JP2002099338A - 多方向入力装置 - Google Patents

多方向入力装置

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JP2002099338A
JP2002099338A JP2000292595A JP2000292595A JP2002099338A JP 2002099338 A JP2002099338 A JP 2002099338A JP 2000292595 A JP2000292595 A JP 2000292595A JP 2000292595 A JP2000292595 A JP 2000292595A JP 2002099338 A JP2002099338 A JP 2002099338A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作軸を繰り返し傾倒させてもリード線の断
線の恐れがなく、また、組立作業性が良好で、安価な多
方向入力装置を提供する。 【解決手段】 傾倒可能に保持された導電性を備える操
作軸40と、該操作軸に電気的に導通した導電線44と
を有し、操作軸40の他端には軸線方向に延在する凹部
42が形成され、操作軸40の他端には、軸線方向に延
在する凹部42が形成され、導電線44はその一端44
aが凹部42に挿入されて操作軸40に接続されると共
に、導電線44の凹部42に挿入された一端44sと繋
がる部分が操作軸40の軸線方向に延出している構成と
した

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の多方向入力装置は、
ゲーム用コントローラの操作部に適用されるジョイステ
ィックや、コンサートホールにおける音場を調整するス
テレオ用バランスボリュームであって、操作軸にフィー
ドバックを加えることが可能、あるいはリモートコント
ロールが可能な多方向入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多方向入力装置には、タッチセ
ンサが付随されたものが用いられている。これは、多方
向入力装置の導電性を有する操作軸に操作者の手指が接
触すると、その接触を検知すると共に、検知信号を出力
し、この信号の出力により様々な機能をもたせるもので
ある。
【0003】このタッチセンサの構造として、従来は、
金属製の操作軸にネジを切り、このネジ切りにリード線
を巻き付けて、直接ナットでこのリード線を保持してい
た。そして、このリード線で、操作軸と制御部を電気的
に接続していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多方向入力装
置は、操作軸を頻繁に傾倒させることになるため、操作
軸を傾倒させるたびに、リード線のナットで保持されて
いる部分が屈曲,引張りを繰り返し、断線するという恐
れがあった。また、従来の多方向入力装置は、リード線
をあらかじめネジ切りに巻付け、その後ナットで締め付
けることが必要になってくるため、組立作業性が悪いと
いう問題があった。さらに、リード線の保持に、ネジ切
りを設けると共にナットが必要になるため、高価になる
という問題があった。
【0005】本発明は、かかる課題に鑑みて創作された
ものであり、操作軸を繰り返し傾倒させてもリード線の
断線の恐れがなく、また、組立作業性が良好で、安価な
多方向入力装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の手段として、本発明の多方向入力装置は、一端が筐体
から突出した状態で傾倒可能な導電性を備える操作軸
と、該操作軸に電気的に導通した導電線とを有し、前記
操作軸の前記筐体内に位置する他端には、軸線方向に延
在する凹部が形成され、前記導電線はその一端が前記凹
部に挿入されて前記操作軸に接続されると共に、前記導
電線の前記凹部に挿入された一端と繋がる部分が前記操
作軸の軸線方向に延出していることを特徴とする。
【0007】また第2の解決手段として、本発明の多方
向入力装置における前記筐体の空間部には前記操作軸の
傾倒に連動すると共に長溝が形成された連動部材が収納
され、前記操作軸には該操作軸を保持する保持体が設け
られ、前記連動部材の長溝と前記保持体とが係合するこ
とにより、前記操作軸の軸線方向を基軸として、この基
軸を中心とした前記操作軸の回転が不能となしたことを
特徴とする。
【0008】また第3解決手段として、本発明の多方向
入力装置における前記保持体の後方から前記導電線の他
端が外方に延出されたことを特徴とする。また第4の解
決手段として、本発明の多方向入力装置は、長溝が形成
された湾曲部を備え、筐体に取付られると共に第1の電
気部品を駆動する第1連動部材と、前記第1連動部材の
湾曲部の湾曲方向と対向する方向に湾曲すると共に長溝
が形成された湾曲部を備え、前記第1連動部材と直交す
る方向で前記筐体に取付られると共に第2の電気部品を
駆動する第2連動部材と、前記第1連動部材及び第2連
動部材に抱持される保持体と、前記保持体に保持され、
この保持体と共に傾倒して前記第1・第2連動部材を回
動させ、端部に軸線方向に延在する凹部が形成された導
電性を備える操作軸と、前記操作軸に電気的に導通した
導電線とを有し、前記保持体は、第1保持部、及びこの
保持体に結合された第2保持部とで構成され、該第2保
持部は、前記凹部に嵌合する凸部と、前記導電線を挿通
する貫通孔とを有し、前記凸部を前記凹部に嵌合して、
前記貫通孔に挿通された前記導電線の一端を前記凸部と
凹部との間で挟持して前記操作軸に電気的に接続させる
と共に、該導電線の前記凹部に挿入された一端と繋がる
部分が前記貫通孔から前記操作軸の軸線方向に外方へ延
