JP2002103826A - 熱転写受像シート及びその製造方法 - Google Patents

熱転写受像シート及びその製造方法

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JP2002103826A
JP2002103826A JP2000294076A JP2000294076A JP2002103826A JP 2002103826 A JP2002103826 A JP 2002103826A JP 2000294076 A JP2000294076 A JP 2000294076A JP 2000294076 A JP2000294076 A JP 2000294076A JP 2002103826 A JP2002103826 A JP 2002103826A
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receiving sheet
coating composition
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Naohiro Obonai
小保内直博
Shinji Yonetani
伸二 米谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基材シートにポリプロピレンシートを張り合わ
せる等を行うことなく、目の粗い基材に受容層の塗工が
可能である構成の熱転写受像シート及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 基材上に粉体塗料組成物よりなる断熱層
及び受容層を順に積層してなる熱転写受像シートであっ
て、前記基材は粗い表面を有し、前記断熱層は中空粒子
を含み、基材自体の地合いが画質に現れないように表面
平滑に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材上に、粉体塗
料組成物を塗布し、その後熱ロールにて定着させる方法
により、受容層を形成してなる熱転写受像シート及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昇華性染料を用いた熱転写記録方式の熱
転写受像シートとして、合成紙等の基材の表面に染料染
着性を有する樹脂を含む組成物を塗工し、乾燥させるこ
とにより染料受容層を形成することは知られている。例
えば特開平8−112974号には荷電分散法によって
樹脂を含む塗料組成物を普通紙上に塗布した後、加熱し
て前記粉体塗料組成物を溶融させ、冷却し、定着させ
て、連続した塗膜からなる受容層を普通紙上に形成する
ことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
昇華性染料を用いた熱転写記録方式の熱転写受像シート
は、表面の粗い基材の上に染料受容層を形成すると、印
画物に基材自体の紙の目が現れる。そのため、染料受容
層を形成する前に、基材の紙の目を消すために、基材に
ポリプロピレンシート等を張り合わせたり、受容層の下
に中間層を設けるなどの手法が採用されている。しかし
ながら、この手法を用いるとコストが高くなったり製造
工程が増える等の不具合がある。
【0004】また、熱転写受像シートの基材には、通
常、PPCコピー紙や、このPPCコピー紙の表面の平
滑性を高めるためにカレンダー処理したものや、更に
は、既に表面処理されている熱転写用ワード・プロセッ
サ用紙やコート紙等が用いられている。
【0005】しかしながら、基材シートの表面の平滑性
を高めるためのカレンダー処理は鏡面仕上げを行ったロ
ール間を強圧で通して行われるので、基材シートの裏面
の平滑性も高まり、このような基材シートの上に染料受
容層を形成した受像シートの場合受像シート同士の張り
付きが発生することがある。
【0006】本発明の目的は、基材シートにポリプロピ
レンシートを張り合わせる等を行うことなく、目の粗い
基材に受容層の塗工が可能である構成の熱転写受像シー
