JP2002106218A - プレートタンブラー錠 - Google Patents

プレートタンブラー錠

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JP2002106218A JP2000299558A JP2000299558A JP2002106218A JP 2002106218 A JP2002106218 A JP 2002106218A JP 2000299558 A JP2000299558 A JP 2000299558A JP 2000299558 A JP2000299558 A JP 2000299558A JP 2002106218 A JP2002106218 A JP 2002106218A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピッキングを不可能にした新規なプレートタ
ンブラー錠を提供する。 【解決手段】 タンブラーばね18の弾力により、ドラ
イブプレート17を介して、タンブラープレート16を
内方に付勢し、タンブラープレート16が鍵孔15に挿
入された合鍵の鍵溝と係合したとき、ドライブプレート
17とタンブラープレート16の接合面がシアーライン
21に整合するようにしたものにおいて、ドライブプレ
ート17のタンブラープレート16と接合する内端縁両
隅部に切欠25、25を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、製造が容易で、
しかも従来の型式のシリンダ錠より鍵違いを格段に多く
することができる新規なプレートタンブラー錠に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在実用されているシリンダ錠は、ピン
タンブラー錠、ディスクタンブラー錠及びレバータンブ
ラー錠の3種であると言っても過言ではない。
【0003】これらのシリンダ錠は、複数のタンブラー
を内筒の鍵孔に沿って一次元的に列設してあり、しか
も、合鍵の挿入時合鍵の先端の斜面による楔作用を利用
してタンブラーを内筒半径方向に押動するように構成さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、タンブラー
の間隔を小さくすることができず、また、シリンダ錠は
規格によって内筒中心軸線方向の長さに制限があるの
で、タンブラーの数を多くすることはできず、せいぜい
7枚程度である。
【0005】一方、シリンダ錠の鍵違いは一義的にはタ
ンブラーの数に依存しているので、従来のシリンダ錠は
実用上問題は無いとは言え、複雑なキープランによって
は鍵違いに不足が生じる、という不都合がある。
【0006】また、特にディスクタンブラーの場合は、
所謂ピッキングによる不正解錠に対し抵抗力が小さい、
という不都合もある。
【0007】そこで、この発明は、製造が容易で鍵違い
を従来のシリンダ錠と比較して格段に多くすることがで
き、しかもピッキングが困難である新規なプレートタン
ブラー錠を提供し、持って従来のシリンダ錠が有する上
記不都合を解消することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、複数の蛇の目状の外側ス
ペーサー板を厚さ方向に積層して形成した外筒と、外側
スペーサー板と等厚の板状体で全体の形状を略扇形に成
形され、外側の円弧の曲率半径が外筒の内径よりやや小
さく設定されると共に、内側の端縁を直線状に成形され
た内側スペーサー板の3枚を、円弧に内接するように等
角度間隔で配設したものを一層とし、この内側スペーサ
ー板の複数層を厚さ方向に積層して形成した内筒とを有
し、外筒の内側に内筒を回動可能に嵌合させる一方、外
筒の各外側スペーサー板の内周縁部の3個所に、等角度
間隔で、凸形のドライブプレート収納切欠と、その外側
のばね収納切欠とを連設すると共に、一の外側スペーサ
ー板とこれに隣接する他のスペーサー板におけるドライ
ブプレート収納切欠の角度間隔を60度ずらせ、他方、
内筒の各内側スペーサー板の外側の円弧を見込む角度を
120度より小さくすると共に、各内側スペーサー板の
側端縁の内筒中心軸線に近接する内側に突片を形成し、
以って一の内側スペーサー板と隣接する他の内側スペー
サー板との間に凸形のタンブラープレート収納空隙を形
成し、また、内筒の一の層と隣接する他の層におけるタ
ンブラープレート収納空隙の角度間隔を60度ずらせ、
更にまた、各内側スペーサー板の内側の直線状の端縁に
