JP2002105075A - 縮環系含窒素ヘテロ環化合物及びその製造方法 - Google Patents

縮環系含窒素ヘテロ環化合物及びその製造方法

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JP2002105075A
JP2002105075A JP2000293185A JP2000293185A JP2002105075A JP 2002105075 A JP2002105075 A JP 2002105075A JP 2000293185 A JP2000293185 A JP 2000293185A JP 2000293185 A JP2000293185 A JP 2000293185A JP 2002105075 A JP2002105075 A JP 2002105075A
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nitrogen
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heterocyclic
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JP2000293185A
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Kiyoshi Takeuchi
潔 竹内
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ハロゲン化銀写真感光材料に用いられる写真
用有用性化合物や、医薬品,農薬など、あるいはその合
成中間体として有用な、2位がアリール基またはヘテロ
環基である1,2,4−トリアゾール−3−オン系化合
物で4、5位で含窒素5〜6員環ヘテロ環の縮環した化
合物およびその製造方法の提供。 【解決手段】 一般式(II)で表される化合物を炭酸誘
導体と反応させ閉環反応させ、一般式Iで表される縮環
系含窒素ヘテロ環化合物を得る。 一般式IおよびII中、ZはN−Cとともに5〜6員環の
含窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/または窒素
原子からなる原子群を表す。Rは置換基を表す。mは0
または1から4の整数を表す。Xはアリール基またはヘ
テロ環基を表す。一般式II中、Y1およびY2は独立に
水素原子または−(C=O)−Y3基を表す。Y3はハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
基、水酸基またはヘテロ環基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料に用いられる写真用有用性化合物や、医薬品あ
るいは農薬など、あるいはその合成中間体として有用な
化合物である縮環系含窒素ヘテロ環化合物及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に縮環系含窒素ヘテロ環化合物は多
くのものが知られており、ハロゲン化銀写真感光材料に
用いられる写真用有用性化合物や、医薬品あるいは農薬
など、あるいはその合成中間体として用いられている。
その中で、4、5位で含窒素5〜6員環ヘテロ環の縮環
した1、2、4−トリアゾール−3−オン系化合物とし
てはこれまで、Bull.Chem.Soc.Jp
n.,61,1339(1988)、Bull.Che
m.Soc.Jpn.,58,735(1985)、P
harmazie,46,249(1991)、J.C
hem.Soc.Perkin Trans.1,26
67(1987)、J.Chem.Res.Minip
rint,12,3861(1985)などの文献に記
載がある。しかしながらこれらに記載されている化合物
はすべて2位が水素原子かあるいはアルキル基であり、
2位がアリール基またはヘテロ環基である1、2、4−
トリアゾール−3−オン系化合物で4、5位で含窒素5
〜6員環ヘテロ環の縮環した化合物は全く知られておら
ず、したがってその合成法も提案されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、2位がアリール基またはヘテロ環基である1、
2、4−トリアゾール−3−オン系化合物で4、5位で
含窒素5〜6員環ヘテロ環の縮環した化合物およびその
製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、以下のような閉環反応を利用することにより前
記課題が解決され、目的の新規化合物を提供しうること
を見い出した。
【0005】(1)下記一般式(II)で表される化合物
を用いることを特徴とする、下記一般式(I)で表され
る縮環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方法。
【0006】
【化7】
【0007】式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含
窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/または窒素原
子からなる原子群を表す。Rは置換基を表す。mは0ま
たは1から4の整数を表す。ここで、mが2から4の場
合、複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよ
く、またこれらが互いに結合して、縮環していてもよ
い。Xはアリール基またはヘテロ環基を表す。
【0008】
【化8】
【0009】式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含
窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/または窒素原
子からなる原子群を表す。Rは置換基を表す。mは0ま
たは1から4の整数を表す。ここで、mが2から4の場
合、複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよ
く、またこれらが互いに結合して、縮環していてもよ
い。Xはアリール基またはヘテロ環基を表す。Y1およ
びY2は独立に水素原子または−(C=O)−Y3基を
表す。Y3はハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミノ基、水酸基またはヘテロ環基を表す。 (2)前記一般式(I)で表される化合物においてXが
アリール基であることを特徴とする(1)項に記載の縮
環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方法。 (3)前記一般式(II)で表される化合物においてY1
およびY2がともに水素原子であることを特徴とする
(1)項に記載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方
法。 (4)前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式
(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)
または(IX)で表されることを特徴とする(1)項に記
載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方法。
【0010】
【化9】
【0011】式中、Rは置換基を表す。mは0または1
から4の整数を表す。ここで、mが2から4の場合、複
数のRは互いに同じであっても異なっていてもよく、ま
たこれらが互いに結合して、縮環していてもよい。Xは
アリール基またはヘテロ環基を表す。 (5)下記一般式(II)で表わされる化合物が下記一般
式(X)で表される化合物のハイドロサルファイトナト
リウムを用いた還元により得られることを特徴とする
(1)項記載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方
法。
【0012】
【化10】
【0013】式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含
窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/または窒素原
子からなる原子群を表す。Rは置換基を表す。mは0ま
たは1から4の整数を表す。ここで、mが2から4の場
合、複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよ
く、またこれらが互いに結合して、縮環していてもよ
い。Xはアリール基またはヘテロ環基を表す。Y1およ
びY2は独立に水素原子または−(C=O)−Y3基を
