JP2002106419A - エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

エンジンの燃焼制御装置

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JP2002106419A JP2000296617A JP2000296617A JP2002106419A JP 2002106419 A JP2002106419 A JP 2002106419A JP 2000296617 A JP2000296617 A JP 2000296617A JP 2000296617 A JP2000296617 A JP 2000296617A JP 2002106419 A JP2002106419 A JP 2002106419A
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Takeshi Ashizawa
剛 芦澤
Takayuki Iwasaki
隆之 岩崎
Hiroko Nakajima
ひろ子 中島
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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼室内での空気とEGRガスとの層状化を
確実にして、燃焼性能の向上を図る。 【解決手段】 吸気ポート1を仕切り板11により上下
に分割し、空気制御弁12により上側吸気ポート1Aの
流量を減少させて、燃焼室3内での縦スワールの生成を
抑制する。EGR通路8のEGRガス吹出し口10を、
下側吸気ポート1Bの下側の壁部に開口させ、EGRガ
スを下側吸気ポート1Bの下側に偏らせて導入し、点火
栓5から離れた燃焼室3の下部にEGRガスを層状化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼室内にEGR
ガスを導入するEGR装置を備えるエンジンの燃焼制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンのNOx排出と燃料消
費率と減少させる従来技術として、空気量をストイキ燃
焼より増加させる所謂リーンバーン燃焼が知られてい
る。ところがこのような従来技術では、排気ガス中に過
剰の酸素が存在するため、還元触媒を利用できなくなる
可能性がある。
【0003】そこで、空気量は同一のままEGRガスを
導入することにより、還元触媒を使用しつつ燃費向上を
図ることができる。しかし、EGRガスを導入すること
は、筒内作動ガス中に不活性ガスを存在せしめることか
ら、燃焼が悪化する。そこで、EGRガスを含まない若
しくはEGRガス含有率が少ない空気と、EGRガスと
を、筒内に層状に存在させ、空気の部分に点火栓を配置
する方法がある。
【0004】かかる従来の方法としては、下記が知られ
ている。 〈方法1〉周辺点火方式のエンジンを前提として、吸気
横スワールを与え、横スワール中心部、つまり水平面上
筒内中心部にEGRガスを導入し、横スワール外周部、
つまり水平面上筒内外周部に空気を導入し、水平面上筒
内の中心部と外周部とでEGRガスと空気とを層状化す
る方法(特開平6−88553号公報参照)。
【0005】〈方法2〉吸気縦スワールを与え、吸気ポ
ートの点火栓から遠い部分にEGRガスを導入し、点火
栓付近に縦スワールによる流動を伴った空気を存在させ
る方法(特開平6−200765号公報参照)。 〈方法3〉複数の吸気ポートのうち、特定吸気ポートか
らEGRガスを導入し、別の吸気ポートから空気を導入
し、水平面上筒内のEGRガス導入側の吸気ポート付近
にEGRガスを層状に存在させる方法(特開平6−20
0836号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の〈方法1〉及び〈方法2〉においては、スワール流
を与えるという構成になっていたため、吸気行程時に層
状に供給したEGRガスが圧縮行程にかけて層状に供給
した空気と混合され、空気とEGRガスとの層状化が弱
まってしまい、より多くのEGRガスを導入できず、十
分な燃費効果が出せないという問題点があった。
【0007】また、上記従来の〈方法3〉においては、
特定吸気ポートからEGRガスを導入して、水平面上で
層状化するため、火炎伝播が困難なピストン外周部にも
空気及び燃料が存在し、より多くのEGRガスが導入で
きず、十分な燃費効果が出せない、更に火炎伝播ができ
ない領域で未燃焼ガスがHCとして排出されるという問