より内筒の中心軸線に沿って断面正六角形の鍵孔を形成
し、上記タンブラープレート収納空隙には凸形のタンブ
ラープレートを、ドライブプレート収納切欠には凸形の
ドライブプレートを夫々内筒の半径方向に摺動可能に収
納すると共に、外筒のばね収納切欠に弾装したタンブラ
ーばねの弾力によりこれらタンブラープレート及びドラ
イブプレートを内筒中心軸線方向に付勢し、外筒のドラ
イブプレート収納切欠と内筒のタンブラープレートの角
度位置が整合する施錠状態においては、ドライブプレー
トが内筒と外筒との摺動面であるシアーラインに跨るよ
うにし、鍵孔に断面正六角形の合鍵を挿入し、合鍵の各
側面に形成された鍵溝に対応するタンブラープレートが
係合したとき、タンブラープレートとドライブプレート
との接合面がシアーラインに整合するようにし、一方、
少なくとも1枚のドライブプレートのタンブラープレー
トと接合する内端縁両隅部に切欠を形成したことを特徴
とする。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、上記内端
縁両隅部に切欠を形成したドライブプレートを複数と
し、その内の少なくとも1枚のドライブプレートの内端
縁両隅部の切欠の内筒半径方向の寸法を他のものとは異
なるように設定したことを特徴とする。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。図1において符号1はこの発明によるプレー
トタンブラー錠の外筒を示す。
【0011】この外筒1は、図2に示す外筒前面板2、
図3に示す外側スペーサー板3の複数枚、及び図5に示
す外側フリースペーサー板4を厚さ方向に積層して形成
されている。
【0012】上記外側スペーサー板3は、図3に示すよ
うに、全体の形状が蛇の目状の板材で、その内周縁部の
3ヵ所に、等角度間隔で、凸形のドライブプレート収納
切欠5と、その外側に連設された例えば略三日月形のば
ね収納切欠6が形成されている。
【0013】また、外筒前面板2及び外側フリースペー
サー板4も夫々外側スペーサー板3と同様の蛇の目状の
板材であるが、これらの内外側フリースペーサー板4は
外側スペーサー板3の内周縁部に切欠5、6が無いも
の、外筒前面板2は、外側フリースペーサー板4と比較
して、中心の開口径が小さく設定されたものとして夫々
形成されている。
【0014】なお、外筒前面板2は、後述の内筒が前方
に抜き出てしまうことを防止する機能を有する。
【0015】図示の実施例では、図1に示すように、前
方(左方)から順に、外筒前面板2、2枚の外側フリー
スペーサー板4、4、20枚の外側スペーサー板3、3
及び2枚の外側フリースペーサー板4、4が厚さ方向に
積層されて結合されている。
【0016】上記20枚の外側スペーサー板3、3の内
最前方のものは、図3に示すように、正面から見た時計
盤面に換算して12時、4時及び8時の角度位置にドラ
イブプレート収納切欠5、5が形成されている。
【0017】一方、前方から2番目の外側スペーサー板
3は、図4に示すように、時計盤面に換算して2時、6
時及び10時の角度位置にドライブプレート収納切欠
5、5が形成されている。
【0018】つまり、図3及び図4に示す外側スペーサ
ー板3、3は夫々同一の構成であるが、ドライブプレー
ト収納切欠5に関する相対角度位置が60度ずれて配設
されているのである。
【0019】そして、図3に示す角度位置にある外側ス
ペーサー板3を第1角度位置にある外側スペーサー3A
とし、また、図4に示す角度位置にある外側スペーサー
板を第2角度位置にある外側スペーサー3Bとし、図1
に示すように、外筒前面板2及び2枚の外側フリースペ
ーサー板4、4に続いて、外側スペーサー3Aと外側ス
ペーサー3Bとを交互に配設して積層する。
【0020】なお、前記外筒前面板2、外側スペーサー
板3及び外側フリースペーサー板4は、何れも板材をプ
レス加工することによって製造することができる。
【0021】また、これら外筒1を構成する各板材2〜
4を相互に結合するには、例えば図2乃至図5に示すよ
うに、何れも蛇の目状の板材の中心を通る水平線に対称
に開口する6個の連結孔7、7を利用する。
【0022】例えば、外筒1の前面側から各板の連結孔
7にねじを差し通し、外筒1の内端面に突出したねじの
先端に抜け止めのナットを螺着する(図示せず)。
【0023】或いは、一端に皿ビス様の頭部を有する連
結棒を各板の連結孔7に差し通し、連結棒の他端を外筒
内端面におけるスリースペーサー板4の連結孔内でかし
