JP2002107321A - 濃度測定方法及びその装置並びに基板処理装置 - Google Patents
濃度測定方法及びその装置並びに基板処理装置Info
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Abstract
処理を長時間にわたって精度良く行う濃度測定方法及び
その装置並びに基板処理装置を提供する。 【解決手段】 1回目,2回目の処理液の特性値Vi,
Vtを実測する(,)。経過時間Tの間に処理液の
水分が蒸発して、その蒸発が特性値に及ぼす第3の変動
値Reを導出する()。実測特性値Viから経過時間
Tの間だけ放置した放置の特性値Veを導出する
()。経過時間Tの間に使用された処理液の消費量が
特性値に及ぼす第2の変動値Rpを、真の特性値Vaを
用いて表す()。経過時間Tの間に生成される副生成
物が特性値に及ぼす第1の変動値(Vt−Va)を、真
の特性値Vaを用いて表す()。そして、第1の変動
値(Vt−Va)と第2の変動値Rpとの相関関係を示
す関数に基づいて真の導電率Vaを導出して()、基
板の処理液の濃度を正確に測定することができる。
Description
表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光
ディスク用の基板等(以下、単に基板と称する)に用い
られる処理液の濃度を測定して、基板処理を行う濃度測
定方法及びその装置並びに基板処理装置に係り、特に処
理液の濃度を一定にする技術に関する。
に示すように、例えば処理液の導電率(Conductivity)
を測定することに基づいて処理液の濃度を測定する濃度
測定装置101が知られている。この濃度測定装置10
1は、例えば基板処理装置102内の処理液Pを測定す
るために用いられており、処理液Pを循環させるフィル
タ103aや温調器103bやポンプ103cを備えた
循環流路103に配設されているか、あるいは処理液を
貯留する処理槽104に浸漬するように配設されてい
る。濃度測定装置101のセンサ部105は、図6
(b)の測定原理に示すように、2対の環状ソレノイド
T1 ,T2 と、2対の導線106と、交流電圧源107
と、電圧計108とを備えている。一方の導線106を
介して環状ソレノイドT1 と交流電圧源107とが接続
されており、他方の導線106を介して環状ソレノイド
T2 と電圧計108とが接続されている。測定時におい
てこの環状ソレノイドT1 ,T2 は処理液Pに浸漬され
ている。
態で、交流電圧源107から環状ソレノイドT1 に一定
の交流電流を流すと磁界が発生して、図6(b)に示す
ように、処理液Pに電流iが流れる。それに伴って、環
状ソレノイドT2 にも電流iに応じた磁界が発生して、
誘導起電力eが電圧計108にて測定される。この電流
iと誘導起電力eとは、処理液Pの導電率と相関関係に
あり、特に誘導起電力eと上述した導電率とは比例関係
にある。一方、この導電率と、処理液Pの濃度について
も相関関係がある。従って、誘導起電力eが電圧計10
8で測定されることによって処理液Pの導電率が求ま
り、予め得られた処理液Pの濃度と導電率との検量線、
及び処理液Pの導電率から、処理液Pの濃度が求まる。
ような構成を有する濃度測定装置の場合には、次のよう
な問題点がある。即ち、濃度測定装置によって測定され
た濃度と、実際の濃度との間に誤差が発生するという問
題点である。
処理液Pがフッ化水素酸溶液(HF)(以下、適宜「フ
ッ酸」と略記する)の場合を例に採って説明すると、設
定したフッ酸の濃度になるように、図示を省略する純水
の供給源(例えばタンク)と高濃度のフッ酸の供給源
(例えばタンク)とから処理槽104に一定量の純水と
フッ酸とを供給する。設定した濃度になると、基板Wを
処理槽104に順次に投入して浸漬し、基板処理(例え
ば基板のエッチング)を行う。このとき、初期に設定し
た濃度に対して一定になるように、上述した濃度測定装
置101を用いてフッ酸の濃度を測定して、モニタリン
グしている。もし、初期に設定した濃度と、濃度測定装
置101によって測定された濃度との間に一定量の変化
がある場合には、濃度の変化に応じて一定量の純水ある
いはフッ酸を加えてフッ酸の濃度を一定にする。例え
ば、フッ酸の水分蒸発等で濃度が高くなったときには純
水を処理槽104に供給して、基板処理によってフッ酸
の濃度が低くなったときには高濃度のフッ酸を処理槽1
04に供給する。
101によってフッ酸の濃度をモニタリングして、濃度
を一定にするように制御しているにも関わらず、基板の
処理時間(エッチングの場合にはエッチングレートの能
力)が基板のロット処理毎に低下するという問題があ
る。また、処理時間の低下によって基板処理にも支障を
きたし、基板処理を長時間にわたって精度良く行うこと
ができない。これは、上述したように、濃度測定装置に
よって測定された濃度と、実際の濃度との間に発生する
誤差に起因する。今回、本発明者等は、この誤差が発生
する原因について着目した。
たものであって、基板の処理液の濃度を正確に測定し
て、基板処理を長時間にわたって精度良く行う濃度測定
方法及びその装置並びに基板処理装置を提供することを
課題とする。
成するために、次のような構成をとる。即ち、請求項1
に記載の発明は、基板の処理に用いられる処理液の濃度
に相関のある処理液の特性値を測定することに基づいて
処理液の濃度を測定する濃度測定方法であって、(a)
前記特性値を実測する過程と、(b)副生成物に影響さ
れていない処理液の未知である真の特性値を用いて、処
理液を使った基板の処理によって生成される副生成物が