題点があった。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に鑑
み、燃焼室内での空気とEGRガスとの層状化を確実に
して、燃焼性能の大幅な向上を図ることのできるエンジ
ンの燃焼制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、燃焼室内にEGRガスを導入するEGR装
置を備えるエンジンにおいて、吸気ポートを上下に分割
し、上側吸気ポートの流量を減少させて、燃焼室内での
縦スワールの生成を抑制し、燃焼室内の点火栓から離れ
た領域にEGRガスを層状化することを特徴とする。
【0010】請求項2に係る発明では、上側吸気ポート
の流量を減少させるため、上側吸気ポートの流量を制限
する空気制御弁を設けたことを特徴とする。請求項3に
係る発明では、燃焼室内の点火栓から離れた領域にEG
Rガスを層状化するため、EGRガス吹出し口を下側吸
気ポートの下側の壁部に設けたことを特徴とする。
【0011】請求項4に係る発明では、燃焼室内の点火
栓から離れた領域にEGRガスを層状化するため、EG
Rガス吹出し口を下側吸気ポートの幅方向で点火栓と反
対側の壁部に設けたことを特徴とする。請求項5に係る
発明では、EGRガス吹出し口から下側吸気ポート内に
導入されるEGRガスが該吸気ポートの壁部に沿って流
れるように案内するガイドを設けたことを特徴とする。
【0012】請求項6に係る発明では、燃焼室内の点火
栓から離れた領域にEGRガスを層状化するため、EG
Rガス吹出し口を燃焼室内に臨ませて設け、EGRガス
を燃焼室内に直接導入することを特徴とする。請求項7
に係る発明では、吸気ポート燃料噴射式エンジンにおい
て、燃料噴射弁から燃料をEGRガスが流れる部分を避
けて噴射することを特徴とする。
【0013】請求項8に係る発明では、吸気ポート燃料
噴射式エンジンにおいて、燃料の噴射終了時期を、吸気
ポートへの筒内空気の逆流開始時期に基づいて設定する
ことを特徴とする。請求項9に係る発明では、燃料の噴
射終了時期を、逆流開始の直前に逆流空気量と略同量の
空気を吸入する期間だけ、逆流開始時期より進角した時
期に設定することを特徴とする。
【0014】請求項10に係る発明では、筒内直接燃料
噴射式エンジンにおいて、燃料噴射弁から燃料を筒内の
上部に向けて噴射することを特徴とする。請求項11に
係る発明では、燃焼室内にEGRガスを導入せずに、成
層燃焼を行う運転条件においても、上側吸気ポートの流
量を減少させて、燃焼室内での縦スワールの生成を抑制
することを特徴とする。
【0015】請求項12に係る発明では、燃焼室内にE
GRガスを導入せずに、均質燃焼を行う運転条件におい
ては、上側吸気ポートの流量を増加させる一方、下側吸
気ポートの流量を減少させて、燃焼室内での縦スワール
の生成を助長することを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、吸気ポー
トを上下に分割し、空気制御弁(請求項2)などによ
り、上側吸気ポートの流量を減少させて、燃焼室内での
縦スワールの生成を抑制するため、筒内に縦スワール及
び横スワールがないことで、EGRガスと空気との層状
化を点火時まで良好に維持でき、より多くのEGRガス
を導入できる。また、EGRガスを燃焼室内の点火栓か
ら離れた領域、つまり筒内の下部に層状化するため、火
炎伝播の悪いピストン冠面外周部に火炎を伝播させる必
要がなく、失火が低減でき、燃焼効率向上、HC排出量
低減などが可能となる。
【0017】請求項3に係る発明によれば、EGRガス
を下側吸気ポートの下側より偏らせて導入することで、
EGRガスを筒内の下部に層状化でき、点火栓部分に空
気を集中できる。請求項4に係る発明によれば、EGR
ガスを下側吸気ポートの幅方向で点火栓と反対側より偏
らせて導入することで、EGRガスを筒内の壁面付近に
層状化でき、点火栓部分に空気を集中できる。
【0018】請求項5に係る発明によれば、EGRガス
吹出し口からのEGRガスを案内するガイドを設けるこ
とで、EGRガスをより層状化して吸気できる。請求項
6に係る発明によれば、EGRガスを燃焼室内に直接導
入することで、EGRガスをより確実に層状化できる。
請求項7に係る発明によれば、燃料噴射弁から燃料をE
GRガスが流れる部分を避けて噴射することで、空気の
みに燃料を供給することができ、良好な燃焼が可能とな
る。
【0019】請求項8、更には請求項9に係る発明によ
れば、燃料の噴射終了時期の適切な設定により、噴射燃
料が筒内からの逆流空気に乗ることを防止しつつ、でき
るだけ遅く噴射して、燃料を筒内の上部、つまり点火栓
