JP3819668B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、電子部品などの基板を、フッ酸(フッ化水素酸)、フッ酸と過酸化水素水との混合液、バッファードフッ酸(フッ化水素とフッ化アンモニウムと水との混合液)などの薬液中に浸漬させて、エッチング等の表面処理を行う基板処理方法、ならびに、その方法を実施するために使用される基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体デバイスの製造プロセスにおいて、基板、例えばシリコンウエハの表面に被着されたシリコン酸化膜を除去する場合には、フッ化水素を含む薬液、例えばフッ酸を使用し、ウエハが収容された処理槽内へフッ酸を供給して、ウエハをフッ酸中に浸漬させることによりウエハ表面をエッチングする。そして、エッチング処理後に、ウエハを純水で洗浄してウエハ表面からフッ酸や分解生成物等の不要物を除去するようにしている。これらのフッ酸によるエッチング処理や純水での水洗を1つの処理槽内において行う、いわゆるワンバス方式では、1つの処理槽内へフッ酸や純水を順次供給して処理槽内をフッ酸や純水で順番に満たすようにし、処理槽内に収容されたウエハをフッ酸中や純水中に順番に浸漬させて、ウエハのエッチング処理および水洗がそれぞれ行われる。
【0003】
ところで、例えばフッ酸を用いてウエハをエッチング処理する場合、その処理を開始しようとする前には、通常、水洗に用いられた純水が処理槽内に貯留されており、その純水中にウエハが浸漬させられている。この状態において、処理槽内へフッ酸が供給され、処理槽内の純水にフッ酸が混合されていくとともに、処理槽内へ流入するフッ酸により処理槽上部の溢流部から純水が押し出されて、徐々に処理槽内がフッ酸で置換されていく。そして、処理槽内がフッ酸で完全に置換されて処理槽上部の溢流部からフッ酸が溢れ出る状態となった時点で、処理槽内へのフッ酸の供給を停止させる。その後、処理槽内のフッ酸中にウエハを浸漬させたまま所定時間保持して、ウエハをエッチング処理する。
【0004】
このようなワンバス方式での処理において、内部が純水で満たされた処理槽内へフッ酸を供給して、処理槽内の純水中にフッ酸を混合させていく混合過程でも、フッ酸によるウエハのエッチングは進行する。このため、処理槽内へのフッ酸の供給を開始してから供給停止させるまでの混合時間と、処理槽内へのフッ酸の供給を停止させてから一定濃度のフッ酸中にウエハを浸漬させた状態に保持する浸漬時間との合計を、ウエハの処理時間として取り扱うようにしている。また、エッチング量は、処理時間のほか、フッ酸の温度や濃度によっても変化する。このため、処理槽内へ供給されるフッ酸の温度または濃度を測定し、処理槽内へのフッ酸の供給を停止させ混合過程から浸漬過程へ移行する時点で、通常は複数回測定されたフッ酸の温度または濃度の平均値を算出し、そのフッ酸の温度または濃度の平均値を基にして、予め設定されている処理時間を補正し、その補正された処理時間から混合時間を差し引いて、補正された浸漬時間を算出し、その補正浸漬時間が経過した時点でウエハのエッチング処理を終了させるようにしている。このように、予め設定されていた浸漬時間を補正することにより、エッチング量が常に一定となるように制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、処理槽内へ供給されるフッ酸の温度または濃度が高くなると、予め設定された混合時間が経過して処理槽内へのフッ酸の供給を停止させ混合過程から浸漬過程へ移行する時点で、混合時間中に測定されたフッ酸の温度または濃度の平均値を算出し、その平均値を基にして処理時間を補正したときに、その時点では既に補正処理時間を経過してしまっている、といったことが起こる可能性がある。このような場合には、直ちに処理を終了させたとしても、ウエハはオーバーエッチングとなってしまっている。
【0006】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、内部が純水で満たされた処理槽内へ薬液を供給して処理槽内の純水を薬液で置換させた後、処理槽内への薬液の供給を停止させて処理槽内の薬液中に基板を浸漬させた状態に保持して基板を表面処理する場合において、処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度が高くなるようなことがあっても、基板が薬液で過剰処理される恐れを無くし、基板の処理結果が常に一定となるように制御することができる基板処理方法を提供すること、ならびに、その方法を好適に実施することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、処理槽内に貯留された純水中に基板を浸漬させた状態で、処理槽内への薬液の供給を開始してから薬液の供給を停止させるまでの予め設定された混合時間だけ処理槽内へ薬液を供給し、処理槽内の純水中に薬液を混合させて処理槽内の純水を薬液で置換させる過程と、処理槽内への薬液の供給を停止させた後、処理槽内への薬液の供給を開始してから処理を終了するまでの予め設定された処理時間が経過するまで、処理槽内の薬液中に基板を浸漬させた状態に保持する過程とを経ることにより、基板を表面処理する基板処理方法において、前記混合時間中に、処