JP2002096327A - 積層フィルムの分離装置及び製造方法 - Google Patents
積層フィルムの分離装置及び製造方法Info
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Abstract
層に自動分離できる積層フィルムの分離装置と、エッジ
部のフィルムを分離して回収できるする積層フィルムの
製造方法。 【解決手段】 複数層が積層された積層フィルムを搬送
しつつ少なくとも2層のフィルムに分離する積層フィル
ムの分離装置において、積層フィルムを屈曲させてその
少なくとも一つの層間に隙間を発生させる隙間発生手段
と、該隙間を拡大してこの層間に所定の分離空間を形成
する分離空間形成手段と、発生した層間の分離空間をこ
の分離状態を保持する分離部材の移動によりフィルム搬
送路の所定区間に移動して維持する分離位置設定手段
と、この所定区間で少なくとも2層に分離されて搬送さ
れるフィルムの搬送先を夫々の搬送先に切替える搬送先
切替手段とからなり、積層フィルムを自動分離して分離
したフィルムをそれぞれの搬送先に搬送するようにした
ことを特徴とする積層フィルムの分離装置並びにこれを
用いたフィルムの製造方法。
Description
ィルムを分離する積層フィルムの分離装置に関し、更に
詳しくは該積層フィルムの製造工程で発生する、フィル
ム幅方向の両端部の製品とならないエッジ部の厚いフィ
ルムを分離回収する好適な積層フィルムの分離装置及び
これを用いた積層フィルムの製造方法に関する。
複数の押出機を用い、異なる種類の樹脂からなるフィル
ムを複数層積層した積層フィルムとして生産し、単層で
は得られない特性を生じせしめる事、あるいは生産性を
向上させる事が既に一般的になっている。更に、特開平
9−314776号公報、特開平11−217156号
公報等に開示されているように、その後各層の単層フィ
ルムに分離することを可能にしたものもある。
は、製造されるフィルムの幅方向特に両端のエッジ部に
おいては、特性にばらつきがあり、所望特性の幅部分を
製品として切り出し、その残りは、回収し再利用するの
が一般的である。特にフラットダイ法でフィルムを製造
し、テンターでの横延伸を行う場合には、フィルムの幅
方向の両端のエッジ部は厚みが厚くなるため製品になら
ず、その量も多く、回収する必要がある。この際、回収
コスト面からこの回収はオンラインで再生工程まで連続
的に処理されるのが望ましく、これを実現する技術が要
望されている。
く、通常の単層のフィルムの製造工程では、この製品と
ならないエッジ部分を切り出し、短冊化するために、フ
ィルム搬送方向に切断するための刃を手動によりセット
するのみで、その引取はフィルム幅方向に切る刃と吸引
装置を組み合わせた自動転向装置により自動開始され、
省力化と安全性の向上が図られている。厚いフィルムや
シートでは吸引装置ではなく邪魔板等で転向させ、自動
引取することもある。
ては、このように回収されるエッジ部を異なる樹脂の層
別に分別することすなわち各層に分離することが、再利
用の面から必須である。従って、上述の単層フィルムの
回収方法は適用しても、層の分離ができないので、多く
は影響が少ない限られた所への再利用を行うことが行わ
れているのみである。例えば、前述のフィルムの両端の
製品とならないエッジ部のフィルムは殆どが廃棄され、
一部が前述の公報に開示の分離装置等を利用して人手に
よりこれにセットして分離して回収し、再利用されてい
るにすぎない。
ムを廃棄する場合は、その部分が製品部に比べるとかな
り厚いため、製品の原単位に与える影響も大きく、製品
コストダウンの障害になっている。一方、人手にて分離
装置にセットして分離する場合も、監視も含め、従来よ
り人手が多く必要となり、コストアップになる。また生
産速度が早くなれば、そのセット作業の危険度も高まる
ため、その作業時には生産速度を一旦減速する事にな
る。なお、巨大なアキュムレーターと極めて高速なたる
み取り機構を製造工程との間に介在させることにより、
生産速度の減速は一応回避できるが、相当な設備スペー
スと投資が必要となる上、依然人手は必要である。その
上、エッジ部は、如何に製品部よりその厚みが厚いとは
言え、極めて高速なたるみ取りはエッジ部のフィルムの
破断を発生し易く、工程安定性面、生産性面で問題があ
る。
で、積層フィルムを走行させつつ、その表層フィルムと
基体フィルム等の2層以上に分離して個別に夫々の搬送
先に搬送することが人手を介さず自動的にできる積層フ
ィルムの分離装置と、エッジ部のフィルムをオンライン
で各層に分離して回収できる積層フィルムの製造方法を
目的としたものである。
発明により達成される。すなわち、本発明は、複数層が
積層された積層フィルムを搬送しつつ少なくとも2層の
フィルムに分離する積層フィルムの分離装置において、
積層フィルムを屈曲させてその少なくとも一つの層間に
隙間を発生させる隙間発生手段と、該隙間を拡大してこ
の層間に所定の分離空間を形成する分離空間形成手段
と、発生した層間の分離空間をこの分離状態を保持する
分離部材の移動によりフィルム搬送路の所定区間に移動
して維持する分離位置設定手段と、この所定区間で少な
くとも2層に分離されて搬送されるフィルムの搬送先を
夫々の搬送先に切替える搬送先切替手段とからなり、積
層フィルムを所定の搬送先に搬送しつつ隙間発生手段と
分離空間形成手段で分離空間を形成し、次いで該分離位
置を分離位置設定手段で所定区間に移動後、この所定区
間で搬送先切替手段により分離したフィルムの搬送先を
夫々の搬送先に切り替え、積層フィルムを自動分離して
分離したフィルムをそれぞれの搬送先に搬送するように
したことを特徴とする積層フィルムの分離装置である。
幅方向の両端のエッジ部のフィルムは一般に端ほど厚く
なっている事に着目して検討の結果、その部分を屈曲さ
せてほぐすことにより、層間が一部浮いた剥離がその端
面に発生すること、そしてこの剥離部に空気を吹き込む
等によりこの剥離範囲を拡大して層間を完全に分離でき
ることを見出し、これに基づいて搬送中のフィルムに層
間が完全に分離した空間空間を形成し、この分離空間を
分離を維持しつつその位置を移動できる分離棒等により
搬送先切替に適したフィルム搬送路の所定区間に移動
し、そこで分離した各層フィルムの搬送先を切り替える
構成を着想し、この構成により人手を必要としない、安
定した自動分離が実現できる事確認し、為されたもので
ある。
ッジフィルムを、生産速度を落とすことなく、人手の増
加なしに、層別に分離回収できるものである。また、本
発明は、この分離装置でエッジ部のフィルムを分離して
回収しつつ積層フィルムを製造することにより、単層フ
ィルムの製造工程と同様の生産性で、従来出来なかった
エッジ部のリサイクルを可能とし、原料樹脂の原単位の
良い積層フィルムの製造方法を実現するものである。以
下、本発明の詳細を3層の積層フィルムを各層のフィル
ムに分離する実施例に基づいて説明する。なお、本発明
はかかる実施例に限定されるものでないことは、その趣
旨から明らかである。
の全体構成の説明図である。図2は、図1の実施態様に
用いた隙間発生手段の詳細説明図である。図3、4は、
図2とは別の態様の隙間発生手段の説明図で、図3は動
作時の、図4はフィルム通し時の説明図である。図5
は、図1の実施態様に用いた隙間拡大手段を構成する空
気吹込み機構の詳細説明図である。
み機構と共に隙間拡大手段を構成する表層分離機構の基
本構成の詳細説明図で、図7はそのスチールベルトの部
