JP2002105210A - 再生樹脂の製造方法及び再生樹脂 - Google Patents

再生樹脂の製造方法及び再生樹脂

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ウレタン樹脂と比べて衝撃強度が強
い再生樹脂の製造方法及び再生樹脂を提供することを課
題とする。 【解決手段】ウレタン樹脂と他の樹脂が混合した廃棄物
を分解剤により化学的に処理する際に相溶化剤を添加す
ることにより、ウレタン樹脂及びウレタン樹脂の分解剤
による分解物が他の樹脂と相溶化剤により相溶化され、
溶け合わない成分についても、均一で安定な生成物を得
ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生樹脂の製造方
法及び再生樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃家電製品の再利用に対する要望
が高まっており、これらの廃家電はそれぞれの部品毎に
その再利用方法が研究されている。例えば廃冷蔵庫処理
においては、断熱材としてウレタン発泡樹脂が使用され
ており、このウレタン樹脂についてもその再利用が検討
されている。
【0003】ウレタン発泡樹脂のリサイクル方法につい
ては古くから様々な方法が報告されており、例えば特公
昭42−10634号公報には、モノエタノールアミン
で軟質ポリウレタンフォームを分解し、その後、分解生
成物から芳香族アミンとモノエタノールアミンを蒸留し
て分離回収する方法が記載されている。
【0004】従来廃冷蔵庫のウレタン樹脂を化学的に分
解する方法としては、前処理工程としてウレタン樹脂を
他の樹脂と完全に分離する方法がとられている。しか
し、冷蔵庫のウレタン樹脂は、ABS樹脂(以下ABS)
パネルに付着していることから破砕、粉砕工程での完全
分離は難しい。また、金属と樹脂の分離及びウレタン樹
脂の分離に際しては、完全にウレタン樹脂のみに分離す
ることは困難であり、ウレタン樹脂の冷蔵庫構成要素の
金属及び樹脂としてABS樹脂、ポリプロピレン樹脂
(以下PP)、ポリスチレン樹脂(以下PS)などが混入す
る。このためこれらウレタン樹脂以外の樹脂が混入した
際のウレタン樹脂の分解、及び再生は非常に困難であり
再生された樹脂自体の衝撃強度もウレタン樹脂だけの樹
脂塊と比べて劣っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みて為されたものであり、ウレタン樹脂等の熱硬
化性樹脂と他の樹脂が混合した廃棄物樹脂から衝撃強度
の強い再生樹脂の製造方法及び再生樹脂を提供すること
を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の再生樹脂の製造方法は、熱硬化性樹脂及
びその他の樹脂を含む混合樹脂を形成する混練工程と、
前記混合樹脂及び前記熱硬化性樹脂の分解剤を混合して
前記熱硬化性樹脂を化学的に分解した低分子分解物を含
有する流動化物質を形成する分解工程と、前記流動化物
資に前記熱硬化性樹脂の相溶化剤を添加して前記低分子
分解物と前記その他の樹脂を重合させて再生樹脂を形成
する重合工程とを有することを特徴とする。請求項2の
再生樹脂の製造方法は、請求項1において、前記熱硬化
性樹脂はウレタン樹脂、エポキシ樹脂、及びフェノール
樹脂から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、前記そ
の他の樹脂は、ABS樹脂、PP樹脂、PS樹脂、塩化
ビニル樹脂、及びポリエチレン樹脂から選ばれる少なく
とも1つである事を特徴とする。請求項3の再生樹脂の
製造方法は、請求項1において、前記分解剤が、エチレ
ンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、2−エチルヘキシルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
イソプロパノールアミン、n−プロピルアミン、ジ−n
−プロピルアミン、n−アミルアミン、イソーブチルア
ミン、メチルジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、
ピペラジン、ピペリジン、アニリン、トルイジン、キシ
リレンジアミン、ベンジルアミン、クロロアニリン、ピ
リジン、ピコリン、N−メチルモルフォリン、エチルモ