近傍に集中でき、良好な燃焼が可能となる。請求項10
に係る発明によれば、筒内直接燃料噴射方式の場合に、
燃料噴射弁から燃料を筒内の上部に向けて噴射すること
で、燃料を筒内の上部、つまり点火栓近傍に集中でき、
良好な燃焼が可能となる。
【0020】請求項11に係る発明によれば、非EGR
状態で成層燃焼を行う運転条件においても、上側吸気ポ
ートの流量を減少させて、縦スワールの生成を抑制する
ことで、燃料を筒内の上部つまり点火栓近傍に集中で
き、良好な燃焼が可能となり、成層燃焼領域の拡大によ
る燃費の向上等が可能となる。請求項12に係る発明に
よれば、非EGRガス状態で均質燃焼を行う運転条件に
おいては、上側吸気ポートの流量を増加させる一方、下
側吸気ポートの流量を減少させて、縦スワールの生成を
助長することで、燃焼速度向上による良好な燃焼が可能
となる。また、始動時等の筒内混合気分布が不均一な時
に筒内燃料を攪拌して、均一混合気を形成でき、良好な
燃焼が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 〈第1実施形態〉図1は本発明の第1実施形態を示して
いる。このエンジンにおいて、吸入空気は吸気ポート1
より吸気弁2が開くことにより燃焼室3内に吸入され
る。吸気ポート燃料噴射方式の場合は吸気ポート1に配
置されている燃料噴射弁(図8の21参照)より、筒内
直接燃料噴射方式の場合は燃焼室3内に臨ませた燃料噴
射弁(図11の22参照)より、吸入空気中に燃料が噴
射供給されて、混合する。燃焼室3内の混合気は、ピス
トン4により圧縮され、点火栓5により着火されて、燃
焼する。そして、排気弁6が開くことにより排気が排気
ポート7に排出される。
【0022】EGR装置は、EGR通路8、EGR制御
弁9及びEGRガス吹出し口10を含んで構成され、燃
費向上及びNOx低減のため、排気ポート7から排気の
一部をEGRガスとしてEGR通路8により導き、EG
R制御弁9による制御の下、EGRガス吹出し口10よ
り吸気ポート1内に導入する。ここで、空気とEGRガ
スとを層状吸気するため、吸気ポート1にこれを上下に
2分割すべく、仕切り板11を配置して、上側吸気ポー
ト1Aと下側吸気ポート1Bとに画成する。そして、上
側吸気ポート1Aに、吸入空気流量を制限できる空気制
御弁12を配置する。そして、下側吸気ポート1Bの下
側の壁部に、前記EGRガス吹出し口10を開口させ
る。
【0023】前記仕切り板11、空気制御弁12等のな
い従来の構成においては、図15に示すように、吸気ポ
ート1より燃焼室3内に吸入された空気及びEGRガス
は、吸気ポート1内で生成されるガス流動により、図1
5中のS1で示される方向に回転し、その結果、空気及
びEGRガスは攪拌され、混合される。これに対し、本
発明(図1)においては、空気制御弁12を閉じること
で、図1中のS2に示されるように、燃焼室3内に吸入
された空気及びEGRガスは回転せず、ピストン4の下
降方向に吸入され、これにより攪拌が防止されて、図2
に示すように、空気部分13とEGRガス部分14とに
層状化される。尚、空気制御弁12を閉じて空気及びE
GRガスを層状化する領域は、図14(A)中の成層燃
焼領域であり、低中回転低中負荷領域に相当する。
【0024】また、図3に示すように、圧縮行程後期の
点火時期において、EGRガスを筒内の下部に配置する
ことが可能となって、ピストン外周部15にEGRガス
を配置することができ、燃焼に寄与する空気がピストン
外周部15にないため、火炎伝播の悪いピストン外周部
15に火炎伝播させる必要がなくなり、良好な燃焼が可
能となる。また、未燃焼ガスを減少でき、HC排出量を
低減できる。
【0025】〈第2実施形態〉図4及び図5は本発明の
第2実施形態を示している。第2実施形態では、下側吸
気ポート1Bの側方の壁部、特に幅方向で点火栓5と反
対側の壁部に、EGRガス吹出し口10を開口させてあ
る。これにより、図5中に空気部分13とEGRガス部
分14とを示すように、層状化が可能であり、EGRガ
スを燃焼室3の周辺部に集め、点火栓5付近により多く
の空気を集めることができ、燃焼が良好となる。
【0026】〈第3実施形態〉図6は本発明の第3実施
形態を示している。第3実施形態では、第1実施形態
(図1)又は第2実施形態(図5、図6)のEGRガス
吹出し口10に、該吹出し口10からのEGRガスを下
側吸気ポート11Bの壁部に沿って案内するガイド16
を設けている。これにより、下側吸気ポート1B内で空
気とEGRガスとを確実に分離することができ、更なる
層状化が可能となる。