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を繰り返し測定し、その測定ごとに少なくともそれまでの複数の測定値の平均値を算出し、その算出された平均値を用いて、前記処理時間を補正して補正処理時間を算出し、前記混合時間が経過する前であっても、前記補正処理時間が経過した時点で処理槽内への薬液の供給を停止させて処理を終了することを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の基板処理方法において、処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を測定するごとに、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値を算出することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2記載の基板処理方法において、基板の処理を行うための薬液がエッチング液であり、基板が処理槽内でエッチング処理されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、下部に液体供給口を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部を有し、内部に基板が搬入されて収容される処理槽と、この処理槽内に貯留された純水中に基板を浸漬させた状態で処理槽内へ前記液体供給口を通して、処理槽内への薬液の供給を開始してから薬液の供給を停止させるまでの予め設定された混合時間だけ薬液を供給し、処理槽内の純水中に薬液を混合させて処理槽内の純水を薬液で置換させる薬液供給手段と、を備えた基板処理装置において、前記処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を繰り返し測定する測定手段と、この測定手段によって薬液の温度または濃度を測定するごとに少なくともそれまでの複数の測定値の平均値を算出する平均値算出部と、この平均値算出部により算出された平均値を用いて、前記処理槽内への薬液の供給を開始してから処理を終了するまでの予め設定された処理時間を補正して補正処理時間を算出する補正処理時間算出部と、この補正処理時間算出部により算出された前記補正処理時間と前記処理槽内への薬液の供給を開始してから経過した経過処理時間とを比較する比較部と、この比較部において、前記経過処理時間が前記混合時間と等しいかそれを上回ったことが判別される前であっても前記経過処理時間が前記補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別された時点で、前記薬液供給手段による前記処理槽内への薬液の供給を停止させて処理を終了するように制御する制御手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4記載の基板処理装置において、前記比較部は、前記補正処理時間算出部により算出された補正処理時間と前記処理槽内への薬液の供給を開始してから経過した経過処理時間とを比較する第1の比較部と、前記混合時間と前記経過処理時間とを比較する第2の比較部と、を備え、前記制御手段は、前記第2の比較部において前記経過処理時間が前記混合時間と等しいかそれを上回ったことが判別される前であっても、前記第1の比較部において前記経過処理時間が前記補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別された時点で、前記処理槽内への薬液の供給を停止させるように前記薬液供給手段を制御するものであることを特徴とする。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項4または請求項5記載の基板処理装置において、平均値算出部が、検出手段により処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を測定するごとに、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値を算出するものであることを特徴とする。
【0012】
請求項7に係る発明は、請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の基板処理装置において、薬液供給手段が、エッチング液を処理槽内へ供給するものであり、処理槽内で基板がエッチング処理されるようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項1に係る発明の基板処理方法によると、内部が純水で満たされた処理槽内へ薬液を供給して処理槽内の純水を薬液で置換させる過程で、その供給される薬液の温度または濃度を測定するごとに測定値の平均値が算出され、その平均値を用いて処理時間の補正が行われて補正処理時間が算出され、その補正処理時間が経過した時点で、処理槽内へ薬液を供給する時間として予め設定された混合時間が経過していなくても、処理槽内への薬液の供給が停止させられて処理が終了させられる。したがって、従来方法のように、補正処理時間が経過しているのにもかかわらず、処理槽内へ薬液を供給して基板の処理を続け、基板を薬液で過剰処理してしまう、といったことが防止される。また、薬液の温度または濃度を測定するごとに測定値の平均値が算出されその平均値を用いて処理時間の補正が行われるので、処理槽内へ薬液を供給する途中で薬液の温度または濃度が一時的に高くなっただけの場合に、処理時間を短縮する方向への補正が行われ、基板の処理量が所望量に達していない段階で処理槽内への薬液の供給を停止させて処理を終了する、といったことを避けることができる。