ルフォリン、ピラゾール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、トリメチレン
グリコール、1,4―ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ポリオキシエチレング
リコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセリ
ン、及びポリエチレングリコールから選ばれる少なくと
も1つの化学物質であることを特徴とする。請求項4の
再生樹脂の製造方法は、請求項1において、前記相溶化
剤が、前記熱硬化性樹脂を相溶化するABSと無水マレ
イン酸のグラフトポリマー、SBS共重合体、及びPP
−PAのグラフトポリマー、から選ばれる少なくとも1
つのポリマーであることを特徴とする。請求項5の再生
樹脂は、熱硬化性樹脂をこの熱硬化性樹脂の分解剤で化
学的に分解して形成された低分子分解物と、前記熱硬化
性樹脂の相溶化剤によって前記低分子分解物に結合され
た前記熱硬化性樹脂とは異なる他の樹脂とを有すること
を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、ウレタン樹脂と他の樹
脂が混合した系でウレタン樹脂を分解剤を用いて化学的
に分解する分解方法において、相溶化剤を添加すること
を骨子とする。従って、ウレタン樹脂及びウレタン樹脂
の分解剤による分解物と他の樹脂が相溶化剤により、ウ
レタン樹脂及びウレタン樹脂の分解剤による分解物と他
の樹脂との界面エネルギーを低下させ、安定な相溶系を
形成させるため、均一に分散し、再び成形加工品とした
場合に、欠陥のない性能の安定した再生樹脂が得られ
る。 (熱硬化性樹脂)ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂を一種
類で再生樹脂の原料として使用することができるが、複
数の樹脂を混合して原料として使用することもできる。
この場合、ウレタン樹脂を50重量%以上の主成分とし
てその他にエポキシ樹脂やフェノール樹脂を混合するこ
とが、再生樹脂の強度の経時安定性を得る点から望まし
い。
【0008】また、ウレタン樹脂はこのなかでも、ウレ
タン結合、尿素結合などを持つウレタン樹脂でも良く、
例えば、軟質ウレタン、硬質ウレタン、半硬質ウレタ
ン、ウレタンエラストマーなどを望ましい樹脂として挙
げることができる。これらは、すべて処理装置に投入し
やすい形状に粉砕することが望ましい。粉砕粒子のサイ
ズは粒子の長軸長が平均で0.1mm〜3mmが混練物を作
る点から望ましい。さらに、本発明のウレタン樹脂と分
解剤は、別々に反応機に投入することもあるが、それぞ
れ個別に反応機に投入するよりも、予め分解剤をウレタ
ン樹脂に含浸させ、ウレタン樹脂をある程度膨潤させた
状態で反応機に投入することが好ましい。このような前
処理を行うことでウレタン樹脂の混練工程をより速やか
に行うことが可能になる。さらに、ウレタン樹脂は比較
的静電気が発生しやすい材料であるため、予め膨潤させ
ておくことで静電気を生じ難くさせ取扱いが容易にな
る。 (その他の樹脂)ウレタン樹脂以外の他の樹脂とは、本
発明は主に廃冷蔵庫に含まれるウレタン樹脂の分解処理
を考えていることから、冷蔵庫に含まれる成分を対象と
しているため、多く含まれているABS、PP、PSを
主に対象としているが、特にこれに限定されることはな
く、塩化ビニル樹脂(以下PVC)、ポリエチレン樹脂
(以下PE)などの樹脂を含んでもよい。 (分解剤)次に本発明に係る分解剤は、被分解物である
熱硬化性樹脂の分解処理剤として使用されるものであ
り、分解処理剤としては、アミン化合物単独で使用する
方法及び水酸基を有する化合物を単独で使用する方法及
びアミン化合物と水酸基を有する化合物を使用する方法
が挙げられる。例えば、使用するアミン化合物として
は、直鎖状脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族ア
ミン、および複素環式アミン等を挙げることができる。
より具体的には、直鎖状脂肪族アミンとしてはエチレン
ジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、2−エチルヘキシルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イ
ソプロパノールアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−
プロピルアミン、n−アミルアミン、イソーブチルアミ
ン、あるいはメチルジエチルアミン等が挙げられる。環
状脂肪族アミンとしてはシクロヘキシルアミン、ピペラ
ジン、ピペリジン等。芳香族アミンとしてはアニリン、
トルイジン、キシリレンジアミン、ベンジルアミンある
いはクロロアニリンなどを挙げることができる。複素環
式アミンとしてはピリジン、ピコリン、N−メチルモル
フォリン、エチルモルフォリン、ピラゾール等が挙げら
れる。これらのアミン類は単独又は2種以上を混合して
使用することができる。また、水酸基を有する化合物の
代表として、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
1,4―ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール等の二価のアルコール、
グリセリン等の三価のアルコール、及びポリエチレング
リコール等の重合体が挙げられる。 (相溶化剤)相溶化剤としては、グラフト共重合体、ブ
ロック共重合体、ランダム共重合体があるがいずれの共
重合体を用いても特に限定はしない。さらにこれらの相
溶化剤は単一ではなく、複合状態で用いてもかまわな
い。これらの相溶化剤の分類に関しては、まず相溶化剤
のモノマー単位の構造から次のような形式的な分類が行
なわれている。ポリマー二成分ブレンド(ポリマーA/
ポリマーB)に対して、相溶化剤の分子構造が、(1)
A−B型共重合体、(2)A−C型共重合体(共重合体
の片方のみ同種)、(3)C−D型共重合体(ポリマー
A、Bとは全く異なるモノマーとの共重合体)及び
(4)E型(三種類以上のモノマー共重合体)と4つの
分類が考えられるが、本発明で用いる相溶化剤はいずれ
の場合であっても、単一成分で用いても、複合成分で用
いてもかまわない。特に、前記熱硬化性樹脂を相溶化す
るABSと無水マレイン酸のグラフトポリマー、SBS
共重合体、無水マレイン酸化PPグラフトポリマー、カ
ルボン酸化されたポPEグラフトポリマー、無水マレイ
ン酸とスチレンのグラグトポリマー、スチレン−メタク
リル酸−無水マレイン酸ランダムコポリマー、及びPP
−PAのグラフトポリマーが望ましい相溶化剤として挙
げることができる。さらに、相溶化剤の分類としては、
相溶化剤がブレンド系に添加され、相溶化剤が一種の界
面活性剤の働きをすることによって生じるブレンド生成
をミクロに分散させる非反応型相溶化剤と、添加した相
溶化剤がいずれかのブレンド成分と化学反応をすること
によって相溶化効果が得られるものすなわち反応型相溶
化剤が存在するが、本発明での相溶化剤は特にいずれの
相溶化剤であっても特に限定することはなく、またこれ
らそれぞれを単独で用いても良いが、2種類以上の相溶
化剤を添加してもよい。
【0009】本発明で用いる相溶化剤としては、ウレタ
ン樹脂とその他の樹脂との相溶化剤及びその他樹脂成分
同士の相溶化剤を含み、それぞれを単一成分で用いても
良いがまた同時に複数の成分を複合して用いてもよい。
添加する相溶化剤の割合は、熱硬化性樹脂に対して混入
するその他の樹脂の割合と同じ割合または同じ割合以下
とする。 (相溶化剤の添加時期)本発明でのウレタン樹脂と他の
樹脂が混合した廃棄物を分解剤を用いて化学的に分解す
るウレタン樹脂の分解方法において、相溶化剤を添加す
る分解工程は、はじめにウレタンと他の樹脂が混合した
廃棄物中に投入しても、分解剤とともに投入しても、分
解生成物に相溶化剤を投入することも、投入する工程は
特に限定することはない。またこの分解工程は、1つの
混練機や反応機のようなもので行なう方法や、2つの装
置を用いて1段目の装置で分解後、2段目以降の装置で
相溶化剤を添加する工程を行なう方法でもよい。また、
ウレタン樹脂と他の樹脂を含む廃棄物と分解剤及び相溶
化剤とからなる混合物を押出し、両者を混合しながら練
る、すなわち混練物でできるものであり、さらに混練し
ながら混合物を加熱できるものとして押出機を用いるこ
とが望ましい。この場合、一軸でも二軸でもよい。ま
た、連続式ニーダーやモノポンプなど、加熱と共に混練
を行えるものであれば特に制限されずに使用できる。特
にこれらの混練機は、分解反応を連続的に処理できるた