出させたことを特徴とする。
【0009】また第5の解決手段として、本発明の多方
向入力装置における前記導電線のU字状に屈曲された一
端が、前記凸部の外壁面の側面と前記凹部の内壁面の側
面との間で挟持されたこと特徴とする。また第6の解決
手段として、本発明の多方向入力装置において、前記導
電線は前記第2保持部の貫通孔で保持され、前記凹部内
に前記凸部が挿入されたとき、前記凸部を変形させて、
前記貫通孔の径を狭くするようにしたことを特徴とす
る。
【0010】また第7の解決手段として、本発明の多方
向入力装置における前記凸部の外周囲に溝部が設けら
れ、該溝部に前記凹部を有する前記操作軸の端部が嵌入
されていることを特徴とする。また第8の解決手段とし
て、本発明の多方向入力装置における前記貫通孔で保持
される導電線は被覆が施されている被覆部とその端部か
ら延出する裸線部とを有し、前記裸線部は、前記操作軸
の前記凹部の内壁面の底面でU字状に屈曲すると共に、
前記裸線部の一端が前記凸部の外壁面の側面と前記凹部
の内壁面の側面との間で挟持され、この状態で前記被覆
部が前記貫通孔内で保持されたことを特徴とする。
【0011】また第9の解決手段として、本発明の多方
向入力装置において、前記第1・第2連動部材の少なく
とも一方の長溝と前記保持体とが係合することにより、
前記操作軸の軸線方向を基軸として、この基軸を中心と
した前記操作軸の回転が不能となしたことを特徴とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の多方向入力装置について
図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の多方向
入力装置の正面図であり、図2(a)は図1のA−A線
における断面図であり、図2(b)は図1のB−B線に
おける断面図であり、図3は図1のC−C線における要
部断面図であり、図4は本発明の多方向入力装置の分解
斜視図であり、図5は図2(a)の要部拡大断面図であ
り、図6は第1連動部材の正面図であり、図7は第1保
持部の側面図であり、図8は図4の第1保持部について
のD−D線における断面図であり、図9は第2保持部の
側面図であり、図10は図4の第2保持部についてのE
−E線における断面図であり、図11は図4の受け部材
についてのF−F線における断面図であり、図12は支
軸の正面図であり、図13は導電線と操作軸との接続を
説明するための説明図であり、図14は本発明の多方向
入力装置の動作説明図である。
【0013】本発明の多方向入力装置は、主として筐体
60の空間部63内に、受け部材70が収納され、この
受け部材70には第1連動部材10と第2連動部材20
とが互いに直交する状態で配置されると共に、この第1
・第2連動部材10,20によって操作軸40を保持す
る保持体30が挟持されている。また、第1・第2連動
部材10,20には、その先端に第1・第2の電気部品
である第1・第2の可変抵抗器80,81が取付けられ
ており、操作軸40を操作することにより、第1・第2
連動部材10,20が回動して第1・第2の可変抵抗器
80,81の抵抗値を変化させ、操作軸40の傾倒方
向,傾倒量に応じた電圧値を出力するようになってい
る。
【0014】第1連動部材10は、外面にメッキを施し
た亜鉛ダイキャストからなり、図4,6に示すように図
4中の上方に湾曲する湾曲部11と、該湾曲部11の両
端から延出する軸部13と、軸部13から該軸部13の
延出方向に直交する方向に扇状部14とから構成され、
該扇状部14の弧面には複数の凹凸14aが設けられて
いる。また、湾曲部11には、軸芯方向に延在する長溝
12が形成されており、軸部13の先端は断面D字状と
なっている。
【0015】第2連動部材20も、基本的には第1連動
部材10と同様の形状をなしており、第1連動部材10
の湾曲部11の湾曲方向すなわち図4中の上方と対向す
る方向である下方に湾曲する湾曲部21と、軸部23
と、弧面に凹凸24aが設けられている扇状部24とか
ら構成され、湾曲部21には軸芯方向に延在する長溝2
2が形成されており、軸部23の先端は断面D字状とな
っている。そして、このような形態をなした第2連動部
材20は、第1連動部材10と直交する方向に配置され
ている。
【0016】この第1・第2連動部材10,20によっ
て、保持体30が抱持されている。保持体30は、ポリ
アセタール等の合成樹脂からなり、図4上方に位置する
第1保持部31と、この第1保持部31に係合する第2
保持部32とから構成されている。第1保持部31は、
図4,7,8に示すように、湾曲面33を備える略半球
状で、省スペース化のために端部を上下方向に削った形
状をなしている。そして、湾曲面33の頂部から上方に
円筒状の突出部34が突出し、その内部には挿通孔34
aが設けられている。また、第1保持部31には、下方
に突出する一対の舌片35が形成されており、図8に示
すように各舌片35から突出部34方向に渡って凹部3
5aが形成されており、凹部35aの第2保持部32側
の縁には縁部35bが形成されている。
【0017】第2保持部32は、図4,9,10に示す
ように、湾曲面36を備える略半球状で、省スペース化
のために端部を上下方向に削って、平坦部37bが設け
られている。そして、湾曲面36の頂部から下方に、突
起37が突出形成されている。突起37には、図10に
示すように、この第2保持部32の内底面と外部とを連
結するよう貫通孔38が形成されると共に、この貫通孔
38の周囲に、輪状に溝部38aが形成されている。そ
して、この溝部38aが形成されることにより、上方に
突出する凸部38bが設けられる。なお、溝部38aは
輪状に限らず、方形状でもかまわない。また、この突起