【0014】
請求項2に係る発明の基板処理方法では、処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を測定するごとに、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値が算出され、その累積平均値を用いて処理時間の補正が行われるので、処理槽内へ薬液を供給する途中で薬液の温度が短時間だけ変動するようなことがあっても、処理時間の補正を正確に行うことができる。
【0015】
請求項3に係る発明の基板処理方法では、基板のエッチング量を一定に制御することが可能になる。
【0016】
請求項4に係る発明の基板処理装置においては、薬液供給手段により処理槽内へ薬液を供給して処理槽内の純水を薬液で置換させる過程で、測定手段によって薬液の温度または濃度を測定するごとに、平均値算出部により測定値の平均値が算出され、補正処理時間算出部により、前記平均値を用いて処理時間の補正が行われて補正処理時間が算出され、比較部により、補正処理時間と処理槽内への薬液の供給を開始してから経過した経過処理時間とが比較される。そして、比較部において経過処理時間が補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別された時点で、制御手段により、処理槽内へ薬液を供給する時間として予め設定された混合時間が経過していなくても、処理槽内への薬液の供給が停止させられて処理が終了させられる。したがって、補正処理時間が経過しているのにもかかわらず、処理槽内へ薬液を供給して基板の処理を続け、基板を薬液で過剰処理してしまう、といったことが防止される。また、補正処理時間算出部により、薬液の温度または濃度を測定するごとに平均値算出部で算出された平均値を用いて処理時間の補正が行われるので、処理槽内へ薬液を供給する途中で薬液の温度または濃度が一時的に高くなっただけの場合に、処理時間を短縮する方向への補正が行われ、基板の処理量が所望量に達していない段階で処理槽内への薬液の供給を停止させて処理を終了する、といったことは起こらない。
請求項5に係る発明の基板処理装置では、第1の比較部において補正処理時間と経過処理時間とが比較され、第2の比較部において混合時間と経過処理時間とが比較される。そして、第2の比較部において経過処理時間が混合時間と等しいかそれを上回ったことが判別される前であっても、第1の比較部において経過処理時間が補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別されたときは、制御手段により薬液供給手段が制御されて、処理槽内への薬液の供給が停止させられる。
【0017】
請求項6に係る発明の基板処理装置では、検出手段によって処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度が測定されるごとに、平均値算出部により、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値が算出され、その累積平均値を用いて補正処理時間算出部で処理時間の補正が行われて補正処理時間が算出されるので、処理槽内へ薬液を供給する途中で薬液の温度が短時間だけ変動するようなことがあっても、処理時間の補正が正確に行われる。
【0018】
請求項7に係る発明の基板処理装置では、薬液供給手段によってエッチング液が処理槽内へ供給され、エッチング量が一定になるように処理槽内で基板がエッチング処理される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態について図1および図2を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、この発明に係る基板処理方法を実施するために使用される基板処理装置の構成の1例を示す模式図である。この基板処理装置は、ワンバス方式と呼ばれるものであり、この装置では、1つの処理槽内へ薬液、例えばフッ酸と純水とを順次供給して処理槽内をフッ酸および純水で順番にそれぞれ満たすようにし、処理槽内に収容された基板、例えばシリコンウエハをフッ酸中および純水中に順番にそれぞれ浸漬させて、ウエハのエッチングおよび水洗がそれぞれ行われる。
【0021】
この基板処理装置は、下部に液体供給口12を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部14を有し、内部にシリコンウエハWが搬入されて収容される処理槽10を備えている。処理槽10には、フッ酸16および純水が順番にそれぞれ満たされる。処理槽10は、チャンバ18内に収容されており、チャンバ18の底部には液体排出口20が形設されていて、液体排出口20に排液管22が連通して接続されている。そして、処理槽10の上部の溢流部14から溢れ出たフッ酸や純水が、チャンバ18の底部へ流下して液体排出口20から流出し、排液管22を通って排出されるようになっている。