分断面を含む拡大図で、図8はこの表層分離機構での分
離状態を説明する説明図である。図9は、これとは別の
態様の表層分離機構の説明図である。図10は、図6、
7の構成を組み合わせた更に別の表層分離機構の説明図
である。図11は、図1の実施態様に用いた分離位置設
定手段の全体構成の詳細説明図で、図12はその分離部
材の分離棒の挿入直後、図13は移動後、図14は分離
棒の詳細説明図である。
切替手段を構成する表層吸引機構の詳細説明図である。
図16は、図1の実施態様に用いた表層吸引機構と共に
搬送先切替手段を構成するフィルム切断機構の説明図
で、図17はフィルム切断機構の表層切断の直前の配置
の説明図である。図18は図1の実施態様に用いた芯層
固定ノズルの詳細説明図で、図19は、この芯層固定ノ
ズルと表層分離機構と分離棒との配置の説明図である。
図20は、図1に示した積層フィルムのオンライン回収
用の構成について、フィルムの破断を検知し、系外へ転
向排出する好適な全体構成の説明図である。
ルム走行方向の上流から順に、層間に隙間を発生させる
隙間発生手段1、該隙間を拡大して層間に所定の分離空
間を形成する分離空間形成手段の隙間拡大手段を構成す
る層間端面の該隙間に空気を吹き込んで拡大する空気吹
込み機構2、フィルムの走行を安定させると共に分離後
の分離位置を規定する入口ニップ機構3、搬送先切替手
段を構成する切替後の一方の層のフィルムを引き取る引
取手段の表層フィルムを引き取る吸引搬送機構4a、4
b、4cと引取先の切り替えを行う引取先切替手段の表
層フィルムを切断するフィルム切断機構5、空気吹込み
機構2と共に分離空間形成手段を構成するフィルムを完
全に分離して下流の出口ニップ機構7と共同して分離空
間を形成する表層分離機構6と第2の出口ニップ機構7
が配置され、これに分離位置設定手段8が並設された構
成となっている。
象の積層フィルムを隙間発生手段1と、分離空間形成手
段の空気吹込み機構2、表層分離機構6及び出口ニップ
機構7とを通して図示省略した第1の搬送先に所定速度
で搬送するように通す。なお、この際搬送を安定させる
ため入口ニップ機構3は動作させておく。
のように分離空間を形成する。隙間発生手段1で隙間を
発生させ、分離空間形成手段の空気吹込み機構2で以下
のようにこの隙間を拡大して層間に所定の分離空間を形
成する。すなわち、空気吹込み機構2で隙間を幅方向に
貫通するまで拡大させ、表層分離機構6で層間を完全分
離する共にこれより少し遅い速度で出口ニップ機構7を
駆動してその間に所定の隙間を有する分離空間を形成し
つつフィルムを搬送するようにする。
きるように隙間を拡大して分離する隙間拡大手段として
空気吹込み機構2と表層分離機構6を組み合わせた構成
としているが、対象フィルムが分離し易い場合にはいず
れか一つの機構のみでもよく、この場合は設備費面等で
有利となる。
対の分離棒を該分離空間において層間に挿入し、分離棒
の一方の上流グループは挿入状態のままで本例では搬送
先切替手段の吸引搬送機構4の上流具体的には入口ニッ
プ機構3の直後まで、その他方の下流グループも挿入状
態のままでフィルム切断機構5の直後まで移動して、分
離空間を搬送先切替手段に対面する所定位置に設定す
る。そして、作業の終わった隙間発生手段1、空気吹込
み機構2、表層分離機構6はフィルム搬送路から退避さ
せ、待機させる。
のように分離された各層フィルム本例では各表層フィル
ムを夫々の搬送先に切り替える。先ずその吸引搬送機構
4a、4b、4cを作動させて搬送される表層フィルム
を吸引するようにし、次いでフィルム切断機構5を作動
させた表層フィルムを切断し、表層フィルムを夫々の吸
引搬送機構4a、4bに引き取り、夫々の搬送先に切り
替える。そして、分離位置設定手段8及びフィルム切断
機構5をその待機位置に退避させる。
は完了し、分離装置は以下の定常運転の分離回収運転と
なる。すなわち、積層フィルムは入口ニップ機構3の出
口でか各層本例では3層に分離され、表層の両フィルム
は夫々に対応する吸引搬送機構4a、4bを介してその
搬送先に、芯層のフィルムは出口ニップ機構7から当初
の搬送先に搬送されるように運転される。
は、供給された積層フィルムを積層状態のまま搬送しつ
つ、自動的にこれの層間に分離を発生させて分離された
各層本例では表層のフィルムの搬送先を夫々の搬送先に
自動的に切り替え、芯層のフィルムはそのまま続けて当
初の搬送先に搬送し、積層フィルムをその各層のフィル
ムに自動的に分離して夫々の搬送先例えばその目的に応
じて巻取機、貯蔵缶、粉砕機等或いは直接回収工程に連
続搬送するようになっている。
ケンサー、コンピュータ等からなるコントローラであ
る。コントローラ9はこの他駆動ロールの回転速度の制
御、表層フィルムの吸引搬送機構4a、4bに繋がる吸
引装置4cの運転、風量調整等も行う様になっている、
なお、この分離装置を積層フィルムの製造工程の従来の
エッジ部の回収工程の途中、具体的にはエッジの切出
し、転向装置等から粉砕機への間に設けると、従来の単
層フィルムと同様な作業のみで、積層フィルムをリサイ
クルに適当な層に分離して回収できる積層フィルムの製
造方法が実現される。なお、この分離装置を直列に配列
すれば、多層フィルムの各層への分離回収も容易に実現
できる。
述の通り、剥離可能な積層フィルムの幅方向の端部のエ
ッジ部のフィルムはその厚みも厚く、また厚み変動も著
しく変化しているので、折りたたむことで層間の接着が
ほぐされ、部分的に剥離する点に着目して検討した結
果、連続的に屈曲させて走行させる隙間発生手段1で剥
離を発生させることができることを見出した。この隙間
発生手段1は、本例では以下のように構成されている。
歯車25a,25bからなるものである。歯車25a,
25bは処理するフィルム17の幅以上の長さがあれば
よく、モジュール3程度の平歯車で良い。なお、フィル
ムを傷つけぬ様、歯の角は大きめにR取りしたものが好
ましい。
5bはその中心軸の両端で軸受29a〜29dで回転自
在に支持され、更にこの軸受29a〜29dを空気シリ
ンダ26a〜26dで支持し、その軸間の間隔を調整で
きるようにしている。これにより、最初のフィルム通し
のために図示のように噛合いを解除でき、フィルム通し
に支障がない所定位置まで退避させ、また剥離発生に適
した押し付け圧に軸間間隔を調整するようになってい
る。
るが、スムーズに回転し、回転中もフィルムを必要以上
に叩かぬ様に2つの歯車は同期して回転するようにすこ
とが好ましく、本例では図示のように周知のベルト連結
方式で連結している。図において27a〜27cは連結
ベルトで、28a〜28fはプーリーであり、2組の中
間のプーリー28c,28eの組とプーリー28d、2
8fの組を介してベルト27a〜27cで連結し、連結
したままで歯車25a,25bの間隔を変更できるよう
にしている。
3、4の例は、図2の歯車に替えて、フィルム幅以上の
所定長の複数のロールを千鳥に配置し、ロール間でフィ
ルムを蛇行させて屈曲させる構成で、図3は作動状態、
図4は待機時からフィルム通しの立ち上げ時の状態であ
る。この例は、図のように、対向配置されその間隔が調
整できるようにシリンダー31a,31bに連結支持さ
れた上下のロールユニット32a,32bからなる。そ
して、上下のロールユニット32a,32bは、対象形
状で、所定長のロール支持体の両端に設けられた3本の
所定幅の歯が所定間隔で並設された櫛状支持部材の歯先
部で夫々3本のロール30a〜30c、30d〜30f