37は、図9,10における紙面方向に平らな平坦面3
7aを有している。また、第2保持部32の平坦部37
bの上縁部には、上下方向に直交する方向に突出する一
対の凸部39が形成されている。
【0018】このような形態をした保持部30には、導
電性を備える操作軸40が保持される。操作軸40は、
細長棒状の金属材料からなり、本実施の形態ではアルミ
ニウムから構成されている。そして、この操作軸40
は、その一端に操作部41が設けられており、他端は中
間部より若干太くなっていると共に、図5に示すように
凹部42が形成され、該凹部42の周囲には円筒状部4
3が設けられている。そして、この円筒状部43を第2
保持部32の溝部38aに凹凸嵌入させて結合すること
により、操作軸40の他端が第2保持部32に一体とな
るように組み合わされる。なお、操作軸40と第2保持
部32とを1つの部品で構成して、両者を一体化しても
良い。
【0019】また、操作軸40には電気的に導通可能と
なっている導電線44が接続されている。導電線44
は、絶縁物質により被覆された被覆部45と、被覆部4
5の端部から延出している裸線部46とから構成されて
いる。そして、この導電線44の一端44aは、操作軸
40が第2保持部32に嵌入される際に、操作軸40に
接続される。すなわち、図13に示すように、導電線4
4の一端44aを第2保持部32の貫通孔38に挿通し
て、突出した裸線部46を若干折り曲げる。その後、円
筒状部43を裸線部46が巻き込まれるように溝部38
aに挿入する。すると、裸線部46が操作軸40の凹部
42底面のテーパ面に沿ってU字状に屈曲し、屈曲した
先端が凸部38bの外壁面の側面38cと凹部42(円
筒状部43)の内壁面の側面42aとの間で挟持されて
固定される。なお、裸線部46を屈曲させずに、該裸線
部46を凹部72の底面と凸部38bの頂面とで挟持し
ても良い。また、円筒状部43が溝部38aに嵌入され
ると、その圧力により貫通孔38の径が若干小さくな
る。そして、この貫通孔38には、導電線44の被覆部
45が配置されているので、被覆部45の固定が確実と
なる。
【0020】このようにして操作軸40が保持された第
2保持部32には、弾性部材50を介在させて第1保持
部31が係合して一体となる。弾性部材50は、本実施
の形態ではねじりコイルばねから構成され、操作軸40
の一端から挿通され、他端まで達する。そして、第1保
持部31の突出部34に形成された挿通孔34aに操作
軸40を挿通する。そして、第1保持部31を図4にお
いて下方に下げていくと、第1保持部31の舌片35が
変形し、凹部35aの縁部35bが凸部39を乗り越
え、舌片35に形成された凹部35aが、第2保持部3
2に設けられている凸部39に嵌まり、第1保持部31
と第2保持部32は一体化される。なお、この状態で弾
性部材50によって第1保持部31は上方に付勢されて
いるが、縁部35bに凸部39が当接して第1保持部3
1は抜け落ちず、第2保持部32を一体化されている。
さらに、図3に示すように一対の舌片35により第2保
持部32の平坦部37bが挟持されるので、確実に第1
・第2保持部31,32は、相互間で回転不能に結合さ
れる。このように凸部39に凹部35aが嵌まるが、凹
部35aは凸部39が移動可能になるように上下方向
(軸線方向)に延在するように形成されて、凸部39と
凹部35aとの間には軸線方向に遊びができており、さ
らに第1保持部31と第2保持部32との間隙には、両
者を互いに離す方向に付勢する弾性部材50が設けられ
ているので、この弾性部材50によって第1保持部31
と第2保持部32は互いに、凸部39が凹部35aにガ
イドされて操作軸40の軸線方向に、それぞれが当接す
る連動部材にガタなく接するように移動可能となる。
【0021】そして、第2保持部32は、その突起37
が第2連動部材20の長溝22に挿通されることにより
第2連動部材に載置されている。このとき、第2保持部
32の突起37に設けられた平坦面37aと、第2連動
部材20の長溝22に設けられた内壁面とが面接触す
る。一方、第1保持部31には、第1連動部材10が載
置され、長溝12に突出部34を貫通している操作軸4
0が挿通されている。このとき、第1保持部31の突出
部34における側面と、第1連動部材10の長溝におけ
る内壁面とが線接触することになる。
【0022】受け部材70は、鉄または、アルミ等から
なる金属製の一枚の薄板をプレスすると共に、折り曲げ
加工がなされて、形成されている。受け部材70は、側
壁部71が4面設けられるように略箱状に折り曲げ加工
がなされ、各側壁部71には、図4,11に示すよう
に、上下方向に延在する第1の切込部72が設けられて
おり、そのうちの隣り合う2箇所の第1の切込部72に
は、第2の切込部73が並列した状態で設けられてい
る。また、各第1の切込部72の端部には半円状の凹部
74が設けられており、該凹部74から外方に半円筒状
の延出部75がバーリング加工により形成されている。
また、図11に示すように折り曲げ加工によって上面に
形成された開口部77は、操作軸40の傾倒中心を基準
として約60度の角度の範囲で形成されている。なお、
相直交する2面の側壁部71には、大孔76aが形成さ
れており、この各大孔76aの上下に小孔76bが2箇
所形成されている。
【0023】相対向する側壁部71に形成されている第
1の切込部72には、第1連動部材10及び第2連動部
材20の両端がそれぞれ保持されている。すなわち、第
1連動部材10の両端の軸部13が第1の切込部72に
設けられた凹部74にそれぞれ位置し、扇状部14は受
け部材70の外側に位置することになる。また、第2連
動部材20の軸部23も同様に図2に示すように、第1