【0027】〈第4実施形態〉図7は本発明の第4実施
形態を示している。第4実施形態では、EGRガス吹出
し口10を燃焼室3内に直接開口させ、該吹出し口10
には、圧縮、膨張行程時の逆流を防止するため、開閉弁
17を設けている。
【0028】ここで、EGRガス吹出し口10は、吸気
ポート1(下側吸気ポート1B)よりも下方に設けて、
EGRガスの吸入空気との攪拌を防止しつつ、EGRガ
スを燃焼室3内の下側部分に導入するようして、層状化
を可能としている。前記開閉弁17としては、従来から
よく知られた電磁駆動弁を用いて、吸気弁2の開時期と
ほぼ同じ期間、開弁させる。
【0029】〈第5実施形態〉図8は本発明の第5実施
形態を示している。第5実施形態は、吸気ポート燃料噴
射方式の場合の燃料噴射弁21の好ましい噴射方向を示
しており、燃料噴射弁21を下側吸気ポート1Bに取付
けて、EGRガス吹出し口10及びこれから吹出すEG
Rガス(14)を避けて、燃料(23)を噴射するよう
にしている。
【0030】これにより、噴射燃料をEGRガス中に供
給することを防止でき、燃焼困難なEGRガス内部の燃
料がなくなることで、未燃焼燃料を低減でき、燃費の向
上及び排気有害成分の低減が可能となる。 〈第6実施形態〉図9は本発明の第6実施形態を示す燃
料噴射時期の説明図である。
【0031】第6実施形態では、吸気ポート燃料噴射方
式の場合の燃料噴射弁の好ましい燃料噴射時期(特に燃
料噴射終了時期)について規定する。すなわち、図9に
示す燃料噴射終了時期T1のように、燃料噴射終了時期
を吸気ポートへの筒内からの逆流空気を考慮した時期に
設定する。詳しくは、燃料噴射終了時期を、逆流開始の
直前に逆流空気量と略同量の空気を吸入する期間だけ、
逆流開始時期より進角した時期に設定する。
【0032】すなわち、吸気弁が開いていても、下死点
(BDC)以降はピストンが上昇してくるため、筒内へ
吸入されていた空気が、吸気ポートに逆流してくる。こ
の逆流空気の元となるのは、逆流開始時期の直前に吸入
した逆流空気と同一量の空気であり、この空気への燃料
噴射を避ける必要がある。その一方、できるだけ、燃料
噴射を遅らせて、噴射燃料を燃焼室内の上部に集中させ
る必要がある。時期T1はこの逆流する空気に燃料を混
合させない最も遅い噴射終了時期を示す。
【0033】従って、逆流開始の直前に逆流空気量と略
同量の空気を吸入する期間だけ、逆流開始時期より進角
した時期T1に、燃料噴射を終了するように、燃料噴射
期間を設定する。つまり、図10(A)に示すように、
燃料噴射終了時期をT1とした場合は、逆流する空気に
燃料を混合させることなく、できるだけ遅く噴射するこ
とで、噴射燃料23を筒内の上部つまり点火栓部分に集
中できる。しかも、縦スワール流がないため、点火時相
当においてもこの集中は維持でき、よって燃焼向上が期
待できる。
【0034】燃料噴射終了時期を時期T1より早い時期
T2とした場合は、逆流はないものの、図10(B)に
示すように、噴射燃料23は時期T1の場合に比べ、燃
焼室内の下部に位置するようになり、好ましくない。燃
料噴射終了時期を時期T1より遅い時期T3とした場合
は、噴射燃料23は逆流のため吸気ポートに戻され、次
行程に吸入され、結果的に図10(C)に示すように、
噴射燃料23は時期T2の場合よりも更に燃焼室内の下
部に位置するようになり、好ましくない。
【0035】尚、燃料噴射終了時期は一定値として与え
られるが、エンジン回転数によって変化させてもよく、
可変動弁機構を備える場合は、吸気弁閉時期に応じて決
定してもよい。 〈第7実施形態〉図11は本発明の第7実施形態を示し
ている。
【0036】第7実施形態は、筒内直接燃料噴射方式の
場合の燃料噴射弁22の好ましい噴射方向を示してお
り、燃料噴射弁22を燃焼室3内に直接臨ませて、燃焼
室3の上側部分に向かって、すなわち、空気部分13に
向かって噴射するように、噴射方向を設定している。こ
れにより、空気部分13のみに噴射燃料23を供給する
ことが可能となり、良好な燃焼が可能となることから、
燃費の向上及び排気有害成分の低減が可能となる。
【0037】〈第8実施形態〉図12は本発明の第8実
施形態を示している。第8実施形態は、非EGR領域ま
で、成層燃焼領域を拡大するものである。図14
(A),(B)を参照し、EGRガスを導入せずに、成
層燃焼を行う運転条件(図14(B)中のダブルハッチ
ング部分)において、空気制御弁12を閉じて、上側吸
気ポート1Aの吸入空気量を制限することで、筒内の縦
スワールを低減し、かつ、第6実施形態と同様に燃料噴
射終了時期を吸気ポートへの筒内からの逆流空気を考慮
した時期に設定する。