ト及びその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記の熱転写受像シートに関する課題を解決するも
ので、基材上に粉体塗料組成物よりなる断熱層及び受容
層を順に積層してなる熱転写受像シートであって、前記
基材は粗い表面を有し、前記断熱層は中空粒子を含み、
基材自体の地合いが画質に現れないように表面平滑に形
成されていることを特徴とする。
【0008】本発明に係る熱転写受像シートにおいて、
基材の表面粗さは、好ましくは、中心線平均粗さRa
0.7μm以上5.0μm以下、平均粗さ2.8μm以
上20μm以下であり、基材の平滑度は王研式平滑度試
験機の測定値で0s以上150s以下である。しかし
て、中心線平均粗さRaが5.0μmより大きく、平均
粗さが20μmよりも大きいときは基材の目が画質に現
れやすくなる傾向があるので好ましくない。一方基材の
裏面に着目すると、中心線平均粗さRaが0.7μmよ
りも小さく、平均粗さが2.8μmよりも小さいときは
熱転写受像シートの重送が起こりやすくなるので好まし
くない。
【0009】更に、本発明に係る熱転写受像シートにお
いて、断熱層の表面粗さは、好ましくは、中心線平均粗
さRaは0.8μm以上1.8μm以下、平均粗さは
3.5μ以上7.0μm以下であり、平滑度は王研式平
滑度試験機の測定値で65s以上150s以下である。
しかして、中心線平均粗さRaが1.8μmより大き
く、平均粗さが7.0μmよりも大きく、王研式平滑度
試験機の測定値が65sより小さいときは印画後の剥離
力が高くなり、リボンとられが発生しやすくなるので好
ましくない。一方中心線平均粗さRaが0.8μmより
小さく、平均粗さが3.5μmより小さく、平滑度は王
研式平滑度試験機の測定値が150sより大きいものは
製造するために定着ローラーのニップ圧力を4.5kg/m
よりも高くしなければならず、ニップ圧力を高くするに
は限界があるのみならず、またニップ圧力を高くするこ
とにより断熱層中の中空粒子が押し潰され、断熱層の断
熱性及びクッション性が損なわれるので好ましくない。
【0010】本発明に係る熱転写シートにおいて、断熱
層は、中空粒子を含み、サーマルヘッドからの熱を有効
に利用するための十分な断熱性及びクッション性を提供
する。また、この断熱層は、基材の表面の凹凸を埋め、
基材自体の地合いが画質に現れないように表面平滑に形
成することができ、その上に形成される受容層の離型性
を向上させることができる。
【0011】また、表面の粗い基材シートに塗工が可能
になることにより、熱転写受像シート同士の貼り付きを
防止でき、低温低湿下における重送が起こることなく印
画でき、更にはプリンタでの熱転写受像シートの搬送性
が良くなる効果が見られる。
【0012】請求項4に記載の方法は、基材上に粉体塗
料組成物よりなる断熱層及び受容層を順に積層してなる
熱転写受像シートの製造方法であって、粗い表面を有す
る基材の上に、断熱層形成用塗装塗料組成物に疎水性シ
リカ及び中空粒子を混合してなる粉体塗料組成物を静電
塗装した後、第1の定着ロール対及び第2の定着ロール
対のロール間を順次通過させて塗料組成物を定着させる
と共に塗装面の表面を中心線平均粗さRaは0.8μm
以上1.8μm以下、平均粗さは3.5μm以上7.0
μm以下であり、平滑度は王研式平滑度試験機の測定値
で65s以上150s以下となるように平滑にすること
を特徴とする。
【0013】本発明に係る熱転写受像シートの製造方法
において、塗装面の表面を中心線平均粗さRaは0.8
μm以上1.8μm以下、平均粗さは3.5μ以上7.
0μm以下であり、平滑度は王研式平滑度試験機の測定
値で65s以上150s以下となるように平滑にするこ
とを要件としているのは、中心線平均粗さRaが1.8
μmより大きく、平均粗さが7.0μmよりも大きく、
王研式平滑度試験機の測定値が65sより小さいときは
印画後の剥離力が高くなり、リボンとられが発生しやす
くなるので好ましくなく、一方中心線平均粗さRaが
0.8μmより小さく、平均粗さが3.5μmより小さ
く、平滑度は王研式平滑度試験機の測定値が150μm
