JPH09295464A - 熱転写受像シート作製用粉体塗工装置およびそれを使用した熱転写受像シートの製造方法ならびに熱転写受像シート - Google Patents
熱転写受像シート作製用粉体塗工装置およびそれを使用した熱転写受像シートの製造方法ならびに熱転写受像シートInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 紙基材上に白色粉体塗料が定着されてなる受
容層塗被膜を有する熱転写受像シートを容易に作製する
ことのできる熱転写受像シート作製用粉体塗工装置およ
びそれを使用した熱転写受像シートの製造方法ならびに
簡易な設備で容易に製造可能な熱転写受像シートを提供
する。 【解決手段】 基材供給部1と現像部2と転写部3と定
着部4とを配設し、現像ギャップGdev を2.5mm以上
3.5mm以下とし、ブレードギャップGblを1.5mm以
上2.5mm以下とし、さらに加熱ローラ41に沿って熱転
写受像シートSを排出する排出部5を設ける。
容層塗被膜を有する熱転写受像シートを容易に作製する
ことのできる熱転写受像シート作製用粉体塗工装置およ
びそれを使用した熱転写受像シートの製造方法ならびに
簡易な設備で容易に製造可能な熱転写受像シートを提供
する。 【解決手段】 基材供給部1と現像部2と転写部3と定
着部4とを配設し、現像ギャップGdev を2.5mm以上
3.5mm以下とし、ブレードギャップGblを1.5mm以
上2.5mm以下とし、さらに加熱ローラ41に沿って熱転
写受像シートSを排出する排出部5を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写により画像を
形成する画像形成方法において用いられる熱転写受像シ
ートの作製に好適に使用される熱転写受像シート作製用
粉体塗工装置およびそれを使用した熱転写受像シートの
製造方法ならびに熱転写受像シートに関する。
形成する画像形成方法において用いられる熱転写受像シ
ートの作製に好適に使用される熱転写受像シート作製用
粉体塗工装置およびそれを使用した熱転写受像シートの
製造方法ならびに熱転写受像シートに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルムを用いたベースフィルム上に昇華性染料
を用いたインク層が形成された熱転写記録媒体を使用す
るいわゆる昇華型熱転写記録においては、サーマルヘッ
ドに代表される加熱手段から記録媒体に与えられる熱エ
ネルギーに応じてインク層中の昇華性染料が紙やプラス
チックフィルム等の被転写材に拡散または移行し、ドッ
ト単位での濃度階調性を有することから、被転写材に各
種のフルカラー画像を形成することができる。
ET)フィルムを用いたベースフィルム上に昇華性染料
を用いたインク層が形成された熱転写記録媒体を使用す
るいわゆる昇華型熱転写記録においては、サーマルヘッ
ドに代表される加熱手段から記録媒体に与えられる熱エ
ネルギーに応じてインク層中の昇華性染料が紙やプラス
チックフィルム等の被転写材に拡散または移行し、ドッ
ト単位での濃度階調性を有することから、被転写材に各
種のフルカラー画像を形成することができる。
【0003】この昇華性染料を用いた画像形成において
使用される被転写材には、記録媒体から拡散または移行
してくる染料を画像形状に保持する性質が要求される。
したがって、このような画像形成方法としては、普通紙
や合成紙からなる基材上に予め染料受容層を形成してな
る専用紙(受像紙)を被転写材に使用する方法や記録媒
体側のインク層上に樹脂からなる受容層形成層を設けて
おき、インク層による印刷に先立って先ず、この受容層
形成層を普通紙や合成紙からなる基材上に熱転写して染
料受容層を形成し、その後、この染料受容層上にインク
層による印刷を行う方法が知られている。
使用される被転写材には、記録媒体から拡散または移行
してくる染料を画像形状に保持する性質が要求される。
したがって、このような画像形成方法としては、普通紙
や合成紙からなる基材上に予め染料受容層を形成してな
る専用紙(受像紙)を被転写材に使用する方法や記録媒
体側のインク層上に樹脂からなる受容層形成層を設けて
おき、インク層による印刷に先立って先ず、この受容層
形成層を普通紙や合成紙からなる基材上に熱転写して染
料受容層を形成し、その後、この染料受容層上にインク
層による印刷を行う方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、普通紙
や合成紙からなる基材上に予め染料受容層を形成してな
る専用紙(受像紙)を使用する方法では、普通紙を用い
ることができないため、常に専用紙を準備しておかなけ
らばならないため軽便さに欠け、ランニングコストも高
いという問題があった。
や合成紙からなる基材上に予め染料受容層を形成してな
る専用紙(受像紙)を使用する方法では、普通紙を用い
ることができないため、常に専用紙を準備しておかなけ
らばならないため軽便さに欠け、ランニングコストも高
いという問題があった。
【0005】また、インク層上に受容層形成層を設けて
なる記録媒体を使用する方法では、インク層による印刷
に先立って先ず受容層形成層を基材上に熱転写する必要
があるので、画像形成までに要する時間が長く、また記
録媒体の製造コストが高くつくという問題があった。
なる記録媒体を使用する方法では、インク層による印刷
に先立って先ず受容層形成層を基材上に熱転写する必要
があるので、画像形成までに要する時間が長く、また記
録媒体の製造コストが高くつくという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに本発明の熱転写受像シート作製用粉体塗工装置は、
紙基材を供給する基材供給部と、白色粉体塗料を貯蔵す
る塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部から白色粉体塗料が供給さ
れる現像スリーブ、該スリーブへの白色粉体塗料の付着
厚を制御するブレード及び前記現像スリーブから白色粉
体塗料が移行する帯電ドラムを有する現像部と、前記帯
電ドラムに付着した白色粉体塗料を静電的に紙基材上に
転写させる転写部と、加熱ローラ及び加圧ローラを有し
前記転写部で紙基材上に転写された白色粉体塗料を該紙
基材に定着させる定着部とを有する熱転写受像シート作
製用粉体塗工装置であって、前記スリーブと前記帯電ド
ラムとの間隙(現像ギャップ)が2.5mm以上3.5mm
以下であり、前記スリーブと前記ブレードとの間隙(ブ
レードギャップ)が1.5mm以上2.5mm以下であり、
前記白色粉体が定着した紙基材を前記加熱ローラに沿っ
て排出する排出部を備える構成とし、本発明の熱転写受
像シートの製造方法は、紙基材を供給する基材供給部