める(図示せず)。
【0024】なお、このとき、外筒1の外端面及び内端
面における連結孔7の開口端縁を皿もみしておくべきこ
とは勿論である。
【0025】一方、図6において符号8はこの発明によ
るプレートタンブラー錠の内筒を示し、この内筒8は、
図7に示すキーガイド9、図8に示す内側フリースペー
サー板11及び図9、図10に示す内側スペーサー板1
2、12を板厚方向に積層して形成されている。
【0026】上記内側スペーサー板12は、外側スペー
サー板3と等厚の板状体で、全体の形状が略扇形に成形
されている。
【0027】そして、各内側スペーサー板12の外側の
円弧の曲率半径は外筒1の内径よりやや小さく設定され
ると共に、内側の端縁が直線状に成形されている。
【0028】上記のように構成された内側スペーサー板
の3枚12、12、12を、図9或いは図10に示すよ
うに、円弧に内接するように等角度間隔で配設したもの
を一層とし、図6に示すように、前方(左方)から順
に、キーガイド9、2枚の内側フリースペーサー板1
1、11、20層の内側スペーサー板12、12及び2
枚の内側フリースペーサー板11、11を厚さ方向に積
層して結合し、内筒8を構成する。
【0029】なお、キーガイド9及び内側フリースペー
サー板11は、夫々中心部に正六角形の穴を開口させた
円板で、夫々の外側の円弧の曲率半径は上記内側スペー
サー板12のそれと同じに設定されている。
【0030】したがって、図6に示す構成の内筒8は、
外筒1の内側に回動可能に嵌合することができる(図1
1参照)。
【0031】また、図9或いは図10に示すように、内
筒8の各層における内側スペーサー板12の外側の円弧
を見込む角度は120度以下に設定されているので、一
の内側スペーサー板12と隣接する他の内側スペーサー
板12との間には所定の幅の間隙が形成される。
【0032】更にまた、各内側スペーサー板12の両側
端縁の、内筒中心軸線に近接する内側に矩形の突片13
が形成されている。
【0033】そのため、一の内側スペーサー板12とこ
れに隣接する他の内側スペーサー板12との間に、凸形
のタンブラープレート収納空隙14が形成される。
【0034】また、上記20層の内側スペーサー板1
2、12の内最前方のものは、図9に示すように、ま
た、前記最前方の外側スペーサー板3と同様に(図3参
照)、時計盤面に換算して12時、4時及び8時の角度
位置にタンブラープレート収納空隙14が配設されてい
る。
【0035】一方、前方から2番目の層の内側スペーサ
ー板12、12の組は、図10に示すように、また、前
記左方から2番目の外側スペーサー板3におけると同様
に(図4参照)、時計盤面に換算して2時、6時及び1
0時の角度位置にタンブラープレート収納空隙14が配
設される。
【0036】つまり、図9及び図10に示す内側スペー
サー板12、12及びその展開パターンは夫々同一であ
るが、タンブラープレート収納空隙14に関する相対角
度位置が60度ずれて配設されているのである。
【0037】そして、図9に示す角度位置にある内側ス
ペーサー板12を第1角度位置にある内側スペーサー1
2Aとし、また、図10に示す角度位置にある内側スペ
ーサー板を第2角度位置にある内側スペーサー12Bと
し、図6に示すように、キーガイド9及び2枚の内側フ
リースペーサー板11、11に続いて、内側スペーサー
12Aと内側スペーサー12Bとを交互に配設して積層
する。
【0038】なお、前記キーガイド9、内側フリースペ
ーサー板11及び内側スペーサー板12は、何れも板材
をプレス加工することによって製造することができる。
【0039】また、これら内筒8を構成する各板材9〜
12を相互に結合するには、前記した外筒1と同様に、
何れも内筒の中心軸線を通る水平線に対称に開口する6
個の連結孔7、7を利用する。
【0040】その結合の形態は前記した外筒1における
と同様であるから、更に詳細な説明は省略する。
【0041】上記した構成の内筒8において、その中心
軸線に沿って正六角形の鍵孔15が形成されるように
(図7乃至図10参照)、各板材9〜12の形状寸法が
設定されているものとする。
【0042】上記のように構成された内筒8の外周面に
は多数のタンブラープレート収納空隙14、14が開口
しているから、これらの空隙に夫々対応するタンブラー
プレート16を内筒の半径方向に摺動可能に挿入する
(図1111及び図12参照)。
【0043】各タンブラープレート16の内筒半径方向
の長さはタンブラープレート収納空隙14のそれよりも
