JP2002098658A - 蛍光x線分析装置 - Google Patents

蛍光x線分析装置

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JP2002098658A JP2000291676A JP2000291676A JP2002098658A JP 2002098658 A JP2002098658 A JP 2002098658A JP 2000291676 A JP2000291676 A JP 2000291676A JP 2000291676 A JP2000291676 A JP 2000291676A JP 2002098658 A JP2002098658 A JP 2002098658A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部の主室内における真空不良によっても装
置自体が破損することなく、安全かつ確実に分析動作を
停止することが可能な蛍光X線分析装置を提供する。 【解決手段】 真空ポンプ300により所定の真空状態
となった試料室13内の試料にX線を照射し、発生した
蛍光X線を分光室16の分光結晶板17により分光し、
その強度をX線検出器により測定して試料を分析する蛍
光X線分析装置は、分光室16を含む主室内の真空度を
検出する真空度検出センサ301を備え、X線検出器の
一部には内部にガスやエアを流して使用するガスフロー
型比例係数管(F−PC)400を含んでいる。装置本
体1の制御部100は、主室内の真空状態の異常をセン
サ301で検出した真空度に基づいて検知し、当該異常
を検知した場合には、真空ポンプ300の動作を停止
し、F−PC400への高電圧印加を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、試料から
の蛍光X線を測定して試料を分析する蛍光X線分析装置
に関し、特に、装置使用の際の真空破壊による悪影響か
ら装置を安全かつ確実に保護するに好適な蛍光X線分析
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空分析室内に載置した試料にX
線を照射することにより試料から発生する蛍光X線を測
定して試料を分析する蛍光X線分析装置は、種々の分野
における種々の物質の分析において、既に広く利用され
ている。かかる蛍光X線分析装置においては、通常、分
析作業時においては、装置内の試料室や分光室内を所定
の真空状態に保つため、真空ポンプ等の真空手段を駆動
しながら装置を運転している。また、かかる蛍光X線分
析装置では、その計測結果を処理して表示・出力し、あ
るいは、試料の分析手順等を設定するため、いわゆるパ
ーソナルコンピュータ等を利用した周辺装置を備えるも
のが多く知られている。
【0003】ところで、かかる蛍光X線分析装置では、
X線を照射した試料からの蛍光X線を測定するための検
出器が分光室内に設けられるが、装置の分析能力を向上
するためには、分析する試料からの蛍光X線を必要に応
じ、幅広い波長範囲(スペクトル)においてX線を計数
・検出が可能であることが要求されており、そのために
は、装置内には各種の検出器が複数設けられており、こ
れらが波長により適宜選択されて使用される。なお、こ
れら蛍光X線の検出器としては、一般的に、例えば、蛍
光体と光電子増倍管とで構成されるシンチレーションカ
ウンター、その内部に検出用ガス(エア等)を封じ込
め、あるいは、流しながら使用する比例係数管等が使用
されている。また、これらの検出器では、一般に、検出
するX線をその内部に導入するため、ガラス等の透明部
材からなる窓部が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、従来の蛍光
X線分析装置では、以下のような問題点が指摘されてい
る。すなわち、装置内で上記複数種の検出器を使用する
場合、特に、検出器内に検出用ガスを封じ込め、あるい
は、流しながら使用する比例係数管等を使用する場合に
は、上記した検出器の窓部やガス(エア)供給チューブ
が何らかの原因で破損すると、その内部のガスやエアが
分光室内へ流れ出てしまい、真空ポンプの動作にもかか
わらず、装置が真空不良の状態に陥ってしまう。また、
この状態をそのまま放置して分析動作を継続した場合、
検出器(特に、ガスフロー型比例係数管(F−PC))