より大きいものは製造するために定着ローラーのニップ
圧力を4.5kg/mよりも高くしなければならず、ニップ
圧力を高くするには限界があるのみならず、またニップ
圧力を高くすることにより断熱層中の中空粒子が押し潰
され、断熱層の断熱性及びクッション性が損なわれるの
で好ましくないことによる。
【0014】更に、本発明の製造方法において、粉体塗
料組成物の成分である疎水性シリカは粉体塗料組成物の
粘性を高め、基材への接着性を良くするために添加した
ものである。また中空粒子はサーマルヘッドからの熱を
有効に利用するための十分な断熱性クッション性を断熱
層に付与するために添加したものである。
【0015】本発明の製造方法において、第2の定着ロ
ール対の上側ロールの温度を第1の定着ロール対の上側
ロールの温度よりも高くすることにより、第1の定着ロ
ール対において中空粒子が基材の凹凸を埋めるように均
等に分散せしめられ、更に第2の定着ロール対において
更に高い温度で断熱層が定着されると共に表面が平滑に
される。尚ニップ圧力が低いと平滑性も低下するので、
ニップ圧力は4 .0kg/m 以上とするのが望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る熱転写受像
シートの断面を模式的に示す。本発明に係る熱転写受像
シートは、基材1の上に順次積層された断熱層2及び受
容層3を含む。基材1は粗い表面を有し、断熱層2は中
空粒子を含み、基材1自体の地合いが画質に現れないよ
うに表面平滑に形成されている。
【0017】図2は、本発明の熱転写受像シートの製造
方法を模式的に示す。ロール11から巻き戻した基材ス
トリップ12は、搬送ベルト13によってブース14内
に案内され、静電スプレー法によって断熱層形成用塗料
組成物に疎水性シリカ及び中空粒子を混合してなる粉体
塗料が塗工された後、第1の定着ロール対15及び第2
の定着ロール対16のロール間を経て前記粉体塗料は加
熱溶融され、定着されると共に前記粉体塗料の塗装表面
は基材自体の地合いが画質に現れないように平滑にされ
る。
【0018】搬送ベルト13は、それが搬送する基材ス
トリップ12に沿って裏側に接地された(即ち、正極
の)電極16を有する。前記粉体塗料は、貯蔵槽17か
ら圧縮空気にてスプレーガン18に搬送され、他方、こ
のスプレーガン18の先端に組み込んだ針電極(図示せ
ず)には、直流電源19によって負の高電圧が印加さ
れ、前記粉体塗料組成物は負に帯電せしめられる。前記
粉体塗料はスプレーガン18と搬送ベルト13上の基材
ストリップ12に沿って電極16との間に存在する電界
によって基材ストリップ12まで運ばれて基材に静電的
に付着せしめられる。このようにして前記粉体塗料が塗
工された基材ストリップ12は,第1の定着ロール対1
5及び第2の定着ロール対16のロール間を経て前記粉
体塗料は加熱溶融され、定着されると共に前記粉体塗料
組成物の塗装表面は基材自体の地合いが画質に現れない
ように平滑にされ、基材の上に断熱層を積層した半製品
20を得ることができる。
【0019】更に同様にして前記半製品の上に静電塗装
法により受容層を形成することにより本発明の熱転写受
像シートを得ることができる。
【0020】 (実施例1〜6) 断熱層用材料の組成: ホ゜リエステル樹脂(花王社製:NE-381) 95部 オフセット 防止樹脂(三洋化成工業社製: ヒ゛スコール330P ) 5部 酸化チタン (トーケムフ゜ロタ゛クツ 製:TCA888) 5部 エホ゜キシ変性シリコーン (信越化学工業社製:KF-393) 1部 上記断熱層材料をミキサーにて混合した後、溶融混練機
によって加熱溶融及び混練りを行った。冷却し、凝固さ
せた後、粉砕、分級して平均粒経8μmの粉体塗料組成
物を得た。この粉体塗料組成物100部に対して、 疎水性シリカ (クラリアントシ゛ャハ゜ン社製H-2000) 7部 中空粒子(松本油脂製薬社製マイクロフェアーF-30) 20部 を混合して粉末塗料を得た。
【0021】また、下記の組成の染料受容層材料をミキ
サーにて混合した後、溶融混練機にて加熱溶融及び混練
りを行った。冷却、凝固させた後、粉砕、分級して平均