表す。Y3はハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミノ基、水酸基またはヘテロ環基を表す。
【0014】
【化11】
【0015】式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含
窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/または窒素原
子からなる原子群を表す。Rは置換基を表す。mは0ま
たは1から4の整数を表す。ここで、mが2から4の場
合、複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよ
く、またこれらが互いに結合して、縮環していてもよ
い。Xはアリール基、またはヘテロ環基を表す。Y1は
水素原子または−(C=O)−Y3基を表す。Y3はハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
基、水酸基またはヘテロ環基を表す。 (6)下記一般式(I)で表される縮環系含窒素ヘテロ
環化合物。
【0016】
【化12】
【0017】式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含
窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/または窒素原
子からなる原子群を表す。Rは置換基を表す。mは0ま
たは1から4の整数を表す。ここで、mが2から4の場
合、複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよ
く、またこれらが互いに結合して、縮環していてもよ
い。Xはアリール基またはヘテロ環基を表す。 (7)前記一般式(I)で表される化合物においてXが
アリール基であることを特徴とする(6)項に記載の縮
環系含窒素ヘテロ環化合物。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の下記一般式
(I)で表される化合物について詳しく述べる。
【0019】
【化13】
【0020】式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含
窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/または窒素原
子からなる原子群を表す。Rは置換基を表す。mは0ま
たは1から4の整数を表す。ここで、mが2から4の場
合、複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよ
く、またこれらが互いに結合して、縮環していてもよ
い。Xはアリール基またはヘテロ環基を表す。
【0021】上記一般式(I)において、ZおよびN−
Cにより形成される5〜6員環の含窒素ヘテロ環の例と
しては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、
1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾー
ル環、テトラゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピ
リミジン環、ピラジン環、インドール環、イソインドー
ル環、ベンズイミダゾール環、キノリン環、イソキノリ
ン環などが挙げられる。なお、「ZはN−Cとともに5
〜6員環の含窒素ヘテロ環を形成する炭素原子および/
または窒素原子からなる原子群を表す」、との表現は、
該原子群の環骨格の構成原子を意味しており、この原子
に置換する水素原子も含まれる。
【0022】また上記一般式(I)において、Rは、ハ
ロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニ
ル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール
基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ
基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ
基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキ
シ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(ア
ルキルアミノ基、アリールアミノ基、またはヘテロ環ア
ミノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルア
ミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキ
シカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アル
キル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ス
ルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスル
フィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシ
ル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ
基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフ
ィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例
として挙げられる。
【0023】Rは、好ましくはアルキル基、アルケニル
基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、スルホニ
ル基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシル基であ
る。Rが複数存在する場合(mが2〜4のいずれかの場
合)、それらは互いに同じ置換基であっても異なった置
換基であってもよく、更に、これらが互いに結合して環
を形成してもよい。2以上のRが互いに結合して環を形
成する場合、該環は5〜6員の飽和または不飽和環であ
るのが好ましく、ZとN−Cで形成する環に縮合する環
となる。なお、Rで表される上述の置換基は、さらに置
換基で置換されていてもよく、該置換基としては上述の
基が挙げられる。
【0024】上記一般式(I)において、Xはアリール
基またはヘテロ環基を表す。これらの基はさらに置換基
で置換されていてもよく、該置換基としては、前記のR
で挙げた置換基が挙げられ、Rの好ましい置換基が好ま
しい。Xは好ましくは、アリール基である。
【0025】以下に本発明の化合物についてさらに詳し
く述べる。上記一般式(I)で表される化合物のうち、
好ましい化合物は、下記一般式(III)、(IV)、
(V)、(VI)、(VII)、(VIII)および(IX)で表
される。
【0026】
【化14】
【0027】上記一般式(III)、(IV)、(V)、(V
I)、(VII)、(VIII)および(IX)中、XおよびRは
いずれも一般式(I)で規定したものと同じものを表
す。またmは0または1〜3の整数を表す。mは好まし
くは1〜3の整数である。ここで、一般式(I)中のR
が置換基である場合の例としては、更に詳しくは、ハロ
ゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子)、アルキル基(直鎖または分岐の置換もしくは無置
換のアルキル基で好ましくは炭素数1から30のアルキ
ル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、
2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキ
シル)、シクロアルキル基〔好ましくは、炭素数3から
30の置換または無置換のシクロアルキル基で、例え
ば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシ
ルシクロヘキシルが挙げられ、多シクロアルキル基、例
えば、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から
30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、例え
ば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシ
クロ[2,2,2]オクタン−3−イル)やトリシクロ
アルキル基等の多環構造の基が挙げられる。好ましくは
単環のシクロアルキル基、ビシクロアルキル基であり、
単環のシクロアルキル基が特に好ましい。〕、
【0028】アルケニル基(直鎖または分岐の置換もし