の軸両端を軸平行で回転自在に支持した構成となってい
る。すなわち、シリンダー31a,31bで図4のよう
に上下ロールユニット32a,32bの間隔を開けてフ
ィルム17を通して走行させ、次いでその間隔を図3の
作動状態まで閉じることができる構成となっている。
は小さく、本数は多い方がほぐしの効果は大きくなる傾
向がある。通常直径としてはφ10mm〜30mmの小
径が好ましく用いられるが、対象フィルムで実験的に選
定するのが好ましい。その結果、φ10mm程度でもほ
ぐし効果が不十分な場合は先の歯車方式を選択したほう
が良い。ロール本数は少なくても3本は必要であるが、
多くても8本で充分であり、それ以上は増やしてもほぐ
し効果の向上が少ない。先の歯車方式の方がほぐしは強
いが、フィルムによっては厚い部分の一部が割れ落ち、
多くの粉を発生することが有るので、フィルムによって
選択した方が良い。
方向の端面に発生した隙間を拡大する本例の空気吹込み
機構2を図5に示す。図5の示すように、本例は、フィ
ルム搬送路の側部に沿ってフィルム17の一方の端面に
空気吹出し口が対向するように所定間隔で配置された複
数個本例では4個の空気ノズル35a〜35dで構成さ
れる。そして、図示のように、供給される圧縮空気40
を、空気ノズル35a,35bは主としてフィルム17
の垂直方向に、これと交互に配置された空気ノズル35
c、35dは主としてフィルム17と平行方向換言する
と走行方向に広がる放射空気流37a〜37dとして吹
出すようにして、隙間を両方向に確実に広げるようにし
て隙間の拡大が効果的にできるようにしている。
上層のフィルムエッジ、破線側が下層のフィルムエッジ
を示しており、隙間発生手段1でこのエッジ部の厚い部
分は部分的に剥離し、地点36、38、39が剥離の夫
々の最終点を示す。フィルム17は、空気ノズル35a
〜35dから放射された放射空気流37a、37cでの
垂直方向と走行方向の両方向に押し広げられて、剥離の
最終点は図中奥へと拡がる。そしてフィルムの反対側の
端面までに連通した点すなわち層間分離した点38を出
口にし、放射空気流37b、37dがさらに侵入して通
過し、剥離範囲が一気に拡大され、剥離部分の方が接着
部分より多い、実質的に層間分離したフィルムになる。
この時、図中奥手の3層に別れた39がフィルム最エッ
ジになる。
ラッパ状に放射する円孔の空気吹出し口を設けたタイプ
より、スリット状の開口からなる空気吹出し口を持ち扇
状に空気が吹き出すタイプが良い。これを設ける位置
は、フィルム搬送路がある程度規制できる入口ニップ機
構3のロールに近い方がフィルム搬送経路が安定してい
る点で良い。そして、フィルム17の端面部に効率的に
空気があたる様な配置が望ましいことは言うまでもな
い。
離範囲の拡大には放射空気流の開きを大きくなるように
考慮した空気ノズルで、扇状の放射空気流がフィルム走
行方向に平行に当たる様に配置するのが望ましい。しか
しフィルム17はばたつくので確実にフィルム17に空
気を当てるために、フィルム17に扇状の放射空気流3
7a,37bが垂直方向に当たる様に配置した空気ノズ
ル35a,35bと先述のフィルムに平行方向に扇状の
放射空気流37c,37dを当てる空気ノズル35c,
35dを併用する本例の構成が好ましい。
個配置するより、弱めのものを複数配置する方が良好で
ある。何故ならエッジ部が結晶化し脆いケースでは、低
速なフィルム搬送状態において、集中的に強力な空気を
吹き付けるとフィルムが粉々になってしまうからであ
る。これらの本数、空気容量、圧縮空気圧は処理するフ
ィルムによって、調整がある程度必要である。
層間分離したフィルム17の本例での芯層から表層をそ
の表面を全幅に亙って引っ張って完全に引き離して層間
に接着部が全くない完全な層間分離状態とする本例の表
層分離機構6を図6〜図10により説明する。
7の図で上下に配置され、以下のように構成されてい
る。フィルム17の表層の表面を引っ張って分離する分
離部は、フィルム幅以上の長さの、フィルムに粘着して
引き剥がす表面が粘着性の粘着ロール44a,44bと
これと回転軸が軸平行で3角形状に配置された駆動ロー
ル42a,42b、従動ロール43a,43bとに、図
7に示すように全面に適当な間隔で多数の円孔50を設
けたフィルム幅以上の所定幅の無端換言すれば環状のス
チールベルト41a,41bを巻き掛けた構成となって
いる。なお、図6において、44は粘着ロール、41は
スチールベルト、49はスチールベルトの両端に設けた
Vベルトである。
は、図8に示すように駆動ロール42a,42bと粘着
ロール44a,44bに外接し、その搬送方向に向かっ
てフィルム17に漸近する傾斜軌道と、粘着ロール44
a,44bに所定中心角度外接した後その表面から接線
方向に離れて従動ロール43a,43bに向かう分離軌
道と、この分離軌道から傾斜軌道に戻るリターン軌道と
の三角形軌道をフィルム搬送方向に所定速度で回転され
るようになっている。
に間隔調整シリンダ45a,45bで支持し、粘着ロー
ル44a,44bが図8に示す図で上下からフィルム1
7の両表面に接触してこれをニップする作動位置と、図
6に示すフィルム17を通す時に支障にならないフィル
ム17から所定距離退避した待機位置に移動できるよう
になっている。なお、駆動ロール42a,42bは、駆
動モータ46a,46bによりプーリー47a〜47d
とタイミングベルト48a,48bとからなるベルト伝
動を介して所定速度で駆動される。
に示すように、表層が実質的に分離されたフィルム39
を移送しつつ、これに粘着ロール44a,44bの表面
がその下端でその表層に接してこれに粘着して図示のよ
うにその表面に沿って表層フィルム18a,18bを引
っ張って芯層フィルム19から引き離し、次いでスチー
ルベルト41a,41bの分離軌道に沿って粘着ロール
44a,44b表面から引き離すことにより、表層フィ
ルム18a,18bを完全に分離するようにしている。
円孔50は、通常開口率55〜75%の範囲、粘着ロー
ル44の粘着力は1〜3N/cm2程の範囲が適当であ
る。ところで、粘着ロール44の粘着部に粘着ゴムを用
いた場合この程度の粘着力のゴム硬度は20°以下と軟
らかく、且つスチールベルト41の開口率が大きいこと
もあって、スチールベルト41の張力を挙げることが出
来ず、その結果、スチールベルト41は高速では蛇行し
易い。これに対しては、図7に示すように、スチールベ
ルト41の両端にVベルト49を取付ける構成が効果的
である。
出口ニップ機構7と組み合わさって以下のように実質的
に層間分離されたフィルム39の両表層フィルム18
a,18bと芯層フィルム19との間に後述の分離位置
設定手段8の分離棒を挿入するに適当な分離空間を形成
する。
は、入口ニップ機構3の駆動ロールとほぼ同速から精々
その0.5%以下の増速側で運転する。これに対し出口
ニップ機構7の駆動ロールは定常運転時は入口ニップ機
構3の駆動ロールに対しその0.05〜1%の増速側で
運転するが、分離開始運転時の表層分離機構6がフィル
ム39をニップし、表層フィルム18a,18bを芯層
フィルム19から引き離す時は、逆に0.05〜1%程
度減速側に変更して、減速側で運転する。
構7の間でフィルム39の緩みが生じ、表層フィルム1
8a,18bが芯層フィルム19から引き離される長さ
の余裕を生じ、図8に示すように所定の分離空間が形成
されることになる。
ル方式に替えて図9に示す空気誘導方式でも良い。本態
様は、フィルム39に面しこれを誘導する走行面の表面