短いから、内筒8の組立てが終了した状態においてタン
ブラープレート16が内筒外周面から突出することはな
い。
【0044】また、タンブラープレート16及びタンブ
ラープレート収納空隙14は共に凸形をしているから、
タンブラープレート16が鍵孔15に落ちてしまうこと
はない。
【0045】一方、外筒1の組立て時、すなわち外筒を
構成する外側スペーサー板3を積み重ねていくとき、外
部空間に露呈している3個のドライブプレート収納切欠
5、5に夫々ドライブプレート17を摺動可能に収納
し、ばね収納切欠6、6にはタンブラーばね18を収納
する。
【0046】図示の実施例では、タンブラーばね18と
して、断面が人字形の板ばねをドライブプレート17の
外端縁に固定的に挿入している。
【0047】そして、このタンブラーばね18の弾力に
より、ドライブプレート17は内筒中心軸線方向に付勢
されている。
【0048】また、タンブラープレート16と同様に、
ドライブプレート17及びドライブプレート収納切欠5
は共に凸形をしているから、ドライブプレート17がタ
ンブラーばね18に押されて鍵孔15内に落ちてしまう
ことはない。
【0049】更にまた、この発明の特徴的な構成とし
て、図16及び図17に示すように、少なくとも1枚の
ドライブプレート17の、タンブラープレート16と接
合する内端縁両隅部に例えば矩形の切欠25が形成され
ている。
【0050】なお、上記タンブラープレート16及びド
ライブプレート17も、プレス加工により板材から効率
よく製造することができる。
【0051】ところで、上記のようにして外筒1を組立
てた状態においては、タンブラーばね18の弾力によ
り、全てのドライブプレート17、17の内端部が外筒
1の内筒収納空間に突出し、この侭では内筒8を外筒1
に挿入できない。
【0052】そこで、図示の実施例では、図6、図7及
び図11に示すように、キーガイド9の前端面外周縁部
に面取り部19を形成し、内筒8を外筒1の後端開口か
ら外筒1内に挿入するとき、ドライブプレート17とこ
の面取り部19との係合によって生じる楔作用により、
ドライブプレート17を外方に押動して内筒8の通過を
許容するように構成している。
【0053】なお、内筒8を外筒1内に挿入するとき、
内筒の外周面におけるタンブラープレート収納間隙列と
隣接するそれとの間の部分をドライブプレート列に整合
するように、内筒8と外筒1との関係角度を調整する。
【0054】上記のように構成されたこの発明の一実施
例によるプレートタンブラー錠は、鍵孔15に合鍵が挿
入されていない施錠状態においては、外筒のドライブプ
レート収納切欠5と内筒のタンブラープレート16との
角度位置が整合するので、タンブラーばね18により内
方に付勢されたドライブプレート17がタンブラープレ
ート16を内筒内に押込み、ドライブプレート17が内
筒8と外筒1との摺動面であるシアーライン21(図1
1及び図12参照)に跨がって、内筒8と外筒1との相
対回動を拘束する。
【0055】なお、図示の実施例では、図12に示すよ
うに、タンブラープレート16の幅広の外端部の幅と、
ドライブプレート17の内端部の幅とが同一になるよう
に設計されている。
【0056】一方、図13及び図14に示すように、鍵
孔15に断面正六角形の合鍵22を挿入したとき、合鍵
の各側面に形成された鍵溝23が対応するタンブラープ
レート17の内端縁と係合し、タンブラープレート16
とドライブプレート17との接合面がシアーライン21
に整合する。
【0057】換言すれば、予め設定されたタンブラープ
レート16の長さに対応して、上記接合面がシアーライ
ン21に整合するように、鍵溝23の深さが設定される
のである。
【0058】なお、通常のシリンダ錠のように、上記タ
ンブラープレート16の長さは予め数段階に設定されて
いる。
【0059】また、タンブラープレート16の内端縁は
偏平な矩形となるから、上記鍵溝23は合鍵の側面を幅
方向に横断するV字形溝とするのがよい。
【0060】合鍵22を鍵孔15に挿入すると上記した
ようにタンブラープレート16とドライブプレート17
の接合面がシアーラインに整合するから、内筒8は外筒
1に対し相対的に回動可能になり、合鍵を回すことによ
ってこれと一体に回動する内筒8の回動を利用して、図
示しない錠止装置を制御する。
【0061】なお、6面ある合鍵の側面の夫々を対応す
るタンブラープレート列と整合させるため、図示の実施
例では、図7に示すように、キーガイド9の鍵孔の一隅
部に位置決め突起24を突設し、これと角度位置を同じ