の切込部72に設けられた凹部74に位置し、扇状部2
4も同様に受け部材70の外側に位置することになる。
このように第1・第2連動部材10,20が保持される
と、操作軸40が受け部材70を貫通して上方に突出す
るようになる。また、第1連動部材10における一方の
軸部13の先端には、第1の可変抵抗器80が設けられ
ている。なお、該一方の軸部13の先端はD字状をなす
と共に、第1の可変抵抗器80の中心に形成された軸受
部80bもD字状をなしているので、第1連動部材10
の回動が確実に第1の可変抵抗器80に伝達される。ま
た、第2連動部材20における一方の軸部23の先端に
も同様に、第2の可変抵抗器81が設けられている。
【0024】また、受け部材70に形成されている第2
の切込部73には、支軸82が保持されている。支軸8
2は、黄銅等の金属部材から構成され、図12に示すよ
うに、基部82aから軸部82bが突出しており、基部
82aは、2箇所の翼状部82cの間隙に薄肉部82d
が設けられて構成されている。なお、軸部82bの先端
には溝部82eが周方向に形成されている。そして、薄
肉部82dが第2の切込部73に嵌入され、側壁部71
が翼状部82cの間隙に挟まれることにより、支軸82
が受け部材70に回転等の作動をしないように保持され
る。なお、溝部82eを周方向に形成したのは、組み込
み方向に制約を設けないためである。また、支軸82に
は、歯数の多い第1ギヤ83aと歯数の少ない第2ギヤ
83bとが一体に形成されたポリエステルエラストマー
等の合成樹脂からなる第1のギヤ部材83が取付けられ
ており、この取付けを確実にするために支軸82に溝部
82eにEリング84が固定されている。このように取
付けられた第1のギヤ部材83は、支軸82を回転軸と
して回転する。また、この第1のギヤ部材83の第2ギ
ヤ83bは、図14を参照するに、第1・第2連動部材
10,20の扇状部14,24に形成されている凹凸1
4a,24aと噛合するようになる。
【0025】さらに、受け部材70にはモータ85が取
付けられている。モータ85は、略矩形状をなしてお
り、側面から回転軸85aが突出している。反対側の側
面にはリード線85bが接続されている。そして、モー
タ85は受け部材70の小孔76bを介在させてネジ8
6によって取付けられる。モータ85が取付けられる
と、回転軸85aが受け部材70の大孔76aを貫通す
るようになる。そして、この回転軸85aの先端には、
歯数の少ないポリアセタール等の合成樹脂からなる第2
のギヤ部材87が取付けられ、この第2のギヤ部材87
は、図14を参照するに第1のギヤ部材83の第1ギヤ
83aと噛合するようになる。なお、第1のギヤ部材8
3と第2のギヤ部材87は、上記記載した合成樹脂から
なるため、振動に伴う音を抑えることが可能であり、ま
た、両者は異なる材質からなっているので削れを少なく
することができる。
【0026】上記受け部材70にはプリント基板88が
取付けられている。プリント基板88は、略正方形状を
なした薄板から構成され、中央に略正方形状の打ち抜き
部88aが形成されている。また、このプリント基板8
8には基板上下に貫通する通孔88bが複数個形成され
ている。そして、この通孔88bには受け部材70の足
部78、第1・第2の可変抵抗器80,81の端子80
a,81a、コネクタ89、モータ85のリード線85
bが半田付けされて、受け部材70、第1・第2の可変
抵抗器80,81、コネクタ89、リード線85bがプ
リント基板88に固定される。なお、コネクタ89はプ
リント基板88にスナップ結合されている。そして、外
部への電気信号の送信は、全てコネクタ89を介して行
うことになる。また、プリント基板88には通孔88c
が形成されており、該通孔88cには導電線44の他端
が半田付けによって接続される。なお、導電線44は、
操作軸40及び保持体30が傾倒することによって引張
られるが、長さを十分にとっているので、引張られるこ
とによって断線等するおそれはない。
【0027】このように各部材が保持され、プリント基
板88に取付けられた受け部材70は、筐体60の空間
部63内に収納されている。筐体60は、ABS等の合
成樹脂からなり、上ケース61と下ケース62とから構
成されている。上ケース61は、略正方形状の薄板をな
し、中央に略正方形状の開口部61aが形成され、ま
た、3箇所の側縁の中央部から垂下部61bが一体に設
けられ、各垂下部61bには爪受部61cが貫通して形
成されている。下ケース62は、略箱状をなし、4箇所
の側壁部64によって空間部63が形成されており、底
壁からは4個の第1の起立壁65が一体に立設して形成
されている。第1の起立壁65は、細長矩形状の薄板か
ら構成され、先端が台形状に形成されている。また、第
1の起立壁65のうち隣り合う2箇所の第1の起立壁6
5の近傍には、第2の起立壁66が並設されており(図
14参照)、この第2の起立壁66も第1の起立壁65
と同様に細長矩形状の薄板から構成され、その高さも第
1の起立壁65とほぼ同等である。また、3箇所の側壁
部64には、斜め下方に突出する爪部67が設けられて
いる。
【0028】そして、この下ケース62の空間部63内
に、各部材が保持されると共にプリント基板88が取付
けられた受け部材70が収納されている。そして、プリ
ント基板88の打ち抜き部88aの内側縁に下ケース6
2の第1・第2の起立壁65,66が当接している。ま
た、第1・第2連動部材10,20が第1の起立壁65
と受け部材70との間で保持され、さらに支軸82も第
2の起立壁66と受け部材70との間で保持されてい
る。第1連動部材10は、図2(b)に示すように、軸
部13における操作軸40を挟んだ一端部と他端部との
2点で、第1の起立壁65の先端に下方から支持され、