処理液の特性値に及ぼす第1の変動値と、基板の処理に
よって使用された処理液の消費量が処理液の特性値に及
ぼす第2の変動値とを表して、第1の変動値と第2の変
動値との相関関係を示す関数に基づいて、第1の変動値
を導出する過程と、(c)前記実測された特性値を少な
くとも第1の変動値に基づいて補正して、真の特性値を
導出する過程とを備えていることを特徴とする。
に記載の濃度測定方法において、(d)処理液の水分蒸
発が処理液の特性値に及ぼす第3の変動値を導出する過
程を備え、前記(b)の過程は、さらに第3の変動値に
基づいて、導出された第1の変動値を補正することを特
徴とする。
に記載の濃度測定方法において、前記(a)の過程は、
濃度を測定すべき時点における実測特性値Vtと、その
時点よりも前の時点における実測特性値Viとを実測
し、前記(d)の過程は、濃度を測定すべき時点とその
時点よりも前の時点との間の経過時間がTで表され、経
過時間Tの間に処理液の特性値に及ぼす第3の変動値R
eをRe=a×T(ただし、aは実験によって予め求め
られた既知の定数)なる式から導出し、前記(b)の過
程は、経過時間Tの間に第3の変動値のみによって特性
値に及ぼされた値を放置の特性値Veとして、前記放置
の特性値Veが、前記実測特性値Viから前記第3の変
動値Reを加算する、Ve=Vi+Reなる式で表さ
れ、真の特性値をVaとして、経過時間Tの間に処理液
の特性値に及ぼす第2の変動値Rpが、前記放置の特性
値Veから前記真の特性値Vaを減算する、Rp=Ve
−Vaなる式で表され、経過時間Tの間に処理液の特性
値に及ぼす第1の変動値が、前記実測特性値Vtから前
記真の特性値Vaを減算する、Vt−Vaなる式で表さ
れ、前記第1の変動値(Vt−Va)と前記第2の変動
値Rpとの相関関係を示す関数が、Rp=F(Vt−V
a)(ただし、Fは実験によって予め求められた関数)
なる式で表されるとき、上記これらの式に基づいて前記
第1の変動値(Vt−Va)を導出し、前記(c)の過
程は、前記実測特性値Vtを、前記第1の変動値(Vt
−Va)に基づいて補正して、真の特性値Vaを導出す
ることを特徴とする。
に記載の濃度測定方法において、第1の変動値(Vt−
Va)と第2の変動値Rpとの相関関係を示す関数は、
1次関数であって、前記関数が、Rp=b×(Vt−V
a)(ただし、bは実験あるいは処理液の化学式によっ
て予め求められた既知の定数)なる式で表されるとき、
前記(c)の過程は、上記これらの式に基づいて、真の
特性値Vaを、Va=(b×Vt−Vi−a×T)/
(b−1)なる式から導出することを特徴とする。
から請求項4のいずれかに記載の濃度測定方法におい
て、前記特性値が導電率であることを特徴とする。
から請求項4のいずれかに記載の濃度測定方法におい
て、前記特性値が透過光強度であることを特徴とする。
理に用いられる処理液の濃度に相関のある処理液の特性
値を測定することに基づいて処理液の濃度を測定する濃
度測定装置であって、(A)前記特性値を実測する特性
値実測手段と、(B)副生成物に影響されていない処理
液の未知である真の特性値を用いて表される、処理液を
使った基板の処理によって生成される副生成物が処理液
の特性値に及ぼす第1の変動値と、基板の処理によって
使用された処理液の消費量が処理液の特性値に及ぼす第
2の変動値との相関関係を示す関数に基づいて、第1の
変動値を導出する第1の変動値導出手段と、(C)前記
実測された特性値を少なくとも第1の変動値に基づいて
補正して、真の特性値を導出する真の特性値導出手段と
を備えていることを特徴とする。
使って基板を処理する基板処理装置であって、(A)処
理液の濃度に相関のある処理液の特性値を実測する特性
値実測手段と、(B)副生成物に影響されていない処理
液の未知である真の特性値を用いて表される、処理液を
使った基板の処理によって生成される副生成物が処理液
の特性値に及ぼす第1の変動値と、基板の処理によって
使用された処理液の消費量が処理液の特性値に及ぼす第
2の変動値との相関関係を示す関数に基づいて、第1の
変動値を導出する第1の変動値導出手段と、(C)前記
実測された特性値を少なくとも第1の変動値に基づいて
補正して、真の特性値を導出する真の特性値導出手段と
を備え、上記(A)〜(C)の手段によって真の濃度特
性値を測定することに基づいて処理液の濃度を測定し
て、濃度の変化に応じて一定量の水あるいは処理液を加
えて処理液の濃度を一定にすることを特徴とする。
る。処理液がフッ酸であって、基板処理が基板の表面に
形成されたシリコン酸化膜(SiO2 )のエッチングで
ある場合を例に採って、請求項1に記載の作用を説明す
ると、エッチングの反応時の化学式は下記の(1)式の
ようになる。 SiO2 +6HF→H2 SiF6 +2H2 O ・・・(1) 即ち、シリコン酸化膜がエッチング処理されると、上記
の(1)式の右辺に示すように、『H2 SiF6 』と
『H2 O』(水)が副生成物として生成される。
された濃度と、実際の濃度との間に発生する誤差の原因
について以下のように考えた。即ち、上述したエッチン
グの反応時に、上記副生成物はイオンとなってフッ酸中
に溶解する。この副生成物はイオンなので、固有の導電
率を持っている。副生成物がフッ酸中に溶解することに
よって、濃度測定装置によって実測されたフッ酸の導電
率は、実際のフッ酸固有の導電率に上記副生成物の導電
率が加わった値となってしまう。従って、フッ酸の導電
率を実測することに基づいて得られたフッ酸の濃度は、
実際のフッ酸の濃度に上記副生成物の濃度が加わること
になることがわかった。そこで、本発明者等は、濃度測