【0022】
処理槽10の下部の液体供給口12には、液体供給管24が連通して接続されている。液体供給管24には、純水供給源に接続した純水供給管26、および、フッ酸の高濃度原液の供給源に接続したフッ酸供給管28がそれぞれ接続されている。なお、液体供給管24と純水供給管26およびフッ酸供給管28とをミキシングバルブを介して接続するようにしてもよい。純水供給管26およびフッ酸供給管28には、それぞれ開閉制御弁30、32が介挿されている。また、図示していないが、それぞれの供給管26、28には流量調整弁が介挿されている。そして、開閉制御弁30を開いて開閉制御弁32を閉じた状態では、純水供給管26から液体供給管24を通して処理槽10内へ純水が供給され、両方の開閉制御弁30、32を開いた状態では、純水供給管26から送給される純水にフッ酸供給管28を通して供給されるフッ酸の高濃度原液が混合されて所定濃度に調整されたフッ酸が、液体供給管24を通して処理槽10内へ供給されるようになっている。
【0023】
また、液体供給管24には、温度検出器34が介挿されており、温度検出器34により、処理槽10内へ供給されるフッ酸の温度が検出され、その検出された温度信号が演算部36へ送られ、演算部36からは、演算結果を示す信号がコントローラ38へ送られるようになっている。演算部36は、設定入力部40、経過処理時間カウンタ42、平均値算出部44、補正処理時間算出部46および2つの比較部48、50を備えて構成されている。また、コントローラ38に、開閉制御弁30、32がそれぞれ接続されている。
【0024】
図1に示した構成の基板処理装置を使用したシリコンウエハのエッチングおよび水洗の処理は、以下のようにして行われる。
【0025】
処理を開始する前に、処理槽内へのフッ酸の供給を開始してから供給停止させるまでの混合時間、処理槽内へのフッ酸の供給を停止させてから一定濃度のフッ酸中にウエハWを浸漬させた状態に保持する浸漬時間と前記混合時間とを合計した時間であるウエハの処理時間などのデータを設定入力部40により入力しておく。
【0026】
前の工程での処理が終わった状態で、処理槽10内に純水が満たされ、その純水中にウエハWが浸漬させられているとする。この状態において、開閉制御弁30、32を開いて、純水供給管26から送給される純水にフッ酸供給管28を通して供給されるフッ酸の高濃度原液を混合させて所定濃度に調整されたフッ酸を、液体供給管24を通して処理槽10内へ供給する。これにより、処理槽10内の純水にフッ酸が混合され、処理槽10内へ流入するフッ酸によって処理槽10の上部の溢流部14から純水が押し出されて、処理槽10内の純水がフッ酸で置換されていく。やがて、処理槽10の内部は、所定濃度に調整されたフッ酸で満たされ、処理槽10の上部の溢流部14からフッ酸が溢れ出る状態となる。
【0027】
フッ酸によるウエハWのエッチングは、ウエハWがフッ酸と接触した時点から始まり、すなわち、処理槽10内へのフッ酸の供給が開始された時点から始まる。そして、演算部36の経過処理時間カウンタ42では、処理槽10内へのフッ酸の供給が開始された時点からカウントが開始され、そのカウント信号が比較部48に入力される。また、混合過程の期間中、温度検出器34により、処理槽10内へ供給されるフッ酸の温度が検出され、その検出された温度信号が演算部36の平均値算出部44へ送られる。平均値算出部44では、フッ酸の温度が検出されるごとに、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値が算出され、その累積平均値の信号が補正処理時間算出部46に入力される。そして、比較部48においては、予め設定された混合時間と経過処理時間とが比較され、処理槽10内へのフッ酸の供給が開始されてから混合時間が経過して、比較部48で経過処理時間が混合時間と等しいかそれを上回ったことが判別された時点で、比較部48からコントローラ38へ信号が送られ、コントローラ38から開閉制御弁30、32へ制御信号が送られる。この制御信号により開閉制御弁30、32が閉じられて、処理槽10内へのフッ酸の供給が停止される。この時点で、処理槽10内は、所定濃度に調整されたフッ酸で満たされており、続いて、処理槽10内のフッ酸中にウエハWを浸漬させたままの状態に保持して浸漬処理が行われる。
【0028】
処理槽10内へのフッ酸の供給が停止され混合過程から浸漬過程へ移行する時点で平均値算出部44により算出された累積平均値、すなわち、最終的に算出された累積平均値の信号が、補正処理時間算出部46に入力され、補正処理時間算出部46において、最終的な累積平均値を用い、それぞれの半導体製造工場で従来から使用されているエッチング速度実験式に累積平均値を代入するなどして、処理時間(混合時間+浸漬時間)が補正される。補正処理時間算出部46で補正された補正処理時間の信号は、比較部50に入力される。比較部50には、経過処理時間カウンタ42からのカウント信号も継続的に入力されており、比較部50において、補正処理時間と経過処理時間とが比較される。そして、補正処理時間から混合時間を減算した補正浸漬時間が経過して、比較部50で経過処理時間が補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別された時点で、比較部50からコントローラ38へ信号が送られる。