と、白色粉体塗料を貯蔵する塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部
から白色粉体塗料が供給される現像スリーブ、該スリー
ブへの白色粉体塗料の付着厚を制御するブレード及び前
記現像スリーブから白色粉体塗料が移行する帯電ドラム
を有する現像部と、前記帯電ドラムに付着した白色粉体
塗料を静電的に紙基材上に転写させる転写部と、加熱ロ
ーラ及び加圧ローラを有し前記転写部で紙基材上に転写
された白色粉体塗料を該紙基材に定着させる定着部とを
有し、前記スリーブと前記帯電ドラムとの間隙(現像ギ
ャップ)が2.5mm以上3.5mm以下であり、前記スリ
ーブと前記ブレードとの間隙(ブレードギャップ)が
1.5mm以上2.5mm以下である熱転写受像シート作製
用粉体塗工装置を使用する熱転写受像シートの製造方法
であって、前記スリーブの電圧[現像バイアス電圧(H
VBI)]が 30(v)≦|HVBI|、 前記スリーブの周速(Vmag )が 10(mm/秒)≦Vmag ≦300(mm/秒)、 前記帯電ドラムの電圧[帯電電圧(HV1)]が |HV1|≦6.0(kv)、 前記帯電ドラムの周速(Vdr)が 10(mm/秒)≦Vmag ≦100(mm/秒)、 前記紙基材の電圧[転写電圧(HV2)]が |HV2|≦7.0(kv)、 前記加熱ローラによる定着温度(The)が 100(℃)≦The≦200(℃)、 前記加圧ローラによる定着圧力(Phe)が 0.2(kgf /cm)≦Phe≦2.0(kgf /cm) なる条件で前記紙基材上に白色粉体塗料を塗工して受容
層塗被膜を形成し、その後、この受容層塗被膜が形成さ
れた紙基材を前記加熱ローラ側から引き出す構成とし、
本発明の熱転写受像シートは、紙基材上に白色粉体塗料
が塗工されてなる受容層塗被膜を有する熱転写受像シー
トであって、紙基材を供給する基材供給部と、白色粉体
塗料を貯蔵する塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部から白色粉体
塗料が供給される現像スリーブ、該スリーブへの白色粉
体塗料の付着厚を制御するブレード及び前記現像スリー
ブから白色粉体塗料が移行する帯電ドラムを有する現像
部と、前記帯電ドラムに付着した白色粉体塗料を静電的
に紙基材上に転写させる転写部と、加熱ローラ及び加圧
ローラを有し前記転写部で紙基材上に転写された白色粉
体塗料を該紙基材に定着させる定着部とを有し、前記ス
リーブと前記帯電ドラムとの間隙(現像ギャップ)が
2.5mm以上3.5mm以下であり、前記スリーブと前記
ブレードとの間隙(ブレードギャップ)が1.5mm以上
2.5mm以下であり、前記白色粉体塗料が定着した紙基
材を前記加熱ローラに沿って排出する排出部を備える熱
転写受像シート作製用粉体塗工装置を、前記スリーブの
電圧[現像バイアス電圧(HVBI)]が 30(v)≦|HVBI|、 前記スリーブの周速(Vmag )が 10(mm/秒)≦Vmag ≦300(mm/秒)、 前記帯電ドラムの電圧[帯電電圧(HV1)]が |HV1|≦6.0(kv)、 前記帯電ドラムの周速(Vdr)が 10(mm/秒)≦Vmag ≦100(mm/秒)、 前記紙基材の電圧[転写電圧(HV2)]が |HV2|≦7.0(kv)、 前記加熱ローラによる定着温度(The)が 100(℃)≦The≦200(℃)、 前記加圧ローラによる定着圧力(Phe)が 0.2(kgf /cm)≦Phe≦2.0(kgf /cm) なる条件で作動させることにより前記紙基材上に白色粉
体塗料が塗工されてなる受容層塗被膜が形成されている
構成とした。
めに本発明の熱転写受像シート作製用粉体塗工装置は、
紙基材を供給する基材供給部と、白色粉体塗料を貯蔵す
る塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部から白色粉体塗料が供給さ
れる現像スリーブ、該スリーブへの白色粉体塗料の付着
厚を制御するブレード及び前記現像スリーブから白色粉
体塗料が移行する帯電ドラムを有する現像部と、前記帯
電ドラムに付着した白色粉体塗料を静電的に紙基材上に
転写させる転写部と、加熱ローラ及び加圧ローラを有し
前記転写部で紙基材上に転写された白色粉体塗料を該紙
基材に定着させる定着部とを有する熱転写受像シート作
製用粉体塗工装置であって、前記スリーブと前記帯電ド
ラムとの間隙(現像ギャップ)が2.5mm以上3.5mm
以下であり、前記スリーブと前記ブレードとの間隙(ブ
レードギャップ)が1.5mm以上2.5mm以下であり、
前記白色粉体が定着した紙基材を前記加熱ローラに沿っ
て排出する排出部を備える構成とし、本発明の熱転写受
像シートの製造方法は、紙基材を供給する基材供給部
と、白色粉体塗料を貯蔵する塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部
から白色粉体塗料が供給される現像スリーブ、該スリー
ブへの白色粉体塗料の付着厚を制御するブレード及び前
記現像スリーブから白色粉体塗料が移行する帯電ドラム
を有する現像部と、前記帯電ドラムに付着した白色粉体
塗料を静電的に紙基材上に転写させる転写部と、加熱ロ
ーラ及び加圧ローラを有し前記転写部で紙基材上に転写
された白色粉体塗料を該紙基材に定着させる定着部とを
有し、前記スリーブと前記帯電ドラムとの間隙(現像ギ
ャップ)が2.5mm以上3.5mm以下であり、前記スリ
ーブと前記ブレードとの間隙(ブレードギャップ)が
1.5mm以上2.5mm以下である熱転写受像シート作製
用粉体塗工装置を使用する熱転写受像シートの製造方法
であって、前記スリーブの電圧[現像バイアス電圧(H
VBI)]が 30(v)≦|HVBI|、 前記スリーブの周速(Vmag )が 10(mm/秒)≦Vmag ≦300(mm/秒)、 前記帯電ドラムの電圧[帯電電圧(HV1)]が |HV1|≦6.0(kv)、 前記帯電ドラムの周速(Vdr)が 10(mm/秒)≦Vmag ≦100(mm/秒)、 前記紙基材の電圧[転写電圧(HV2)]が |HV2|≦7.0(kv)、 前記加熱ローラによる定着温度(The)が 100(℃)≦The≦200(℃)、 前記加圧ローラによる定着圧力(Phe)が 0.2(kgf /cm)≦Phe≦2.0(kgf /cm) なる条件で前記紙基材上に白色粉体塗料を塗工して受容
層塗被膜を形成し、その後、この受容層塗被膜が形成さ
れた紙基材を前記加熱ローラ側から引き出す構成とし、
本発明の熱転写受像シートは、紙基材上に白色粉体塗料
が塗工されてなる受容層塗被膜を有する熱転写受像シー
トであって、紙基材を供給する基材供給部と、白色粉体
塗料を貯蔵する塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部から白色粉体
塗料が供給される現像スリーブ、該スリーブへの白色粉
体塗料の付着厚を制御するブレード及び前記現像スリー