この第1の起立壁65と受け部材70とで挟持されてい
る。また、受け部材70の第1の切込部72における両
側の脚部の底面から、凹部74の上面までの距離は、第
1の起立壁65と軸部13,23の厚さを足した数値よ
り大きくなっており、不所望な側圧が軸部13に加わる
ことがないので、第1連動部材10の寿命が長くなる。
一方、第2連動部材20も同様に、図2(a)に示すよ
うに第1の起立壁65と受け部材70との間で、操作軸
40を挟んだ2点で保持されている。高さ方向の寸法も
第1の連動部材10の場合と同様である。なお、各凹部
74に延出部75が設けられているが、これは第1・第
2連動部材10,20が回動した際、軸部13,23の
うち挟持されている部分が金属からなる受け部材70の
破断面によって傷つくのを防止するためである。また、
本実施の形態においては、第1の切込部72内に、第1
の起立壁65が位置しているが、該第1の起立壁65を
外方にずらして立設しても良い。
【0029】また、第2の切込部73に嵌入されている
支軸82は、第2の起立壁66の先端によって下方から
支持され、この第2の起立壁66と受け部材70とで挟
持されている。すなわち、この支軸82は第2の切込部
73に接した状態で嵌合されているが、更に確実に保持
するために第2の起立壁66の先端が当接するようにな
っているのである。よって、第1のギヤ部材83の回転
に連動して、支軸82が上下方向に移動する恐れがなく
なる。また、本実施の形態においては、第2の切込部7
3内に、第2の起立壁66が位置しているが、該第2の
起立壁66を外方にずらして立設しても良い。
【0030】そして、第1・第2連動部材10,20の
間に、保持体30が、第1・第2連動部材10,20の
湾曲部11,21にガタつきがなく、確実に摺接してい
る。すなわち、第1保持部31と第2保持部32は、弾
性部材50に付勢されて操作軸40の軸線方向に移動可
能となっているので、図5に示すように第1保持部31
は図中上方に付勢されて、第1連動部材10の湾曲部1
3の内壁面に摺接し、第2保持部32は図中下方に付勢
されて、第2連動部材20の湾曲部23の内壁面に摺接
するようになる。なお、仮に湾曲部11,21と湾曲面
33,36に寸法上の誤差によるガタつきがあったとし
ても、弾性部材50によって第1・第2保持部31,3
2は上下に付勢され、これに伴い第1連動部材10は凹
部74に、第2連動部材20は第1の起立壁65に付勢
されるので、ガタつきがなくなり、安定して第1・第2
連動部材10,20が回動するようになる。
【0031】上ケース61は、受け部材70等が収納さ
れた下ケース62に被さった状態で固定されている。す
なわち、上ケース61の垂下部61bが下ケース62の
側壁部64を挟持し、さらに上ケース61の爪受部61
cに下ケース62の爪部67が係合することにより、上
ケース61が固定される。このとき、上ケース61の開
口部61aから、操作軸40の一端が突出するようにな
る。
【0032】次に本発明の多方向入力装置の組立方法に
ついて説明する。まず、モータ85にリード線85bの
一端を半田付けし、このモータ85を受け部材70にネ
ジ86によって取付ける。このとき、回転軸85aに第
2のギヤ部材87を取付けておく。次に、受け部材70
を第1・第2の切込部72,73が上方に開放するよう
に、組立治具によって固定し、第1のギヤ部材83が取
付けられた支軸82を第2の切込部73に挿入し、治具
で圧入して移動不能に固定する。その後、第1連動部材
10を第1の切込部72に組み込み、この第1連動部材
10に保持体30,弾性部材50,操作軸40及び導電
線44を一体化したものを載置する。そして、第2連動
部材20を第1の切込部72に組み込み、この。組み込
まれた第1・第2連動部材10,20の軸部13,23
に第1・第2可変抵抗器80,81を係合させて取付け
る。
【0033】次に、各部材が組み込まれた受け部材70
全体を、第1・第2可変抵抗器80,81の位置決め可
能な組立治具に移動させて固定する。その後、あらかじ
めコネクタ89がスナップ結合されているプリント基板
88を被せ、導電線44,リード線85b,第1・第2
の可変抵抗器80,81の端子80a,80b,コネク
タ89の及び受け部材70のを半田付けする。そして、
プリント基板88が一体となった受け部材70を下ケー
ス62の空間部63に収納する。なお、収納の際、受け
部材70の第1の切込部72の両側の脚部が下ケース6
1の底壁に当接することによって、高さ方向の位置が決
まる。水平方向の位置決めは、プリント基板88の打ち
抜き部88aの内縁が第1の起立壁65に当接すること
で行われる。その後、受け部材70を付勢するように、
上ケース61を取付ける。
【0034】本発明の多方向入力装置は上記のような構
成を有するが、次に作動状態について、図14を用いて
説明する。操作軸40は、図14中矢印で示すように、
約60度の範囲内で傾倒可能になっており、さらに、図
1,図4中に示すX方向,Y方向のみならず、全方向に
傾倒可能となっている。このように、操作軸40が全方
向に傾倒可能になるのは、本実施の形態の場合はこの操
作軸40が貫通する第1保持部31の突出部34と、第
1連動部材10の長溝12とが線接触していることによ
る。なお、突出部34の形状を球体として点接触させる
ようにしても良い。一方、第2保持部32の突起37
と、第2連動部材20の長溝22とは面接触しているの
で、操作軸40を傾倒するときに、操作軸40自身が、
軸線方向を基軸として、該基軸を中心として回転する恐
れがなくなり、確実かつスムーズに操作軸40が傾倒す
るようになる。さらに、導電線が捻れることがなくなる
ので、導電線の断線の恐れが著しく低減する。また、第