定装置によって測定された濃度と、実際の濃度との間に
発生する誤差の原因は、基板の処理によって生成される
副生成物であることに着目した。なお、シリコン酸化膜
のエッチング処理によって生成される副生成物は、上述
したように『H2 SiF6 』と『H2 O』だが、生成さ
れる『H2 O』の量は微量なので濃度測定において与え
る影響はほとんどなく、『H2 SiF6 』のみと考えら
れる。
濃度に相関のある処理液の特性値を実測する。この実測
された特性値は、基板の処理によって生成される副生成
物に影響されており、測定すべき正確な特性値でない。
従って、副生成物が処理液の特性値に及ぼす第1の変動
値を導出する。
成物に影響されていない処理液の未知である真の特性値
を用いて、第1の変動値と、基板の処理によって使用さ
れた処理液の消費量が処理液の特性値に及ぼす第2の変
動値とを表す。基板の処理によって生成される副生成物
の量と、基板の処理によって使用された処理液の消費量
とは一定の相関関係を示すので、第1の変動値と第2の
変動値とについても一定の相関関係を示す。第1の変動
値と第2の変動値との相関関係を関数で表すと、その関
数に基づいて第1の変動値が導出される。
値に基づいて補正して、副生成物に影響されていない処
理液の真の特性値を導出することによって、測定すべき
正確な特性値を求める。この真の特性値を導出すること
によって、処理液の濃度が正確に測定されることにな
る。なお、本明細書中では、計算によって値を求めるこ
とを『導出』と定義して、『導出』や『実測』等を総称
して『測定』と定義付ける。
水分蒸発しているときには第1,第2の変動値自体は変
化しないが、蒸発の分だけ実測された特性値や真の特性
値は変化する。この処理液の水分蒸発が処理液の特性値
に及ぼす値が第3の変動値になる。従って、本来ならば
水分蒸発によって変化した真の特性値、即ち「第3の変
動値によって変化した真の特性値」を用いて、第1,第
2の変動値を表して導出しなければならない。しかしな
がら、処理液が水分蒸発しているのにも関わらず、処理
液の水分蒸発を無視してしまうと、「第3の変動値を無
視した真の特性値」を用いて、第1,第2の変動値を表
して導出してしまう。そして、第1の変動値が水分蒸発
によって見かけ上変化しているようになってしまう。
れた第1の変動値を第3の変動値に基づき補正すること
によって、処理液の水分蒸発を考慮した第1の変動値が
求まる。それに伴って、処理液の真の特性値がより正確
に導出されて、処理液の濃度がより正確に測定されるこ
とになる。
定すべき時点において実測した特性値を実測特性値Vt
として、その時点よりも前の時点において実測した特性
値を実測特性値Viとする。実測特性値Viを実測して
から実測特性値Vtを実測するまでに経過時間Tが経っ
ていて、その間に処理液の水分蒸発によって処理液の特
性値が変化する。この水分蒸発が処理液の特性値を及ぼ
す第3の変動値Reは、Re=aTなる式から導出され
る。このとき、aは実験によって予め求められた既知の
定数である。
よって実測特性値Viに及ぼされた値、即ち基板処理を
行わずに実測特性値Viである処理液を経過時間Tの間
だけ放置したときの値を、放置の特性値Veとすると、
放置の特性値Veは、実測特性値Viから第3の変動値
Reを加算する、Ve=Vi+Reなる式で表される。
aとして、第3の変動値Reと、未知である真の特性値
Vaとを用いて、第1の変動値と第2の変動値とを表
す。なお、未知である真の特性値Vaのみを用いて、第
1の変動値と第2の変動値とを表すと、処理液の水分蒸
発を無視することになるので、第1の変動値を導出する
前のこの段階で、第3の変動値Reをも用いて第1の変
動値と第2の変動値とを予め補正する。
第2の変動値Rpは、放置の特性値Veから真の特性値
Vaを減算する、Rp=Ve−Va(=Vi+Re−V
a)なる式で表される。一方、第1の変動値は、実測特
性値Vtから真の特性値Vaを減算する、Vt−Vaな
る式で表される。これらの第1・第2の変動値は、未知
である真の特性値Vaを用いているので、この時点では
これらの第1・第2の変動値も未知である。
成物の量と、基板の処理によって使用された処理液の消
費量とは一定の相関関係を示すので、第1の変動値(V
t−Va)と第2の変動値Rpとも一定の相関関係を示
す。第1の変動値(Vt−Va)と第2の変動値Rpと
の相関関係を示す関数は、Rp=F(Vt−Va)なる
式で表される。このとき、Fは実験によって予め求めら
れた関数である。
む)に基づいて、第1の変動値(Vt−Va)が導出さ
れる。この第1の変動値(Vt−Va)は第2の変動値
Rpによって既に補正されているので、第1の変動値
(Vt−Va)は処理液の水分蒸発を考慮した値であ
る。実測特性値Vtを、第1の変動値(Vt−Va)に
基づいて補正することによって、真の特性値Vaがより
正確に導出されて、処理液の濃度がより一層正確に測定
されることになる。
動値(Vt−Va)と第2の変動値Rpとの相関関係を
示す関数は、1次関数であって、その関数が、Rp=b
×(Vt−Va)なる式で表されることによって、真の
特性値Vaを、Va=(b×Vt−Vi−a×T)/
(b−1)なる式から導出することができて、真の特性
値Vaをより簡潔にまとまることが可能となる。このと
き、bは実験あるいは処理液の化学式によって予め求め
られた既知の定数である。
導電率であるので、真の導電率を導出することによっ
て、処理液の濃度が正確に測定されることになる。
透過光強度であるので、透過光強度を導出することによ
って、処理液の濃度が正確に測定されることになる。