ブから白色粉体塗料が移行する帯電ドラムを有する現像
部と、前記帯電ドラムに付着した白色粉体塗料を静電的
に紙基材上に転写させる転写部と、加熱ローラ及び加圧
ローラを有し前記転写部で紙基材上に転写された白色粉
体塗料を該紙基材に定着させる定着部とを有し、前記ス
リーブと前記帯電ドラムとの間隙(現像ギャップ)が
2.5mm以上3.5mm以下であり、前記スリーブと前記
ブレードとの間隙(ブレードギャップ)が1.5mm以上
2.5mm以下であり、前記白色粉体塗料が定着した紙基
材を前記加熱ローラに沿って排出する排出部を備える熱
転写受像シート作製用粉体塗工装置を、前記スリーブの
電圧[現像バイアス電圧(HVBI)]が 30(v)≦|HVBI|、 前記スリーブの周速(Vmag )が 10(mm/秒)≦Vmag ≦300(mm/秒)、 前記帯電ドラムの電圧[帯電電圧(HV1)]が |HV1|≦6.0(kv)、 前記帯電ドラムの周速(Vdr)が 10(mm/秒)≦Vmag ≦100(mm/秒)、 前記紙基材の電圧[転写電圧(HV2)]が |HV2|≦7.0(kv)、 前記加熱ローラによる定着温度(The)が 100(℃)≦The≦200(℃)、 前記加圧ローラによる定着圧力(Phe)が 0.2(kgf /cm)≦Phe≦2.0(kgf /cm) なる条件で作動させることにより前記紙基材上に白色粉
体塗料が塗工されてなる受容層塗被膜が形成されている
構成とした。
【0007】本発明の熱転写受像シート作製用粉体塗工
装置は、基材供給部と現像部と転写部と定着部とを有
し、現像ギャップ及びブレードギャップのそれぞれが特
定の範囲にあり、さらに特定の排出部を備えている。例
えば普通紙からなる紙基材は基材供給部からそれに続く
現像部に供給される。一方、白色粉体塗料は、現像部に
おいて白色粉体塗料貯蔵部から現像スリーブを経て帯電
ドラムの表面に供給される。こうして帯電ドラムの表面
に供給された白色粉体塗料は、定着部において、静電的
に紙基材上に転写される。紙基材上に転写された白色粉
体塗料は、定着部において加熱及び加圧されて溶融し、
紙基材上に受容層塗被膜を形成する。このように紙基材
上に受容層塗被膜が形成されてなる熱転写受像シートは
排出部から排出される。したがって、本発明の熱転写受
像シート作製用塗工装置に、受容層が形成されていない
紙基材、例えば普通紙を供給すれば、この普通紙上に白
色粉体塗料が定着されて形成された受容層塗被膜を有
し、画質の鮮明な画像が得られる熱転写受像シートが容
易に作製される。
装置は、基材供給部と現像部と転写部と定着部とを有
し、現像ギャップ及びブレードギャップのそれぞれが特
定の範囲にあり、さらに特定の排出部を備えている。例
えば普通紙からなる紙基材は基材供給部からそれに続く
現像部に供給される。一方、白色粉体塗料は、現像部に
おいて白色粉体塗料貯蔵部から現像スリーブを経て帯電
ドラムの表面に供給される。こうして帯電ドラムの表面
に供給された白色粉体塗料は、定着部において、静電的
に紙基材上に転写される。紙基材上に転写された白色粉
体塗料は、定着部において加熱及び加圧されて溶融し、
紙基材上に受容層塗被膜を形成する。このように紙基材
上に受容層塗被膜が形成されてなる熱転写受像シートは
排出部から排出される。したがって、本発明の熱転写受
像シート作製用塗工装置に、受容層が形成されていない
紙基材、例えば普通紙を供給すれば、この普通紙上に白
色粉体塗料が定着されて形成された受容層塗被膜を有
し、画質の鮮明な画像が得られる熱転写受像シートが容
易に作製される。
【0008】また、本発明の熱転写受像シートの製造方
法は、上記の熱転写受像シート作製用粉体塗工装置を使
用して特定の条件で熱転写受像シートを製造する構成と
してある。したがって、本発明の熱転写受像シートの製
造方法では、受容層が形成されていない紙基材、例えば
普通紙を用いて画質の鮮明な画像が得られる熱転写受像
シートを必要な枚数だけ必要に応じて容易に製造するこ
とができる。
法は、上記の熱転写受像シート作製用粉体塗工装置を使
用して特定の条件で熱転写受像シートを製造する構成と
してある。したがって、本発明の熱転写受像シートの製
造方法では、受容層が形成されていない紙基材、例えば
普通紙を用いて画質の鮮明な画像が得られる熱転写受像
シートを必要な枚数だけ必要に応じて容易に製造するこ
とができる。
【0009】そして、本発明の熱転写受像シートは、受
容層が形成されていない紙基材、例えば普通紙に白色粉
体塗料を定着させてなる受容層塗被膜が設けられて構成
されている。したがって、この熱転写受像シートは普通
紙を用いて容易に製造可能である。
容層が形成されていない紙基材、例えば普通紙に白色粉
体塗料を定着させてなる受容層塗被膜が設けられて構成
されている。したがって、この熱転写受像シートは普通
紙を用いて容易に製造可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の熱転写受像シート
作製用粉体塗工装置、それを使用した熱転写受像シート
の製造方法および熱転受像シートについて図面を参照し
ながら説明する。
作製用粉体塗工装置、それを使用した熱転写受像シート
の製造方法および熱転受像シートについて図面を参照し
ながら説明する。
【0011】図1に示すように、この熱転写受像シート
作製用粉体塗工装置は、基材供給部1、現像部2、転写
部3、定着部4及び排出部5を備えている。基材供給部
1は、例えば一対のローラ11,11´および搬送手段12に
より構成され、受容層の形成されていない紙基材Pは、
この一対のローラ11,11´間を経て搬送手段12により転
写部3に搬送される。ここで、搬送手段12としては、例
えばローラやベルトが用いられる。なお、図1中、101
,101 ´はガイドローラである。
作製用粉体塗工装置は、基材供給部1、現像部2、転写
部3、定着部4及び排出部5を備えている。基材供給部
1は、例えば一対のローラ11,11´および搬送手段12に
より構成され、受容層の形成されていない紙基材Pは、
この一対のローラ11,11´間を経て搬送手段12により転
写部3に搬送される。ここで、搬送手段12としては、例
えばローラやベルトが用いられる。なお、図1中、101
,101 ´はガイドローラである。
【0012】現像部2は、白色粉体塗料を貯蔵する塗料
貯蔵部21、塗料貯蔵部21から白色粉体塗料が供給される
現像スリーブ22、この現像スリーブ22への白色粉体塗料
の付着厚を制御するブレード23、現像スリーブ23から白
色粉体塗料が移行する帯電ドラム24を備えている。
貯蔵部21、塗料貯蔵部21から白色粉体塗料が供給される
現像スリーブ22、この現像スリーブ22への白色粉体塗料
の付着厚を制御するブレード23、現像スリーブ23から白
色粉体塗料が移行する帯電ドラム24を備えている。
【0013】この熱転写受像シート作製用粉体塗工装置