粒径8μmの粉体塗料組成物を得た。 染料受容層材料の組成: ホ゜リエステル樹脂(花王社製:NE-382) 95部 オフセット 防止樹脂(三洋化成工業社製ワックス:330P) 5部 酸化チタン (トーテムフ゜ロタ゛クツ 製:TCA888) 5部 エホ゜キシ変性シリコーン (信越化学工業社製:KF-393) 1部 蛍光増白剤 0.5部
【0022】実施例1においては基材A:HAMMERMILL T
idel DP (8・1/2×11) を用い、実施例2においては基材
B:SHARP Copy Bond SF-70NA(8・1/2 ×11) を用い、実
施例3においては基材C:官製はがきを用い、実施例4
においては基材D:KMKケント 紙#200を用い、実施例5
においては基材E:モンハ゛ルキャンソン 紙(185g)を用い、実施
例6においては基材F:三菱製紙製特黄菱(104.7g/m2)
を用い、各基材の上に上記断熱層形成用粉末塗料を塗布
量4g/m2、塗工スピード6.0m/min で静電塗装した。
【0023】静電塗装後、下記のような構成の第1の定
着ロール対(以下「定着ロール1」という)及び第2の
定着ロール対(以下「定着ロール2」という)のロール
間を順次通過させて塗料組成物を定着させた。そのと
き、定着ロール1の上ロールの温度は130〜140
℃、下ロールの温度は170℃、ニップ圧力4.5kg/
m、定着ロール2の上ロールの温度は170〜180
℃、下ロールの温度は180℃、ニップ圧力4.5kg/m
とした。定着ロール1,2の構成: 定着ロール1,2は各々上下
2本の熱ロールからなる。 熱ロール径:各定着ロールの上下のロール共40mm 熱ロールの材質:定着ロール1の上ロール PFA(フ
ェノール樹脂)蒸着ロール;定着ロール1の下ロール及
び定着ロール2の上下ロール PFAチューブ ロール表面粗さ(Ra):各ロール共0.5μm ロール鏡面光沢度(Ga45°):8.0%
【0024】次いで前記のようにして形成した断熱層の
上に、上記した受容層形成用粉体塗料組成物を、同様に
静電粉体塗装装置:日本ハ゜ーカライシ゛ンク゛社製 GX5000S及びハ
ント゛:日本ハ゜ーカライシ゛ンク゛社GX106Nを用いて、塗布量13g/m
2、塗工スピード5.0m/minで静電塗装した。
【0025】静電塗装後、既に述べた構成の定着ロール
1及び定着ロール2のロール間を順次通過させて塗料組
成物を定着させた。そのとき、定着ロール1の上ロール
の温度は120〜130℃、下ロールの温度は160
℃、ニップ圧力4.5kg/m、定着ロール2の上ロールの
温度は160〜170℃、下ロールの温度は170℃、
ニップ圧力4.5kg/mとした。
【0026】実施例1〜6においては、下記の要領で基
材の表面粗さ(Ra(μm)及び平均粗さ(μm))の
測定及び平滑度の測定印画物の画質の評価と印画重送の
有無の調査を行った。 評価項目: 表面粗さ:東京精密社製Surfcom によって測定 平滑度:王研式透気度平滑度試験機によって測定 印画:OLYMPUS社製DIGITAL COLOR PRINTER P-33
0 による評価 画質: ○:良好な画質を形成。基材の地合いが画質に現れな
い。 ×:基材の紙の目が画質に現れる。 重送:5℃30%R.H.の環境下における給紙状況を
見る。 ○:重送が起こらず、印画できる。 ×:受像紙の重送が起こり、JAMが発生
【0027】基材の表面粗さ(Ra(μm)及び平均粗
さ(μm))の測定及び平滑度の測定印画物の画質の評
価と印画重送の有無の調査を行った結果、後記の表1に
示すように、基材の表面粗さがRaは0.7〜4.8
(μm)、平均粗さは2.8〜19.1(μm)、平滑
度は0〜160(s)と粗いにもかかわらず良好な画質
を形成され、基材の地合いが現れず、また重送が起こら
ず印画できることが分かった。
【0028】(比較例1〜2)比較例1及び2において
は基材F:三菱製紙製特黄菱(104.7g/m2) を用い、但
し、断熱層塗工なしに比較例1においては受容層形成用
粉体塗料組成物を塗布量13g/m2で、また比較例2にお
いては同受容層形成用塗料組成物を塗布量17g/m2で基