め、大量のウレタン樹脂の分解に適している。分解方法
としては、バッチ式、連続式いずれも可能であるが、連
続式の方が再生樹脂の大量生産には望ましい。 (重合工程)相溶化剤を添加後のポリマーの重合方法と
しては、混連できる押出機が望ましいが、特に限定する
ことはなく、連続式ニーダーやモノポンプなど、加熱と
共に混練を行えるものであれば特に制限されずに使用で
きる。また重合の際の温度は、80〜120℃が分解物の粘
度より好ましい。80℃以下でもよいが時間を必要とする
ことや、攪拌、混合に時間を要する。反対に120℃以上
では分解物が反応することがあり、また重合時間が短縮
されるが均一に重合物を得るには難しい。
【0010】図1に再生樹脂の製造装置の概略構成を示
した。この図1に沿って詳細に説明する。1は出発原料
である熱硬化性樹脂及びその他の樹脂を含む混合樹脂を
投入する反応容器であり、また再生樹脂の途中段階の流
動化物質等を収納するものである。2は再生樹脂を取り
出す排出口である。3は混合樹脂を混合する攪拌機であ
り、流動化物資を混練する手段にも使用される。4は反
応容器を過熱する加熱装置である。5は出発原料投入口
である。6は反応容器1内の内容物の温度を測定する熱
電対である。7は反応容器内の圧力を制御するためのパ
イプ。8はこのパイプに繋がった真空ポンプである。
【0011】この製造装置を使用したて再生樹脂を製造
するまでの反応式の模式図を示したのが図2である。こ
こでは、熱硬化性樹脂をウレタン樹脂、その他の樹脂を
ABS樹脂、分解剤をモノエタノールアミン(ME
A)、相溶化剤をABS樹脂と無水マレイン酸のグラフ
トポリマーとした場合を代表例として説明する。
【0012】ウレタン樹脂20のウレタン結合に分解剤
22であるMEAが攻撃し、オリゴマーが生成する。こ
の系内にはABS樹脂21も含まれているが、ABS樹
脂21はこの分解剤22により分解されずそのままの状
態で存在している。そこにこのウレタン樹脂20とAB
S樹脂21の相溶化剤24を加え、攪拌することにより
分解物23とABS樹脂21の結合を橋渡しするような
形で相溶化剤が働き、重合して再生樹脂(ポリマー)2
5を形成できる。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 (実施例1)以下の実施例では、図1に示した装置を使
用した。加熱装置4と攪拌機3のついた反応容器である
反応容器1内部を170℃に温調し、混合樹脂として使用
済み冷蔵庫断熱材ウレタン樹脂(ABS10%含有)を
この容器に6kg投入し、さらに分解剤としてモノエタノ
ールアミン0.6kgを投入して約1時間加熱攪拌した。1時
間後に、反応容器1に接続している真空ポンプ8で発泡
剤を除去した。さらにここで容器1内に相溶化剤とし
て、ポリアミド樹脂(以下PA)はポリウレタンに構造
上類似していることから、ABS樹脂/PA樹脂の相溶
化剤としてABS樹脂と無水マレイン酸のグラフトポリ
マーを0.6kg添加し、100℃で攪拌した。1時間後、容器
の流動化物質を取り出したところ、均一に重合したポリ
マーが得られた。このポリマーの衝撃強度は、ウレタン
樹脂のみの分解物より向上した。 (比較例1):相溶化剤なし 加熱装置4と攪拌機3のついた反応容器1内部を170℃
に温調し、使用済み冷蔵庫断熱材ウレタン樹脂(ABS
10%含有)をこの容器に6kg投入し、さらに分解剤と
してモノエタノールアミン0.6kgを投入して約1時間加熱
攪拌した。1時間後に、反応容器1に接続している真空
ポンプ8で冷蔵庫断熱材ウレタン樹脂中に含まれる発泡
剤を除去した。さらにここで反応容器1の流動化物質を
取り出してみると、ABS樹脂の固形分が多量に残存
し、目視からもABS樹脂が相溶しておらず、散在して
いることが確認できた。またこの流動化物質からエポキ
シ樹脂を合成したが、強度が悪く、均一に固まらなかっ
た。 (実施例2)実施例1と同様の装置を170℃に温調し、
使用済み冷蔵庫断熱材ウレタン樹脂(ABS15%、P
P5%、PS3%含有)をこの容器に6kg投入し、さら
にモノエタノールアミン0.6kgを投入して約1時間加熱攪
拌した。1時間後に、反応容器に接続している真空ポン
プで発泡剤を除去した。さらにここで容器内に相溶化剤
として、ポリアミド樹脂(以下PA)はポリウレタンに
構造上類似していることから、ABS/PAの相溶化剤
としてABS樹脂と無水マレイン酸のグラフトポリマー