で紙基材上に塗工される白色粉体塗料は、例えば熱可塑
性樹脂と白色顔料と帯電制御剤とを混練した後、微粉砕
及び分級して得られる白色粉末組成物と疎水性シリカと
を混合してなる混合物であり、例えば鉄粉を用いてなる
キャリアが配合されて調製された現像剤の形態で用いら
れる。白色粉末塗料はキャリアとの摩擦帯電により生じ
た静電力によりキャリア表面に付着する。なお、白色粉
体塗料は上記の現像剤の形態で装置の外部から適宜に塗
料貯蔵部21に補給される。
で紙基材上に塗工される白色粉体塗料は、例えば熱可塑
性樹脂と白色顔料と帯電制御剤とを混練した後、微粉砕
及び分級して得られる白色粉末組成物と疎水性シリカと
を混合してなる混合物であり、例えば鉄粉を用いてなる
キャリアが配合されて調製された現像剤の形態で用いら
れる。白色粉末塗料はキャリアとの摩擦帯電により生じ
た静電力によりキャリア表面に付着する。なお、白色粉
体塗料は上記の現像剤の形態で装置の外部から適宜に塗
料貯蔵部21に補給される。
【0014】塗料貯蔵部21に貯蔵されている白色粉体塗
料200 は、図2に示すように、キャリア210 とともに現
像スリーブ22の表面に付着する。ここで、現像スリーブ
22にはマグネットローラが用いられ、現像スリーブ22に
は電圧(現像バイアス電圧)HVBIが印加されてい
る。この現像スリーブ22が回転することにより白色粉体
塗料200 とキャリア210 とが一定の重量比で混合されて
なる現像剤として現像スリーブ22上に均一に分布し、保
持される。
料200 は、図2に示すように、キャリア210 とともに現
像スリーブ22の表面に付着する。ここで、現像スリーブ
22にはマグネットローラが用いられ、現像スリーブ22に
は電圧(現像バイアス電圧)HVBIが印加されてい
る。この現像スリーブ22が回転することにより白色粉体
塗料200 とキャリア210 とが一定の重量比で混合されて
なる現像剤として現像スリーブ22上に均一に分布し、保
持される。
【0015】このようにして現像スリーブ22に保持され
た白色粉体塗料200 は、この白色粉体塗料200 とは逆極
性に帯電した帯電ドラム24の表面に付着して帯電ドラム
24に移行する。なお、白色粉体塗料200 の極性は、該塗
料組成物中に含有される帯電制御剤により決定され、帯
電ドラム24の極性は、帯電ドラム24の近傍に配設されて
いる帯電器25により適宜に決定することができる。
た白色粉体塗料200 は、この白色粉体塗料200 とは逆極
性に帯電した帯電ドラム24の表面に付着して帯電ドラム
24に移行する。なお、白色粉体塗料200 の極性は、該塗
料組成物中に含有される帯電制御剤により決定され、帯
電ドラム24の極性は、帯電ドラム24の近傍に配設されて
いる帯電器25により適宜に決定することができる。
【0016】帯電ドラム24の表面に付着する白色粉体塗
料200 の量は、ブレード23により所定の厚さに制御され
る。すなわち、現像スリーブ22に付着している上記現像
剤の厚みは、現像スリーブ22とブレード23との間隙(ブ
レードギャップ)Gblを通過し得る厚みに制御され、こ
れにより帯電ドラム24の表面に付着する白色粉体塗料20
0 の量が制御されることになる。
料200 の量は、ブレード23により所定の厚さに制御され
る。すなわち、現像スリーブ22に付着している上記現像
剤の厚みは、現像スリーブ22とブレード23との間隙(ブ
レードギャップ)Gblを通過し得る厚みに制御され、こ
れにより帯電ドラム24の表面に付着する白色粉体塗料20
0 の量が制御されることになる。
【0017】このブレードギャップGblは1.5mm以上
2.5mm以下、好ましくは1.8mm以上2.3mm以下で
ある。このブレードギャップGblが1.5mm未満である
と、紙基材P上に転写される白色粉体塗料の量が充分で
はなくなり、鮮明な画像が形成される熱転写受像シート
が得られないことがある。一方、ブレードギャップG bl
を2.5mmより大きくしても、それに相当する効果は奏
されないことから、白色粉体塗料200 の無駄を生じ、ま
た得られる熱転写受像シートにカールが生じることがあ
る。
2.5mm以下、好ましくは1.8mm以上2.3mm以下で
ある。このブレードギャップGblが1.5mm未満である
と、紙基材P上に転写される白色粉体塗料の量が充分で
はなくなり、鮮明な画像が形成される熱転写受像シート
が得られないことがある。一方、ブレードギャップG bl
を2.5mmより大きくしても、それに相当する効果は奏
されないことから、白色粉体塗料200 の無駄を生じ、ま
た得られる熱転写受像シートにカールが生じることがあ
る。
【0018】また、現像スリーブ22と帯電ドラム24との
間隙(現像ギャップ)は2.5mm以上3.5mm以下、好
ましくは2.5mm以上3.0mm以下である。この現像ギ
ャップGdev が2.5mm未満であると、現像スリーブ22
に保持されている白色粉体塗料200 が帯電ドラム24の表
面に付着し易くなり過ぎ、帯電ドラム24に移行する白色
粉体塗料200 の量を制御することが困難になる。一方、
現像ギャップGdev が3.5mmを超えると、現像スリー
ブ22に保持されている白色粉体塗料200 が帯電ドラム24
の表面に付着しにくくなり、鮮明な画像が形成される熱
転写受像シートが得られないことがある。
間隙(現像ギャップ)は2.5mm以上3.5mm以下、好
ましくは2.5mm以上3.0mm以下である。この現像ギ
ャップGdev が2.5mm未満であると、現像スリーブ22
に保持されている白色粉体塗料200 が帯電ドラム24の表
面に付着し易くなり過ぎ、帯電ドラム24に移行する白色
粉体塗料200 の量を制御することが困難になる。一方、
現像ギャップGdev が3.5mmを超えると、現像スリー
ブ22に保持されている白色粉体塗料200 が帯電ドラム24
の表面に付着しにくくなり、鮮明な画像が形成される熱
転写受像シートが得られないことがある。
【0019】このようにして帯電ドラム24の表面に付着
した白色粉体塗料200 は、帯電ドラム24の回転に伴って
転写部3に移動する。転写部3においては、紙基材Pの
裏面(白色粉体塗料200 が転写される面とは反対側の
面)側から白色粉体塗料200 とは逆極性の電荷が与えら
れ、帯電ドラム24に付着している白色粉体塗料200 は静
電力により紙基材P上に転写される。
した白色粉体塗料200 は、帯電ドラム24の回転に伴って
転写部3に移動する。転写部3においては、紙基材Pの
裏面(白色粉体塗料200 が転写される面とは反対側の
面)側から白色粉体塗料200 とは逆極性の電荷が与えら
れ、帯電ドラム24に付着している白色粉体塗料200 は静
電力により紙基材P上に転写される。
【0020】一方、現像部2においては、白色粉体塗料
200 を紙基材P上に転写した後に帯電ドラム24の表面に