近傍でその接線方向に空気流52a,52bを矢印で示
すようにフィルム39の搬送方向の下流方向に噴出する
ことによってフィルム39を走行面に沿って引き寄せつ
つ滑らすようになっているフィルム幅以上の長さの空気
ダクト51a,51bからなり、これら空気ダクト51
a,51bをその走行面がフィルムの両表面に所定間隔
で対面するように配置した構成となっている。
ィルム39が導入される側断面が逆ラッパ状の導入口部
と、これに続く所定長の平面部53a,53bと、これ
に続く側断面がS字状に急激に拡大した表層フィルム1
8を引き離す分離曲面部54a,54bとからなる。こ
の平面部53a,53bのギャップは安定したフィルム
の誘導の面から5〜10mm程度が好ましい。なお、図
の55は、空気ダクト51a,51bに空気を供給する
ブロワーである。本態様によれば構成が比較的簡素とな
る。
ム18a,18bは、ダクト51a,51bの芯層フィ
ルムの搬送路との間隔が急拡大する分離曲面部54a,
54bに沿って誘導され、出口ニップ機構7との間で、
芯層フィルム19との間に図示のように所定の分離空間
を形成する。
を組み合わせた図10の構成が適用できる。本態様は、
図から明らかなように、上述の粘着ロール方式の粘着ロ
ール44a,44bと出口ニップ機構7との間に粘着ロ
ール44a,44bから出た表層フィルム18a,18
bを誘導する走行面を側断面が円弧状の曲面走行面とし
た上述の空気誘導方式を配置した構成であり、分離空間
の形状の安定性に優れている。以上の各態様は、対象と
するフィルムの分離の容易性、その維持の容易性等に応
じて選択される。
構7の間に形成された分離空間に分離部材の分離棒を挿
入し、分離空間位置を切り替えに適した所定位置まで移
動する分離位置設定手段8を図11〜14により説明す
る。図11は、分離位置設定手段の構成の概略説明図、
図12、図13はその動作の説明図、図14は分離棒の
構成の説明図である。
ィルム17の搬送路から退避させた待機状態を示す。図
示のように、分離位置設定手段8は、図で上下に所定間
隔で軸平行に各支持体に設けられた各2本のフィルム1
7の幅以上の長さの上流側分離棒56a,56bと下流
側分離棒57a,57bと、これをフィルム17の幅方
向にフィルム搬送路上の前記分離空間内の挿入位置と図
示のその側方の待機位置との間で前後動させる挿入用シ
リンダー58a、58bと、これをフィルム17の搬送
路に沿って図12に示す分離空間の挿入位置と後述の切
替位置との間を往復動させる移動用ネジ軸59a,59
bとこれを駆動する移動用モータ60a,60bとから
なる。
は、図14に示す様に、特開平10−324453号公
報に開示されたものを使用した。すなわち、その先端を
円錐状に形成しその頂点部に空気の先端噴出口62を設
けると共に、その少なくともフィルム17に接する範囲
の周面全面にも所定間隔で空気の周面噴出口63を設
け、これに別々に空気を供給するようにしている。図1
1の61は、この空気供給用の圧空配管である。
下のように動作する。すなわち、表層分離機構6と出口
ニップ機構7によって芯層フィルム19と表層フィルム
18a,18bに分離空間が形成された後、挿入用シリ
ンダー58a、58bが動作して図12に示すように分
離棒56a,56b,57a,57bが芯層フィルム1
9と表層フィルム18a,18b夫々の層間に挿入され
る。
39に接する図示の動作位置から離されてフィルム39
走行に影響のない待機位置まで移動され、また出口ニッ
プ機構7の回転速度も入口ニップ機構3の駆動ロールに
対しその0.05〜1%の増速の定常運転状態に戻され
る。
により移動用ネジ軸59aが駆動され、2本の上流側分
離棒56a,56bがフィルム搬送路に沿ってその上流
方向に移動用ネジ軸59a上を後述する表層吸引機構4
a,4bの上流の図13に示す所定位置まで移動され
る。続いて、これと同様にして、下流側の移動用モータ
60bと移動用ネジ軸60bにより2本の下流側分離棒
57a,57bは後述するフィルム切断機構5の下流の
図13に示す所定位置まで移動される。
a,57bは、前述の通り、挿入側の先端部に先端噴出
口62を持っており、層間挿入を確実にするためには、
少なくとも上流側の2本はここから空気を噴出させなが
ら挿入することが好ましい。また、挿入後はフィルム3
9が分離棒56a,56b,57a,57bを擦ること
になるので、少なくともその接触する表面は充分に表面
租度を下げるのは勿論であるが、その円周面に設けた周
面噴出口63から空気を噴出させ、表層フィルム18
a,18b及び芯層フィルム19との摩擦抵抗を落とす
様にすること好ましい。なお、摩擦抵抗を下げる点では
テフロン(登録商標)コーティング等も有効である。
a,57bで完全に全幅に亙って分離状態にある芯層フ
ィルム19と表層フィルム18a,18bを夫々の搬送
先に引き渡すためにその搬送先を切り替える搬送先切替
手段の表層吸引機構4a,4bとフィルム切断機構5と
説明する。表層吸引機構4a,4bとフィルム切断機構
5は、本例では図1に示すように入口ニップ機構3の直
ぐ下流にあり、前述した様に分離棒56a,56b,5
7a,57bはその前後に位置して分離空間をこの所定
区間に設定する事になる。図15が表層吸引機構4a,
4bの構成の説明図、図16がフィルム切断機構5の構
成の説明図、図17が切替動作の説明図である。
bは各表層フィルム18a,18bの夫々を引き取るよ
うに図でフィルム17の上下に位置できるように2組設
けられている。各表層吸引機構4a,4bは、同じ構成
である。すなわち、フィルム17の各表面にそのフィル
ム幅以上の長さで所定幅の矩形の開口が対面するように
配置された吸引口64a,64bの内部にニップロール
65a、65b(なお、図で上側の65aは図示なし)
を設けた構成となっている。そして、吸引口64a,6
4bは、その背後に接続された断面がフィルム幅方向に
広い矩形ダクト73a,73bを介して夫々エジェクタ
ー66a,66bに連結され、開口から吸引できるよう
になっている。
a,68bを介してブロワ67に接続され、ダンパ68
a,68bでその吸引力を調整できるようになってい
る。なお、ダンパ68a,68bはインダクションモー
タ等で遠隔操作できるようになっている。また、ニップ
ロール65a,65bの一方のロールは、プーリー71
a、71bとタイミングベルト72a,72bとを介し
て駆動モータ70a,70bで所定速度で駆動されるよ
うになっている。そして、全体がシリンダー69a,6
9bによりフィルム17の搬送路から離れた待機位置と
図17に示す表層フィルム18a,18bを吸引するに
適した動作位置との間を往復動できるようになってい
る。
6bが所定の位置に来た時に、シリンダー69a,69
bにより吸引口64a,64bの開口が図17に示す動
作位置に移動されると共にエジェクタ66a,66bの
駆動源のブロワ67が駆動され、吸引口64a,64b
は切替用の大きな吸引力の吸引を始める。吸引口64
a,64bは内部にニップロール65a,65bを有し
ており、表層フィルム18a,18bが後述のフィルム
切断機構5により切断されると、表層フィルム18a,
18bの切断端部は該吸引力で開口に吸引され、このニ
ップロール65a,65bが直ちに切断端部のニップを
開始する。そして、ニップが完了した後は速やかに、ダ
ンパ68a,68bによりエジェクタ66a,66bの
能力を定常運転値に落とすようになっている。これは最