材に直接塗工した。尚、静電塗装方法は実施例1〜6に
おいて採用した方法と同様な方法を採用し受容層の定着
条件も実施例1〜6において採用した定着条件と同様な
条件を採用した。
【0029】比較例1〜2においては、実施例1〜6に
おいて行ったのと同様な基材の表面粗さ(Ra(μm)
及び平均粗さ(μm))の測定及び平滑度の測定並びに
印画物の画質の評価と印画の重送の有無の調査を行っ
た。
【0030】比較例1,2においては基材の紙の目が現
れ画質は良好とはいえなかった。
【0031】(比較例3)市販の熱転写受像シートにつ
いて、実施例1〜6において行ったのと同様な基材の表
面粗さ(Ra(μm)及び平均粗さ(μm))の測定及
び平滑度の測定並びに印画物の画質の評価と印画の重送
の有無の調査を行った。尚前記表面粗さの測定及び平滑
度の測定は基材の裏面について行った。
【0032】比較例3においては画質は良好であったが
印画の重送が起こり、発生した。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例7〜9及び比較例4、5)実施例
7〜9及び比較例4、5は、基材として三菱製紙製、特
黄菱(104g/m2)を用い、これらの基材の上に実施例
1〜6と同様にして同断熱層形成用粉末塗料を塗布量4
g/m2、塗工スピード6.0m/min で静電塗装し、次いで
その上に後述する表2に示すような定着条件で断熱層の
定着を行った。
【0035】次いで前記のようにして形成した断熱層の
上に、実施例1 〜6と同様にして同受容層形成用粉体塗
料組成物を塗布量13g/m2、塗工スピード5.0m/min
で静電塗装した。
【0036】静電塗装後、既に述べた構成の定着ロール
1及び定着ロール2のロール間を順次通過させて塗料組
成物を定着させた。そのとき、定着ロール1の上ロール
の温度は140℃、下ロールの温度は180℃、ニップ
圧力1.0〜4.5kg/m、定着ロール2の上ロールの温
度は170℃、下ロールの温度は180℃、ニップ圧力
1.0〜4.5kg/mとした。
【0037】実施例7〜9及び比較例4、5の製品につ
いて、下記の評価項目について試験を行った。 評価項目: 表面粗さ:東京精密社製Surfcom によって測定 平滑度:王研式透気度平滑度試験機によって測定 剥離力:テストプリンターにてイエロー、マゼンタ、シ
アンを順次印画し、シアンを印画した後の剥離力を180
℃剥離により剥離力を測定した。 測定条件:測定器 新東京科学社製ヘイドン(商品名)
14DR;移動移動台の速度;mm/min; 測定値 N/85mm 印画:IMATION2740にて印画 剥離音:印画時の剥離音の大小で評価。 ○:剥離音なし。リボンとられなし ×:剥離音あり。リボンとられ発生。 画質: ○:画質良好。白抜けなし。 ×:白抜け発生。
【0038】表2から明らかなように、表面粗さが7μ
mを超えると剥離音があり、リボンとられが発生し、ま
た白抜けが発生し画質は良好とはいえなかった。一方表
面粗さが7μm以下のときは剥離音なく、リボンとられ
も発生せず、また画質も良好であり、白抜けは発生しな
かった。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る熱転写用受像シートは、基材上に粉体塗料組成物より
なる断熱層及び受容層を順に積層してなる熱転写受像シ
ートであって、前記基材は粗い表面を有し、前記断熱層
は中空粒子を含み、基材自体の地合いが画質に現れない
ように表面平滑に形成されているので、断熱層は、中空
粒子を含み、サーマルヘッドからの熱を有効に利用する
ための十分な断熱性クッション性を提供し、また、この
断熱層は、基材の表面の凹凸を埋め、基材自体の地合い
が画質に現れないように表面平滑に形成することがで
き、その上に形成される受容層の離型性を向上させるこ
とができる。
【0041】また、表面の粗い基材シートに塗工が可能
になることにより、熱転写受像シート同士の貼り付きを
防止でき、低温低湿下における重送が起こることなく印
画できる。また、裏面の粗さに起因してプリンタでの熱