では、1000V程度の高電圧が印加される検出回路の
初段FETが破損してしまい、このF−PC自体が黒く
焦げて破損してしまう、他方、真空ポンプ側では、真空
ポンプ自体が発熱して破損することとる。これでは、比
較的高価な蛍光X線分析装置を、安全かつ確実に保護す
ることが出来ないことともなってしまう。
【0005】そこで、本発明では、上述した従来技術に
おける問題点、特に、装置内の真空不良によって分析装
置自体が破損することなく、安全かつ確実に装置が分析
動作を停止することが可能な蛍光X線分析装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的を達成するため、まず、試料を真空度制御手段によ
って所定の真空度に保たれた試料室内に載置してX線管
からのX線を照射し、前記試料から発生する蛍光X線
を、前記真空度制御手段によって所定の真空度に保たれ
た分光室内に設けた分光手段により分光し、当該分光し
た蛍光X線の強度をX線検出器により測定して前記試料
を分析する蛍光X線分析装置であって、少なくとも前記
分光室を含む主室内の真空度を検出するための手段を備
えているものにおいて:前記X線検出器は、少なくと
も、その内部にガスを満たすと共に、その一部に蛍光X
線を内部に導くための窓部を備えた検出器を含んでお
り、かつ、前記主室内における真空度の異常を、前記主
室内に備えた真空度検出手段からの真空度に基づいて検
知し、当該異常を検知した場合には、前記真空度制御手
段の動作を停止すると共に、前記X線検出器への高電圧
の印加を停止する蛍光X線分析装置が提供される。
【0007】また、前記の本発明になる蛍光X線分析装
置によれば、前記主室内における真空度の異常を、前記
主室内に備えた真空度検出手段からの真空度を所定の値
と比較することにより検知し、あるいは、前記主室内に
備えた真空度検出手段からの真空度に基づいて真空度変
化率を算出し、当該算出した真空度変化率を所定の真空
度変化率と比較することにより検知する。
【0008】さらに、前記の本発明になる蛍光X線分析
装置によれば、前記主室内における真空度の異常を検知
した場合に、当該分光室内の真空度の異常を表示し、あ
るいは、前記蛍光X線分析装置とは別体に構成された周
辺装置の表示手段上に表示することが出来る。
【0009】そして、前記の本発明になる蛍光X線分析
装置によれば、前記主室内における真空度の異常を検知
するために比較する所定の値、あるいは、前記主室内に
おける真空度の異常を検知するための所定の真空度変化
率は可変である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。まず、
図2には、本発明の一の実施の形態になる蛍光X線分析
装置の外観構成が示されている。
【0011】この図2からも明らかなように、分析装置
の一種である蛍光X線分析装置は、分析作業を行うため
の装置本体1と、前記装置本体と通信回線を介して接続
された操作装置(周辺装置)としてのパーソナル・コン
ピュータ装置2とから構成されている。なお、装置本体
1は、ここでは図示しないが、その内部の真空室内に
は、計測される試料が載置される試料室、載置された試
料に照射するX線を発生するX線管、試料から発生する
蛍光X線を分光する、例えば、分光結晶板からなる分光
手段、この分光手段により分光されたX線を検出する、
例えば、シンチレーションカウンタやガスフロー型比例
係数管(F−PC)からなる検出部とを備えている。さ
らに、やはりここでは図示しないが、上記装置本体1内
部の真空室内を真空状態に保つための真空ポンプや真空
排気系、さらには、各種のセンサ、バルブ等が設けられ
ていることは言うまでもない。
【0012】また、上記装置本体1の上部には、装置に
よる分析の自動化を可能にするため試料交換部(機)2
00が設けられている。この試料交換部200の内部に
は、図示のように、サンプルテーブル201と、上記テ
ーブル上に並べられる試料ホルダーを装置の試料室内
に、順次、搬送・排出するためのロボットアーム等の搬
送機構202が設けられている。なお、このサンプルテ
ーブル201の上面には、金属製の外形略円筒状の試料
ホルダーが、その上端面に分析すべき試料を搭載して、
複数並べて配置される。また、この試料交換部200の
内部と外部との開口である試料導入部(交換機の前面開
口部)には、例えば透明なガラス板等から構成される、