初に吸い込む際には風速、吸引圧は高ければ高いほど良
いが、吸引後は吸引圧が必要以上に大きいとフィルムが
ダクト内で切れたり、エジェクタ66a,66bで捩
れ、これが上流まで遡及して安定運転に支障となること
があるからである。
するフィルム切断機構5は、フィルムの不要な切断を避
けるために通常は退避状態にある必要があり、また確実
に表層のみをカットする必要があるため、ギロチンカッ
タを改良した特開平12−207686号公報に開示さ
れている鋏状のギロチンカッタを用いた図16に示す構
成となっている。本例は、図示の様に、2層の表層フィ
ルム18a,18bの夫々を切断できるように図で内側
の下刃75a,75bと外側の上刃76a,76bを結
合点で開閉自在に結合した2組のカッター部を図で上下
に表層フィルム18aと18bの分離間隔に対応した所
定の間隔で配した構成となっている。
シリンダー78a、78bにより上刃76a,76bを
開閉して切断をし、挿入用シリンダー77a,77bに
よりカッター部をフィルム上の切断位置とフィルム搬送
路外の待機位置との間をフィルム幅方向に水平に往復動
させ、昇降用モータ79と昇降用ネジ軸80により表層
フィルム18a,18bに対する上下方向のカッター部
の位置合わせをできるようにしている。
57bが図17に示す所定位置にあるとき、昇降用モー
タ79を動作させてカッター部の夫々の上下方向位置を
図17に示す表層フィルム18a,18bの搬送位置に
調整し、刃は開いた状態で挿入用シリンダー77a、7
7bにより内側の下刃75a,75bをフィルム間に挿
入した後、切断用シリンダー78a,78bを動作させ
て外側の上刃76a,76bを降ろして表層フィルム1
8a,18bを切断する。これにより、図17に示すよ
うに芯層フィルム19は下刃75a,75b の外側に
位置することになり、表層フィルム18a,18bのみ
を確実に切断できる。
ニップ機構7とで分離棒56a,56b,57a,57
bを挿入する分離空間を形成する際、出口ニップ機構7
を減速するため、芯層フィルム19の搬送経路が定まら
ないという現象が積層フィルムによっては発生すること
がある。これに対しては、図18に示す芯層固定ノズル
10を用いて芯層フィルム19のばたつきを抑える方法
が有効である。
に、円弧と3角形を組み合わせた概略涙滴状断面を持つ
フィルム幅以上の長さの固定部20を有し、固定部20
の円筒部終端部に3角形部の斜面に沿って空気を噴き出
す噴出口21をその長手方向に所定間隔でその全長に亙
って設けた構成となっている。そして、各噴出口21に
はこの部分円筒部の中心軸に沿って設けた空気供給孔か
ら空気を供給するようになっている。従って、空気供給
孔に所定圧の空気を供給するとこの噴出口21から空気
が噴き出され、3角形部の斜面に沿った図に矢印で示す
空気流22が斜面全面に形成され、この空気流21によ
りフィルムをこの表面に引き付けて搬送する。
8a、18bが芯層フィルム19から引き離されたとき
に、ばたつく芯層フィルム19に沿って挿入すると、空
気流22により芯層フィルム19はどちらかの側面に図
19に示すように引き付けられ、ばたつきを押さえるこ
とができる。なお、この芯層固定ノズル10で片側のみ
空気を噴出すようにしたものとすれば、表層フィルム1
8a,18bの搬送路の安定化に適用できる。この芯層
固定ノズル10は図19に示すように4本の分離棒56
a,56b,57a,57bの中心部に位置するのが良
い。具体的には、芯層固定ノズル10を分離棒56a,
56b,57a,57bの中心位置に位置し、シリンダ
ー等を用いてこれらと軸平行でこれらと独立してフィル
ム幅方向に進退できるように分離位置設定手段8に設
け、分離棒56a,56b,57a,57bの挿入直前
に芯層固定ノズル10を分離空間の中心部に挿入して芯
層フィルム19をその側面に引き付けてその走行経路を
安定させ、この挿入から安定に必要な所定時間後分離棒
56a,56b,57a,57bを挿入し、次いで芯層
固定ノズル10を待機位置まで退避させる構成が装置の
コンパクト化の面から好ましく、適用できる。なお、芯
層固定ノズル10の長さはフィルムを誘導してその走行
を安定化できればよく、フィルム幅の5分の1以上であ
れば充分である。
シーケンサからなり、以上の構成の各機構を順次動作さ
せ、積層フィルムをこれを構成する各層フィルムに自動
分離するように構成されている。以下、その構成を分離
動作と共に図1に基づいて説明する。
力すると、コントローラ9は、先ず入口ニップ機構3及
び出口ニップ機構7を起動する。この状態で退避した隙
間発生手段1、空気吹込み機構2の間を通して処理する
フィルム17を入口ニップ機構3に供給すると、フィル
ム17は入口ニップ機構3にニップされて進み出口ニッ
プ機構7に達する。ここで、出口ニップ機構7に人手で
ニップさせる。出口ニップ機構7を出たフィルム17は
図示省略した芯層引取機に引き取られる。このフィルム
通しステップにより、フィルム17は、表層分離機構6
のフィルム搬送路上を所定速度で搬送され、芯層引取機
に連続的に引き取られる状態となる。このとき、出口ニ
ップ機構7の駆動ロールは増速勝手になっている。
ラ9に分離開始を入力する。すると、コントローラ9
は、隙間発生手段1と空気吹込み機構2を起動する。こ
れにより、フィルム17は、両機構1,2により隙間を
発生し、拡大させながら実質的に表層部が分離されたフ
ィルム39(図8,図9)の状態になって搬送されるこ
とになる。
ントローラ9は表層分離機構6を起動し、出口ニップ機
構7の搬送速度を分離に適した前述の速度に減速する。
これにより、隙間の生じたフィルム39は、表層分離機
構6で表層フィルム18a,18bが芯層フィルム19
から引き離され、出口ニップ機構7との間で図8等に示
すように表層フィルム18a,18bと芯層フィルム1
9の間に分離空間を形成しつつ、走行することになる。
段8を起動して、前述の通り以下のように動作させる。
分離位置設定手段8は、フィルム17に応じて必要な場
合には、先ず芯層固定ノズル10を挿入する。そして、
所定の設定時間後、分離棒56a,56b,57a,5
7bを図12、図19等に示すように分離空間の各層フ
ィルム間に挿入する。この挿入完了後に、芯層固定ノズ
ル10は退避させ、隙間発生手段1、空気吹込み機構2
及び表層分離機構6は停止して退避させせ、出口ニップ
機構7の速度は定常運転の設定値に増速する。
た通り、分離棒56a,56b,57a,57bは各層
フィルム間に挿入されたまま、上流分離棒56a,56
bは表層吸引機構4a,4bの上流、下流分離棒57
a,57bはフィルム切断機構5の下流に移動せしめ
る。これにより、フィルム17は、図13、図17等に
示すように表層吸引機構4a,4b及びフィルム切断機
構5の位置で表層フィルム18a,18bと芯層フィル
ム19が完全に層間分離した状態となって搬送されるこ
とになる。
機構4a,4bを起動する。すると、表層吸引機構4
a,4bは、前述の通り、吸引口64a,64bに切替
用の大きな吸引力を発生し、表層フィルム18a,18
bをその開口に引き寄せた状態で走行させる。これによ
り表層フィルム18a,18bの走行経路が安定する。
機構5を前述の通り動作させる。すなわち、カッター部
の位置合わせをし、次いでその下刃75a,75bを図
17に示すように各層フィルム間に挿入し、その後表層
フィルム18a,18bをほぼ同時に切断する。する
と、表層フィルム18a,18bの上流側の切断端部は