2連動部材20はダイキャストから構成されているの
で、長溝22が広がる等の恐れがなく、確実に操作軸4
0の回転を防止することができ、操作軸40にX,Y方
向を示す表示部を設けたとしても、所定の方向を常に指
し示すことができる。
【0035】また、操作軸40を傾倒させたとしても、
図5に示すように、この操作軸40に導通可能となって
いる導電線44の一端44aと繋がる部分が軸線方向
(図中下方向)に延出しているので、導電線44も保持
体30を基点として操作軸40と同様に傾倒するため、
操作軸40の傾倒動作により直接屈曲力や引張力を繰返
し受けることがなく、断線のおそれが著しく低減する。
さらに、裸線部46は、操作軸40の凹部42に収納さ
れていると共に、外部に露出するのは被覆部45なの
で、断線のおそれが更に低減する。
【0036】そして、操作軸40を図14の矢印方向す
なわち、X方向に傾倒させると、保持体30も同様に傾
倒し、第2保持部32の突起37が第2連動部材20の
長溝22を押圧することにより、第2連動部材20が回
動し、その軸部23が回転する。このとき、第1保持部
31の湾曲面33は、その突出部34が第1連動部材1
0の長溝12内を移動することにより、第1連動部材1
0の湾曲部11の内壁面を摺動する。そして、第2連動
部材20の軸部23が回転すると、その先端に取付けら
ている第2の可変抵抗器81の抵抗値が変化し、所望の
電圧値がコネクタ89から出力される。
【0037】また、外部からの信号によってモータ85
が回転すると、これに連動して第2のギヤ部材87が回
転すると共に、これと噛合する第1のギヤ部材83が回
転し、これを受けて第2連動部材20の扇状部24が連
動して第2連動部材20が回動する。その結果、操作軸
40が傾倒するようになる。一方、操作軸40をY方向
に傾倒させると、第1連動部材10が回動し、第1の可
変抵抗器80から所定の電圧値が出力される。このY方
向の動作もX方向の動作と同様であり、また、モータ8
5により操作軸40が駆動される点についても同様であ
るので、ここでは詳しい説明を省略する。また、操作軸
40を斜め方向に傾倒させたときは、その傾倒させた量
がX方向,Y方向に分解されて、その分だけ第1・第2
連動部材10,20が回動して、第1・第2の可変抵抗
器80,81が所定の電圧値を出力する。
【0038】本発明の多方向入力装置は、このようにモ
ータ85によって駆動する機能を有しているが、例えば
以下のような用途がある。コンサートホールにおいて、
通常客席の右前、左前、右後ろ、左後ろにスピーカが設
けられるが、これら複数のスピーカと本発明の多方向入
力装置を接続して、操作軸40を傾倒させることによ
り、これら複数のスピーカの音量の割合を変化させるこ
とができる。すなわち、操作軸40を傾倒させた側のス
ピーカの音量を大きくし、スピーカ間のバランスをとる
ことで、コンサートホールの音場を調整するのである。
そして、本発明の多方向入力装置は、例えば、リハーサ
ル時に手動によって操作軸40を傾倒させて最適な音場
を作り、この状態を電圧値としてメモリーに記憶させて
おき、本番時にはメモリから電圧値を呼び出し、この値
が得られるまでモータ85によって操作軸40が傾倒す
るよう駆動制御し、リハーサル時と全く同様の音場を提
供することができる。なお、このメモリによって記憶さ
れる電圧値は、曲によって、あるいは曲の途中において
変わるような値でも良い。
【0039】ところで、本番中その場の雰囲気を優先し
て、スピーカの調整を手動で行いたい場合が生ずるが、
本発明の多方向入力装置はタッチセンサを有しているの
で、モータ85で自動的に操作軸40を駆動している最
中にも、手動で操作軸40を操作させることができる。
すなわち、操作軸40は金属材料からできているので、
操作者の手指が操作部41に接触すると、電荷が導電線
44に伝達され、コネクタ89を介して図示せぬ制御部
によって操作者が触れたことの検出がなされる。そし
て、この制御部により自動駆動状態から手動操作状態
(マニュアル操作)へと切替えがなされる。このように
手動操作状態に切替えられると、モータ85の駆動は停
止し、操作者は自由に操作軸40を傾倒させることがで
きる。なお、本発明の多方向入力装置は、リモコンによ
ってモータ85を駆動させることによって、操作軸40
をリモートコントロールすることも可能である。
【0040】本発明の多方向入力装置は、以上のような
構成・動作をなすが、上記形態に限られないのは言うま
でもなく、操作軸40はアルミニウムから構成されると
説明したが、操作軸は導電性を備えていれば良いので、
例えば、細長棒状からなる絶縁性の合成樹脂の表面に導
電性の膜を設けたものでも可能である。また、保持体
は、第1保持部及び第2保持部の2個の部品から構成さ
れている必要は必ずしもなく、1つの球体から構成され
ていても良い。
【0041】さらに、操作軸40の他端が第2保持部3
2を貫通して第2連動部材20の長溝22に挿通されて
いても良い。また、上記実施の形態では保持体30に突
出部34及び突起37を設けて長溝12,22に当接す
るようにしているが、保持体を球体として、操作軸を直
接長溝に当接するようにしても良い。また、十字方向に
のみしか操作軸40を傾倒させる必要のないときは、第
1保持部31の突出部34に平坦面を設けて、第1連動
部材10の長溝12と面接触させる形態であっても良
い。また、操作軸40を第1保持部31の挿通孔34a
に嵌入させて一体にし、保持体30に保持させても良
い。
【0042】また、回転型の第1・第2の可変抵抗器8
0,81の代わりにエンコーダーを用いる、あるいは連
動部材の回動運動をスライド運動に変換させて、スライ
ド型の可変抵抗器を駆動するようにしても良い。さら