いわゆる、カバー203が開閉可能に取り付けられてい
る。
【0013】また、装置本体1による分析作業による分
析結果は、上記パーソナル・コンピュータ装置2の本体
21に転送されて必要に応じて所定の分析演算を行った
後、そのディスプレー装置22上に表示され、あるい
は、プリンター23等の出力手段により出力されること
となる。
【0014】図3には、上記したの実施の形態になる蛍
光X線分析装置の、特に、装置本体1の内部回路構成が
示されている。すなわち、上記蛍光X線分析装置の装置
本体1側には、装置内の試料室や分光室を真空状態にす
るための真空ポンプ300と共に、上記検出部の一部を
構成するガスフロー型比例係数管(F−PC)400が
設けられている。なお、このF−PC400は、内部に
ガス(エアを含む)を充填し、あるいは、流しながら使
用される。また、装置本体1内には、主室(すなわち、
分光室を含む真空室)の真空状態を検出するための、例
えばピラニゲージから構成される真空度検出センサ30
1が設けられる。さらには、図示しないが、分析用のX
線を発生するX線管やその電源等を含むX線管部、装置
内の真空を確保するためのバルブ等からなる真空排気
系、装置内での試料の搬送を行う試料搬送機構、試料か
ら発生する蛍光X線を分光するための分光器、当該分光
器で分光された蛍光X線の強度を検出するための、上記
とは異なる他のX線検出器等が設けられている。そし
て、上記装置本体1内には、その制御信号によって、上
記各種装置を駆動すると共に、上記のセンサー等によっ
て必要な測定動作を行うための、制御用コンピュータか
らなる制御部100が設けられている。
【0015】この制御部100は、所定の制御演算を実
行するMPU(マイクロ・プロセッシング・ユニット)
や各種のメモリを含んでおり、I/O装置(インプット
・アウトプット・ユニット)101を介して上記真空ポ
ンプ300を含む装置本体1の各種装置に駆動・制御信
号を出力し、また、その各種センサーからの検出出力を
入力している。また、この制御部100は、上記パーソ
ナル・コンピュータ装置2との間で、例えばLAN(ロ
ーカル・エリア・ネットワーク)等の通信回線3を介し
て接続されており、これにより、相互に、そのデータや
指令を含む情報の通信が可能に構成されている。
【0016】また、図からも明らかなように、上記パー
ソナル・コンピュータ装置2は、上記したプリンター2
3等に加えて、本体21、ディスプレー装置22、さら
には、入力装置であるキーボード24やマウス25を備
えている。
【0017】図4には、上記蛍光X線分析装置本体1の
内部構成の一部が示されている。図において、試料投入
口の扉103は、例えば図の紙面上前後方向に移動可能
であり、図示しない搬送機構により搬送されてきた試料
ホルダーSHは、図に実線で示すように、分析装置本体
1の予備排気室11を通って試料室13内に投入され
る。その後、装置本体1の内部に設けられた試料ホルダ
ーの移動機構12により、真空状態の試料室13の所定
の位置(例えば、管球室14との境界位置)まで搬送さ
れてその位置で固定される(図中に破線で示す)。かか
る状態で、図示のように、試料ホルダーSHの測定面
(下面)には、上記した管球室14内に配置されたX線
管141からX線が照射される。これにより測定面の試
料から発生する蛍光X線は、スリット15を介して、や
はり真空状態に保持された分光室16内に導かれ、分光
結晶板17等の分光手段により分光された後、上記した
X線検出器であるシンチレーションカウンタ18や比例
係数管であるF−PC400によってその強度が計測・
検出されることは、従来の蛍光X線分析装置と同様であ
る。なお、この図において、符号301は上記した真空
度検出センサを示しており、これにより、例えば、上記
試料室13、管球室14及び分光室16から構成される
主室内の真空度を検出する。
【0018】上記のX線検出器の一部を構成するガスフ
ロー型比例係数管(F−PC)400の一例を添付の図
5及び図6に示す。図示のように、例えば金属部材から
なる密閉性の高い外形円筒形状の部材(筐体)410の
一側面に、例えばスリット状のX線入射窓部420を設
け、この窓部420を覆うようにいわゆる透明な窓部材
430が固定されて構成されている。なお、このX線検
出器400の内部には、図6に示すように、Ar、N