表層吸引機構4a,4bの吸引口64a,64bの開口
に吸い込まれ、その中のニップロール65a,65bに
よりニップされ、エジェクター66a,66bを介して
図示省略した夫々の表層引取機に引き取られる。そし
て、この表層フィルム18a,18bの引取先の切替が
完了すると、吸引力を定常運転に必要な設定値に低下さ
せると共にフィルム切断機構5及び分離位置設定手段8
を待機位置に退避させる。
積層されたフィルム17は、入口ニップ機構3の出口で
表層フィルム18a,18bと芯層フィルム19に分離
され、芯層フィルム19は出口ニップ機構7を通り当初
の搬送先具体的には引取機或いはそのまま直接次工程等
にに引き渡され、表層フィルム18a,18bは表層吸
引機構4a,4bの吸引口64a,64bを通って夫々
の同様の搬送先に引き渡される定常運転となる。そし
て、処理するフィルムの終了或いはその銘柄の切替等で
フィルム17の供給が中断するまで連続運転される。な
お、これらの中断が発生した場合は、上述のスタートア
ップ動作から再開することになる。
な積層フィルムをフィルム通しした後、積層フィルムを
連続搬送しつつ、人手を介さずに、表層と芯層の層間に
分離を発生させ、各層フィルムに分離し、以後各層フィ
ルムをその引取先に分けて連続供給する一連の分離工程
を自動的に行うことができ、本発明は積層フィルムの分
離処理の生産性向上に大きな効果を発揮するものであ
る。
本発明を適用することによりその製造に際し発生する製
品とならない幅方向のエッジ部をその製造工程で直接各
層フィルムに分離できるので、そのリサイクル処理を含
めた全体として生産性、原料の利用率の向上した積層フ
ィルムの製造方法が実現できる。
でのエッジ部のフィルムの分離処理に適用するに際し
て、製造工程に連続した処理が必要であり、各種銘柄へ
の適応性、フィルム通し作業の作業性、安全性、あるい
はトラブルの製造工程へ波及の防止等の面から図20に
示した構成が好ましい。
すなわち、出口ニップ機構7以降に繋がる芯層引取機或
いはその処理工程に引き渡されるフィルムの内その初期
具体的には上述の表層フィルムの引取先の切替までのフ
ィルムは、表層と芯層が一緒になったものとなる。芯層
の回収系が少量の表層の混入であれば許される銘柄の場
合は問題ないが、表層の混入が許されない銘柄の場合
は、この分離が必要となる。これに対して、図20のも
のでは、芯層の搬送先を切り替える芯層の搬送切替手段
である芯層引取機構11を出口ニップ機構7の後に設け
た構成としている。
機構4a,4bと基本的に同じで、図から明らかなよう
に図15においてその一方の吸引口64bを削除し、そ
のエジェクター66b相当する図20で下方のエジェク
ターに直接スタートアップ時の全層を含むフィルムを引
き取るようにし、スタートアップ完了時点ですなわち出
口ニップ機構7からのフィルムが芯層フィルムのみにな
った時点で全層フィルム用の切断カッター81bにより
フィルムを切断してその引取先を図の吸引口82bに切
り替えるようにした構成となっている。なお、切断カッ
ター81bは前述のフィルム切断機構5のカッターと基
本的に同じ構成である。これにより、少量の混入に問題
の無い銘柄の場合は全層フィルムを含めてエジェクター
側に引き取り、そうでない銘柄の場合は、上述の切替に
より芯層フィルムのみを吸引口82bに引き取り、全層
部分と分けることができるので、上述の問題は解消す
る。
防止の面からは、図20に示すように、スレッディング
機構12a、転向機構14を分離装置の上流側に設け、
フィルム通し、フィルム切断時の切断処理等を自動化し
た構成が好ましい。
品化される製品部と分割されたエッジ部のフィルムをこ
れに導けば分離装置への搬送路に容易に投入されるもの
であれば良く、既に公知であり、市販のフィルム製造設
備の付属設備になっている一般的なものが適用できる。
本例では、図に示すように、前述と同様の構成のギロチ
ンカッタ81aと搬送路の吸引誘導ダクト85に導く吸
引口82aを組み合わせた構成を用いた。従って、フィ
ルムを吸引口82a上を通るようにセットし、ギロチン
カッタ81aをその起動スイッチで作動させると、搬送
路の吸引誘導ダクト85に吸い込まれ、搬送路に導かれ
る。
ィルムの破断であり、特に分離後の各層フィルムの破断
である。これに対して本例では、図20に示すように、
分離装置の入口部の搬送路、並びに分離後の各層フィル
ムの搬送路にフィルムの有無をその反射光等で検出する
光電検出器等からなるフィルム検出器13a〜13eを
設け、分離され各層フィルムの夫々が正常に引き取られ
ているか否かを監視し、いずれかが破断したとき、コン
トローラ9に破断信号を出して、コントローラ9により
転向装置14を動作させ、自動的に破断処理するように
している。
緊急時の系外搬送路と通常運転時の搬送路とに切り替え
られるものであればよい。本例では、図示の構成で以下
のように処理するようにしている。すなわち、転向装置
14は、上述のフィルム破断の発生の場合には、排出口
86が開き、排出用の刃88が作動し、転向板90が振
れ、それと同時に空気吹出口87から圧縮空気を吹出さ
せ、フィルムを排出口86から系外搬送路にに排出する
ようにしている。
したのは1層のみで他の層が分離装置に供給されている
可能性が高いので、余程薄い切れ易いフィルムでない限
り、その上流でフィルムを破断する構成が好ましく、本
例ではこのため破断処理用のギロチンカッター88を設
けている。
ィルムを分離装置への搬送路に復帰させる場合は、空気
吹出し口87からの空気を止め、転向板90を戻し、復
帰用のギロチンカッター89を持つ排出口86が閉じる
ことにより、系外の搬送路へ搬送されていたフィルムが
切断され、供給されるフィルムは吸引誘導ダクト85内
に戻るようになっている。
ィルム検出器13a〜13eにより破断した個所が判定
できるので、それに応じた処置、例えば両表層フィルム
のみの破断で芯層フィルムの回収系への表層フィルムの
混入がある程度許容できる場合には、転向装置14は作
動させず、分離装置を再度スタートアップすれば良く、
かかる処置も可能である。
は、再スタートアップ前に破断していない表層フィルム
を切断する等の処理が必要でそのための装置やその処理
プログラムも必要になるので、本例では、いずれの個所
で破断があっても分離装置の上流に配置した転向装置1
4を作動させ、系外排出とし、処置完了後復帰させるよ
うにしている。以下、上述の図20の構成の分離装置を
エッジ部の処理に適用した積層フィルムの製造例を説明
する。
原料として平均粒子径0.9μmのカオリンを0.3w
t%滑材として添加した固有粘度が0.60のポリエチ
レンテレフタレートを用い、これを170℃で3時間乾
燥した後、280℃で溶融押出した。芯層原料としては
ポリプロピレン(溶融温度Tm:152℃、メルトフロ
ーレイト:5g/10分、エチレン共重合ポリプロピレ
ン、エチレン含有比3mol%)を、100℃で1時間
乾燥した後、温度280℃で溶融押出した。
ドダイ内部で合流し、ポリエチレンテレフタレート/ポ
リプロピレン/ポリエチレンテレフタレートの3層を積
層したシート状態で押出した、次いでこの積層シート状
体を冷却ドラムに静電ワイヤで静電荷を印加しながら巻
き付け、冷却固化して3層の未延伸の積層フィルムとし
た。この未延伸の積層フィルムを、縦延伸機で、長手方
向に3.6倍延伸し、続いて横延伸機、具体的にはテン
ター式横延伸装置において3.9倍延伸したのち、積層
したまま巻取機で巻き取り、延伸された積層フィルムを