くは無置換のアルケニル基で好ましくは炭素数2から3
0の置換または無置換のアルケニル基であり、例えば、
ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シ
クロアルケニル基〔好ましくは、炭素数3から30の置
換もしくは無置換のシクロアルケニル基で、例えば、2
−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1
−イルが挙げられ、多シクロアルケニル基、例えば、ビ
シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数5から30の
置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基で、例え
ば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イ
ル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イ
ル)]やトリシクロアルケニル基等の多環構造の基が挙
げられる。好ましくは単環のシクロアルケニル基、ビシ
クロアルケニル基であり、単環のシクロアルケニル基が
特に好ましい。〕、アルキニル基(好ましくは、炭素数
2から30の置換または無置換のアルキニル基、例え
ば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニ
ル基、
【0029】アリール基(好ましくは炭素数6から30
の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、
p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキ
サデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましく
は5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしく
は非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り
除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から
30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例
えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、
2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、
ニトロ基、カルボキシル基、
【0030】アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から
30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メ
トキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n
−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリール
オキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置換もしく
は無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2
−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−
ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノ
キシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から2
0のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキ
シ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキ
シ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無
置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−
5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、
【0031】アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキ
シ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキ
ルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしく
は無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホル
ミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステ
アロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェ
ニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ま
しくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカル
バモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモ
イルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モ
ルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチル
アミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイ
ルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましく
は、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシ
カルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキ
シ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニ
ルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリール
オキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から
30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル
オキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−
メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサ
デシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
【0032】アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数
1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、
炭素数6から30の置換もしくは無置換のアニリノ基、
例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニ
リノ、N-メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシ
ルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1
から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルア
ミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリ
ールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、ア
セチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、
ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオ
キシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルア
ミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは
無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイ
ルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、
N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノ
カルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基
(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換ア
ルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボ
ニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシ
カルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニル
アミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ)、
【0033】アリールオキシカルボニルアミノ基(好ま
しくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリ
ールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカ
ルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミ
ノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミ
ノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0
から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ
基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチル
アミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスル
ホニルアミノ)、アルキル及びアリールスルホニルアミ
ノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置
換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6から30の置
換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ、例え
ば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミ
ノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロ
ロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスル
ホニルアミノ)、メルカプト基、
【0034】アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1か
ら30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えば
メチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、ア
リールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換もし
くは無置換のアリールチオ、例えば、フェニルチオ、p
−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、
ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換ま
たは無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチア
ゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチ
オ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30
の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N
−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプ
ロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモ
イル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルス
ルファモイル、N−(N’−フェニルカルバモイル)ス
ルファモイル)、スルホ基、
【0035】アルキル及びアリールスルフィニル基(好
ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアル
キルスルフィニル基、6から30の置換または無置換の
アリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニ
ル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−
メチルフェニルスルフィニル)、アルキル及びアリール
スルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換ま
たは無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換
または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチル
スルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、
p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましく
はホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換の
アルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしく
は無置換のアリールカルボニル基、例えば、アセチル、
ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベン
ゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素
数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカ
ルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロ
ロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボ
ニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、
【0036】アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭
素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボ
ニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキ
シカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数
1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例え
ば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−
ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカル
バモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、
アリール及びヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6から
30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3
から30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例え
ば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチ
ルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルア
ゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N
−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数
2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例え
ば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチ
ルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましく
は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィ
ニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホス
フィニル、ジエトキシホスフィニル)、
【0037】ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素
数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキ
シ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオ
クチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミ
ノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無
置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホス
フィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミ
ノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3から30の置換
もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリ
ル)を表わす。
【0038】上記の官能基の中で、水素原子を有するも
のは、これを取り去り更に上記の基で置換されていても
良い。そのような官能基の例としては、アルキルカルボ
ニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノス
ルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、
アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられ、具
体的には、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メ
チルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルア
ミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基等が挙
げられる。
【0039】なお、Xにおけるアリール基、ヘテロ環基
は上述の置換基で説明したアリール基、ヘテロ環基と同
じ意味で使用する。本発明において一般式(I)で表さ
れる化合物のうち、好ましい具体例を以下に示すが、本
発明はこれらに限定されるものではない。なお本発明に
おいてはこれらの化合物とともに、その互変異性体も含
まれる。
【0040】
【化15】
【0041】
【化16】
【0042】
【化17】
【0043】
【化18】
【0044】
【化19】
【0045】
【化20】
【0046】なお、以降の説明において、以上に示され
た例示化合物の化合物を引用する場合、それぞれの例示
化合物に付された括弧書きの番号(x)を用いて、「化
合物(x)」と表示することとする。
【0047】次に、本発明に用いられる下記一般式(I
I)で表される化合物について詳しく述べる。
【0048】
【化21】
【0049】上記一般式(II)中、Z、XおよびRはい
ずれも一般式(I)で規定したものと同じものを表し、
好ましい範囲も同じである。mは0または1〜4の整数
を表す。Y1およびY2は独立に水素原子または−(C
=O)−Y3基を表す。Y3はハロゲン原子(例えば、
塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ)、アリールオキシ基(例えばフェノキ
シ、p−ニトロフェノキシ)、アミノ基(例えば、アミ
ノ、ジメチルアミノ、アニリノ)、ヒドロキシル基、ヘ
テロ環基(例えば、イミダゾール、ベンゾイミダゾー
ル)を表す。これらの基はさらに置換基を有していても
よく、この置換基の例としては前記Rの例として挙げた
置換基が挙げられる。好ましくはY1、Y2の両方が水
素原子であるか、またはいずれか一方が水素原子で、他
方が−(C=O)−Y3基であるものであり、特に好ま
しくはY1、Y2の両方が水素原子のものである。Y3
で好ましいものはハロゲン原子、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、ヘテロ環基であり、さらに好ましくは、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基である。
一般式(II)で表される化合物はY1とY2がともに水
素原子の場合、化合物例を例示するまでもなく明らかで
ある。すなわち、一般式(I)における(1)は以下の
(1A)である。同様に、(2)〜(39)に対応する
化合物は(2A)〜(39A)である。従って、以下に
は、Y1とY2がともに水素原子でない場合の例示化合
物を示す。
【0050】
【化22】
【0051】本発明において、一般式(II)で表される
化合物においてY1およびY2が両方水素原子である場
合を例に、これを炭酸誘導体と反応させ、一般式(I)
で表される化合物を合成する反応を反応式で示すと次式
に従っているものと考えられる。
【0052】
【化23】
【0053】なお、ここで、Y4はY3と同じ意味を表
す。またBaseは塩基を表す。ここで用いられる炭酸
誘導体としては、ホスゲン、ホスゲンダイマー、トリホ
スゲン、クロロ炭酸エステル(例えばクロロ炭酸メチ
ル、クロロ炭酸フェニル等)等の化合物が挙げられる。
ここで用いる炭酸誘導体と一般式(II)で表される化合
物とは一般に100:1〜1:100のモル比で使用さ
れ、好ましくは10:1〜1:10のモル比で使用さ
れ、さらに好ましくは5:1〜1:5のモル比で使用さ
れ、特に好ましくは2:1〜1:2のモル比で使用され
る。
【0054】好ましくは一般式(II)で表される化合物
と炭酸誘導体とを反応させる時に、塩基が使用される。
本発明において使用される塩基としては、無機化合物の
塩基でもよいし、有機化合物の塩基でもよい。例えば水
酸化化合物(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化テトラブチルアンモニウム)、水素化化合物
(例えば、水素化ナトリウム)、炭酸化合物(例えば、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、重炭酸化合物(例え
ば、重炭酸ナトリウム)、アミン類(例えばアンモニ
ア、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)
アニリン類(例えば、アニリン、ジメチルアニリン)、
芳香族ヘテロ環類(例えば、ピリジン、ピコリン、イミ
ダゾール)、含窒素ヘテロ環類(例えば、1、8−ジア
ザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン)、酢酸
化合物(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム)、有
機化合物の金属塩(例えばナトリウムメトキシド、t−
ブトキシカリウム)などが挙げられる。これら塩基は単
独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。塩基の使用量としては、一般式(II)で表される化
合物の1モル当たり、好ましくは0.01〜100モ
ル、より好ましくは0.1〜50モル、さらに好ましく
は0.2〜20モル、特に好ましくは0.5〜10モル
の割合で使用される。
【0055】本発明の反応においては、無溶媒で反応を
行ってもよいが、好ましくは適当な溶媒に溶解または分
散して行ってもよい。本発明の反応に用いることのでき
る溶媒としては、例えば水、アルコール系溶媒(例え
ば、メタノール、イソプロパノール)、塩素系溶媒(例
えばジクロロメタン、クロロホルム)、芳香族系溶媒