に、本発明の多方向入力装置を工作機械加工部分のコン
トローラー、あるいはゲームのコントローラーに用いる
場合には、加工部分に加わる加重、もしくはゲームの場
面に応じて荷重あるいは振動をモータの駆動により操作
軸にフィードバックし、操作に際して動きにくくする、
もしくは振動が加わるようにして用いることも可能であ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明の多方向入力装置は、傾倒可能に
保持された導電性を備える操作軸と、該操作軸に電気的
に導通した導電線とを有し、操作軸の他端には軸線方向
に延在する凹部が形成され、導電線はその一端が凹部に
挿入されて操作軸に接続されると共に、導電線の凹部に
挿入された一端と繋がる部分が操作軸の軸線方向に延出
している構成としたため、導電線は操作軸と同様に傾倒
するので、接続部に直接引張力や屈曲力を受けることが
なく、断線の危険性が著しく低減して信頼性の高い多方
向入力装置を提供することができる。
【0044】また、筐体の空間部には連動部材が収納さ
れ、操作軸には保持体が設けられ、連動部材の長溝と保
持体とが係合することにより、操作軸の軸線方向を基軸
として、この基軸を中心とした前記操作軸の回転が不能
となした構成としたため、操作軸が回転不能となると共
にこの操作軸に接続する導電線が捻れることがなくなる
ので、断線の恐れがさらに低減する。
【0045】また、保持体の後方から導電線の他端が外
方に延出された構成としたため、導電線は操作軸を保持
する保持体と同様に傾倒するので、接続部に直接引張力
や屈曲力を受けることがなく、断線の危険性が著しく低
減して信頼性の高い多方向入力装置を提供することがで
きる。
【0046】また、本発明の多方向入力装置は、第1連
動部材と、前記第1連動部材と直交する方向で前記筐体
の空間部に収納される第2連動部材と、保持体と、端部
に軸線方向に延在する凹部が形成された導電性を備える
操作軸と、前記操作軸に導通可能となっている導電線と
を有し、保持体は第1保持部及び第2保持部とで構成さ
れ、該第2保持部は凸部と貫通孔とを有し、凸部を凹部
に嵌合して、貫通孔に挿通された導電線の一端を操作軸
に電気的に接続させると共に、該導電線の凹部に挿入さ
れた一端と繋がる部分が貫通孔から前記操作軸の軸線方
向に外方へ延出させた構成としたため、導電線は操作軸
と同様に傾倒するので、接続部に直接引張力や屈曲力を
受けることがなく、断線の危険性が著しく低減して信頼
性の高い多方向入力装置を提供することができる。ま
た、導電線と操作軸との電気的接続が、挟持という方法
で簡単にできるので、ネジ止め,半田付け等による煩雑
さがなく、作業性の良好な多方向入力装置を提供するこ
とができる。さらに、導電線と操作軸との電気的接続に
新たな部材を必要としないので、安価な多方向入力装置
を提供することができる。
【0047】また、導電線のU字状に屈曲された一端
が、凸部の外壁面の側面と凹部の内壁面の側面との間で
挟持された構成としたため、導電線をより確実に保持す
ることができるので、信頼性の高い多方向入力装置を提
供することができる。また、導電線は第2保持部の貫通
孔で保持され、凹部内に凸部が挿入されたとき、凸部を
変形させて、貫通孔の径を狭くするようにした構成とし
たため、導電線が貫通孔内で確実に保持されるので、導
電線の遊びがなくなり更に断線の恐れが低減し、信頼性
の高い多方向入力装置を提供することができる。
【0048】また、凸部の外周囲に溝部が設けられ、該
溝部に凹部を有する操作軸の端部が嵌入されている構成
としたため、操作軸が確実に固定されるので、操作軸が
ガタつくことによる導電線の挟持が緩むことがなく、導
通状態が確保され、信頼性の高い多方向入力装置を提供
することができる。
【0049】また、裸線部は、凹部の内壁面の底面でU
字状に屈曲すると共に、裸線部の一端が凸部の外壁面の
側面と凹部の内壁面の側面との間で挟持され、この状態
で前記被覆部が前記貫通孔内で保持された構成としたた
め、裸線部は操作軸の凹部内で位置することになると共
に、被覆部が確実に固定されていることによりこの凹部
内で固定されるので、操作軸の傾倒に影響を受けること
がなく、断線の恐れが更に低減する。また、外部に露出
するのは被覆部なので、導電線の断線の恐れが更に低減
する。
【0050】第1・第2連動部材の少なくとも一方の長
溝と保持体とが係合することにより、操作軸の軸線方向
を基軸として、この基軸を中心とした前記操作軸の回転
が不能となした構成としたため、操作軸が回転不能とな
ると共にこの操作軸に接続する導電線が捻れることがな
くなるので、断線の恐れがさらに低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多方向入力装置の正面図。
【図2】(a)図1のA−A線における要部断面図。 (b)図1のB−B線における要部断面図。
【図3】図1のC−C線における要部断面図。
【図4】本発明の多方向入力装置の分解斜視図。
【図5】図2の要部拡大断面図。
【図6】本発明の多方向入力装置における第1連動部材
の正面図。
【図7】本発明の多方向入力装置における第1保持部の
側面図。
【図8】図4の第1保持部についてのD−D線における
断面図。
【図9】本発明の多方向入力装置における第2保持部の
側面図。
【図10】図4の第2保持部についてのE−E線におけ
る断面図。
【図11】図4の受け部材についてのF−F線における
断面図。
【図12】本発明の多方向入力装置における支軸の正面
図。
【図13】導電線と操作軸との接続を説明するための説
明図。
【図14】本発明の多方向入力装置の動作説明図。
【符号の説明】