を0.6kg、及びPSとPPの相溶化剤としてA−C型で
あるSBS共重合体を0.3kg添加し、100℃で攪拌した。
1時間後、容器の流動化物質をさらに攪拌し固化させて
取り出したところ、均一に重合したポリマーが検出され
た。このポリマーの衝撃強度は、ウレタン樹脂のみの分
解物より向上した。 (実施例3〜7)実施例1と同様の装置を用いて、同様
にウレタン樹脂とその他の樹脂混合下での分解試験を行
い、それぞれ相溶化剤を加え、再生樹脂を形成した結果
を表1に示す。 (実施例8)本実施例においては、二軸押出機(東芝機
械(株)社製:製品名TEM-37BS)を用いて、使用済み冷蔵
庫断熱材ウレタン樹脂(ABS20%、PP10%含有)と
アミン化合物とを混練・加熱しながら、ウレタン樹脂の
分解を行った。
【0014】まず、押出機のバレル内部の温度を190℃
に設定した、押出機の原料投入口からウレタン樹脂類と
PPとPAの相溶化剤であるPP−PAのグラフトポリ
マー(30%)を1.6kg/hで投入し、同時に押出機の薬
液投入口へアミン化合物としてのジノエタノールアミン
(DEA)0.16kg/hをポンプで供給した。各バレルの温
度は、190〜210℃に設定した。吐出ノズルから出てくる
分解生成物の状態を調べたところ、分解生成物はウレタ
ンは分解し、ABSも溶解し、均一な流動化物質が得ら
れた。この流動化物質をさらに攪拌し重合したところ、
均一で衝撃強度の高いポリマーが得られた。
【0015】以上の実施例1〜8及び比較例1を表1に
まとめた。さらに実施例9〜実施例11として実施例とし
て表1の様な条件にて再生樹脂を製造した。これらの実
施例で表1で示した以外の条件については、実施例1と
同一とした。 (実施例12,13)実施例1と同様の装置を用いて熱硬化
性樹脂をフェノール樹脂やエポキシ樹脂に変えて分解
し、相溶化させた場合の結果も表1に合わせてまとめ
た。
【表1】 この表1から明らかなように、大幅に衝撃強度を向上さ
せた再生樹脂を形成できることが判明した。
【0016】
【発明の効果】本発明は、ウレタン樹脂と比べて衝撃強
度が強い再生樹脂の製造方法及び再生樹脂を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に関わるウレタン樹脂の分
解装置の説明図。
【図2】 本発明の実施例1に関わるウレタン樹脂の分
解反応図。
【符号の説明】 1 反応容器 2 排出口 3 攪拌機 4 加熱装置 5 出発原料投入口 6 熱電対 7 パイプ 8 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 23:00 C08L 23:00 25:06 25:06 27:06 27:06 55:02 55:02 61:04 61:04 63:00 63:00 75:04 75:04 101:00 101:00 (72)発明者 カオ・ミン ・タイ 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 藤枝 新悦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 古屋 富明 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 4F301 AA12 AA15 AA17 AA22 AA24 AA29 AB01 CA09 CA13 CA23 CA32 CA36 CA41 CA51 CA62 CA63 4J002 BB032 BB122 BC032 BC044 BD032 BN054 BN152 BN154 BN214 BP014 CC031 CD001 CH023 CK021 EC046 EC056 EN026 EN036 EN066 EN076 EN106 EU046 EU076 EU126 EU136 EU236 FD203 FD206 4J031 CA06 CA32 CA89 CD06 CE09 4J100 GC00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂及びその他の樹脂を含む混合
    樹脂を形成する混練工程と、前記混合樹脂及び前記熱硬
    化性樹脂の分解剤を混合して前記熱硬化性樹脂を化学的
    に分解した低分子分解物を含有する流動化物質を形成す
    る分解工程と、前記流動化物資に前記熱硬化性樹脂の相