(例えば、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン)、ア
ミド系溶媒(例えば、N、N−ジメチルホルムアミド、
N、N−ジメチルアセトアミド)、ウレイド系溶媒(例
えば1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)、ニト
リル系溶媒(例えば、アセトニトリル)、エーテル系溶
媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン)、スルホン系溶媒(例えば、スルホラン)、スルホ
キシド系溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)、リン
酸アミド系溶媒(例えば、ヘキサメチルホスホリックト
リアミド)、炭化水素系溶媒(例えば、ヘキサン、シク
ロヘキサン)が挙げられる。これらの溶媒は単独で用い
てもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の
使用量としては、一般式(II)で表される化合物の1質
量部(重量部)当たり、好ましくは0.1〜1000質
量部(重量部)、より好ましくは0.5〜100質量部
(重量部)、さらに好ましくは1〜50質量部(重量
部)の割合で使用される。この反応の反応温度としては
特に制限はないが、−50℃から200℃の範囲で実施
することが可能であり、好ましくは−10℃から100
℃の範囲で実施でき、さらに好ましくは0℃から50℃
の範囲で実施できる。この反応の反応時間としては特に
制限はないが、1分から240時間の範囲で実施するこ
とが可能であり、好ましくは10分から10時間の範囲
で実施でき、さらに好ましくは30分から5時間の範囲
で実施できる。
【0056】本発明においては一般式(II)で表される
化合物でY1およびY2が同時に水素原子のものを原料
とし、前記の炭酸化合物と反応させて、一旦できる中間
体を単離し、あるいは抽出、濃縮等の操作により反応混
合物を得て、さらに、この中間体あるいは反応混合物を
別の条件で反応させて一般式(I)で表される化合物を
合成してもよい。ここで言う中間体としては、たとえば
一般式(II)で表される化合物で、Y1もしくはY2が
前述の−(C=O)−Y3基であるものを指す。この一
般式(II)で表される化合物でY1もしくはY2が−
(C=O)−Y3基の場合の反応を反応式で示すと次式
に従っているものと考えられる。
【0057】
【化24】
【0058】ここで、Baseは塩基であり、Y4は前
記と同じ意味をもつ。この時、第1ステップ、第2ステ
ップとも、前記の塩基、溶媒を使用することができ、ま
た反応温度、反応時間等も前記と同様である。
【0059】本発明の製造方法における合成反応におい
て用いられる一般式(II)で表される化合物(ただしY
2は水素原子であるもの)は、好ましくは一般式(X)
で表される化合物を還元することにより合成される。こ
の時、還元剤としてはハイドロサルファイトナトリウム
を用いることが好ましい。
【0060】
【化25】
【0061】上記一般式(X)中、Z、X、Y1および
Rはいずれも一般式(I)および一般式(II)で規定し
たものと同じものを表し、好ましい範囲も同じである。
mは0または1〜4の整数を表す。好ましくはY1は水
素原子である。
【0062】以下に、ハイドロサルファイトナトリウム
による一般式(X)の還元方法に関して説明する。ここ
で用いるハイドロサルファイトと一般式(X)で表され
る化合物とは、一般に100:1〜5:1のモル比で使
用され、好ましくは50:1〜2:1のモル比で使用さ
れ、さらに好ましくは20:1〜1:1のモル比で使用
される。
【0063】一般式(X)で表される化合物とハイドロ
サルファイトとを反応させる時に、塩基を使用せずに反
応を行ってもよいが、塩基を使用するのが好ましい。本
反応において使用される塩基としては、無機の塩基でも
よいし、有機の塩基でもよい。これらの塩基としては、
例えば前述の一般式(II)と炭酸誘導体の反応の項で例
示した塩基が挙げられる。上記塩基は単独で用いてもよ
いし、2種以上を混合して用いてもよい。塩基の使用量
としては、一般式(X)で表される化合物の1モル当た
り、好ましくは0.01〜100モル、より好ましくは
0.1〜50モル、さらに好ましくは0.2〜20モ
ル、特に好ましくは0.5〜10モルの割合で使用され
る。
【0064】本発明の反応においては、無溶媒で反応を
行ってもよいが、好ましくは適当な溶媒に溶解または分
散して行う。本反応に用いることのできる溶媒として
は、例えば前述の一般式(II)と炭酸誘導体の反応にお
いて例示したものが挙げられる。これら溶媒は単独で用
いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。好ま
しくは有機溶媒と水を混合した2層系もしくは均一系の
溶媒中で反応を行う。溶媒の使用量としては一般式
(X)で表される化合物の1質量部(重量部)当たり、
好ましくは0.1〜1000質量部(重量部)、より好
ましくは0.5〜100質量部(重量部)、さらに好ま
しくは1〜50質量部(重量部)の割合で使用される。
本反応の反応温度としては特に制限はないが、−50℃
〜200℃の範囲で行うのが好ましく、より好ましくは
−10℃〜100℃、さらに好ましくは0℃〜50℃の
範囲で行う。本反応の反応時間としては特に制限はない
が、1分〜240時間の範囲で行うのが好ましく、より
好ましくは10分〜10時間、さらに好ましくは30分
〜5時間の範囲で行う。
【0065】一般式(X)で表される化合物は既知の種
々の方法で合成でき、例えばJ.Org.Chem.,
29,3119(1964)に記載のように、芳香族化
合物のジアゾニウム塩をイミダゾールなどのヘテロ環と
反応させる方法、あるいはJ.Chem.Res.Mi
niprint,5,2476(1980)に記載のよ
うにトリアゾールなどのヘテロ環化合物のジアゾニウム
塩と、フェノール類、フェニルエーテル類、アニリン類
あるいはアシルアニリド類などの芳香族化合物と反応さ
せる方法等によって合成することができる。
【0066】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1:例示化合物(39)の合成 例示化合物(39)は下記に示すルートにより合成する
ことができる。
【0067】
【化26】
【0068】濃硫酸44mlに水冷下、亜硝酸ナトリウ
ム6.1gを20分かけて添加し、10分間攪拌した。
70℃まで加熱して完全に亜硝酸ナトリウムを溶解させ
た後、氷冷した。この溶液を、3−アミノ−5−フェニ
ル−1,2,4−トリアゾール12.8gを酢酸140
mlに溶解した溶液に、氷冷下20分かけて滴下し、氷
冷下30分間攪拌して化合物(A)の溶液を調整した。
3,5−ジメチルアニソール10.9gをメタノール2
00mlに溶解し、この溶液に先に調整した化合物
(A)の溶液を、氷冷下、攪拌しながら30分かけて添
加した。氷冷下30分攪拌して反応した後、水および酢
酸エチルを加えて抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減
圧留去し、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析して
15.5gの化合物(B)を得た。次いで、13.8g
の化合物(B)および炭酸カリウム6.3gをテトラヒ
ドロフラン(THF)300ml、EtOH200m
l、および水300mlの混合溶媒に溶解し、室温に
て、ハイドロサルファイトナトリウム15.7gを添加
した。室温にて10分間攪拌した後、さらにハイドロサ
ルファイトナトリウム15.7gを添加した。室温にて
15分間攪拌した後、さらにハイドロサルファイトナト
リウム15.7g、および炭酸カリウム0.6gを添加
した。室温にて30分間反応させた後、溶媒を減圧で留
去し、酢酸エチル、ヘキサン、水を加えて攪拌し、析出
した結晶を濾別して11.6gの化合物(C)を得た。
次いで、9.3gの化合物(C)をジメチルアセトアミ
ド(DMAC)300ml、およびTHF300mlの混合
溶媒に溶解し、これにトリホスゲン4.2gをTHF1
00mlに溶解した溶液を氷冷下、13分かけて添加し
た。氷冷下30分間反応した後、水および酢酸エチルを
加えて抽出し、有機層を希塩酸水および飽和食塩水にて
洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を減圧留去し、残査をカラムクロマトグラフィーで精
製した後、DMAC、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒か
ら晶析して例示化合物(39)を0.71g得た。
【0069】以下にプロトンNMRのデータを示す。1 H−NMR(200MHz、DMSO−d6)δ13.