10 第1連動部材 11 湾曲部 12 長溝 13 軸部 20 第2連動部材 21 湾曲部 22 長溝 23 軸部 30 保持体 31 第1保持部 32 第2保持部 33 湾曲面 34 突出部 35 舌片 35a 凹部 36 湾曲面 37 突起 37a 平坦面 38 貫通孔 38a 溝部 38b 凸部 38c 側面 40 操作軸 42 凹部 42a 側面 44 導電線 44a (導電線の)一端 45 被覆部 46 裸線部 50 弾性部材 60 筐体 61 上ケース 62 下ケース 63 空間部 64 側壁部 65 第1の起立壁 66 第2の起立壁 70 受け部材 71 側壁部 72 第1の切込部 73 第2の切込部 74 凹部 75 延出部 80 第1の可変抵抗器(第1の電気部品) 81 第2の可変抵抗器(第2の電気部品) 82 支軸 83 第1のギヤ部材 85 モータ 87 第2のギヤ部材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01H 25/06 H01H 25/06 A Fターム(参考) 2C001 CA00 CA06 3J070 AA04 BA65 BA81 CA26 CC01 CD05 CD12 DA61 EA12 5B087 AA04 BC02 BC11 5E030 AA20 BA00 CA04 CB04 CC02 CD14 CD15 CE00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が筐体から突出した状態で傾倒可能
    な導電性を備える操作軸と、該操作軸に電気的に導通し
    た導電線とを有し、 前記操作軸の前記筐体内に位置する他端には、軸線方向
    に延在する凹部が形成され、前記導電線はその一端が前
    記凹部に挿入されて前記操作軸に接続されると共に、前
    記導電線の前記凹部に挿入された一端と繋がる部分が前
    記操作軸の軸線方向に延出していることを特徴とする多
    方向入力装置。
  2. 【請求項2】 前記筐体の空間部には前記操作軸の傾倒
    に連動すると共に長溝が形成された連動部材が収納さ
    れ、前記操作軸には該操作軸を保持する保持体が設けら
    れ、 前記連動部材の長溝と前記保持体とが係合することによ
    り、前記操作軸の軸線方向を基軸として、この基軸を中
    心とした前記操作軸の回転が不能となしたことを特徴と
    する請求項1に記載の多方向入力装置。
  3. 【請求項3】 前記保持体の後方から前記導電線の他端
    が外方に延出されたことを特徴とする請求項2に記載の
    多方向入力装置。
  4. 【請求項4】 長溝が形成された湾曲部を備え、筐体に
    取付られると共に第1の電気部品を駆動する第1連動部
    材と、 前記第1連動部材の湾曲部の湾曲方向と対向する方向に
    湾曲すると共に長溝が形成された湾曲部を備え、前記第
    1連動部材と直交する方向で前記筐体に取付られると共
    に第2の電気部品を駆動する第2連動部材と、 前記第1連動部材及び第2連動部材に抱持される保持体
    と、 前記保持体に保持され、この保持体と共に傾倒して前記
    第1・第2連動部材を回動させ、端部に軸線方向に延在
    する凹部が形成された導電性を備える操作軸と、 前記操作軸に電気的に導通した導電線とを有し、 前記保持体は、第1保持部及びこの保持体に結合された
    第2保持部とで構成され、該第2保持部は、前記凹部に
    嵌合する凸部と前記導電線を挿通する貫通孔とを有し、
    前記凸部を前記凹部に嵌合して、前記貫通孔に挿通され
    た前記導電線の一端を前記凸部の外壁面と前記凹部の内
    壁面との間で挟持して前記操作軸に電気的に接続させる
    と共に、該導電線の前記凹部に挿入された一端と繋がる
    部分が前記貫通孔から前記操作軸の軸線方向に外方へ延
    出させたことを特徴とする多方向入力装置。
  5. 【請求項5】 前記導電線のU字状に屈曲された一端
    が、前記凸部の外壁面の側面と前記凹部の内壁面の側面
    との間で挟持されたこと特徴とする請求項4に記載の多
    方向入力装置。
  6. 【請求項6】 前記導電線は前記第2保持部の貫通孔で
    保持され、前記凹部内に前記凸部が挿入されたとき、前
    記凸部を変形させて、前記貫通孔の径を狭くするように
    したことを特徴とする請求項4,又は5に記載の多方向
    入力装置。
  7. 【請求項7】 前記凸部の外周囲に溝部が設けられ、該
    溝部に前記凹部を有する前記操作軸の端部が嵌入されて
    いることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の
    多方向入力装置。
  8. 【請求項8】 前記貫通孔で保持される導電線は被覆が
    施されている被覆部とその端部から延出する裸線部とを
    有し、 前記裸線部は、前記操作軸の前記凹部の内壁面の底面で
    U字状に屈曲すると共に、前記裸線部の一端が前記凸部
    の外壁面の側面と前記凹部の内壁面の側面との間で挟持
    され、この状態で前記被覆部が前記貫通孔内で保持され
    たことを特徴とする請求項6,又は7に記載の多方向入
    力装置。
  9. 【請求項9】 前記第1・第2連動部材の少なくとも一
    方の長溝と前記保持体とが係合することにより、前記操
    作軸の軸線方向を基軸として、この基軸を中心とした前
    記操作軸の回転が不能となしたことを特徴とする請求項
    4〜8のいずれかに記載の多方向入力装置。
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