くする合鍵の一稜線部にこの位置決め突起24との干渉
を避けるための溝を形成してある(図示せず)。
【0062】一方、この発明によるプレートタンブラー
錠は、少なくとも1枚のドライブプレート17の内端縁
両隅部に切欠25、25が形成されているので、理論上
ピッキングが不可能になる。
【0063】その理由は、次に述べる如くである。すな
わち、この発明によるプレートタンブラー錠をピッキン
グにより不正解錠するには、図15に示すように、内筒
8に例えば反時計方向(矢印方向)のトルクを掛けたり
弛めたりしつつ、ピッキング工具によりタンブラープレ
ート16を少しずつ押上げる。
【0064】そして、内側スペーサー板12の外周縁隅
部の角Pがこれと対向するドライブプレート17の内端
縁隅部Qの下をわずかに潜り抜けるときの感覚により、
ドライブプレート17とタンブラープレート16との接
合面がシアーライン21に整合したことを検知するので
ある。
【0065】これに対抗して、この発明によるプレート
タンブラー錠では、少なくとも1枚のドライブプレート
17の内端縁両隅部を切り欠いてあるから、ドライブプ
レート17とタンブラープレート16との接合面がシア
ーライン21に整合したときも(図示せず)、また、図
16に示すように更に接合面が外方に移動したときも、
内側スペーサー板12の隅部Pがドライブプレートの隅
部Qを検知できない。
【0066】そして、内側スペーサー板12の隅部Pが
切欠25の段部をドライブプレートの隅部Qと誤認して
全ドライブプレートの切欠段部を内側スペーサー板12
の隅部Pに揃え(図示せず)、ピッキングの準備が完成
したとして内筒8を回動させたときには、図17に示す
ように、外筒1及び内筒8が切欠25の幅だけ僅かに相
対回動して隅部Pが切欠25に係止され、それまでの操
作が全て無駄になってしまう。
【0067】請求項2に記載の発明によるプレートタン
ブラー錠においては、切欠25の内筒半径方向の寸法が
複数種類あるので、この切欠25の存在を知っている悪
意の第三者がピッキングをするに際し、切欠25の半径
方向の寸法分タンブラープレートの移動量を調整しよう
としても、その調整量が判らず、結局ピッキングは失敗
に終わる。
【0068】なお、図示の実施例では、一のタンブラー
プレート列と内筒の中心軸線に関しこれと対称的な角度
位置に設けられた他のタンブラープレート列とは半ピッ
チずれているが(図11及び図13参照)、これらを内
筒中心軸線方向においてずらさず、かつ内筒中心軸線に
関して対称的に構成すると(図示せず)、合鍵を180
度回して挿入しても施解錠が可能な所謂リバーシブルキ
ー錠になる。
【0069】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、タンブラープレートを内筒中心軸線の回りに放射
状に6条設けたので、タンブラーの数が約6倍になり、
そのため鍵違いが格段に増大し、大規模なキープランが
可能となる。
【0070】また、同じ理由により、不正解錠のための
ピッキングの操作回数が6倍になるので、事実上ピッキ
ングが不可能になり、錠前としての安全性が向上する。
【0071】更にまた、少なくとも1枚のドライブプレ
ートのタンブラープレートと接合する内端縁両隅部に切
欠を形成したから、従来の手法のピッキングが不可能に
なり、錠前としての安全性が更に向上する。
【0072】また、合鍵は正六角形の側面の夫々に鍵溝
を形成し、一般には複製が困難になるので、この意味で
も錠前としての安全性が向上する。
【0073】加えて、錠前の構成部材はタンブラーばね
も含めてプレス加工により製造できるので、生産性が向
上し、かつ自動組立ても可能となり、錠前の製造コスト
を下げることができる、等種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】外筒の縦断面図。
【図2】外筒前面板の正面図。
【図3】外側スペーサー板の正面図。
【図4】図3と同様の外側スペーサー板の正面図で、角
度位置を60度ずらせた状態を示す。
【図5】外側フリースペーサー板の正面図。
【図6】内筒の縦断面図。
【図7】キーガイドの正面図。
【図8】内側フリースペーサー板の正面図。
【図9】3枚の内側スペーサー板により構成された一層
分の内側スペーサーの正面図。
【図10】図9と同様の一層分の内側スペーサーの正面
図で、図9とは60度角度位置をずらせた状態を示す。
【図11】この発明の一実施例によるプレートタンブラ
ー状の縦断面図で、施錠状態を示す。