製造した。
品の積層フィルムの搬送路からエッジ部のフィルムを分
割し、搬送路の側方に設けた図20の分離装置にエッジ
部フィルムを導き、各層フィルムに分離して回収した。
回収するエッジ部のフィルムは厚み変動が大きく、その
薄い部分は製品になる製品部のフィルムと同じ厚みの表
層4μm、芯層5μmの合計13μmで、最も厚い部分
は各層厚みはまちまちだが合計で1mm程度と非常に厚
くなっていた。
構12、転向装置14を通って分離装置で分離され、芯
層フィルムは出口ニップ機構7を介して、表層フィルム
の夫々はエジェクター66a,66bを介して夫々の引
取機本例では粉砕機に導かれ、粉砕されて貯蔵タンクに
貯蔵されるようになっている。
層のフィルムのみをリサイクルペレットとして工程内で
再利用するようにし、芯層フィルムはリサイクルしない
ようになっている。そこで、分離装置の芯層吸引口82
bは動作させず、芯層フィルムはエジェクターに引き取
るようにした。従って、芯層フィルムの貯蔵タンクに
は、分離が完了するまでの3層フィルムすなわち表層フ
ィルムが混入することになるが、リサイクルされないの
で、問題はない。
には以下のようになっている。隙間発生手段1は、図2
の歯車方式では、歯車25a,25bに分離するフィル
ム幅より少し長い150mmで、ピッチ円φ60mm、
モジュール3、歯幅230の歯車を用いたが、フィルム
の端の幅30mm程度は完全に3層に分かれ、十分な端
面剥離の発生状況であった。また。、5本のロール30
a〜30fにφ20×L230の5本の小径ロールを使
用した図3、図4のロール方式では、歯車方式に比べ若
干剥離面積が小さいが、端の幅15mm程度が完全に3
層に分離し、実用上十分な結果を得た。
に、図5に示すように、スリットから扇形の放射空気3
7a〜37dを噴出する空気ノズル35a〜35dを、
放射空気の方向がフィルム流れに平行に2本、垂直に2
本交互になるように配置した構成とし、清浄な圧空を噴
出させた。これにより、300m/分でフイルムが走行
していても、フィルム表面積で70%程度以上に3層剥
離部分が拡大された。
230mmのハードクロムメッキのロールと硬度70°
程度のゴムロールとからなり、圧空でニップする構成を
用いた。
着ロール方式で、スチールベルト41a,41bは幅2
50mmスチールベルトにφ8mmの開口50をピッチ
10mmで格子角60°に千鳥配置したもので、開口さ
れた有効幅は200mm程度となった。駆動力はスリッ
プ防止の表面処理を施された駆動ロール42a,42b
で伝えられ、粘着ロール44a,44bはφ140mm
で、その粘着力が1.7N/cm2で、硬度は15°の
ものを用いた。
1a,41bの張力を上げられないので、蛇行防止のた
めに駆動ロール42a,42b等ロールの端面に掛かる
ように、図7に示すようにスチールベルト41a,41
bの両端内面にはVベルト49が接着してある。この表
層分離機構6に上述のフィルム表面積で70%程度剥離
した3層フィルムを導き、出口ニップ機構7の速度を粘
着ロール速度対比0.8%弱だけ減速して搬送すると、
3層フィルムは芯層フィルムとその上下の表層フィルム
の3層に分かれ、図7に示すように両機構6,7の中央
部には分離棒56a,56b,57a,57bを挿入す
るに充分な高さで70mm位の層間の分離空間が安定し
て形成された。
b,57a,57bは、前述の通り、層間へ挿入する成
功率を高めるために先端噴出口62から空気を吹出すよ
うにしているが、その待機時には3層分離状態の芯層フ
ィルムを暴れさせるので、本例では前述の長さ50mm
の芯層固定ノズル10を設けた構成を用い、分離棒56
a,56b,57a,57bの挿入前にこれを挿入して
芯層フィルムの走行経路を固定した。これにより分離棒
56a,56b,57a,57b挿入の成功率は飛躍的
に向上した。
に示す構成で、ニップロール65a,65bがニップ開
時には空気が効率的に20mm程のスリット開口を通る
ように開口のシールを工夫した。ニップロール65a,
65bの機構は入口ニップ機構3や出口ニップ機構7と
同様であるが、駆動のメッキロールを上流側に配置し
た。フィルム切断機構5は前述の構成で、搬送速度30
0m/分の走行状態でほとんど切断ミスはなかった。
光学センサを用いた。これにより上記膜厚の薄い各層フ
ィルムも安定してその有無が検知できた。以上により、
安定した各層フィルムの分離回収ができること、エッジ
部フィルムの分割から分離装置への投入も従来の単層フ
ィルムの製造の際と全く同様の作業でき、それと同様の
生産性が達成できることを確認した。以上、本発明を実
施例に基づいて説明したが、本発明はかかる実施例に限
定されるものでないことは、その趣旨から明らかであ
る。
したが、積層の層数は2層以上で特に制限はない。例え
ば、2層の場合は上記実施例において一方の表層の処理
に必要な構成を削除するか、そのままで動作させないよ
うにすればよい。また層数が多い4層の場合は、先ず本
例の3層分離で1層/2層/1層の3層に分離し、次い
で2層分離の分離装置で芯層の2層を各層に分離すれば
良い。本発明では自動分離ができるので、これら装置を
連結して連続処理することができる。適用できる積層フ
ィルムの材料は、屈曲により剥離できるものであれば特
に制限はなく、公知の各種合成樹脂フィルムの他、無機
フィルムを積層したもの等にも広く適用できるものであ
る。
手段として分離棒を上流に移動する構成を示したが、以
下の構成も同様に適用できる。例えば、図1で表層分離
機構6を表層吸引機構4a,4bの位置に移動し、表層
吸引機構4a.4bとフィルム切断機構5を表層分離機
構6の元位置即ち図の位置に移動し、表層分離機構6で
作動させて分離する時に表層吸引機構4a,4bの吸引
口の間隔を分離棒挿入に適した所定間隔にして作動させ
ることにより表層分離機構6の出口からから表層吸引機
構4a,4bの吸引口間に分離空間が形成でき、この分
離空間に分離棒を挿入し、次いでその上流側及び下流側
の分離棒を下流側の表層吸引機構4a,4bとフィルム
切断機構5に対応する適当位置まで移動させる構成でも
よい。以上、本発明は、このように容易に代替し得る種
々の構成も含むものである。
フィルムを走行させつつ自動的に各層に分離できると共
に、連続的に各層フィルムの引取先を切り替え、各層フ
ィルムを別々に処理できるようにできるので、非常に生
産性の良く、省力化できる分離装置が実現できる。
造方法として、オンラインでそのエッジ部のフィルムを
リサイクルに適したその構成要素の各層フィルム別に分
けて回収できる、生産性が良く、原料の使用効率のよい
積層フィルムの製造方法が実現できる。このように、本
発明は積層フィルムの分離処理を自動化するもので、積
層フィルムの各層フィルムへの分離を必要とする所に広
く適用できるものである。
離装置全体の説明図である。
施態様の説明図である。
である。
状態の説明図である、
明図である。
施態様の全体の説明図である。
る部分切断図を含む説明図である。
ある。
である。
の説明図である。
段の全構成の説明図である。
棒挿入動作の説明図である。
位置移動動作の説明図である。
棒の説明図である。
説明図である。
構の説明図である。
の説明図である。
説明図である。
ジ部の処理に用いた実施態様の説明図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 複数層が積層された積層フィルムを搬送
しつつ少なくとも2層のフィルムに分離する積層フィル