転写受像シートの搬送性が良くなる効果が見られる。
【0042】また、本発明の方法は、基材上に粉体塗料
組成物よりなる断熱層及び受容層を順に積層してなる熱
転写受像シートの製造方法であって、粗い表面を有する
基材の上に、断熱層形成用塗装塗料組成物に疎水性シリ
カ及び中空粒子を混合してなる粉体塗料組成物を静電塗
装した後、第1の定着ロール対及び第2の定着ロール対
のロール間を順次通過させて塗料組成物を定着させると
共に塗装面の表面を中心線平均粗さRaは基材上に粉体
塗料組成物よりなる断熱層及び受容層を順に積層してな
る熱転写受像シートの製造方法であって、粗い表面を有
する基材の上に、断熱層形成用塗装塗料組成物に疎水性
シリカ及び中空粒子を混合してなる粉体塗料組成物を静
電塗装した後、第1の定着ロール対及び第2の定着ロー
ル対のロール間を順次通過させて塗料組成物を定着させ
ると共に塗装面の表面を中心線平均粗さRaは0.8μ
m以上1.8μm以下、平均粗さは3.5μm以上7.
0μm以下であり、平滑度は王研式平滑度試験機の測定
値で65s以上150s以下となるように平滑にするこ
とを特徴とするので、断熱層の平滑性を向上させること
ができ、それによって離形性を改善した熱転写受像シー
トを生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の熱転写受像シートの模式的な断
面図である。
【図2】本発明の方法によって静電塗装する状態を示す
略図である。
【符号の説明】
1 熱転写受像シートの基材 2 断熱層 3 受容層 11 基材ストリップのロール 12 基材ストリップ 13 搬送ベルト 14 ブース 15 第1の定着ロール対 16 第2の定着ロール対 17 貯蔵槽 18 スプレーガン 19 直流電源 20 半製品

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に粉体塗料組成物よりなる断熱層
    及び受容層を順に積層してなる熱転写受像シートであっ
    て、前記基材は粗い表面を有し、前記断熱層は中空粒子
    を含み、基材自体の地合いが画質に現れないように表面
    平滑に形成されていることを特徴とする熱転写受像シー
    ト。
  2. 【請求項2】 基材の表面粗さは、中心線平均粗さRa
    0.7μm以上5.0μm以下、平均粗さ2.8μm以
    上20μm以下であり、基材の平滑度は王研式平滑度試
    験機の測定値で0s以上150s以下であることを特徴
    とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】 断熱層の表面粗さは、中心線平均粗さR
    aは0.8μm以上1.8μm以下、平均粗さは3.5
    μm以上7.0μm以下であり、平滑度は王研式平滑度
    試験機の測定値で65s以上150s以下であることを
    特徴とする熱転写受像シート。
  4. 【請求項4】 基材上に粉体塗料組成物よりなる断熱層
    及び受容層を順に積層してなる熱転写受像シートの製造
    方法であって、粗い表面を有する基材の上に、断熱層形
    成用塗装塗料組成物に疎水性シリカ及び中空粒子を混合
    してなる粉体塗料組成物を静電塗装した後、第1の定着
    ロール対及び第2の定着ロール対のロール間を順次通過
    させて塗料組成物を定着させると共に塗装面の表面を中
    心線平均粗さRaは0.8μm以上1.8μm以下、平
    均粗さは3.5μm以上7.0μm以下であり、平滑度
    は王研式平滑度試験機の測定値で65s以上150s以
    下となるように平滑にすることを特徴とする熱転写受像
    シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 第2の定着ロール対の上側ロールの温度
    を第1の定着ロール対の上側ロールの温度よりも高くす
    ることを特徴とする熱転写受像シートの製造方法。
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