e、空気(エア)等のX線検出用のガスGを封入すると
共に、その一部にガスやエアを検出器内に導くためのガ
ス(エア)供給チューブ460、460(図5を参照)
が設けられ、さらにその中央部には、例えば、直径50
μm程度のPt線からなる芯線440が張られている。
【0019】また、この図6において、その電極450
及び抵抗器Rを介して、上記芯線440には+1200
〜1500V程度の高電圧(HV)が供給され、一方、
上記芯線440により検出されたX線(蛍光X線KX)
は、コンデンサーCを介して電気信号として取り出さ
れ、さらに、後段の増幅器Aによりその振幅が増幅さ
れ、パルス波高分析器(PHA)によりパルス信号とし
てその強度が計測され、必要に応じて装置の他の部分に
転送されることとなる。なお、この増幅器Aの初段に
は、通常、 FETが設けられており、この初段FET
は、ガス(エア)漏れによって真空不良の状態が継続さ
れる破損して、また、それ自体が黒く焦げて破損してし
まうおそれがある。
【0020】そして、本発明によれば、さらに、上記し
た蛍光X線分析装置は、以下に説明する真空度異常検出
・保護動作を実行する。なお、かかる動作の実行は、上
記装置本体1内に設けられた制御部100により、一定
の周期で、予め記憶装置に格納されたプログラムに従っ
て実行される。
【0021】添付の図1に示すように、まず、一定の周
期で処理が開始され、主室の雰囲気から、主室内が真空
であるか、あるいは、大気やガス雰囲気下であるかを判
定する(ステップS11)。なお、ここで主室とは、上
述したように、本例では、試料室13、管球室14及び
分光室16からなるものとして説明したが、しかしなが
ら主室とはこれに限られることなく、本発明の目的や効
果を達成することが可能な場所であればよく、上記の分
光室16の真空度に代え、例えば、試料室13内の真空
度や管球室14内の真空度を検出してもよい。そして、
具体的には、予め上記主室の雰囲気制御により主室の雰
囲気状態(例えば、主室内が大気、ガス、真空になって
いることを示すフラグ)を記憶しておく。その後、この
記憶された主室の雰囲気状態(すなわち、大気、ガス、
真空)に基づいて「大気、ガス」と判定された場合に
は、「その他の処理へ」移行するが、その内容は本発明
と関連しないことから、ここでその詳細な説明は省略す
る。
【0022】他方、判定の結果、「真空」と判定された
場合には、続くステップS12へ移行する。すなわち、
このステップS12では、主室の真空度が制御中(所定
の真空度へ移行中)であるか否かを判定する。これは、
分光室を含めた主室の真空度は、通常、装置が真空状態
へ移行中である場合には変動しており、かかる場合に
は、上述したようなガスフロー型比例係数管(F−P
C)からのガス(エア)漏れは問題とならないため、そ
こで、この分光室を含む主室が真空状態へ移行中である
場合を排除するための処理である。なお、この判定にお
いて「はい」(=主室の制御中)とされた場合には、上
記と同様に本発明と関連しないことから、「その他の処
理へ」移行する。
【0023】そして、上記ステップS12で「いい
え」、すなわち、主室の真空度が制御中(真空状態へ移
行中)でない場合には、続く、ステップS13におい
て、主室の真空度が「正常」であるか「異常」であるか
を判定する。すなわち、上記ステップS11において
「真空」であると判定され、かつ、続くステップS12
において「主室制御中」でないと判定された場合には、
装置本体1は既に真空状態となっており、分析動作が行
える状態となっているはずである。そして、その場合に
は、上記分光室13を含む主室内の真空度は、所定の値
において、かつ所定の範囲内で安定していなければなら
ない。
【0024】そこで、本発明によれば、本来、主室内の
真空度が所定の値で安定していなければならない上記期
間を利用してその真空度を確認することにより、上記ガ
スフロー型比例係数管(F−PC)の窓部からのガス
(エア)漏れや供給チューブの破損などが生じているこ
とを検知しようとするものである。なお、より具体的に
は、本実施例では、上記分光室16内に設けられた真空
度検出センサ301からの検出信号(電圧)を利用し
て、検出した主室真空度が所定の値(F−PC窓破れ監
視真空度)よりも悪化している(例えば、13Paの設
定値に対して100Pa(=F−PC窓破れ監視真空
度)以上となっている)か否かを判定する(ステップS