【0038】これにより、図12に示すように、EGR
ガスの供給はないものの、縦スワールの低減と燃料噴射
時期の調整とにより、噴射燃料23を筒内の上部に集中
できて、希薄燃焼が可能となり、燃費の向上が図れる。
言い換えれば、非EGR領域まで、成層燃焼領域を拡大
できる。 〈第9実施形態〉図13は本発明の第9実施形態を示し
ている。
【0039】第9実施形態では、上側吸気ポート1Aに
空気制御弁12を設ける他、下側吸気ポート1Bに前記
空気制御弁12と同期して逆位相で開閉する空気制御弁
12’を設ける。従って、図14(A)中の成層燃焼領
域では、空気制御弁12を閉じ、空気制御弁12’を開
いて、これまでの説明と同じ作用が得られる。
【0040】これに対し、EGRガスを導入せずに、均
質燃焼を行う運転条件、すなわち、始動時や、図14
(B)中のダブルハッチング部分を除く、ハッチング領
域(均質リーン燃焼領域、均質ストイキ燃焼領域)で
は、図13に示すように、空気制御弁12を開く一方、
空気制御弁12’を閉じる。空気制御弁12を開く一
方、空気制御弁12’を閉じることで、上側吸気ポート
1Aの空気流量が増加し、下側吸気ポート1Bの空気流
量が減少することにより、縦スワールが従来の構成の場
合より強化され、始動時等の筒内混合気分布が不均一な
時に筒内燃料を攪拌し、均一な混合気場を形成できる。
よって、始動時の供給燃料量を減らせ、燃費の向上や始
動時の排気有害成分の低減が図れる。また、希薄燃焼時
に燃焼速度が増加し、より薄い混合気で燃焼が可能とな
り、燃費の向上やNOxの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示すエンジンの概略
構成図
【図2】 第1実施形態での吸気時の層状化の様子を示
す図
【図3】 第1実施形態での点火時の層状化の様子を示
す図
【図4】 本発明の第2実施形態を示すエンジンの概略
構成図
【図5】 第2実施形態でのエンジンの平面図
【図6】 本発明の第3実施形態を示すガイド付EGR
ガス吹出し口の図
【図7】 本発明の第4実施形態を示す燃焼室内EGR
吹出し口の図
【図8】 本発明の第5実施形態を示す吸気ポート燃料
噴射方式の図
【図9】 本発明の第6実施形態を示す燃料噴射終了時
期の説明図
【図10】 第6実施形態の効果を示す図
【図11】 本発明の第7実施形態を示す筒内直接燃料
噴射方式の図
【図12】 本発明の第8実施形態を示す図
【図13】 本発明の第9実施形態を示す図
【図14】 運転条件による燃焼形態及びEGR率を示
す図
【図15】 従来例を示すエンジンの概略構成図
【符号の説明】
1 吸気ポート 1A 上側吸気ポート 1B 下側吸気ポート 2 吸気弁 3 燃焼室 4 ピストン 5 点火栓 6 排気弁 7 排気ポート 8 EGR通路 9 EGR制御弁 10 EGRガス吹出し口 11 仕切り板 12,12’ 空気制御弁 13 空気部分 14 EGRガス部分 15 ピストン外周部 16 ガイド 17 開閉弁 21 燃料噴射弁(吸気ポート燃料噴射方式) 22 燃料噴射弁(筒内直接燃料噴射方式) 23 噴射燃料
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02B 31/00 301 F02B 31/00 301B 3G301 301D 301F 331 331A F02D 41/02 335 F02D 41/02 335 41/34 41/34 F 43/00 301 43/00 301T 301U F02M 61/14 310 F02M 61/14 310A F02P 13/00 301 F02P 13/00 301A 303 303A (72)発明者 芦澤 剛 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 岩崎 隆之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 中島 ひろ子 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G019 AA07 AA08 AA09 AB03 AB07 AB08 KA11 KA18 KA22 3G023 AA01 AA03 AC02 AC05 AD03 AD07 AG01 AG02 AG03 3G062 AA07 BA05 ED04 ED07 GA05 GA06 3G066 AA02 AA03 AA04 AA05 AB02 AD10 AD12 BA01 BA14 BA17 BA23 CC31 DA04 DC00 DC05 DC09 DC11 3G084 AA04 BA15 BA20 BA21 DA01 DA02 FA19 3G301 HA01 HA04 HA13 HA15 HA16 HA17 JA02 JA26 PA01A PE01A PE03A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室内にEGRガスを導入するEGR装