濃度に相関のある処理液の特性値を特性値実測手段から
実測する。この実測された特性値は、基板の処理によっ
て生成される副生成物に影響されており、測定すべき正
確な特性値でない。従って、副生成物が処理液の特性値
に及ぼす第1の変動値を第1の変動値導出手段から導出
して、実測された特性値を少なくとも第1の変動値に基
づいて補正して、副生成物に影響されていない処理液の
真の特性値を真の特性値導出手段から導出することによ
って、測定すべき正確な特性値を求める。この真の特性
値を導出することによって、処理液の濃度が正確に測定
されることになる。
(C)の手段によって処理液の濃度が正確に測定される
ので、濃度の変化に応じて一定量の水あるいは処理液を
加えて処理液の濃度を精密に一定にすることが可能にな
る。
施例を説明する。先ず、本発明の原理について、図2の
フローチャートと図3,4のグラフとを参照して説明す
る。
Viを実測する1回目の処理液の特性値Viを実測する
(図3中の)。ここで、『1回目』とは、濃度を測定
すべき時点よりも前の時点のことを指して、後述する
『2回目』とは、濃度を測定すべき時点のことを指す。
従って、最終的に求められる真の特性値Vaは、『2回
目』の時点で導出される。このステップS1は、本発明
における(a)の過程の一部に相当する。
出する1回目の実測から2回目の実測までの経過時間を
Tとすると、経過時間Tの間に基板の処理に関係なく、
処理液が蒸発し続ける。この処理液の水分蒸発によっ
て、処理液の濃度も時々刻々変化する。もちろん、処理
液の濃度に相関のある処理液の特性値も時々刻々変化す
る。そして、処理液の水分蒸発が処理液の特性値に及ぼ
す値が第3の変動値となる。
すと、第3の変動値Reは下記の(2)式のようになる
(図3中の)。 Re=aT(ただしaは実験によって予め求められた既知の定数) ・・・(2) なお、1回目の実測から2回目の実測までの経過時間T
が予めわかっている場合には、例えばステップS1より
も前に導出したり等、2回目の実測時よりも前に第3の
変動値を予め導出してもよい。
られた式である。例えば、基板処理を行わずに処理液を
放置した状態で、複数回にわたって処理液の特性値を実
測すればよい。上述したように、経過時間Tの間に基板
の処理に関係なく、処理液は蒸発し続ける。従って、あ
る時刻t1 において処理液の特性値がs1 のとき、時刻
t2 (t1 ≠t2 )には処理液の特性値は変化する。そ
のときの特性値をs2とすると、上記aは単位時間当た
りの特性値の変化に相当するので、a=(s2−s1 )
/(t2 −t1 )によりaが求められる。このaは、処
理液の種類によって変化するし、同じ処理液でも大気圧
や温度等の利用状況によっても変化するものである。従
って、様々な利用状況や処理液の種類に応じて実験を予
め行うことによって、利用状況や処理液の種類に基づい
たaが求まり、上記の(2)式もそれに応じて求まる。
測定時において、オペレータは利用状況や処理液の種類
を選択して、それに応じてaを選択して(2)式より第
3の変動値Reを求める。なお、図3のグラフを参照す
ると、(2)式は図3中に示した破線である。このステ
ップS2aは、本発明における(d)の過程に相当す
る。
値Vtを実測するステップS2aで第3の変動値Reが
導出されるのと同時に、2回目の処理液の特性値Vtを
実測する(図3中の)。なお、図3のグラフを参照す
ると、実測における特性値の変化は、図3中のから
を結んだ実線となる。このステップS2bは、本発明に
おける(a)の過程の一部に相当する。
する放置の特性値Veを導出する。この放置の特性値V
eは、経過時間Tの間に第3の変動値Reのみによって
実測特性値Viに及ぼされた値、即ち基板処理を行わず
に実測特性値Viである処理液を経過時間Tの間だけ放
置したときの値となる。つまり、図3のグラフを参照す
ると、基板処理を行わずに実測特性値Viである処理液
を経過時間Tの間だけ放置すると、図3中のからを
結んだ破線に従って変化して、経過時間Tを経て、放置
の特性値Veとなる(図3中の)。従って、放置の特
性値Veは下記の(3)式のようになる。 Ve=Vi+Re ・・・(3)
第2の変動値Rpを表す1回目において実測された実測
特性値Viは、経過時間Tの間に基板の処理によって使
用された処理液の消費量によって、真の特性値Vaにな
る。基板処理を行わずに放置した場合には、実測特性値
Viは放置の特性値Veとなるので、処理液の真の特性
値Vaに及ぼして、実測特性値Vtにする第2の変動値
Rpは、放置の特性値Veと真の特性値Vaとの差で表
される(図3中の)。つまり、第2の変動値Rpは、
下記の(4)式のようになる。 Rp=Ve−Va ・・・(4) なお、真の特性値Vaのみを用いて、第2の変動値を表
すと、処理液の水分蒸発を無視することになるので、第
1の変動値を導出する前に、第3の変動値Reによって
上記の(4)式に予め補正している。
第1の変動値(Vt−Va)を表す2回目において実測
された実測特性値Vtは、経過時間Tの間に生成された
副生成物のイオンが処理液中に溶解することによって、
副生成物の固有の特性値が処理液固有の特性値に加わっ
た値となっている。従って、第1の変動値は、処理液の
真の特性値Vaに及ぼして、実測特性値Vtにする。つ
まり、第1の変動値は実測特性値Vtから真の特性値V
aを減算する、Vt−Vaなる式で表される(図3中の
)。
の変動値を表すと、処理液の水分蒸発を無視することに
なるので、第1の変動値を導出する前に、第3の変動値
Reによって第1の変動値(Vt−Va)に予め補正し
ている。
