレンズ基板への成膜においてはレンズ周辺部で
の膜厚がレンズ中心部に比較して薄くなり、反射防止性
能が十分でなく、また反射防止能にもバラツキが生じや
すい。このことは、上記公報に開示された反射防止膜に
ついても例外ではない。
みなされたもので、プラスチック基板への反射防止膜で
あり、広い範囲の可視光領域で反射防止効果に優れ、ま
た曲率の強いプラスチックレンズ基板であっても、その
周辺部での反射防止機能に優れたプラスチック光学部品
の反射防止膜を提供することを目的とする。
チック基板への反射防止膜であって、基板側から数えて
i番目の層の屈折率をni、設計主波長をλ0としたとき
に下記の条件を満足することを特徴とする5層構成の反
射防止膜: 基板の屈折率ns;1.45≦ns≦1.85; 1.40≦n1≦1.55; 1.60≦n2≦1.80; 1.80≦n3≦2.40; 1.40≦n4≦1.55; 1.80≦n5≦2.40; 1.40≦n6≦1.55に関する。
は使用波長域の代表波長(設計主波長)における屈折率
を表す。普通、常温すなわち25℃における屈折率の値を
意味している。
ラスチック基板としては、屈折率が1.45〜1.85の間にあ
るものを使用する。そのような特性を満たすことのでき
る材料としては、例えば、ポリメタクリレート樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ジエチレング
リコールビスアリルカーボネート樹脂など種々のものを
利用することができる。特にポリメタクリレート樹脂は
透明性が高く、成形精度が良好で、化学的も安定なこと
から、光学素子として広く用いられている。
1.40〜1.55の層(以下、本発明において「低屈折率層」
という)、屈折率1.60〜1.80の層(以下、本発明におい
て「中屈折率層」という)および屈折率1.80〜2.40の層
(以下、本発明において「高屈折率層」という)を下記
のように順次6層形成された構成の反射防止膜となって
いる。
であり、コート膜厚(物理的膜厚)をd1としたとき、
0.500λ0≦n1d1≦2.000λ0(n1は第1層の屈折率、λ
0は設計主波長)の光学的膜厚を有するように第1層を形
成することが望ましい。その際、第1層は、SiO、SiO2ま
たはそれらの混合物、好ましくはSiOで形成することが
より望ましい。
層である。その物理的膜厚をd2としたとき、0.010λ0
≦n2d2≦0.750λ0(n2は第2層の屈折率、λ0は設計
主波長)の光学的膜厚を有するように第2層を形成する
ことが望ましい。その際、第2層は、Al2O3+TiO2または
Al2O3で形成することがより望ましい。より好ましくはA
l2O3+TiO2で形成する。
層である。その物理的膜厚をd3としたとき、0.050λ0
≦n3d3≦0.750λ0(n3は第3層の屈折率、λ0は設計
主波長)の光学的膜厚を有するように第3層を形成する
ことが望ましい。その際、第3層は、ZrTiO4、La2O3+Ti
O2、ZrO2またはTiO2で形成することがより望ましい。よ
り好ましくはZrTiO4で形成する。
層である。その物理的膜厚をd4としたとき、0.020λ0
≦n4d4≦0.250λ0(n4は第4層の屈折率、λ0は設計
主波長)の光学的膜厚を有するように第4層を形成する
ことが望ましい。その際、第4層は、SiOまたはSiO2で形
成することがより望ましい。より好ましくはSiO2で形成
する。
層である。その物理的膜厚をd5としたとき、0.035λ0
≦n5d5≦0.250λ0(n5は第5層の屈折率、λ0は設計
主波長)の光学的膜厚を有するように第5層を形成する
ことが望ましい。その際、第5層は、ZrTiO4、La2O3+Ti
O2、Al2O3+TiO2、ZrO2またはTiO2で形成することがよ
り望ましい。より好ましくはZrTiO4で形成する。
層である。その物理的膜厚をd6としたとき、0.075λ0
≦n6d6≦0.300λ0(n6は第6層の屈折率、λ0は設計
主波長)の光学的膜厚を有するように第6層を形成する
ことが望ましい。その際、第6層は、SiO2で形成するこ
とがより望ましい。
を下記する。 基板:屈折率ns;1.45≦ns≦1.85、 第1層: 1.40≦n1≦1.55、 0.500λ0≦n1d1≦2.000λ0、 第2層: 1.60≦n2≦1.80、 0.010λ0≦n2d2≦0.750λ0、 第3層: 1.80≦n3≦2.40、 0.050λ0≦n3d3≦0.750λ0、 第4層: 1.40≦n4≦1.55、 0.020λ0≦n4d4≦0.250λ0、 第5層: 1.80≦n5≦2.40、 0.035λ0≦n5d5≦0.250λ0、 第6層: 1.40≦n6≦1.55、 0.075λ0≦n6d6≦0.300λ0。
止膜を下記する。 基板:屈折率ns;1.45≦ns≦1.85、 第1層: 1.40≦n1≦1.55、 0.500λ0≦n1d1≦2.000λ0、 SiOまたはSiO2で形成されてなる、 第2層: 1.60≦n2≦1.80、 0.010λ0≦n2d2≦0.750λ0、 Al2O3+TiO2またはAl2O3で形成されてなる、 第3層: 1.80≦n3≦2.40、 0.050λ0≦n3d3≦0.750λ0、 ZrTiO4、La2O3+TiO2、ZrO2またはTiO2で形成されてな
る、 第4層: 1.40≦n4≦1.55、 0.020λ0≦n4d4≦0.250λ0、 SiOまたはSiO2で形成されてなる、 第5層: 1.80≦n5≦2.40、 0.035λ0≦n5d5≦0.250λ0、 ZrTiO4、La2O3+TiO2、Al2O3+TiO2、ZrO2またはTiO2で
形成されてなる、 第6層: 1.40≦n6≦1.55、 0.075λ0≦n6d6≦0.300λ0、 SiO2で形成されてなる。
約850nmの従来には達成されていない広範囲の可視光に
わたって反射率1.5%以下という優れた反射防止能を有
しており、また可視光の広範囲にわたって入射角の変化
による反射防止能の変化が小さい。
強いレンズ周辺であっても広範囲の可視光の反射防止能
を有する。特に、約400〜約780nmの範囲の可視光の反射