残存する白色粉体塗料200 がクリーナー部26において除
去され、さらに除電器27により帯電ドラム24が除電され
る。ここで、クリーナー部26は、例えばブレードにより
構成され、除電器27は例えばLED光除電器が用いられ
る。このように除電された帯電ドラム24は、帯電器25に
より再度帯電される。
200 を紙基材P上に転写した後に帯電ドラム24の表面に
残存する白色粉体塗料200 がクリーナー部26において除
去され、さらに除電器27により帯電ドラム24が除電され
る。ここで、クリーナー部26は、例えばブレードにより
構成され、除電器27は例えばLED光除電器が用いられ
る。このように除電された帯電ドラム24は、帯電器25に
より再度帯電される。
【0021】転写部3において白色粉体塗料200 が転写
された紙基材Pは、搬送手段15により定着部4に搬送さ
れる。搬送手段15は、例えばローラ、ベルトにより構成
される。
された紙基材Pは、搬送手段15により定着部4に搬送さ
れる。搬送手段15は、例えばローラ、ベルトにより構成
される。
【0022】定着部4は、加熱ローラ41と加圧ローラ42
とにより構成される。搬送手段15により搬送された紙基
材P、は加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過し、
これにより紙基材P上の白色粉体塗料が加熱及び加圧さ
れて溶融し、紙基材P上に定着して受容層塗被膜が形成
される。
とにより構成される。搬送手段15により搬送された紙基
材P、は加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過し、
これにより紙基材P上の白色粉体塗料が加熱及び加圧さ
れて溶融し、紙基材P上に定着して受容層塗被膜が形成
される。
【0023】加熱ローラ41の表面は、例えばシリコーン
エラストマー、シリコーンレジン、フッ素系レジンによ
り形成される。加圧ローラ42の表面は、例えばシリコー
ンエラストマーにより形成され、その硬度は、通常、2
0度〜80度程度である。
エラストマー、シリコーンレジン、フッ素系レジンによ
り形成される。加圧ローラ42の表面は、例えばシリコー
ンエラストマーにより形成され、その硬度は、通常、2
0度〜80度程度である。
【0024】このようにして紙基材P上に受容層塗被膜
が形成されてなる熱転写受像シートSは排出部5から排
出される。排出部5は剥離爪51を有する。この剥離爪51
は、定着部3における加熱及び加圧により溶融した白色
粉体塗料4により加熱ローラ41に密着している熱転写受
像シートSを加熱ローラ41から剥離するものである。
が形成されてなる熱転写受像シートSは排出部5から排
出される。排出部5は剥離爪51を有する。この剥離爪51
は、定着部3における加熱及び加圧により溶融した白色
粉体塗料4により加熱ローラ41に密着している熱転写受
像シートSを加熱ローラ41から剥離するものである。
【0025】この熱転写受像シート作製用粉体塗工装置
において、排出部5は加熱ローラ41に沿って熱転写受像
シートSを排出する方向に設けられている。排出部5を
このような方向に設けるのは、加圧ローラ42に沿った方
向あるいは水平方向に熱転写受像シートSを排出する方
向に設けた場合に比較して、高画質の画像が形成される
熱転写受像シートが得られるからである。
において、排出部5は加熱ローラ41に沿って熱転写受像
シートSを排出する方向に設けられている。排出部5を
このような方向に設けるのは、加圧ローラ42に沿った方
向あるいは水平方向に熱転写受像シートSを排出する方
向に設けた場合に比較して、高画質の画像が形成される
熱転写受像シートが得られるからである。
【0026】次に、本発明の熱転写受像シートの製造方
法及び熱転写受像シートについて併せて説明する。本発
明の方法では前述の塗工装置を使用して次の条件で熱転
写受像シートを製造する。
法及び熱転写受像シートについて併せて説明する。本発
明の方法では前述の塗工装置を使用して次の条件で熱転
写受像シートを製造する。
【0027】先ず、図1に示す装置の基材供給部1に受
容層の形成されていない紙基材、例えば普通紙を装填す
る。一方、白色粉体貯蔵部21には例えば前述の白色粉体
塗料を供給する。
容層の形成されていない紙基材、例えば普通紙を装填す
る。一方、白色粉体貯蔵部21には例えば前述の白色粉体
塗料を供給する。
【0028】次いで、この塗工装置を以下の条件で運転
する。すなわち、現像スリーブ22に印加する電圧(現像
バイアス電圧)HVBIを30(v)≦|HVBI|、
好ましくは100(v)≦|HVBI|とする。この現
像バイアス電圧が30(v)≦|HVBI|の範囲を外
れると、現像スリーブ22に供給される白色粉体塗料の量
が好ましい範囲を外れ、得られる熱転写受像像シートは
高画質の画像が形成されないものとなることがある。
する。すなわち、現像スリーブ22に印加する電圧(現像
バイアス電圧)HVBIを30(v)≦|HVBI|、
好ましくは100(v)≦|HVBI|とする。この現
像バイアス電圧が30(v)≦|HVBI|の範囲を外
れると、現像スリーブ22に供給される白色粉体塗料の量
が好ましい範囲を外れ、得られる熱転写受像像シートは
高画質の画像が形成されないものとなることがある。
【0029】現像スリーブ22の周速(スリーブ周速)V
mag は10mm/秒≦Vmag ≦300mm/秒、好ましくは
30mm/秒≦Vmag ≦100mm/秒に設定する。この周
速が10mm/秒未満であると、現像スリーブ22に供給さ
れる白色粉体塗料の量が過剰となることがある。一方、
スリーブ周速が300mm/秒を超えると、現像スリーブ
22に供給される白色粉体塗料の量が不十分なものとなる
ことがある。
mag は10mm/秒≦Vmag ≦300mm/秒、好ましくは
30mm/秒≦Vmag ≦100mm/秒に設定する。この周
速が10mm/秒未満であると、現像スリーブ22に供給さ
れる白色粉体塗料の量が過剰となることがある。一方、
スリーブ周速が300mm/秒を超えると、現像スリーブ
22に供給される白色粉体塗料の量が不十分なものとなる
ことがある。
【0030】帯電ドラム24に印加する電圧(帯電電圧)
HV1は、|HV1|≦6(kv)、好ましくは4.0
(kv)≦|HV1|≦6.0(kv)とする。帯電電
圧HV1が|HV1|≦6(kv)の範囲を外れると、
帯電ドラム24に付着する白色粉体塗料の量が好ましい範
囲を外れ、得られる熱転写受像シートは高画質の画像が
形成されないものとなることがある。
HV1は、|HV1|≦6(kv)、好ましくは4.0
(kv)≦|HV1|≦6.0(kv)とする。帯電電
圧HV1が|HV1|≦6(kv)の範囲を外れると、
帯電ドラム24に付着する白色粉体塗料の量が好ましい範
囲を外れ、得られる熱転写受像シートは高画質の画像が