    置を備えるエンジンにおいて、 吸気ポートを上下に分割し、上側吸気ポートの流量を減
    少させて、燃焼室内での縦スワールの生成を抑制し、燃
    焼室内の点火栓から離れた領域にEGRガスを層状化す
    ることを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】上側吸気ポートの流量を減少させるため、
    上側吸気ポートの流量を制限する空気制御弁を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃焼制御装
    置。
  3. 【請求項3】燃焼室内の点火栓から離れた領域にEGR
    ガスを層状化するため、EGRガス吹出し口を下側吸気
    ポートの下側の壁部に設けたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のエンジンの燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】燃焼室内の点火栓から離れた領域にEGR
    ガスを層状化するため、EGRガス吹出し口を下側吸気
    ポートの幅方向で点火栓と反対側の壁部に設けたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載のエンジンの燃焼
    制御装置。
  5. 【請求項5】EGRガス吹出し口から下側吸気ポート内
    に導入されるEGRガスが該吸気ポートの壁部に沿って
    流れるように案内するガイドを設けたことを特徴とする
    請求項3又は請求項4記載のエンジンの燃焼制御装置。
  6. 【請求項6】燃焼室内の点火栓から離れた領域にEGR
    ガスを層状化するため、EGRガス吹出し口を燃焼室内
    に臨ませて設け、EGRガスを燃焼室内に直接導入する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエンジン
    の燃焼制御装置。
  7. 【請求項7】吸気ポート燃料噴射式エンジンにおいて、
    燃料噴射弁から燃料をEGRガスが流れる部分を避けて
    噴射することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれ
    か1つに記載のエンジンの燃焼制御装置。
  8. 【請求項8】吸気ポート燃料噴射式エンジンにおいて、
    燃料の噴射終了時期を、吸気ポートへの筒内空気の逆流
    開始時期に基づいて設定することを特徴とする請求項1
    〜請求項7のいずれか1つに記載のエンジンの燃焼制御
    装置。
  9. 【請求項9】燃料の噴射終了時期を、逆流開始の直前に
    逆流空気量と略同量の空気を吸入する期間だけ、逆流開
    始時期より進角した時期に設定することを特徴とする請
    求項8記載のエンジンの燃焼制御装置。
  10. 【請求項10】筒内直接燃料噴射式エンジンにおいて、
    燃料噴射弁から燃料を筒内の上部に向けて噴射すること
    を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載
    のエンジンの燃焼制御装置。
  11. 【請求項11】燃焼室内にEGRガスを導入せずに、成
    層燃焼を行う運転条件においても、上側吸気ポートの流
    量を減少させて、燃焼室内での縦スワールの生成を抑制
    することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか
    1つに記載のエンジンの燃焼制御装置。
  12. 【請求項12】燃焼室内にEGRガスを導入せずに、均
    質燃焼を行う運転条件においては、上側吸気ポートの流
    量を増加させる一方、下側吸気ポートの流量を減少させ
    て、燃焼室内での縦スワールの生成を助長することを特
    徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1つに記載の
    エンジンの燃焼制御装置。
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