    溶化剤を添加して前記低分子分解物と前記その他の樹脂
    を重合させて再生樹脂を形成する重合工程とを有するこ
    とを特徴とする再生樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】前記熱硬化性樹脂はウレタン樹脂、エポキ
    シ樹脂、及びフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1
    つの樹脂であり、前記その他の樹脂は、ABS樹脂、P
    P樹脂、PS樹脂、塩化ビニル樹脂、及びポリエチレン
    樹脂から選ばれる少なくとも1つである事を特徴とする
    請求項1に記載の再生樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】前記分解剤は、エチレンジアミン、テトラ
    メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−エチ
    ルヘキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
    ルアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールア
    ミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、
    n−アミルアミン、イソーブチルアミン、メチルジエチ
    ルアミン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、ピペリ
    ジン、アニリン、トルイジン、キシリレンジアミン、ベ
    ンジルアミン、クロロアニリン、ピリジン、ピコリン、
    N−メチルモルフォリン、エチルモルフォリン、ピラゾ
    ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
    ロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4―
    ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
    ンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキ
    シプロピレングリコール、グリセリン、及びポリエチレ
    ングリコールから選ばれる少なくとも1つの化学物質で
    あることを特徴とする請求項1に記載の再生樹脂の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記相溶化剤は、ABSと無水マレイン酸
    のグラフトポリマー、SBS共重合体、無水マレイン酸
    化PPグラフトポリマー、カルボン酸化されたポPEグ
    ラフトポリマー、無水マレイン酸とスチレンのグラグト
    ポリマー、スチレン−メタクリル酸−無水マレイン酸ラ
    ンダムコポリマー、及びPP−PAのグラフトポリマー
    から選ばれる少なくとも1つのポリマーであることを特
    徴とする請求項1に記載の再生樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】熱硬化性樹脂をこの熱硬化性樹脂の分解剤
    で化学的に分解して形成された低分子分解物と、前記熱
    硬化性樹脂の相溶化剤によって前記低分子分解物に結合
    された前記熱硬化性樹脂とは異なる他の樹脂とを有する
    ことを特徴とする再生樹脂。
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KR20050017280A (ko) * 2003-08-12 2005-02-22 이용찬 여러종류가 혼합된 폐플라스틱을 재생하는 제조방법과이를 이용한 혼합폐플라스틱판재

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KR20050017280A (ko) * 2003-08-12 2005-02-22 이용찬 여러종류가 혼합된 폐플라스틱을 재생하는 제조방법과이를 이용한 혼합폐플라스틱판재

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