14(s,1H)、8.10〜7.95(m,2H)、
7.70〜7.55(m,3H)、6.75(s,2
H)、3.80(s,3H)、2.10(s,6H)
【0070】実施例2:例示化合物(15)の合成 例示化合物(15)は、実施例1と同様にして、実施例
1において用いた3、5−ジメチルアニソールの替わり
に3−メチルアニソールを用いた以外は実施例1と全く
同様にして合成を行い、例示化合物(15)を収率11
%で得た。以下にプロトンNMRのデータを示す。1 H−NMR(200MHz、DMSO−d6)δ13.
45(s,1H)、8.10〜7.95(m,2H)、
7.70〜7.55(m,3H)、7.80(d,2
H)、7.00〜6.80(m,2H)、3.80
(s,3H)、2.20(s,3H)
【0071】実施例3:例示化合物(18)の合成 例示化合物(18)は、以下に示すルートにより合成す
ることができる。
【0072】
【化27】
【0073】2,4,5−トリクロロアニリン9.8g
を濃塩酸13mlと氷水39mlの混合溶液に溶解し、
氷冷下、亜硝酸ナトリウム3.8gを水19mlに溶解
した溶液を滴下し、氷冷下1時間攪拌して化合物(D)
の溶液を調製した。4,5−ジフェニルイミダゾール
9.9gをメタノール300mlに溶解し、水酸化ナト
リウム8.4gを水10mlに溶解した溶液を添加し
た。この溶液に先に調整した化合物(D)の溶液を、氷
冷下、攪拌しながら30分かけて添加した。氷冷下30
分間攪拌した後、塩酸水を加えて中和し、酢酸エチルを
加えて抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、
THF、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析して1
3.0gの化合物(E)を得た。次いで、7.7gの化
合物(E)をTHF100ml、EtOH50ml、お
よび水50mlの混合溶媒に溶解し、40℃にて、ハイ
ドロサルファイトナトリウム7.8gを水50mlに溶
解した溶液を10分かけて滴下した。40℃にて30分
間反応させた後、水および酢酸エチルを加えて抽出し、
有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチル、
ヘキサン混合溶媒から晶析して6.4gの化合物(F)
を得た。次いで、トリホスゲン2.1gをTHF300
mlに溶解し、3.9gの化合物(F)を水冷下、10
分かけて添加した。さらにトリエチルアミン7.0ml
を水冷下10分かけて滴下した。室温にて30分間反応
した後、水50mlを添加して30分間攪拌した。水お
よび酢酸エチルを加えて抽出し、有機層を飽和食塩水に
て洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去し、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒から
晶析して例示化合物(18)を1.9g得た。
【0074】以下にプロトンNMRのデータを示す。1 H−NMR(200MHz、DMSO−d6)δ11.