ので、この時点で未知である。従って、ステップS4,
5で真の特性値Vaを用いて表した第1,第2の変動値
も未知の値である。次に、第1の変動値(Vt−Va)
と第2の変動値Rpとの相関関係を示す関数に基づい
て、第1の変動値(Vt−Va)を導出することについ
て説明する。
a)を導出する基板の処理によって生成される副生成物
の量と、基板の処理によって使用された処理液の消費量
とは一定の相関関係を示す。従って、第1の変動値(V
t−Va)と第2の変動値Rpとも一定の相関関係を示
す。第1の変動値(Vt−Va)と第2の変動値Rpと
の相関関係を示す関数は、下記の(5)式のようにな
る。 Rp=F(Vt−Va) ・・・(5) 上記の(5)式は、実験によって予め求められた関数で
ある。
れるときには、上記(5)式は下記の(6)式のように
簡潔になる。 Rp=b×(Vt−Va) ・・・(6) 上記の(6)式は、実験あるいは処理液の化学式によっ
て予め求められた関数であり、bは、実験あるいは処理
液の化学式によって予め求められた既知の定数である。
のときには(5)式の関数に基づいて、第1の変動値
(Vt−Va)が導出される。この第1の変動値(Vt
−Va)は、上記(2)〜(5)式(または1次の関数
のときには(2)〜(4)式と(6)式と)を順に経て
求められる。この第1の変動値(Vt−Va)は第2の
変動値Rpによって既に補正されているので、第3の変
動値、即ち処理液の水分蒸発を考慮した値となる。この
ステップS3〜S6は、本発明における(b)の過程に
相当する。なお、(5)式と(6)式との使い分けにつ
いては、図4を参照しながら後述する。
る第1の変動値(Vt−Va)が導出されると、この第
1の変動値(Vt−Va)に基づいて、実測特性値Vt
を補正することによって真の特性値Vaが導出される
(図3中の)。この場合、第1の変動値は(Vt−V
a)なので、実測特性値Vtから第1の変動値(Vt−
Va)を単純に減算するだけで、真の特性値Vaを導出
することができる。なお、1次の関数のときには(2)
〜(4)式と(6)式とを用いて、真の特性値Vaを、
下記の(7)式のように簡潔にまとめることができる。 Va=(b×Vt−Vi−a×T)/(b−1) ・・・(7) 即ち、aとbとの既知の定数と、経過時間Tと、実測特
性値Vi,Vtを(7)式に代入するだけで、真の特性
値Vaを導出することができる。このステップS7は、
本発明における(c)の過程に相当する。
ついて、図4のグラフを参照して説明する。処理液がフ
ッ酸であり、処理液を用いた基板の処理がフッ酸による
基板のシリコン酸化膜のエッチングであり、処理液の特
性値がフッ酸の導電率であるときを例に採って説明す
る。
される副生成物の量と、基板の処理によって使用された
処理液の消費量とは一定の相関関係を示す。この場合、
上記(1)式により、エッチングによって生成される副
生成物の『H2 SiF6 』のモル(mol)濃度(溶液
1リットル中のモル数)と、エッチングによって消費さ
れたフッ酸のモル(mol)濃度(溶液1リットル中の
モル数)とは、一定の相関関係を示す。
物『H2 SiF6 』1モル分だけ生成されると、上記
(1)式によりフッ酸溶液1リットル中にフッ酸6モル
分だけ消費されることになる。そして、生成された副生
成物のモル濃度と消費されたフッ酸のモル濃度とから、
それぞれのモル導電率(モル濃度1モル/リットル当た
りの導電率)がわかり、それをそれぞれのイオン数でわ
ることによりそれぞれの当量導電率がわかる。このと
き、第1の変動値(Vt−Va)と第2の変動値Rpと
の相関関係を示す関数は線形となり、上記の(6)式の
ようになる。このとき、(6)式の定数bは、生成され
た副生成物『H2 SiF6 』の当量導電率に対する消費
されたフッ酸の当量導電率の比となり、上記(1)式の
反応式によって定数bを求めることできる。
(1)式の反応式に基づいて得られた理論上の式であ
る。フッ酸の濃度が低い場合には、この(6)式は当て
はまるが、フッ酸の濃度が高い場合には、この(6)式
は当てはまらない。フッ酸の濃度が高い場合には、生成
される副生成物『H2 SiF6 』の濃度も高くなる。
導電率との関係は、図4に示すような実線となる。図4
中の破線は、副生成物の濃度と副生成物の導電率との比
例式を示している。つまり、副生成物『H2 SiF6 』
の濃度が低い(このとき、フッ酸の濃度も低い)と、上
記破線と実線とが近いので、副生成物の濃度と副生成物
の導電率とはほぼ比例関係にある。従って、実際のフッ
酸の濃度と副生成物の導電率とはほぼ比例関係にあり、
さらには実際に消費されたフッ酸の当量導電率と生成さ
れた副生成物の当量導電率とも比例関係になる。上記破
線と実線とが近い場合、即ちフッ酸の濃度が低い場合に
は、これらの当量導電率は1次の線形となり、上記
(6)式が当てはまることになる。
の濃度が高くなるに伴い、上記破線と実線とが離れてい
くので、副生成物の濃度と副生成物の導電率との比例式
が成立しなくなる。その結果、実際に消費されたフッ酸
の当量導電率と生成された副生成物の当量導電率との比
例式が成立しなくなり、上記(6)式が当てはまらない
ことになる。そこで、上述のように濃度が高い場合に
は、実験で予め確かめられた図4のグラフに基づいて、
非線形の関数Fを求める。このとき、第2の変動値Rp
は上記の(5)式のようになる。
(6)式を、フッ酸の濃度が高い場合には(5)式を、
それぞれ使い分けて、第1の変動値(Vt−Va)を、
さらには真の特性値Vaを導出することができる。
略図を参照して説明する。図1は、基板処理装置の構成
を示す概略断面図である。また、処理液がフッ酸であっ