この入力信号により、コントローラ38から開閉制御弁30へ制御信号が送られ、開閉制御弁30が開かれて、純水供給管26から液体供給管24を通って処理槽10内へ純水が供給される。処理槽10内へ純水が供給されることにより、処理槽10の上部の溢流部14からフッ酸が押し出されて、処理槽10内のフッ酸が純水で置換されていく。そして、処理槽10内が純水で満たされ、処理槽10の上部の溢流部14から純水が溢れ出る状態となる。この状態で、処理槽10内の純水中に浸漬されたウエハWが水洗される。そして、所定時間だけウエハWの水洗が行われた後、処理槽10内への純水の供給が停止され、次の薬液処理に移行し、あるいは、ウエハWを処理槽10内から搬出して処理を終了する。
【0029】
以上の一連の動作は、通常時のものであり、次に、混合過程で処理槽10内へ供給されるフッ酸の温度が通常よりも高くなった場合における動作について説明する。
【0030】
混合過程の期間中、すなわち、経過処理時間が混合時間に達する以前においても、ある時点までに測定されたすべての測定値の累積平均値の信号が補正処理時間算出部46に入力され、補正処理時間算出部46において、経過的な累積平均値を用いて処理時間の補正が繰り返し行われている。そして、補正処理時間が次々と更新されながら、その補正処理時間の信号が、経過処理時間カウンタ42からのカウント信号とともに比較部50に入力され続け、比較部50では、補正処理時間と経過処理時間とが継続的に比較されている。このときに、比較部48で経過処理時間が混合時間と等しいかそれを上回ったことが判別される前であっても、比較部50で経過処理時間が補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別されると、その時点で、比較部50からコントローラ38へ信号が送られる。この入力信号により、コントローラ38から開閉制御弁32へ制御信号が送られ、開閉制御弁32が閉じられる。そして、処理槽10内には、純水供給管26から液体供給管24を通って純水だけが供給され、エッチング工程を終了して、水洗工程へ移行する。このような制御が行われることにより、処理槽10内へ供給されるフッ酸の温度が通常よりも高くなって、補正処理時間算出部46で算出された補正処理時間が混合時間より短くなった場合であっても、従来のようなウエハのオーバーエッチングを防止することができる。以後は上記と同様にして、ウエハWの水洗が行われ、水洗が終了すると、次の薬液処理に移行し、あるいは、ウエハWを処理槽10内から搬出して処理を終了する。
【0031】
図2に、上記したそれぞれの一連の制御動作を行わせるためのフローチャートの1例を示す。
【0032】
なお、上記した実施形態では、フッ酸によるウエハのエッチング処理を例にとって説明したが、フッ酸以外の薬液を用いたエッチング処理、あるいはエッチング処理以外であっても処理結果が温度または濃度の影響を受ける処理については、この発明に係る方法を適用することができる。また、上記実施形態では、処理槽内へ供給されるフッ酸の温度を測定するごとに、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値を算出し、その累積平均値を用いて処理時間の補正を行うようにしているが、そのような累積平均値でなく、例えば直前の何回分かの測定値の平均値を算出し、その平均値を用いて処理時間の補正を行うようにしてもよい。さらに、上記した実施形態では、フッ酸の温度を測定して処理時間の補正を行うようにしているが、処理槽内へ供給されるフッ酸の濃度を測定し、その濃度を基に処理時間の補正を行うようにすることもできる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1に係る発明の基板処理方法によると、内部が純水で満たされた処理槽内へ薬液を供給して処理槽内の純水を薬液で置換させた後、処理槽内への薬液の供給を停止させて処理槽内の薬液中に基板を浸漬させた状態に保持して基板を表面処理する場合に、処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度が高くなるようなことがあっても、基板が薬液で過剰処理される心配が無くなり、基板のエッチング量等の処理結果が一定となるようにすることができる。
【0034】
請求項2に係る発明の基板処理方法では、処理槽内へ薬液を供給する途中で薬液の温度が短時間だけ変動するようなことがあっても、処理時間の補正を正確に行うことができる。
【0035】
請求項3に係る発明の基板処理方法では、基板のエッチング量を一定に制御することができる。
【0036】
請求項4に係る発明の基板処理装置を使用すると、請求項1に係る発明の方法を好適に実施することができ、上記した効果が確実に得られる。
【0037】
請求項5に係る発明の基板処理装置を使用すると、請求項4に係る発明の上記効果を確実に奏することができる。
請求項6に係る発明の基板処理装置を使用すると、処理槽内へ薬液を供給する途中で薬液の温度が短時間だけ変動するようなことがあっても、処理時間の補正を正確に行うことができる。
【0038】
請求項7に係る発明の基板処理装置を使用すると、基板のエッチング量を一定に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る基板処理方法を実施するために使用される基板処理装置の構成の1例を示す模式図である。