80(s,1H)、8.10(s,1H)、8.00
(s,3H)、7.60〜7.30(m,10H)
【0075】なお、本発明においては、上記に示したよ
うに、アニリン誘導体から3工程で製造できるのに対
し、例えばBull.Chem.Soc.Jpn.,58,735(1985)ではNH2
NH(C=S)NHNH2から6工程と工程数が多く、
コストも高い。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば入手容易な原料から短工
程にて、ハロゲン化銀写真感光材料に用いられる写真用
有用性化合物や、医薬品あるいは農薬など、あるいはそ
の合成中間体として有用な、2位がアリール基またはヘ
テロ環基である1,2,4−トリアゾール−3−オン系
化合物で4、5位で含窒素5〜6員環ヘテロ環の縮環し
た化合物を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H016 BE03 BF00 4C050 AA01 BB06 CC04 CC05 CC06 CC07 EE03 EE04 EE05 FF03 FF05 GG03 GG04 GG05 HH02 HH04 4C065 AA03 BB03 CC01 DD03 EE02 HH01 HH02 JJ04 JJ09 KK09 LL04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(II)で表される化合物を用
    いることを特徴とする、下記一般式(I)で表される縮
    環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方法。 【化1】 式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含窒素ヘテロ環
    を形成する炭素原子および/または窒素原子からなる原
    子群を表す。Rは置換基を表す。mは0または1から4
    の整数を表す。ここで、mが2から4の場合、複数のR
    は互いに同じであっても異なっていてもよく、またこれ
    らが互いに結合して、縮環していてもよい。Xはアリー
    ル基またはヘテロ環基を表す。 【化2】 式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含窒素ヘテロ環
    を形成する炭素原子および/または窒素原子からなる原
    子群を表す。Rは置換基を表す。mは0または1から4
    の整数を表す。ここで、mが2から4の場合、複数のR
    は互いに同じであっても異なっていてもよく、またこれ
    らが互いに結合して、縮環していてもよい。Xはアリー
    ル基またはヘテロ環基を表す。Y1およびY2は独立に
    水素原子または−(C=O)−Y3基を表す。Y3はハ
    ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
    基、水酸基またはヘテロ環基を表す。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表される化合物にお
    いて、Xがアリール基であることを特徴とする請求項1
    に記載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記一般式(II)で表される化合物にお
    いてY1およびY2がともに水素原子であることを特徴
    とする請求項1に記載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表される化合物が下
    記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、
    (VIII)または(IX)で表されることを特徴とする請求
    項1に記載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物の製造方法。 【化3】 式中、Rは置換基を表す。mは0または1から4の整数
    を表す。ここで、mが2から4の場合、複数のRは互い
    に同じであっても異なっていてもよく、またこれらが互
    いに結合して、縮環していてもよい。Xはアリール基ま
    たはヘテロ環基を表す。
  5. 【請求項5】 下記一般式(II)で表わされる化合物が
    下記一般式(X)で表される化合物のハイドロサルファ
    イトナトリウムを用いた還元により得られることを特徴
    とする請求項1記載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物の製
    造方法。 【化4】 式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含窒素ヘテロ環
    を形成する炭素原子および/または窒素原子からなる原
    子群を表す。Rは置換基を表す。mは0または1から4
    の整数を表す。ここで、mが2から4の場合、複数のR
    は互いに同じであっても異なっていてもよく、またこれ
    らが互いに結合して、縮環していてもよい。Xはアリー
    ル基またはヘテロ環基を表す。Y1およびY2は独立に
    水素原子または−(C=O)−Y3基を表す。Y3はハ
    ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
    基、水酸基またはヘテロ環基を表す。 【化5】 式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含窒素ヘテロ環
    を形成する炭素原子および/または窒素原子からなる原
    子群を表す。Rは置換基を表す。mは0または1から4
    の整数を表す。ここで、mが2から4の場合、複数のR
    は互いに同じであっても異なっていてもよく、またこれ
    らが互いに結合して、縮環していてもよい。Xはアリー
    ル基、またはヘテロ環基を表す。Y1は水素原子または
    −(C=O)−Y3基を表す。Y3はハロゲン原子、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、水酸基また
    はヘテロ環基を表す。
  6. 【請求項6】 下記一般式(I)で表される縮環系含窒
    素ヘテロ環化合物。 【化6】 式中、ZはN−Cとともに5〜6員環の含窒素ヘテロ環
    を形成する炭素原子および/または窒素原子からなる原
    子群を表す。Rは置換基を表す。mは0または1から4
    の整数を表す。ここで、mが2から4の場合、複数のR
    は互いに同じであっても異なっていてもよく、またこれ
    らが互いに結合して、縮環していてもよい。Xはアリー
    ル基またはヘテロ環基を表す。
  7. 【請求項7】 前記一般式(I)で表される化合物にお
    いてXがアリール基であることを特徴とする請求項6に
    記載の縮環系含窒素ヘテロ環化合物。
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