て、基板処理が基板の表面に形成されたシリコン酸化膜
(SiO2 )のエッチングである場合を例に採って説明
するが、フッ酸等のエッチング溶液以外にも洗浄液等に
例示されるように、基板の処理に通常用いられる処理液
ならば、処理液については特に限定されないし、エッチ
ング以外にも基板の洗浄や基板の塗布等に例示されるよ
うに、通常に行われる基板の処理ならば、基板処理につ
いても特に限定されない。また、実施例では、基板を処
理液に浸漬する方法で基板処理を行うが、基板の処理面
に処理液を供給する方法にも基板処理として適用するこ
とができる等、処理方法についても特に限定されない。
酸を貯留する処理槽1と、フッ酸を循環させる循環流路
2と、純水を供給する純水用供給管3と、処理槽1に貯
留されているフッ酸の濃度よりも高濃度のフッ酸を供給
するフッ酸用供給管4とを備えている。この他にも図示
を省略するフッ酸を排出する排出管等を備えている。処
理槽1は、基板Wを浸漬して基板Wの表面に形成された
シリコン酸化膜のエッチングを行うエッチング用処理槽
1aと、このエッチング用処理槽1aからオーバーフロ
ーしたフッ酸を暫定的に貯留する循環用処理槽1bとを
備えている。エッチング用処理槽1aに貯留されたフッ
酸がオーバーフローして循環用処理槽1bに流れ込むよ
うに、両処理槽1a,1bは互いに近接配備されてい
る。
3を介して純水用タンク(供給源)5に接続されてお
り、同じくエッチング用処理槽1aは、フッ酸用供給管
4を介して高濃度のフッ酸を貯留しているフッ酸用タン
ク6に接続されている。両供給管3,4のエッチング用
処理槽1a側と両タンク5,6側との間には、一定量の
純水及びフッ酸が両タンク5,6からエッチング用処理
槽1aにそれぞれ供給されるように流量計3a,4aや
流量を一定にするように調節するレギュレータ3b,4
bがそれぞれ配設されているとともに、吐出用ポンプ3
c,4cや図示を省略する開閉バルブ等がそれぞれ配設
されている。
を循環用処理槽1b内から排出するように、循環流路2
の上流側と循環用処理槽1bとは連通している。一方、
エッチング用処理槽1aへフッ酸が循環流路2から供給
されるように、循環流路2の下流側とエッチング用処理
槽1aとはエッチング用処理槽1aの底部で連通してい
る。循環流路2には上流側から下流側へ順に、循環され
たフッ酸をエッチング用処理槽1aに送り出す循環用ポ
ンプ10、フッ酸の温度を調節する温調器9、フッ酸の
不純物を除去するフィルタ8、及びフッ酸の導電率を実
測することによってフッ酸の濃度を実測する濃度計7が
配設されている。濃度計7は、本発明における特性値実
測手段に相当する。
に配設したが、処理槽1内に配設してもよい。ただし、
エッチング用処理槽1a内に濃度計7を配設すると、両
供給5,6から新たに供給される純水やフッ酸によって
濃度が変動して、フッ酸の導電率を正確に実測できず
に、後述する正確な濃度を測定することができなくなっ
てしまう恐れがあるので、循環用処理槽1b内に濃度計
7を配設する方が好ましい。また、本実施例装置では、
濃度計7を循環流路2に配設しているので、必ずしも処
理槽1をエッチング用処理槽1aと循環用処理槽1bと
に分離する必要はない。
を統括制御する制御部11と、RAMやROM等を内蔵
したメモリ部12とを備えている。制御部11は、基板
Wを処理槽1に投入して浸漬したり、浸漬された基板W
を処理槽1から引き上げたり、基板Wを搬送させたり、
上述したポンプやレギュレータ等を操作して純水やフッ
酸の流量を制御する等の基板処理の機械的な操作を制御
する機能以外に、CPU(中央演算処理部)等の演算部
13、タイマ、及びクロックを含むとともに、第1の変
動値や真の導電率等の値を導出させる機能をも備えてい
る。
示省略)は、本発明における第1の変動値導出手段に相
当し、真の導電率を導出する手段(図示省略)は、本発
明における真の特性値導出手段に相当する。
フッ酸の導電率を実測してから真の導電率を求めるまで
の流れを説明する。なお、図5ではフッ酸の濃度が低い
場合、即ちaとbとの既知の定数と、経過時間Tと、実
測導電率Vi,Vtを測定したら、上記(7)式によっ
て即座に真の導電率Vaを導出する場合である。また、
本実施例において、フッ酸の導電率の実測は、基板Wの
ロット処理毎に行われるものとする。1回目のロット投
入時に導電率を実測すると、2回目のロット投入時まで
導電率を実測しない。従って、『原理』の欄でも述べた
ように、真のフッ酸の導電率を導出するのは、2回目の
ロット投入時である。なお、本明細書中では複数枚の基
板Wをまとめて『ロット』とする。
率Viを実測するエッチング用処理槽1aへの1回目の
ロット投入が行われると、濃度計7は循環流路2内に流
れるフッ酸の導電率Viを実測する。
する1回目のロット投入から2回目のロット投入までの
経過時間をTとする。このとき、1回目のロット投入時
において制御部11によってタイマがリセットされると
ともにタイマのカウントを開始する。そして、次のロッ
ト投入時においてそのカウントが制御部11に送られる
とともに、タイマが再度リセットされてカウントを開始
する。制御部11に送られるカウントが経過時間Tに相
当する。なお、1回目のロット投入から2回目のロット
投入までの経過時間Tが予めわかっている場合には、例
えば1回目のロット投入時よりも前に経過時間Tを制御
部11に送ってもよい。
率Vtを実測する濃度計7は、2回目のロット投入時の
フッ酸の導電率Vtを実測する。
するなお、定数a,bは実験によって予め求められた既
知の定数である。従って、ステップS13での2回目の