13)。そして、その判定の結果、「正常」(すなわ
ち、漏れなどは生じていない)と判定された場合には、
その一連の処理を終了する。
【0025】一方、上記ステップS13において「異
常」(すなわち、漏れが生じていなる)と判定された場
合には、以下の複数のステップへ移行する。まず、ステ
ップS14では、装置内でガス(エア)漏れや供給チュ
ーブの破損などが生じていることを、上記通信回線3を
介してパーソナル・コンピュータ装置2の本体21へ通
知する。これにより、操作装置(周辺装置)として別体
に設けられたパーソナル・コンピュータ装置2は、その
一例を添付の図7に示すような故障通知(フェーリア)
画面をそのディスプレー装置22上にメッセージとして
表示する(同時にスピーカを介して警告音を発生しても
よい)。
【0026】その後、装置の制御部100は、上記した
ように高電圧Hv.(1200〜1500V程度)が印
加されており、ガス(エア)漏れによって真空不良の状
態が継続すると初段FETが破損してしまうおそれのあ
るF−PC400の動作を停止する。具体的には、F−
PC400への上記高電圧Hv.の印加をオフ(OF
F)する(ステップS15)。さらに、主室や予備排気
室の全ての真空排気バルブを閉じ(ステップS16)、
さらに、そのまま運転した場合にはそれ自体が発熱して
破損することとなる真空ポンプ300を停止(所謂、オ
フ(OFF))し、一連の処理を終了する。
【0027】なお、上記の実施例では、上記ステップS
13における主室の真空度が「正常」であるか「異常」
であるかの判定を、分光室16内に設けられた真空度検
出センサ301からの検出信号を所定の値(F−PC窓
破れ監視真空度)と比較することにより実現している
が、本発明ではこれのみに限定されることなく、その他
の検出方法を採用することも可能である。例えば、上記
図1に示した処理が一定の周期で開始されることを利用
して主室内の真空度の変化率を算出し(即ち、真空度の
変化率=|(前回の真空度)−(今回の真空度)|/時
間)、この算出した真空度変化率が所定の値以上である
か否かにより、主室の真空度が「正常」であるか「異
常」であるか否かを判定することも可能である。また、
上記所定の値(F−PC窓破れ監視真空度)を含め、比
較べき真空度変化率の所定の値を変更して設定可能とす
ることにより、上記真空度の異常の検出感度を必要に応
じて自在に設定することが可能となり、好ましい。
【0028】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明によれば、蛍光X線分析装置内において、X
線検出器である比例係数管等の破損によるガス(エア)
漏れを原因とする真空不良の状態が生じた場合、これを
確実に検知し、破損されるおそれのある装置や部品の作
動を停止して、この真空不良状態による悪影響から比較
的高価な蛍光X線分析装置を安全かつ確実に保護するこ
とが出来るという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光X線分析装置の特徴となる真空度
異常検出・保護動作を示すフローチャート図である。
【図2】上記本発明になる蛍光X線分析装置の外観を示
す斜視図である。
【図3】上記本発明になる蛍光X線分析装置の内部構成
を示すブロック図である。
【図4】上記本発明の蛍光X線分析装置の内部構成の一
例を示す一部断面図である。
【図5】上記本発明になる蛍光X線分析装置のX線検出
器を構成する一例であるガスフロー型比例係数管の外観
を示す斜視図である。
【図6】上記ガスフロー型比例係数管の内部構成を示す
断面図である。
【図7】上記本発明になる蛍光X線分析装置における故
障通知(フェーリア)画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 蛍光X線分析装置の装置本体 2 操作(周辺)装置としてのパーソナル・コンピュー
タ装置 13 試料室 14 X線管 17 22 ディスプレー装置 100 制御部 101 I/O装置 300 真空ポンプ 301 真空度検出センサ 400 ガスフロー型比例係数管(F−PC) SH サンプルホルダー
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月21日(2001.6.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、従来の蛍光