ムの分離装置において、積層フィルムを屈曲させてその
少なくとも一つの層間に隙間を発生させる隙間発生手段
と、該隙間を拡大してこの層間に所定の分離空間を形成
する分離空間形成手段と、発生した層間の分離空間をこ
の分離状態を保持する分離部材の移動によりフィルム搬
送路の所定区間に移動して維持する分離位置設定手段
と、この所定区間で少なくとも2層に分離されて搬送さ
れるフィルムの搬送先を夫々の搬送先に切替える搬送先
切替手段とからなり、積層フィルムを所定の搬送先に搬
送しつつ隙間発生手段と分離空間形成手段で分離空間を
形成し、次いで該分離位置を分離位置設定手段で所定区
間に移動後、この所定区間で搬送先切替手段により分離
したフィルムの搬送先を夫々の搬送先に切り替え、積層
フィルムを自動分離して分離したフィルムをそれぞれの
搬送先に搬送するようにしたことを特徴とする積層フィ
ルムの分離装置。 - 【請求項2】 隙間発生手段が積層フィルムを屈曲させ
るに適した所定間隔隔てた1対の歯車からなる請求項1
記載の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項3】 隙間発生手段が積層フィルムの両側にこ
れを蛇行させて屈曲させるようにその搬送方向に交互に
所定間隔で軸平行に配置されたフィルム幅以上の長さの
少なくとも3本以上の所定径のロールからなる請求項1
記載の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項4】 分離空間形成手段が隙間を拡大して分離
する隙間拡大手段と、これよりフィルム搬送方向の下流
に設けられたニップ手段とからなる請求項1〜3記載の
いずれかの積層フィルムの分離装置。 - 【請求項5】 隙間拡大手段が隙間にフィルム側方から
空気を吹込み拡大する空気吹込み機構と、隙間が拡大さ
れた少なくとも一方のフィルム表面を全幅に亙って引っ
張って完全に分離する表層分離機構とからなる請求項4
記載の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項6】 空気吹込み機構がノズル先端にスリット
状の開口を有し、空気が扇状に放射される複数のノズル
を、フィルムの搬送方向に所定間隔で交互にその扇状の
吹出し空気の広がり方向が搬送方向と平行又は直交する
方向になるように配置した構成である請求項5記載の積
層フィルムの分離装置。 - 【請求項7】 表層分離機構がフィルム幅方向にフィル
ムに接するように配置されたその幅以上の長さで表面が
粘着性の粘着ロールと、粘着ロールに外接して粘着ロー
ルまではフィルムの表面に漸近する傾斜軌道と粘着ロー
ルと所定回転角度外接した後その表面から接線方向に離
れる分離軌道と分離軌道から傾斜軌道に戻るリターン軌
道でその搬送方向に所定速度で回転されるフィルム幅以
上の幅で所定の間隔で全面に小孔有する無端ベルトとか
らなる粘着ロール方式である請求項5又は6記載の積層
フィルムの分離装置。 - 【請求項8】 表層分離機構が、フィルム幅以上の長さ
で、そのフィルム対向面がフィルム搬送路と所定の間隙
を隔てて対面するフィルム搬送方向に所定長の平面部と
これに続くフィルムを分離する該搬送路と隙間をその側
断面がS字状になるように急拡大する分離曲面部からな
り、この対向面の表面近傍で接線方向に空気をフィルム
搬送方向に噴出させて、その表面でフィルムを誘導して
引き離す空気誘導方式である請求項5又は6記載の積層
フィルムの分離装置。 - 【請求項9】 分離位置設定手段が、その分離部材が分
離空間にフィルム搬送路の側方からその幅方向に挿入さ
れるフィルム幅以上の長さの所定径のフィルムの搬送方
向に並設された少なくとも2本の分離棒からなり、分離
空間に挿入された2本の分離棒を夫々独立してフィルム
搬送方向に所定区間の両端まで移動する移動機構を備え
た請求項1〜8記載のいずれかの積層フィルムの分離装
置。 - 【請求項10】 分離棒が挿入側の先端面の中心部に空
気噴出口を持つと共にその円周面の少なくともフィルム
に接する部分に所定間隔で複数の空気噴出口を持つ構成
である請求項9記載の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項11】 側断面が円弧とこれに続く3角形とか
らなる涙滴状の棒状体からなり、その軸心に沿って空気
供給孔を設けると共に該円弧の終端部に軸方向に所定間
隔で3角形部の斜面に沿って空気を噴き出す空気噴出口
を設け、該斜面に沿って空気を噴出して走行するフィル
ムを斜面に沿って安定走行させる芯層固定ノズルを備え
た請求項9又は10記載の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項12】 搬送先切替手段が、分離位置設定手段
で設定された所定区間で分離されて搬送されるフィルム
を吸引し、切断後吸引して搬送先に搬送する分離された
フィルム毎に設けた吸引搬送機構と、フィルム搬送路の
吸引搬送機構の吸引口の下流で該所定区間において分離
された各フィルムを切断するフィルム切断機構とからな
り、吸引搬送機構により搬送されるフィルムを吸引しつ
つフィルム切断機構でフィルムを切断して該吸引搬送機
構に搬送先を切り替える請求項1〜11記載のいずれか
の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項13】 吸引搬送機構が吸引口内にフィルム吸
引直後にニップする1組のニップロールを有する請求項
12記載の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項14】 フィルム切断機構が下刃と上刃を結合
点で開閉自在に結合し上刃を動かして切断するギロチン
式の切断装置からなり、分離したフィルム間に下刃を挿
入して切断するようにした請求項12又は13記載の積
層フィルムの分離装置。 - 【請求項15】 積層フィルムの両面に対して分離形成
手段を設け、分離位置設定手段の分離部材を両面から分
離された表層のフィルムと芯層のフィルムとの間の分離
を保持する一対とし、少なくとも表層のフィルムの夫々
に搬送先切替手段を設け、積層フィルムを両面の表層と
芯層の3層に分離するようにした請求項1〜14記載の
いずれかの積層フィルムの分離装置。 - 【請求項16】 芯層の搬送先切替手段を備えた請求項
15記載の積層フィルムの分離装置。 - 【請求項17】 剥離発生手段のフィルム搬送方向の上
流側に積層フィルムを装置内に導くスレッディング機構
を有する請求項1〜16記載のいずれかの積層フィルム
の分離装置。 - 【請求項18】 積層フィルム及び分離後の各層のフィ
ルムの搬送路にフィルムの切断を検出するフィルム検出
器を設ける共に、剥離発生手段へのフィルムの搬送路の
上流側にフィルムの搬送路を系外への搬送路に切り替え
る転向装置を設け、フィルム検出器でフィルムの破断を
検出した時に転向装置により積層フィルムを系外に搬送
するようにした請求項1〜17記載のいずれかの積層フ
ィルムの分離装置。 - 【請求項19】 積層フィルムを製造するに際して、積
層フィルムのエッジ部を分割して、請求項1〜18記載
のいずれかの積層フィルムの分離装置を用いて該エッジ
部を各層のフィルムに分離して各層フィルム別に分離回
収しながら積層フィルムを製造することを特徴とする積
層フィルムの製造方法。
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