フッ酸の導電率Vtを実測した段階で、上記(7)式を
決定付ける定数a,b、経過時間T、及び実測導電率V
i,Vtは既に求まっている。従って、フッ酸の導電率
Vtが実測されると、(7)式により真の導電率Vaを
即座に求めることができる。
Vaを導出することによって、フッ酸の正確な濃度を測
定することができる。フッ酸の正確な濃度を測定するこ
とによって、本実施例に係る基板処理装置は、濃度の変
化に応じて一定量の純水あるいはフッ酸を加えてフッ酸
の濃度を精密に一定にすることができる。本実施例のよ
うに、エッチング処理の場合には、エッチングレートが
従来と比べて、低下し難くなる。その結果、基板処理
(本実施例ではエッチング処理)を長時間にわたって精
度良く行うことができる。
なく、下記のように変形実施することができる。
測はロット投入毎に行われていたが、実測するタイミン
グや時間については特に限定されない。実測する時間の
間隔が短くなるほど、より濃度を正確に測定することが
できる。また、濃度をより一層精密に一定にすることが
できる。
のある処理液の特性値として処理液の導電率を測定して
濃度を求めたが、処理液の導電率以外にも、例えば処理
液に光を照射して透過率(透過光強度)を上記ステップ
で測定して濃度を求めることができる。上記透過率、即
ち透過光強度は濃度に相関のある物理量であり、基板の
処理によって生成される副生成物によっても透過光強度
は影響を受ける。従って、透過光強度を本発明の特性値
として適用することができる。また、導電率や透過光強
度以外にも、処理液の濃度に相関のある処理液の特性値
であって、その特性値が基板の処理によって生成される
副生成物によって影響を受けるのならば、特性値につい
ては特に限定されない。
は、導電率等に代表される最終的に求めるべき特性値
を、上記ステップの上記(2)〜(5)式、または
(2)〜(4)式と(6)式とにより導出したが、上述
した式に限定されない。また、本実施例では、処理液の
水分蒸発を考慮したが、これらから特性値に及ぼす影響
が微小であったり、処理液の水分が飽和状態で放置して
も水分蒸発が発生しなければ、必ずしも処理液の水分蒸
発を考慮する必要はない。
も基板の処理によって生成される副生成物が処理液の特
性値に及ぼす第1の変動値に基づいて補正して、最終的
に求めるべき(真の)特性値を導出する方法ならば、測
定方法については特に限定されない。
に係る濃度測定方法によれば、処理液の濃度に相関のあ
る処理液の特性値を実測して、副生成物が処理液の特性
値に及ぼす第1の変動値を導出する。実測された特性値
を少なくとも第1の変動値に基づいて補正して、副生成
物に影響されていない処理液の真の特性値を導出するこ
とによって、処理液の濃度を正確に測定することができ
る。
ば、処理液の水分蒸発が処理液の特性値に及ぼす第3の
変動値を導出する。第3の変動値に基づいて、導出され
た第1の変動値を処理液の水分蒸発を考慮した第1の変
動値に補正することによって、処理液の真の特性値をよ
り正確に導出することができて、処理液の濃度をより正
確に測定することができる。
ば、(a)〜(d)の過程を実施することによって、経
過時間Tの間に生成される副生成物に影響されていなく
て、かつ処理液の水分蒸発を考慮した真の特性値を導出
することができて、処理液の濃度をより一層正確に測定
することができる。
ば、第1の変動値(Vt−Va)と第2の変動値Rpと
の相関関係を示す関数が、Rp=b(Vt−Va)なる
式で表されることによって、真の特性値Vaを導出する
式を、Va=(b×Vt−Vi−a×T)/(b−1)
として、より簡潔にまとまることができて、処理液の正
確な濃度を簡易に測定することができる。
ば、特性値が導電率であるので、真の導電率を導出する
ことによって、処理液の濃度を正確に測定することがで
きる。
ば、特性値が透過光強度であるので、透過光強度を導出
することによって、処理液の濃度を正確に測定すること
ができる。
ば、処理液の濃度に相関のある処理液の特性値を特性値
実測手段から実測して、副生成物が処理液の特性値に及
ぼす第1の変動値を第1の変動値導出手段から導出す
る。実測された特性値を少なくとも第1の変動値に基づ
いて補正して、副生成物に影響されていない処理液の真
の特性値を真の特性値導出手段から導出することによっ
て、処理液の濃度を正確に測定することができる。
ば、(A)〜(C)の手段によって処理液の濃度が正確
に測定されるので、濃度の変化に応じて一定量の水ある
いは処理液を加えて処理液の濃度を精密に一定にするこ
とができる。その結果、基板処理を長時間にわたって精
度良く行うことができる。
断面図である。
ある。
示したグラフである。
電率を導出するまでの手順を示したフローチャートであ
る。
略断面図、(b)は濃度測定装置の測定原理を示す概略
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 基板の処理に用いられる処理液の濃度に
相関のある処理液の特性値を測定することに基づいて処
理液の濃度を測定する濃度測定方法であって、 (a)前記特性値を実測する過程と、 (b)副生成物に影響されていない処理液の未知である
真の特性値を用いて、処理液を使った基板の処理によっ
て生成される副生成物が処理液の特性値に及ぼす第1の
変動値と、基板の処理によって使用された処理液の消費
量が処理液の特性値に及ぼす第2の変動値とを表して、
第1の変動値と第2の変動値との相関関係を示す関数に
基づいて、第1の変動値を導出する過程と、 (c)前記実測された特性値を少なくとも第1の変動値
に基づいて補正して、真の特性値を導出する過程とを備