形成されないものとなることがある。
【0031】帯電ドラム24の周速(ドラム周速)Vdrは
10mm/秒≦Vdr≦100mm/秒、好ましくは20mm/
秒≦Vdr≦60mm/秒に設定する。この周速が10mm/
秒未満であると、帯電ドラム24に付着する白色粉体塗料
の量が過剰となることがある。一方、ドラム周速が10
0mm/秒を超えると、帯電ドラム24に付着する白色粉体
塗料の量が不十分なものとなることがある。
10mm/秒≦Vdr≦100mm/秒、好ましくは20mm/
秒≦Vdr≦60mm/秒に設定する。この周速が10mm/
秒未満であると、帯電ドラム24に付着する白色粉体塗料
の量が過剰となることがある。一方、ドラム周速が10
0mm/秒を超えると、帯電ドラム24に付着する白色粉体
塗料の量が不十分なものとなることがある。
【0032】転写部3において紙基材Pに印加する電圧
(転写電圧)HV2は|HV2|≦7(kv)、好まし
くは5.0(kv)≦|HV2|≦6.0(kv)とす
る。転写電圧HV2が|HV2|≦7(kv)の範囲を
外れると、紙基材Pに転写される白色粉体塗料の量が好
ましい範囲を外れ、得られる熱転写受像シートは高画質
の画像が形成されないものとなることがある。
(転写電圧)HV2は|HV2|≦7(kv)、好まし
くは5.0(kv)≦|HV2|≦6.0(kv)とす
る。転写電圧HV2が|HV2|≦7(kv)の範囲を
外れると、紙基材Pに転写される白色粉体塗料の量が好
ましい範囲を外れ、得られる熱転写受像シートは高画質
の画像が形成されないものとなることがある。
【0033】ここで、白色粉体塗料の転写量は、通常、
10g/m2 〜50g/m2 、好ましくは16g/m2
〜24g/m2 である。この転写量が10g/m2 未満
であると、得られる熱転写受像シートは高画質の画像が
形成されないものとなることがある。一方、この転写量
が50g/m2 を超えると、得られる熱転写受像シート
にカールが生じることがある。
10g/m2 〜50g/m2 、好ましくは16g/m2
〜24g/m2 である。この転写量が10g/m2 未満
であると、得られる熱転写受像シートは高画質の画像が
形成されないものとなることがある。一方、この転写量
が50g/m2 を超えると、得られる熱転写受像シート
にカールが生じることがある。
【0034】定着部4において、加熱ローラ41による定
着温度(The)は100℃≦The≦200℃、好ましく
は100℃≦The≦150℃に設定する。この定着温度
が100℃未満であると、紙基材Pへの白色粉体塗料の
定着が不十分なものとなることがある。一方、定着温度
が200℃を超えると、加熱ローラ41に白色粉体塗料が
逆転写し、均一な塗被膜が形成されないことがある。
着温度(The)は100℃≦The≦200℃、好ましく
は100℃≦The≦150℃に設定する。この定着温度
が100℃未満であると、紙基材Pへの白色粉体塗料の
定着が不十分なものとなることがある。一方、定着温度
が200℃を超えると、加熱ローラ41に白色粉体塗料が
逆転写し、均一な塗被膜が形成されないことがある。
【0035】また、加熱ローラ42による定着圧力(Ph
e)は0.2(kgf/cm)≦Phe≦2.0(kgf/cm)、好
ましくは0.4(kgf/cm)≦Phe≦1.0(kgf/cm)で
ある。定着圧力が0.2(kgf/cm)未満であると、紙基
材Pへの白色粉体塗料の定着が不十分なものとなること
がある。一方、定着圧力が2.0(kgf/cm)を超える
と、形成される受容層塗被膜の厚みが十分ではないこと
がある。
e)は0.2(kgf/cm)≦Phe≦2.0(kgf/cm)、好
ましくは0.4(kgf/cm)≦Phe≦1.0(kgf/cm)で
ある。定着圧力が0.2(kgf/cm)未満であると、紙基
材Pへの白色粉体塗料の定着が不十分なものとなること
がある。一方、定着圧力が2.0(kgf/cm)を超える
と、形成される受容層塗被膜の厚みが十分ではないこと
がある。
【0036】なお、本発明の方法においては、加熱ロー
ラ41に離型オイルを塗布してもよい。離型オイルとして
は、例えば汎用のストレートシリコーンオイルを用いる
ことができ、例えばフェルトパットに含浸させて塗布す
ればよい。
ラ41に離型オイルを塗布してもよい。離型オイルとして
は、例えば汎用のストレートシリコーンオイルを用いる
ことができ、例えばフェルトパットに含浸させて塗布す
ればよい。
【0037】本発明の方法では、以上のようにして紙基
材P上に白色粉体塗料を塗工して受容層塗被膜を形成し
てなる熱転写受像シートを、加熱ローラ41側から引き出
す。受容層塗被膜を形成してなる熱転写受像シートを加
熱ローラ41側から引き出すのは、それ以外の方向から引
き出した場合に比べて、画質の優れた画像が形成される
熱転写受像シートが得られるからである。
材P上に白色粉体塗料を塗工して受容層塗被膜を形成し
てなる熱転写受像シートを、加熱ローラ41側から引き出
す。受容層塗被膜を形成してなる熱転写受像シートを加
熱ローラ41側から引き出すのは、それ以外の方向から引
き出した場合に比べて、画質の優れた画像が形成される
熱転写受像シートが得られるからである。
【0038】このようにして得られる熱転写受像シート
は、紙基材上に受容層塗被膜を有し、昇華型熱転写によ
る画像形成方法により高画質の画像が形成され得るもの
である。
は、紙基材上に受容層塗被膜を有し、昇華型熱転写によ
る画像形成方法により高画質の画像が形成され得るもの
である。
【0039】
【実施例】実施例1 A4サイズのPPC用紙(坪量75.6g/m2 )を用い
て、本発明の方法により熱転写受像シート(白色粉体塗
料転写量21g/m2 )を作製し、得られた熱転写受像シ
ートについて、サーマルヘッドによる昇華型熱転写高速
印画試験を行い、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C
(シアン)およびK(ブラック)の各色のグラデーショ
ンパターンを印刷して転写感度および白抜けの有無を評
価した。結果を表1に示す。
て、本発明の方法により熱転写受像シート(白色粉体塗
料転写量21g/m2 )を作製し、得られた熱転写受像シ
ートについて、サーマルヘッドによる昇華型熱転写高速
印画試験を行い、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C
(シアン)およびK(ブラック)の各色のグラデーショ
ンパターンを印刷して転写感度および白抜けの有無を評
価した。結果を表1に示す。
【0040】なお、転写感度は光学濃度(O.D.値)
により評価し、白抜けの有無は目視観察により評価し
た。
により評価し、白抜けの有無は目視観察により評価し
た。
【0041】
【表1】 昇華型熱転写高速印画試験の試験条件は次の通りであ