【図2】 図1に示す基板処理装置を使用した処理における一連の制御動作を行わせるためのフローチャートの1例を示す図である。
【符号の説明】
10 処理槽
12 処理槽の液体供給口
14 処理槽の溢流部
16 フッ酸
18 チャンバ
20 チャンバの液体排出口
22 排液管
24 液体供給管
26 純水供給管
28 フッ酸供給管
30、32 開閉制御弁
34 温度検出器
36 演算部
38 コントローラ
40 設定入力部
42 経過処理時間カウンタ
44 平均値算出部
46 補正処理時間算出部
48、50 比較部

Claims (7)

  1. 処理槽内に貯留された純水中に基板を浸漬させた状態で、処理槽内への薬液の供給を開始してから薬液の供給を停止させるまでの予め設定された混合時間だけ処理槽内へ薬液を供給し、処理槽内の純水中に薬液を混合させて処理槽内の純水を薬液で置換させ、処理槽内への薬液の供給を停止させた後、処理槽内への薬液の供給を開始してから処理を終了するまでの予め設定された処理時間が経過するまで、処理槽内の薬液中に基板を浸漬させた状態で基板を表面処理する基板処理方法において、
    前記混合時間中に、処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を繰り返し測定し、その測定ごとに少なくともそれまでの複数の測定値の平均値を算出し、その算出された平均値を用いて、前記処理時間を補正して補正処理時間を算出し、前記混合時間が経過する前であっても、前記補正処理時間が経過した時点で処理槽内への薬液の供給を停止させて処理を終了することを特徴とする基板処理方法。
  2. 処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を測定するごとに算出される測定値の前記平均値は、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値である請求項1記載の基板処理方法。
  3. 薬液がエッチング液であり、基板がエッチング処理される請求項1または請求項2記載の基板処理方法。
  4. 下部に液体供給口を有するとともに上部に液体が溢れ出す溢流部を有し、内部に基板が搬入されて収容される処理槽と、
    この処理槽内に貯留された純水中に基板を浸漬させた状態で処理槽内へ前記液体供給口を通して、処理槽内への薬液の供給を開始してから薬液の供給を停止させるまでの予め設定された混合時間だけ薬液を供給し、処理槽内の純水中に薬液を混合させて処理槽内の純水を薬液で置換させる薬液供給手段と、
    を備えた基板処理装置において、
    前記処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を繰り返し測定する測定手段と、
    この測定手段によって薬液の温度または濃度を測定するごとに少なくともそれまでの複数の測定値の平均値を算出する平均値算出部と、
    この平均値算出部により算出された平均値を用いて、前記処理槽内への薬液の供給を開始してから処理を終了するまでの予め設定された処理時間を補正して補正処理時間を算出する補正処理時間算出部と、
    この補正処理時間算出部により算出された前記補正処理時間と前記処理槽内への薬液の供給を開始してから経過した経過処理時間とを比較する比較部と、
    この比較部において、前記経過処理時間が前記混合時間と等しいかそれを上回ったことが判別される前であっても前記経過処理時間が前記補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別された時点で、前記薬液供給手段による前記処理槽内への薬液の供給を停止させて処理を終了するように制御する制御手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする基板処理装置。
  5. 前記比較部は、前記補正処理時間算出部により算出された補正処理時間と前記処理槽内への薬液の供給を開始してから経過した経過処理時間とを比較する第1の比較部と、前記混合時間と前記経過処理時間とを比較する第2の比較部と、を備え、
    前記制御手段は、前記第2の比較部において前記経過処理時間が前記混合時間と等しいかそれを上回ったことが判別される前であっても、前記第1の比較部において前記経過処理時間が前記補正処理時間と等しいかそれを上回ったことが判別された時点で、前記処理槽内への薬液の供給を停止させるように前記薬液供給手段を制御するものである請求項4記載の基板処理装置。
  6. 前記平均値算出部が、前記検出手段により処理槽内へ供給される薬液の温度または濃度を測定するごとに、それまでに測定されたすべての測定値の累積平均値を算出するものである請求項4または請求項5記載の基板処理装置。
  7. 前記薬液供給手段が、エッチング液を処理槽内へ供給するものであり、前記処理槽内で基板がエッチング処理されるようにした請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の基板処理装置。
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