を1.5%以下に防止することができる。なお、本発明に
おいて「曲率の強いレンズ」とは、図5において、曲率
半径をR、有効光路径をAとした場合に、R≦A/1.2を満た
すRを有するレンズを意味している。ここで言う「有効
光路径」とは、要求仕様を満たすことが求められている
領域の最も外側を通って、かつレンズ中心を中心とした
円の直径を意味している。
の方法、例えばイオンプレーティング法、スパッタリン
グ法等の真空蒸着法を使用することができる。
曲面を有するレンズは、レンズ中心部と周辺部ではレン
ズ中心部でのコート膜厚(d1)とレンズ周辺部でのコ
ート膜厚(d2)がd2≒d1cosθ(θはレンズ周辺上で
の中心軸とコート膜上の法線のなす角度)の関係で膜が
形成されるため、周辺部の方が薄い膜が形成される。そ
のため、レンズ中心部と周辺部では反射防止に有効な波
長域が異なってくるのであり、用途によって差はあるも
のの、通常d2が0.8d1程度になると光学特性上不都合
が生じる。
に広い可視波長領域(約400〜約850nm)で反射防止効果
があり、上記のような曲率の高いレンズ周辺部であって
も約400〜約780nmの広い可視光領域で優れた反射防止効
果を有している。
表1〜表2に示した膜構成の反射防止膜を作製した。各層
は真空蒸着法により成膜を行なった。なお、得られたレ
ンズの有効光路径は50mmであり、曲率半径は30mmを有す
る曲率の高いレンズである。
に示した。なお、図1、図3における反射率は、レンズの
中心部で測定したものである。図2、図4における反射率
は、レンズ中心部と中心角30°の位置で測定したもので
ある。中心角30°の位置とは、レンズ中心部と曲率中心
を結んだ直線に対して30°の角度をなすレンズ表面上の
位置である。
反射防止効果が得られる。本発明の反射防止膜は、曲率
の強いレンズ周辺部でも広い可視光領域で反射防止効果
が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 プラスチック基板への反射防止膜であっ
て、基板側から数えてi番目の層の屈折率をni、設計
主波長をλ0としたときに下記の条件を満足することを
特徴とする6層構成の反射防止膜: 基板の屈折率ns;1.45≦ns≦1.85; 1.40≦n1≦1.55; 1.60≦n2≦1.80; 1.80≦n3≦2.40; 1.40≦n4≦1.55; 1.80≦n5≦2.40; 1.40≦n6≦1.55。 - 【請求項2】 基板側から数えてi番目の層の物理的膜
厚をdiとしたときに、下記の条件を満足する請求項1記
載の反射防止膜: 0.500λ0≦n1d1≦2.000λ0; 0.010λ0≦n2d2≦0.750λ0; 0.050λ0≦n3d3≦0.75λ0; 0.020λ0≦n4d4≦0.250λ0; 0.035λ0≦n5d5≦0.250λ0; 0.075λ0≦n6d6≦0.300λ0。 - 【請求項3】 それぞれの層が下記のグループから選ば
れる材料を主成分として構成される請求項1記載の反射
防止膜: 第1層目の材料グループ:SiOおよびSiO2; 第2層目の材料グループ:Al2O3+TiO2およびAl2O3; 第3層目の材料グループ:ZrTiO4、La2O3+TiO2、ZrO2お
よびTiO2; 第4層目の材料グループ:SiOおよびSiO2; 第5層目の材料グループ:ZrTiO4、La2O3+TiO2、Al2O3
+TiO2、ZrO2およびTiO2; 第6層目の材料グループ:SiO2。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000294290A JP2002107505A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 反射防止膜 |
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JP2000294290A JP2002107505A (ja) | 2000-09-27 | 2000-09-27 | 反射防止膜 |
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Publication Number | Publication Date |
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004226428A (ja) * | 2003-01-17 | 2004-08-12 | Kogaku Giken:Kk | 2波長反射防止膜及び2波長反射防止膜形成方法 |
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JP2015108767A (ja) * | 2013-12-05 | 2015-06-11 | コニカミノルタ株式会社 | 投影光学系用プリズムおよびそれを用いた光学系 |
JP2021004985A (ja) * | 2019-06-26 | 2021-01-14 | 株式会社リコー | 反射防止膜及びその製造方法及び光学部品 |
-
2000
- 2000-09-27 JP JP2000294290A patent/JP2002107505A/ja active Pending
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KR101063993B1 (ko) * | 2003-12-30 | 2011-09-08 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 | 고차 반사가 억제된 다층 반사기 |
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JP7404673B2 (ja) | 2019-06-26 | 2023-12-26 | 株式会社リコー | 反射防止膜及びその製造方法及び光学部品 |
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