る。 使用インクリボン:Y,M,C,K4色昇華型熱転写イ
ンクリボン 使用サーマルヘッド:KGT-219-12MPL27 [京セラ(株)
製] 駆動電圧:18〜19v ライン速度:3.8ms/ライン また、使用した白色粉体塗料の組成は次の通りである。
る。 使用インクリボン:Y,M,C,K4色昇華型熱転写イ
ンクリボン 使用サーマルヘッド:KGT-219-12MPL27 [京セラ(株)
製] 駆動電圧:18〜19v ライン速度:3.8ms/ライン また、使用した白色粉体塗料の組成は次の通りである。
【0042】 飽和ポリエステル樹脂 73重量% スチレン・アクリル共重合樹脂 15重量% オフセット防止剤 4重量% 帯電制御剤(正電荷) 2重量% 白色顔料 5重量% アミノ変性シリコーンオイル 0.5 重量% エポキシ変性シリコーンオイル 0.5 重量% 受容層塗被膜の形成には、上記組成を有する原料を溶融
混練、微粉砕、分級して得られた白色粉末組成物100
重量部に疎水性シリカ0.5重量部を混合して白色粉体
塗料を調製し、次いで、白色粉体濃度が8.4重量%と
なるようにキャリア(鉄粉)を配合して現像剤としたも
のを使用した。比較例1 前記実施例1において、熱転写受像シート作製用塗工装
置に代えて市販の二成分系現像方式の静電複写機[シャ
ープ(株)製「Z−85」)を使用したほかは、前記実
施例1と同様にして熱転写受像シート(白色粉体塗料転
写量8.0 g/m 2 )を作製し、得られた熱転写受像シー
トについて、前記実施例1と同様にして転写感度および
白抜けの有無を評価した。結果を表1に示す。
混練、微粉砕、分級して得られた白色粉末組成物100
重量部に疎水性シリカ0.5重量部を混合して白色粉体
塗料を調製し、次いで、白色粉体濃度が8.4重量%と
なるようにキャリア(鉄粉)を配合して現像剤としたも
のを使用した。比較例1 前記実施例1において、熱転写受像シート作製用塗工装
置に代えて市販の二成分系現像方式の静電複写機[シャ
ープ(株)製「Z−85」)を使用したほかは、前記実
施例1と同様にして熱転写受像シート(白色粉体塗料転
写量8.0 g/m 2 )を作製し、得られた熱転写受像シー
トについて、前記実施例1と同様にして転写感度および
白抜けの有無を評価した。結果を表1に示す。
【0043】
【発明の効果】本発明の熱転写受像シート作製用粉体塗
工装置は、基材供給部と現像部と転写部と定着部とを有
し、現像ギャップ及びブレードギャップのそれぞれが特
定の範囲にあり、さらに特定の排出部を備える構成とし
たので、受容層が形成されていない紙基材、例えば普通
紙を供給すれば、この普通紙上に白色粉体塗料が定着さ
れて形成された受容層塗被膜を有し、画質の鮮明な画像
が得られる熱転写受像シートが容易に作製される。
工装置は、基材供給部と現像部と転写部と定着部とを有
し、現像ギャップ及びブレードギャップのそれぞれが特
定の範囲にあり、さらに特定の排出部を備える構成とし
たので、受容層が形成されていない紙基材、例えば普通
紙を供給すれば、この普通紙上に白色粉体塗料が定着さ
れて形成された受容層塗被膜を有し、画質の鮮明な画像
が得られる熱転写受像シートが容易に作製される。
【0044】また、本発明の熱転写受像シートの製造方
法は、この熱転写受像シート作製用粉体塗工装置を使用
して特定の条件で熱転写受像シートを製造する構成とし
てあるので、受容層が形成されていない紙基材、例えば
普通紙を用いて画質の鮮明な画像が得られる熱転写受像
シートを必要な枚数だけ必要に応じて容易に製造するこ
とができる。
法は、この熱転写受像シート作製用粉体塗工装置を使用
して特定の条件で熱転写受像シートを製造する構成とし
てあるので、受容層が形成されていない紙基材、例えば
普通紙を用いて画質の鮮明な画像が得られる熱転写受像
シートを必要な枚数だけ必要に応じて容易に製造するこ
とができる。
【0045】そして、本発明の熱転写受像シートは、受
容層が形成されていない紙基材、例えば普通紙に白色粉
体塗料を定着させてなる受容層塗被膜が設けられて構成
されている。したがって、この熱転写受像シートは普通
紙を用いて容易に製造可能である。
容層が形成されていない紙基材、例えば普通紙に白色粉
体塗料を定着させてなる受容層塗被膜が設けられて構成
されている。したがって、この熱転写受像シートは普通
紙を用いて容易に製造可能である。
【図1】本発明の熱転写受像シート作製用粉体塗工装置
の構成の一例を示す説明図である。
の構成の一例を示す説明図である。
【図2】本発明の熱転写受像シート作製用粉体塗工装置
における白色粉体塗料の挙動を示す説明図である。
における白色粉体塗料の挙動を示す説明図である。
1…基材供給部 2…現像部 3…転写部 4…定着部 5…排出部 21…塗料貯蔵部 22…現像スリーブ 23…ブレード 24…帯電ドラム 41…加熱ローラ 42…加圧ローラ 200 …白色粉体塗料 210 …キャリア Gbl…ブレードギャップ Gdev …現像ギャップ P…紙基材 S…熱転写受像シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 文雄 埼玉県鶴ケ島市富士見6丁目1番1号 パ イオニア株式会社総合研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 紙基材を供給する基材供給部と、白色粉
体塗料を貯蔵する塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部から白色粉
体塗料が供給される現像スリーブ、該スリーブへの白色
粉体塗料の付着厚を制御するブレード及び前記現像スリ
ーブから白色粉体塗料が移行する帯電ドラムを有する現
像部と、前記帯電ドラムに付着した白色粉体塗料を静電
的に紙基材上に転写させる転写部と、加熱ローラ及び加
圧ローラを有し前記転写部で紙基材上に転写された白色
粉体塗料を該紙基材に定着させる定着部とを有する熱転
写受像シート作製用粉体塗工装置であって、 前記スリーブと前記帯電ドラムとの間隙(現像ギャッ
プ)が2.5mm以上3.5mm以下であり、前記スリーブ
と前記ブレードとの間隙(ブレードギャップ)が1.5
mm以上2.5mm以下であり、前記白色粉体塗料が定着し
た紙基材を前記加熱ローラに沿って排出する排出部を備
えることを特徴とする熱転写受像シート作製用粉体塗工
装置。 - 【請求項2】 紙基材を供給する基材供給部と、白色粉
体塗料を貯蔵する塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部から白色粉
体塗料が供給される現像スリーブ、該スリーブへの白色
粉体塗料の付着厚を制御するブレード及び前記現像スリ
ーブから白色粉体塗料が移行する帯電ドラムを有する現
像部と、前記帯電ドラムに付着した白色粉体塗料を静電
的に紙基材上に転写させる転写部と、加熱ローラ及び加