【図12】図11のXII−XII線による断面図。
【図13】この発明の一実施例によるプレートタンブラ
ー状の縦断面図で、合鍵を挿入した解錠状態を示す。
【図14】図13のXIV−XIV線による断面図。
【図15】タンブラープレートとドライブプレートの組
のシアーライン付近における作動を説明するための拡大
正面図で、ドライブプレートの内端縁両隅部に切欠が形
成されておらず、かつ、タンブラープレートとドライブ
プレートの接合面がシアーラインに整合している状態を
示す。
【図16】図15と同様の拡大正面図で、ドライブプレ
ートの内端縁両隅部に切欠が形成されており、かつタン
ブラープレートとドライブプレートの接合面がシアーラ
インを越えてこれより外方に移動している状態を示す。
【図17】図15と同様の拡大正面図で、ドライブプレ
ートの内端縁両隅部に切欠が形成されており、かつ内側
スペーサー板の隅部が切欠に係止された状態を示す。
【符号の説明】
1 外筒 3 外側スペーサー板 5 ドライブプレート収納切欠 6 ばね収納切欠 8 内筒 9 キーガイド 12 内側スペーサー板 13 突片 14 タンブラープレート収納空隙 15 鍵孔 16 タンブラープレート 17 ドライブプレート 18 タンブラーばね 19 面取り部 21 シアーライン 22 合鍵 23 鍵溝 25 切欠

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の蛇の目状の外側スペーサー板を厚
    さ方向に積層して形成した外筒と、外側スペーサー板と
    等厚の板状体で全体の形状を略扇形に成形され、外側の
    円弧の曲率半径が外筒の内径よりやや小さく設定される
    と共に、内側の端縁を直線状に成形された内側スペーサ
    ー板の3枚を、円弧に内接するように等角度間隔で配設
    したものを一層とし、この内側スペーサー板の複数層を
    厚さ方向に積層して形成した内筒とを有し、外筒の内側
    に内筒を回動可能に嵌合させる一方、外筒の各外側スペ
    ーサー板の内周縁部の3個所に、等角度間隔で、凸形の
    ドライブプレート収納切欠と、その外側のばね収納切欠
    とを連設すると共に、一の外側スペーサー板とこれに隣
    接する他のスペーサー板におけるドライブプレート収納
    切欠の角度間隔を60度ずらせ、他方、内筒の各内側ス
    ペーサー板の外側の円弧を見込む角度を120度より小
    さくすると共に、各内側スペーサー板の側端縁の内筒中
    心軸線に近接する内側に突片を形成し、以って一の内側
    スペーサー板と隣接する他の内側スペーサー板との間に
    凸形のタンブラープレート収納空隙を形成し、また、内
    筒の一の層と隣接する他の層におけるタンブラープレー
    ト収納空隙の角度間隔を60度ずらせ、更にまた、各内
    側スペーサー板の内側の直線状の端縁により内筒の中心
    軸線に沿って断面正六角形の鍵孔を形成し、上記タンブ
    ラープレート収納空隙には凸形のタンブラープレート
    を、ドライブプレート収納切欠には凸形のドライブプレ
    ートを夫々内筒の半径方向に摺動可能に収納すると共
    に、外筒のばね収納切欠に弾装したタンブラーばねの弾
    力によりこれらタンブラープレート及びドライブプレー
    トを内筒中心軸線方向に付勢し、外筒のドライブプレー
    ト収納切欠と内筒のタンブラープレートの角度位置が整
    合する施錠状態においては、ドライブプレートが内筒と
    外筒との摺動面であるシアーラインに跨るようにし、鍵
    孔に断面正六角形の合鍵を挿入し、合鍵の各側面に形成
    された鍵溝に対応するタンブラープレートが係合したと
    き、タンブラープレートとドライブプレートとの接合面
    がシアーラインに整合するようにし、一方、少なくとも
    1枚のドライブプレートのタンブラープレートと接合す
    る内端縁両隅部に切欠を形成したことを特徴とするプレ
    ートタンブラー錠。
  2. 【請求項2】 上記内端縁両隅部に切欠を形成したドラ
    イブプレートを複数とし、その内の少なくとも1枚のド
    ライブプレートの内端縁両隅部の切欠の内筒半径方向の
    寸法を他のものとは異なるように設定したことを特徴と
    する請求項1記載のプレートタンブラー錠。
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