えていることを特徴とする濃度測定方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の濃度測定方法におい
て、 (d)処理液の水分蒸発が処理液の特性値に及ぼす第3
の変動値を導出する過程を備え、 前記(b)の過程は、さらに第3の変動値に基づいて、
導出された第1の変動値を補正することを特徴とする濃
度測定方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の濃度測定方法におい
て、 前記(a)の過程は、濃度を測定すべき時点における実
測特性値Vtと、その時点よりも前の時点における実測
特性値Viとを実測し、 前記(d)の過程は、濃度を測定すべき時点とその時点
よりも前の時点との間の経過時間がTで表され、経過時
間Tの間に処理液の特性値に及ぼす第3の変動値Reを
Re=a×T(ただし、aは実験によって予め求められ
た既知の定数)なる式から導出し、 前記(b)の過程は、経過時間Tの間に第3の変動値の
みによって特性値に及ぼされた値を放置の特性値Veと
して、前記放置の特性値Veが、前記実測特性値Viか
ら前記第3の変動値Reを加算する、Ve=Vi+Re
なる式で表され、 真の特性値をVaとして、経過時間Tの間に処理液の特
性値に及ぼす第2の変動値Rpが、前記放置の特性値V
eから前記真の特性値Vaを減算する、Rp=Ve−V
aなる式で表され、 経過時間Tの間に処理液の特性値に及ぼす第1の変動値
が、前記実測特性値Vtから前記真の特性値Vaを減算
する、Vt−Vaなる式で表され、 前記第1の変動値(Vt−Va)と前記第2の変動値R
pとの相関関係を示す関数が、Rp=F(Vt−Va)
(ただし、Fは実験によって予め求められた関数)なる
式で表されるとき、 上記これらの式に基づいて前記第1の変動値(Vt−V
a)を導出し、 前記(c)の過程は、前記実測特性値Vtを、前記第1
の変動値(Vt−Va)に基づいて補正して、真の特性
値Vaを導出することを特徴とする濃度測定方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の濃度測定方法におい
て、 第1の変動値(Vt−Va)と第2の変動値Rpとの相
関関係を示す関数は、1次関数であって、前記関数が、
Rp=b×(Vt−Va)(ただし、bは実験あるいは
処理液の化学式によって予め求められた既知の定数)な
る式で表されるとき、 前記(c)の過程は、上記これらの式に基づいて、真の
特性値Vaを、Va=(b×Vt−Vi−a×T)/
(b−1)なる式から導出することを特徴とする濃度測
定方法。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
の濃度測定方法において、 前記特性値が導電率であることを特徴とする濃度測定方
法。 - 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
の濃度測定方法において、 前記特性値が透過光強度であることを特徴とする濃度測
定方法。 - 【請求項7】 基板の処理に用いられる処理液の濃度に
相関のある処理液の特性値を測定することに基づいて処
理液の濃度を測定する濃度測定装置であって、 (A)前記特性値を実測する特性値実測手段と、 (B)副生成物に影響されていない処理液の未知である
真の特性値を用いて表される、処理液を使った基板の処
理によって生成される副生成物が処理液の特性値に及ぼ
す第1の変動値と、基板の処理によって使用された処理
液の消費量が処理液の特性値に及ぼす第2の変動値との
相関関係を示す関数に基づいて、第1の変動値を導出す
る第1の変動値導出手段と、 (C)前記実測された特性値を少なくとも第1の変動値
に基づいて補正して、真の特性値を導出する真の特性値
導出手段とを備えていることを特徴とする濃度測定装
置。 - 【請求項8】 処理液を使って基板を処理する基板処理
装置であって、 (A)処理液の濃度に相関のある処理液の特性値を実測
する特性値実測手段と、 (B)副生成物に影響されていない処理液の未知である
真の特性値を用いて表される、処理液を使った基板の処
理によって生成される副生成物が処理液の特性値に及ぼ
す第1の変動値と、基板の処理によって使用された処理
液の消費量が処理液の特性値に及ぼす第2の変動値との
相関関係を示す関数に基づいて、第1の変動値を導出す
る第1の変動値導出手段と、 (C)前記実測された特性値を少なくとも第1の変動値
に基づいて補正して、真の特性値を導出する真の特性値
導出手段とを備え、 上記(A)〜(C)の手段によって真の濃度特性値を測
定することに基づいて処理液の濃度を測定して、濃度の
変化に応じて一定量の水あるいは処理液を加えて処理液
の濃度を一定にすることを特徴とする基板処理装置。
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JP2000299064A JP3647367B2 (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | 濃度測定方法及びその装置並びに基板処理装置 |
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CN110858556A (zh) * | 2018-08-23 | 2020-03-03 | 东京毅力科创株式会社 | 基板液处理装置、基板液处理方法和存储介质 |
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