X線分析装置では、以下のような問題点が指摘されてい
る。すなわち、装置内で上記複数種の検出器を使用する
場合、特に、検出器内に検出用ガスを封じ込め、あるい
は、流しながら使用する比例係数管等を使用する場合に
は、上記した検出器の窓部やガス(エア)供給チューブ
が何らかの原因で破損すると、その内部のガスやエアが
分光室内へ流れ出てしまい、真空ポンプの動作にもかか
わらず、装置が真空不良の状態に陥ってしまう。また、
この状態をそのまま放置して分析動作を継続した場合、
検出器(特に、ガスフロー型比例係数管(F−PC))
では、1000V程度の高電圧が印加される検出回路の
初段FETが破損してしまい、このF−PC自体が黒く
焦げて破損してしまう、他方、真空ポンプ側では、真空
ポンプ自体が発熱して破損することとる。これでは、
比較的高価な蛍光X線分析装置を、安全かつ確実に保護
することが出来ないことともなってしまう。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を真空度制御手段によって所定の真
    空度に保たれた試料室内に載置してX線管からのX線を
    照射し、前記試料から発生する蛍光X線を、前記真空度
    制御手段によって所定の真空度に保たれた分光室内に設
    けた分光手段により分光し、当該分光した蛍光X線の強
    度をX線検出器により測定して前記試料を分析する蛍光
    X線分析装置であって、少なくとも前記分光室を含む主
    室内の真空度を検出するための手段を備えているものに
    おいて:前記X線検出器は、少なくとも、その内部にガ
    スを満たすと共に、その一部に蛍光X線を内部に導くた
    めの窓部を備えた検出器を含んでおり、かつ、 前記主室内における真空度の異常を、前記主室内に備え
    た真空度検出手段からの真空度に基づいて検知し、当該
    異常を検知した場合には、前記真空度制御手段の動作を
    停止すると共に、前記X線検出器への高電圧の印加を停
    止することを特徴とする蛍光X線分析装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載した蛍光X線分析装
    置において、前記制御手段は、前記主室内における真空
    度の異常を、前記主室内に備えた真空度検出手段からの
    真空度を所定の値と比較することにより検知することを
    特徴とする蛍光X線分析装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載した蛍光X線分析装
    置において、前記制御手段は、前記主室内における真空
    度の異常を、前記主室内に備えた真空度検出手段からの
    真空度に基づいて真空度変化率を算出し、当該算出した
    真空度変化率を所定の真空度変化率と比較することによ
    り検知することを特徴とする蛍光X線分析装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1に記載した蛍光X線分析装
    置において、前記制御手段は、前記主室内における真空
    度の異常を検知した場合に、当該分光室内の真空度の異
    常を表示することを特徴とする蛍光X線分析装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載した蛍光X線分析装
    置において、前記分光室内の真空度の異常の表示を、前
    記蛍光X線分析装置とは別体に構成された周辺装置の表
    示手段上に表示することを特徴とする蛍光X線分析装
    置。
  6. 【請求項6】 前記請求項2に記載した蛍光X線分析装
    置において、前記主室内における真空度の異常を検知す
    るために比較される所定の値は可変であることを特徴と
    する蛍光X線分析装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項3に記載した蛍光X線分析装
    置において、前記主室内における真空度の異常を検知す
    るための所定の真空度変化率は可変であることを特徴と
    する蛍光X線分析装置。
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