圧ローラを有し前記転写部で紙基材上に転写された白色
粉体塗料を該紙基材に定着させる定着部とを有し、前記
スリーブと前記帯電ドラムとの間隙(現像ギャップ)が
2.5mm以上3.5mm以下であり、前記スリーブと前記
ブレードとの間隙(ブレードギャップ)が1.5mm以上
2.5mm以下である熱転写受像シート作製用粉体塗工装
置を使用する熱転写受像シートの製造方法であって、 前記スリーブの電圧[現像バイアス電圧(HVBI)]
が 30(v)≦|HVBI|、 前記スリーブの周速(Vmag )が 10(mm/秒)≦Vmag ≦300(mm/秒)、 前記帯電ドラムの電圧[帯電電圧(HV1)]が |HV1|≦6.0(kv)、 前記帯電ドラムの周速(Vdr)が 10(mm/秒)≦Vmag ≦100(mm/秒)、 前記紙基材の電圧[転写電圧(HV2)]が |HV2|≦7.0(kv)、 前記加熱ローラによる定着温度(The)が 100(℃)≦The≦200(℃)、 前記加圧ローラによる定着圧力(Phe)が 0.2(kgf /cm)≦Phe≦2.0(kgf /cm) なる条件で前記紙基材上に白色粉体塗料を塗工して受容
層塗被膜を形成し、その後、この受容層塗被膜が形成さ
れた紙基材を前記加熱ローラ側から引き出すことを特徴
とする熱転写受像シートの製造方法。 - 【請求項3】 紙基材上に白色粉体塗料が塗工されてな
る受容層塗被膜を有する熱転写受像シートであって、 紙基材を供給する基材供給部と、白色粉体塗料を貯蔵す
る塗料貯蔵部、該塗料貯蔵部から白色粉体塗料が供給さ
れる現像スリーブ、該スリーブへの白色粉体塗料の付着
厚を制御するブレード及び前記現像スリーブから白色粉
体塗料が移行する帯電ドラムを有する現像部と、前記帯
電ドラムに付着した白色粉体塗料を静電的に紙基材上に
転写させる転写部と、加熱ローラ及び加圧ローラを有し
前記転写部で紙基材上に転写された白色粉体塗料を該紙
基材に定着させる定着部とを有し、前記スリーブと前記
帯電ドラムとの間隙(現像ギャップ)が2.5mm以上
3.5mm以下であり、前記スリーブと前記ブレードとの
間隙(ブレードギャップ)が1.5mm以上2.5mm以下
であり、前記白色粉体塗料が定着した紙基材を前記加熱
ローラに沿って排出する排出部を備える熱転写受像シー
ト作製用粉体塗工装置を、 前記スリーブの電圧[現像バイアス電圧(HVBI)]
が 30(v)≦|HVBI|、 前記スリーブの周速(Vmag )が 10(mm/秒)≦Vmag ≦300(mm/秒)、 前記帯電ドラムの電圧[帯電電圧(HV1)]が |HV1|≦6.0(kv)、 前記帯電ドラムの周速(Vdr)が 10(mm/秒)≦Vmag ≦100(mm/秒)、 前記紙基材の電圧[転写電圧(HV2)]が |HV2|≦7.0(kv)、 前記加熱ローラによる定着温度(The)が 100(℃)≦The≦200(℃)、 前記加圧ローラによる定着圧力(Phe)が 0.2(kgf /cm)≦Phe≦2.0(kgf /cm) なる条件で作動させることにより前記紙基材上に白色粉
体塗料が塗工されてなる受容層塗被膜が形成されている
ことを特徴とする熱転写受像シート。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8109920A JPH09295464A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 熱転写受像シート作製用粉体塗工装置およびそれを使用した熱転写受像シートの製造方法ならびに熱転写受像シート |
US08/846,100 US5830562A (en) | 1996-04-30 | 1997-04-25 | Apparatus for coating fine particles to produce thermal transfer image receiving sheet, method of producing thermal transfer image receiving sheet, and thermal transfer image receiving sheet produced thereby |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8109920A JPH09295464A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 熱転写受像シート作製用粉体塗工装置およびそれを使用した熱転写受像シートの製造方法ならびに熱転写受像シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09295464A true JPH09295464A (ja) | 1997-11-18 |
Family
ID=14522486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8109920A Pending JPH09295464A (ja) | 1996-04-30 | 1996-04-30 | 熱転写受像シート作製用粉体塗工装置およびそれを使用した熱転写受像シートの製造方法ならびに熱転写受像シート |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5830562A (ja) |
JP (1) | JPH09295464A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH11277919A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写受像シート |
JPH11277918A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写受像シート、及びその製造方法 |
CN106004024A (zh) * | 2016-07-12 | 2016-10-12 | 吴江市华运纺织品有限公司 | 一种纺织用织布印花压平装置 |
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1996
- 1996-04-30 JP JP8109920A patent/JPH09295464A/ja active Pending
-
1997
- 1997-04-25 US US08/846,100 patent/US5830562A/en not_active Expired - Fee Related
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---|---|
US5830562A (en) | 1998-11-03 |
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